JP2022113581A - 多段排出トレイ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 比較的低コストの多段排出トレイ装置を得る。【解決手段】 複数の搬送路切替部材５－１～５－Ｎは、主搬送路から、複数の排出トレイ２－１～２－Ｎに対応する複数の個別搬送路への複数の搬送路分岐点において、排出シートの搬送路を、主搬送路と個別搬送路との間でそれぞれ切り替える。複数の受動回動部材３１－１～３１－Ｎは、複数の排出トレイ２－１～２－Ｎ上に積載された排出シートの積載高さに応じてそれぞれ回動する。複数の伝達機構３３－１～３３－Ｎは、搬送路切替部材５－ｓによって排出シートの搬送路に設定されている個別搬送路４－ｓに対応する排出トレイ２－ｓの受動回動部材３１－ｓの回動に応じて、共通棒部材３２を移動させる。そして、センサー３４は、共通棒部材３２を検出する。【選択図】 図４

Description

本発明は、多段排出トレイ装置に関するものである。

あるシート排出装置は、排出シート用の複数のトレイと、ベルト駆動で所望のトレイの位置まで移動し、そのトレイへシートを排出する移動式分配器を備え、移動式分配器に設けられた光学センサーを、満杯センサーとして使用している。

特開平６－２８６９３３号公報

排出シート用の複数のトレイを備えた装置では、通常、トレイごとに光学センサーや接触センサーを設けて、複数のトレイの満杯状態を検出しているが、上述のシート排出装置では、移動式分配器を利用して、１つの光学センサーで、シートの排出にために選択しているトレイの満杯状態が検出される。

このように、装置コストの観点から、１つの光学センサーで、複数のトレイにおける各トレイの満杯状態を個別的に検出することが好ましい。

しかしながら、上述のような移動式分配器を備えていない多段排出トレイ装置（つまり、排出シートの搬送路を主搬送路から各トレイに対応する個別搬送路へ分岐させ、搬送路分岐点でフラッパーなどの部材を機械的に動作させることで搬送路を切り替える装置）では、上述の構成を採用することは困難である。

本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、比較的低コストの多段排出トレイ装置を得ることを目的とする。

本発明に係る多段排出トレイ装置は、複数の排出トレイと、主搬送路と、前記複数の排出トレイに対応して前記主搬送路から分岐する複数の個別搬送路と、前記主搬送路から前記複数の個別搬送路への複数の搬送路分岐点において、排出シートの搬送路を、前記主搬送路と前記個別搬送路との間でそれぞれ切り替える複数の搬送路切替部材と、前記複数の排出トレイ上に積載された前記排出シートの積載高さに応じてそれぞれ回動する複数の受動回動部材と、共通棒部材と、前記複数の受動回動部材のうちの、前記搬送路切替部材によって前記排出シートの搬送路に設定されている前記個別搬送路に対応する排出トレイの受動回動部材の回動に応じて、前記共通棒部材を移動させる複数の伝達機構と、前記共通棒部材を検出するセンサーとを備える。

本発明によれば、比較的低コストの多段排出トレイ装置が得られる。

本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。

図１は、本発明の実施の形態に係る多段排出トレイ装置における排出シートの搬送路を説明する図である。 図２は、本発明の実施の形態に係る多段排出トレイ装置における複数の搬送路切替部材の駆動系を説明する図である。 図３は、本発明の実施の形態に係る多段排出トレイ装置における排出トレイの状態検出系を説明する図である（１／２）。 図４は、本発明の実施の形態に係る多段排出トレイ装置における排出トレイの状態検出系を説明する図である（２／２）。

以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。

図１～図４は、本発明の実施の形態に係る多段排出トレイ装置の構成を示す側面図である。図１は、本発明の実施の形態に係る多段排出トレイ装置における排出シートの搬送路を説明する図である。図２は、本発明の実施の形態に係る多段排出トレイ装置における複数の搬送路切替部材の駆動系を説明する図である。この多段排出トレイ装置は、例えば、ソーターなどといった、画像形成装置の後処理装置であり、複数の排出トレイのいずれかを選択し、選択した排出トレイに各プリント生成物を排出する。

