JP2022109042A - アンモニア分解装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンモニアの分解が行われる反応器の材料の窒化を抑制できるアンモニア分解装置を提供する。【解決手段】アンモニア分解装置は、原料であるアンモニアを水素と窒素とに分解する分解反応の触媒が充填された反応器と、原料が触媒に流入する前に、アンモニア濃度が原料よりも低い希釈ガスと原料とが混合するように、希釈ガスを供給するための希釈ガス供給ラインとを備え、反応器の内面が耐火材で覆われ、耐火材に対して内面と反対側に触媒が充填され、希釈ガス供給ラインには、希釈ガスを昇温させる昇温装置が設けられている。【選択図】図1

Description

本開示は、アンモニア分解装置に関する。
特許文献1には、アンモニアを通過させながら触媒層を外部から加熱することで、アンモニアを水素と窒素とに分解するアンモニア分解装置が記載されている。
特開2019-167265号公報
しかしながら、アンモニア100%の原料を使用する場合のようにアンモニア濃度が高い環境下において、アンモニアを分解する温度である500~600℃では、アンモニアと鉄系材料とが反応して鉄系材料が窒化し、機械的強度が低下する。そうすると、例えば触媒を充填している管が鉄系材料の場合には、管の機械的強度が低下して、管の破断につながるおそれがあった。
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも1つの実施形態は、アンモニアの分解が行われる反応器の材料の窒化を抑制できるアンモニア分解装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示に係るアンモニア分解装置は、原料であるアンモニアを水素と窒素とに分解する分解反応の触媒が充填された反応器と、前記原料が前記触媒に流入する前に、アンモニア濃度が前記原料よりも低い希釈ガスと前記原料とが混合するように、前記希釈ガスを供給するための希釈ガス供給ラインとを備え、前記反応器の内面が耐火材で覆われ、該耐火材に対して前記内面と反対側に前記触媒が充填され、前記希釈ガス供給ラインには、前記希釈ガスを昇温させる昇温装置が設けられている。
本開示のアンモニア分解装置によれば、反応器内のアンモニア濃度が希釈ガスによって低下し、耐火材によって反応器の外壁への熱の伝わりを抑制するので、アンモニアの分解が行われる反応器を構成する材料の窒化を抑制できる。
本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置の構成図である。 本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置の構成図である。
以下、本開示の実施の形態によるアンモニア分解装置について、図面に基づいて説明する。かかる実施の形態は、本開示の一態様を示すものであり、この開示を限定するものではなく、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
(実施形態1)
<本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置の構成>
図1に示されるように、本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置1は、原料であるアンモニアを、下記反応式(1)で示される反応によって水素と窒素とに分解する装置である。アンモニア分解装置1は、反応式(1)で示されるアンモニアの分解反応の触媒3が充填された反応器2を備えている。
2NH→N+3H ・・・(1)
反応器2には、原料を反応器に供給する原料供給ライン4が接続されている。原料供給ライン4には、液体アンモニアを貯蔵する図示しない貯蔵設備から供給された液体アンモニアを蒸発させて気体のアンモニアに蒸発させる蒸発器5が設けられている。また、反応器2には、反応器2から流出した流出ガスが流通する流出ガスライン6の一端が接続されている。流出ガスは、反応式(1)によれば、窒素と水素と未反応のアンモニアとを含んでいる。
