JP2022101201A - ポリアミド酸組成物、ポリイミド組成物、金属張積層板及び回路基板 - Google Patents

ポリアミド酸組成物、ポリイミド組成物、金属張積層板及び回路基板 Download PDF

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Hiroaki Yamada
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Abstract

【課題】ポリアミド酸に熱伝導性フィラーを分散混合したポリアミド酸組成物から形成したポリイミドに、誘電特性を悪化させることなく所望の熱伝導性を付与でき、しかも所望の“熱膨張係数”や良好な“金属層に対する密着性”をも付与できるようにする。【解決手段】ジアミン成分から誘導されたジアミン残基と、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基とを有するポリアミド酸と、α-アルミナ微粒子とを含有するポリアミド酸組成物は、平均粒子径D50が2μm以上10μm以下のα-アルミナ微粒子を、ポリアミド酸100体積部に対し20~80体積部で含有する。ジアミン成分から誘導されたジアミン残基は、ビフェニル構造を有するジアミン残基を10モル%以上含有し、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、ビフェニル構造を有する酸無水物残基を50モル%以上含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板等の回路基板の絶縁層材料として有用なポリイミド組成物の前駆体であるポリアミド酸組成物、そのイミド化物であるポリイミド組成物、金属張積層板及び回路基板に関する。
ポリアミド酸をイミド化したポリイミド絶縁層が銅箔に積層された基本構造を有する金属張積層板から作成されるフレキシブル回路基板(FPC)を高周波伝送用に供するためには、ポリイミド絶縁層を低誘電正接とすることが求められており、しかも形状安定性の観点から熱膨張率が所定の範囲に収まるようにすることも求められている。また、FPCを高密度実装に供するためには、配線の微細加工への対応を図るとともに、銅箔をエッチング除去した領域におけるポリイミド絶縁層表面の光の乱反射を抑制するために、表面粗度が小さい銅箔を使用することが有効であり、しかも、表面粗度が小さい銅箔を使用することにより、いわゆる表皮効果による信号配線の抵抗増大も抑制できることが知られている。従って、所定範囲の熱膨張係数を有し、しかも誘電正接の小さいポリイミド絶縁層に、比較的表面粗度の低い銅箔を積層した金属張積層板からFPCを作製することが試みられている。
しかし、FPCの銅箔として表面粗度の小さいものを使用すると、ポリイミド絶縁層と銅箔との密着性が損なわれるという問題の発生が懸念される。
このような問題を考慮し、低い誘電正接を有し、しかも表面粗度の小さい金属層に対しても良好な密着性を示すポリイミドを形成するための前駆体であるポリアミド酸として、所定のジアミノ芳香族化合物とテトラカルボン酸二無水物とを反応させたポリアミド酸が提案されている(特許文献1)。
ところで、近年の電子機器の高密度実装化により、集積回路の発熱が問題となっており、FPCのポリイミド絶縁層に対しても、良好な熱伝導性を示すことが求められるようになっており、ポリイミドの前駆体である特許文献1のポリアミド酸に対しても公知の熱伝導性フィラーを含有させることが考えられている。
WO2017/159274A1
しかしながら、特許文献1では、熱伝導性フィラーに関する具体的な記載はなく、ポリイミドの熱伝導性を改善するという課題も全く認識されていない。また、ポリアミド酸に熱伝導性フィラーを分散混合したポリアミド酸組成物から形成したポリイミドについて、熱伝導性の改善が期待されるものの、熱伝導性フィラーを含有しないポリアミド酸から形成されるポリイミドと同様の“低誘電正接”や“熱膨張係数”を示すこと、更に良好な“金属層に対する密着性”を示す具体的な記載は特許文献1には存在しない。
本発明の目的は、ポリアミド酸に熱伝導性フィラーを分散混合したポリアミド酸組成物から形成したポリイミドに、誘電正接の値を増大させることなく所望の熱伝導性を付与でき、しかも所望の“熱膨張係数”や良好な“金属層に対する密着性”をも付与できるようにすることである。
本発明者らは、ポリアミド酸を構成するジアミン残基及び酸無水物残基として、それぞれ一定の割合で、自己配列し易いメソゲン骨格を有するビフェニル構造を有する残基を採用すると、銅箔などの金属層に対する密着性を大きく低下させることなく、秩序性の高い結晶性構造を実現できるためにポリイミドを低誘電正接化でき、しかもフォノン散乱も低減できるために熱伝導性を高くすることができることを見出した。また、本発明者らは、熱伝導性フィラーとして、結晶性が高く且つ誘電正接が低い、所定の粒径範囲のα-アルミナ微粒子を採用すると、α-アルミナ微粒子を含有するポリイミドの誘電正接を高めることなく、熱伝導性を改善することができ、しかも、α-アルミナ微粒子をポリアミド酸に対して所定量範囲で分散させることにより、α-アルミナ微粒子の凝集が抑制された良好な塗工性をポリアミド酸組成物に付与することができることも見出した。本発明者らは、これらの知見に基づき、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、ジアミン成分から誘導されたジアミン残基と、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基とを有するポリアミド酸と、α-アルミナ微粒子とを含有するポリアミド酸組成物であって、
α-アルミナ微粒子のポリアミド酸組成物中の含有量が、ポリアミド酸100体積部に対し20~80体積部であり、
α―アルミナ微粒子の平均粒子径D50が、2μm以上10μm以下であり(ここで、平均粒子径D50は、レーザ回折散乱法による体積基準の粒度分布測定によって得られる頻度分布曲線における累積値が50%となる平均粒子径である)、
ジアミン成分から誘導されたジアミン残基は、ビフェニル構造を有するジアミン残基を10モル%以上含有し、
テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、ビフェニル構造を有する酸無水物残基を50モル%以上含有する
ポリアミド酸組成物を提供する。
また、本発明は、ジアミン成分から誘導されたジアミン残基と、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基とを有するポリイミドと、α-アルミナ微粒子とを含有するポリイミド組成物であって、
α-アルミナ微粒子のポリイミド組成物中の含有量が、ポリイミド100体積部に対し20~80体積部であり、
α―アルミナ微粒子の平均粒子径D50が、2μm以上10μm以下であり(ここで、平均粒子径D50は、レーザ回折散乱法による体積基準の粒度分布測定によって得られる頻度分布曲線における累積値が50%となる平均粒子径である)、
