JP2022104324A - 射出成形機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボールねじ機構又は伸縮カバーを分解することなく、ボールねじ機構と伸縮カバーとを分離する、技術を提供する。【解決手段】射出成形機は、固定プラテンと、可動プラテンと、トグルサポートと、トグル機構と、ボールねじ機構と、駆動部と、伸縮カバーとを備える。前記トグルサポートは、タイバーを介して前記固定プラテンに接続される。前記トグル機構は、前記可動プラテンと前記トグルサポートとの間に配設され、前記可動プラテンを移動させる。前記ボールねじ機構は、ボールねじ軸及びボールねじナットを含み、前記トグル機構のクロスヘッドを移動させる。前記駆動部は、前記ボールねじ軸を回転させる。前記伸縮カバーは、筒状であり、回転する前記ボールねじ軸を囲み、前記ボールねじ機構の動作に伴って前記ボールねじ軸の軸方向に伸縮する。前記伸縮カバーの内径は、前記ボールねじナットの外径よりも大きい。【選択図】図3

Description

本発明は、射出成形機に関する。
特許文献1の射出成形機は、モータと、モータの回転運動を直線運動に変換するボールねじと、備える。ボールねじは、ボールねじ軸と、ボールねじナットと、を含む。特許文献1の射出成形機は、ボールねじ軸を囲む筒状の伸縮カバーを備える。伸縮カバーは、ボールねじ軸とボールねじナットの潤滑剤が遠心力によって飛散するのを抑制する。
独国特許出願公開第102004042744号明細書
特許文献1の伸縮カバーは、ボールねじナットの外径よりも小さい内径を有しており、ボールねじナットを通過できなかった。それゆえ、ボールねじ機構をボールねじナットとボールねじ軸とに分解したり、伸縮カバーを周方向に分割したりすることなく、伸縮カバーを交換できなかった。
本発明の一態様は、ボールねじ機構をボールねじナットとボールねじ軸とに分解したり、ボールねじ軸の周方向に伸縮カバーを分割したりすることなく、伸縮カバーを交換できる、技術を提供する。
本発明の一態様に係る射出成形機は、固定プラテンと、可動プラテンと、トグルサポートと、トグル機構と、ボールねじ機構と、駆動部と、伸縮カバーとを備える。前記固定プラテンは、固定金型が取り付けられる。前記可動プラテンは、可動金型が取り付けられる。前記トグルサポートは、タイバーを介して前記固定プラテンに接続される。前記トグル機構は、前記可動プラテンと前記トグルサポートとの間に配設され、前記可動プラテンを移動させる。前記ボールねじ機構は、ボールねじ軸及びボールねじナットを含み、前記トグル機構のクロスヘッドを移動させる。前記駆動部は、前記ボールねじ軸を回転させる。前記伸縮カバーは、筒状であり、回転する前記ボールねじ軸を囲み、前記ボールねじ機構の動作に伴って前記ボールねじ軸の軸方向に伸縮する。前記伸縮カバーの内径は、前記ボールねじナットの外径よりも大きい。
本発明の一態様によれば、伸縮カバーの内径をボールねじナットの外径よりも大きくすることで、ボールねじ軸の軸方向にボールねじ機構と伸縮カバーとを相対的に移動させるだけでボールねじ機構と伸縮カバーとを分離でき、伸縮カバーを交換できる。
図1は、一実施形態に係る射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。 図2は、一実施形態に係る射出成形機の型締時の状態を示す図である。 図3は、一実施形態に係るボールねじ機構と伸縮カバーとを示す鉛直断面図である。 図4は、図3の伸縮カバーの前端を拡大して示す鉛直断面図である。 図5は、図3の伸縮カバーの後端を拡大して示す鉛直断面図である。 図6は、図3に示すボールねじ機構と伸縮カバーの分離作業を示す鉛直断面図である。 図7は、図6に続く分離作業を示す鉛直断面図である。 図8は、図7に続く分離作業を示す鉛直断面図である。 図9は、一実施形態に係るボールねじ機構と伸縮カバーと支持部とを示す水平断面図である。 図10は、図9の一部を拡大して示す水平断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。
(射出成形機)
図1は、一実施形態に係る射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。図2は、一実施形態に係る射出成形機の型締時の状態を示す図である。本明細書において、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は互いに垂直な方向である。X軸方向およびY軸方向は水平方向を表し、Z軸方向は鉛直方向を表す。型締装置100が横型である場合、X軸方向は型開閉方向であり、Y軸方向は射出成形機10の幅方向である。Y軸方向負側を操作側と呼び、Y軸方向正側を反操作側と呼ぶ。
図1~図2に示すように、射出成形機10は、金型装置800を開閉する型締装置100と、金型装置800で成形された成形品を突き出すエジェクタ装置200と、金型装置800に成形材料を射出する射出装置300と、金型装置800に対し射出装置300を進退させる移動装置400と、射出成形機10の各構成要素を制御する制御装置700と、射出成形機10の各構成要素を支持するフレーム900とを有する。フレーム900は、型締装置100を支持する型締装置フレーム910と、射出装置300を支持する射出装置フレーム920とを含む。型締装置フレーム910および射出装置フレーム920は、それぞれ、レベリングアジャスタ930を介して床2に設置される。射出装置フレーム920の内部空間に、制御装置700が配置される。以下、射出成形機10の各構成要素について説明する。
(型締装置)
型締装置100の説明では、型閉時の可動プラテン120の移動方向(例えばX軸正方向)を前方とし、型開時の可動プラテン120の移動方向(例えばX軸負方向)を後方として説明する。
型締装置100は、金型装置800の型閉、昇圧、型締、脱圧および型開を行う。金型装置800は、固定金型810と可動金型820とを含む。
型締装置100は例えば横型であって、型開閉方向が水平方向である。型締装置100は、固定金型810が取付けられる固定プラテン110と、可動金型820が取付けられる可動プラテン120と、固定プラテン110に対し可動プラテン120を型開閉方向に移動させる移動機構102と、を有する。
固定プラテン110は、型締装置フレーム910に対し固定される。固定プラテン110における可動プラテン120との対向面に固定金型810が取付けられる。
可動プラテン120は、型締装置フレーム910に対し型開閉方向に移動自在に配置される。型締装置フレーム910上には、可動プラテン120を案内するガイド101が敷設される。可動プラテン120における固定プラテン110との対向面に可動金型820が取付けられる。
移動機構102は、固定プラテン110に対し可動プラテン120を進退させることにより、金型装置800の型閉、昇圧、型締、脱圧、および型開を行う。移動機構102は、固定プラテン110と間隔をおいて配置されるトグルサポート130と、固定プラテン110とトグルサポート130を連結するタイバー140と、トグルサポート130に対して可動プラテン120を型開閉方向に移動させるトグル機構150と、トグル機構150を作動させる型締モータ160と、型締モータ160の回転運動を直線運動に変換する運動変換機構170と、固定プラテン110とトグルサポート130の間隔を調整する型厚調整機構180と、を有する。
トグルサポート130は、固定プラテン110と間隔をおいて配設され、型締装置フレーム910上に型開閉方向に移動自在に載置される。尚、トグルサポート130は、型締装置フレーム910上に敷設されるガイドに沿って移動自在に配置されてもよい。トグルサポート130のガイドは、可動プラテン120のガイド101と共通のものでもよい。
尚、本実施形態では、固定プラテン110が型締装置フレーム910に対し固定され、トグルサポート130が型締装置フレーム910に対し型開閉方向に移動自在に配置されるが、トグルサポート130が型締装置フレーム910に対し固定され、固定プラテン110が型締装置フレーム910に対し型開閉方向に移動自在に配置されてもよい。
