JP2022109461A - 移動式除菌装置および除菌方法 - Google Patents

移動式除菌装置および除菌方法 Download PDF

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Akiyoshi Ohira
梓 網野
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浩平 京谷
Kohei Kyotani
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Abstract

Figure 2022109461000001
【課題】
室内を移動しながら除菌する移動式除菌装置において、人が接触する可能性のある領域に付着したウイルスや細菌を効果的に不活化・除菌するとともに、装置本体内外の両方の不活化・除菌が可能な高性能な移動式除菌装置を提供する。
【解決手段】
室内を移動可能な移動式除菌装置であって、本体外殻となる筐体と、紫外線を照射する紫外線照射装置と、前記紫外線照射装置からの紫外線の照射方向もしくは前記紫外線照射装置の位置を変更する可動部と、を備え、前記可動部により、前記筐体外への紫外線照射の有無を切り替え可能であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、除菌装置の構造とその制御に係り、特に、室内を移動しながら除菌する移動式除菌装置に適用して有効な技術に関する。
室内に人が出入りする際に、室外で人に付着したウイルスや細菌などの微粒子が持ち込まれることがある。若しくは、ウイルスや細菌を保有している人が咳や会話などを行うことで、微粒子を含んだ飛沫が室内に飛散することがある。室内に持ち込まれて飛散した微粒子は、壁や天井などに付着しその部分に留まるか、空気中を浮遊しながら漂う一方で、一定時間経過すると落下して、床や机上などに堆積する。また、顔を手で触ったりすることで手に付着したウイルスは、手が接触する部分、例えば机の端や椅子のひじ掛け部分などに付着することがある。
床や壁面に堆積、付着した微粒子は人の歩行や接触により再飛散する。空気中に浮遊している微粒子が人の鼻や口から体内に取り込まれたり、壁や机などに付着した微粒子が人の手の接触を介して人の口付近に運搬されて体内に取り込まれることで、微粒子がウイルスや細菌の場合にはウイルスや細菌に起因する感染症の原因になることがある。
よって、室内での感染症の発症や感染を抑制、感染拡大を防止するには、室内に存在するウイルスや細菌を取り除いたり不活化させることの効果が高い。そのため人が居住する空間、特に不特定多数の人が集まる公共空間において、感染症を防止するために床や机上に付着するウイルスや細菌を不活化、除菌することが求められている。
そこで、紫外線などのウイルスや細菌を不活性化できる光を照射することにより、物体に付着したウイルスや細菌を分解除菌する技術が多く提案されている。
例えば、特許文献1には、「植物に対する障害を低減または予防させる照射光を照射する照射部、及び照射光を照射する位置又は方向を変更する変更部を備えた照射装置」が開示されている。
また、特許文献2には、「エアフィルタの表面を紫外線により殺菌又は除菌する機能を備えた空気調和機」が開示されている。
また、特許文献3には、「紫外光により走行面を除菌する機能を備えた走行台車」が開示されている。
特開2013-51939号公報 特開2016-11762号公報 特開2019-176963号公報
しかしながら、従来の紫外線照射により対象を除菌する除菌装置は、紫外線を照射できる範囲しか除菌できないため、紫外線が届かない領域では対象の微粒子を不活化、除菌することができない。例えば天井や壁面などに照射装置を取り付けて上方や側方から紫外線を照射すると、机の上や椅子の座面などは比較的照射しやすいが、机の端や裏側、椅子のひじ掛けなどの、実際に手が触れやすい部分は物陰になってしまうことから、紫外線を照射することが難しい。
