JP2022102363A - エステル交換反応用触媒、化合物の反応方法及び化合物の製造方法 - Google Patents

エステル交換反応用触媒、化合物の反応方法及び化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022102363000001
【課題】エステル交換反応に適した担体化された触媒を提供する。このエステル交換反応用触媒を用いて、高い効率にてエステル交換反応を行う工程を含む化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】フェノキシドイオン、エチレングリコールのジアルコキシドイオン、及び炭素数3以上のアルコールのアルコキシドイオンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上のオキシドイオンと、有機オニウムイオンを有する担体と、を有するエステル交換反応用触媒。このエステル交換反応用触媒を用いてエステル交換反応を行う化合物の製造方法。このエステル交換反応用触媒をカラムに充填し、カラム入口より反応相を通液し、カラム出口より反応生成物を得る工程を含む化合物の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、エステル交換反応用触媒と、このエステル交換反応用触媒を用いた化合物の反応方法及び化合物の製造方法に関する。
カルボン酸エステルは、医薬品、香料、化成品等の様々な分野に用いられている。カルボン酸エステルの製造方法としては、様々な方法が提案されているが、カルボン酸のメチルエステルとアルコールによるエステル交換反応が最も簡便な製造方法である。
エステル交換反応では、エステル交換反応用触媒が必要である。エステル交換反応用触媒として、特許文献1には、特定のホスホニウム塩又はアンモニウム塩が開示されている。また、特許文献2には、強塩基性イオン交換体が開示されている。
特開2019-26618号公報 特表2011-526935号公報
特許文献1に開示されている触媒は、再利用のために煩雑な回収操作が必要となるという課題を有する。特許文献2に開示されている触媒は、前記課題を解決するために担体化されているものの、工業的に有用なカラムによるフロー反応法に適していないという課題を有する。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、エステル交換反応に適した担体化された触媒を提供することにある。また、本発明のもう1つの目的は、高い効率にてエステル交換反応を行う工程を含む、化合物の製造方法を提供することにある。更に、本発明のもう1つの目的は、エステル交換反応に適した担体化された触媒を用いたカラム入口より反応相を通液し、カラム出口より反応生成物を得る工程を含む、化合物の製造方法を提供することにある。
上述した目的を達成するために、本発明者らは、フェノキシドイオン、エチレングリコールのジアルコキシドイオン、及び炭素数3以上のアルコールのアルコキシドイオンのいずれか1種以上と、有機オニウムイオンを有する担体とを有するエステル交換反応用触媒により、高効率で反応生成物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]フェノキシドイオン、エチレングリコールのジアルコキシドイオン、及び炭素数3以上のアルコールのアルコキシドイオンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上のオキシドイオンと、有機オニウムイオンを有する担体と、を有するエステル交換反応用触媒。
[2]前記担体が、樹脂、多糖類、シリカ及びガラスからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、[1]に記載のエステル交換反応用触媒。
[3]前記担体が、樹脂を含む、[2]に記載のエステル交換反応用触媒。
[4]前記樹脂が、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、イソシアヌル酸トリアリル-酢酸ビニル系樹脂及びビニルエーテル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、[3]に記載のエステル交換反応用触媒。
[5]前記樹脂が、スチレン系樹脂を含む、[3]に記載のエステル交換反応用触媒。
[6]前記樹脂が、架橋構造を有する、[3]~[5]のいずれかに記載のエステル交換反応用触媒。
[7]前記スチレン系樹脂が、スチレン単位及びジビニルベンゼン単位を含む重合体である、[4]又は[5]に記載のエステル交換反応用触媒。
[8]前記フェノキシドイオンが、フェニル基に置換基を有する、[1]~[7]のいずれかに記載のエステル交換反応用触媒。
[9]前記フェノキシドイオンが、フェニル基のオルト位に置換基を有する、[8]に記載のエステル交換反応用触媒。
[10]前記アルコキシドイオンのアルキル基の炭素数が、3~30である、[1]~[9]のいずれかに記載のエステル交換反応用触媒。
[11][1]~[10]のいずれかに記載のエステル交換反応用触媒を用いてエステル交換反応を行う、化合物の反応方法。
[12][1]~[10]のいずれかに記載のエステル交換反応用触媒を用いてエステル交換反応を行う工程を含む、化合物の製造方法。
[13][1]~[10]のいずれかに記載のエステル交換反応用触媒をカラムに充填し、カラム入口より反応相を通液し、カラム出口より反応生成物を得る工程を含む、化合物の製造方法。
本発明のエステル交換反応用触媒は、エステル交換反応に適した担体化された触媒であり、本発明のエステル交換反応用触媒によれば、高い効率にてエステル交換反応を行う工程を含む、化合物の製造方法を提供することができる。更に、本発明のエステル交換反応用触媒を用いて、カラム入口より反応相を通液し、カラム出口より反応生成物を得る工程を含む、化合物の製造方法を提供することができる。
実施例1におけるメタクリル酸ブチルの生成濃度の経時変化を示すグラフである。 実施例2におけるメタクリル酸ブチルの生成濃度の経時変化を示すグラフである。 比較例1におけるメタクリル酸ブチルの生成濃度の経時変化を示すグラフである。
以下に本発明について詳述するが、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更して実施することができる。尚、本明細書において「~」という表現を用いる場合、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いるものとする。
〔エステル交換反応用触媒〕
本発明のエステル交換反応用触媒は、フェノキシドイオン、エチレングリコールのジアルコキシドイオン、及びと炭素数3以上のアルコールのアルコキシドイオンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上のオキシドイオンと、有機オニウムイオンを有する担体とからなる。
[有機オニウムイオンを有する担体]
<担体を構成する材料>
