JP2022110338A - α-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルの製造法 - Google Patents

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友昭 野口
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Abstract

【課題】医薬品や種々の樹脂組成物の製造原料として有用なα-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルの製造法の新たな製造法を提供すること。【解決手段】α-(ハロゲノメチル)アクリル酸エステルに1~1.5当量の硫化水素金属又は硫化金属を50℃以下の温度で反応させることを特徴とする、α-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルの製造法。【選択図】なし

Description

本発明は、α-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルの製造法に関する。
α-(メルカプトメチル)アクリル酸誘導体は、医薬品として有用なα-(メルカプトメチル)アクリル酸プロリルアミドの製造中間体として知られている(特許文献1)。そしてまた、α-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルの一部は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物や放射線硬化型インクジェット記録用インクの原料としても知られている(特許文献2、3)。
そして、α-(メルカプトメチル)アクリル酸誘導体の製造法としては、特許文献1にβ,β´-ジハロゲノイソブチル酸を塩基で処理してα-(ハロゲノメチル)アクリル酸とした後、塩基の存在下に硫化水素を反応させて得ることが記載されている。
特開昭57-46961号公報 国際公開第2020/129683号 特開2007-177057号公報
しかしながら、前記特許文献1には、β,β´-ジハロゲノイソブチル酸を塩基で処理してα-(ハロゲノメチル)アクリル酸エステルとした後、塩基の存在下に硫化水素を反応させた実施例は記載されていない。参考例として、α-(ブロムメチル)アクリル酸にチオ酢酸カリウムを反応させてα-(アセチルチオ)アクリル酸を得たこと、β,β´-ジブロムイソブチル酸に無水炭酸カリウムを反応させた後、無水炭酸カリウムの存在下にチオ安息香酸カリウムを反応させてα-(ベンゾイルチオメチル)アクリル酸を得たことが記載されているのみである。
従って、本発明の課題は、医薬品や種々の樹脂組成物の製造原料として有用なα-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルの製造法の新たな製造法を提供することにある。
そこで本発明者は、アクリル酸のα位にアセチルチオメチル等のアシルチオメチル基でなく、メルカプトメチル基を有するα-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルを直接製造する方法について種々検討した結果、原料として容易に入手可能なα-(ハロゲノメチル)アクリル酸エステルを用い、硫化水素金属又は硫化金属を穏和な条件下で反応させれば、高収率でα-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は次の発明[1]~[6]を提供するものである。
[1]α-(ハロゲノメチル)アクリル酸エステルに1~1.5当量の硫化水素金属又は硫化金属を50℃以下の温度で反応させることを特徴とする、α-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルの製造法。
[2]硫化水素金属又は硫化金属の使用量が1.1~1.4当量である[1]記載の製造法。
[3]硫化水素金属又は硫化金属が、硫化水素アルカリ金属、硫化アルカリ金属、硫化水素アルカリ土類金属又は硫化アルカリ土類金属である[1]又は[2]記載の製造法。
[4]反応温度が5~40℃である[1]~[3]のいずれかに記載の製造法。
[5]反応溶媒が、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒及びエーテル系溶媒から選ばれるものである[1]~[4]のいずれかに記載の製造法。
[6]原料がα-(ハロゲノメチル)アクリル酸アルキルエステルであり、目的物がα-(メルカプトメチル)アクリル酸アルキルエステルである[1]~[5]のいずれかに記載の製造法。
本発明によれば、使用する原料の無駄がなく、穏和な条件で、医薬品や種々の樹脂組成物の製造原料として有用なα-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルが高収率で製造できる。
本発明のα-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルの製造法は、α-(ハロゲノメチル)アクリル酸エステルに1~1.5当量の硫化水素金属又は硫化金属を50℃以下の温度で反応させることを特徴とする。
原料であるα-(ハロゲノメチル)アクリル酸エステルにおけるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、反応性の点から、塩素原子、臭素原子が好ましく、臭素原子がより好ましい。また、エステル残基としては、アルキルエステルが好ましく、炭素数1~6の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキルエステルがより好ましく、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、イソブチルエステル、tert-ブチルエステル、シクロヘキシルエステルなどがさらに好ましい。
具体的には、α-(ブロモメチル)アクリル酸アルキルエステル、α-(クロロメチル)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、α-(ブロモメチル)アクリル酸C1-6アルキルエステル、α-(クロロメチル)アクリル酸C1-6アルキルエステルがより好ましい。
これらのα-(ハロゲノメチル)アクリル酸エステルは、例えば特許文献1に記載のようにβ,β´-ジブロムイソブチル酸に無水炭酸カリウムなどの塩基を反応させる方法により容易に製造できる。
本発明で用いるチオール化剤は、硫化水素金属または硫化金属である。これらのチオール化剤のうち、硫化水素アルカリ金属、硫化アルカリ金属、硫化水素アルカリ土類金属又は硫化アルカリ土類金属が好ましく、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化水素ナトリウム、硫化カリウム、硫化水素カリウム、硫化マグネシウム及び硫化カルシウムから選ばれる硫化水素金属又は硫化金属がより好ましく、硫化水素アルカリ金属又は硫化アルカリ金属がさらに好ましく、硫化水素ナトリウム又は硫化ナトリウムがよりさらに好ましい。