ジアミン成分から誘導されたジアミン残基は、ビフェニル構造を有するジアミン残基を10モル%以上含有し、
テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、ビフェニル構造を有する酸無水物残基を50モル%以上含有する
ポリイミド組成物を提供する。
更に本発明は、金属層とポリイミド絶縁層とが積層されてなる金属張積層板であって、ポリイミド絶縁層が、本発明のポリイミド組成物から形成されている金属張積層板、及びその金属張積層板の金属層が配線に加工されている回路基板を提供する。
本発明のポリアミド酸組成物は、ポリアミド酸を構成するジアミン残基及び酸無水物残基として、それぞれ一定の割合で、自己配列し易いメソゲン骨格を有するビフェニル構造を有する残基を採用する。このため、ポリアミド酸組成物をイミド化して形成したポリイミド組成物について、銅箔などの金属層に対する密着性を大きく低下させることなく、秩序性の高い結晶性構造を実現できるために低誘電正接化が可能となる。しかもフォノン散乱も低減できるために熱伝導性を高くすることも可能となる。
また、本発明のポリアミド酸組成物は、熱伝導性フィラーとして、結晶性が高く且つ誘電正接が低い、所定の粒径範囲のα-アルミナ微粒子を採用する。このため、ポリアミド酸組成物をイミド化して形成したポリイミド組成物について、誘電正接の数値を増大させずに熱伝導性を改善することが可能となる。しかも、α-アルミナ微粒子をポリアミド酸に対して所定量範囲で分散させることにより、α-アルミナ微粒子の凝集が抑制された良好な塗工性をポリアミド酸組成物に付与することが可能となり、銅箔などの金属層に対する密着性を大きく低下させないことが可能となる。
従って、本発明のポリアミド酸組成物から形成したポリイミド組成物は、高密度実装に適用可能であり、しかも高速信号伝送と高信頼性を必要とするFPC等の電子部品を製造するための材料として好適に用いることができる。また、そのポリイミド組成物を用いた金属張積層板は、例えば、10GHz以上という高周波信号を伝送するFPCなどの回路基板等への適用も可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[ポリアミド酸組成物]
本発明のポリアミド酸組成物は、ポリアミド酸と、α-アルミナ微粒子とを含有するものである。以下、ポリアミド酸、続いてα-アルミナ微粒子について説明する。
<ポリアミド酸>
本発明のポリアミド酸組成物を構成するポリアミド酸は、ジアミン成分から誘導されたジアミン残基と、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基とを有し、常法のイミド化処理によりポリイミドに変換されるものである。
(ジアミン残基)
ジアミン成分から誘導されたジアミン残基は、2つのベンゼン環が単結合で結合したビフェニル構造を有するジアミン残基を有する。このジアミン残基は、剛直なビフェニル構造を有しているため、ポリイミドに秩序構造を付与する作用を有している。そのため、ポリイミドの低誘電正接化が可能になるとともに、ポリイミドに低いガス透過性と、良好な長期耐熱接着性を付与することができる。
ビフェニル構造を有するジアミン残基を誘導するジアミン成分は、ビフェニル構造を有し、それぞれのベンゼン環に一つのアミノ基を有している。また、本発明の効果を損なわない限り、アミノ基の結合位置に制限はなく、アルキル基やアリール基等の他の置換基も存在してもよい。このようなジアミン成分としては、2,2′-ジアミノビフェニル、3,3′-ジアミノビフェニル、4,4′-ジアミノビフェニル、1,4′-ジアミノビフェニル、2,2′-ジメチル-4,4′-ジアミノビフェニル(m-TB)、3,3′-ジメチル-4,4′-ジアミノビフェニル、2,2′-n-プロピル-4,4′-ジアミノビフェニル(m-NPB)等が挙げられる。中でも、熱膨張係数低減と秩序性の高い結晶性構造形成の点から2,2′-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル(m-TB)が好ましい。
本発明において、ジアミン成分から誘導されたジアミン残基は、ビフェニル構造を有するジアミン残基を、10モル%以上、好ましくは15モル%以上含有する。100モル%含有してもよい。10モル%未満であると、ポリイミドの低誘電正接化が困難になる可能性が生ずる。
本発明において、ジアミン成分から誘導されたジアミン残基は、本発明の効果を損なわない範囲で、ビフェニル構造を有さない公知のジアミン化合物から誘導されるジアミン残基を含有することができる。そのような公知のジアミン化合物としては、例えば、1,4-ジアミノベンゼン(p-PDA:パラフェニレンジアミン)、4-アミノフェニル-4′-アミノベンゾエート(APAB)、3,3′-ジアミノジフェニルメタン、3,3′-ジアミノジフェニルプロパン、3,3′-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′-ジアミノジフェニルスルホン、3,3′-ジアミノジフェニルエーテル、3,4′-ジアミノジフェニルエーテル、3,4′-ジアミノジフェニルメタン、3,4′-ジアミノジフェニルプロパン、3,4′-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′-ジアミノベンゾフェノン、(3,3′-ビスアミノ)ジフェニルアミン、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、3-[4-(4-アミノフェノキシ)フェノキシ]ベンゼンアミン、3-[3-(4-アミノフェノキシ)フェノキシ]ベンゼンアミン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-R)、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン(APB)、4,4′-[2-メチル-(1,3-フェニレン)ビスオキシ]ビスアニリン、4,4′-[4-メチル-(1,3-フェニレン)ビスオキシ]ビスアニリン、4,4′-[5-メチル-(1,3-フェニレン)ビスオキシ]ビスアニリン、ビス[4,4′-(3-アミノフェノキシ)]ベンズアニリド、4-[3-[4-(4-アミノフェノキシ)フェノキシ]フェノキシ]アニリン、4,4′-[オキシビス(3,1-フェニレンオキシ)]ビスアニリン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル(BAPE)、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(BAPS)、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ケトン(BAPK)、2,2-ビス-[