本発明のエステル交換反応用触媒の担体を構成する材料としては、例えば、樹脂、多糖類、シリカ、ガラス等が挙げられる。これらの材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの担体を構成する材料の中でも、機械的強度や化学的耐久性に優れることから、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、イソシアヌル酸トリアリル-酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂等の樹脂が好ましく、スチレン系樹脂がより好ましい。担体としてスチレン系樹脂を用いることで、担体に多孔性を容易に付与することができ、また酸やアルカリに対する化学的耐久性に優れたものとすることができる。
<スチレン系樹脂>
本明細書において、スチレン系樹脂は、スチレン系樹脂を構成する全単量体単位100質量%中、芳香族ビニル単量体由来の構成単位が50質量%以上であるものをいい、酸やアルカリに対する化学的耐久性に優れることから、芳香族ビニル単量体由来の構成単位の含有率は80質量%以上が好ましい。スチレン系樹脂は、芳香族ビニル単量体由来の構成単位以外の構成単位を含んでもよい。
芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、α-メチルスチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、ブロモブチルスチレン等の芳香族モノビニル単量体;ジビニルベンゼン、ビス(ビニルフェニル)エタン、ジビニルナフタレン、2,4,6-トリビニルエチルベンゼン等の架橋性芳香族ビニル単量体等が挙げられる。これらの芳香族ビニル単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの芳香族ビニル単量体の中でも、種々の溶媒における耐溶解性に優れることから、芳香族モノビニル単量体と架橋性芳香族ビニル単量体との併用が好ましく、スチレンとジビニルベンゼンとの併用が好ましい。即ち、本発明で用いるスチレン系樹脂は、スチレン単位及びジビニルベンゼン単位を含む重合体であることが好ましい。
<樹脂の製造方法>
エステル交換反応用触媒の反応効率を高めるために、担体としての樹脂に多孔性を付与することも好ましい。
多孔性樹脂の製造方法としては、例えば、非架橋性単量体、架橋性単量体、重合開始剤、必要に応じて多孔質化剤等を含む有機相を、分散安定剤等を含む水相に分散させ、加熱等による重合反応を行う方法が挙げられる。この方法により、架橋構造を有する球状の多孔性樹脂を得ることができる。より具体的には、特公昭58-058026号公報に開示されているような懸濁重合や乳化重合を行う方法が挙げられる。
樹脂は、種々の溶媒における耐溶解性に優れることから、架橋構造を有することが好ましい。
架橋性単量体としては、例えば、前述した架橋性芳香族ビニル単量体等が挙げられる。
架橋性単量体の含有率は、樹脂の製造に用いる全単量体100質量%中、3~95質量%が好ましく、5~90質量%がより好ましい。架橋性単量体の含有率が3質量%以上であると、細孔構造の形成が十分で、多孔性樹脂の機械的強度に優れる。また、架橋性単量体の含有率が95質量%以下であると、有機オニウムイオンの導入反応が進行しやすい。
非架橋性単量体としては、例えば、前述した芳香族モノビニル単量体等が挙げられる。
非架橋性単量体の含有率は、樹脂の製造に用いる全単量体100質量%中、5~97質量%が好ましく、10~95質量%がより好ましい。非架橋性単量体の含有率が5質量%以上であると、有機オニウムイオンの導入反応が進行しやすく、エステル交換反応用触媒の反応効率が向上する。非架橋性単量体の含有率が97質量%以下であると、架橋性単量体の含有率を確保して、細孔構造の形成が十分で、多孔性樹脂の機械的強度に優れる。
樹脂は、有機オニウムイオンを共有結合で固定化できるものが好ましい。
樹脂は、有機オニウムイオンを共有結合で固定化するため、反応性官能基を有することが好ましい。
反応性官能基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン基、エポキシ基等が挙げられる。これらの反応性官能基の中でも、反応性官能基を導入しやすく、また有機オニウムイオンの導入性にも優れることから、ハロゲン含有基が好ましく、特にクロロメチル基が好ましい。
反応性官能基は、反応性官能基を有する単量体を樹脂の製造に用いる単量体組成物に混合して重合することにより樹脂に導入してもよく、樹脂を構築した後に反応性官能基を導入してもよい。
反応性官能基を有する単量体としては、例えば、クロロメチルスチレン、ブロモブチルスチレン等のハロゲン基含有単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、4-エポキシ-1-ブテン等のエポキシ基含有単量体等が挙げられる。これらの反応性官能基を有する単量体の中でも、有機オニウムイオンの導入が容易となることから、ハロゲン基含有単量体、エポキシ基含有単量体が好ましく、クロロメチルスチレン、ブロモブチルスチレン、グリシジル(メタ)アクリレートがより好ましく、クロロメチルスチレンが更に好ましい。
樹脂を構築した後に反応性官能基を導入する方法として、例えばスチレン系樹脂の場合ではクロロメチルエーテルによるクロロメチル化が挙げられ、公知の方法にて行われる。
<樹脂の物性>
樹脂の体積平均粒子径は、1~1000μmが好ましく、4~700μmがより好ましく、10~500μmが更に好ましい。樹脂の体積平均粒子径が1μm以上であると、エステル交換反応後に触媒を濾過により容易に除去することができ、触媒をカラムに充填し、エステル交換反応に供する化合物を含む流体を流通させて反応を行うフロー反応法を採用する場合に、圧力損失を抑制し、流通速度を高めることができる。また、樹脂の体積平均粒子径が1000μm以下であると、樹脂の機械的強度に優れる。
本明細書において、樹脂の体積平均粒子径は、光学顕微鏡を用いて任意の100個の樹脂の粒子径を測定し、その分布から体積メジアン径を算出するものとする。
樹脂の体積平均粒子径は、懸濁重合や乳化重合の重合条件、具体的には、単量体の種類や量、分散安定剤や乳化剤の種類や量、攪拌回転数等の設定により調整することができる。また、重合終了後の生成粒子を、篩網、水篩、風篩等の方法により分級して樹脂の体積平均粒子径を揃えてもよい。
樹脂の比表面積は、0.001m/g~1000m/gが好ましく、0.002m/g~500m/gがより好ましい。
本明細書において、樹脂の比表面積は、乾燥状態で測定可能な場合には窒素ガス吸着法(BET法)により測定するものとする。具体的には、窒素ガスの吸着前後の圧力変化から、BETの式により単分子層吸着量を算出し、窒素ガス1分子の断面積から樹脂の比表面積を算出するものとし、ISO 9277を準用する。
樹脂の比表面積は、樹脂を製造する際の重合反応条件や架橋反応条件等の設定により調整することができる。
樹脂の細孔直径は、0~1000nmに存在することが好ましく、0.5~500nmに存在することがより好ましい。樹脂の細孔直径が0.5nm以上であると、エステル交換反応に供する化合物が樹脂の細孔中に入りやすく、エステル交換反応が進行しやすい。また、樹脂の細孔直径が1000nm以下であると、樹脂の機械的強度に優れ、細孔内部にエステル交換反応に寄与しない空間の発生を抑制することができ、エステル交換反応が進行しやすい。
