JP2022112699A - 着色樹脂組成物、遮光膜、加飾基板及び加飾フィルム - Google Patents

着色樹脂組成物、遮光膜、加飾基板及び加飾フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】漆黒感に優れ、明るい環境および正面や角度が付いた状態からの目視においても漆黒感を有する着色樹脂組成物を提供すること。【解決手段】(A)着色材、(B)分散剤、(C)樹脂および(D)有機溶剤を含有し、前記(A)着色材が顔料を含有、前記(A)着色材の顔料がカーボンブラックを含有し、前記カーボンブラックの一次粒子径が1~18nmであり、前記カーボンブラックのDBP吸収量が30~80cm3/100gであり、前記カーボンブラックの表面のpH値が1.0~4.0であることを特徴とする着色樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、着色樹脂組成物、遮光膜、加飾基板及び加飾フィルムに関する。本発明の着色樹脂組成物、遮光膜、加飾基板及び加飾フィルムは、ディスプレイ向け加飾部材に好適に用いられる。
近年自動車の車内において、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電気自動車の頭文字をとった言葉)の普及により例えばディスプレイなどの表示部材数が増えている。そのため自動車加飾においては、車内デザインへの影響の大きさが増すことから、部材に対する意匠性の要求が高くなっている。また、スマートフォン・タブレットPCなどの各種情報端末においても、製品に高級感をもたせる等の目的で、高い意匠性が求められている。自動車用の表示部材や各種情報端末では、一般的に表示用領域の周辺に額縁のような非表示領域(以下、額縁部という)が形成されるが、額縁部については外側から視認される領域であるため高い意匠性が求められる。
特に黒色については、漆黒感の高さが高級感をもたらし意匠性に優れたものとして求められている。漆黒感が高いとは、具体的には目視時の白味・灰色味が少なく、更に赤、黄、緑、青などの色味が少ない、すなわち無彩色であることが挙げられる。しかし自動車用の表示部材や各種情報端末は、外光が入り込む明るい環境で使用されるため、暗い環境と比較して漆黒感を高めることが難しく問題となっていた。更に正面に限らず斜めなど角度が付いた状態からの目視においても漆黒感が高いことが求められるが、散乱光の影響による白味や有彩色を除去することが難しく問題となっていた。
そこで例えば、高透明フィルムの背面に黒色層が直接的に積層されていることにより、漆黒感を有する加飾用フィルム(例えば、特許文献1参照)が検討されている。
また、モバイル電子機器の表示装置において観察者側に配して用いられるカバーガラスであって、透明基板を基材として、該基材の一面側、前記表示装置の表示用領域の外側において、遮光性の額縁部を形成しており、前記遮光性の額縁部の反射特性を規定することで遮光性の額縁部の黒色の締りをよくし、製品に高級感を持たせることを特徴とするカバーガラス(例えば、特許文献2参照)が検討されている。
特開2002-292798号公報 特開2013-134277号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、目視時の白味・灰色味の低減が十分ではないことにより漆黒感が十分ではない課題があった。また、特許文献2に記載の技術は、角度が付いた状態からの目視時の有彩色の低減が十分ではないことにより漆黒感が十分ではない課題があった。
そこで本発明は、漆黒感に優れ、明るい環境および正面や角度が付いた状態からの目視においても、白味・灰色味と有彩色が少なく漆黒感を有する額縁部を提供することを課題とする。また、本発明は、上記額縁部を得るための着色樹脂組成物を提供することを課題とする。また、本発明は、上記額縁部を得るための遮光膜を提供することを課題とする。また、本発明は、上記額縁部を得るための加飾基板を提供することを課題とする。また、本発明は、上記額縁部を得るための加飾フィルムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の着色樹脂組成物は次の構成を有する。すなわち、
(A)着色材、(B)分散剤、(C)樹脂および(D)有機溶剤を含有し、前記(A)着色材が顔料を含有し、前記(A)着色材の顔料がカーボンブラックを含有し、前記カーボンブラックの一次粒子径が1~18nmであり、前記カーボンブラックのジブチルフタレート吸収量が30~80cm/100gであり、前記カーボンブラックの表面のpH値が1.0~4.0であることを特徴とする着色樹脂組成物、である。
本発明の遮光膜は次の構成を有する。すなわち、
上記着色樹脂組成物を厚み1.1mmのホウケイ酸ガラス上に光学濃度が4になるように形成し、硬化させてなる遮光膜であって、分光測色計を用いてJIS Z 8722条件cに基づいてガラス面からの色度を測定した色度値が次の条件をいずれも満たすことを特徴とする遮光膜、である。
0.00≦SCEのL*値≦1.50
-0.25≦SCEのa*値≦0.25
-0.60≦SCEのb*値≦0.60
23.00≦SCIのL*値≦25.50
-0.20≦SCIのa*値≦0.20
-0.30≦SCIのb*値≦0.30
本発明の加飾基板は次の構成を有する。すなわち、
基板および上記遮光膜を具備する加飾基板、である。
本発明の加飾フィルムは次の構成を有する。すなわち、
フィルムおよび上記遮光膜を具備する加飾フィルム、である。
本発明の着色樹脂組成物は、前記(B)分散剤が4級アンモニウム塩基を含有し、固形分中のアミン価(mgKOH/g)が20≦アミン価≦90である分散剤(B1)を少なくとも含むことが好ましい。
本発明の着色樹脂組成物は、前記(C)樹脂がアルカリ可溶性樹脂を含有し、光重合開始剤およびラジカル重合性化合物をさらに含有することが好ましい。
本発明の着色樹脂組成物は、加飾用途に用いられることが好ましい。
本発明の着色樹脂組成物、遮光膜、加飾基板及び加飾フィルムによれば、黒色層単体においても漆黒感に優れ、明るい環境および正面や角度が付いた状態からの目視においても漆黒感が高く意匠性に優れた額縁部を得ることができる。
本発明の着色樹脂組成物は、(A)着色材、(B)樹脂、(C)分散剤及び(D)有機溶剤を含有する。(A)着色材は、可視光を遮蔽する作用を有し、(B)樹脂は、組成物におけるバインダーとしての作用を有し、(C)分散剤は、着色材を均一に分散する作用を有し、(D)有機溶剤は、(A)着色材および/または(B)樹脂および/または(C)分散剤を均一に溶解または分散する作用を有する。
本発明の着色樹脂組成物においては、前記(A)着色材が顔料を含有し、前記(A)着色材の顔料がカーボンブラックを含有し、前記カーボンブラックの一次粒子径が1~18nmであり、前記カーボンブラックのジブチルフタレート吸収量が30~80cm/100gであり、前記カーボンブラックの表面のpH値が1.0~4.0である。
カーボンブラックの一次粒子径を上記範囲内にすることで、角度が付いた状態からの目視における漆黒感を高めることができる。また、カーボンブラックのジブチルフタレート吸収量を上記範囲内にすることで、角度が付いた状態からの目視における漆黒感を高め、かつ分散性を高めることができる。さらに、カーボンブラックの表面のpH値を上記範囲内にすることで、分散性を高めることができる。
<(A)着色材>
<カーボンブラック>
本発明に用いる(A)着色材は、顔料を含有し、前記(A)着色材の顔料がカーボンブラックを含有する。カーボンブラックを含有しなければ、塗膜の反射色度を無彩色とすることが困難となる。
カーボンブラックの一次粒子径は1nm~18nmである。カーボンブラックの一次粒子径を上記範囲内にしなければ、角度が付いた状態からの目視における漆黒感を高めることができない。なお、カーボンブラックの一次粒子径は、次の方法で求めることができる。まずカーボンブラックをクロロホルム中に超音波分散し、コロジオン膜貼り付けメッシュ上に滴下して、乾燥させ、透過電子顕微鏡(TEM)観察により、カーボンブラックの一次粒子像を得る。次に個々のカーボンブラック粒子の粒子径を、同じ面積となる円の直径に換算した面積円相当径として、複数個(通常200~300個程度)のカーボンブラック粒子についてそれぞれ粒子径を求める。得られた一次粒子径の値を用い、下式の計算式の通り個数平均値を計算し一次粒子径を求める。
個々のカーボンブラック粒子の粒子径:X,X,X,X,・・・,X,・・・X
一次粒子径=ΣX/m
カーボンブラックのジブチルフタレート吸収量は30~80cm/100gである。カーボンブラックのジブチルフタレート吸収量を上記範囲内にしなければ、角度が付いた状態からの目視における漆黒感を高めることができず、分散性を高めることができない。カーボンブラックのジブチルフタレート吸収量は、漆黒感の点から、好ましくは30~60cm/100gである。なお、カーボンブラックのジブチルフタレート吸収量は、JIS K 6221に基づいて測定する。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積は100~1,000m/gが好ましく、分散性の点からより好ましくは180~400m/gである。カーボンブラックの窒素吸着比表面積を上記範囲内にすることで、角度が付いた状態からの目視における漆黒感を高めることができる。なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K 6217に基づいて測定する。
カーボンブラックの表面のpH値は1.0~4.0である。カーボンブラックのpH値を上記範囲内にしなければ、分散性を高めることができない。カーボンブラックの表面のpH値が4.0を超えるものは分散剤が付着しにくいため、分散性が不十分となるおそれがある。カーボンブラックの表面のpH値1.0未満の場合は分散安定性が不足する可能性がある。なお、カーボンブラックの表面のpH値は、カーボンブラックの粉体を水に分散させ、該分散液につき水系のpH値測定を行うことにより測定する。
なお、カーボンブラックとして、樹脂被覆されたカーボンブラックを用いることもできる。なお、樹脂被覆されたカーボンブラックは、例えば特開平9-26571号公報、同9-71733号公報、同9-95625号公報、同9-238863号公報、又は同11-60989号公報に記載の方法で、公知のカーボンブラックを処理することにより、得ることができる。