また、ウイルスや細菌を不活化、除菌する紫外線は、強度や波長によっては人体に害があるため、人がいる空間で人に向けては照射できないことから、人が不在の空間や、人体に影響を与えない範囲のみでしか動作することができない。
そのため、一般的な紫外線ランプを搭載した移動体によって室内の物体を除菌する場合、照射方向から死角になる部分の除菌はできない。また、人が存在する空間では稼働することができない。
また、紫外線照射による除菌ではなく消毒薬などで人が清拭することによってウイルスや細菌を不活化、除菌することも行われるが、人の手で清拭する場合には人の手が届きにくい机や椅子の裏側などは清拭しにくく、除菌できない部分が残ることもある。
以下、特許文献1から特許文献3に記載されている技術の課題について説明する。
特許文献1に記載の照射装置は、照射光の方向を変えることができるが、特定の植物や害虫など狙った位置に照射するもので広い範囲に照射光を照射することができない。また、装置本体内に照射光を照射したり、照射光を物理的に遮蔽することができない。
特許文献2に記載の空気調和機は、室内機内部に内蔵されたフィルタに紫外線を照射するもので、紫外線の照射方向を切り替えるものではない。よって、本体外には紫外線を照射できず、人の触れる範囲に付着するウイルスや細菌を不活化、除菌することはできない。
特許文献3に記載の走行台車は、床面に紫外線を照射しながら移動するもので、紫外線の照射方向を切り替えるものではなく、人の触れる範囲を除菌することはできない。
以上のように、特許文献1から特許文献3に記載された従来の機器では、人が接触する広い範囲に紫外線を照射し、付着したウイルスや細菌の不活化、除菌ができないという問題があった。また、人の存在の有無に関わらず紫外線照射装置を駆動できる構造ではなかった。また、装置本体外部への紫外線照射と装置本体内部への紫外線照射を両立させようとする場合は別々の照射装置を備える必要があり、コストが高かった。
そこで、本発明の目的は、室内を移動しながら除菌する移動式除菌装置において、人が接触する可能性のある領域に付着したウイルスや細菌を効果的に不活化・除菌するとともに、装置本体内外の両方の不活化・除菌が可能な高性能な移動式除菌装置及びそれを用いた除菌方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、室内を移動可能な移動式除菌装置であって、本体外殻となる筐体と、紫外線を照射する紫外線照射装置と、前記紫外線照射装置からの紫外線の照射方向もしくは前記紫外線照射装置の位置を変更する可動部と、を備え、前記可動部により、前記筐体外への紫外線照射の有無を切り替え可能であることを特徴とする。
また、本発明は、移動式除菌装置を用いた除菌方法であって、(a)室内に人が在室か否かを判定するステップ、(b)前記(a)ステップの判定結果に応じて、移動式除菌装置の筐体外への紫外線照射の有無を切り替えるステップ、を有することを特徴とする。
本発明によれば、室内を移動しながら除菌する移動式除菌装置において、人が接触する可能性のある領域に付着したウイルスや細菌を効果的に不活化・除菌するとともに、装置本体内外の両方の不活化・除菌が可能な高性能な移動式除菌装置及びそれを用いた除菌方法を実現することができる。
これにより、人が居住する居室内や不特定多数の人が集まる公共スペースにおいて、ウイルスや細菌による感染症の感染拡大を防止することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る移動式除菌装置の斜視図である。(紫外線照射装置展開時) 本発明の実施例1に係る移動式除菌装置の斜視図である。(紫外線照射装置格納時) 図1のA-A’断面図である。 図2のB-B’断面図である。 本発明の実施例1に係る移動式除菌装置の制御構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係る移動式除菌装置の動作を概念的に示す図である。 本発明の実施例1に係る移動式除菌装置による除菌方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る移動式除菌装置の断面図である。(紫外線照射装置展開時) 本発明の実施例2に係る移動式除菌装置の断面図である。(紫外線照射装置格納時) 本発明の実施例3に係る移動式除菌装置の断面図である。(可動部展開時) 本発明の実施例3に係る移動式除菌装置の断面図である。(可動部格納時)