流出ガスライン6の他端は、アンモニア回収装置7に接続されている。アンモニア回収装置7の構成は特に限定するものではなく、例えば水スクラバーや圧力変動吸着(PSA)装置等であってもよい。流出ガスライン6には、アンモニア回収装置7よりも上流側に、流出ガスを冷却するための冷却器8が設けられている。冷却器8は例えば、蒸発器5に流入する前の液体アンモニアと流出ガスとを熱交換する熱交換器であってもよい。この構成によれば、流出ガスが冷却されるとともに液体アンモニアが昇温されるので、蒸発器5で液体アンモニアを昇温するためのエネルギーを低減することが可能になる。
アンモニア回収装置7で回収された液体アンモニアを蒸発器5よりも上流側で原料供給ライン4に戻すために、回収アンモニアライン9が設けられている。アンモニア回収装置7で流出ガスからアンモニアを除去して生成した精製分解ガスを、例えば水素ステーションのような分解ガス消費設備に供給するための精製分解ガスライン10の一端がアンモニア回収装置7に接続されている。精製分解ガスライン10に一端が接続されるとともに他端が反応器2に接続される流出ガスリサイクルライン11が設けられている。流出ガスリサイクルライン11には、圧縮機12と、流出ガスリサイクルライン11を流通する流出ガスを昇温するための昇温装置である加熱器41とが設けられている。加熱器41は、例えばスチームのような加熱媒体と流出ガスとを熱交換する熱交換器であってもよいし、天然ガスの水蒸気改質炉のようないわゆる加熱炉において、燃焼火炎あるいは燃焼ガスの熱によって、流出ガスリサイクルライン11が通る管を外部から直接加熱するようなものでもよい。
反応器2の内面2aは耐火材44で覆われている。耐火材44に対して内面2aと反対側に触媒3が充填されている。耐火材44としては煉瓦、耐火煉瓦、耐火セメント等を使用することができる。反応器2内は、触媒3の上流側及び下流側のそれぞれに、上流空間42及び下流空間43が構成されている。反応器2の原料供給ライン4及び流出ガスリサイクルライン11は上流空間42に連通するように反応器2に接続され、流出ガスライン6は下流空間43に連通するように反応器2に接続されている。
<本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置の動作>
次に、図1を参照しながら本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置1の動作を説明する。原料供給ライン4を流通する液体アンモニアが蒸発器5において蒸発されてアンモニアガスとなって、反応器2の上流空間42に流入する。後述するように、水素と窒素とアンモニアとを含む流出ガスの一部も、流出ガスリサイクルライン11を介して上流空間42に流入する。上流空間42においてアンモニアガスと流出ガスとが混合されて混合ガスとなる。流出ガスは流出ガスリサイクルライン11を流通する際に加熱器41において加熱された状態で上流空間42に流入する。上流空間42において混合ガスの温度が、触媒3の活性が十分となる温度になるように、加熱器41における流出ガスの加熱を調節することにより、触媒3を加熱する装置を反応器2に設ける必要がなくなる。加熱器41における流出ガスの加熱調節は、触媒3を通過して下流空間43へ流出した粗分解ガスの温度が300~700℃、好ましくは400~600℃となるようにすることが好ましい。
混合ガスが触媒3を通過する際に、混合ガス中のアンモニアの少なくとも一部は、触媒3による触媒作用によって反応式(1)で示されるアンモニアの分解反応が生じることで、水素及び窒素に分解され、粗分解ガスとして触媒3から下流空間43に流出する。粗分解ガスは、流出ガスとして下流空間43から流出し、流出ガスライン6を流通する。
流出ガスライン6を流通する流出ガスは、冷却器8で冷却された後、アンモニア回収装置7に流入する。アンモニア回収装置7では、流出ガスからアンモニアが回収され、水素と窒素と回収されなかった微量のアンモニアとアンモニア回収装置7が水スクラバーの場合には少量の水とを含む精製分解ガスは、精製分解ガスライン10を介して分解ガス消費設備に供給され、回収されたアンモニアは、回収アンモニアライン9を介して蒸発器5よりも上流側で原料供給ライン4に供給される。精製分解ガスの一部は流出ガスリサイクルライン11に流入する。