<他の着色材>
(A)着色材として、カーボンブラックとともに、他の着色材を含有することで、着色膜の反射色調を調整することが可能となり、好ましい。その際に、結晶子サイズが小さい着色材を含有することが好ましい。着色材としては、一般的に用いられる、顔料、染料等が挙げられる。着色膜の耐熱性、信頼性および耐光性を向上させるためには、顔料が好ましい。顔料としては、赤色顔料、青色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、紫色顔料、緑色顔料、黒色顔料および白色顔料などを適宜選択して用いることができる。これら着色材は、カーボンブラックに加えて1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に用い得る赤色顔料としては、特に制限は無いが、具体的には、ピグメントレッド(以下、PR)1、PR2、PR3、PR4、PR5、PR6、PR7、PR8、PR9、PR12、PR14、PR15、PR16、PR17、PR21、PR22、PR23、PR31、PR32、PR37、PR38、PR41、PR47、PR48、PR48:1、PR48:2、PR48:3、PR48:4、PR49、PR49:1、PR49:2、PR50:1、PR52:1、PR52:2、PR53、PR53:1、PR53:2、PR53:3、PR57、PR57:1、PR57:2、PR58:4、PR60、PR63、PR63:1、PR63:2、PR64、PR64:1、PR68、PR69、PR81、PR81:1、PR81:2、PR81:3、PR81:4、PR83、PR88、PR90:1、PR97、PR101、PR101:1、PR104、PR108、PR108:1、PR109、PR112、PR113、PR114、PR122、PR123、PR144、PR146、PR147、PR149、PR151、PR166、PR168、PR169、PR170、PR172、PR173、PR174、PR175、PR176、PR177、PR178、PR179、PR180、PR181、PR184、PR185、PR187、PR188、PR190、PR192、PR193、PR194、PR200、PR202、PR206、PR207、PR208、PR209、PR210、PR214、PR215、PR216、PR217、PR220、PR221、PR223、PR224、PR226、PR227、PR228、PR230、PR231、PR233、PR235、PR236、PR237、PR238、PR239、PR240、PR242、PR242、PR243、PR245、PR247、PR249、PR250、PR251、PR253、PR254、PR255、PR256、PR257、PR258、PR259、PR260、PR262、PR263、PR264、PR265、PR266、PR267、PR268、PR269、PR270、PR271、PR272、PR273、PR274、PR275、PR276、PR291などが挙げられる。着色力や顔料微細化の容易性という観点から、PR177、PR179、PR242、PR254、PR264、PR269、PR291を用いることが好ましく、ハロゲン含有量を低減させる観点からは、PR177、PR179、PR264、PR269がより好ましく、着色膜の反射色調を無彩色化させる観点からはPR179、PR264が更に好ましい。
本発明に用い得る青色顔料としては、特に制限は無いが、具体的には、ピグメントブルー(以下、PB)1、PB1:2、PB9、PB14、PB15、PB15:1、PB15:2、PB15:3、PB15:4、PB15:6、PB16、PB17、PB19、PB22、PB25、PB27、B28、PB29、PB33、PB35、PB36、PB56、PB56:1、PB60、PB61、PB61:1、PB62、PB63、PB64、PB67、PB68、PB71、PB72、PB73、PB74、PB75、PB76、PB77、PB78、PB79などが使用される。着色力や顔料微細化の容易性という観点から、PB15:3、PB15:6を用いることが好ましい。
本発明に用い得る黄色顔料の例としては、特に制限は無いが、具体的には、ピグメントイエロー(以下、PY)1、PY1:1、PY1:2、PY2、PY3、PY4、PY5、PY6、PY9、PY10、PY12、PY13、PY14、PY16、PY17、PY20、PY24、PY31、PY32、PY34、PY35、PY35:1、PY36、PY36:1、PY37、PY37:1、PY40、PY41、PY42、PY43、PY48、PY53、PY55、PY61、PY62、PY62:1、PY63、PY65、PY73、PY74、PY75、PY81、PY83、PY86、PY87、PY93、PY94、PY95、PY97、PY100、PY101、PY104、PY105、PY108、PY109、PY110、PY111、PY116、PY117、PY119、PY120、PY125、PY126、PY127、PY127:1、PY128、PY129、PY133、PY134、PY136、PY137、PY138、PY139、PY142、PY147、PY148、PY150、PY151、PY153、PY154、PY155、PY157、PY158、PY159、PY160、PY161、PY162、PY163、PY164、PY165、PY166、PY167、PY168、PY169、PY170、PY172、PY173、PY174、PY175、PY176、PY180、PY181、PY182、PY183、PY184、PY185、PY188、PY189、PY190、PY191、PY191:1、PY192、PY193、PY194、PY195、PY196、PY197、PY198、PY199、PY200、PY202、PY203、PY204、PY205、PY206、PY207、PY208などが挙げられる。着色力や耐熱性、耐光性の観点から、PY129、PY138、PY139、PY150、PY185を用いることが好ましく、着色樹脂組成物のハロゲン含有量を低減する観点からは、PY129、PY139、PY150、PY185がより好ましい。
本発明に用い得るオレンジ色顔料の例としては、ピグメントオレンジ(以下、PO)13、PO36、PO38、PO43、PO51、PO55、PO59、PO61、PO64、PO65、PO71などが使用される。
また、紫色顔料の例としては、ピグメントバイオレット(以下、PVと略す)14、PV15、PV16、PV19、PV23、PV25、PV27、PV29、PV30、PV31、PV32、PV37、PV39、PV40、PV42、PV47、PV49、PV50などが使用される。
また、本発明に用い得る緑色顔料の例としては、ピグメントグリーン(以下、PG)1、PG2、PG4、PG7、PG8、PG10、PG13、PG14、PG15、PG18、PG19、PG26、PG36、PG45、PG48、PG50、PG51、PG54、PG55、PG58、PG59などが使用される。
本発明に用い得る黒色顔料の例としては、ペリレンブラック、アニリンブラック等の黒色有機顔料、グラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレン、墨、およびチタン、銅、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、亜鉛、カルシウム、銀等の金属微粒子、金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属窒化物、金属酸窒化物等の無機顔料が挙げられる。
また、本発明に用い得る白色顔料の例としては、二酸化チタン、炭酸バリウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、二酸化珪素などが挙げられる。
本発明に用い得る染料の例としては、例えば、C.I.ダイレクトレッド2,4,9,23,26,28,31,39,62,63,72,75,76,79,80,81,83,84,89,92,95,111,173,184,207,211,212,214,218,221,223,224,225,226,227,232,233,240,241,242,243,247、C.I.アシッドレッド35,42,51,52,57,62,80,82,111,114,118,119,127,128,131,143,145,151,154,157,158,211,249,254,257,261,263,266,289,299,301,305,319,336,337,361,396,397、C.I.リアクティブレッド3,13,17,19,21,22,23,24,29,35,37,40,41,43,45,49,55、C.I.ベーシックレッド12,13,14,15,18,22,23,24,25,27,29,35,36,38,39,45,46、C.I.ダイレクトバイオレット7,9,47,48,51,66,90,93,94,95,98,100,101、C.I.アシッドバイオレット5,9,11,34,43,47,48,51,75,90,103,126、C.I.リアクティブバイオレット1,3,4,5,6,7,8,9,16,17,22,23,24,26,27,33,34、C.I.ベーシックバイオレット1,2,3,7,10,15,16,20,21,25,27,28,35,37,39,40,48、C.I.ダイレクトイエロー8,9,11,12,27,28,29,33,35,39,41,44,50,53,58,59,68,87,93,95,96,98,100,106,108,109,110,130,142,144,161,163、C.I.アシッドイエロー17,19,23,25,39,40,42,44,49,50,61,64,76,79,110,127,135,143,151,159,169,174,190,195,196,197,199,218,219,222,227、C.I.リアクティブイエロー2,3,13,14,15,17,18,23,24,25,26,27,29,35,37,41,42、C.I.ベーシックイエロー1,2,4,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,39,40、C.I.アシッドグリーン16、C.I.アシッドブルー9,45,80,83,90,185、C.I.ベーシックオレンジ21,23等が挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物における(A)着色材の含有量は、固形成分の総合計含有量に対して、1~60重量%が好ましく、分散性の点からより好ましくは15~25重量%である。ここで、固形成分とは、(A)着色材、(B)分散剤、(C)樹脂および後述する(E)感光剤、(F)ラジカル重合性化合物、その他添加剤とする。
