JP2022103543A - 調香用組合せ菓子 - Google Patents

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Abstract

【課題】喫食者による調香が可能な調香用組合せ菓子、さらに詳しくは、食品でありながら、喫食者が手指を用いて香りの調合操作ができる調香用組合せ菓子を提供する。【解決手段】下記(A)及び下記(B)を備えることを特徴とする調香用組合せ菓子により上記課題を解決する。(A)香気成分を含有する組成物を2種以上(B)3個以上の凹部を有するトレー【選択図】なし

Description

本発明は、喫食者による調香が可能な調香用組合せ菓子、さらに詳しくは、食品でありながら、喫食者が手指を用いて香りの調合操作ができる調香用組合せ菓子に関する。
最近は、味の異なるガムを2個以上一緒に喫食することで、口腔内で元のガムとは異なる味に変化することを楽しむガムが市販されている。該ガムと同様に、ラムネ、ソフトキャンディ、グミなどにおいても複数個を口腔内で混合して味変わりを楽しむ菓子が市販されている。
他にも、味や色や食感の異なるグミキャンディを喫食者自らが自身の好みで、2つの味、食感、色、又はこれらの組合せをカスタマイズして、口腔内での「味変わり」や「食感の違い」、「色の組み合わせ」を楽しむことのできるグミキャンディセットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、ソフトキャンディと、グミキャンディやハードキャンディとを同時に喫食することで二つ以上の食感や味の組み合わせを体験できる組み合わせ菓子が知られている(例えば、特許文献2参照)。
上述するように、これまでの菓子又は組合せ菓子において複数の組み合わせによる遊戯性は、味覚を刺激する「味の混合による味変わり」、視覚を刺激する「色の調色」、「形状の創作」、触覚を刺激する「異食感の同時体験」はあるものの、嗅覚を刺激する「香りの調合」を楽しむものはなかった。
特開2019-92414号公報 実用新案登録第3158533号公報
本発明は、以上のような事情に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、喫食者による調香が可能な調香用組合せ菓子、さらに詳しくは、食品でありながら、喫食者が手指を用いて香りの調合操作ができる調香用組合せ菓子を提供することにある。
本発明は、下記(A)及び下記(B)を備えることを特徴とする調香用組合せ菓子により上記目的を達成する。
(A)香気成分を含有する組成物を2種以上
(B)3個以上の凹部を有するトレー
好ましくは、前記調香が、前記(A)由来の異なる香り液体原液を2種以上調合し、調合前の香り液体原液とは別の香調の香り液体を作りだすものである。
より好ましくは、さらに、前記(A)がゲル化剤を含有し、かつ下記(C)を備え、より望ましくは、さらに、下記(D)を備える。
(C)カルシウム塩類を含有する組成物
(D)発泡成分を含有する組成物
すなわち、本発明者らは、新たな遊戯性を備える組合せ菓子として、嗅覚を刺激する香りに注目し鋭意検討した。その結果、香り自体を強く認識できる液体形態を用いて、異なる香りを有する2種以上の液体の調合による全く別の香りの液体に調香可能な菓子とすると、最初に感じる香り、手指を動かして調合する操作、変化した新たな香りなど、実験をするように調香を楽しむことのできる遊戯性のある調香用組合せ菓子になることを見出し、本発明に到達した。
さらに、調合前後の様々な香りを有する液体を、好ましくは香りを有するゼリー菓子、より好ましくは該ゼリー菓子入りジュースに調製できるような調香用組合せ菓子とすると、調合前後に感じた様々な香りに再度接して繰り返し嗅覚を刺激でき、食品でありながら調香するという新たな遊戯性をさらに強く印象づける組合せ菓子になり得ることを見出し、本発明に到達した。
本発明は、調香と喫食が可能な組合せ菓子である。
本発明に係る調香は、液体形態で実施することから、香りを認識し易い。本発明に係る手指を動かして行う調香は、実験的でありかつ香りに集中できるため、喫食者がフレーバリストを疑似体験できる。また、嗅覚を刺激する新たな遊戯性を提供する組合せ菓子である。