流出ガスリサイクルライン11に流入した流出ガスは、圧縮機12によって昇圧され、上述したように加熱器41において加熱されて、反応器2の上流空間42に流入する。上述したように、上流空間42内においてアンモニアガスと流出ガスとが混合するが、アンモニアガスが100%のアンモニアの場合、流出ガスにはアンモニアの他に水素及び窒素が含まれているから、前者のアンモニア濃度よりも後者のアンモニア濃度の方が低いので、アンモニアガスと流出ガスとの混合ガス中のアンモニア濃度は、原料として供給されるアンモニアガスのアンモニア濃度よりも低くなる。すなわち、流出ガスリサイクルライン11を介して上流空間42内に流入する流出ガスは、上流空間42内に流入するアンモニアガスを希釈する希釈ガスとして機能する。
一般に、アンモニア濃度が高くなるほど、及び、温度が高くなるほど、アンモニアによる窒化反応が起きやすくなるが、本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置1では、反応器2内のアンモニア濃度が、流出ガスリサイクルライン11を介して供給される流出ガスによって低下し、耐火材44によって反応器2の外壁への熱の伝わりを抑制し、反応器2の外壁温度を、上流空間42、触媒3、及び下流空間43よりも十分に低い温度に保つことができるので、反応器2を構成する材料の窒化を抑制することができる。また、加熱器41によって昇温された流出ガスの熱で触媒3が加熱されるので、触媒3を加熱するための装置を不要とすることができる。さらに、触媒3を加熱媒体で加熱する必要がないことから、反応器2内に加熱媒体が流通する流路が不要となる。このため、触媒3を収容する触媒収容部を使用せずに反応器2内に触媒3を充填できることから、触媒収容部を使用して反応器2内に触媒3を充填する場合と比べて触媒充填量が大きくなるので、反応器2のサイズを小さくすることができる。
<本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置の変形例>
実施形態1では、希釈ガスとして、アンモニア回収装置7から流出した精製分解ガスを使用しているが、この形態に限定するものではない。アンモニア回収装置7に流入する前の流出ガスを希釈ガスとして使用してもよい。精製分解ガスも流出ガスからアンモニアを回収したガスであるので、反応器2から流出した流出ガスであると言える。
(実施形態2)
次に、実施形態2に係るアンモニア分解装置について説明する。実施形態2に係るアンモニア分解装置は、実施形態1に対して、昇温装置の構成を変更したものである。尚、実施形態2において、実施形態1の構成要件と同じものは同じ参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
<本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置の構成>
図2に示されるように、本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置1には、流出ガスリサイクルライン11を流通する流出ガスを昇温するための昇温装置として、流出ガスリサイクルライン11を流通する流出ガスを燃焼させる燃焼器51が流出ガスリサイクルライン11に設けられている。燃焼器51には、燃焼器51に空気を供給するための圧縮機52が連通している。その他の構成は実施形態1と同じである。
<本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置の動作>
次に、図2を参照しながら本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置1の動作を説明する。燃焼器51において、圧縮機52から供給された空気によって、流出ガスリサイクルライン11を流通する流出ガス中の水素及びアンモニアが燃焼されて流出ガスが昇温されること以外の動作は、実施形態1と同じである。燃焼器51における流出ガスの昇温調節も、実施形態1と同様に、粗分解ガスの温度が300~700℃、好ましくは400~600℃となるようにすることが好ましい。
上述したように、実施形態2の動作と実施形態1の動作とは基本的に同じであるので、実施形態2でも、実施形態1で得られる上述した作用効果を得ることができる。
<本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置の変形例>