タイバー140は、固定プラテン110とトグルサポート130とを型開閉方向に間隔Lをおいて連結する。タイバー140は、複数本(例えば4本)用いられてよい。複数本のタイバー140は、型開閉方向に平行に配置され、型締力に応じて伸びる。少なくとも1本のタイバー140には、タイバー140の歪を検出するタイバー歪検出器141が設けられてよい。タイバー歪検出器141は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。タイバー歪検出器141の検出結果は、型締力の検出などに用いられる。
尚、本実施形態では、型締力を検出する型締力検出器として、タイバー歪検出器141が用いられるが、本発明はこれに限定されない。型締力検出器は、歪ゲージ式に限定されず、圧電式、容量式、油圧式、電磁式などでもよく、その取付け位置もタイバー140に限定されない。
トグル機構150は、可動プラテン120とトグルサポート130との間に配置され、トグルサポート130に対し可動プラテン120を型開閉方向に移動させる。トグル機構150は、型開閉方向に移動するクロスヘッド151と、クロスヘッド151の移動によって屈伸する一対のリンク群と、を有する。一対のリンク群は、それぞれ、ピンなどで屈伸自在に連結される第1リンク152と第2リンク153とを有する。第1リンク152は可動プラテン120に対しピンなどで揺動自在に取付けられる。第2リンク153はトグルサポート130に対しピンなどで揺動自在に取付けられる。第2リンク153は、第3リンク154を介してクロスヘッド151に取付けられる。トグルサポート130に対しクロスヘッド151を進退させると、第1リンク152と第2リンク153とが屈伸し、トグルサポート130に対し可動プラテン120が進退する。
尚、トグル機構150の構成は、図1および図2に示す構成に限定されない。例えば図1および図2では、各リンク群の節点の数が5つであるが、4つでもよく、第3リンク154の一端部が、第1リンク152と第2リンク153との節点に結合されてもよい。
型締モータ160は、トグルサポート130に取付けられており、トグル機構150を作動させる。型締モータ160は、トグルサポート130に対しクロスヘッド151を進退させることにより、第1リンク152と第2リンク153とを屈伸させ、トグルサポート130に対し可動プラテン120を進退させる。型締モータ160は、運動変換機構170に直結されるが、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構170に連結されてもよい。
運動変換機構170は、型締モータ160の回転運動をクロスヘッド151の直線運動に変換する。運動変換機構170は、ねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを含む。ねじ軸と、ねじナットとの間には、ボールまたはローラが介在してよい。
型締装置100は、制御装置700による制御下で、型閉工程、昇圧工程、型締工程、脱圧工程、および型開工程などを行う。
型閉工程では、型締モータ160を駆動してクロスヘッド151を設定移動速度で型閉完了位置まで前進させることにより、可動プラテン120を前進させ、可動金型820を固定金型810にタッチさせる。クロスヘッド151の位置や移動速度は、例えば型締モータエンコーダ161などを用いて検出する。型締モータエンコーダ161は、型締モータ160の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
尚、クロスヘッド151の位置を検出するクロスヘッド位置検出器、およびクロスヘッド151の移動速度を検出するクロスヘッド移動速度検出器は、型締モータエンコーダ161に限定されず、一般的なものを使用できる。また、可動プラテン120の位置を検出する可動プラテン位置検出器、および可動プラテン120の移動速度を検出する可動プラテン移動速度検出器は、型締モータエンコーダ161に限定されず、一般的なものを使用できる。
昇圧工程では、型締モータ160をさらに駆動してクロスヘッド151を型閉完了位置から型締位置までさらに前進させることで型締力を生じさせる。
型締工程では、型締モータ160を駆動して、クロスヘッド151の位置を型締位置に維持する。型締工程では、昇圧工程で発生させた型締力が維持される。型締工程では、可動金型820と固定金型810との間にキャビティ空間801(図2参照)が形成され、射出装置300がキャビティ空間801に液状の成形材料を充填する。充填された成形材料が固化されることで、成形品が得られる。
キャビティ空間801の数は、1つでもよいし、複数でもよい。後者の場合、複数の成形品が同時に得られる。キャビティ空間801の一部にインサート材が配置され、キャビティ空間801の他の一部に成形材料が充填されてもよい。インサート材と成形材料とが一体化した成形品が得られる。
脱圧工程では、型締モータ160を駆動してクロスヘッド151を型締位置から型開開始位置まで後退させることにより、可動プラテン120を後退させ、型締力を減少させる。型開開始位置と、型閉完了位置とは、同じ位置であってよい。
型開工程では、型締モータ160を駆動してクロスヘッド151を設定移動速度で型開開始位置から型開完了位置まで後退させることにより、可動プラテン120を後退させ、可動金型820を固定金型810から離間させる。その後、エジェクタ装置200が可動金型820から成形品を突き出す。
型閉工程、昇圧工程および型締工程における設定条件は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、型閉工程および昇圧工程におけるクロスヘッド151の移動速度や位置(型閉開始位置、移動速度切換位置、型閉完了位置、および型締位置を含む)、型締力は、一連の設定条件として、まとめて設定される。型閉開始位置、移動速度切換位置、型閉完了位置、および型締位置は、後側から前方に向けてこの順で並び、移動速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、移動速度が設定される。移動速度切換位置は、1つでもよいし、複数でもよい。移動速度切換位置は、設定されなくてもよい。型締位置と型締力とは、いずれか一方のみが設定されてもよい。
脱圧工程および型開工程における設定条件も同様に設定される。例えば、脱圧工程および型開工程におけるクロスヘッド151の移動速度や位置(型開開始位置、移動速度切換位置、および型開完了位置)は、一連の設定条件として、まとめて設定される。型開開始位置、移動速度切換位置、および型開完了位置は、前側から後方に向けて、この順で並び、移動速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、移動速度が設定される。移動速度切換位置は、1つでもよいし、複数でもよい。移動速度切換位置は、設定されなくてもよい。型開開始位置と型閉完了位置とは同じ位置であってよい。また、型開完了位置と型閉開始位置とは同じ位置であってよい。
尚、クロスヘッド151の移動速度や位置などの代わりに、可動プラテン120の移動速度や位置などが設定されてもよい。また、クロスヘッドの位置(例えば型締位置)や可動プラテンの位置の代わりに、型締力が設定されてもよい。
ところで、トグル機構150は、型締モータ160の駆動力を増幅して可動プラテン120に伝える。その増幅倍率は、トグル倍率とも呼ばれる。トグル倍率は、第1リンク152と第2リンク153とのなす角θ(以下、「リンク角度θ」とも呼ぶ)に応じて変化する。リンク角度θは、クロスヘッド151の位置から求められる。リンク角度θが180°のとき、トグル倍率が最大になる。
金型装置800の交換や金型装置800の温度変化などにより金型装置800の厚さが変化した場合、型締時に所定の型締力が得られるように、型厚調整が行われる。型厚調整では、例えば可動金型820が固定金型810にタッチする型タッチの時点でトグル機構150のリンク角度θが所定の角度になるように、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整する。