好ましくは、調香操作と、その後続けて行う香る液体から香る固体に変化させる調製操作とを併せて喫食者自身が実施するので、満足感のある楽しい香り体験として記憶に残りやすく、特に子供の嗅覚発達の一助となり得ると推察される。
また、調製して得られるゼリー菓子の食感が触覚を刺激することから、さらに魅力のある組合せ菓子を提供できる。
本発明の調香用組合せ菓子に係るトレーの一例を示す説明図である。 本発明の調香用組合せ菓子に係るトレーの別の一例を示す説明図である。 本発明の調香用組合せ菓子による調香の一例を示す説明図である。 本発明の調香用組合せ菓子による調香、ゼリー菓子調製、及びゼリー菓子入りジュース調製の一例を示す説明図(a~b)である。 本発明の調香用組合せ菓子による調香、ゼリー菓子調製、及びゼリー菓子入りジュース調製の一例を示す説明図(c~d)である。 本発明の調香用組合せ菓子による調香、ゼリー菓子調製、及びゼリー菓子入りジュース調製の一例を示す説明図(e~f)である。 本発明の調香用組合せ菓子に関する楽しさのアンケート結果である。 本発明の調香用組合せ菓子に関するおいしさのアンケート結果である。
本発明を詳しく説明する。本発明の調香用組合せ菓子は、下記(A)及び下記(B)を備えることを特徴とする。
(A)香気成分を含有する組成物を2種以上
(B)3個以上の凹部を有するトレー
調香とは、一般的に、2種以上の異なる香りを調合して新たな香調の香りを作りだすことをいい、本発明では、2種以上の香り液体原液を調合し、調合前の香り液体原液とは別の香調の香り液体を作りだすことを意味する。したがって、上記(A)は、異なる香気成分を含有する組成物を2種以上備えることが、調香の点で重要である。
上記(A)に含有される香気成分とは、食品香料、食品香料に用いられる香気成分そのものなどを指す。食品香料としては、フルーツに関する香料(パイナップル、ピーチ、レモン、ブドウ(グレープ、マスカットなど)など)、花に関する香料(ローズ、ラベンダー、ジャスミンなど)、スイーツ菓子に関する香料(ミルク、キャラメル、チョコレートなど)、ハーブに関する香料(ペパーミント、スペアミント、アップルミント、二ホンハッカなど)、さらにフルーツを表現する際に一般的に用いられるサワー香料等が挙げられる。
食品香料に用いられる香気成分そのものとしては、次のような香調(ノート)のものが挙げられる。例えば、エチルマルトール、バニリンなどのスイートノート、アンスラニル酸メチル、β-フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、シトロネロール、リナロール、α-イオノン、β-ダマスコンなどのフローラルノート、γ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、ラズベリーケトンなどのフルーティーノート、フローラルノートとフルーティーノートを組合せるフローラルフルーティノート、シトラールなどのシトラスノート、シス-3-ヘキセノール、脂肪族高級アルコールなどのグリーンノート、さらに、酢酸、ヘキサン、2-メチル酪酸などの果物様の酸味を付与する脂肪酸類、δ-ラクトンなどのミルク様香気成分などが挙げられる。
また、香気成分の形態は、粉体状、半固形状、液体状等が挙げられ、上記(A)の形態に合わせて適宜選択される。
上記(A)の形態は、該(A)由来の香り液体原液による液体調合が可能であれば、粉体状、半固形状、液体状、及びこれらの組合せの何れでもよい。粉体状や半固形状の場合は、上記(A)ひいては調香用組合せ菓子を軽量化できる点で好適であり、例えば、水性媒体と混合して液体を調製後、液体調合するように設計すればよい。また、液体状の場合は、事前調製なしにそのまま液体調合できる点で好適である。
上記(A)は、香気成分以外に副原料として、可食性原料を含有してもよい。例えば、糖質(砂糖、ブドウ糖、でん粉等)、酸味料(クエン酸、酒石酸等)、ゲル化剤、高甘味度甘味料(アスパルテーム等)、着色料、水性媒体等が挙げられる。これらは、適宜選択して、単独もしくは複数を含有すればよい。