これらのチオール化剤は単体又はその水和物が工業的に容易に入手できる。これらのチオール化剤のうち、経済性及び反応性の観点から、硫化水素ナトリウムを用いるのが好ましい。
これらのチオール化剤の使用量は、反応収率の点から、α-(ハロゲノメチル)アクリル酸エステル1当量に対して1~1.5当量とするのが好ましい。1当量未満では原料不足になり、1.5当量を超えると副反応が生じるものと考えられ、収率が低下する。
より好ましくは1.1~1.5当量であり、さらに好ましくは1.1~1.4当量であり、よりさらに好ましくは1.1~1.3当量である。
反応温度は、高いと副反応が生じるものと考えられ、50℃以下とするのが好ましい。さらに、反応収率、反応後の精製処理の点、省エネルギーの点から、5~40℃が好ましく、5~35℃がより好ましい。
本発明における反応溶媒としては、特に限定されないが、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒及びエーテル系溶媒から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
炭化水素系溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。ハロゲン系溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどが挙げられる。エーテル系溶媒としては、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが挙げられる。
これらの溶媒のうち、反応収率、操作性及び経済性の観点から、ヘキサン、トルエン、モノクロロベンゼン、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフランが好ましく、トルエン、モノクロロベンゼン、イソプロピルエーテルがより好ましい。
また、反応溶媒として水―前記有機溶媒の2相系溶媒を用いることもできる。この2相系溶媒を用いる場合には、テトラブチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム塩などのアルキルアンモニウムカチオン、クラウンエーテルなどの相間移動触媒を用いて反応を行うのが好ましい。
反応時間は特に限定されないが、生産効率の観点から、10分~24時間が好ましく、30分~8時間が特に好ましい。
反応終了後は、特に限定はされないが任意の有機溶媒による目的物の抽出、減圧濃縮またはカラムクロマトグラフィ等の手段により、α-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルを単離、精製することができる。
本発明方法によれば、常温に近い温度で、使用原料も理論量に近い量を使用することで、高収率で、医薬品や種々の樹脂組成物の製造原料として有用なα-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルが製造できる。
次に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1(硫化水素ナトリウムの使用量の検討)
150mlの四つ口フラスコにトルエン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸エチル10g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、冷却下、10℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)4.5g(52ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。終夜撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル4.6gを得た(収率:60%)。
実施例2(硫化水素ナトリウムの使用量の検討)
150mlの四つ口フラスコにトルエン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸エチル10g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、冷却下、10℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。5時間撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル4.8gを得た(収率:63%)。
実施例3(硫化水素ナトリウムの使用量の検討)
150mlの四つ口フラスコにトルエン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸エチル10g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、冷却下、10℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)6.7g(78ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。5時間撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル3.9gを得た(収率:51%)。
実施例4(反応温度の検討)
150mlの四つ口フラスコにトルエン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸エチル10g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、40℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。1時間撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル3.4gを得た(収率:45%)。
実施例5(反応温度の検討)
150mlの四つ口フラスコにトルエン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸エチル10g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、50℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。1時間撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル1.4gを得た(収率:18%)。
比較例1(反応温度の検討)