<(B)分散剤>
本発明の着色樹脂組成物は、(B)分散剤を含有する。
分散剤とは、顔料表面への化学的結合または吸着作用を有する顔料親和性基と、親溶媒性を有する高分子鎖または基とを併せ持つものをいう。分散剤は、後述の湿式メディア分散処理において、顔料の分散媒への濡れ性を向上させて顔料の解凝集を促進し、立体障害および/または静電反発効果により粒度および粘度を安定化させ、さらに、着色樹脂組成物の貯蔵時あるいは塗布時の色分離の発生を抑制する効果を奏する。
分散剤としては、例えば、ポリエステル系高分子分散剤、アクリル系高分子分散剤、ポリウレタン系高分子分散剤、ポリアリルアミン系高分子分散剤、カルボジイミド系分散剤、ポリアミド系高分子分散剤などが挙げられる。
これらの中でも、アクリル系高分子分散剤、ポリアミド系高分子分散剤が好ましく、アクリル系高分子分散剤がより好ましい。
また分散剤として、4級アンモニウム塩基を有する分散剤が好ましい。
分散剤のアミン価としては、20~90mgKOH/gが好ましく、分散性の点からより好ましくは55~85mgKOH/gである。
これを満たす分散剤としては、例えば、“BYK-LPN21116”,“BYK-LPN21234(以上、いずれもビックケミー社製)などが挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物中における分散剤の含有量は、分散安定性を向上させる観点から、(A)着色材全量に対して、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましい。一方、分散剤の含有量は、着色膜の耐熱性や密着性を向上させる観点から、(A)着色材全量に対して、100重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましい。
<(C)樹脂>
(C)樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、カルド樹脂、シロキサン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイミド前駆体、ポリアミド樹脂、ノボラック樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩酢ビ樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ニトロセルロース、環化ゴム、塩化ゴム、ロジン、ロジン誘導体などが挙げられる。
これらを2種以上含有してもよい。
これらの中でも、着色樹脂組成物の貯蔵安定性や着色膜の耐熱性の観点から、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、シロキサン樹脂が好ましい。
本発明の着色樹脂組成物は感光性を有しても有していなくてもよいが、(C)樹脂としてアルカリ可溶性樹脂を用い、後述する(E)感光剤をさらに含有することにより、着色樹脂組成物に感光性を付与することができる。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、カルド樹脂、アクリル樹脂、ノボラック樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾオキサゾール前駆体、ポリアミド樹脂、シロキサン樹脂などが挙げられる。
着色樹脂組成物がネガ型の感光性を有する場合、パターン加工性と塗膜信頼性の観点から、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂が好ましく、分散安定性の観点から、アクリル樹脂がより好ましい。一方、着色樹脂組成物がポジ型の感光性を有する場合、パターン加工性の観点から、ポリイミド樹脂、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾオキサゾール前駆体、シロキサン樹脂が好ましく、パターン加工性の観点から、ポリイミド樹脂、ポリイミド前駆体がより好ましい。
アクリル樹脂としては、分子側鎖にエチレン性不飽和基を有する下記式(i)で表される構造と、側鎖に3級アミノ基を有する下記式(ii)で表される構造および/または側鎖に4級アンモニウム塩を有する下記式(iii)で表される構造と、側鎖にカルボキシル基を有する下記式(iv)で表される構造を有するアクリル樹脂(C-1)を少なくとも含むことが好ましい。
Figure 2022112699000001
(式中R,Rは互いに独立に水素原子又はメチル基、Rは炭素数1~4のアルキレン基、炭素数3~6の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の2価の芳香族炭化水素基から選ばれるいずれかを表す。)
Figure 2022112699000002
(式中Rは水素原子又はメチル基、Rは炭素数1~4のアルキレン基、炭素数1~4の2価のアルコキシ基、炭素数3~6の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の2価の芳香族炭化水素基から選ばれるいずれか、R,Rは互いに独立に炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、炭素数3~6の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の芳香族炭化水素基から選ばれるいずれかを表す。)
Figure 2022112699000003
(式中Rは水素原子又はメチル基、Rは炭素数1~4のアルキレン基、炭素数1~4の2価のアルコキシ基、炭素数3~6の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の2価の芳香族炭化水素基から選ばれるいずれか、R10,R11,R12は互いに独立に炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、炭素数3~6の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の芳香族炭化水素基から選ばれるいずれか、Xは臭素、塩素、ヨウ素、硫酸水素塩および水酸化物のいずれかを表す。)
Figure 2022112699000004
(式中R13は水素原子又はメチル基、nは0~6の整数を表し、単一でも複数のnの混合形でもよい。)
上記アクリル樹脂(C-1)の酸価としては、50~120mgが好ましく、65~120mgがより好ましく、65~110mgがさらに好ましい。アクリル樹脂の酸価が120mgを超えると分散安定性が悪化する傾向が見られ、50mg未満ではアルカリ現像が悪化する傾向がある。酸価は、アクリル樹脂を共重合する際に構成単位の組成比を調製することにより所定の範囲内にすることができる。なおアクリル樹脂の酸価は、アクリル樹脂1gを中和するのに要した水酸化カリウムのmg数と定義する(単位:mgKOH/g)。
上記アクリル樹脂(C-1)の塩基価としては、5~70mmol/100gが好ましく、5~30mmol/100gがより好ましく、5~20mmol/100gがさらに好ましい。アクリル樹脂の塩基価が5mmol/100g未満では顔料分散安定性の悪化する傾向が見られ、70mmol/100gを越えると現像性が悪化する傾向がある。塩基価は、アクリル樹脂を共重合する際の構成単位の組成比、特に式(ii)および(iii)の構成単位の組成比を調製することにより所定の範囲内にすることができる。なおアクリル樹脂の塩基価は、アクリル樹脂100gを中和するのに要した過塩素酸のmol数と定義する(単位:mmol/100g)。
本発明のアルカリ可溶性樹脂としてアクリル樹脂を用いる場合、アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5,000~30,000が好ましく、5,000~20 ,000がより好ましい。重量平均分子量が上記好ましい範囲であると分散安定性に優れ、現像性にも優れる。なおアクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランをキャリアとしてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて換算したものとする。
<(D)有機溶剤>
(D)有機溶剤としては、例えば、エーテル類、アセテート類、エステル類、ケトン類、芳香族炭化水素類、アミド類、アルコール類などが挙げられる。
エーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル-n-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等が挙げられる。アセテート類としては、例えば、ブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノールアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」)、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3―メトキシ-3-メチル-1-ブチルアセテート、1,4-ブタンジオールジアセテート、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,6-ヘキサンジオールジアセテート等が挙げられる。エステル類としては、例えば、2-ヒドロキシプロピオン酸メチル、2-ヒドロキシプロピオン酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸エチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸メチル、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸i-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸i-ブチル、蟻酸n-ペンチル、酢酸i-ペンチル、プロピオン酸n-ブチル、酪酸エチル、酪酸n-プロピル、酪酸i-プロピル、酪酸n-ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n-プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2-オキソブタン酸エチル等が挙げられる。ケトン類としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、3-ヘプタノン等が挙げられる。芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレンなどが挙げられる。アミド類としては、例えば、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等が挙げられる。アルコール類としては、例えば、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンタノ-ル、4-メチル-2-ペンタノール、3-メチル-2-ブタノール、3-メチル-3-メトキシブタノール、ジアセトンアルコール等などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