本明細書において、樹脂の細孔直径の測定方法としては、乾燥状態で測定可能な場合には水銀圧入法により測定した値する。具体的には、樹脂に圧力をかけて水銀を開孔部に侵入させ、圧力値と対応する侵入水銀体積とを用いて、細孔の形状を円柱状と仮定し、Washburnの式から算出する方法であり、ISO 15901-1を準用する。
乾燥状態での測定が困難な樹脂については、水湿潤状態での測定方法として特開2019-76890号公報に記載の方法にて測定した値とする。
樹脂の細孔直径は、懸濁重合や乳化重合の重合条件、具体的には、単量体の種類や量、多孔質化剤の種類や量、重合開始剤の種類や量等の設定により調整することができる。
乾燥状態における樹脂の細孔容積は、0mL/g~3.0mL/gが好ましく、0.1mL/g~2.5mL/gがより好ましく、0.2mL/g~2.0mL/gが更に好ましい。樹脂の細孔容積が0.1mL/g以上であると、樹脂内部へのエステル化合物とアルコール化合物の拡散浸透性が向上する。また、樹脂の細孔容積が3.0mL/g以下であると、樹脂の機械的強度に優れる。
本明細書において、乾燥状態における樹脂の細孔容積は、水銀圧入法により測定する。具体的には、樹脂に圧力をかけて水銀を開孔部に侵入させ、圧力値と対応する侵入水銀体積とを用いて、細孔の形状を円柱状と仮定し、Washburnの式から算出する方法であり、ISO 15901-1を準用する。
水湿潤状態における樹脂の細孔容積は、0mL/mL~3.0mL/mLが好ましく、0.05mL/mL~2.5mL/mLがより好ましく、0.1mL/mL~2.0mL/mLが更に好ましい。樹脂の細孔容積が0.05mL/mL以上であると、樹脂内部へのエステル化合物とアルコール化合物の拡散浸透性が向上する。また、樹脂の細孔容積が3.0mL/mL以下であると、樹脂の機械的強度に優れる。
本明細書において、水湿潤状態における樹脂の細孔容積は、特開2019-76890号公報に記載の方法にて測定する。
樹脂の細孔容積は、樹脂を製造する際の重合反応条件や架橋反応条件等の設定により調整することができる。
[有機オニウムイオン]
本発明に係る担体が有する有機オニウムイオンとしては、例えば、下記式(1)で表されるホスホニウムイオンや、下記式(2)で表されるアンモニウムイオンが挙げられる。本発明のエステル交換反応用触媒は、これらの有機オニウムイオンの1種のみを単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。これらの有機オニウムイオンの中でも、工業的製造性に優れることから下記式(2)で表されるアンモニウムイオンが好ましい。
[XRP] ・・・(1)
[YRN] ・・・(2)
(ただし、前記式中、X及びYはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は担体に共有結合する官能基、R~R及びR~Rはそれぞれ独立にアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基である。)
式(1)におけるX及びR~Rのアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。アルキル基としては、特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、及びそれらの構造異性体等の炭素数1~20の分岐を有していてもよいアルキル基が挙げられる。
X及びR~Rのシクロアルキル基としては、特に限定されず、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素数3~7のシクロアルキル基が挙げられる。
X及びR~Rのアリール基としては、特に限定されず、フェニル基、ナフチル基及びそれらの少なくとも1つの水素原子が置換基で置換された基等が挙げられる。
該置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、ペルフルオロアルキル基、アルコキシ基等が挙げられる。置換基としてのアルキル基、シクロアルキル基としては、例えば、前記したアルキル基、シクロアルキル基が挙げられる。ペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。
式(1)におけるX及びR~Rは、すべて同じ基であってもよく、互いに異なる基であってもよい。X及びR~Rは、アルキル基のみであってもよく、シクロアルキル基のみであってもよく、アリール基のみであってもよく、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基のうち2種以上が混在していてもよい。
Xが担体に共有結合する官能基であれば、担体とホスホニウムイオンが共有結合にて結合するため、担体からの脱落が生じにくくなり好ましい。
式(2)におけるY及びR~Rは、式(1)におけるX及びR~Rと同様である。Y及びR~Rは、すべて同じ基であってもよく、互いに異なる基であってもよい。Y及びR~Rは、アルキル基のみであってもよく、シクロアルキル基のみであってもよく、アリール基のみであってもよく、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基のうち2種以上が混在していてもよい。
Y及びR~Rは、式(2)で表されるアンモニウムイオンがより分解しにくく、高い触媒活性を得やすい点から、少なくとも1つがメチル基であることが好ましく、2つ以上がメチル基であることがより好ましく、3つ以上がメチル基であることがさらに好ましい。Yが担体に共有結合する官能基であり、R~Rがメチル基であれば、担体とアンモニウムイオンが共有結合にて結合するため、担体からの脱落が生じにくくなり特に好ましい。R~Rがすべてメチル基であれば、式(2)で表されるアンモニウムイオンはβ-水素を有しないためにHofmann脱離が起こらず、分解しにくくなる。そのため、より過激な反応条件を採用できることから、高い触媒活性が得られやすい。
X,Yが、担体に共有結合する官能基である場合、該担体に共有結合する官能基としてはベンジル基等が挙げられる。
<担体への有機オニウムイオンの導入方法>
前述の担体に有機オニウムイオンを導入する方法としては、例えば、式(1)におけるX、或いは式(2)におけるYが、担体に共有結合したベンジルクロリドである場合、これにアミンやホスフィンを反応させる方法が挙げられる。なお、有機オニウムイオンは、そのハロゲン化物塩、水酸化物等として担体に導入される。
担体への有機オニウムイオンの導入量としては、例えば、担体が樹脂の場合、以下の方法で測定されるイオン交換容量で0.01当量/L-水湿潤樹脂以上であることが好ましく、0.1当量/L-水湿潤樹脂以上であることが好ましい。イオン交換容量が上記下限以上であれば、エステル交換反応用触媒能が有効に発現する。一方、このイオン交換容量は10当量/L-水湿潤樹脂以下であることが好ましく、5当量/L-水湿潤樹脂以下であることがより好ましい。イオン交換容量が上記上限以下であれば樹脂の機械的強度に優れる。