型締装置100は、型厚調整機構180を有する。型厚調整機構180は、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整することで、型厚調整を行う。なお、型厚調整のタイミングは、例えば成形サイクル終了から次の成形サイクル開始までの間に行われる。型厚調整機構180は、例えば、タイバー140の後端部に形成されるねじ軸181と、トグルサポート130に回転自在に且つ進退不能に保持されるねじナット182と、ねじ軸181に螺合するねじナット182を回転させる型厚調整モータ183とを有する。
ねじ軸181およびねじナット182は、タイバー140ごとに設けられる。型厚調整モータ183の回転駆動力は、回転駆動力伝達部185を介して複数のねじナット182に伝達されてよい。複数のねじナット182を同期して回転できる。尚、回転駆動力伝達部185の伝達経路を変更することで、複数のねじナット182を個別に回転することも可能である。
回転駆動力伝達部185は、例えば歯車などで構成される。この場合、各ねじナット182の外周に従動歯車が形成され、型厚調整モータ183の出力軸には駆動歯車が取付けられ、複数の従動歯車および駆動歯車と噛み合う中間歯車がトグルサポート130の中央部に回転自在に保持される。尚、回転駆動力伝達部185は、歯車の代わりに、ベルトやプーリなどで構成されてもよい。
型厚調整機構180の動作は、制御装置700によって制御される。制御装置700は、型厚調整モータ183を駆動して、ねじナット182を回転させる。その結果、トグルサポート130のタイバー140に対する位置が調整され、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lが調整される。尚、複数の型厚調整機構が組合わせて用いられてもよい。
間隔Lは、型厚調整モータエンコーダ184を用いて検出する。型厚調整モータエンコーダ184は、型厚調整モータ183の回転量や回転方向を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。型厚調整モータエンコーダ184の検出結果は、トグルサポート130の位置や間隔Lの監視や制御に用いられる。尚、トグルサポート130の位置を検出するトグルサポート位置検出器、および間隔Lを検出する間隔検出器は、型厚調整モータエンコーダ184に限定されず、一般的なものを使用できる。
型締装置100は、金型装置800の温度を調節する金型温調器を有してもよい。金型装置800は、その内部に、温調媒体の流路を有する。金型温調器は、金型装置800の流路に供給する温調媒体の温度を調節することで、金型装置800の温度を調節する。
尚、本実施形態の型締装置100は、型開閉方向が水平方向である横型であるが、型開閉方向が上下方向である竪型でもよい。
尚、本実施形態の型締装置100は、駆動部として、型締モータ160を有するが、型締モータ160の代わりに、油圧シリンダを有してもよい。また、型締装置100は、型開閉用にリニアモータを有し、型締用に電磁石を有してもよい。
(エジェクタ装置)
エジェクタ装置200の説明では、型締装置100の説明と同様に、型閉時の可動プラテン120の移動方向(例えばX軸正方向)を前方とし、型開時の可動プラテン120の移動方向(例えばX軸負方向)を後方として説明する。
エジェクタ装置200は、可動プラテン120に取付けられ、可動プラテン120と共に進退する。エジェクタ装置200は、金型装置800から成形品を突き出すエジェクタロッド210と、エジェクタロッド210を可動プラテン120の移動方向(X軸方向)に移動させる駆動機構220とを有する。
エジェクタロッド210は、可動プラテン120の貫通穴に進退自在に配置される。エジェクタロッド210の前端部は、可動金型820のエジェクタプレート826と接触する。エジェクタロッド210の前端部は、エジェクタプレート826と連結されていても、連結されていなくてもよい。
駆動機構220は、例えば、エジェクタモータと、エジェクタモータの回転運動をエジェクタロッド210の直線運動に変換する運動変換機構とを有する。運動変換機構は、ねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを含む。ねじ軸と、ねじナットとの間には、ボールまたはローラが介在してよい。
エジェクタ装置200は、制御装置700による制御下で、突き出し工程を行う。突き出し工程では、エジェクタロッド210を設定移動速度で待機位置から突き出し位置まで前進させることにより、エジェクタプレート826を前進させ、成形品を突き出す。その後、エジェクタモータを駆動してエジェクタロッド210を設定移動速度で後退させ、エジェクタプレート826を元の待機位置まで後退させる。
エジェクタロッド210の位置や移動速度は、例えばエジェクタモータエンコーダを用いて検出する。エジェクタモータエンコーダは、エジェクタモータの回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。尚、エジェクタロッド210の位置を検出するエジェクタロッド位置検出器、およびエジェクタロッド210の移動速度を検出するエジェクタロッド移動速度検出器は、エジェクタモータエンコーダに限定されず、一般的なものを使用できる。
(射出装置)
射出装置300の説明では、型締装置100の説明やエジェクタ装置200の説明とは異なり、充填時のスクリュ330の移動方向(例えばX軸負方向)を前方とし、計量時のスクリュ330の移動方向(例えばX軸正方向)を後方として説明する。
射出装置300はスライドベース301に設置され、スライドベース301は射出装置フレーム920に対し進退自在に配置される。射出装置300は、金型装置800に対し進退自在に配置される。射出装置300は、金型装置800にタッチし、金型装置800内のキャビティ空間801に成形材料を充填する。射出装置300は、例えば、成形材料を加熱するシリンダ310と、シリンダ310の前端部に設けられるノズル320と、シリンダ310内に進退自在に且つ回転自在に配置されるスクリュ330と、スクリュ330を回転させる計量モータ340と、スクリュ330を進退させる射出モータ350と、射出モータ350とスクリュ330の間で伝達される荷重を検出する荷重検出器360と、を有する。
シリンダ310は、供給口311から内部に供給された成形材料を加熱する。成形材料は、例えば樹脂などを含む。成形材料は、例えばペレット状に形成され、固体の状態で供給口311に供給される。供給口311はシリンダ310の後部に形成される。シリンダ310の後部の外周には、水冷シリンダなどの冷却器312が設けられる。冷却器312よりも前方において、シリンダ310の外周には、バンドヒータなどの加熱器313と温度検出器314とが設けられる。
シリンダ310は、シリンダ310の軸方向(例えばX軸方向)に複数のゾーンに区分される。複数のゾーンのそれぞれに加熱器313と温度検出器314とが設けられる。複数のゾーンのそれぞれに設定温度が設定され、温度検出器314の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
ノズル320は、シリンダ310の前端部に設けられ、金型装置800に対し押し付けられる。ノズル320の外周には、加熱器313と温度検出器314とが設けられる。ノズル320の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
スクリュ330は、シリンダ310内に回転自在に且つ進退自在に配置される。スクリュ330を回転させると、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料が前方に送られる。成形材料は、前方に送られながら、シリンダ310からの熱によって徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の前方に送られシリンダ310の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が後退させられる。その後、スクリュ330を前進させると、スクリュ330前方に蓄積された液状の成形材料がノズル320から射出され、金型装置800内に充填される。