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
図1から図7を参照して、本発明の実施例1の移動式除菌装置とそれを用いた除菌方法について説明する。
図1及び図2は、本実施例の移動式除菌装置の斜視図であり、それぞれ紫外線照射装置展開時、紫外線照射装置格納時の様子を示している。図3及び図4は、それぞれ図1のA-A’断面図、図2のB-B’断面図である。図5は、本実施例の移動式除菌装置の制御構成を示すブロック図である。図6は、本実施例の移動式除菌装置の動作を概念的に示す図である。図7は、本実施例の移動式除菌装置による除菌方法を示すフローチャートである。
[全体構成]
先ず、図1から図4を用いて、本実施例の移動式除菌装置1の装置構成について説明する。
本実施例の移動式除菌装置1は、本体外殻である筐体2と、本体内外に展開可能な紫外線照射装置3と、本体内部に配置された制御基板6と、本体内部に配置されたファン8及びフィルタ9と、本体側面に配置された距離センサ60と、本体下部に配置された駆動輪4及びブラシ7とを備えて構成されている。移動式除菌装置1は、移動手段として本体下部に配置された駆動輪4により、自律移動が可能である。
紫外線照射装置3は、紫外線30を照射することが可能であり、照射対象の表面に付着したウイルスや細菌を不活化させることができる。また、紫外線照射装置3は、可動部5により回転軸50を中心として回転駆動が可能であり、図1や図3に示すように紫外線照射装置3を本体外側に向けて、筐体2の外側に紫外線30を照射する構造と、図2や図4に示すように紫外線照射装置3を本体内側に向けて、筐体2の内側に紫外線30を照射する構造とを切り替えることができる。
本体外側に紫外線を照射する際には、本体の略上方外側に向けて紫外線30を照射し、室内の壁や天井、机の端や裏側、椅子のひじ掛けの端や裏側などの人の手が触れやすい部分に付着したウイルスや細菌を不活化させることができる。一方、本体内側に紫外線を照射する際には、本体の略下方内側に向けて紫外線30を照射し、本体内に内蔵されたフィルタ9に付着したウイルスや細菌を不活化させることができる。
ここで、本実施例では、紫外線照射装置3が略180度回転することで展開と格納を切り替えることができる構成を示しているが、紫外線照射装置3の回転角度や可動部5の動作方向は任意に設定可能である。
また、移動式除菌装置1は、図1に示すように、4つの紫外線照射装置3を備えており、その2つずつを2箇所の可動部5によりそれぞれを独立で動作させることができる。
なお、図1から図4では、2箇所の可動部5の両方を同様に動作させている場合を示しているが、例えば片側の可動部5で動作する紫外線照射装置3を本体外側に向けて紫外線を照射し、別の紫外線照射装置3を本体内側に向けて紫外線を照射することも可能である。また、紫外線照射装置3は、4つ全てを同時に照射するのではなく、一部を選択して照射する構成でも良い。
また、可動部5と紫外線照射装置3は、最低それぞれ1つあれば同様の機能を満たすことができ、本発明では可動部5や紫外線照射装置3の数は問わない。また、駆動輪4により自由に走行することができることから、紫外線30を照射しながら走行することで、広い範囲に紫外線30を照射することができる。
移動式除菌装置1は、本体内部に備えたファン8を駆動させることで、本体下方から本体上方に空気流れ80を発生させ、本体外から空気を吸引し、フィルタ9を通過させた清浄な空気を室内に排出することができる。加えて、ブラシ7で床上の微粒子を巻き上げ、空気流れ80に乗せて吸引することが可能である。よって、空気中に浮遊している粒子と床面に付着した粒子の両方をフィルタ9に集塵することができる。