好ましくは、ゲル化剤を含有すると、調香後にゼリー菓子を調製できる点で好適である。ゲル化剤としては、カルシウム成分と会ってゼリー化するゲル化剤であればよく、例えば、ローメトキシルペクチン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、カラギナン、ジェランガム等が挙げられる。これらの中でも特にアルギン酸ナトリウムは、水性媒体への溶解性、熱不可逆性の点で好適に用いられる。
上記(B)は、第一の実施態様について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の調香用組合せ菓子に係るトレーの一例を示す説明図であり、1はトレー、21は凹部である。凹部21は、香り液体原液の調製、収容、調合、香り液体の収容等に用いられることから、3個以上有することが調香の点で重要である。
図1に示すように、トレー1は凹部21を4個有しており、形状は4個とも同一の略四角柱状である。他の形状としては、略円柱状、略多角柱状、略半球状等が挙げられ、トレ
ー中、単独形状に統一されても、異なる形状が混在してもどちらでもよい。さらに、深さを15mm以上にすると試験管を想起させ、喫食者が実験的な調香を体験できる点で好適である。
また、上記(B)は凹部21を3個以上有しているならば、他の凹部、例えば、ゼリー菓子調製用凹部を有してもよい。次に、上記(B)の第二の実施態様について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の調香用組合せ菓子に係るトレーの別の一例を示す説明図であり、3はトレー、21(21a、21b)は凹部、22はゼリー菓子調製用凹部である。凹部22は、ゼリー菓子の調製、後述するゼリー菓子入りジュースの調製等に用いられる。図2に示すように、トレー3は凹部21を10個有しており、そのうち4個は略四角柱状(21a)、6個は略円柱状(21b)であり、異なる形状が混在したトレーとなっている。
上記(B)の材質は、特に制限するものではなく、例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコン、紙等、もしくはこれらの材質を組み合わせてラミネートしたもの等の軟質な物性を有するものが挙げられる。
本発明の調香用組合せ菓子の製品化は、例えば、次のようにして行われる。まず、別々に容器詰めされた香気成分を含有する組成物を2種以上(A)と、3個以上の凹部を有するトレー(B)とを準備する。これらを一つの包装体に密封し、調香用組合せ菓子製品とすればよい。なお、容器及び包装体の材質は、特に制限するものではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の軟質なプラスチック、紙、あるいは金属等の各種材質等の中から適宜選択して用いればよい。
さらに、調香時に用いる、スポイト、スプーン、かきまぜ棒、マドラー等の治具、調香メモなどを記録するノート等を同封してもよい。
次に、本発明の調香用組合せ菓子による調香について、図1及び図3を用いて説明する。図3は、本発明の調香用組合せ菓子による調香の一例を示す説明図である。
まず、調香用組合せ菓子を準備する。例えば、パイナップル香料を含有する組成物31及びピーチ香料を含有する組成物32を別々に容器詰めする。図3(a)に示すように、組成物31と、組成物32と、図1のトレー1と、好ましくはスポイト41とを準備する。これらをまとめて、ポリプロピレンの包装体に密封し(図示せず)、調香用組合せ菓子とする。
次に、包装体を開封し、図3(b)に示すように、組成物31及び組成物32をトレー1の異なる凹部21にそれぞれ収容する。組成物が液体状の場合は組成物そのものが香り液体原液(31´、32´)となる。組成物が粉体状や半固形状の場合はさらに水性媒体等を加水混合して凹部21内で液体状の香り液体原液(31´、32´)を調製する。なお、凹部21内に組成物と水性媒体の収容する順番は特に限定されるものではない。また、水性媒体としては、上水道の水のほか、ミネラルウォーター(軟水)等が挙げられる。これらの中でも特に、上水道の水が、調達が容易である点で好適に用いられる。さらに、香り液体原液や香り液体由来の香りを楽しむために、水性媒体には香気成分を含まないことが好適である。