これらの中でも、着色材をより分散安定化させるため、アセテート類が好ましい。(D)有機溶剤中におけるアセテート類の含有量は、40~100重量%が好ましく、70~100重量%がより好ましい。
本発明の着色樹脂組成物における、(D)有機溶剤の含有量は、塗布工程における塗布膜の膜厚均一性の観点から、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましい。一方、(D)有機溶剤の含有量は、顔料沈降を抑制する観点から、95重量%以下が好ましく、90重量%以下がより好ましい。
本発明の着色樹脂組成物は、(C)樹脂として、アルカリ可溶性樹脂を含有し、さらに(E)感光剤を含有することにより、感光性を付与することができるので好ましい。露光マスクを介したパターン露光により露光部アルカリ溶解性を低下させて、アルカリ現像液により未露光部を除去してパターン形成する、いわゆるネガ型の感光性を有してもよいし、露光マスクを介したパターン露光により露光部のアルカリ溶解性を未露光部のアルカリ溶解性よりも高くし、アルカリ現像液により露光部を除去してパターン形成する、いわゆるポジ型の感光性を有してもよい。(E)感光剤としては、光重合開始剤または光酸発生剤を含有することができる。本発明においては、遮光性が高い場合においても解像度の高いパターンを形成しやすいことから、ネガ型の感光性を付与できる光重合開始剤を用いることが好ましい。
(E)感光剤として、光重合開始剤を含有し、さらに(F)ラジカル重合性化合物を含有することにより、露光部がラジカル重合反応により光硬化する、いわゆるネガ型の感光性を付与することができる。
光重合開始剤とは、露光によって結合開裂および/または反応してラジカルを発生する化合物をいう。光重合開始剤を含有することにより、露光により、(F)ラジカル重合性化合物を光硬化させることができる。
光重合開始剤としては、例えば、カルバゾール系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、オキシムエステル系光重合開始剤、α-アミノアルキルフェノン系光重合開始剤などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、後述する露光工程において、i線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)からなる混合線に対する感度が高いことから、カルバゾール系光重合開始剤、オキシムエステル系光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤の含有量は、露光に対する感度向上の観点から、アルカリ可溶性樹脂と(F)ラジカル重合性化合物の全合計含有量に対して、1重量%以上が好ましい
一方、光重合開始剤の含有量は、露光に対する深部硬化性の観点から、アルカリ可溶性樹脂と(F)ラジカル重合性化合物の合計含有量100重量%に対して、60重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましい。
(E)感光剤として光酸発生剤を含有することにより、露光部のアルカリ溶解性を相対的に高めて、いわゆるポジ型の感光性を付与することができる。
光酸発生剤としては、キノンジアジド化合物が好ましい。キノンジアジド化合物としては、フェノール性水酸基を有する化合物とキノンジアジドスルホニル酸クロリドとのエステル化物がより好ましい。アルカリ溶解性を向上させるため、フェノール性水酸基の一部をエステル化せず意図的に残存させてもよい。
キノンジアジド化合物の含有量は、パターン加工性の観点から、前述のアルカリ可溶性樹脂の全量に対して1~50重量%が好ましい。
(F)ラジカル重合性化合物としては、2つ以上のラジカル重合性基を有する化合物が好ましい。(F)ラジカル重合性化合物が有するラジカル重合性基としては、露光時の感度向上および着色膜の硬度向上の観点から、(メタ)アクリル基が好ましい。ここでいう(メタ)アクリル基とは、メタクリル基またはアクリル基を指す。
(F)ラジカル重合性化合物含有量は、露光に対する感度向上の観点から、前述のアルカリ可溶性樹脂と(F)ラジカル重合性化合物の全合計含有量に対して、5重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましい。一方、(F)ラジカル重合性化合物の含有量は、キュア工程におけるリフロー性の観点から、アルカリ可溶性樹脂と(F)ラジカル重合性化合物の全合計含有量に対して、80重量%以下が好ましく、60重量%以下が好ましい。
<架橋剤>
本発明の着色樹脂組成物は、熱架橋剤を含有してもよい。熱架橋剤を含有することにより、最終的に得られる塗膜強度を向上させることができる。熱架橋剤としては、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
<レベリング剤>
本発明の着色樹脂組成物は、レベリング剤を含有してもよい。レベリング剤を含有することにより、塗布性や着色膜の表面平滑性を向上させることができる。レベリング剤としては、例えば、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン等の陰イオン界面活性剤;ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤;ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等の両性界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ソルビタンモノステアレート等の非イオン界面活性剤;ポリジメチルシロキサン等を主骨格とするシリコーン系界面活性剤;フッ素系界面活性剤などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。界面活性剤の市販品としては、例えば、“BYK”-302、“BYK”-333、“BYK”-3550、“BYK”-392(以上、いずれもビックケミー社製)が挙げられる。
<光学特性>
本発明の着色樹脂組成物を、厚み1.1mmのホウケイ酸ガラス上に光学濃度が4になるように形成し、硬化させてなる遮光膜は、分光測色計を用いてJIS Z 8722条件cに基づいてガラス面からの色度を測定した色度値のうち、拡散反射色度(以下、SCE)のL*値、SCEのa*値、SCEのb*値、全反射色度(以下、SCI)のL*値、SCIのa*値、SCIのb*値が次の条件をいずれも満たすことが好ましい。
0.00≦SCEのL*値≦1.50
-0.25≦SCEのa*値≦0.25
-0.60≦SCEのb*値≦0.60
23.00≦SCIのL*値≦25.50
-0.20≦SCIのa*値≦0.20
-0.30≦SCIのb*値≦0.30
反射色度は着色膜に映り込んだ像の色調の指標となり、(a*、b*)=(0.00、0.00)に近いほど、無彩色な反射色調と言える。
測色計による測色値(色彩値)は、照明および受光の幾何学的条件によって大きく影響を受ける。測色計の幾何学的条件は、45度照明系と、積分球を用いた拡散照明系とに大別される。拡散照明系は、さらに、光トラップによる正反射成分の処理方式の違いに応じて、SCI(Specular Component Include)とSCE(Specu1ar Component Exclude)とに分けられる。SCIでは、試料による正反射成分も全て積分する。SCEでは、正反射成分を積分球の壁面に設けた光トラップで除去する。
また、SCIは、積分球を用いた拡散照明系において、試料による正反射成分も全て積分する方式であり、SCEは、積分球を用いた拡散照明系において、正反射成分を積分球の壁面に設けた光トラップで除去する方式である。SCI及びSCEの色調をいずれも上記範囲内にすることで、高い漆黒感が期待できる。
着色膜の反射色度(L*,a*,b* )は、JIS Z 8722条件cに基づいて、コニカミノルタ(株)製の白色校正板“CM-A145”で校正した、コニカミノルタ(株)製の分光測色計“CM-2600d”を用い、標準光源D65(色温度6504K)、視野角2°(CIE1976)、大気圧下、20℃の測定条件下で透明基材から入射させた光に対する全反射色度(SCI)及び拡散反射色度(SCE)を測定することで得られる。
なお、塗膜や着色膜のOD値は、X-Rite社製の光学濃度計“361TVisual”を用いて、塗膜または着色膜の入射光および透過光の強度をそれぞれ測定し、下記式(3)により算出することができる。
OD値 = log10(I0/I) ・・・ 式(3)
ここで、I0は入射光強度、Iは透過光強度を示す。
<液の製造方法>
本発明の着色樹脂組成物の製造方法としては、例えば、分散機を用いて(A)着色材、(B)分散剤、(C)樹脂、(D)有機溶剤を含有する樹脂溶液を分散させ、着色材濃度の高い着色材分散液を予め調製しておき、さらに(C)樹脂や、必要に応じて感光剤などの他の成分を添加して撹拌する方法が好ましい。必要に応じて濾過を行ってもよい。