フィルタ9は、ULPAフィルタ、HEPAフィルタなどの目の細かいフィルタであり、ウイルスや細菌などの微粒子をフィルタ部分に集塵することができる。
また、駆動輪4により自由に走行することができることから、走行しながらブラシ7を駆動することで、広い範囲の床上に付着している微粒子を集塵できる。
移動式除菌装置1は、距離センサ60により周囲の状況を把握できるため、例えば制御基板6に距離センサ60の情報を取り込み自己位置を推定する機能を備えることにより、駆動輪4を制御して目的地へ適切に移動することが可能となる。
なお、本実施例では、距離センサ60を備えた例を示しているが、周囲環境を検知するセンサであればセンサの種類は問わず、接触を検知する接触センサ、床面を検知する床センサ、画像を検知する画像センサ、人を検知する人感センサ、微粒子量を検知するダストセンサなど、どのようなセンサが搭載されていても良い。
また、本実施例の移動式除菌装置1は、2輪の駆動輪4により走行する構成であるが、移動方式はこの方法に限らず、何輪で走行しても良く、駆動輪を備えずにクローラ走行や多脚走行などの移動手段で移動する方式でも良い。
本実施例の移動式除菌装置1は、上記のように構成されており、距離センサ60により検知した情報をもとにして駆動輪4を駆動して自律走行し、可動部5により紫外線照射装置3の紫外線照射方向を本体外側と本体内側に切り替えることができる。
つまり、紫外線照射装置3により本体外側に位置するウイルスや細菌などを不活化・除菌し、また、ブラシ7とファン8とフィルタ9により空気中に浮遊する、若しくは床上に付着しているウイルスや細菌などの微粒子をフィルタ9に集塵し、紫外線照射装置3により本体内側に紫外線30を照射しフィルタ9に付着するウイルスや細菌などを不活化・除菌することが可能な構成である。
このように、本実施例の移動式除菌装置1は、紫外線照射による除菌装置であると同時に、室内の空気を浄化する空気清浄機、及び床上の塵や埃を吸引する掃除機として使用することができる。
[制御構成]
次に、図5を用いて、本実施例の移動式除菌装置1の制御構成について説明する。
本実施例の移動式除菌装置1は、制御基板6に制御部61、通信部62を備え、ユーザからの指示を通信部62で受けて制御部61により各機能を制御するように構成されている。制御部61からは、紫外線照射装置3、駆動部である駆動輪4、可動部5、集塵部であるブラシ7及びファン8が制御可能であり、また、検知部である距離センサ60からの情報を制御部61にて受信することができる。
ここで、ユーザからの指示は本体に設けた操作パネル(図示せず)で行っても良いし、スマートフォン、PC、サーバなど他の情報機器を通じた無線通信により受け取っても良く、ユーザの指示を受けて移動式除菌装置1は動作する。
制御部61は、通信部62を介してユーザの指示を受け、また距離センサ60などの検知部からの情報を受けて、各機能を適切に制御する。例えば、紫外線照射装置3から紫外線を照射するか否か、可動部5による紫外線照射装置3の紫外線照射方向はどの方向か、集塵部であるブラシ7及びファン8を駆動するか否か、駆動部である駆動輪4をどのように制御し、どう移動するかを制御する。
また、制御部61は、通信部62を介して動作状況や検知部の検知結果をユーザに報知することが可能である。ユーザへの報知方法は問わず、通信部62がクラウドにデータを送信し、その情報をユーザがブラウザで確認しても良いし、スマートフォンなどの表示装置に通信部62からデータを直接送信しても良い。
[動作方法]
次に、図6及び図7を用いて、本実施例の移動式除菌装置1の動作について説明する。
本実施例の移動式除菌装置1は、制御を開始するとユーザからの指示、若しくは距離センサ60などの検知部の情報から、制御パターンを判断する。ここでは、制御パターンの判断の一例として、最初に清掃対象となる居室10に人が在室か否かを検知し、その状況によって制御パターンを選択する場合について説明する。