(イオン交換容量の測定方法)
水湿潤状態の有機オニウムイオンを有する樹脂10mLをメスシリンダーに採取し、5質量%食塩水溶液250mLをSV70で流し、濾液を250mLのメスフラスコに受け定容とし、これよりホールピペットで50mLの液を正確に取り、メチルレッド・メチレンブルー混合指示薬を用い0.1mol/L-HClで滴定してイオン交換容量を算出する。
[オキシドイオンン]
本発明のエステル交換反応用触媒は、オキシドイオンとして、フェノキシドイオンのみを有していてもよく、ジアルコキシドイオンのみを有していてもよく、アルコキシドイオンのみを有していてもよい。また、オキシドイオンとして、フェノキシドイオンとジアルコキシドイオンとアルコキシドイオンのうちの2種以上を有していてもよく、これら3種のすべてを有していてもよい。
<フェノキシドイオン>
本発明において、フェノキシドイオンを構成するフェノール類としては、好ましくはフェニル基に置換基を有するものであり、より好ましくはフェノール性水酸基の2ヶ所のオルト位のうち少なくとも1ヶ所に置換基を有するフェノール類である。該フェノール類は、フェノール性水酸基の2ヶ所のオルト位の両方に置換基を有するフェノール類であることが特に好ましい。
また、該フェノール類は、フェノール性水酸基を1つのみ有するものに限定されず、フェノール性水酸基を2以上有するものであってもよい。また、フェノール類は単環式フェノール類に限らず、多環式フェノール類や縮合環式フェノール類であってもよい。
フェノール性水酸基のオルト位の置換基としては、直鎖状でも分岐鎖を有していてもよく、環状でもよい。オルト位の置換基の炭素数の合計は、2~40が好ましく、2~30がより好ましく、2~15がさらに好ましい。オルト位の置換基の炭素数の合計を2以上とすることにより、置換基の立体的な効果により触媒の活性を上げることができる。また、オルト位の置換基の炭素数の合計を40以下とすることにより、フェノキシドイオンと有機オニウムイオンを有する担体とで形成される有機オニウム塩担体を空気下で安定に取り扱うことができる。
オルト位の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基(n-プロピル基、イソプロピル基)、ブチル基(n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基)、ペンチル基(n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基)、ヘキシル基(n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基)、ヘプチル基(n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基)、オクチル基(n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基)、ノニル基(n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基)、デシル基(n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基)、ウンデシル基(n-ウンデシル基、イソウンデシル基、sec-ウンデシル基、tert-ウンデシル基、ネオウンデシル基)、ドデシル基(n-ドデシル基、イソドデシル基、sec-ドデシル基、tert-ドデシル基、ネオドデシル基)等のアルキル基;ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基等のアルケニル基;エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基等のアルキニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ピリジル基、フリル基、チエニル基等の複素環基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、ナフトキシ基等のアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の置換アミノ基;チオメチル基、チオエチル基等のチオアルキル基;チオフェニル基等のチオアリール基;ケトン基;ベンジル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基等のシリル基;等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
フェノール類がフェノール性水酸基の2ヶ所のオルト位の両方に置換基を有する場合、2つの置換基は互いに同一であっても異なっていてもよい。
前記フェノール類は、フェノール性水酸基のオルト位以外にも置換基を有していてもよい。該置換基は特に限定されるものではなく、例えば、前述したオルト位の置換基で例示された基が挙げられる。前記フェノール類が該置換基を複数有する場合には、該置換基は互いに同一であっても異なっていてもよい。また、隣り合う置換基が環状構造を形成していてもよい。また、該置換基の数は特に限定されない。
フェノール性水酸基の2ヶ所のオルト位のうち少なくとも1か所に置換基を有するフェノール類としては、例えば、2-tert-ブチルフェノール、2-tert-アミルフェノール、2-イソプロピルフェノール、2-sec-ブチルフェノール、2-ドデシルフェノール、2-ベンジルフェノール、2-シクロヘキシルフェノール、2-フェニルフェノール、2-ヒドロキシベンゾフェノン、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジイソプロピルフェノール、2,6-ジフェニルフェノール、2-tert-ブチル-6-メチルフェノール、2,4-ジ-tert-ブチルフェノール、2-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2-tert-ブチル-5-メチルフェノール、2,4-ジ-tert-アミルフェノール、2-tert-ブチル-4-メトキシフェノール、6-イソプロピル-3-メチルフェノール、2,4-ビス(α,α-ジメチルベンジル)フェノール、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(別名:BHT)、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール、2-tert-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、4-sec-ブチル-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、4-tert-ブチル-2,6-ジイソプロピルフェノール、2,4-ジ-tert-ブチル-5-メチルフェノール、4-ブロモ-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ジメチルアミノメチルフェノール、α-トコフェロール(別名:ビタミンE)、5,6,7,8-テトラヒドロ-1-ナフトール、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、4,4’-イソプロピリデンビス(2-イソプロピルフェノール)、4,4’-イソプロピリデンビス(2-sec-ブチルフェノール)、1,1’-メチレンジ-2-ナフトール、2,2’-ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-o-クレゾール)、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-m-クレゾール)、プロブコール、4,4’-イソプロピリデンビス(2-シクロヘキシルフェノール)、2,2’-メチレンビス[4-メチル-6-(1-メチルシクロヘキシル)フェノール],2’-ビフェノール、1,1’-ビ-2-ナフトール等が挙げられる。