また、本発明においては、(A)着色材として、あらかじめ微粒化処理を行った着色顔料を用いることが好ましい。着色顔料を微粒化処理する手段としては、例えば、着色顔料と無機塩と有機溶剤とを混練磨砕するソルトミリング処理や、硫酸などの強酸にいったん溶解して、貧溶媒と混合するアシッドスラリー処理などが挙げられる。
ソルトミリング処理としては、着色顔料、水溶性無機塩および無機塩を溶解しない有機溶剤を混練した後、混練物を水中に投入し、得られたスラリーを濾過および水洗して無機塩を除去する方法が好ましい。着色顔料、水溶性無機塩および有機溶剤とともに、高分子分散剤などの樹脂や顔料誘導体を添加してもよく、ソルトミリング処理による微粒化後の着色顔料の再凝集を抑制することができる。
水溶性無機塩としては、例えば、水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、硫酸ナトリウム等が挙げられる。
有機溶剤としては、水溶性であり、水溶性無機塩を溶解しないものであれば特に限定されないが、ソルトミリング時に温度が上昇し、有機溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から、高沸点溶剤が好ましい。例えば、2-メトキシエタノール、2-ブトキシエタノール、2-(イソペンチルオキシ)エタノール、2-(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルグリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコール、1-メトキシ-2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
混練装置としては、例えば、ニーダー、ミックスマーラー、プラネタリー型ミキサーである井上製作所(株)製の“トリミックス”(登録商標)、連続式一軸混練機である浅田鉄工(株)製の“ミラクルKCK”(登録商標)等が挙げられる。
(A)着色材、(B)分散剤、(C)樹脂、(D)有機溶剤を含有する樹脂溶液を分散させる分散機としては、例えば、ボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー、3本ロールミル、高速度衝撃ミルなどが挙げられる。これらの中でも、分散効率化および微分散化のため、ビーズミルが好ましい。ビーズミルとしては、例えば、コボールミル、バスケットミル、ピンミル、ダイノーミルなどが挙げられる。ビーズミルのビーズとしては、例えば、チタニアビーズ、ジルコニアビーズ、ジルコンビーズが挙げられる。
本発明においては、ビーズミルにより多段階で分散することが好ましく、平均ビーズ径が0.1mmφよりも大きいビーズを用いたビーズミルにより分散処理した後、平均ビーズ径が0.1mmφ以下のビーズを用いたビーズミルにより分散処理する工程を有することが好ましい。平均ビーズ径が0.1mmφよりも大きいビーズを用いたビーズミルにより分散処理することにより、結晶子サイズの大きなビスベンゾフラノン系顔料を効率的に解砕することができ、その後に平均ビーズ径が0.1mmφ以下の微小なビーズを用いたビーズミルにより分散処理することにより、着色顔料へ与えるエネルギーを小さくして着色顔料の表面活性を抑えながら微分散することができ、着色樹脂組成物中における着色顔料の再凝集抑制し、より均一に分散させることができる。この場合、ビーズミルには、微小なビーズと分散液とを分離することが可能な、遠心分離方式によるセパレーターを備えることが好ましい。ここで、平均ビーズ径とは、ビーズの円相当径の数平均値をいう。具体的には、ビーズを実体顕微鏡で45倍に拡大撮影し、無作為に選んだ100個のビーズについて、それぞれ最長径と最短径を測定してその平均値を円相当径とし、その数平均値を算出することにより、ビーズ径を求めることができる。
<膜の製造方法>
本発明の着色樹脂組成物をガラス、プラスティック、フィルム等の透明基材上に塗布し、硬化させることにより、着色膜を得ることができる。塗布方法としては特に制限は無く、基材および着色樹脂組成物の液特性に合わせて、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、パッド印刷、凸版印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷、グラビアコート、ロールコート、リバースロールコート、ロールドクタコート、バーコート、カーテンフローコート、ダイコート、スピンコート、エアドクタコート、スプレーコート等が挙げられる。
次に、本発明の着色樹脂組成物を硬化させて着色膜を形成する方法について、ネガ型の感光性の着色樹脂組成物を例に挙げて説明する。
感光性の着色樹脂組成物を基板上に塗布して、塗布膜を得る。基板としては、例えば、ソーダガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等の透明基板;シリコンウエハー、セラミックス類、ガリウムヒ素の基板などが挙げられる。塗布方法としては、例えば、スピンナーを用いた回転塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ダイコーティング、ロールコーティングなどが挙げられる。塗布膜の膜厚は、塗布方法等によって適宜選択することができる。乾燥後の膜厚を1~150μmとすることが一般的である。
得られた塗布膜を乾燥して、乾燥膜を得る。乾燥方法としては、例えば、加熱乾燥、風乾、減圧乾燥、赤外線照射等が挙げられる。加熱乾燥装置としては、例えば、オーブン、ホットプレートなどが挙げられる。乾燥温度は50~150℃が好ましく、乾燥時間は1分間~数時間が好ましい。
得られた乾燥膜に、所望のパターンを有するマスクを介して化学線を照射しして、露光膜を得る。照射する化学線としては、例えば、紫外線、可視光線、電子線、X線などが挙げられる。本発明の着色樹脂組成物に対しては、水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を照射することが好ましい。
得られた露光膜を、アルカリ性現像液等を用いて現像することにより未露光部を除去し、パターンを得る。アルカリ性現像液に用いられるアルカリ性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類;エチルアミン、n-プロピルアミン等の1級アミン類;ジエチルアミン、ジ-n-プロピルアミン等の2級アミン類;トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の3級アミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類、コリン等の4級アンモニウム塩;トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール等のアルコールアミン類;ピロール、ピペリジン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセン、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-5-ノナン、モルホリン等の環状アミン類等の有機アルカリ類が挙げられる。
アルカリ性現像液におけるアルカリ性化合物の濃度は0.01~50重量%が一般的であり、0.02~1重量%が好ましい。また、現像後のパターン形状をより良好なものとするため、非イオン系界面活性剤等の界面活性剤を0.1~5重量%添加しても構わない。さらに現像液がアルカリ水溶液の場合には、現像液にエタノール、γ-ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン等の水溶性有機溶剤を添加しても構わない。
現像方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、パドル法などが挙げられる。得られたパターンに、純水等を用いてリンス洗浄をしても構わない。
得られたパターンを加熱処理(ポストベーク)することにより、パターニングされた着色膜を得ることができる。加熱処理は、空気中、窒素雰囲気下、真空状態のいずれで行ってもよい。加熱温度は150~300℃が好ましく、加熱時間は0.25~5時間が好ましい。加熱温度を連続的に変化させてもよいし、段階的に変化させてもよい。
以下に本発明を実施例および比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。
<評価方法>
[遮光性]
各実施例および比較例により得られた着色膜について、X-Rite社製光学濃度計361TVisualを用いて、OD値を算出した。
[反射色度]
各実施例および比較例により得られた着色膜について、コニカミノルタ(株)製の白色校正板“CM-A145”で校正した、コニカミノルタ(株)製の分光測色計“CM-2600d”を用い、標準光源D65(色温度6504K)、視野角2°(CIE1976)、大気圧下、20℃の測定条件下で透明基材から入射させた光に対する全反射色度(SCI)及び拡散反射色度(SCE)を測定し、全反射色度(SCIのL*値,SCIのa*値,SCIのb*値)及び拡散反射色度(SCEのL*値,SCEのa*値,SCEのb*値)を評価した。
[粘度安定性]
実施例および比較例で得られた感光性樹脂組成物の初期粘度と、30℃で7日間静置したあとの粘度を、東機産業(株)製のE型粘度計“RE215L”を用い、測定サンプル温度が25℃となるようにして粘度を測定した。以下の基準に基づき、初期粘度と、経時後の粘度変化が小さいほうが、顔料の分散安定性に優れていると評価した。
粘度安定性評価の基準
A:粘度変化率±10%未満
B:粘度変化率±10%以上、±50%未満
C:粘度変化率±50%以上、±100%未満
D:粘度変化率±100%以上
[目視評価]
各実施例および比較例により得られた着色膜について、以下の各状況下で透明基材側から目視による黒色度の評価を行った。
状況1:室内光源の蛍光灯(パナソニック(株)製“FLR40S-D/M―X・36”)が点灯している状態で、着色膜上における光源の正面反射光が映らないように目視
状況2:室内光源の蛍光灯(パナソニック(株)製“FLR40S-D/M―X・36”)が点灯しているかつ、高照度の光源(三菱電機(株)製“FPL27EX-N”)を着色膜面に対して45°の方向から照射した状態で、着色膜面に対して90°の方向から目視
