JP2022100407A - エクオールおよびコラーゲンペプチドを含有する経口組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】美容および健康効果をさらに増進できるエクオール含有経口組成物を提供する。【解決手段】エクオールおよびコラーゲンペプチドを含有する経口組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明はエクオールおよびコラーゲンペプチドを含有することを特徴とする経口組成物、およびグレープフルーツ果汁を使用することを特徴とするその風味改善方法に関する。
大豆中に含まれるイソフラボン(大豆イソフラボン:ダイゼイン、ゲニステイン、グリシテイン)はエストラジオールと構造が類似しており、エストロゲンレセプター(以下、ERと表記する)への結合に伴う抗エストロゲン作用およびエストロゲン様作用を有している。これまでの大豆イソフラボンの疫学研究や介入研究からは、抗エストロゲン作用による乳癌、前立腺癌等のホルモン依存性の癌の予防効果や、エストロゲン様作用による更年期症状、閉経後の骨粗鬆症、高脂血症の改善・予防効果が示唆されている。
近年、これら大豆イソフラボンの生理作用の活性本体がダイゼインの代謝物のエクオール(4’,7-イソフラバンジオール)である可能性が指摘されている。即ち、エクオールは大豆イソフラボンと比較してERとの結合能(特に、ERβとの結合)が強く、乳房や前立腺組織などの標的臓器への移行性が顕著に高いことが報告されている(非特許文献1-4)。
エクオールは、ダイゼインより腸内細菌の代謝を経て産生されるが、エクオール産生能には個人差があり、日本人のエクオール産生能保持者の割合は、約50%と報告されている。つまり、日本人の約50%がエクオールを産生できず、このようなヒトにおいては、大豆や大豆加工食品を摂取しても、エクオールの作用に基づく有用生理効果が享受できない。エクオール産生能保持者であっても、エクオールは体内で蓄積できず、1~2日でほぼ体外に排出されてしまうため、大豆のようなダイゼインの供給源を食べ続けなくてはならない。しかも、腸内環境の変化によって、エクオールが作れなくなってしまうこともある。エクオールの作用に基づく有用生理効果を継続的に享受するには、エクオール自体を摂取することが有効であると考えられ、エクオール含有固形状製剤(例えばエクエル(登録商標)(大塚製薬))が上市されている。
エクオール含有製剤の製造には、一般にエクオールを含有する大豆胚軸の発酵物(エクオール含有大豆胚軸発酵物)が製剤原料として使用される。エクオール含有大豆胚軸発酵物は苦みが強く、嗜好性の高い飲料を得ることは非常に困難である。
コラーゲンペプチドはコラーゲンを酵素処理や酸処理で分解して低分子化したもので、化粧品、食品、医療等、幅広い分野で使用されている。
コラーゲンペプチドの経口摂取によって肌機能が改善することが複数の臨床試験から示唆されており、食品分野においてはその美容への効果への関心が特に高い。実際、コラーゲンペプチドの摂取によって皮膚のI型コラーゲン量が増加することが動物実験(非特許文献5)とヒト臨床試験(非特許文献6)で報告されている。
コラーゲンペプチドは冷水にも容易に溶解するため、多くの飲料等へ適用されているものの、飲料とした場合には獣臭、魚臭さや生臭さを呈するため、そのマスキングは課題である。
特開2014-158488号公報 特開2014-54234号公報
Morito K, HiroseT, Kinjo J, Hirakawa T, Okawa M, Nohara T, Ogawa S, Inoue S, Muramatsu M, Masamune Y. Interaction of phytoestrogens with estrogen receptors αand β. Biol Pharm Bull 24(4):351-356, 2001 Maubach J, Bracke ME, Heyerick A, Depypere HT, Serreyn RF, Mareel MM, Keukeleire DD. Quantitation of soy-derived phytoestrogens in human breast tissue and biological fluids by high-performance liquid chromatography. J Chromatography B 784:137-144, 2003 Morton MS, Chan PSF, Cheng C, Blacklock N, Matos-Ferreira A, Abranches-Monteiro L, Correia R, Lloyd S, Griffiths K. Lignans and isoflavonoids in plasma and prostatic fluid in men : Samples from Portugal, Hong Kong, and the United Kingdom. Prostate 32:122-128, 1997 Tammy EH, Paul DM, Paul GF, Robert D, Stephen B, Kenneth J, Ray M, Lorraine GO, Kristiina W, Holly MS, Karen JG. Long-term dietary habits affect soy isoflavone metabolism and accumulation in prostatic fluid in caucasian men. J Nutr 135:1400-1406, 2005 Proksch E, Schunck M, Zague V, Segger D, Degwert J, et al. (2014) Oral intake of specific bioactive collagen peptides reduces skin wrinkles and increases dermal matrix synthesis. Skin Pharmacol Physiol 27: 113-119. Midori TANAKA, Yoh-ichi KOYAMA & Yoshihiro NOMURA (2009) Effects of Collagen Peptide