JP2022100708A - 飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】タンパク質及びアルコールを含有しながら、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さが抑制された飲料を提供すること。【解決手段】タンパク質、アルコール及び高甘味度甘味料を含有し、ショ糖換算での甘味度が0.5w/v%以上である、飲料。【選択図】なし

Description

本発明は、飲料に関する。
近年、ダイエット及びトレーニング等の際の栄養補給を目的としてタンパク質(いわゆるプロテイン)を摂取する需要が高まっている。そして、タンパク質を手軽に摂取できることからタンパク質含有飲料が種々開発されている。例えば、特許文献1には、タンパク質濃縮物を原料として含む飲料であって、タンパク質を少なくとも0.5g/100ml含有し、pH4.6未満である容器詰飲料が開示されている。また、特許文献2には、(A)乳タンパク質8質量%以上、及び(B)タマリンドガム、を少なくとも含み、pHが4.0以下である高タンパク質飲料が開示されている。
特開2018-38346号公報 特開2016-158602号公報
本発明者らは、消費者の多様なニーズを満たすため、タンパク質及びアルコールを含有する飲料の開発を進めてきた。しかしながら、タンパク質とアルコールを配合した飲料では、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さが強調されてしまうという課題があった。
そこで、本発明は、タンパク質及びアルコールを含有しながら、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さが抑制された飲料を提供することを目的とする。
本発明は、タンパク質、アルコール及び高甘味度甘味料を含有し、ショ糖換算での甘味度が0.5w/v%以上である、飲料に関する。
本発明に係る飲料は、タンパク質及びアルコールに加えて、高甘味度甘味料を含有し、さらに所定の甘味度に調整されているため、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さが抑制されている。
上記飲料において、上記高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウム及びスクラロースから選ばれる少なくとも1種を含むものであってよい。これにより、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さが抑制される効果がより顕著になる。
上記飲料において、上記タンパク質の含有量は、0.25g/100mL以上であってよい。本発明に係る飲料は、タンパク質及びアルコールを含有しながら、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さが抑制されているため、タンパク質の含有量を高くすることができる。
上記飲料は、糖類の含有量が、0.5g/100mL未満であってよい。糖類の含有量が少ないと、糖類とタンパク質とのアミノカルボニル反応が低減されるため、飲料の褐変を抑制することができる。
上記飲料は、酸度がクエン酸換算で0.1w/v%以上0.5w/v%以下であってよい。これにより、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さが抑制される効果がより顕著になり、かつキレも優れたものになる。
上記飲料において、上記タンパク質の含有量は、3g/100mL以下であってよい。
上記飲料は、アルコール度数が、1v/v%以上7v/v%以下であってよい。
本発明はまた、タンパク質、アルコール及び高甘味度甘味料を配合すること、及びショ糖換算での甘味度を0.5w/v%以上に調整すること、を含む、飲料の製造方法にも関する。
本発明は更にタンパク質及びアルコールを含有する飲料のタンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さを抑制する方法であって、上記飲料に高甘味度甘味料を更に添加すること、及び上記飲料のショ糖換算での甘味度を0.5w/v%以上に調整すること、を含む、方法にも関する。
本発明によれば、タンパク質及びアルコールを含有しながら、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さが抑制された飲料を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