目視評価は以下の基準に基づき行った。
目視評価の基準
A:非常に漆黒感が高い
B:漆黒感が高い
C:やや漆黒感が低い
D:漆黒感が低い
<製造、合成例>
(合成例1 アクリル樹脂(P-1)の合成)
特開第2013-245221号明細書の合成例11に記載の方法により、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート溶媒200部を攪拌装置、温度計、還流冷却機、滴下用ポンプを備えた耐圧容器に仕込み反応容器内を窒素で満たした後90℃まで昇温を行い、メタクリル酸-2-ジメチルアミノエチル(MLDA)1部、メタクリル酸メチル(MMA)27部、メタクリル酸-2-エチルヘキシル(2EHMA)20部、スチレン(St)30部、メタクリル酸(MAA)を20部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)2.0部、ノルマルドデシルメルカプタン(MDM)3.0部を混合したものを滴下用ポンプにて3時間かけて滴下して共重合させアクリル共重合体を得た。次に、反応容器内を空気で置換し、p-メトキシフェノールを0.1部を重合禁止剤、N,N’-ジメチルベンジルアミンを触媒としてグリシジルメタクリレート(GMA)10部を滴下用ポンプにて1時間かけて滴下した。この段階における共重合体側鎖のカルボキシル基とグリシジルメタクリレートのエポキシ基の付加反応は、酸価の低下によってトレースし、グリシジルメタクリレートの消失が97%以上となる点で反応を完了し、側鎖に重合性不飽和基を導入したアクリル樹脂(P-1)を得た。このアクリル樹脂(P-1)を(C)樹脂として後述する製造例1~9において用いる。アクリル樹脂(P-1)の酸価は70mgKOH/g、塩基価は10mmol/100g、重量平均分子量は11000であった。なお、アクリル樹脂の酸価は、アクリル樹脂1gを中和するのに要した水酸化カリウムの量(mg)とし(単位:mgKOH/g)、アクリル樹脂の塩基価は、アクリル樹脂体100gを中和するのに要した過塩素酸のmol数とし(単位:mmol/100g)、重量平均分子量は、東ソー(株)製のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)「HLC-8220GPC」を用いて、キャリアをテトラヒドロフランとして、ポリスチレン換算により測定した。
(製造例1 着色材分散液(DB-1)の製造)
黒色顔料として、“#1000”(三菱ケミカル(株)製)96g、合成例1により得られたアクリル樹脂(P-1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)35重量%溶液98g、分散剤としてアミン系高分子分散剤“BYK-LPN21116”(ビックケミー社製)17g、PGMEA235gおよび3-メトキシブチルアセテート(以下、MBA)103gをタンクに仕込み、ホモミキサーで20分撹拌し、予備分散液を得た。ビーズ径0.10mmφのジルコニアビーズを75体積%充填した遠心分離セパレーターを具備した寿工業(株)製分散機ウルトラアペックスミルUAM015に、得られた予備分散液を供給し、回転速度7m/sで139分間分散を行い、固形分濃度25重量%、着色材/(樹脂+分散剤)(重量比)=70/30の着色材分散液DB-1を得た。
(製造例2 着色材分散液(DB-2)の製造)
黒色顔料として、“#1000”(三菱ケミカル(株)製)92g、合成例1により得られたアクリル樹脂(P-1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)35重量%溶液98g、分散剤としてアミン系高分子分散剤“BYK-LPN21116”(ビックケミー社製)28g、PGMEA229gおよびMBA103gをタンクに仕込み、ホモミキサーで20分撹拌し、予備分散液を得た。ビーズ径0.10mmφのジルコニアビーズを75体積%充填した遠心分離セパレーターを具備した寿工業(株)製分散機ウルトラアペックスミルUAM015に、得られた予備分散液を供給し、回転速度7m/sで139分間分散を行い、固形分濃度25重量%、着色材/(樹脂+分散剤)(重量比)=67/33の着色材分散液DB-2を得た。
(製造例3 着色材分散液(DB-3)の製造)
黒色顔料“#1000”の代わりに、黒色顔料“MA100”(三菱ケミカル(株)製)を用いた以外は製造例1と同様にして、固形分濃度25重量%、着色材/(樹脂+分散剤)(重量比)=70/30の着色材分散液DB-3を得た。
(製造例4 着色材分散液(DB-4)の製造)
黒色顔料“#1000”の代わりに、黒色顔料“MA7”(三菱ケミカル(株)製)を用いた以外は製造例1と同様にして、固形分濃度25重量%、着色材/(樹脂+分散剤)(重量比)=70/30の着色材分散液DB-4を得た。
(製造例5 着色材分散液(DB-5)の製造)
黒色顔料“#1000”の代わりに、黒色顔料“MA600”(三菱ケミカル(株)製)を用いた以外は製造例1と同様にして、固形分濃度25重量%、着色材/(樹脂+分散剤)(重量比)=70/30の着色材分散液DB-5を得た。
(製造例6 着色材分散液(DB-6)の製造)
黒色顔料として、“MA100”(三菱ケミカル(株)製)110g、分散剤としてアミン系高分子分散剤“BYK-163”(ビックケミー社製)61gおよびPGMEA379gをタンクに仕込み、ホモミキサーで20分撹拌し、予備分散液を得た。ビーズ径0.10mmφのジルコニアビーズを75体積%充填した遠心分離セパレーターを具備した寿工業(株)製分散機ウルトラアペックスミルUAM015に、得られた予備分散液を供給し、回転速度7m/sで139分間分散を行い、固形分濃度25重量%、着色材/(樹脂+分散剤)(重量比)=80/20の着色材分散液DB-6を得た。
(製造例7 着色材分散液(DB-7)の製造)
黒色顔料“#MA100”(三菱ケミカル(株)製)の代わりに、黒色顔料“#1000” (三菱ケミカル(株)製)を用いた以外は製造例6と同様にして、固形分濃度25重量%、着色材/(樹脂+分散剤)(重量比)=80/20の着色材分散液DB-7を得た。
(製造例8 着色材分散液(DB-8)の製造)
黒色顔料として、“#1000”(三菱ケミカル(株)製)96g、合成例1により得られたアクリル樹脂(P-1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)35重量%溶液98g、分散剤として“BYK-6919”(ビックケミー社製)11g、PGMEA241gおよびMBA103gをタンクに仕込み、ホモミキサーで20分撹拌し、予備分散液を得た。ビーズ径0.10mmφのジルコニアビーズを75体積%充填した遠心分離セパレーターを具備した寿工業(株)製分散機ウルトラアペックスミルUAM015に、得られた予備分散液を供給し、回転速度7m/sで139分間分散を行い、固形分濃度25重量%、着色材/(樹脂+分散剤)(重量比)=70/30の着色材分散液DB-8を得た。
(製造例9 着色材分散液(DB-9)の製造)
黒色顔料として、“#1000”(三菱ケミカル(株)製)16g、合成例1により得られたアクリル樹脂(P-1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)35重量%溶液16g、分散剤としてアミン系高分子分散剤“BYK-LPN21116”(ビックケミー社製)3g、PGMEA38gおよびMBA17gをアイセロ(株)製の容器“AC-250”に仕込み、アズワン(株)製のロータリーシェイカー“RS-2”で30分攪拌し、固形分濃度25重量%、着色材/(樹脂+分散剤)(重量比)=70/30の着色材分散液DB-9を得た。
製造例1~9の組成および分散条件を表1に示す。
Figure 2022112699000005
(実施例1)
7.71gの着色材分散液(DB-1)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を4.61g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.71g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを、5.73gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が25重量部の着色樹脂組成物PC-1を得た。
得られた着色樹脂組成物PC-1を、ホウケイ酸ガラス上に、ミカサ(株)製スピンナー(1H-DS)を用いて塗布し、塗布膜を100℃のホットプレート上で2分間加熱乾燥した。この乾燥膜を熱風オーブン中230℃で30分間ポストベークして着色膜CF-1を得た。この着色膜CF-1について、前述の方法により評価した結果を表2に示す。
(実施例2)
4.84gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を5.97g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.96g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを7.00gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が15重量部の着色樹脂組成物CF-2を得た。得られた着色樹脂組成CF-2を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(実施例3)
5.16gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を5.82g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.93g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを6.86gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が16重量部の着色樹脂組成物CF-3を得た。得られた着色樹脂組成CF-3を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(実施例4)