スクリュ330の前部には、スクリュ330を前方に押すときにスクリュ330の前方から後方に向かう成形材料の逆流を防止する逆流防止弁として、逆流防止リング331が進退自在に取付けられる。
逆流防止リング331は、スクリュ330を前進させるときに、スクリュ330前方の成形材料の圧力によって後方に押され、成形材料の流路を塞ぐ閉塞位置(図2参照)までスクリュ330に対し相対的に後退する。これにより、スクリュ330前方に蓄積された成形材料が後方に逆流するのを防止する。
一方、逆流防止リング331は、スクリュ330を回転させるときに、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って前方に送られる成形材料の圧力によって前方に押され、成形材料の流路を開放する開放位置(図1参照)までスクリュ330に対し相対的に前進する。これにより、スクリュ330の前方に成形材料が送られる。
逆流防止リング331は、スクリュ330と共に回転する共回りタイプと、スクリュ330と共に回転しない非共回りタイプのいずれでもよい。
尚、射出装置300は、スクリュ330に対し逆流防止リング331を開放位置と閉塞位置との間で進退させる駆動源を有していてもよい。
計量モータ340は、スクリュ330を回転させる。スクリュ330を回転させる駆動源は、計量モータ340には限定されず、例えば油圧ポンプなどでもよい。
射出モータ350は、スクリュ330を進退させる。射出モータ350とスクリュ330との間には、射出モータ350の回転運動をスクリュ330の直線運動に変換する運動変換機構などが設けられる。運動変換機構は、例えばねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを有する。ねじ軸とねじナットの間には、ボールやローラなどが設けられてよい。スクリュ330を進退させる駆動源は、射出モータ350には限定されず、例えば油圧シリンダなどでもよい。
荷重検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間で伝達される荷重を検出する。検出した荷重は、制御装置700で圧力に換算される。荷重検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間の荷重の伝達経路に設けられ、荷重検出器360に作用する荷重を検出する。
荷重検出器360は、検出した荷重の信号を制御装置700に送る。荷重検出器360によって検出される荷重は、スクリュ330と成形材料との間で作用する圧力に換算され、スクリュ330が成形材料から受ける圧力、スクリュ330に対する背圧、スクリュ330から成形材料に作用する圧力などの制御や監視に用いられる。
尚、成形材料の圧力を検出する圧力検出器は、荷重検出器360に限定されず、一般的なものを使用できる。例えば、ノズル圧センサ、又は型内圧センサが用いられてもよい。ノズル圧センサは、ノズル320に設置される。型内圧センサは、金型装置800の内部に設置される。
射出装置300は、制御装置700による制御下で、計量工程、充填工程および保圧工程などを行う。充填工程と保圧工程とをまとめて射出工程と呼んでもよい。
計量工程では、計量モータ340を駆動してスクリュ330を設定回転速度で回転させ、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料を前方に送る。これに伴い、成形材料が徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の前方に送られシリンダ310の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が後退させられる。スクリュ330の回転速度は、例えば計量モータエンコーダ341を用いて検出する。計量モータエンコーダ341は、計量モータ340の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。尚、スクリュ330の回転速度を検出するスクリュ回転速度検出器は、計量モータエンコーダ341に限定されず、一般的なものを使用できる。
計量工程では、スクリュ330の急激な後退を制限すべく、射出モータ350を駆動してスクリュ330に対して設定背圧を加えてよい。スクリュ330に対する背圧は、例えば荷重検出器360を用いて検出する。スクリュ330が計量完了位置まで後退し、スクリュ330の前方に所定量の成形材料が蓄積されると、計量工程が完了する。
計量工程におけるスクリュ330の位置および回転速度は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、計量開始位置、回転速度切換位置および計量完了位置が設定される。これらの位置は、前側から後方に向けてこの順で並び、回転速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、回転速度が設定される。回転速度切換位置は、1つでもよいし、複数でもよい。回転速度切換位置は、設定されなくてもよい。また、区間毎に背圧が設定される。
充填工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を設定移動速度で前進させ、スクリュ330の前方に蓄積された液状の成形材料を金型装置800内のキャビティ空間801に充填させる。スクリュ330の位置や移動速度は、例えば射出モータエンコーダ351を用いて検出する。射出モータエンコーダ351は、射出モータ350の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。スクリュ330の位置が設定位置に達すると、充填工程から保圧工程への切換(所謂、V/P切換)が行われる。V/P切換が行われる位置をV/P切換位置とも呼ぶ。スクリュ330の設定移動速度は、スクリュ330の位置や時間などに応じて変更されてもよい。
充填工程におけるスクリュ330の位置および移動速度は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、充填開始位置(「射出開始位置」とも呼ぶ。)、移動速度切換位置およびV/P切換位置が設定される。これらの位置は、後側から前方に向けてこの順で並び、移動速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、移動速度が設定される。移動速度切換位置は、1つでもよいし、複数でもよい。移動速度切換位置は、設定されなくてもよい。
スクリュ330の移動速度が設定される区間毎に、スクリュ330の圧力の上限値が設定される。スクリュ330の圧力は、荷重検出器360によって検出される。スクリュ330の圧力が設定圧力以下である場合、スクリュ330は設定移動速度で前進される。一方、スクリュ330の圧力が設定圧力を超える場合、金型保護を目的として、スクリュ330の圧力が設定圧力以下となるように、スクリュ330は設定移動速度よりも遅い移動速度で前進される。
尚、充填工程においてスクリュ330の位置がV/P切換位置に達した後、V/P切換位置にスクリュ330を一時停止させ、その後にV/P切換が行われてもよい。V/P切換の直前において、スクリュ330の停止の代わりに、スクリュ330の微速前進または微速後退が行われてもよい。また、スクリュ330の位置を検出するスクリュ位置検出器、およびスクリュ330の移動速度を検出するスクリュ移動速度検出器は、射出モータエンコーダ351に限定されず、一般的なものを使用できる。
保圧工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を前方に押し、スクリュ330の前端部における成形材料の圧力(以下、「保持圧力」とも呼ぶ。)を設定圧に保ち、シリンダ310内に残る成形材料を金型装置800に向けて押す。金型装置800内での冷却収縮による不足分の成形材料を補充できる。保持圧力は、例えば荷重検出器360を用いて検出する。保持圧力の設定値は、保圧工程の開始からの経過時間などに応じて変更されてもよい。保圧工程における保持圧力および保持圧力を保持する保持時間は、それぞれ複数設定されてよく、一連の設定条件として、まとめて設定されてよい。