〔飲料〕
本実施形態に係る飲料は、タンパク質、アルコール及び高甘味度甘味料を含有し、ショ糖換算での甘味度が0.5w/v%以上である。
本実施形態に係る飲料に配合するタンパク質の種類は、飲料に使用できる限り特に制限はなく、任意のタンパク質を使用することができる。また、本明細書におけるタンパク質には、タンパク質を酵素等により部分的に加水分解したタンパク質分解物及び/又はペプチドも含まれる。タンパク質の具体例としては、例えば、乳タンパク質、卵タンパク質、肉由来のタンパク質等の動物性タンパク質、並びに大豆タンパク質、小麦タンパク質、大麦タンパク質、エンドウ豆タンパク質等の植物性タンパク質が挙げられる。
乳タンパク質としては、例えば、ホエイ及びカゼインが挙げられる。ホエイは、牛乳から乳脂肪分と固形タンパク質を除いて残ったものである。カゼインは、ホエイを作るため取り除いた固形タンパク質から作ったものである。卵タンパク質としては、例えば、卵白(タンパク質)が挙げられる。
タンパク質としては、必須アミノ酸が摂取できるという観点からは、動物性タンパク質が好ましい。また、タンパク質としては、油脂をほとんど含んでおらず、低脂肪及び低カロリーであるという観点からは、植物性タンパク質が好ましい。
タンパク質としては、本発明による効果がより顕著に発揮されるという観点から、動物性タンパク質が好ましく、乳タンパク質がより好ましく、ホエイ及びカゼインが更に好ましく、ホエイが特に好ましい。
本実施形態に係る飲料には、タンパク質を1種単独で配合してもよいし、2種以上を組み合わせて配合してもよい。本実施形態に係る飲料に配合するタンパク質は、粉状等の固体状の形態であってもよく、液状の形態であってもよい。
本実施形態に係る飲料中のタンパク質の含有量は、特に制限されないが、例えば、0.05g/100mL以上10g/100mL以下の範囲内であってよい。本発明による効果をより顕著に発揮するという観点から、本実施形態に係る飲料中のタンパク質のタンパク質の含有量は、0.1g/100mL以上7.5g/100mL以下であってよく、0.15g/100mL以上7g/100mL以下であってよく、0.2g/100mL以上5g/100mL以下であってよく、0.25g/100mL以上3g/100mL以下であってよい。
本実施形態に係る飲料のタンパク質の含有量は、例えば、「食品表示基準について(令和2年11月30日改正消食表第454号)」に沿った窒素定量換算法により測定することができる。
本実施形態に係る飲料は、アルコール度数が1v/v%以上であるアルコール飲料であってもよく、アルコール度数が0v/v%超1v/v%未満であるノンアルコール飲料であってもよい。なお、本明細書においてアルコールとは、特に言及しない限りエタノールを意味する。
本実施形態に係る飲料のアルコール度数は、特に制限されず、例えば、0.1v/v%以上、0.3v/v%以上、0.5v/v%以上、0.7v/v%以上、1v/v%以上、2v/v%以上、3v/v%以上、4v/v%以上、又は5v/v%以上であってよい。また、本実施形態に係る飲料のアルコール度数は、例えば、20v/v%以下、15v/v%以下、10v/v%以下、9v/v%以下、8v/v%以下、7v/v%以下、6v/v%以下、5v/v%以下、4v/v%以下、3v/v%以下、2v/v%以下、1v/v%以下、0.8v/v%以下、0.6v/v%以下、0.4v/v%以下、又は0.2v/v%以下であってよい。
本実施形態に係る飲料に配合する高甘味度甘味料は、飲料に使用できる限り特に制限はなく、任意の高甘味度甘味料を使用することができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームを挙げることができる。
本実施形態に係る飲料には、高甘味度甘味料を1種単独で配合してもよいし、2種以上を組み合わせて配合してもよい。高甘味度甘味料としては、本発明による効果がより顕著に発揮されるという観点から、アセスルファムカリウム及びスクラロースから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