最初に、図6の左図((A)ユーザ不在時)及び図7を用いて、対象の部屋内に人が不在の場合について説明する。
制御開始後に人が不在であることを検知した場合(ステップS1)、先ず、可動部5を動作させて紫外線照射装置3を本体外側に向くように設定する(ステップS2)。
次に、紫外線照射装置3を駆動させて、図3で示したように紫外線30を本体外部に照射し、同時に集塵部であるファン8を駆動して本体下方から吸気81を吸引し、本体上方から排気82を排出する空気流れ80を発生させる(ステップS3)。
その後、紫外線照射装置3からの紫外線30の照射、及びファン8の駆動による空気流れ80の形成を継続した状態で、検知部である距離センサ60により部屋の形状や自己位置を認識し、駆動輪4を動作させて部屋の中を移動する(ステップS4)。
このようにして、移動式除菌装置1は紫外線30を上方に照射しつつ、空気中に浮遊した微粒子や床上に付着した微粒子を集塵しながら部屋中を移動する。机11の端や裏面、椅子12のひじ掛けなどに紫外線30を照射しながら机11や椅子12の周囲を移動し、集塵部であるブラシ7及びファン8を動作させて下方から吸気することにより、床上に付着した微粒子を本体内部のフィルタ9に集塵しながら居室10内の床面をくまなく移動する。
距離センサ60などの検知部から居室全体を清掃したことを判断するまで本体外部への紫外線照射と本体周囲や底面の微粒子の集塵を継続しながら移動を続け、居室全体を清掃したことを判断すると(ステップS5)、待機場所に戻る(ステップS6)。居室全体の清掃が完了していないと判断した場合は、ステップS4に戻り、紫外線照射と集塵と移動を継続する。
待機場所に戻ったことを検知すると(ステップS7)、紫外線照射装置3、集塵部であるファン8、駆動部である駆動輪4を停止し、紫外線照射と集塵と移動を停止する(ステップS8)。待機場所に戻ったことを検知できない場合は、ステップS6に戻り、待機場所に戻ったことを検知するまで移動を継続する。
次に、可動部5を動作させ、紫外線照射装置3を本体内側向きに格納し(ステップS9)、紫外線照射装置3を駆動させて、図4で示したように本体内部のフィルタ9に紫外線30を照射する(ステップS10)。一定時間紫外線照射を継続した後(ステップS11)、紫外線照射装置3を停止し(ステップS11)、全ての動作を停止して制御を終了する。紫外線照射が一定時間経過していないと判断した場合は、ステップS10に戻り、フィルタ9への紫外線30の照射を継続する。
次に、図6の右図((B)ユーザ在室時)及び図7を用いて、人が在室している場合について説明する。
制御開始後に人が在室していることを検知した場合(ステップS1)、先ず、可動部5を動作させて紫外線照射装置3を本体内側に向くように設定する(ステップS13)。なお、待機状態で紫外線照射装置3が本体内側に向いている場合は、可動部5を動作させずにそのままでも良い。
次に、紫外線照射装置3を駆動させて、図4で示したように本体内部のフィルタ9に紫外線30を照射し、同時に集塵部であるファン8を駆動して本体下方から吸気81を吸引し、本体上方から排気82を排出する空気流れ80を発生させ(ステップS14)、本体周囲に浮遊する微粒子を集塵する。駆動輪4は駆動させず、移動せずに待機位置に留まったままで、フィルタ9への紫外線照射と本体周囲に浮遊する微粒子の集塵を継続する。
しばらく時間が経過するか、外部の環境を検知するセンサにより集塵する微粒子量が減少したことを検知するなどして、空気清浄が完了したと判断すると(ステップS15)、紫外線照射装置3と集塵部であるファン8を停止し(ステップS16)、全ての動作を停止して制御を終了する。空気清浄が完了していないと判断した場合は、ステップS14に戻り、フィルタ9への紫外線照射と本体周囲に浮遊する微粒子の集塵を継続する。