保圧工程では金型装置800内のキャビティ空間801の成形材料が徐々に冷却され、保圧工程完了時にはキャビティ空間801の入口が固化した成形材料で塞がれる。この状態はゲートシールと呼ばれ、キャビティ空間801からの成形材料の逆流が防止される。保圧工程後、冷却工程が開始される。冷却工程では、キャビティ空間801内の成形材料の固化が行われる。成形サイクル時間の短縮を目的として、冷却工程中に計量工程が行われてよい。
尚、本実施形態の射出装置300は、インライン・スクリュ方式であるが、プリプラ方式などでもよい。プリプラ方式の射出装置は、可塑化シリンダ内で溶融された成形材料を射出シリンダに供給し、射出シリンダから金型装置内に成形材料を射出する。可塑化シリンダ内には、スクリュが回転自在に且つ進退不能に配置され、またはスクリュが回転自在に且つ進退自在に配置される。一方、射出シリンダ内には、プランジャが進退自在に配置される。
また、本実施形態の射出装置300は、シリンダ310の軸方向が水平方向である横型であるが、シリンダ310の軸方向が上下方向である竪型であってもよい。竪型の射出装置300と組み合わされる型締装置は、竪型でも横型でもよい。同様に、横型の射出装置300と組み合わされる型締装置は、横型でも竪型でもよい。
(移動装置)
移動装置400の説明では、射出装置300の説明と同様に、充填時のスクリュ330の移動方向(例えばX軸負方向)を前方とし、計量時のスクリュ330の移動方向(例えばX軸正方向)を後方として説明する。
移動装置400は、金型装置800に対し射出装置300を進退させる。また、移動装置400は、金型装置800に対しノズル320を押し付け、ノズルタッチ圧力を生じさせる。移動装置400は、液圧ポンプ410、駆動源としてのモータ420、液圧アクチュエータとしての液圧シリンダ430などを含む。
液圧ポンプ410は、第1ポート411と、第2ポート412とを有する。液圧ポンプ410は、両方向回転可能なポンプであり、モータ420の回転方向を切換えることにより、第1ポート411および第2ポート412のいずれか一方から作動液(例えば油)を吸入し他方から吐出して液圧を発生させる。尚、液圧ポンプ410はタンクから作動液を吸引して第1ポート411および第2ポート412のいずれか一方から作動液を吐出することもできる。
モータ420は、液圧ポンプ410を作動させる。モータ420は、制御装置700からの制御信号に応じた回転方向および回転トルクで液圧ポンプ410を駆動する。モータ420は、電動モータであってよく、電動サーボモータであってよい。
液圧シリンダ430は、シリンダ本体431、ピストン432、およびピストンロッド433を有する。シリンダ本体431は、射出装置300に対して固定される。ピストン432は、シリンダ本体431の内部を、第1室としての前室435と、第2室としての後室436とに区画する。ピストンロッド433は、固定プラテン110に対して固定される。
液圧シリンダ430の前室435は、第1流路401を介して、液圧ポンプ410の第1ポート411と接続される。第1ポート411から吐出された作動液が第1流路401を介して前室435に供給されることで、射出装置300が前方に押される。射出装置300が前進され、ノズル320が固定金型810に押し付けられる。前室435は、液圧ポンプ410から供給される作動液の圧力によってノズル320のノズルタッチ圧力を生じさせる圧力室として機能する。
一方、液圧シリンダ430の後室436は、第2流路402を介して液圧ポンプ410の第2ポート412と接続される。第2ポート412から吐出された作動液が第2流路402を介して液圧シリンダ430の後室436に供給されることで、射出装置300が後方に押される。射出装置300が後退され、ノズル320が固定金型810から離間される。
尚、本実施形態では移動装置400は液圧シリンダ430を含むが、本発明はこれに限定されない。例えば、液圧シリンダ430の代わりに、電動モータと、その電動モータの回転運動を射出装置300の直線運動に変換する運動変換機構とが用いられてもよい。
(制御装置)
制御装置700は、例えばコンピュータで構成され、図1~図2に示すようにCPU(Central Processing Unit)701と、メモリなどの記憶媒体702と、入力インターフェース703と、出力インターフェース704とを有する。制御装置700は、記憶媒体702に記憶されたプログラムをCPU701に実行させることにより、各種の制御を行う。また、制御装置700は、入力インターフェース703で外部からの信号を受信し、出力インターフェース704で外部に信号を送信する。
制御装置700は、計量工程、型閉工程、昇圧工程、型締工程、充填工程、保圧工程、冷却工程、脱圧工程、型開工程、および突き出し工程などを繰り返し行うことにより、成形品を繰り返し製造する。成形品を得るための一連の動作、例えば計量工程の開始から次の計量工程の開始までの動作を「ショット」または「成形サイクル」とも呼ぶ。また、1回のショットに要する時間を「成形サイクル時間」または「サイクル時間」とも呼ぶ。
一回の成形サイクルは、例えば、計量工程、型閉工程、昇圧工程、型締工程、充填工程、保圧工程、冷却工程、脱圧工程、型開工程、および突き出し工程をこの順で有する。ここでの順番は、各工程の開始の順番である。充填工程、保圧工程、および冷却工程は、型締工程の間に行われる。型締工程の開始は充填工程の開始と一致してもよい。脱圧工程の完了は型開工程の開始と一致する。
尚、成形サイクル時間の短縮を目的として、同時に複数の工程を行ってもよい。例えば、計量工程は、前回の成形サイクルの冷却工程中に行われてもよく、型締工程の間に行われてよい。この場合、型閉工程が成形サイクルの最初に行われることとしてもよい。また、充填工程は、型閉工程中に開始されてもよい。また、突き出し工程は、型開工程中に開始されてもよい。ノズル320の流路を開閉する開閉弁が設けられる場合、型開工程は、計量工程中に開始されてもよい。計量工程中に型開工程が開始されても、開閉弁がノズル320の流路を閉じていれば、ノズル320から成形材料が漏れないためである。
尚、一回の成形サイクルは、計量工程、型閉工程、昇圧工程、型締工程、充填工程、保圧工程、冷却工程、脱圧工程、型開工程、および突き出し工程以外の工程を有してもよい。
例えば、保圧工程の完了後、計量工程の開始前に、スクリュ330を予め設定された計量開始位置まで後退させる計量前サックバック工程が行われてもよい。計量工程の開始前にスクリュ330の前方に蓄積された成形材料の圧力を削減でき、計量工程の開始時のスクリュ330の急激な後退を防止できる。
また、計量工程の完了後、充填工程の開始前に、スクリュ330を予め設定された充填開始位置(「射出開始位置」とも呼ぶ。)まで後退させる計量後サックバック工程が行われてもよい。充填工程の開始前にスクリュ330の前方に蓄積された成形材料の圧力を削減でき、充填工程の開始前のノズル320からの成形材料の漏出を防止できる。
制御装置700は、ユーザによる入力操作を受け付ける操作装置750や画面を表示する表示装置760と接続されている。操作装置750および表示装置760は、例えばタッチパネル770で構成され、一体化されてよい。表示装置760としてのタッチパネル770は、制御装置700による制御下で、画面を表示する。タッチパネル770の画面には、例えば、射出成形機10の設定、現在の射出成形機10の状態等の情報が表示されてもよい。また、タッチパネル770の画面には、例えば、ユーザによる入力操作を受け付けるボタン、入力欄等の操作部が表示されてもよい。操作装置750としてのタッチパネル770は、ユーザによる画面上の入力操作を検出し、入力操作に応じた信号を制御装置700に出力する。これにより、例えば、ユーザは、画面に表示される情報を確認しながら、画面に設けられた操作部を操作して、射出成形機10の設定(設定値の入力を含む)等を行うことができる。また、ユーザが画面に設けられた操作部を操作することにより、操作部に対応する射出成形機10の動作を行わせることができる。なお、射出成形機10の動作は、例えば、型締装置100、エジェクタ装置200、射出装置300、移動装置400等の動作(停止も含む)であってもよい。また、射出成形機10の動作は、表示装置760としてのタッチパネル770に表示される画面の切り替え等であってもよい。