本実施形態に係る飲料は、ショ糖換算での甘味度が0.5w/v%以上であればよい。本明細書では、飲料がショ糖を1w/v%の濃度で含有する際の甘味度と同等の甘味度を有することを、ショ糖換算での甘味度が1w/v%であるという。ショ糖換算での甘味度は、20℃でのショ糖(スクロース)の甘味度を1としたときの各種甘味料の甘味の強度を相対値として表した値(相対甘味度)から算出することができる。相対甘味度は、例えば、ネオテームは10000であり、アセスルファムカリウムは200であり、スクラロースは600であり、サッカリンは350であり、サッカリンナトリウムは500であり、ステビアは400であり、グリチルリチンは300であり、ソーマチンは2000であり、モネリンは3000であり、アスパルテームは200であり、アリテームは2000であり、ブドウ糖は0.6~0.7であり、果糖は1.2~1.5であり、水あめは0.35~0.4であり、乳糖は0.15~0.4である。例えば、飲料がスクラロースを0.01w/v%の濃度で含有する場合、ショ糖換算での甘味度は6w/v%(=0.01w/v%×600)である。なお、飲料が2種以上の甘味料を含む場合は、各甘味料のそれぞれのショ糖換算での甘味度を足し合わせた値が、飲料のショ糖換算での甘味度である。
本実施形態に係る飲料は、ショ糖換算での甘味度が、例えば、0.5w/v%以上50w/v%以下であってよい。本発明による効果をより顕著に発揮するという観点から、本実施形態に係る飲料は、ショ糖換算での甘味度が、1w/v%以上30w/v%以下であってよく、2w/v%以上25w/v%以下であってよく、3w/v%以上20w/v%以下であってよく、5w/v%以上15w/v%以下であってよい。
本実施形態に係る飲料の糖類の含有量は、飲料が上述のショ糖換算の甘味度を満たす限りにおいて、特に制限されない。なお、本明細書において、糖類とは、単糖類及び二糖類(糖アルコールは除く。)を意味する。糖類の含有量とは、単糖類及び二糖類(糖アルコールは除く。)の合計含有量である。
本実施形態に係る飲料は、糖類の含有量が、例えば、0g/100mL以上5g/100mL以下であってよい。糖類の含有量は、例えば、3g/100mL以下、2.5g/100mL以下、2g/100mL以下、1.5g/100mL以下、1g/100mL以下、0.5g/100mL以下、又は0.5g/100mL未満(栄養表示基準における無糖)であってよい。糖類の含有量が少ないと、糖類とタンパク質とのアミノカルボニル反応が低減され、飲料の褐変を抑制することができるため、この観点からは、本実施形態に係る飲料は、糖類の含有量がより少ない方が好ましい。
本実施形態に係る飲料の糖類の含有量は、例えば、「食品表示基準について(令和2年11月30日改正消食表第454号)」に沿った高速液体クロマトグラフ法により測定することができる。
本実施形態に係る飲料の酸度は、特に制限されず、例えば、クエン酸換算で0.01w/v%以上1w/v%以下であってよい。本実施形態に係る飲料の酸度は、本発明による効果をより顕著に発揮するという観点から、クエン酸換算で0.05w/v%以上0.7w/v%以下であってよく、クエン酸換算で0.1w/v%以上0.5w/v%以下であってよく、クエン酸換算で0.2w/v%以上0.4w/v%以下であってよい。
本明細書において、酸度とは、飲料中に含まれる酸の濃度(w/v%)を示す値であり、クエン酸換算で示した値である。クエン酸換算の濃度は、果実飲料の日本農林規格(平成25年12月24日農林水産省告示第3118号)に沿った中和滴定法により算出される。一例として、酒石酸1w/v%に相当するクエン酸換算の濃度は0.853w/v%であり、乳酸1w/v%に相当するクエン酸換算の濃度は0.888w/v%であり、リン酸1w/v%に相当するクエン酸換算の濃度は1.306w/v%であり、リンゴ酸1w/v%に相当するクエン酸換算の濃度は0.955w/v%である。
換算前の酸の濃度は、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル」記載の方法によって測定することができる。なお、リン酸は「イオンクロマトグラフ」を用いて測定することができる。
本実施形態に係る飲料の酸度は、例えば、酸味料の添加によって調整することができる。酸味料としては、例えば、リン酸、乳酸、リンゴ酸、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸、アジピン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、酒石酸、酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウムが挙げられる。