本発明のエステル交換反応用触媒は、上記フェノキシドイオンの1種のみを有していてもよく、2種以上を有していてもよい。
<ジアルコキシドイオン・アルコキシドイオン>
本発明のエステル交換反応用触媒が有するジアルコキシドイオンは、エチレングリコールよりなるジアルコキシドイオンであり、アルコキシドイオンは炭素数3以上のアルコールよりなるアルコキシドイオンである。以下において、エチレングリコールと炭素数3以上のアルコールを「特定アルコール類」と称し、ジアルコキシドイオンとアルコキシドイオンを「特定アルコキシドイオン」と称す場合がある。
炭素数3以上のアルコールは直鎖状でも分岐鎖を有していてもよく、環状でもよい。また、1価のアルコールでも多価アルコールでもよく、その他の官能基を有してもよい。アルコールの炭素数の合計は3~30が好ましく、4~18がより好ましい。
本発明のエステル交換反応用触媒は、上記特定アルコキシドイオンの1種のみを有していてもよく、2種以上を有していてもよい。
<有機オニウムイオンを有する担体へのオキシドイオンの導入方法>
有機オニウムイオンを有する担体にフェノキシドイオン及び/又は特定アルコキシドイオンであるオキシドイオンを導入する方法としては、有機オニウムイオンを有する担体(ここで、有機オニウムイオンを有する担体の有機オニウムイオンは、前述の通り、ハロゲン化物塩、水酸化物等とされている。)にフェノール類及び/又は特定アルコール類を加え、必要に応じて加熱する方法や、有機オニウムイオンを有する担体(ここで、有機オニウムイオンを有する担体の有機オニウムイオンは、前述の通り、ハロゲン化物塩、水酸化物等とされている。)をカラム等に充填し、フェノール類及び/又は特定アルコール類をそのまま、又はこれらを溶解する溶媒による溶液を通液し、必要に応じて加熱する方法などが挙げられる。
これにより、有機オニウムイオンを有する担体の有機オニウムイオンとフェノール類及び/又は特定アルコール類との反応で、担体上の有機オニウムイオンとフェノキシドイオン及び/又は特定アルコキシドイオンとがイオン結合し、本発明のエステル交換反応用触媒を得ることができる。
有機オニウムイオンを有する担体にフェノキシドイオン及び/又は特定アルコキシドイオンであるオキシドイオンを導入する際の反応温度は、反応性に優れることから、10~90℃が好ましく、20~80℃がより好ましい。
有機オニウムイオンを有する担体にオキシドイオンを導入する際の反応時間は、通常0.1~24時間であり、1~10時間が好ましい。
本発明のエステル交換反応用触媒は、オキシドイオンと有機オニウムイオンを有する担体の1種のみを含むものであってもよく、オキシドイオンの種類、有機オニウムイオンの種類、担体材料の種類などの異なるものの2種以上を含むものであってもよい。
また、本発明のエステル交換反応用触媒は、オキシドイオンと有機オニウムイオンを有する担体以外の成分を含むものであってもよい。
しかしながら、本発明のエステル交換反応用触媒は、該エステル交換反応用触媒全体の質量に対し、オキシドイオンと有機オニウムイオンを有する担体を80質量%以上含むことが好ましく、90質量%以上含むことがより好ましく、100質量%含む、すなわちすべてがフェノキシドイオン及び/又は特定アルコキシドイオンと有機オニウムイオンを有する担体からなることが最も好ましい。
[用途]
本発明のエステル交換反応用触媒は、エステル交換反応に適した担体化された触媒であり、また高い効率にてエステル交換反応を行う工程を含む、化合物の製造方法を提供するものである。更に、エステル交換反応に適した担体化された触媒を用いたカラム入口より反応相を通液し、カラム出口より反応生成物を得る工程を含む、化合物の製造方法を提供するものである。
〔化合物の製造方法〕
本発明のエステル交換反応方法は、本発明のエステル交換反応用触媒を用いてエステル交換反応を行う方法である。具体的には、本発明のエステル交換反応用触媒の存在下、原料としてのエステル化合物と、アルコール化合物とをエステル交換反応させる。
[原料としてのエステル化合物]
本発明の化合物の製造方法において、原料としてのエステル化合物としては、特に限定されず、所望の生成物としてのエステル化合物の種類に応じて適宜選択することができる。なお、エステル交換反応に用いる原料であるエステル化合物を「原料としてのエステル化合物」、エステル交換後の生成物であるエステル化合物を「生成物としてのエステル化合物」と示す。
原料としてのエステル化合物としては、例えば、炭酸エステル、芳香族カルボン酸エステル、ヘテロ環カルボン酸エステル、脂環式カルボン酸エステル、脂肪族カルボン酸エステル、α,β-不飽和カルボン酸エステル、ケト酸エステル等が挙げられが、エステル交換反応の反応性に優れることから、α,β-不飽和カルボン酸エステルが好ましい。
炭酸エステルとしては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジ-n-プロピル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジフェニル、炭酸ジナフチル等が挙げられる。
芳香族カルボン酸エステルとしては、安息香酸エステル及びその誘導体(安息香酸エステルのベンゼン環上の少なくとも1つの水素原子がニトロ基、シアノ基、アルコキシ基等で置換された化合物)等が挙げられる。
ヘテロ環カルボン酸エステルとしては、ニコチン酸エステル及びピロールカルボン酸エステル等が挙げられる。
脂環式カルボン酸エステルとしては、シクロヘキサンカルボン酸エステル等が挙げられる。
脂肪族カルボン酸エステルとしては、酢酸エステル及びプロピオン酸エステル等が挙げられる。
α,β-不飽和カルボン酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸エステル(アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル)等が挙げられる。
ケト酸エステルとしては、ピルビン酸エステル等が挙げられる。
これらの中でも、原料としてのエステル化合物としては、生成物の利用価値の観点からカルボン酸エステルが好ましく、(メタ)アクリル酸エステルがより好ましい。