次に、図3(c)に示すように、スポイト41を用いて、凹部21に収容している組成物31由来の香り液体原液31´を、他の凹部21に適量移す。同様に、別の凹部21に収容している組成物32由来の香り液体原液32´を、同じ凹部21に適量移して、香り液体原液31´と香り液体原液32´とを混合して調合する。こうすることで、調合前の
香り液体原液31´及び32´とは別の香調のマンゴーの香り液体51を作りだすことができる。
本発明では、調香を上記のように液体形態で操作することが、香りを認識し易い点で重要である。また、組成物31及び32は可食性原料からなるため、香り液体原液31´及び32´、香り液体51はすべて喫食可能である。
本発明では、上述するように、香気成分としてパイナップル香料とピーチ香料からマンゴーの香りを調香する以外に、表1に示すように、調合する香気成分(調合前の香り)の組合せと、調合後の香りを例示することができる。なお、表1には、No.1~9は2種類の香気成分の組合せを、No.10は4種類の香気成分の組合せを示す。
Figure 2022103543000001
さらに、本発明の調香用組合せ菓子は、前記(A)がゲル化剤を含有し、かつ下記(C)を備えることが、調香後に、香りを有するゼリー菓子を調製できる点で好適である。
(C)カルシウム塩類を含有する組成物
上記カルシウム塩類とは、例えば、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム等が挙げられ、これらは単独でも数種併用してもよい。
これらの中でも、特に乳酸カルシウムは、ゼリー菓子の風味、上記(C)の経日安定性、水性媒体への溶解性の点で好適に用いられる。また、炭酸カルシウムは、発泡性ジュースを調製する場合に、ジュースの発泡性が良好となる点で好適に用いられる。
上記(C)は、カルシウム塩類以外に副原料として、可食性原料を含有してもよい。例えば、糖質(砂糖等)、酸味料(クエン酸等)、着色料、香料、水性媒体等が挙げられ、これらは、適宜選択して、単独もしくは複数を含有すればよい。また、香料は、香り液体
原液や香り液体由来の香りを妨げないように香りの種類や強度を考慮して選択することが好適である。
さらに、本発明の調香用組合せ菓子は、下記(D)を備えることが、調香後に、香りを有するゼリー菓子入りジュースを調製できる点で好適である。
(D)発泡成分を含有する組成物
上記発泡成分は、酸成分とアルカリ成分とからなる。酸成分としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸、ビタミンC等の食用有機酸が挙げられ、これらは単独でも複数組み合わせて用いてもよい。
特に酒石酸は上記(D)の経日安定性を良くする点で好適に用いられる。アルカリ成分としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム等が挙げられ、これらは単独でも複数組み合わせて用いてもよい。
上記(D)は、発泡成分以外に副原料として、可食性原料を含有してもよい。例えば、糖質(砂糖、でん粉等)、着色料、香料、水性媒体等が挙げられる。これらは、適宜選択して、単独もしくは複数を含有すればよい。
上記(C)及び(D)の形態は、粉体状、半固形状、液体状の何れでもよい。好ましくは、粉体状とすると、上記(C)、(D)、ひいては調香用組合せ菓子を軽量化できる点で好適である。
上記(C)又は上記(C)と(D)を備える調香用組合せ菓子の製品化は、上述の(A)、(B)、治具等に加えて、容器詰めされた上記(C)を、好ましくはさらに容器詰めされた上記(D)を、一つの包装体に密封すればよい。なお、該容器の材質は、上記(A)と同様に、特に制限するものではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の軟質なプラスチック、紙、あるいは金属等の各種材質等の中から適宜選択して用いればよい。