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)]ベンゾフェノン、9,9-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン、2,2-ビス-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス-[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4′-メチレンジ-o-トルイジン、4,4′-メチレンジ-2,6-キシリジン、4,4′-メチレン-2,6-ジエチルアニリン、3,3′-ジアミノジフェニルエタン、3,3′-ジメトキシベンジジン、3,3′′-ジアミノ-p-テルフェニル、4,4′-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、4,4′-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、ビス(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p-β-アミノ-t-ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(2-メチル-4-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(1,1-ジメチル-5-アミノペンチル)ベンゼン、1,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,4-ビス(β-アミノ-t-ブチル)トルエン、2,4-ジアミノトルエン、m-キシレン-2,5-ジアミン、p-キシレン-2,5-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノ-1,3,4-オキサジアゾール、ピペラジン、2′-メトキシ-4,4′-ジアミノベンズアニリド、4,4′-ジアミノベンズアニリド、1,3-ビス[2-(4-アミノフェニル)-2-プロピル]ベンゼン、1,4-ビス[2-(4-アミノフェニル)-2-プロピル]ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)-2,5-ジ-tert-ブチルベンゼン、6-アミノ-2-(4-アミノフェノキシ)ベンゾオキサゾール、2,6-ジアミノ-3,5-ジエチルトルエン、2,4-ジアミノ-3,5-ジエチルトルエン、2,4-ジアミノ-3,3′-ジエチル-5,5′-ジメチルジフェニルメタン、ビス(4-アミノ-3-エチル-5-メチルフェニル)メタン等の芳香族ジアミン化合物、ダイマー酸の二つの末端カルボン酸基が1級のアミノメチル基又はアミノ基に置換されてなるダイマー酸型ジアミン等の脂肪族ジアミン化合物などが挙げられる。
ビフェニル構造を有しない好ましい公知のジアミン化合物として、ポリイミド分子鎖の柔軟性、銅箔との密着性を向上させる点から、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-R)、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)を挙げることができる。従って、ジアミン成分から誘導されたジアミン残基は、2,2′-ジメチル-4,4′-ジアミノビフェニル(m-TB)から誘導されたジアミン残基10~100モル%と、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-R)又は2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)から誘導されたジアミン残基0~90モル%とを含有することが好ましい。
(テトラカルボン酸二無水物成分)
テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、2つのベンゼン環が単結合で結合したビフェニル構造を有する酸無水物残基を有する。この酸無水物残基は、剛直なビフェニル構造を有しているため、ポリイミドに秩序構造を付与する作用を有している。そのため、ポリイミドの低誘電正接化が可能になるとともに、ポリイミドに低いガス透過性と、良好な長期耐熱接着性を付与することができる。
ビフェニル構造を有する酸無水物残基を誘導するテトラカルボン酸二無水物成分は、ビフェニル構造を有し、それぞれのベンゼン環にジカルボン酸無水物残基を有している。また、本発明の効果を損なわない限り、ジカルボン酸無水物残基の結合位置に制限はなく、アルキル基やアリール基等の他の置換基も存在してよい。このようなテトラカルボン酸二無水物成分としては、3,3′,4,4′-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3′,3,4′-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。中でも、秩序性の高い結晶性構造形成による低誘電正接や高熱伝導率の点から3,3′,4,4′-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
本発明において、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、ビフェニル構造を有する酸無水物残基を、50モル%以上、好ましくは60モル%以上含有する。100モル%含有してもよい。50モル%未満であると、ポリイミドの低誘電正接化が困難になる可能性が生ずる。
本発明において、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、本発明の効果を損なわない範囲で、ビフェニル構造を有さない公知の酸二無水物から誘導される酸無水物残基を含有することができる。そのような公知の酸二無水物としては、例えば、3,3′,4,4′-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4′-オキシジフタル酸二無水物、2,2′,3,3′-、2,3,3′,4′-又は3,3′,4,4′-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3′,3,4′-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エーテル酸二無水物、3,3′′,4,4′′-、2,3,3′′,4′′-又は2,2′′,3,3′′-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)-プロパン二無水物、ビス(2,3-又は3.4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1-ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2