また、原料としてのエステル化合物として、多価カルボン酸エステルも使用することができる。多価カルボン酸エステルとしては、例えば、シュウ酸ジエステル、マロン酸ジエステル、コハク酸ジエステル、グルタル酸ジエステル、アジピン酸ジエステル、ピメリン酸ジエステル、スベリン酸ジエステル、アゼライン酸ジエステル、セバシン酸ジエステル、フタル酸ジエステル、イソフタル酸ジエステル、テレフタル酸ジエステル、2,6-ナフタレンジカルボン酸ジエステル等のジカルボン酸エステル、クエン酸トリエステル、トリメリット酸トリエステル等のトリカルボン酸エステル等が挙げられる。
原料としてのエステル化合物のエステル部分(酸とアルコールとの反応生成物であるエステル化合物のアルコール由来部分)としては炭素数1~2のアルキル基が好ましい。
これらの原料としてのエステル化合物は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[アルコール化合物]
本発明の化合物の製造方法において、エステル交換反応に用いる原料としてのアルコール化合物としては、第1級アルコール、第2級アルコール、第3級アルコールのいずれも使用することができるが、エステル交換反応の反応性に優れることから、第1級アルコール、第2級アルコールが好ましい。
第1級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、1-ブタノール、1-ペンタノール、1-ヘキサノール、1-ヘプタノール、1-オクタノール、1-ノナノール、1-デカノール、1-ドデカノール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコール、アリルアルコール、ベンジルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジメチルアミノエチルアルコール等が挙げられる。
第2級アルコールとしては、例えばイソプロパノール、2-ブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等が挙げられる。
第3級アルコールとしては、例えば1-アダマンタノール、tert-ブタノール、tert-アミルアルコール等が挙げられる。
また、原料としてのアルコール化合物として、多価アルコールも使用することができる。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、ピナコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
これらのアルコール化合物は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[エステル交換反応]
本発明の化合物の製造方法において、本発明のエステル交換反応用触媒を反応器に仕込む方法としては、特に限定されない。例えば、触媒を反応器に仕込んだ後に原料としてのエステル化合物及びアルコール化合物を供給する方法が挙げられる。また、原料としてのエステル化合物及びアルコール化合物を反応器に仕込んだ後に触媒を供給する方法が挙げられる。また、原料としてのエステル化合物と触媒とを反応器に仕込んだ後にアルコール化合物を供給する方法が挙げられる。また、アルコール化合物と触媒とを反応器に仕込んだ後に原料としてのエステル化合物を供給する方法が挙げられる。また、原料としてのエステル化合物及びアルコール化合物を反応器に仕込んだ後に触媒を分割して供給する方法が挙げられる。本発明ではいずれの方法を用いてもよい。
また、本発明のエステル交換反応用触媒を充填したカラムの入口より、反応相である原料としてのエステル化合物及びアルコール化合物を通液し、カラム出口より生成物としてのエステル化合物を得る方法を用いてもよい。
触媒の使用量は特に限定されないが、原料としてのエステル化合物の質量に対する触媒体積の割合として、通常0.01~30体積/質量%の範囲、好ましくは0.1~20体積/質量%の範囲、より好ましくは1~15体積/質量%の範囲である。この使用する触媒の体積(単位:L)は、エステル化合物の質量(単位:kg)に基づく。触媒の量が0.01体積/質量%以上であることにより、エステル交換反応を効率良く促進させることができる。また、触媒の量が30体積/質量%以下であることにより、生産性に優れる。
使用する原料としてのエステル化合物とアルコール化合物との割合は特に限定されず、原料としてのエステル化合物に対してアルコール化合物を余剰量用いることもできるし、アルコール化合物に対して原料としてのエステル化合物を余剰量用いることもできる。アルコール化合物に対して原料としてのエステル化合物を余剰量用いる場合、アルコール化合物に対して原料としてのエステル化合物を1~100モル倍用いることができる。原料としてのエステル化合物の使用量が多いと生産性が低下する場合があるため、アルコール化合物に対して原料としてのエステル化合物を1~20モル倍用いることが好ましく、1~10モル倍用いることがより好ましい。一方、原料としてのエステル化合物に対してアルコール化合物を余剰量用いる場合、原料としてのエステル化合物に対してアルコール化合物を1~100モル倍用いることができる。アルコール化合物の使用量が多いと生産性が低下する場合があるため、原料としてのエステル化合物に対してアルコール化合物を1~20モル倍用いることが好ましく、1~10モル倍用いることがより好ましい。
エステル交換反応を実施する際には反応溶媒を用いることができる。反応溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されず、例えば炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒、ニトリル系溶媒、エーテル系溶媒等を用いることができる。
炭化水素系溶媒としては、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
ハロゲン化炭化水素系溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、1,1-ジクロロエタン、1,2-ジクロロエタン等が挙げられる。
芳香族系溶媒としては、例えばトルエン等が挙げられる。
ニトリル系溶媒としては、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等が挙げられる。
また、原料としてのエステル化合物を溶媒として用いてもよい。
これらの溶媒は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エステル交換反応を実施する際の反応温度は、特に限定されないが、0~180℃が好ましく、10~160℃がより好ましく、15~140℃がさらに好ましく、25~120℃が最も好ましい。反応温度が0℃以上であることにより、エステル交換反応を効率良く進めることができる。また、反応温度が180℃以下であることにより、原料としてのエステル化合物又は生成物としてのエステル化合物の分解や着色を抑制することができる。また、反応溶媒の還流温度でエステル交換反応を実施することもできる。
反応時間は特に限定されないが、0.1~50時間が好ましく、0.5~30時間がより好ましく、1~20時間がさらに好ましい。