（ａ）排出シート搬送系

図１～図４に示す多段排出トレイ装置は、本体筐体１と、本体筐体１の側面に上下方向に配列された複数の排出トレイ２－１～２－Ｎ（Ｎ＞１、ここでは、Ｎ＝５）と、主搬送路３と、複数の排出トレイ２－１～２－Ｎに対応して主搬送路３から分岐する複数の個別搬送路４－１～４－Ｎと、複数の搬送路切替部材５－１～５－Ｎとを備える。搬送路３，４－１～４－Ｎは、排出シートをガイドするガイド部材、排出シートを搬送する搬送ローラーなどで構成される。

搬送路切替部材５－１～５－Ｎは、主搬送路３から複数の個別搬送路４－１～４－Ｎへの複数の搬送路分岐点６－１～６－Ｎにおいて、排出シートの搬送路を、主搬送路３と個別搬送路４－１～４－Ｎとの間でそれぞれ切り替える。

さらに、図１～図４に示す多段排出トレイ装置は、搬送ローラー７，８－１～８－Ｎおよびモーター９を備える。搬送ローラー７は、主搬送路３の搬送ローラーであり、搬送ローラー８－１～８－Ｎは、搬送路分岐点６－１～６－Ｎに設けられた、個別搬送路４－１～４－Ｎの搬送ローラーである。モーター９は、搬送ローラー７，８－１～８－Ｎなどの、排出シートを搬送する搬送ローラーを駆動する。モーター９は、図示せぬコントローラーによって制御される。

各搬送路切替部材５－ｉ（ｉ＝１，・・・，Ｎ）は、搬送方向に対して垂直方向において排出シートの幅以上の幅を有し、軸５ａを中心にして回動自在に配置されており、所定の基準位置（図１における実線で示す位置）に配置されるようにバネなどで付勢されている。搬送路切替部材５－ｉが基準位置にある場合、ガイド面５ｃは、主搬送路３での排出シートの搬送を妨げない位置に（主搬送路３に対して略平行に）配置される。

搬送路切替部材５－１～５－Ｎから選択された搬送路切替部材５－ｓ（ｓ＝１，・・・，Ｎ）（つまり、排出シートの排出先となる排出トレイ２－ｓに対応する搬送路切替部材５－ｓ）は、後述の駆動系によって、基準位置から作動位置まで回動する。搬送路切替部材５－ｉが作動位置にある場合、ガイド面５ｃは、主搬送路３上の排出シートを個別搬送路４－ｓへガイドし、これにより、主搬送路３に個別搬送路４－ｓを接続する。

そして、図２に示すように、当該多段排出トレイ装置は、複数の搬送路切替部材５－１～５－Ｎのうち、複数の排出トレイ２－１～２－Ｎから選択された１つの排出トレイ２－ｓに対応する搬送路切替部材５－ｓを動作させる排出トレイ選択部として、搬送路切替部材５－ｓに接触して回動させるコマ部材１１と、コマ部材１１を固定され移動させるベルト部材１２と、ベルト部材１２の駆動ローラー１３と、ベルト部材１２の従動ローラー１４とを備える。

コマ部材１１は、各搬送路切替部材５－ｉの前面側端部にある板状突起５ｃに接触し、ベルト部材１２は、搬送路切替部材５－１～５－Ｎの配列方向に沿って、搬送路切替部材５－１～５－Ｎの板状突起５ｃの接触位置を通過するように、コマ部材１１を移動させる。駆動ローラー１３は、モーター９などによって駆動される。コマ部材１１は、選択された搬送路切替部材５－ｓの板状突起５ｃに接触する位置に移動させられる。