なお、ここでは制御パターンの判断の一例として、人が在室か否かによって制御パターンを判断する場合の動作例を示しているが、場合によっては人の在室を検知する前に、移動式除菌装置1を稼働させる居室10を指示してその部屋まで移動する移動制御や、人の在室を検知せずにユーザ指示に従って動作する場合も想定される。また,人の在室の検知は移動式除菌装置1自身で検知する方法に限らず,室内に取り付けられた別のセンサやカメラ等を使用して検知しても良く,あるいはユーザから直接教示しても良い。このような制御も、本発明の範囲に含まれる。
[効果]
人が室内に不在の場合には、紫外線照射装置3により本体外部に紫外線30を照射しながら移動することにより、紫外線を照射した領域に付着しているウイルスや細菌を不活化、除菌できる。
本発明による移動式除菌装置1では、本体のサイズが机11の下に潜り込めるほど小さく、かつ本体上方に向けて紫外線照射装置3から紫外線30が照射される構成であるため、人の目や手が届かない領域に効果的に紫外線を照射することができ、机の下や椅子のひじ掛けといった人が手を触れやすいものを清掃する場合にウイルスや細菌を不活化、除菌する効果が高い。
また、室内を移動しながら紫外線照射するため、紫外線照射範囲が広く、人が移動する領域はほとんどカバーでき、移動式除菌装置1の死角に入ったために紫外線照射できない領域が少ない。なお、固定式の除菌手段と組み合わせて複数台で使用することで、更に死角を減らすことができる。
また、人が室内に不在の場合に、紫外線30を本体外部に照射させることにより、人に害を与えることなく効率よく除菌することが可能である。
また、可動部5の可動方法によっては、紫外線照射装置3による紫外線30の照射方向を任意に変更することも可能であるため、居室10の状況や家具の配置、重点的に除菌したい部分などに合わせて紫外線30の照射方向を適切に設定し、更に除菌効果を高めることができる。
また、紫外線照射と同時に、集塵部であるファン8やブラシ7を駆動させながら移動することにより、空気中に浮遊していたり床面に付着している微粒子や飛沫をフィルタ9に集塵することができるとともに、集塵終了後にフィルタ9に紫外線照射装置3により紫外線30を照射することで、フィルタ9に集塵されたウイルスや細菌を不活化、除菌することができる。
人が室内に在室している場合には、移動せずに集塵部であるファン8を駆動させることにより、空気中に浮遊している微粒子や飛沫をフィルタ9に集塵することができるとともに、同時にフィルタ9に紫外線照射装置3により紫外線30を照射することにより、フィルタ9に集塵されたウイルスや細菌を不活化、除菌することができる。
また、固定式の除菌手段や集塵手段では常に床の一部分に置き位置を設定しておく必要があり、場所をとって邪魔になることがあるが、本発明の移動式除菌装置1は、必要に応じて必要な部屋で稼働させたり、使用しない場合は自動的に邪魔にならない場所に待機させるようにすることも可能であることから、人の邪魔にならないように室内の除菌を行うことができる。
また、移動式であることから、1台で複数の部屋の清掃や除菌に対応することも可能である。例えば、日中は人が活動しているが夜間は活動していないスペースなど、夜中に自動的に稼働させておくことによって、複数の部屋を自動的に清掃、除菌することも可能である。
また、最も効果の高い場所に移動して集塵、除菌動作を行うことが可能であるため、固定式に比べて効率と性能が高く、集塵や除菌にかかる時間を短縮できる。
また、集塵手段や除菌手段を移動させたり個別に操作したりする手間が少なく室内除菌の効果を発揮することができる。
以上で説明したように、本実施例の移動式除菌装置1は、室内に存在するウイルスや細菌を効果的に不活化、除菌することが可能であり、室内での感染症の感染拡大を防止できる。
なお、上記では、移動式除菌装置として、本体下部に駆動輪4を備え、自律走行が可能な装置構成の例を示したが、例えば、自律走行が可能な自走台車上に、本実施例で説明した除菌装置を搭載するような移動式除菌装置も本発明の対象に含まれる。
図8及び図9を参照して、本発明の実施例2の移動式除菌装置について説明する。