尚、本実施形態の操作装置750および表示装置760は、タッチパネル770として一体化されているものとして説明したが、独立に設けられてもよい。また、操作装置750は、複数設けられてもよい。操作装置750および表示装置760は、型締装置100(より詳細には固定プラテン110)の操作側(Y軸負方向)に配置される。
(ボールねじ機構と伸縮カバー)
図3は、一実施形態に係るボールねじ機構と伸縮カバーとを示す鉛直断面図である。図4は、図3の伸縮カバーの前端を拡大して示す鉛直断面図である。図5は、図3の伸縮カバーの後端を拡大して示す鉛直断面図である。
図3に示すように、射出成形機10は、型締モータ160の回転運動をクロスヘッド151の直線運動に変換するボールねじ機構170を備える。ボールねじ機構170は、ボールねじ軸171と、ボールねじナット172と、を含む。
ボールねじ軸171は、回転軸173及びスプライン軸174と同軸的に設けられ、一体化されている。回転軸173は、ベアリング175によって回転自在に支持されている。ベアリング175は、回転軸173を介してボールねじ軸171を回転自在に支持する。
図5に示すように、ベアリング175は、外輪176と、内輪177と、転動体178とを含む。内輪177は、回転軸173に対して固定される。例えば、内輪177は、回転軸173とボールねじ軸171との段差と、押さえ板179とで挟持される。外輪176は、ベアリングホルダ190で保持される。
ベアリングホルダ190は、外輪176を収容する筒体191と、筒体191の前面に設けられる前フランジ192と、筒体191の後面に設けられる後フランジ193と、を含む。前フランジ192と後フランジ193の内径は、筒体191の内径よりも小さく、内輪177の外径よりも大きい。前フランジ192と後フランジ193とは、外輪176を挟持する。
ベアリングホルダ190は、筒体191の外周から突出する外フランジ194を更に含む。外フランジ194は、トグルサポート130に対して不図示のボルトなどで締結される。外フランジ194の前面には、位置決めリング195が設けられる。位置決めリング195は、トグルサポート130の貫通穴131に嵌め込まれ、ベアリング175の回転中心線の位置を決めることで、ボールねじ軸171の回転中心線の位置を決める。
型締モータ160は、固定子162と、固定子162に対し回転させられる回転子163と、を含む。また、型締モータ160は、固定子162を収容する筒状のモータフレーム164と、モータフレーム164の前面に設けられる前フランジ165とを含む。前フランジ165の前面には、位置決めリング166が設けられる。位置決めリング166は、ベアリングホルダ190の後面の位置決め穴196に嵌め込まれ、型締モータ160の回転中心線と、ベアリング175の回転中心線(ひいては、ボールねじ軸171の回転中心線)とを合わせる。
型締モータ160の前フランジ165は、固定子162に対し回転子163を回転自在に支持するベアリング167を保持する。回転子163には、ボルトなどでスプラインナット168が締結される。スプラインナット168は、筒状の回転子163の内部に配置され、回転子163と共に回転する。スプラインナット168とスプライン軸174とは、スプライン締結される。
型締モータ160は、スプライン軸174を回転させることで、回転軸173およびボールねじ軸171を回転させる。図3に示すように、ボールねじ軸171にはボールねじナット172が螺合されており、ボールねじナット172はクロスヘッド151に対して固定されている。クロスヘッド151は、ボールねじ軸171が差し通される貫通穴1511を含む。貫通穴1511の内壁面には、ボールねじナット172を固定する取付座1512が設けられる。型締モータ160がボールねじ軸171を回転させると、ボールねじナット172が進退させられ、クロスヘッド151が進退させられる。
ボールねじナット172は、ボールねじナット172とボールねじ軸171の間に介装されるボールを保持するスリーブ1721と、スリーブ1721の後面に設けられるフランジ1722と、を含む。フランジ1722は、クロスヘッド151の貫通穴1511に後方から差し込まれ、取付座1512にボルトなどで固定される。
射出成形機10は、ボールねじナット172とボールねじ軸171の摺動面を潤滑する潤滑剤を、ボールねじナット172に対して供給する潤滑剤供給部500を備える。潤滑剤としては、グリース又は潤滑油が用いられる。潤滑剤は、ボールねじナット172の径方向外側から径方向内側に流れ、ボールねじ軸171に達した後、ボールねじ軸171に沿って前後に流れる。
射出成形機10は、ボールねじ軸171の周りを囲む筒状の固定カバー510を備える。固定カバー510は、例えばボールねじナット172に対して固定され、ボールねじナット172と共に進退する。固定カバー510は、ボールねじナット172の前方において、回転するボールねじ軸171から遠心力によって潤滑剤が飛散するのを防止する。ボールねじナット172が進退させられる際に、ボールねじ軸171の前端が固定カバー510から露出しないように、固定カバー510の長さが決められる。
固定カバー510は、例えば、ボールねじ軸171の周りを囲む筒体511と、筒体511の後端に形成される取付フランジ512と、を含む。固定カバー510は、筒体511の前端の開口を塞ぐ不図示の蓋を更に含んでもよい。取付フランジ512は、例えば中間部材513を介してボールねじナット172に対して固定されるが、直接にボールねじナット172に対して固定されてもよい。
また、射出成形機10は、ボールねじ軸171の周りを囲み、ボールねじ機構170の動作(例えばボールねじナット172の進退)に伴ってボールねじ軸171の軸方向に伸縮する筒状の伸縮カバー520を備える。伸縮カバー520は、本実施形態では蛇腹カバーであるが、テレスコカバーであってもよい。
伸縮カバー520は、ボールねじナット172の後方において、回転するボールねじ軸171から遠心力によって潤滑剤が飛散するのを防止する。伸縮カバー520は、トグルサポート130とクロスヘッド151の間に配置され、クロスヘッド151の進退に伴って伸縮させられる。
伸縮カバー520の外径は、トグルサポート130の貫通穴131の直径よりも小さい。これにより、図6に示すように、伸縮カバー520をボールねじ機構170などと共に、トグルサポート130の貫通穴131からトグルサポート130の後方に引き抜くことができる。ボールねじナット172の外径も、トグルサポート130の貫通穴131の直径よりも小さい。
伸縮カバー520の内径は、ボールねじナット172の外径よりも大きい。これにより、図8に示すように、ボールねじ軸171の軸方向にボールねじ機構170と伸縮カバー520とを相対的に移動させることで、ボールねじ機構170と伸縮カバー520とを分離できる。従来とは異なり、ボールねじ機構170をボールねじナット172とボールねじ軸171とに分解したり、伸縮カバー520を周方向に分割したりすることなく、伸縮カバー520を交換できる。
図3に示すように、射出成形機10は、伸縮カバー520の一端(例えば前端)が取外し可能に取付けられる取付部530を、伸縮カバー520とボールねじナット172との間に備えてもよい。取付部530は、ボールねじ軸171が挿通される挿通穴531を含んでおり、ボールねじ軸171の周方向に分割される複数の分割片532、533を含む。
取付部530が複数の分割片532、533を含むことで、図7に示すように、ボールねじ軸171とボールねじナット172とを組み立てた状態のまま、ボールねじナット172と伸縮カバー520の間にて取付部530を複数の分割片532、533に分離でき、取付部530を取外すことができる。
取付部530の外径は、トグルサポート130の貫通穴131の直径よりも小さくてもよい。これにより、図6に示すように、ボールねじ機構170などと共に取付部530を、トグルサポート130の貫通穴131からトグルサポート130の後方に引き抜くことができる。