上述のコントローラーは、モーター９などを制御して、排出シートの搬送を行うとともに、ユーザー操作やプリントジョブ設定などに従って選択された排出トレイ２－ｓに対応する搬送路切替部材５－ｓを基準位置から作動位置まで回動させる。

ここでは、モーター９は、１つのステッピングモーターであり、モーター９から排出トレイ選択部までの駆動力伝達部に、ワンウェイクラッチが設けられている。そして、モーター９は、正転時に、排出トレイ選択部（具体的には駆動ローラー１３）を駆動し、逆転時に、上述の搬送ローラーを駆動する。つまり、上述のコントローラーは、排出トレイを選択する際には、モーター９を正転させ、排出シートを搬送する際には、モーター９を逆転させる。

なお、図２に示す排出トレイ選択部（コマ部材１１、ベルト部材１２、駆動ローラー１３、従動ローラー１４など）は、排出シートの搬送を妨げないように、シート搬送部（上述の搬送路切替部材５－１～５－Ｎ、搬送ローラー７，８－１～８－Ｎ、主搬送路３および個別搬送路４－１～４－Ｎの図示せぬ搬送ローラーなど）より前面側に配置されている。

（ｂ）排出トレイ２－１～２－Ｎの状態検出系

図３および図４は、本発明の実施の形態に係る多段排出トレイ装置における排出トレイの状態検出系を説明する図である。

図３および図４に示すように、当該多段排出トレイ装置は、排出トレイ２－１～２－Ｎの状態検出系２１をさらに備える。

状態検出系２１は、複数の受動回動部材３１－１～３１－Ｎと、共通棒部材３２と、複数の伝達機構３３－１～３３－Ｎと、センサー３４とを備える。

受動回動部材３１－１～３１－Ｎは、複数の排出トレイ２－１～２－Ｎ上に積載された排出シートの積載高さに応じてそれぞれ回動する。ここでは、受動回動部材３１－ｉは、軸３１ａを中心に回動するフラッパーであって、その一方の端部３１ｂが排出トレイ２－ｉ上の排出シートの束の上面に接触する。

複数の伝達機構３３－１～３３－Ｎは、受動回動部材３１－１～３１－Ｎに対応して設けられており、複数の受動回動部材３１－１～３１－Ｎのうちの、搬送路切替部材５－ｓによって排出シートの搬送路に設定されている個別搬送路４－ｓに対応する排出トレイ２－ｓの受動回動部材３１－ｓの回動に応じて、共通棒部材３２を移動させる。

なお、その際、図４に示すように、受動回動部材３１－ｓ以外の受動回動部材３１－ｊは、対応するフラッパー部材４１－ｊに接触せず、受動回動部材３１－ｊの回動によって、共通棒部材３２は移動しない。

各伝達機構３３－ｉは、共通棒部材３２に回動自在に配置されたフラッパー部材４１－ｉと、搬送路切替部材５－ｉに連動してフラッパー部材４１－ｉを回動させる連動部材４２－ｉとを備える。

この実施の形態では、フラッパー部材４１－ｉは、共通棒部材３２から延びる軸４１ａを中心にして回動自在に配置されている。

また、この実施の形態では、連動部材４２－ｉは、少なくとも排出トレイ４２－ｉの満杯状態でフラッパー部材４１－ｉの端部が受動回動部材３１－ｉ（端部３１ｃ）に既に接触しているようになる所定位置まで、搬送路切替部材５－ｉに連動してフラッパー部材４１－ｉを回動させる。つまり、排出トレイ２－ｉ上の排出シートの高さが（未満杯状態の）所定高さになったときに上述の接触が開始されるように、連動部材４２－ｉは、フラッパー部材４１－ｉを回動させる。なお、排出トレイ２－ｉの選択が解除されるまで、連動部材４２－ｉは、搬送路切替部材５－ｉとともに固定される。