図8及び図9は、本実施例の移動式除菌装置の断面図であり、それぞれ紫外線照射装置展開時、紫外線照射装置格納時の様子を示している。本実施例は、実施例1の変形例であり、図8,図9は、実施例1の図3,図4にそれぞれ対応している。
なお、本実施例の移動式除菌装置1は、実施例1の移動式除菌装置1とは可動部5と紫外線照射装置3の可動構成が異なるが、その他の構成と効果は実施例1と同等であるため、実施例1と異なる部分を中心に、以下で説明する。
[全体構成]
本実施例の移動式除菌装置1は、紫外線照射装置3と可動部5の構造が実施例1と異なり、紫外線照射装置3が上下両方向に紫外線30を照射可能な構成で、鉛直方向の回転軸を中心に紫外線照射装置3が可動する構造である。
本構成により、紫外線30を本体外側に照射可能な位置に紫外線照射装置3を展開した際に、紫外線30を上方と下方の両方に照射できる。また、紫外線30を本体内側に照射可能な位置に紫外線照射装置3を格納した際に、紫外線照射装置3の上方向が筐体2によって遮蔽されるため、略上方向きには紫外線30が照射されず、本体内部の略下方向きにのみ紫外線30が照射される。
動作や制御方法は実施例1と同様であるが、本体外側に紫外線30を照射する際に紫外線30を上下両方向に照射可能である点が異なる。
なお、可動部5による紫外線照射装置3の動作方向は回転方向に限らず、水平方向にスライドして移動したり、上下方向に移動したりしても良い。紫外線照射装置3による紫外線照射方向が本体外側と本体内側に切り替えることができれば、動作方向や動作の大きさ、回転角度などに限定はない。
[効果]
図8に示すように、紫外線30を略上方に加えて略下方にも照射できることで、本体よりも上方に位置する机や椅子の端などに効果的に紫外線30を照射できることに加え、同時に床面にも紫外線30を照射できることから、床面に付着した微粒子や飛沫を集塵するのと同時に、取り切れなかったウイルスや細菌にも紫外線を照射することで不活化や除菌が可能となる。よって、上方向だけに紫外線を照射する場合に比べて、更に感染症の感染防止効果を高めることができる。
図10及び図11を参照して、本発明の実施例3の移動式除菌装置について説明する。
図10及び図11は、本実施例の移動式除菌装置の断面図であり、それぞれ可動部展開時、可動部格納時の様子を示している。本実施例は、実施例1のさらに別の変形例であり、図10,図11は、実施例1の図3,図4にそれぞれ対応している。
なお、本実施例の移動式除菌装置1は、紫外線照射装置3が固定式であり、可動部5が駆動する構成である点が実施例1と異なるが、その他の構成と効果は実施例1と同等であるため、実施例1と異なる部分を中心に、以下で説明する。
[全体構成]
本実施例の移動式除菌装置1は、紫外線照射装置3と可動部5の構造が実施例1と異なり、紫外線照射装置3が本体の筐体2に固定されており、可動部5が筐体2の外側で回転軸50を中心に回動可能な形で設けられている構造である。
本構成により、図10に示す可動部5の展開時には、紫外線照射装置3から照射される紫外線30が本体外側の上方向、本体内側の下方向の両方向に照射されるのに対して、図11に示す可動部5の格納時には、可動部5によって紫外線照射装置3の上面が遮蔽されるため、紫外線照射装置3からは下方向にのみ紫外線30が照射される。
よって、本体外側に紫外線30が照射される場合と、本体外側に紫外線30が照射されない場合を、それぞれ切り替えることが可能である。
なお、本実施例では、可動部5が回転方向に回転して展開と格納を切り替える構成を示すが、可動部5の動作方向は回転方向に限らず、水平方向にスライドして移動したり、上下方向に移動したりしても良い。また、可動部5の可動部分は板状に限らず、円柱形状などの曲面形状でも良い。
また、紫外線照射装置3の紫外線照射方向も上下方向に限らず、本体内側と本体外側を切り替えたり、本体外側の照射方向を遮蔽する構成であれば良く、例えば本体側面から本体横方向に照射する紫外線を、可動部5により遮蔽する構成であっても良い。