,7,8-、1,2,6,7-又は1,2,9,10-フェナンスレン-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-アントラセンテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)テトラフルオロプロパン二無水物、2,3,5,6-シクロヘキサン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、2,6-又は2,7-ジクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-(又は1,4,5,8-)テトラクロロナフタレン-1,4,5,8-(又は2,3,6,7-)テトラカルボン酸二無水物、2,3,8,9-、3,4,9,10-、4,5,10,11-又は5,6,11,12-ペリレン-テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、ピラジン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、チオフェン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、4,4′-ビス(2,3-ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルメタン二無水物、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物等が挙げられる。
ビフェニル構造を有しない好ましい公知のテトラカルボン酸二無水物として、熱膨張係数低減の点から、ピロメリット酸二無水物を挙げることができる。従って、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、3,3′,4,4′-ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物(BPDA)から誘導された酸無水物残基50~100モル%と、ピロメリット酸二無水物(PMDA)から誘導された酸無水物残基0~50モル%とを含有することが好ましい。
<α-アルミナ微粒子>
本発明のポリアミド酸組成物は、熱伝導性フィラーとしてα-アルミナ微粒子を含有する。α-アルミナ微粒子は、結晶性が高く且つ誘電正接が低いという性質を有する。従って、α-アルミナ微粒子を熱伝導性フィラーとして採用すると、α-アルミナ微粒子を含有するポリイミドの誘電正接を増大させずに熱伝導性を改善することができる。α-アルミナ微粒子として市販品を採用することができる。
α-アルミナ微粒子の平均粒子径は、2μm~10μm、好ましくは2μm~5μmである。平均粒子径が小さすぎると熱伝導性向上の効果が小さくなり、大きすぎるとポリアミド酸中に分散させ難くなり、樹脂フィルムを形成したときに周辺の樹脂収縮による応力の増加で空隙が発生したりして、発明効果の制御が難しくなることが懸念される。また、平均粒子径が大きすぎると高周波帯の波長に粒径が近づき、誘電特性に影響を与えるからである。ここで、平均粒子径は、レーザ回折散乱法による体積基準の粒度分布測定によって得られる頻度分布曲線における累積値が50%となる平均粒子径D50である。
なお、α-アルミナ微粒子の最大粒子径は、15μmを超えないことが好ましい。最大粒子径が15μmを超えると、ポリイミドフィルムの表面平滑性が低下し、表面凹凸が発生し易くなり、また、α-アルミナ微粒子とポリイミドとの界面に空隙が発生し易くなるからである。
また、α-アルミナ微粒子のポリアミド酸組成物中の含有量は、少なすぎると熱伝導特性が低くなり、放熱材料として十分な特性を得ることができず、多すぎるとポリイミド組成物が脆くなり、取り扱い難くなるばかりでなく、樹脂フィルムを形成しようとする場合、ポリアミド酸組成物の粘度が高くなり、作業性も低下するので、ポリアミド酸100体積部に対し20~80体積部、好ましくは30~70体積部である。
<その他の成分>
本発明のポリアミド酸組成物は、有機溶媒を含有することができる。有機溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N-ジエチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、2-ブタノン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホルアミド、N-メチルカプロラクタム、硫酸ジメチル、シクロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム、トリグライム、クレゾール等が挙げられる。これらの溶媒を2種以上併用することもでき、更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素の併用も可能である。有機溶媒の含有量としては特に制限されるものではないが、ポリアミド酸の濃度が5~30重量%程度になるような使用量に調整して用いることが好ましい。
更に、本発明のポリアミド酸組成物は、必要に応じて、発明の効果を損なわない範囲で、α-アルミナ微粒子以外の添加物、例えば、二酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、フッ化アルミニウム、フッ化カルシウム等の無機フィラー、フッ素系ポリマー粒子や液晶ポリマー粒子等の有機フィラー、可塑剤、硬化促進剤、カップリング剤、充填剤、顔料、難燃剤などを含有することができる。
<ポリアミド酸組成物の粘度>
本発明のポリアミド酸組成物の粘度は、塗工する際のハンドリング性を高め、均一な厚みの塗膜を形成しやすい粘度範囲として、例えば5000cps~100000cpsの範囲内とすることが好ましく、10000cps~50000cpsの範囲内とすることがより好ましい。
<ポリアミド酸組成物の調製>
本発明のポリアミド酸組成物は、例えば、溶媒中でジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とをほぼ1:1のモル比で混合し、0~100℃の温度で0.5~24時間反応させてポリアミド酸溶液を調製し、その溶液中にα-アルミナ微粒子を常法に従って混合分散することにより調製することができる。
[ポリイミド組成物]
本発明のポリイミド組成物は、本発明のポリアミド酸組成物中のポリアミド酸に対し、常法に従ってイミド化処理することで得られるものであり、本発明のポリアミド酸組成物に関し説明した発明特定事項で特徴づけることができる。
即ち、本発明のポリイミド組成物は、ジアミン成分から誘導されたジアミン残基と、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基とを有するポリイミドと、α-アルミナ微粒子とを含有するポリイミド組成物であって、