本実施形態に係る飲料は、飲料に通常配合される着色料、甘味料、酸化防止剤、酸味料、香料、塩類等の添加剤を含んでいてもよい。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素を挙げることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲン、デンプンを挙げることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールを挙げることができる。酸味料としては、例えば、上述した酸味料を挙げることができる。香料としては、例えば、アルコールフレーバー(例えば、ジンフレーバー等)、ヨーグルトフレーバー、フルーツフレーバー(例えば、レモンフレーバー、梅フレーバー等)を挙げることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムを挙げることができる。
本実施形態に係る飲料は、非発泡性であってもよく、発泡性であってもよい。ここで、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)未満であることをいい、発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)以上であることをいう。発泡性とする場合、ガス圧の上限は0.294MPa(3.0kg/cm)程度としてもよい。
本実施形態に係る飲料は、例えば、チューハイテイスト飲料であってよい。本明細書において、チューハイテイスト飲料とは、チューハイ、又はチューハイ様の香味を有する飲料を意味する。チューハイテイスト飲料は、フルーツフレーバー、果汁を含有していてもよい。フルーツフレーバー及び果汁の果実種は、例えば、梅、リンゴ、イチゴ、桃等のバラ科果実、レモン、ミカン、グレープフルーツ、オレンジ、ライム、ゆず、かぼす、すだち、シークァーサー等の柑橘類果実、ぶどう果実等が挙げられる。
本実施形態に係る飲料は、容器に入れて、容器入り飲料として提供することができる。容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分及び光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
本実施形態に係る飲料は、RTD(Ready To Drink)の形態であってもよい。RTDは、蓋を開けてそのまま飲用されるものである。
本実施形態に係る飲料は、タンパク質、アルコール及び高甘味度甘味料を配合し、ショ糖換算での甘味度を上述した範囲内に調整することの他は、常法に従って製造することができる。ショ糖換算での甘味度の調整は、例えば、原料液に添加する高甘味度甘味料の添加量を調整することにより実施することができる。本明細書において、原料液とは、飲料のもととなる液を意味する。
本実施形態に係る飲料の製造方法は、必要に応じて、タンパク質の含有量を上述した範囲内に調整すること、アルコール濃度を上述した範囲内に調整すること、酸度を上述した範囲内に調整すること、糖類の含有量を上述した範囲内に調整することを更に含んでいてもよい。酸度の調整は、例えば、原料液に酸味料を添加し、その添加量を調整することにより実施することができる。糖類の含有量は、例えば、原料液に添加する糖類の添加量を調整すること(添加しないことも含む。)により実施することができる。
本実施形態に係る飲料は、例えば、タンパク質、アルコール(例えば、原料用アルコール、スピリッツ、ウォッカ等の蒸留アルコール)及び高甘味度甘味料と、必要に応じて、水及び各種添加剤と、を原料タンクに配合する配合工程を含む製造方法により得ることができる。
本実施形態に係る製造方法は、配合工程において各成分を混合して得た混合液をろ過するろ過工程と、ろ過工程でろ過したろ過液を殺菌する第一の殺菌工程と、第一の殺菌工程で殺菌した殺菌済みのろ過液をビン、缶、ビン、ペットボトル等の容器に充填する充填工程と、充填工程で容器に充填されたろ過液を容器ごと殺菌する第二の殺菌工程と、を更に含んでいてもよい。
配合工程は、各成分がよく混ざるよう、撹拌機等により撹拌しながら混合してもよい。また、ろ過工程は、一般的なフィルター又はストレーナーによって行うことができる。第一の殺菌工程は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行ってもよく、同様の処理を行うことができるのであれば、これに限定されることなく適用可能である。充填工程は、飲料の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填してもよい。第二の殺菌工程は、所定の温度及び所定の時間でろ過液を容器ごと加熱することにより行うことができる。第二の殺菌工程を行わない無殺菌充填を行うことも可能である。