反応方式としては、例えば、単一の反応器内に全ての原料を仕込んで反応を完結させる回分式、反応器内に原料を連続的に供給して連続的に反応させる連続式、反応器と配合タンクとを備え、反応器と配合タンクとの間で原料を循環させながら反応器内で反応させる循環式等が挙げられる。
また、本発明のエステル交換反応用触媒を充填したカラム入口より、反応相である原料としてのエステル化合物及びアルコール化合物を通液し、カラム出口より生成物としてのエステル化合物を得る方法を用いてもよい。
なお、系内に副生するアルコール(原料としてのエステル化合物のカルボニル炭素に結合していたアルコキシドが脱離して生成するアルコール)を除去しながらエステル交換反応を行ってもよい。例えば、副生するアルコールがメタノール又はエタノールの場合、常圧又は減圧下、系内にモレキュラーシーブ等の乾燥剤を入れる、又は溶媒と共沸させて留去することによって系内に副生するアルコールを除去することができる。
また、系内に副生するアルコールを選択的に透過することが可能なパーベーパレーション膜担体を用いて系外に除去する方法も好ましく用いられる。
原料としてのエステル化合物として、(メタ)アクリル酸エステル等の重合性エステル化合物を使用する場合、反応液中に重合防止剤を添加して反応を行うことができる。重合防止剤としては、(メタ)アクリル酸エステル等の原料としてのエステル化合物に対して不活性な重合防止剤が好ましい。該重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン等のキノン系重合防止剤;2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,4-ジ-tert-ブチルフェノール、2-tert-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール等のアルキルフェノール系重合防止剤;アルキル化ジフェニルアミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、フェノチアジン等のアミン系重合防止剤;4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル、4-ベンゾイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル、4-アセトアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル等のヒンダートアミン系重合防止剤;金属銅;硫酸銅;ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカルバミン酸銅系重合防止剤;等が挙げられる。これらの重合防止剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
重合防止剤の添加量は特に限定されず、その種類や反応条件等に応じて適宜選択することができる。重合防止剤の添加量は、例えば、反応液の質量に対して0.01~10000ppmの範囲が好ましい。また、反応液に酸素を含む気体をバブリングさせることにより、重合防止効果を向上させてもよい。
[精製]
本発明の化合物の製造方法により得られた生成物としてのエステル化合物は、使用目的によっては精製せずに使用することもできるが、有機合成化学における通常の後処理操作を行うことによって精製することができる。例えば、エステル交換反応を実施して得られた液を常圧下又は減圧下で蒸留することによって生成物としてのエステル化合物を単離することができる。また、2種類以上の精製方法を組み合わせて精製することもできる。例えば、生成物としてのエステル化合物を含む液に、シリカゲル、珪藻土等の吸着剤を添加することで触媒を吸着させ、ろ過した液を常圧下又は減圧下で蒸留することによって生成物としてのエステル化合物を単離することができる。精製方法として蒸留を実施した場合には、原料としてのエステル化合物および原料としてのアルコール化合物を回収し、それらをエステル交換反応における原料として再利用することもできる。
[生成エステル化合物の用途]
本発明により得られた生成物としてのエステル化合物は、例えば食品添加物、化粧品添加物、医薬品原料、香料、合成樹脂原料、樹脂添加剤、塗料、溶剤、各種材料等に使用することができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[物性・特性の測定方法]
<体積平均粒子径>
担体として用いた樹脂の体積平均粒子径は、光学顕微鏡(機種名「SMZ1500」、株式会社ニコン製)を用い、任意の100個の樹脂・触媒の粒子径を測定し、その分布から体積メジアン径を算出して得た。
<細孔直径・細孔容積>
担体として用いた樹脂の細孔直径・細孔容積は、自動ポロシメータ(機種名「オートポア9520」、マイクロメリテックス社製)を用い、水銀圧入法により測定した。
ただし、本実施例で用いた樹脂は、乾燥状態での測定が困難であったため、水湿潤状態での測定方法として特開2019-76890号公報に記載の方法にて測定した。
<イオン交換容量>
有機オニウムイオンを有するスチレン系アニオン交換樹脂のイオン交換容量は、水湿潤状態のアニオン交換樹脂(イオン形はOH形)10mLをメスシリンダーに採取し、5質量%食塩水溶液250mLをSV70で流し、濾液を250mLのメスフラスコに受け定容とし、これよりホールピペットで50mLの液を正確に取り、メチルレッド・メチレンブルー混合指示薬を用い0.1mol/L-HClで滴定してイオン交換容量を算出した。
[実施例1]
有機オニウムイオンを有する担体としてベンジルトリメチルアンモニウムイオンを有するスチレン系アニオン交換樹脂であるダイヤイオン(登録商標)PA312LOH(OH形、三菱ケミカル株式会社製)を用いた。このアニオン交換樹脂の体積平均粒子径は660μm、特開2019-76890号公報に記載の方法にて測定した水湿潤状態での細孔直径は0.72nmから11.96nmに分布し、細孔容積は0.36mL/mL-水湿潤樹脂であった。樹脂の比表面積は乾燥状態では樹脂が収縮し測定不可能であった。また、イオン交換容量は1.03当量/L-水湿潤樹脂であった。
この担体を樹脂体積の5倍量の1-ブタノール(和光純薬製、特級)に浸漬し、デカンテーションにてn-ブタノールを除く工程を5回繰り返した後、内径8mm、長さ100mm(体積:5.03mL)のガラスカラムに充填した。
このガラスカラムをLC-10ATvp(島津製作所製)HPLCポンプに接続し、室温にて1-ブタノールを流速1.00mL/分にて60分以上通液することでベンジルトリメチルアンモニウム/n-ブトキシド触媒を得た。
触媒が充填されたガラスカラムを温度50℃に調整したウォーターバス中に入れ、LC-10ATvp(島津製作所製)HPLCポンプにてメタクリル酸メチル(東京化成製、特級):6.01g、1-ブタノール(和光純薬製、特級):44.39g、重合防止剤である4-アセトアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル フリーラジカル(東京化成製):50.1mgの混合溶液を流速0.16mL/分にて通液した。カラム出口からの流出液を8.85分ごとにフラクションコレクターにて分取し、以下に示すHPLC条件のHPLC分析にて生成したメタクリル酸ブチルを定量した。