取付部530は、いわゆる割フランジであり、例えば、ボールねじ軸171の周方向に2つの分割片532、533に分割される。2つの分割片532、533は、それぞれ、ボルトなどでボールねじナット172の後端面に取外し可能に取付けられる。なお、取付部530の分割数は、本実施形態では2つであるが、3つ以上であってもよい。
図4に示すように、取付部530は、ボールねじ軸171とボールねじナット172の潤滑剤を回収する回収部534を含む。潤滑剤は、上記の通り、ボールねじナット172の径方向外側から径方向内側に流れ、ボールねじ軸171に達した後、ボールねじ軸171に沿って前後に流れる。
取付部530は、ボールねじナット172と伸縮カバー520との間に設けられる。潤滑剤材は、ボールねじナット172から流出した後、伸縮カバー520に到達する前に、回収部534によって回収できる。伸縮カバー520に潤滑剤が溜まるのを抑制でき、伸縮カバー520の垂れを抑制できる。
回収部534は、例えば、取付部530のボールねじナット172との対向面に凹部535を有し、凹部535に溜まる潤滑剤を排出する排出部536を有する。凹部535は、ボールねじ軸171の周りに、例えば円環状に形成される。排出部536が潤滑剤を凹部535から排出することで、凹部535に空きスペースを確保でき、凹部535から伸縮カバー520に潤滑剤が漏れるのを抑制できる。
排出部536は、例えば取付部530の下端に設けられ、重力によって潤滑剤を排出する。排出部536の下方には、回収パンが配置されてもよい。排出部536によって排出された潤滑剤は、フィルターなどを通過した後、再び、潤滑剤供給部500に戻されてもよい。潤滑剤の使用量を低減できる。
伸縮カバー520の一端(例えば前端)は、取付部530に対して取外し可能に取付けられる。伸縮カバー520は、その前端に円環状の前プレート521を含む。前プレート521が、取付部530の後端面にボルトなどで取外し可能に取付けられる。
図5に示すように、伸縮カバー520の他端(例えば後端)は、ベアリングホルダ190に対して取外し可能に取付けられる。伸縮カバー520は、その後端に円環状の後プレート522を含む。後プレート522が、ベアリングホルダ190の外フランジ194の前面にボルトなどで取外し可能に取付けられる。
後プレート522の固定方法は、上記の固定方法には限定されない。例えば、後プレート522の断面形状をL字形状又はU字形状として、後プレート522をベアリングホルダ190の前面に押し付けるように、ベアリングホルダ190の後方から後プレート522を固定してもよい。後プレート522をトグルサポート130に固定する場合も同様である。
伸縮カバー520は、上記の通り、ベアリングホルダ190に対して取外し可能に取付けられる。それゆえ、図8に示すように、伸縮カバー520をベアリングホルダ190から取外すことで、ボールねじ機構170とベアリング175とベアリングホルダ190とを組み立てた状態のまま、伸縮カバー520を交換できる。
図5に示すように、伸縮カバー520は、ベアリングホルダ190の少なくとも一部を収容する。ベアリングホルダ190は、潤滑剤を回収する第2回収部197を含む。第2回収部197は、ボールねじナット172から伸縮カバー520に漏れ出した潤滑剤を、伸縮カバー520から回収する。伸縮カバー520の内部に潤滑剤が溜まるのを抑制でき、潤滑剤の重みで伸縮カバー520が撓むことを抑制できる。
第2回収部197は、例えば、ベアリングホルダ190の外フランジ194の前面から後方に延び、途中から下方に延びるに流路を含む。その流路は、外フランジ194の下端に開口を有しており、その開口から下方に潤滑剤を重力によって排出する。伸縮カバー520の内部に溜まる潤滑剤の液面レベルの高さを、第2回収部197の高さに制限できる。
次に、主に図6~図8を参照して、ボールねじ機構170と伸縮カバー520の分離作業について説明する。図6は、図3に示すボールねじ機構と伸縮カバーの分離作業を示す鉛直断面図である。図7は、図6に続く分離作業を示す鉛直断面図である。図8は、図7に続く分離作業を示す鉛直断面図である。
先ず、作業者又は作業ロボットは、図3に示す固定カバー510をボールねじナット172から取外す。ボールねじナット172を取付ける取付座1512がクロスヘッド151の貫通穴1511に形成されており、固定カバー510が貫通穴1511を通り抜けることができないからである。なお、取付座1512が固定カバー510の通り抜けを妨げない程度に小さい場合、固定カバー510をボールねじナット172から取外す作業は不要である。
また、作業者又は作業ロボットは、潤滑剤供給部500の配管をボールねじナット172から取外す。更に、作業者又は作業ロボットは、ボールねじナット172とクロスヘッド151との締結を解除する。更にまた、作業者又は作業ロボットは、ベアリングホルダ190とトグルサポート130との締結を解除する。
次に、作業者又は作業ロボットは、図6に示すように、駆動アセンブリ199をトグルサポート130の貫通穴131からトグルサポート130の後方に引き抜く。駆動アセンブリ199は、少なくとも、型締モータ160と、ボールねじ機構170と、伸縮カバー520とを含む。駆動アセンブリ199は、更に、取付部530を含んでもよい。また、駆動アセンブリ199は、更に、ベアリング175と、ベアリングホルダ190とを含んでもよい。
次に、作業者又は作業ロボットは、図7に示すように、伸縮カバー520の前端を取付部530から取外し、続いて取付部530をボールねじナット172から取外し、取付部530を複数の分割片532、533に分離する。取付部530を取外すことで、図8に示すように、伸縮カバー520をボールねじナット172の前方に引き抜くことができる。
次に、作業者又は作業ロボットは、図8に示すように、伸縮カバー520の後端をベアリングホルダ190から取外し、伸縮カバー520をボールねじナット172の前方に引き抜く。これにより、古い伸縮カバー520の分離作業が完了する。分離作業の完了後、新しい伸縮カバー520の取付作業が行われる。取付作業は、伸縮カバー520の一端(例えば後端)を射出成形機10の固定部に取付け、伸縮カバー520の他端(例えば前端)を射出成形機10の可動部に取付ける。取付作業は、分離作業とは逆の手順で行われるので、詳細な説明を省略する。
射出成形機10は、伸縮カバー520の一端(例えば後端)が取付けられる固定部と、伸縮カバー520の他端(例えば前端)が取付けられる可動部と、を備える。本実施形態では、ベアリングホルダ190が固定部に相当し、取付部530が可動部に相当する。ボールねじ機構170の動作に伴って、固定部に対して可動部が進退させられ、伸縮カバー520が伸縮させられる。
なお、固定部と可動部の組み合わせは、特に限定されない。例えば、伸縮カバー520の前端はクロスヘッド151に取付けられ、伸縮カバー520の後端はトグルサポート130に取付けられてもよい。この場合、トグルサポート130が固定部に相当し、クロスヘッド151が可動部に相当する。
ボールねじ機構170の動作は、ボールねじ軸171が回転することで、ボールねじナット172が進退することに限定されない。例えば、ボールねじナット172がトグルサポート130に対して固定され、ボールねじ軸171が回転しながら進退してもよい。この場合、クロスヘッド151は、ボールねじ軸171の前端を回転自在に支持するベアリングを保持する。ボールねじ軸171が回転しながら進退することで、クロスヘッド151が進退する。
本実施形態では、本発明の伸縮カバーを型締装置100のボールねじ機構に適用したが、本発明の伸縮カバーをエジェクタ装置200のボールねじ機構又は射出装置300のボールねじ機構に適用してもよい。伸縮カバーは、ボールねじ機構の動作に伴ってボールねじ軸の軸方向に伸縮するものであればよい。いずれにしろ、伸縮カバーの内径がボールねじナットの外径よりも大きければ、ボールねじ軸の軸方向にボールねじ機構と伸縮カバーとを相対的に移動させるだけでボールねじ機構と伸縮カバーとを分離でき、伸縮カバーを交換できる。
次に、主に図9~図10を参照して、伸縮カバー520を支持する支持部540について説明する。図9は、一実施形態に係るボールねじ機構と伸縮カバーと支持部とを示す水平断面図である。図10は、図9の一部を拡大して示す水平断面図である。