実施形態2では、燃焼器51は流出ガスを燃焼させるためのものであるが、この形態に限定するものではない。燃焼器51に代えて、原料供給ライン4を流通する液体アンモニアの一部を抜き出して、抜き出したアンモニアを燃焼させるアンモニア燃焼器を設け、このアンモニア燃焼器からの燃焼ガスを流出ガスリサイクルライン11に供給するように構成してもよい。この構成でも、燃焼ガスの熱により、流出ガスリサイクルライン11を流通する流出ガスを昇温することができる。
<本開示の実施形態1及び2に係るアンモニア分解装置の変形例>
実施形態1及び2では、流出ガスリサイクルライン11を原料供給ライン4に接続させずに、反応器2に接続させる構成が好ましい。実施形態1及び2では、流出ガスリサイクルライン11を流通する流出ガスが昇温されるので、昇温した流出ガスを原料供給ライン4に供給してしまうと、原料供給ライン4内においてアンモニアガスと流出ガスとが十分混合する前に流出ガスの熱でアンモニアガスが昇温してしまい、原料供給ライン4を構成する材料が窒化してしまうおそれがあるからである。
実施形態1及び2では、希釈ガスは、反応器2から流出した流出ガス(粗分解ガス又は精製分解ガス)であったが、流出ガスに限定するものではない。流出ガスとは異なる希釈ガスを別途用意し、希釈ガスの供給源と反応器2又は原料供給ライン4とを連通する希釈ガス供給ラインを設けてもよい。尚、希釈ガスとして流出ガスを使用する場合は、流出ガスリサイクルライン11が希釈ガス供給ラインを構成する。
流出ガス以外の希釈ガスとしては、窒素ガス及び水素ガスを使用することができ、水素ガスとしては、水素パイプラインによる水素ガスを使用してもよい。その他には、(1)メタンやメタノールを水蒸気改質して得られた水素を含むガス、(2)石炭ガス化ガス、(3)高炉ガス、(4)コークス炉ガス、(5)上記(1)~(4)のガスに対して水性ガスシフト反応によって水素を増加させたガス、(6)上記(5)のガスから二酸化炭素を除去したガス、(7)上記(6)のガスから水分を除去したガス、(8)ナフサの接触改質により得られる水素を含むガス、(9)水の電気分解により得られる水素を含むガス、(10)メタンの熱分解反応によって得られる水素を含むガスのように、他の水素製造プロセスで生成した水素を含むガスを使用することができる。さらにその他には、アンモニアを熱分解する外部のプラントで得られた水素を含むガスや、アンモニアをオートサーマル法で分解する外部のプラントで得られた水素を含むガスのように、外部のアンモニア分解プロセスで得られた水素を含むガスを使用することができる。
実施形態1及び2におけるアンモニアの分解反応では、水素及び窒素のみが生成されるため、二酸化炭素を排出しない。また、実施形態1において加熱器41に供給されるスチーム又は燃焼ガス等の加熱媒体を製造する際、あるいは加熱炉に燃料として化石燃料を使用しなければ、二酸化炭素を排出しない。さらに、実施形態2の燃焼器51では、アンモニア及び水素が燃焼されるので、二酸化炭素を排出しない。このように、実施形態1で化石燃料を使用せず、希釈ガスとして流出ガスを使用する限りでは、アンモニア分解装置1の原料がアンモニアのみで完結し、二酸化炭素を排出しないので、アンモニア分解装置1はカーボンフリーのプロセスとして好ましい形態である。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
[1]一の態様に係るアンモニア分解装置は、
原料であるアンモニアを水素と窒素とに分解する分解反応の触媒(3)が充填された反応器(2)と、
前記原料が前記触媒(3)に流入する前に、アンモニア濃度が前記原料よりも低い希釈ガスと前記原料とが混合するように、前記希釈ガスを供給するための希釈ガス供給ライン(11)と
を備え、
前記反応器(2)の内面(2a)が耐火材(44)で覆われ、該耐火材(44)に対して前記内面(2a)と反対側に前記触媒(3)が充填され、
前記希釈ガス供給ライン(11)には、前記希釈ガスを昇温させる昇温装置(加熱器41/燃焼器51)が設けられている。
本開示のアンモニア分解装置によれば、反応器内のアンモニア濃度が希釈ガスによって低下し、耐火材によって反応器の外壁への熱の伝わりを抑制するので、アンモニアの分解が行われる反応器を構成する材料の窒化を抑制できる。また、昇温装置によって昇温された希釈ガスの熱で触媒が加熱されるので、触媒を加熱するための装置を不要とすることができる。さらに、触媒を加熱媒体で加熱する必要がないことから、反応器内に加熱媒体が流通する流路が不要となる。このため、触媒を収容する触媒収容部を使用せずに反応器内に触媒を充填できることから、触媒収容部を使用して反応器内に触媒を充填する場合に比べて、触媒充填量が大きくなるので、反応器のサイズを小さくすることができる。