α-アルミナ微粒子のポリイミド組成物中の含有量が、ポリイミド100体積部に対し20~80体積部であり、
α―アルミナ微粒子の平均粒子径D50が、2μm以上10μm以下であり(ここで、平均粒子径D50は、レーザ回折散乱法による体積基準の粒度分布測定によって得られる頻度分布曲線における累積値が50%となる平均粒子径である)、
ジアミン成分から誘導されたジアミン残基は、ビフェニル構造を有するジアミン残基を10モル%以上含有し、
テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、ビフェニル構造を有する酸無水物残基を50モル%以上含有するポリイミド組成物である。
以上の構成を有する本発明のポリイミド組成物は、ポリイミドの低誘電性が維持されたまま、良好な熱伝導性を示し、しかも所望の“熱膨張係数”と銅箔等の“金属層に対する良好な密着性”も示すものである。
本発明のポリイミド組成物の重量平均分子量は、例えば10,000~400,000の範囲内が好ましく、50,000~350,000の範囲内がより好ましい。重量平均分子量が10,000未満であると、フィルムの強度が低下して脆化しやすい傾向となる。一方、重量平均分子量が400,000を超えると、過度に粘度が増加して塗工作業の際にフィルム厚みムラ、スジ等の不良が発生しやすい傾向になる。また、ポリイミド組成物のガラス転移温度は、耐熱性を付与する観点から300℃以上とすることが好ましい。ガラス転移温度を300℃以上とするには、ポリイミドを構成するためのテトラカルボン酸二無水物成分やジアミン成分を適宜選択することで可能となる。
本発明のポリイミド組成物の形態は、特に限定されるものではないが、好ましくはフィルム(シート)状の形態を有する。この場合、単層又は複数層のポリイミド層を有する“樹脂フィルム”となるが、ポリイミド層の少なくとも1層が、本発明のポリイミド組成物からなる熱伝導性ポリイミド層であればよい。
換言すれば、“樹脂フィルム”は、α-アルミナ微粒子を含有する本発明のポリアミド酸組成物から形成される熱伝導性ポリイミド層のみからなっていてもよく、α-アルミナ微粒子を含有しないポリイミド層を更に有してもよい。“樹脂フィルム”を複数層の積層構造とする場合、熱伝導性を考慮するとすべての層を本発明のポリアミド酸組成物から形成される熱伝導性ポリイミド層から形成することが好ましい。ただし、α-アルミナ微粒子を含有する熱伝導性ポリイミド層の隣接層を、α-アルミナ微粒子などの熱伝導性フィラーを含有しない層とするか、あるいはその含有量が低い層とすることにより、加工時等の熱伝導性フィラーの滑落が防止できるという有利な効果をもたせることができる。熱伝導性フィラーを含有しないポリイミド層を有する場合、その厚みは、例えば、α-アルミナ微粒子を含有する熱伝導性ポリイミド層の1/100~1/2の範囲内、好ましくは1/20~1/3の範囲内とする。熱伝導性フィラーを含有しないポリイミド層を有する場合、そのポリイミド層が金属層に接するようにすれば、金属層との間の密着性が向上することが期待できる。
このような“樹脂フィルム”中で、本発明のポリイミド組成物から形成される熱伝導性ポリイミド層の厚みは、例えば2~100μmの範囲内であることが好ましく、4~50μmの範囲内であることがより好ましい。また、α-アルミナ微粒子の最大粒子径が熱伝導性ポリイミド層の厚みに対して0.05~0.7の範囲内であることが好ましい。α-アルミナ微粒子の最大粒子径が熱伝導性のポリイミド層の厚みに対して0.05を下回る場合は、熱伝導性が不十分となることが懸念され、0.7を超える場合は、熱伝導性ポリイミド層の表面の平滑性が損なわれることが懸念される。
このような“樹脂フィルム”全体の厚さは、例えば2~100μmの範囲内であることが好ましく、4~50μmの範囲内がより好ましい。“樹脂フィルム”の厚みが2μmに満たないと、金属張積層板の製造時の搬送工程で金属箔にシワが入るなどの不具合が生じやすくなる。反対に、“樹脂フィルム”の厚みが100μmを超えると高い熱伝導性の発現や、屈曲性等の点で不利になる傾向となる。なお、“樹脂フィルム”の耐電圧は、1kV以上とすることが好ましい。
本発明のポリイミド組成物は、例えば回路基板の接着層として適用する場合において、10GHzにおける誘電正接(Tanδ:Df)が0.005以下を示すことが好ましい。10GHzにおける誘電正接が0.005を超えると、FPC等の回路基板に使用した際に、高周波信号の伝送経路上で電気信号のロスなどの不都合が生じやすくなる。なお、10GHzにおける誘電正接の下限値は特に制限されない。
また、本発明のポリイミド組成物は、例えば回路基板の接着層として適用する場合において、インピーダンス整合性を確保するために、10GHzにおける比誘電率(Dk)の平方根と誘電正接(Df)の積、すなわち、下記式(1)に基づき算出される誘電特性を示す指標であるE値が0.35以下、好ましくは0.30以下、更に好ましくは0.25以下を示すことが好ましい。E値が、上記上限を超えると、例えばFPC等の回路基板に使用した際に、高周波信号の伝送経路上で電気信号のロスなどの不都合が生じやすくなる。
Figure 2022101201000001
また、フィルム形状の本発明のポリイミド組成物の熱膨張係数(CTE)は、熱膨張係数が小さすぎると、金属張積層板とした後でカールが生じやすくハンドリング性に低下し、一方、熱膨張係数が大きすぎると、フレキシブル基板など電子材料としての寸法安定性が低下し、また耐熱性も低下する傾向にあるので、好ましくは5×10-6~30×10-6/K(5~30ppm/K)の範囲、より好ましくは10×10-6~25×10-6/K(10~25ppm/K)の範囲内である。
フィルム形状の本発明のポリイミド組成物の厚み方向における熱伝導率(λz)は、熱伝導率λzが低すぎると、放熱用途への適用が困難になるので、好ましくは0.5W/mK以上であり、より好ましくは1.0W/mK以上、特に好ましくは1.5W/mK以上である。なお、熱伝導率λzが高くなると、優れた放熱特性が得られ、例えば放熱基板の他、多くの用途へ適用可能な樹脂フィルムとすることができる。また、樹脂フィルムの熱伝導率(λz)は、平面方向で1.0W/mK以上であることが好ましく、2.0W/mK以上であることがより好ましい。
<ポリイミド組成物の調製(熱伝導性ポリイミド層の形成)>
本発明のポリアミド酸組成物から、熱伝導性ポリイミド層の形態のポリイミド組成物を調製する方法は、特に限定されるものではなく公知の手法を採用することができる。ここでは、その最も代表的な例を示す。
まず、本発明のポリアミド酸組成物を任意の支持基材上に直接流延塗布して塗布膜を形成する。次に、塗布膜を150℃以下の温度で乾燥し、ある程度溶媒を除去する。その後、塗布膜に対し、更にイミド化のために100~400℃、好ましくは130~360℃の温度範囲で5~30分間程度の熱処理を行う。このようにして支持基材上に熱伝導性ポリイミド層を形成することができる。2層以上のポリイミド層とする場合、第一のポリアミド酸の樹脂溶液を塗布、乾燥したのち、第二のポリアミド酸の樹脂溶液を塗布、乾燥する。それ以降は、同様にして、ポリアミド酸の樹脂溶液を、必要な回数だけ、順次塗布し、乾燥する。その後、まとめて100~400℃の温度範囲で5~30分間程度の熱処理を行って、イミド化を行う。熱処理の温度が100℃より低いとポリイミドの脱水閉環反応が十分に進行せず、反対に400℃を超えると、ポリイミド層が劣化するおそれがある。