次に、本発明の調香用組合せ菓子のゼリー菓子調製及びゼリー菓子入りジュース調製について、図2及び図4~6を用いて説明する。図4~6は、本発明の調香用組合せ菓子による調香、ゼリー菓子調製、及びゼリー菓子入りジュース調製の一例を示す説明図である。
まず、上記(A)、(B)、(C)、又は上記(A)、(B)、(C)、(D)を備える調香用組合せ菓子を準備する。図4(a)に示すように、上記(A)として、別々に容器詰めした、組成物31(パイナップル香料含有)、組成物33(グレープ(ブドウ)香料含有)、組成物34(レモン香料含有)を準備する。なお、該組成物31、33、34はいずれも、各食品香料のほかに、副原料としてゲル化剤を含有している。上記(B)として図2のトレー3を、好ましくは治具(スポイト41、スプーン42)等を準備する。さらに、上記(C)としてカルシウム塩類を含有する組成物61を、上記(D)として発泡成分を含有する組成物71を準備する。
準備した組成物31、33、34と、トレー3と、好ましくは治具(スポイト41、スプーン42)等と、組成物61と、より好ましくは組成物71とをまとめて、ポリプロピレンの包装体に密封し(図示せず)、調香用組合せ菓子とする。
次に、包装体を開封し、図4(b)に示すように、組成物31、33、34をトレー3の異なる凹部21aにそれぞれ収容する。組成物が液体状の場合は組成物そのものが香り
液体原液(31´、33´、34´)となる。組成物が粉体状や半固形状の場合はさらに水性媒体等を加水混合して凹部21a内で液体状の香り液体原液(31´、33´、34´)を調製する。水性媒体は上記と同様である。また、凹部21a内に組成物と水性媒体を収容する順番は特に限定されるものではない。
次に、調香する。調香は上記操作と同様である。例えば、図5(c)に示すように、スポイト41を用いて、凹部21aに収容している組成物31、34由来の香り液体原液31´、34´をそれぞれ、ひとつの凹部21bに適量移した後スプーン42で混合して調合する。こうすることで、調合前の香り液体原液31´、34´とは別の香調のパッションフルーツの香り液体53を作りだすことができる。
また、同様に、図5(c)に示すように、香り液体原液33´及び34´をそれぞれ、香り液体53が収納されている凹部21bとは別の凹部21bに適量移した後混合して調合すると、調合前の香り液体原液33´、34´とは別の香調のマスカット(ブドウ)の香り液体54を作ることができる。
続けて、香り液体53、54、さらに香り液体原液31´、33´、34´を用いて、ゼリー菓子を調製する。図5(d)に示すように、組成物61をトレー3のゼリー菓子調製用凹部22に収容し、カルシウム塩類溶液61´とする。組成物61は、カルシウム塩類溶液61´そのものであっても、水性媒体等を加水混合して調製する濃縮された溶液状、半固形状、粉体状であってもよい。なお、凹部22内に組成物61と水性媒体の収容する順番は特に限定されるものではない。
また、水性媒体としては、上水道の水のほか、ミネラルウォーター(軟水)、砂糖シロップ等が挙げられる。これらの中でも特に、上水道の水が、調達が容易である点で好適に用いられる。さらに、香り液体原液や香り液体由来の香りを楽しむために、水性媒体には香気成分を含まないことが好適である。
次に、スポイト41を用いて、香り液体53を適量吸引する(図示せず)。次に、図6(e)に示すように、スポイト41中の香り液体53を、カルシウム塩類溶液61´に滴下する。滴下された香り液体53は、溶液61´中のカルシウムイオンに出会って瞬時にゼリー化し、喫食可能なゼリー菓子53jになる。
該ゼリー菓子53jの形状は、スポイトを軽く押圧して滴下させると粒状のゼリー菓子が、一気に押圧すると線状のゼリー菓子が得られる。好ましくは粒状の方が、得られるゼリー菓子の強度や香りの調整が容易な点で好適に調製される。
さらに、香り液体54、香り液体原液31´、33´、34´について香り液体53と同様の操作を行うと、カルシウム塩類溶液61´中にゼリー菓子54j、31´j、33´j、34´jを調製することができる。