[効果]
紫外線照射装置3から照射される紫外線30を本体外側に照射する構成と、可動部5での遮蔽により本体外側には照射されない構成を切り替えることができるため、人が在室していて紫外線を外部に照射したくない場合には、物理的に紫外線を外部に照射しない構成としつつ、本体内側に紫外線を照射することができる。また、本体内側には常時紫外線30を照射できるので、フィルタ9に集塵されたウイルスや細菌などは不活化、除菌することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記の実施例は本発明に対する理解を助けるために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1:移動式除菌装置
2:筐体
3:紫外線照射装置
30:紫外線
4:駆動輪(駆動部)
5:可動部
50:回転軸
6:制御基板
60:距離センサ(検知部)
61:制御部
62:通信部
7:ブラシ(集塵部)
8:ファン(集塵部)
80:空気流れ
81:吸気
82:排気
9:フィルタ
10:居室
11:机
12:椅子

Claims (10)

  1. 室内を移動可能な移動式除菌装置であって、
    本体外殻となる筐体と、
    紫外線を照射する紫外線照射装置と、
    前記紫外線照射装置からの紫外線の照射方向もしくは前記紫外線照射装置の位置を変更する可動部と、を備え、
    前記可動部により、前記筐体外への紫外線照射の有無を切り替え可能であることを特徴とする移動式除菌装置。
  2. 請求項1に記載の移動式除菌装置であって、
    本体下部に駆動部を備え、
    前記駆動部により、自律移動が可能であることを特徴とする移動式除菌装置。
  3. 請求項2に記載の移動式除菌装置であって、
    前記可動部により、前記紫外線照射装置からの紫外線の照射を、前記筐体外への照射もしくは前記筐体内への照射のいずれかに切り替え可能であることを特徴とする移動式除菌装置。
  4. 請求項3に記載の移動式除菌装置であって、
    前記紫外線照射装置からの紫外線を前記筐体外へ照射する場合、前記紫外線を略上方に向けて照射し、
    前記紫外線照射装置からの紫外線を前記筐体内へ照射する場合、前記紫外線を略下方に向けて照射することを特徴とする移動式除菌装置。
  5. 請求項3に記載の移動式除菌装置であって、
    本体内部に前記筐体外から微粒子を集塵する集塵部を備え、
    前記筐体内へ照射した紫外線を前記集塵部により集塵した微粒子に照射することを特徴とする移動式除菌装置。
  6. 請求項1に記載の移動式除菌装置であって、
    前記可動部は、前記紫外線照射装置からの紫外線の照射方向の一部を遮蔽することで、前記筐体外へ紫外線を照射させないことを特徴とする移動式除菌装置。
  7. 請求項3に記載の移動式除菌装置であって、
    前記紫外線照射装置からの紫外線を前記筐体外へ照射する場合、
    前記駆動部により、室内を走行移動することを特徴とする移動式除菌装置。
  8. 移動式除菌装置を用いた除菌方法であって、
    (a)室内に人が在室か否かを判定するステップ、
    (b)前記(a)ステップの判定結果に応じて、移動式除菌装置の筐体外への紫外線照射の有無を切り替えるステップ、
    を有することを特徴とする除菌方法。
  9. 請求項8に記載の除菌方法であって、
    前記(a)ステップにおいて、人が不在であると判定した場合、紫外線を前記移動式除菌装置の筐体外へ照射しながら、室内を走行移動することを特徴とする除菌方法。
  10. 請求項8に記載の除菌方法であって、
    前記(a)ステップにおいて、人が在室していると判定した場合、紫外線を前記移動式除菌装置の筐体内へ照射し、前記移動式除菌装置の集塵部を除菌することを特徴とする除菌方法。
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