<金属張積層板>
本発明の金属張積層板は、金属層とポリイミド絶縁層とが積層されているものであるが、ポリイミド絶縁層が、本発明のポリイミド組成物から形成されていることを特徴とする。また、この金属張積層板の金属層が配線に加工されている回路基板も本発明の一態様である。
また、ポリイミド絶縁層は、多層ポリイミド層であってもよく、その場合、多層ポリイミド層の少なくとも一層が本発明のポリイミド組成物から形成されていればよい。この金属張積層板は、ポリイミド絶縁層の片面側のみに金属層を有する片面金属張積層板であってもよいし、両面に金属層を有する両面金属張積層板であってもよい。
本発明の金属張積層板においては、ポリイミド絶縁層と金属層とを接着するための接着剤を用いることが除外されるものではない。なお、ポリイミド絶縁層の両面に金属層を有する両面金属張積層板において接着層を介在させる場合には、接着層の厚みは、熱伝導性を損なわないように、全ポリイミド絶縁層の厚みの30%未満とすることが好ましく、20%未満とすることがより好ましい。また、ポリイミド絶縁層の片面のみに金属層を有する片面金属張積層板において接着層を介在させる場合には、接着層の厚みは、熱伝導性を損なわないように、全ポリイミド絶縁層の厚みの15%未満とすることが好ましく、10%未満とすることがより好ましい。また、接着層をポリイミド絶縁層の一部として構成するために、ポリイミドから形成することが好ましい。
<金属層>
本発明の金属張積層板の構成要素の金属層の材質としては、特に制限はないが、例えば、銅、ステンレス、鉄、ニッケル、ベリリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム、銀、金、スズ、ジルコニウム、タンタル、チタン、鉛、マグネシウム、マンガン及びこれらの合金等が挙げられる。この中でも、特に銅又は銅合金が好ましい。金属層は、金属箔からなるものであってもよいし、フィルムに金属蒸着したものであってもよい。また、樹脂組成物を直接塗布可能な点から、金属箔でも金属板でも使用可能であり、銅箔若しくは銅板が好ましい。
金属層の厚みは、金属張積層板の使用目的に応じて適宜設定されるため特に限定されないが、薄すぎると金属張積層板の製造等における搬送時にシワが入るなどの不具合が生じるおそれがあり、厚すぎると金属層が硬くなり加工性が劣化するので、好ましくは5μm~3mmの範囲、より好ましくは12μm~1mmの範囲である。なお、金属層の厚みについては、一般的に、車載用回路基板などの用途では厚いものが適し、LED用回路基板などの用途などでは薄い金属層が適する。
本発明の金属張積層板を製造する方法としては、公知の手法を採用することができる。例えば、本発明のポリイミド組成物から形成される熱伝導性ポリイミドフィルムを含む “樹脂フィルム”に直接、又は任意の接着剤を介して金属箔を加熱圧着する方法や、金属蒸着等の手法によって樹脂フィルムに金属層を形成する方法などを挙げることができる。なお、両面金属張積層板は、例えば、片面金属張積層板を形成した後、互いにポリイミド層を向き合わせて熱プレスによって圧着し形成する方法や、片面金属張積層板のポリイミド層に金属箔を圧着し形成する方法等により得ることができる。
以下、実施例に基づいて本発明の内容を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例
の範囲に限定されるものではない。
本実施例に用いた略号は以下の化合物を示す。
m-TB:2,2′-ジメチル-4,4′-ジアミノビフェニル
TPE-R:1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン
BAPP:2,2-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパン
DAPE:4,4′-ジアミノジフェニルエーテル
PMDA:ピロメリット酸二無水物
BPDA:3,3′,4,4′-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
BTDA:3,3′,4,4′-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
DMAc:N,N-ジメチルアセトアミド
フィラー1:住友化学社製、商品名:AA-3(アルミナ、多面体球状、真比重:3.98、D50:3.4μm、最大粒子径:9μm、α率:99%)
フィラー2:住友化学社製、商品名:AA-2(アルミナ、多面体球状、真比重:3.98、D50:2.1μm、最大粒子径:8μm、α率:99%)
フィラー3:住友化学社製、商品名:AA-1.5(アルミナ、多面体球状、真比重:3.98、D50:1.6μm、最大粒子径:5μm、α率:99%)
フィラー4:住友化学社製、商品名:AA-07(アルミナ、多面体球状、真比重:3.98、D50:0.83μm、最大粒子径:5μm、α率:99%)
また、実施例において評価した各特性については、下記評価方法に従った。
[粘度の測定]
合成例1~5のポリアミド酸溶液の粘度(250℃)を、E型粘度計(ブルックフィールド社製、商品名:DV-II+Pro)を用いて測定した。トルクが10%~90%になるよう回転数を設定し、測定を開始してから2分経過後、粘度が安定した時の値を読み取った。
[銅箔引剥し強度(ピール強度)の測定]
各実施例及び比較例で作成した銅張積層板の銅箔層を幅1.0mm、長さ180mmの長矩形にパターンエッチングし、そのパターンが中央になるように、幅20mm、長さ200mmに試験片を切り抜き、IPC-TM-650.2.4.19により180°引剥し試験を行った。実用の観点から、ピール強度が1.0kN/m以上を良好「○」、1.0kN/m未満を不良「×」と評価した。
[厚み方向熱伝導率(λz)の測定]
各実施例及び比較例で作成した銅張積層板の銅箔をエッチング除去して得たポリイミド樹脂フィルムを20mm×20mmのサイズに切り出し、レーザーフラッシュ法による厚み方向の熱拡散率をキセノンフラッシュアナライザー(NETZSCH社製、商品名:LFA447 Nanoflash)を用いて測定し、DSCによる比熱及び水中置換法による密度をそれぞれ測定し、これらの結果をもとに熱伝導率(W/m・K)を算出した。実用上、熱伝導率(W/m・K)が0.5W/m・K以上であることが望まれる。
[比誘電率(Dk)及び誘電正接(Df)の測定]