5.48gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を5.48g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.90g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを6.72gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が17重量部の着色樹脂組成物CF-4を得た。得られた着色樹脂組成CF-4を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(実施例5)
5.80gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を5.51g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.88g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを6.58gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が18重量部の着色樹脂組成物CF-5を得た。得られた着色樹脂組成CF-5を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(実施例6)
6.13gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を5.36g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.85g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを6.43gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が19重量部の着色樹脂組成物CF-6を得た。得られた着色樹脂組成CF-6を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(実施例7)
6.45gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を5.21g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.82g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを6.29gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が20重量部の着色樹脂組成物CF-7を得た。得られた着色樹脂組成CF-7を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(実施例8)
8.06gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を4.44g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.68g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを5.58gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が25重量部の着色樹脂組成物CF-8を得た。得られた着色樹脂組成CF-8を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例1)
3.09gの着色材分散液(DB-3)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を6.80g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を2.10g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを7.78gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が10重量部の着色樹脂組成物CF-9を得た。得られた着色樹脂組成CF-9を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例2)
4.63gの着色材分散液(DB-3)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を6.07g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.97g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを7.09gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が15重量部の着色樹脂組成物CF-10を得た。得られた着色樹脂組成CF-10を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例3)
6.17gの着色材分散液(DB-3)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を5.34g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.84g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを6.41gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が20重量部の着色樹脂組成物CF-11を得た。得られた着色樹脂組成CF-11を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例4)
7.71gの着色材分散液(DB-3)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を4.61g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.71g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを5.73gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が25重量部の着色樹脂組成物CF-12を得た。得られた着色樹脂組成CF-12を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例5)
7.71gの着色材分散液(DB-4)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を4.61g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.71g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを5.73gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が25重量部の着色樹脂組成物CF-13を得た。得られた着色樹脂組成CF-13を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例6)
7.71gの着色材分散液(DB-5)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を4.61g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.71g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを5.73gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が25重量部の着色樹脂組成物CF-14を得た。得られた着色樹脂組成CF-14を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例7)
6.75gの着色材分散液(DB-6)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を5.61g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.61g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを5.80gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が25重量部の着色樹脂組成物CF-15を得た。得られた着色樹脂組成CF-15を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例8)
6.75gの着色材分散液(DB-7)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を5.61g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.61g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを5.80gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が25重量部の着色樹脂組成物CF-16を得た。得られた着色樹脂組成CF-16を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例9)
7.71gの着色材分散液(DB-8)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を4.61g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.71g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを5.76gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が25重量部の着色樹脂組成物CF-17を得た。得られた着色樹脂組成CF-17を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例10)