〔タンパク質及びアルコールを含有する飲料のタンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さを抑制する方法〕
上述した本発明は、タンパク質及びアルコールを含有する飲料のタンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さを抑制する方法であって、当該飲料に高甘味度甘味料を更に添加すること、及び当該飲料のショ糖換算での甘味度を0.5w/v%以上に調整することを含む、方法と捉えることもできる。本実施形態に係る方法における具体的な態様等は、上述した飲料における具体的な態様等を制限なく適用できる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。
〔試験例1:飲料の製造及び評価〕
(飲料の製造)
水に、ホエイ(タンパク質)、スクラロース、アセスルファムカリウム、スピリッツ、大豆多糖類、消泡剤及び/又は香料(ヨーグルトフレーバー)を表1に示す含有量となるように添加し、試験例1-1~1-10の飲料を製造した。
(官能評価)
試験例1-1~1-10の飲料に対して、「プロテイン(タンパク質)の苦味」、「プロテイン(タンパク質)由来の生臭さ」、「キレ」及び「総合評価」の評価項目について官能評価を実施した。官能評価は、選抜された識別能力のあるパネル4名により実施した。いずれの評価項目も評点1~5の5段階で評価し、その平均値を評価スコアとした。
「プロテイン(タンパク質)の苦味」は、評点が高いほどプロテイン由来の苦味を強く感じることを示す。「プロテイン(タンパク質)由来の生臭さ」は、評点が高いほどプロテイン由来の生臭さを強く感じることを示す。すなわち、「プロテイン(タンパク質)の苦味」及び「プロテイン(タンパク質)由来の生臭さ」の評価項目は、評点が低いほど好ましいことを意味する。「キレ」は、後味が口に残らない感覚であり、評点が高いほどキレを強く感じることを示す。「総合評価」は、飲料としての香味のバランスであり、評点が高いほど好ましい飲料としての香味を感じることを示す。「プロテイン(タンパク質)の苦味」、「プロテイン(タンパク質)由来の生臭さ」及び「キレ」の評価項目は、試験例1-2の飲料の評点をそれぞれ5点、5点及び1点として固定し、これを基準として他の飲料を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2022100708000001
試験例1-1及び試験例1-2の飲料の比較から、タンパク質を含有する飲料に更にアルコールを配合することで、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さがより強くなることが分かる。一方、タンパク質及びアルコールに加えて、更に高甘味度甘味料(スクラロース、アセスルファムカリウム)を配合し、ショ糖換算での甘味度が0.5w/v%以上(0.6w/v%~18w/v%)である試験例1-3~試験例1-10の飲料は、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さが抑制されていた。また、試験例1-3~試験例1-10の飲料は、「キレ」及び「総合評価」の評価項目でも評価スコアが高く、飲料としての適性が優れていた。
〔試験例2:飲料の製造及び評価〕
(飲料の製造)
水に、ホエイ(タンパク質)、スクラロース、スピリッツ、酸味料(クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸)、大豆多糖類、消泡剤及び/又は香料(ヨーグルトフレーバー)を表2に示す含有量となるように添加し、試験例2-1~2-7の飲料を製造した。
(官能評価)
試験例2-1~2-7の飲料に対して、試験例1と同様の手順で官能評価を実施した。「プロテイン(タンパク質)の苦味」、「プロテイン(タンパク質)由来の生臭さ」及び「キレ」の評価項目は、試験例1-2の飲料の評点をそれぞれ5点、5点及び1点として固定し、これを基準として他の飲料を評価した点も同様である。結果を表2に示す。
Figure 2022100708000002
タンパク質、アルコール及び高甘味度甘味料に加えて、酸味料を更に配合して酸度をクエン酸換算で0.1w/v%以上0.5w/v%以下の範囲内に調整した試験例2-1~試験例2-7の飲料は、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さがより一層抑制されると共に、優れたキレを有していた。また、試験例2-1~試験例2-7の飲料は、「総合評価」の評価項目の評価スコアも高く、飲料としての適性により優れたものであった。