各実施例及び比較例で作成した銅張積層板の銅箔をエッチング除去して得たポリイミド樹脂フィルムの比誘電率(Dk)および誘電正接(Df)を、ベクトルネットワークアナライザ(Agilent社製、商品名:E8363C)ならびにスプリットポスト誘電体共振器(SPDR共振器)を用いて、周波数10GHzで測定した。なお、測定に使用したポリイミド樹脂フィルムは、温度:24~26℃、湿度:45~55%の条件下で、24時間放置したものである。実用上、誘電正接(Df)は0.005以下、誘電特性を示す指標であるE値(√Dk×Df)が0.35以下であることが望まれる。
[熱膨張係数(CTE)の測定]
各実施例及び比較例で作成した銅張積層板の銅箔をエッチング除去して得たポリイミド樹脂フィルム(3mm×15mm)の熱膨張係数(CTE)を、熱機械分析(TMA)装置にて測定した。測定は、ポリイミド樹脂フィルムに5.0gの荷重を加えながら10℃/minの昇温速度で30℃から280℃まで昇温させ、次いで、250℃から100℃まで降温させ、降温時におけるポリイミド樹脂フィルムの伸び量(線膨張)を測定することにより行った。実用上、熱膨張係数(CTE)は10ppm/K~30ppm/Kの範囲内であることが望まれる。
[平均粒子径の測定]
α-アルミナ微粒子の平均粒子径D50を、レーザ回折式粒度分布測定装置(マルバーン・パナリティカル社製、商品名:Master Sizer 3000)を用い、分散媒には水を使用し、レーザ回折・散乱式測定方式による測定した。
(合成例1:ポリアミド酸溶液Aの調製)
窒素気流下で、m-TB(3.17g、0.0149モル)、TPE-R(19.90g、0.0680モル)を500mlのセパラブルフラスコの中で攪拌しながら溶剤DMAc255g中に溶解させた。次いで、PMDA(6.25g、0.0287モル)、BPDA(15.68g、0.0532モル)を加えた。その後、溶液を室温で3時間攪拌を続けて重合反応を行い、淡黄色の粘稠なポリアミド酸溶液Aを得た。
(合成例2~5:ポリアミド酸溶液B~Eの調製)
合成例1と同様の方法で、表1に示したジアミン及び酸二無水物を加えて重合反応を行い、粘稠なポリアミド酸溶液B~Eを得た。
Figure 2022101201000002
[実施例1]
56.7gのポリアミド酸溶液A及び23.3gのフィラー1を均一になるまで遠心攪拌機で混合し、ポリアミド酸組成物1(ポリアミド酸に対するフィラーの含有率:50体積%)を得た。ポリアミド酸組成物1の配合組成を表2に示す。
銅箔1(電解銅箔、厚さ:35μm、Rz=1.4μm)の上に、ポリアミド酸組成物1を硬化後の厚みが15μmとなるように塗布し、130℃で加熱乾燥し溶剤を除去した。その後、130から360℃までの段階的な熱処理を行い、イミド化を完結して、銅張積層板1を作製した。得られた銅張積層板1について、銅箔をエッチング除去して樹脂フィルム1を作製した。樹脂フィルム1の評価結果を表3に示す。
[実施例2]
56.7gのポリアミド酸溶液B及び23.3gのフィラー1を均一になるまで遠心攪拌機で混合し、ポリアミド酸組成物2(ポリアミド酸に対するフィラーの含有率:50体積%)を得た。ポリアミド酸組成物2の配合組成を表2に示す。
実施例1と同様にして、ポリアミド酸組成物2を硬化後の厚みが18μmとなるように塗布し、銅張積層板2を作製し、更に樹脂フィルム2を作製した。樹脂フィルム2の評価結果を表3に示す。
[実施例3]
56.7gのポリアミド酸溶液C及び23.3gのフィラー2を均一になるまで遠心攪拌機で混合し、ポリアミド酸組成物3(ポリアミド酸に対するフィラーの含有率:50体積%)を得た。ポリアミド酸組成物3の配合組成を表2に示す。
実施例1と同様にして、ポリアミド酸組成物3を硬化後の厚みが18μmとなるように塗布し、銅張積層板3を作製し、更に樹脂フィルム3を作製した。樹脂フィルム3の評価結果を表3に示す。
[実施例4]
56.7gのポリアミド酸溶液A及び12.8gのフィラー1及び10.5gのフィラー2を均一になるまで遠心攪拌機で混合し、ポリアミド酸組成物4(ポリアミド酸に対するフィラーの含有率:50体積%)を得た。ポリアミド酸組成物4の配合組成を表2に示す。
実施例1と同様にして、ポリアミド酸組成物4を硬化後の厚みが15μmとなるように塗布し、銅張積層板4を作製し、更に樹脂フィルム4を作製した。樹脂フィルム4の評価結果を表3に示す。
[実施例5]
40.8gのポリアミド酸溶液A及び23.5gのフィラー1及び15.7gのフィラー3を均一になるまで遠心攪拌機で混合し、ポリアミド酸組成物5(ポリアミド酸に対するフィラーの含有率:70体積%)を得た。ポリアミド酸組成物5の配合組成を表2に示す。
実施例1と同様にして、ポリアミド酸組成物5を硬化後の厚みが15μmとなるように塗布し、銅張積層板5を作製し、更に樹脂フィルム5を作製した。樹脂フィルム5の評価結果を表3に示す。
[実施例6]
72.5gのポリアミド酸溶液B及び7.5gのフィラー1を均一になるまで遠心攪拌機で混合し、ポリアミド酸組成物6(ポリアミド酸に対するフィラーの含有率:20体積%)を得た。ポリアミド酸組成物6の配合組成を表2に示す。
実施例1と同様にして、ポリアミド酸組成物6を硬化後の厚みが18μmとなるように塗布し、銅張積層板6を作製し、更に樹脂フィルム6を作製した。樹脂フィルム6の評価結果を表3に示す。
[実施例7]
銅箔1の上に、合成例1で得たポリアミド酸溶液Aを硬化後の厚みが1.0μmとなるように塗布し、120℃で加熱乾燥し溶剤を除去した。次にその上にポリアミド酸溶液1を硬化後の厚みが14μmとなるように塗布し、90~140℃で加熱乾燥し溶剤を除去した。更にその上に合成例1で得たポリアミド酸溶液Aを硬化後の厚みが1.0μmとなるように塗布し、120℃で加熱乾燥し溶剤を除去した。その後、130~360℃の温度範囲で、段階的に30分かけて昇温加熱して、銅箔上に3層のポリイミド層からなる銅張積層板7を作製した。
銅張積層板7について、銅箔をエッチング除去して樹脂フィルム7を作製した。樹脂フィルム7の評価結果を表3に示す。
[実施例8]
銅箔1の上に、合成例1で得たポリアミド酸溶液Aを硬化後の厚みが1.0μmとなるように塗布し、120℃で加熱乾燥し溶剤を除去した。次にその上にポリアミド酸溶液5を硬化後の厚みが14μmとなるように塗布し、90~140℃で加熱乾燥し溶剤を除去した。更にその上に合成例1で得たポリアミド酸溶液Aを硬化後の厚みが1.0μmとなるように塗布し、120℃で加熱乾燥し溶剤を除去した。その後、130~360℃の温度範囲で、段階的に30分かけて昇温加熱して、銅箔上に3層のポリイミド層からなる銅張積層板8を作製した。
銅張積層板8について、銅箔をエッチング除去して樹脂フィルム8を作製した。樹脂フィルム8の評価結果を表3に示す。
(比較例1)
56.7gのポリアミド酸溶液D及び23.3gのフィラー1を均一になるまで遠心攪拌機で混合し、ポリアミド酸組成物9(ポリアミド酸に対するフィラーの含有率:50体積%)を得た。ポリアミド酸組成物9の配合組成を表2に示す。
実施例1と同様にして、ポリアミド酸組成物9を硬化後の厚みが18μmとなるように塗布し、銅張積層板9を作製し、更に樹脂フィルム9を作製した。樹脂フィルム9の評価結果を表3に示す。