具体的には、連動部材４２－ｉは、軸４２ａを中心にして、搬送路切替部材５－ｉに連動して回動する。例えば、搬送路切替部材５－ｉの軸５ａが搬送路切替部材５－ｉの回動とともに回転し、その回転力が、図示せぬ所定の伝達手段（ベルト、ギアなど）で軸４２ａに伝達され、連動部材４２－ｉは搬送路切替部材５－ｉと同一方向に回動する。

センサー３４は、共通棒部材３２を検出するセンサーである。ここでは、センサー３４は、光学センサーであって、ＰＩ（Photo Interruption）センサーである。

この実施の形態では、図４に示すように、共通棒部材３２は、略垂直に配置され、排出トレイ２－ｓについての受動回動部材３１－ｓの回動に応じて伝達機構３３－ｓによって上下方向に移動し、センサー３４は、排出トレイ２ｓの満杯状態に対応する所定位置の共通棒部材３２を検出する。ここでは、共通棒部材３２は、図示せぬバネなどで上方に付勢されており、排出トレイ２ｓ上の排出シートの高さが大きいほど、受動回動部材３１－ｓの回動によって押し下げられ、排出トレイ２ｓ上の排出シートの高さが小さいほど、そのバネなどによって上方に移動する。

なお、図３および図４に示す状態検出系２１は、排出シートの搬送を妨げないように、上述の搬送路切替部材５－１～５－Ｎ、搬送ローラー７，８－１～８－Ｎ、主搬送路３および個別搬送路４－１～４－Ｎの図示せぬ搬送ローラーなどより前面側または背面側に配置されている。

次に、上記多段排出トレイ装置１の動作について説明する。

例えば排出シートの排出先として排出トレイ２－２（ｓ＝２）が選択された場合、図２に示すように、モーター９によって、コマ部材１１が移動し、搬送路切替部材５－２が、基準位置から作動位置まで回動する。この状態では、当該多段排出トレイ装置１に供給された排出シートが、主搬送路３および個別搬送路４上を搬送され、排出トレイ２－２に排出される。

また、搬送路切替部材５－２が回動する際、図３に示すように、状態検出系２１の伝達機構３３－２において、連動部材４２－２が搬送路切替部材５－２に連動して回転し、フラッパー部材４１－２の一方の先端を下方へ回動させ、フラッパー部材４１－２の他方の先端を上方へ回動させる。なお、その際、共通棒部材３２は、センサー３４における満杯状態の誤検知が発生しないように、略移動しない。

この状態で、排出シートが排出トレイ２－２に排出されていくに従って、積載した排出シートの上面が高くなっていき、受動回動部材３１－２の一方の端部３１ｂが徐々に押し上げる。これにより、受動回動部材３１－２は回動し、他方の端部３１ｃは、徐々に押し上げられ、図４に示すように、フラッパー部材４１－２の先端に接触し、フラッパー部材４１－２の先端を押し下げる。その際、連動部材４２－２は、搬送路切替部材５－２と連動しており、上述の位置で固定されているため、連動部材４２－２とフラッパー部材４１－２との接触点を中心として、フラッパー部材４１－２が下方へ回動する。

これにより、フラッパー部材４１－２の軸４１ａが押し下げられ、ひいては、共通棒部材３２も下方へ移動する。そして、排出トレイ２－２上の排出シートの高さが満杯状態の所定高さに達すると、共通棒部材３２の位置が所定位置となり（つまり所定距離、下方へ移動し）、センサー３４によって検出される。

そして、センサー３４によって共通棒部材３２が検出されると、そのセンサー３４の出力信号に基づいて、図示せぬコントローラーは、現時点で選択されている排出トレイ２－２で満杯状態が発生していると判定する。