〔試験例3:飲料の製造及び評価〕
(飲料の製造)
水に、ホエイ(タンパク質)、スクラロース、スピリッツ、酸味料(クエン酸)、大豆多糖類、消泡剤及び/又は香料(ヨーグルトフレーバー)を表3に示す含有量となるように添加し、試験例3-1~3-6の飲料を製造した。なお、試験例3-6の飲料は、炭酸ガスを吹き込み、ガス圧を1.8kg/cmに調整した。
(官能評価)
試験例3-1~3-6の飲料に対して、試験例1と同様の手順で官能評価を実施した。「プロテイン(タンパク質)の苦味」、「プロテイン(タンパク質)由来の生臭さ」及び「キレ」の評価項目は、試験例1-2の飲料の評点をそれぞれ5点、5点及び1点として固定し、これを基準として他の飲料を評価した点も同様である。結果を表3に示す。
Figure 2022100708000003
タンパク質の含有量を1g/350mL~15g/350mL(0.29g/100mL~4.3g/100mL)の範囲内で変動させた場合であっても(試験例3-1~試験例3-4)、アルコール度数を5v/v%と高くした場合であっても(試験例3-5)、炭酸飲料(発泡性飲料)とした場合であっても(試験例3-6)、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さを抑制する効果、「キレ」及び「総合評価」の評価項目でも評価スコアが高く、飲料としての適性が優れるとの効果が確認された。
〔試験例4:飲料の製造及び評価〕
(飲料の製造)
水に、ホエイ(タンパク質)、スクラロース、スピリッツ、酸味料(クエン酸)、大豆多糖類、消泡剤及び/又は香料(レモンフレーバー、梅フレーバー)を表4に示す含有量となるように添加し、試験例4-1~4-2の飲料を製造した。
(官能評価)
試験例4-1~4-2の飲料に対して、試験例1と同様の手順で官能評価を実施した。「プロテイン(タンパク質)の苦味」、「プロテイン(タンパク質)由来の生臭さ」及び「キレ」の評価項目は、試験例1-2の飲料の評点をそれぞれ5点、5点及び1点として固定し、これを基準として他の飲料を評価した点も同様である。結果を表4に示す。
Figure 2022100708000004
フレーバーの種類を変更した場合であっても(試験例4-1~試験例4-2)、タンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さを抑制する効果、「キレ」及び「総合評価」の評価項目でも評価スコアが高く、飲料としての適性が優れるとの効果が確認された。

Claims (9)

  1. タンパク質、アルコール及び高甘味度甘味料を含有し、ショ糖換算での甘味度が0.5w/v%以上である、飲料。
  2. 前記高甘味度甘味料が、アセスルファムカリウム及びスクラロースから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の飲料。
  3. 前記タンパク質の含有量が、0.25g/100mL以上である、請求項1又は2に記載の飲料。
  4. 糖類の含有量が、0.5g/100mL未満である、請求項1~3のいずれか一項に記載の飲料。
  5. 酸度がクエン酸換算で0.1w/v%以上0.5w/v%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の飲料。
  6. 前記タンパク質の含有量が、3g/100mL以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の飲料。
  7. アルコール度数が、1v/v%以上7v/v%以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の飲料。
  8. タンパク質、アルコール及び高甘味度甘味料を配合すること、及びショ糖換算での甘味度を0.5w/v%以上に調整すること、を含む、飲料の製造方法。
  9. タンパク質及びアルコールを含有する飲料のタンパク質の苦味、及びタンパク質由来の生臭さを抑制する方法であって、
    前記飲料に高甘味度甘味料を更に添加すること、及び前記飲料のショ糖換算での甘味度を0.5w/v%以上に調整すること、を含む、方法。
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