(比較例2)
56.7gのポリアミド酸溶液E及び23.3gのフィラー1を均一になるまで遠心攪拌機で混合し、ポリアミド酸組成物10(ポリアミド酸に対するフィラーの含有率:50体積%)を得た。ポリアミド酸組成物10の配合組成を表2に示す。
実施例1と同様にして、ポリアミド酸組成物10を硬化後の厚みが18μmとなるように塗布し、銅張積層板10を作製し、更に樹脂フィルム10を作製した。樹脂フィルム10の評価結果を表3に示す。
(比較例3)
76.5gのポリアミド酸溶液C及び3.5gのフィラー4を均一になるまで遠心攪拌機で混合し、ポリアミド酸組成物11(ポリアミド酸に対するフィラーの含有率:10体積%)を得た。ポリアミド酸組成物11の配合組成を表2に示す。
実施例1と同様にして、ポリアミド酸組成物11を硬化後の厚みが18μmとなるように塗布し、銅張積層板11を作製し、更に樹脂フィルム11を作製した。樹脂フィルム11の評価結果を表3に示す。
(比較例4)
40.8gのポリアミド酸溶液A及び23.5gのフィラー3及び15.7gのフィラー4を遠心攪拌機で混合したが、フィラーが凝集し、膜厚が均一な樹脂フィルムの製膜ができなかった。
Figure 2022101201000003
Figure 2022101201000004
<結果の考察>
実施例1~8で調製したポリアミド酸組成物の場合、α-アルミナ微粒子のポリアミド酸組成物中の含有量が、ポリアミド酸100体積部に対し20~80体積部の範囲内であり、使用したα―アルミナ微粒子の平均粒子径D50が、2μm~10μmの範囲内となっており、また、ジアミン残基がビフェニル構造を有するジアミン残基を10モル%以上含有し、且つ酸無水物残基がビフェニル構造を有する酸無水物残基を50モル%以上含有しているので、CTE、λz、ピール強度及び誘電特性のいずれの評価項目についても、良好な結果が得られた。
他方、比較例1の場合、ポリアミド酸組成物のポリアミド酸を構成するジアミン残基及び酸無水物残基が、いずれもビフェニル構造を有する残基を含有しておらず、また、比較例2の場合、ジアミン残基がすべてビフェニル構造を有するジアミン残基であったが、酸無水物残基が、すべて、ビフェニル構造を有しないPMDAから誘導される酸無水物残基であった。このため、Dfの値が0.005を大きく超える0.0071であり、E値も0.35を大きく超える0.52という値であり、比較例2の場合には、比較例1よりはDfの値が低いがそれでも0.005を超えてしまい、E値も0.35を超える0.46という値であり、しかもピール強度は「×」評価であった。
比較例3の場合、α-アルミナ微粒子として、平均粒子径D50が2μm未満の0.83μmのものを使用したので、λz0.5[W/m・K]未満となり、熱膨張係数も30[ppm/K]を大きく超え、Dfの値も0.005を超えてしまった。
なお、比較例4の場合は、α-アルミナ微粒子として、平均粒子径D50が2μm未満の1.6μm(23.5g)と0.83μm(15.7g)とを2種類併用したので、ポリアミド酸組成物で凝集が生じ、ポリアミド酸組成物を塗布することができず、金属張積層板を作成できなかった。

Claims (6)

  1. ジアミン成分から誘導されたジアミン残基と、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基とを有するポリアミド酸と、α-アルミナ微粒子とを含有するポリアミド酸組成物であって、
    α-アルミナ微粒子のポリアミド酸組成物中の含有量が、ポリアミド酸100体積部に対し20~80体積部であり、
    α―アルミナ微粒子の平均粒子径D50が、2μm以上10μm以下であり(ここで、平均粒子径D50は、レーザ回折散乱法による体積基準の粒度分布測定によって得られる頻度分布曲線における累積値が50%となる平均粒子径である)、
    ジアミン成分から誘導されたジアミン残基は、ビフェニル構造を有するジアミン残基を10モル%以上含有し、
    テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、ビフェニル構造を有する酸無水物残基を50モル%以上含有する
    ポリアミド酸組成物。
  2. ビフェニル構造を有するジアミン残基が、2,2′-ジメチル-4,4′-ジアミノビフェニルから誘導されたジアミン残基であり、ビフェニル構造を有する酸無水物残基が、3,3′,4,4′-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物から誘導された酸無水物残基である請求項1記載のポリアミド酸組成物。
  3. ジアミン成分から誘導されたジアミン残基が、2,2′-ジメチル-4,4′-ジアミノビフェニルから誘導されたジアミン残基10~100モル%と、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン又は2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパンから誘導されたジアミン残基0~90モル%とを含有し、
    テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、3,3′,4,4′-ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物から誘導された酸無水物残基50~100モル%と、ピロメリット酸二無水物から誘導された酸無水物残基0~50モル%とを含有する請求項1記載のポリアミド酸組成物。
  4. ジアミン成分から誘導されたジアミン残基と、テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基とを有するポリイミドと、α-アルミナ微粒子とを含有するポリイミド組成物であって、
    α-アルミナ微粒子のポリイミド組成物中の含有量が、ポリイミド100体積部に対し20~80体積部であり、
    α―アルミナ微粒子の平均粒子径D50が、2μm以上10μm以下であり(ここで、平均粒子径D50は、レーザ回折散乱法による体積基準の粒度分布測定によって得られる頻度分布曲線における累積値が50%となる平均粒子径である)、
    ジアミン成分から誘導されたジアミン残基は、ビフェニル構造を有するジアミン残基を10モル%以上含有し、
    テトラカルボン酸二無水物成分から誘導された酸無水物残基は、ビフェニル構造を有する酸無水物残基を50モル%以上含有
    するポリイミド組成物。
  5. 金属層とポリイミド絶縁層とが積層されてなる金属張積層板であって、ポリイミド絶縁層が、請求項4記載のポリイミド組成物から形成されている金属張積層板。
  6. 請求項5の金属張積層板の金属層が配線に加工されている回路基板。
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