以上のように、上記実施の形態によれば、複数の搬送路切替部材５－１～５－Ｎは、主搬送路３から複数の個別搬送路４－１～４－Ｎへの複数の搬送路分岐点６－１～６－Ｎにおいて、排出シートの搬送路を、主搬送路３と個別搬送路４－１～４－Ｎとの間でそれぞれ切り替える。複数の受動回動部材３１－１～３１－Ｎは、複数の排出トレイ２－１～２－Ｎ上に積載された排出シートの積載高さに応じてそれぞれ回動する。複数の伝達機構３３－１～３３－Ｎは、搬送路切替部材５－ｓによって排出シートの搬送路に設定されている個別搬送路４－ｓに対応する排出トレイ２－ｓの受動回動部材３１－ｓの回動に応じて、共通棒部材３２を移動させる。そして、センサー３４は、共通棒部材３２を検出する。

これにより、各排出トレイの満杯状態を個別的に検出可能な多段排出トレイ装置１が比較的低コストで得られる。

なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。

本発明は、例えば、画像形成装置の後処理装置に適用可能である。

２－１～２－Ｎ 排出トレイ
３ 主搬送路
４－１～４－Ｎ 個別搬送路
５－１～５－Ｎ 搬送路切替部材
７，８－１～８－Ｎ 搬送ローラー
９ モーター
３１－１～３１－Ｎ 受動回動部材
３２ 共通棒部材
３３－１～３３－Ｎ 伝達機構
３４ センサー
４１－１～４１－Ｎ フラッパー部材
４２－１～４２－Ｎ 連動部材

Claims (6)

1. 複数の排出トレイと、
   主搬送路と、
   前記複数の排出トレイに対応して前記主搬送路から分岐する複数の個別搬送路と、
   前記主搬送路から前記複数の個別搬送路への複数の搬送路分岐点において、排出シートの搬送路を、前記主搬送路と前記個別搬送路との間でそれぞれ切り替える複数の搬送路切替部材と、
   前記複数の排出トレイ上に積載された前記排出シートの積載高さに応じてそれぞれ回動する複数の受動回動部材と、
   共通棒部材と、
   前記複数の受動回動部材のうちの、前記搬送路切替部材によって前記排出シートの搬送路に設定されている前記個別搬送路に対応する排出トレイの受動回動部材の回動に応じて、前記共通棒部材を移動させる複数の伝達機構と、
   前記共通棒部材を検出するセンサーと、
   を備えることを特徴とする多段排出トレイ装置。
2. 前記伝達機構は、前記共通棒部材に回動自在に配置されたフラッパー部材と、前記搬送路切替部材に連動して前記フラッパー部材を回動させる連動部材とを備え、
   前記連動部材は、少なくとも前記排出トレイの満杯状態で前記フラッパー部材の端部が前記受動回動部材に既に接触するようになる所定位置まで、前記搬送路切替部材に連動して前記フラッパー部材を回動させること、
   を特徴とする請求項１記載の多段排出トレイ装置。
3. 前記共通棒部材は、略垂直に配置され、前記排出トレイについての前記受動回動部材の回動に応じて前記伝達機構によって上下方向に移動し、
   前記センサーは、前記排出トレイの満杯状態に対応する所定位置の前記共通棒部材を検出すること、
   を特徴とする請求項１または請求項２記載の多段排出トレイ装置。
4. 前記センサーは、ＰＩセンサーであることを特徴とする請求項１から請求項３のうちのいずれか１項記載の多段排出トレイ装置。
5. モーターと、
   前記主搬送路および前記複数の個別搬送路のうちの少なくとも１つの搬送ローラーと、
   前記複数の搬送路切替部材のうち、前記複数の排出トレイから選択された１つの排出トレイに対応する搬送路切替部材を動作させる排出トレイ選択部とをさらに備え、
   前記モーターは、正転時に前記排出トレイ選択部を駆動し、逆転時に前記搬送ローラーを駆動すること、
   を特徴とする請求項１記載の多段排出トレイ装置。
6. 前記モーターと前記排出トレイ選択部との間にはワンウェイクラッチが設けられていることを特徴とする請求項５記載の多段排出トレイ装置。

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