[2]別の態様に係るアンモニア分解装置は、[1]のアンモニア分解装置であって、
前記希釈ガスは、前記反応器(2)から流出した流出ガスの一部である。
このような構成によれば、希釈ガスを別途用意する場合に比べて、アンモニア分解装置の運転コストを低下することができる。
[3]さらに別の態様に係るアンモニア分解装置は、[1]または[2]のアンモニア分解装置であって、
前記昇温装置は加熱炉(加熱器41)である。
このような構成によれば、上記[1]の構成から得られる作用効果と同じ作用効果を得ることができる。
[4]さらに別の態様に係るアンモニア分解装置は、[1]または[2]のアンモニア分解装置であって、
前記昇温装置は熱交換器(加熱器41)である。
このような構成によれば、上記[1]の構成から得られる作用効果と同じ作用効果を得ることができる。
[5]さらに別の態様に係るアンモニア分解装置は、[1]または[2]のアンモニア分解装置であって、
前記昇温装置は、前記希釈ガスを燃焼させる燃焼器(51)である。
このような構成によれば、上記[1]の構成から得られる作用効果と同じ作用効果を得ることができる。
[6]さらに別の態様に係るアンモニア分解装置は、[1]または[2]のアンモニア分解装置であって、
前記昇温装置は、前記原料の一部を燃焼させるアンモニア燃焼器であり、該アンモニア燃焼器からの燃焼ガスが前記希釈ガス供給ライン(11)に供給されるように構成されている。
このような構成によれば、上記[1]の構成から得られる作用効果と同じ作用効果を得ることができる。
[7]さらに別の態様に係るアンモニア分解装置は、[1]~[6]のアンモニア分解装置であって、
前記希釈ガス供給ライン(11)の下流端は前記反応器(2)に接続されている。
前記希釈ガス供給ラインを流通する間に希釈ガスが昇温される場合には、原料供給ラインに希釈ガスが供給されると、その熱によってアンモニアと原料供給ラインの材料とが反応して、原料供給ラインの材料が窒化してしまうおそれがある。これに対し、上記[7]の構成によれば、アンモニアと希釈ガスとは別々に反応器に流入するので、原料供給ラインの材料が窒化してしまうおそれを低減することができる。
1 アンモニア分解装置
2 反応器
2a (反応器の)内面
2b 接続部分
3 触媒
4 原料供給ライン
6 流出ガスライン
11 流出ガスリサイクルライン(希釈ガス供給ライン)
26 触媒収容部
26a 収容管(触媒収容部)
26c (収容管の)他端(連通部分)
41 加熱器(昇温装置)
44 耐火材
51 燃焼器(昇温装置)

Claims (7)

  1. 原料であるアンモニアを水素と窒素とに分解する分解反応の触媒が充填された反応器と、
    前記原料が前記触媒に流入する前に、アンモニア濃度が前記原料よりも低い希釈ガスと前記原料とが混合するように、前記希釈ガスを供給するための希釈ガス供給ラインと
    を備え、
    前記反応器の内面が耐火材で覆われ、該耐火材に対して前記内面と反対側に前記触媒が充填され、
    前記希釈ガス供給ラインには、前記希釈ガスを昇温させる昇温装置が設けられているアンモニア分解装置。
  2. 前記希釈ガスは、前記反応器から流出した流出ガスの一部である、請求項1に記載のアンモニア分解装置。
  3. 前記昇温装置は加熱炉である、請求項1または2に記載のアンモニア分解装置。
  4. 前記昇温装置は熱交換器である、請求項1または2に記載のアンモニア分解装置。
  5. 前記昇温装置は、前記希釈ガスを燃焼させる燃焼器である、請求項1または2に記載のアンモニア分解装置。
  6. 前記昇温装置は、前記原料の一部を燃焼させるアンモニア燃焼器であり、該アンモニア燃焼器からの燃焼ガスが前記希釈ガス供給ラインに供給されるように構成されている、請求項1または2に記載のアンモニア分解装置。
  7. 前記希釈ガス供給ラインの下流端は前記反応器に接続されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のアンモニア分解装置。
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