好ましくは続けて、ゼリー菓子53j、54j、31´j、33´j、34´jによる、ゼリー菓子入りジュースを調製する。図6(f)に示すように、組成物71を、該ゼリー菓子及びカルシウム塩類溶液61´を収容するゼリー菓子調製用凹部22に投入する。マドラーやスプーン42などで撹拌するとゼリー菓子入りジュース73が得られる。さらに、組成物71に加えて上記水性媒体を投入して、ジュース73の風味を調整してもよい。
その他に、図2のトレー3は、各凹部(21a、21b、22)毎に切り離して上述の操作をしてもよい。さらに、上記説明では図2のトレー3を用いているが、図1のトレー
1のように凹部22のないトレーを用いる場合は、家庭にあるコップ、皿、ボール等の容器で代用してもよい。また、上記ゼリー菓子53j、54j、31´j、33´j、34´j、及びゼリー菓子入りジュース73は、すべて喫食可能であり、それぞれは、そのままでも、家庭にあるコップ、皿、ボール等の容器に移してから飲食してもよい。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
≪調香用組合せ菓子の調製≫
<実施例1>
下記をまとめてポリプロピレンの包装体に密封し、調香用組合せ菓子とした。
(1)表2に示す組成の組成物A1、A2をアルミ製の別の袋にそれぞれ10.7g充填後密封したもの
(2)図1に示す形状のポリエチレンテレフタレート製のトレー1
(3)スポイト
Figure 2022103543000002
≪調香操作≫
実施例1の包装体を開封し、図3に示す手順で調香操作を行った。なお、組成物A1が図3の組成物31に、組成物A2が図3の組成物32に該当する。まず、図3(b)に示すように、組成物31(A1)及び組成物32(A2)を、トレー1の異なる凹部21にそれぞれ収容した。組成物31及び32は液体状であることから、組成物そのものを香り液体原液(31´、32´)とした。
次に、図3(c)に示すように、スポイト41を用いて、香り液体原液31´及び32´をそれぞれ同量程度、他の凹部21に移した後、該凹部21内で混合して調合し、香り液体51を作った。
実施例1について、専門パネラー7名が上記調香操作を実施した後、各香りについて確認したところ、全員が、香り液体原液31´のパイナップルの香り、香り液体原液32´
のピーチの香りを認識でき、香り液体51はマンゴーの香りであるとの回答であった。また、31´、32´、51それぞれを飲食したところ、甘くておいしいという回答であった。
≪調香用組合せ菓子の調製≫
<実施例2>
下記をまとめてポリプロピレンの包装体に密封し、調香用組合せ菓子とした。
(1)表2に示す組成の組成物A3、A4、A5をアルミ製の別の袋にそれぞれ2.8g充填後密封したもの
(2)図2に示す形状のポリエチレンテレフタレート製のトレー3
(3)スポイト
(4)スプーン
(5)表3に示す組成の組成物C1をアルミ製の袋に4g充填後密封したもの
(6)表4に示す組成の組成物D1をアルミ製の袋に4g充填後密封したもの
Figure 2022103543000003
Figure 2022103543000004
≪調香操作、ゼリー菓子調製、ゼリー菓子入りジュース調製≫
実施例2の包装体を開封し、図4~6に示す手順で、調香操作を行い、続けてゼリー菓子調製、ゼリー菓子入りジュース調製を行った。なお、図4~6において、組成物31、33、34、61、71はそれぞれ、組成物A3、A4、A5、C1、D1に該当する。まず、図4(b)に示すように、組成物31(A3)、33(A4)、34(A5)をトレー3の異なる凹部21aにそれぞれ収容した。組成物31、33、34は粉体状であることから、さらに水道水の水8mlを加水混合して凹部21a内で液体状の香り液体原液31´、33´、34´をそれぞれ調製した(図示せず)。
次に、図5(c)に示すように、調香操作を行った。スポイト41を用いて、香り液体原液31´及び34´をそれぞれ同量程度、ひとつの凹部21bに移した後スプーン42で混合して調合し、パッションフルーツの香り液体53を作った。同様に、香り液体原液33´及び34´を別の凹部21b中で調合し、マスカット(ブドウ)の香り液体54を作った。