各時間におけるメタクリル酸ブチルの生成濃度を図1に示す。
<HPLC条件>
HPLCポンプ:「LC-10ATvp」(機種名、株式会社島津製作所製)
オートサンプラー:「SIL-10AF」(機種名、株式会社島津製作所製)
カラムオーブン:「CTO-10ASvp」(機種名、株式会社島津製作所製)
紫外検出器:「SPD-10Avp」(機種名、株式会社島津製作所製)
検出波長:230nm
溶離液:ヘキサン:エタノール=1000:5(体積比)
HPLCカラム:CHP2MG(三菱ケミカル株式会社製)
カラムサイズ:内径4.6mm、長さ150mm
通液速度:1.0mL/分
注入量:2μL
温度:30℃
[実施例2]
実施例1で用いたものと同様のベンジルトリメチルアンモニウムイオンを有するスチレン系アニオン交換樹脂であるダイヤイオン(登録商標)PA312LOH(OH形、三菱ケミカル株式会社製)20.0gを、還流冷却器を備えた四つ口フラスコに仕込み、テトラヒドロフラン(和光純薬製、特級):80mL、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(Aldrich製):8.24gを加え、60℃にて7時間反応させることでベンジルトリメチルアンモニウム/2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノキシド触媒を得た。
反応後の触媒をテトラヒドロフラン(和光純薬製、特級)、メタノール(和光純薬製、特級)、1-ブタノール(和光純薬製、特級)の順に用いて洗浄した後、内径8mm、長さ100mm(体積:5.03mL)のガラスカラムに充填した。
触媒が充填されたガラスカラムを温度50℃に調整したウォーターバス中に入れ、LC-10ATvp(島津製作所製)HPLCポンプにてメタクリル酸メチル(東京化成製、特級):6.01g、1-ブタノール(和光純薬製、特級):44.39g、重合防止剤である4-アセトアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル フリーラジカル(東京化成製):50.7mgの混合溶液を流速0.16mL/分にて通液した。カラム出口からの流出液を8.85分ごとにフラクションコレクターにて分取し、実施例1と同様にHPLC分析にて生成したメタクリル酸ブチルを定量した。
各時間におけるメタクリル酸ブチルの生成濃度を図2に示す。
[比較例1]
実施例1で用いたものと同様のベンジルトリメチルアンモニウムイオンを有するスチレン系アニオン交換樹脂であるダイヤイオン(登録商標)PA312LOH(OH形、三菱ケミカル株式会社製)を樹脂体積の5倍量のメタノール(和光純薬製、特級)に浸漬し、デカンテーションにてメタノールを除く工程を5回繰り返した後、内径8mm、長さ100mm(体積:5.03mL)のガラスカラムに充填した。
このガラスカラムをLC-10ATvp(島津製作所製)HPLCポンプに接続し、室温にてメタノールを流速1.00mL/分にて60分以上通液することでベンジルトリメチルアンモニウム/メトキシド触媒を得た。
触媒が充填されたガラスカラムを温度50℃に調整したウォーターバス中に入れ、LC-10ATvp(島津製作所製)HPLCポンプにてメタクリル酸メチル(東京化成製、特級):6.04g、1-ブタノール(和光純薬製、特級):44.39g、重合防止剤であるヒドロキノンモノメチルエーテル(和光純薬製、特級):510mgの混合溶液を流速0.16mL/分にて通液した。カラム出口からの流出液を8.85分ごとにフラクションコレクターにて分取し、実施例1と同様にしてHPLC分析にて生成したメタクリル酸ブチルを定量した。
各時間におけるメタクリル酸ブチルの生成濃度を図3に示す。
図1~3より、本発明のエステル交換反応用触媒を用いた実施例1,2は、アルコキシドイオンがメトキシドイオンである触媒を用いた比較例1に比べてメタクリル酸ブチルの生成量が多く、エステル交換反応の反応効率に優れることが分かる。
本発明のエステル交換反応用触媒は、特にカラムによるフローエステル交換反応法に適していることから、プロセス化学分野における実用上の価値は極めて高い。

Claims (13)

  1. フェノキシドイオン、エチレングリコールのジアルコキシドイオン、及び炭素数3以上のアルコールのアルコキシドイオンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上のオキシドイオンと、有機オニウムイオンを有する担体と、を有するエステル交換反応用触媒。
  2. 前記担体が、樹脂、多糖類、シリカ及びガラスからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載のエステル交換反応用触媒。
  3. 前記担体が、樹脂を含む、請求項2に記載のエステル交換反応用触媒。
  4. 前記樹脂が、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、イソシアヌル酸トリアリル-酢酸ビニル系樹脂及びビニルエーテル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項3に記載のエステル交換反応用触媒。
  5. 前記樹脂が、スチレン系樹脂を含む、請求項3に記載のエステル交換反応用触媒。
  6. 前記樹脂が、架橋構造を有する、請求項3~5のいずれか1項に記載のエステル交換反応用触媒。
  7. 前記スチレン系樹脂が、スチレン単位及びジビニルベンゼン単位を含む重合体である、請求項4又は5に記載のエステル交換反応用触媒。
  8. 前記フェノキシドイオンが、フェニル基に置換基を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載のエステル交換反応用触媒。
  9. 前記フェノキシドイオンが、フェニル基のオルト位に置換基を有する、請求項8に記載のエステル交換反応用触媒。
  10. 前記アルコキシドイオンのアルキル基の炭素数が、3~30である、請求項1~9のいずれか1項に記載のエステル交換反応用触媒。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載のエステル交換反応用触媒を用いてエステル交換反応を行う、化合物の反応方法。
  12. 請求項1~10のいずれか1項に記載のエステル交換反応用触媒を用いてエステル交換反応を行う工程を含む、化合物の製造方法。
  13. 請求項1~10のいずれか1項に記載のエステル交換反応用触媒をカラムに充填し、カラム入口より反応相を通液し、カラム出口より反応生成物を得る工程を含む、化合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024095957A1 (ja) * 2022-10-31 2024-05-10 三菱ケミカル株式会社 エステル化合物含有組成物及びその製造方法、重合性組成物、(メタ)アクリル系重合体及びその製造方法

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