1.91gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を8.89g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を2.64g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.16g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを6.30gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度32重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が5重量部の着色樹脂組成物CF-18を得た。得られた着色樹脂組成CF-18を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例11)
3.58gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を7.48g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を2.33g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.15g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを6.36gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度30重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が10重量部の着色樹脂組成物CF-19を得た。得られた着色樹脂組成CF-19を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例12)
11.28gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を2.92g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.41g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを4.15gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が35重量部の着色樹脂組成物CF-20を得た。得られた着色樹脂組成CF-20を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例13)
12.90gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を2.16g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.28g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを3.44gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が40重量部の着色樹脂組成物CF-21を得た。得られた着色樹脂組成CF-21を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例14)
14.51gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を1.39g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.14g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを2.72gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が45重量部の着色樹脂組成物CF-22を得た。得られた着色樹脂組成CF-22を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例15)
16.12gの着色材分散液(DB-2)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を0.63g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.00g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを2.01gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が50重量部の着色樹脂組成物CF-23を得た。得られた着色樹脂組成CF-23を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
(比較例16)
7.71gの着色材分散液(DB-9)に、アクリル樹脂(P-1)のPGMEA35重量%溶液を4.61g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を1.71g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.14g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤“BYK”333(ビックケミー社製)のPGMEA10重量%溶液0.10gを5.73gのPGMEAに溶解した溶液を添加して、全固形分濃度27重量%、全固形分100重量部に対する着色材の含有量が25重量部の着色樹脂組成物CF-24を得た。得られた着色樹脂組成CF-24を用いて、実施例1と同様の評価をした。結果を表2に示す。
Figure 2022112699000006
実施例の着色樹脂組成物は、拡散反射色度SCEのL*値が低く、拡散反射色度SCEのa*値及び拡散反射色度SCEのb*値が0に近く、全反射色度SCIのL*値が23.00≦SCIのL*≦25.50を満たしており、全反射色度SCIのa*値及び全反射色度SCIのb*値が0に近く、いずれの目視評価においても漆黒性が良好な結果であった。粘度安定性も良好な結果であった。
一方、着色樹脂組成物における着色材の重量比が小さい着色樹脂組成物は、拡散反射色度SCEのL*の値が高いまたは、拡散反射色度SCEのa*値及び拡散反射色度SCE b*値が0から遠く、目視評価において漆黒性が良好ではない結果であった。
一方、着色樹脂組成物における着色材の重量比が大きい着色樹脂組成物は、全反射色度SCIのL*値が高いまたは全反射色度SCIのa*値及び全反射色度SCIのb*値が0から遠く、目視評価において漆黒性が良好ではない結果であった。
また、着色材の粒子径が大きい着色樹脂組成物は、拡散反射色度SCEのL*値が高いまたは、拡散反射色度SCEのa*値及び拡散反射色度SCEのb*値が0から遠く、目視評価において漆黒性が良好ではない結果であった。
また、着色材のDBP吸油量が大きい着色樹脂組成物は、粘度安定性が悪い結果だった。
また、着色材の表面のpH値が大きい着色樹脂組成物は、粘度安定性が悪い結果だった。
また、分散剤として、4級アンモニウム塩基を有していない分散剤を使用した着色樹脂組成物は、粘度安定性が悪い結果だった。
また、分散処理の変わりにシェイカーで攪拌した分散液を用いた着色樹脂組成物は、全反反射色度SCIのb*値が0から遠く、拡散反射色度SCEのL*値が高く、拡散反射色度SCEのb*値が0から遠く、目視評価において漆黒性が良好ではない結果であった。
本発明の着色樹脂組成物および着色膜は、スマートフォンやタブレットPCなどの表示端末における加飾基板の着色膜、車載ディスプレイや車載計器における加飾パネルおよび加飾フィルムおよび樹脂成型品の着色膜、液晶表示装置等が備えるカラーフィルターのブラックマトリクス等の遮光画像、有機ELディスプレイ内部の着色隔壁などに好適に利用できる。

Claims (7)

  1. (A)着色材、(B)分散剤、(C)樹脂および(D)有機溶剤を含有し、前記(A)着色材が顔料を含有し、前記(A)着色材の顔料がカーボンブラックを含有し、前記カーボンブラックの一次粒子径が1~18nmであり、前記カーボンブラックのジブチルフタレート吸収量が30~80cm/100gであり、前記カーボンブラックの表面のpH値が1.0~4.0であることを特徴とする着色樹脂組成物。
  2. 前記(B)分散剤が4級アンモニウム塩基を含有し、固形分中のアミン価(mgKOH/g)が20≦アミン価≦90である分散剤(B1)を少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載の着色樹脂組成物。
  3. 前記(C)樹脂がアルカリ可溶性樹脂を含有し、光重合開始剤およびラジカル重合性化合物をさらに含有することを特徴とする請求項1または2に記載の着色樹脂組成物。
  4. 加飾用途に用いられることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の着色樹脂組成物。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の着色樹脂組成物を厚み1.1mmのホウケイ酸ガラス上に光学濃度が4になるように形成し、硬化させてなる遮光膜であって、分光測色計を用いてJIS Z 8722条件cに基づいてガラス面からの色度を測定した色度値が次の条件をいずれも満たすことを特徴とする遮光膜。
    0.00≦SCEのL*値≦1.50
    -0.25≦SCEのa*値≦0.25
    -0.60≦SCEのb*値≦0.60
    23.00≦SCIのL*値≦25.50
    -0.20≦SCIのa*値≦0.20
    -0.30≦SCIのb*値≦0.30
  6. 基板および請求項5記載の遮光膜を具備する加飾基板。
  7. フィルムおよび請求項5記載の遮光膜を具備する加飾フィルム。
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