続けて、ゼリー菓子を調製した。図5(d)に示すように、組成物61(C1)をトレー3のゼリー菓子調製用凹部22に収容し、さらに水道水の水25mlを加水混合して凹部22内でカルシウム塩類溶液61´を調製した。なお、該溶液61´は薄味のソーダ風味の溶液であった。
次に、スポイト41を用いて香り液体53を適量吸引(図示せず)後、図6(e)に示すように、香り液体53をカルシウム塩類溶液61´に滴下した。滴下された香り液体53は、溶液61´中で瞬時に粒状のゼリー菓子53jに変化した。
さらに、香り液体54、香り液体原液31´、33´、34´について香り液体53と同様の操作を行い、溶液61´中にゼリー菓子54j、31´j、33´j、34´jを調製した。
続けて、ゼリー菓子入りジュースを調製した。図6(f)に示すように、組成物71(D1)を凹部22に投入し、ゼリー菓子入りジュース73を得た。
実施例2について、5~9歳の男女20名が上記調香操作、ゼリー菓子調製、ゼリー菓子入りジュース調製を実施した後、一連の操作の楽しさ、及び飲食時のおいしさについてアンケート調査した。楽しさに関しては調香、調製中の各操作について質問し、「とても楽しかった」、「ちょっと楽しかった」、「どちらでもない」、「あまり楽しくなかった」、「楽しくなかった」のうち該当するものを選択させた。その結果を図7に示す。また、おいしさに関しては、調香操作にて得た香り液体とゼリー菓子入りジュースについて質問し、「とてもおいしかった」、「ちょっとおいしかった」、「ふつう」、「あまりおいしくなかった」「おいしくなかった」のうち該当するものを選択させた。その結果を図8に示す。
その結果、楽しさに関しては、アンケート回答者の95%以上が調香操作を楽しいと感じており、おいしさに関しては、回答者の85%が得られた香り液体をおいしいと感じていた。したがって、本発明は、嗅覚を刺激する新たな遊戯性を提供し得る調香用組合せ菓子といえる。
<参考例>
表1に記載の「調合する香気成分」を含有する組成物を、表5に例示する。表5中の組
成物A6~A11はいずれも粉体状で、該組成物2.8gに水を8ml添加して混合することで香り液体原液を調製することができた。この香り液体原液を、表1に示すように調合すると、調合前の香り液体原液とは別の香調で、表1の「調合後の香り」に記載の通りの香り液体を作りだすことができた。
Figure 2022103543000005
1 トレー
3 トレー
21 凹部
21a 凹部(略四角柱状)
21b 凹部(略円柱状)
22 ゼリー菓子調製用凹部
31 パイナップル香料を含有する組成物
31´ 組成物31由来の香り液体原液
31´j 香り液体原液31´由来のゼリー菓子
32 ピーチ香料を含有する組成物
32´ 組成物32由来の香り液体原液
33 グレープ(ブドウ)香料を含有する組成物
33´ 組成物33由来の香り液体原液
33´j 香り液体原液33´由来のゼリー菓子
34 レモン香料を含有する組成物
34´ 組成物34由来の香り液体原液
34´j 香り液体原液34´由来のゼリー菓子
41 スポイト
42 スプーン
51 マンゴーの香り液体
53 パッションフルーツの香り液体
53j 香り液体53由来のゼリー菓子
54 マスカット(ブドウ)の香り液体
54j 香り液体54由来のゼリー菓子
61 カルシウム塩類を含有する組成物
61´ カルシウム塩類溶液
71 発泡成分を含有する組成物
73 ゼリー菓子入りジュース

Claims (4)

  1. 下記(A)及び下記(B)を備えることを特徴とする調香用組合せ菓子。
    (A)香気成分を含有する組成物を2種以上
    (B)3個以上の凹部を有するトレー
  2. 前記調香が、前記(A)由来の異なる香り液体原液を2種以上調合し、調合前の香り液体原液とは別の香調の香り液体を作りだす請求項1記載の調香用組合せ菓子。
  3. さらに、前記(A)がゲル化剤を含有し、かつ下記(C)を備える請求項1又は2記載の調香用組合せ菓子。
    (C)カルシウム塩類を含有する組成物
  4. さらに、下記(D)を備える請求項3記載の調香用組合せ菓子。
    (D)発泡成分を含有する組成物
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