150mlの四つ口フラスコにトルエン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸エチル10g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、冷却下、0℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。1時間撹拌後に有機層(上層)を分取した。なお、撹拌中は反応液の流動性が大幅に低下し操作困難であった。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル0.7gを得た(収率:9%)。
比較例2(反応温度の検討)
150mlの四つ口フラスコにトルエン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸エチル10g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、80℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。1時間撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル0.2gを得た(収率:3%)。
実施例6(反応溶媒の検討)
150mlの四つ口フラスコにヘキサン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸エチル10g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、冷却下、10℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。5時間撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル3.6gを得た(収率:47%)。
実施例7(反応溶媒の検討)
150mlの四つ口フラスコにジクロロメタン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸エチル10g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、冷却下、10℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。5時間撹拌後に有機層(下層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル4.0gを得た(収率:52%)。
実施例8(反応溶媒の検討)
150mlの四つ口フラスコにイソプロピルエーテル50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸エチル10g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、冷却下、10℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。5時間撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル4.3gを得た(収率:52%)。
実施例9(反応基質の検討)
150mlの四つ口フラスコにトルエン50g、α-(クロロメチル)アクリル酸エチル7.7g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、冷却下、10℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。終夜撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸エチル2.8gを得た(収率:37%)。
実施例10(反応基質の検討)
150mlの四つ口フラスコにトルエン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸メチル9.3g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、冷却下、10℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。2時間撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸メチル2.7gを得た(収率:39%)。
実施例11(反応基質の検討)
150mlの四つ口フラスコにトルエン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸イソプロピル10.8g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、冷却下、10℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)5.4g(62ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。7時間撹拌後に有機層(上層)を分取した。分取した有機層を希塩酸で洗浄後、減圧により溶媒を留去してα-(メルカプトメチル)アクリル酸イソプロピル5.0gを得た(収率:60%)。
比較例3
150mlの四つ口フラスコにクロロベンゼン50g、α-(ブロモメチル)アクリル酸メチル9.3g(52ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.4g(11ミリモル)を入れ、80℃で撹拌しながら硫化水素ナトリウム(水和物、硫化水素ナトリウム含有率は65重量%)9.0g(104ミリモル相当)/水50gの水溶液を滴下した。HPLC法による反応液の分析から、反応後15分以内に副反応物の生成が確認された。反応後2時間経過後、目的物は全く得られなかった。

Claims (6)

  1. α-(ハロゲノメチル)アクリル酸エステルに1~1.5当量の硫化水素金属又は硫化金属を50℃以下の温度で反応させることを特徴とする、α-(メルカプトメチル)アクリル酸エステルの製造法。
  2. 硫化水素金属又は硫化金属の使用量が1.1~1.4当量である請求項1記載の製造法。
  3. 硫化水素金属又は硫化金属が、硫化水素アルカリ金属、硫化アルカリ金属、硫化水素アルカリ土類金属又は硫化アルカリ土類金属である請求項1又は2記載の製造法。
  4. 反応温度が5~40℃である請求項1~3のいずれか1項記載の製造法。
  5. 反応溶媒が、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒及びエーテル系溶媒から選ばれるものである請求項1~4のいずれか1項記載の製造法。
  6. 原料がα-(ハロゲノメチル)アクリル酸アルキルエステルであり、目的物がα-(メルカプトメチル)アクリル酸アルキルエステルである請求項1~5のいずれか1項記載の製造法。
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