図9に示すように、射出成形機10は、型締モータ160の回転運動をクロスヘッド151の直線運動に変換するボールねじ機構170を備える。また、射出成形機10は、ボールねじ軸171の周りを囲み、ボールねじ機構170の動作(例えばボールねじナット172の進退)に伴ってボールねじ軸171の軸方向に伸縮する筒状の伸縮カバー520を備える。伸縮カバー520は、本実施形態では蛇腹カバーであるが、テレスコカバーであってもよい。
射出成形機10は、伸縮カバー520を支持する支持部540を備える。伸縮カバー520の内部に潤滑剤が溜まっても、支持部540が伸縮カバー520を支持すれば、伸縮カバー520の撓みを抑制できる。よって、伸縮カバー520とボールねじ軸171との接触を抑制でき、摩耗による粉塵の発生を抑制できる。その結果、粉塵の発生によるボールねじ機構170の機械寿命の低下を抑制できる。
支持部540は、例えば、伸縮カバー520をボールねじ軸171の軸方向にガイドするガイド部541を含む。ボールねじ軸171の軸方向は、例えばX軸方向である。ガイド部541は、伸縮カバー520の撓みを抑制すると共に、伸縮カバー520の伸縮方向を規定する。
ガイド部541は、例えば、ボールねじ軸171の軸方向に平行なロッドである。ガイド部541は、トグルサポート130とクロスヘッド151のいずれか一方のみに対して固定される。トグルサポート130に対してクロスヘッド151が進退させられるからである。
ガイド部541は、本実施形態ではトグルサポート130に対して固定される。ガイド部541の後端は、ベアリングホルダ190の外フランジ194に取付けられる。一方、ガイド部541の前端は、クロスヘッド151の進退を許容するように、クロスヘッド151の挿通穴1513に差し込まれる。
なお、本実施形態のガイド部541は、トグルサポート130に対して固定されるが、クロスヘッド151に対して固定され、クロスヘッド151と共に進退させられてもよい。この場合、ガイド部541の後端は、例えば、ベアリングホルダ190の挿通穴198に、進退自在に差し込まれる。
ガイド部541は、例えば、ボールねじ軸171を中心に対称に設けられる。ボールねじ軸171を中心に対称な形状に、伸縮カバー520の形状を保持できる。ガイド部541は、例えば一対設けられる。ガイド部541の数は、2つには限定されず、3つ以上でもよい。なお、ガイド部541の数は、1つでもよい。
ガイド部541は、伸縮カバー520の外部に設けられる。ガイド部541とボールねじ機構170との接触を防止できる。また、伸縮カバー520の外部で、支持部540の消耗部品の摩耗状況を確認できる。消耗部品としては、例えばガイド部541に沿って滑るブッシュ542などが挙げられる。ブッシュ542などの消耗部品を、伸縮カバー520の外部で交換できる。従って、消耗部品の交換作業が容易である。
ガイド部541は、トグルサポート130の貫通穴131の内部に設けられてもよい。これにより、ガイド部541を伸縮カバー520などと共に、トグルサポート130の貫通穴131からトグルサポート130の後方に引き抜くことができる。
支持部540は、伸縮カバー520を補強する補強部543を含む。補強部543は、伸縮カバー520の剛性を向上し、伸縮カバー520の撓みを低減する。伸縮カバー520は、ボールねじ軸171の軸方向に並び、ボールねじ軸171の軸方向に伸縮する複数の分割カバー523~526を含む。分割カバー523~526は、蛇腹カバーであるが、テレスコカバーであってもよい。補強部543は、隣り合う分割カバー523~526の間に配置され、隣り合う分割カバー523~526を連結する。補強部543は、例えば、円環状のプレートである。
補強部543の外径は、トグルサポート130の貫通穴131の直径よりも小さい。これにより、図6に示すように、補強部543を伸縮カバー520などと共に、トグルサポート130の貫通穴131からトグルサポート130の後方に引き抜くことができる。
補強部543の内径は、ボールねじナット172の外径よりも大きい。これにより、図8に示すように、ボールねじ軸171の軸方向にボールねじ機構170と補強部543とを相対的に移動させることで、ボールねじ機構170と補強部543とを分離できる。
図10に示すように、支持部540は、伸縮カバー520をボールねじ軸171の軸方向にガイドするガイド部541と、ガイド部541に沿って移動するリング部544と、リング部544が取付けられる補強部543と、を含む。リング部544は、ブッシュ542を保持する。
なお、本実施形態の支持部540はガイド部541と補強部543とを含むが、本発明はこれに限定されない。例えば、支持部540は、伸縮カバー520を吊り下げる吊り具で構成されてもよい。伸縮カバー520の内部に潤滑剤が溜まっても、吊り具が伸縮カバー520を支持すれば、伸縮カバー520の撓みを抑制できる。
以上、本発明に係る射出成形機の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本発明の技術的範囲に属する。
10 射出成形機
170 ボールねじ機構
171 ボールねじ軸
172 ボールねじナット
520 伸縮カバー

Claims (9)

  1. 固定金型が取り付けられる固定プラテンと、
    可動金型が取り付けられる可動プラテンと、
    タイバーを介して前記固定プラテンに接続されるトグルサポートと、
    前記可動プラテンと前記トグルサポートとの間に配設され、前記可動プラテンを移動させるトグル機構と、
    ボールねじ軸及びボールねじナットを含み、前記トグル機構のクロスヘッドを移動させるボールねじ機構と、
    前記ボールねじ軸を回転させる駆動部と、
    回転する前記ボールねじ軸を囲み、前記ボールねじ機構の動作に伴って前記ボールねじ軸の軸方向に伸縮する筒状の伸縮カバーと、を備え、
    前記伸縮カバーの内径は、前記ボールねじナットの外径よりも大きい、射出成形機。
  2. 前記ボールねじナットは、前記ボールねじ軸に螺合すると共に、前記クロスヘッドに対して固定される、請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記伸縮カバーの一端が取外し可能に取付けられる取付部を、前記伸縮カバーと前記ボールねじナットとの間に備え、
    前記取付部は、前記ボールねじ軸が挿通される挿通穴を含んでおり、前記ボールねじ軸の周方向に分割される複数の分割片を含む、請求項1又は2に記載の射出成形機。
  4. 前記ボールねじナットと前記ボールねじ軸の摺動面を潤滑する潤滑剤を、前記ボールねじナットに対して供給する潤滑剤供給部を備え、
    前記取付部は、前記潤滑剤を回収する回収部を含む、請求項3に記載の射出成形機。
  5. 前記回収部は、前記取付部の前記ボールねじナットとの対向面に凹部を有し、前記凹部に溜まる前記潤滑剤を排出する排出部を有する、請求項4に記載の射出成形機。
  6. 前記ボールねじ軸を回転自在に支持するベアリングと、
    前記ベアリングを保持するベアリングホルダと、を備え、
    前記伸縮カバーの一端が前記ベアリングホルダに取外し可能に取付られる、請求項1~5のいずれか1項に記載の射出成形機。
  7. 前記伸縮カバーは、前記ベアリングホルダの少なくとも一部を収容し、
    前記ベアリングホルダは、前記ボールねじナットと前記ボールねじ軸の摺動面を潤滑する潤滑剤を回収する第2回収部を含む、請求項6に記載の射出成形機。
  8. 前記伸縮カバーの一端が取付けられる固定部と、前記伸縮カバーの他端が取付けられる可動部と、を備え、
    前記ボールねじ機構の動作に伴って、前記固定部に対して前記可動部が進退させられ、前記伸縮カバーが伸縮させられる、請求項1に記載の射出成形機。
  9. ボールねじ軸及びボールねじナットを含むボールねじ機構と、
    前記ボールねじ軸を回転させる駆動部と、
    回転する前記ボールねじ軸を囲み、前記ボールねじ機構の動作に伴って前記ボールねじ軸の軸方向に伸縮する筒状の伸縮カバーと、を備え、
    前記伸縮カバーの内径は、前記ボールねじナットの外径よりも大きい、射出成形機。
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