Ingestion on UV-B-Induced Skin Damage, Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, 73:4, 930-932 ジャパンフードサイエンスVol.53、NO.1、2014、第38~42 Young HJ, Jodi F, Kimberly FA, Daniel RD, William GH. Effects of dietary daidzein and its metabolite, equol, at physiological concentrations on the growth of estrogen-dependent human breast cancer(MCF-7) tumors implanted in ovariectomized athymic mice. Carcinogenesis 127(4):856-863, 2006
本明細書において引用する先行技術文献の開示は全て参照することにより、本明細書に組み込まれる。
本発明の目的は、美容および健康効果をさらに増進できるエクオール含有経口組成物を提供することである。さらに本発明の目的は、日常的に継続的に摂取できるように、嗜好性の高いエクオール含有経口組成物を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行い、エクオール含有経口組成物にコラーゲンペプチドを加えることで、エクオールの作用に基づく有用生理効果に加えて、優れたコラーゲン増加効果を呈することで、美容および健康を効果的に増進できる本願発明の組成物の提供に至った。さらにグレープフルーツ果汁を加えることによって、エクオール含有大豆胚軸発酵物の苦みおよびコラーゲンペプチドの獣臭の両方がマスクされ、風味は改善されることを見出した。すなわち本願発明は、下記を提供する。
[1] エクオールおよびコラーゲンペプチドを含有する、経口組成物。
[2] グレープフルーツ果汁をさらに含有する、[1]に記載の経口組成物。
[3] 該エクオールと該コラーゲンペプチドとの合計1重量部に対して、該グレープフルーツ果汁を2~10重量部含有する、[2]に記載の経口組成物。
[4] 該エクオールを0.001~2重量%、該コラーゲンペプチドを0.02~25重量%、および該グレープフルーツ果汁を3~15重量%含有する、[2]または[3]に記載の経口組成物。
[5] 該エクオールの1回あたりの投与量が0.1mg~30mgであり、かつ、該コラーゲンペプチドの1回あたりの投与量が0.02g~10gである、[1]~[4]のいずれか1つに記載の経口組成物。
[6] 該エクオールをエクオール含有大豆胚軸発酵物として該経口組成物に含有する[1]~[5]のいずれか1つに記載の経口組成物。
[7]該経口組成物が、美容用である、[1]~[6]のいずれか1つに記載の経口組成物。
[8] 該経口組成物が、飲料である、[1]~[7]のいずれか1つに記載の経口組成物。
[9]エクオールおよびコラーゲンペプチドを含有する経口組成物に、グレープフルーツ果汁を添加することを特徴とする、該組成物の風味改善方法。
[10] 該エクオールと該コラーゲンペプチドとの合計1重量部に対して、該グレープフルーツ果汁を2~10重量部添加することを特徴とする、[9]に記載の風味改善方法。
[11] 該グレープフルーツ果汁を該組成物の3~15重量%の量で添加することを特徴とする、[9]または[10]に記載の風味改善方法。
[12] 該エクオールをエクオール含有大豆胚軸発酵物として該経口組成物に含有する、[9]~[11]のいずれかに記載の、風味改善方法。
さらに本願発明は、エクオール含有大豆胚軸発酵物およびコラーゲンペプチドを含有する経口組成物の風味を改善するためのグレープフルーツ果汁の使用を提供する。
さらに本願発明は、エクオールおよびコラーゲンペプチドを含有するコラーゲン増加用経口組成物;コラーゲン増加用経口組成物の製造におけるエクオールおよびコラーゲンペプチドの使用;エクオールをコラーゲンペプチドと組み合わせて対象者に投与することを含む該対象者におけるコラーゲンを増加する方法;およびコラーゲン増加における使用のためのエクオールおよびコラーゲンペプチドを提供する。
本発明はエクオールおよびコラーゲンペプチドを含有することを特徴とする経口組成物、およびグレープフルーツ果汁を使用することを特徴とするその風味改善方法に関する。
本発明においてエクオールを得る方法は特段限定されず、例えば、合成法で得られたものであってもよく、または発酵法で得られたものであってもよい。あるいは以下に説明するエクオール含有大豆胚軸発酵物に含有された状態で使用されても良い。
本発明においてエクオール含有大豆胚軸発酵物とは、エクオール産生微生物で大豆胚軸(大豆胚芽とも呼ばれる)を発酵させて、あるいは大豆胚軸を予め麹菌等で発酵させて得られた抽出物(例えばAglyMax(登録商標)-30(ニチモウバイオティックス(株)製))をエクオール産生微生物で発酵させて得られる大豆胚軸発酵物である。本発明においてエクオール含有大豆胚軸発酵物は例えば以下に記載する方法により製造してもよく、あるいは市販のエクオール含有大豆胚軸発酵物(例えばフラボセル(登録商標)((株)ダイセル製))を使用しても良い。
エクオール含有大豆胚軸発酵物の製造に使用されるエクオール産生微生物としては、ダイゼイン配糖体、ダイゼイン、及びジヒドロダイゼインよりなる群から選択される少なくとも1種のダイゼイン類を資化してエクオールを産生する能力(代謝活性)を有する微生物が使用される。ここで、ダイゼイン配糖体としては、具体的には、ダイジン、マロニルダイジン、アセチルダイジン等が挙げられる。
上記エクオール産生微生物としては、食品衛生上許容され、上記能力を有する限り特に制限されず、従来公知のもの、或いは通常の方法でスクリーニングしたものを使用できる。例えば、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garvieae)等のラクトコッカス属に属する微生物;ストレプトコッカス・インターメディアス(Streptococcus intermedius)、ストレプトコッカス・コンステラータス(Streptococcus constellatus)等のストレプトコッカス属に属する微生物;バクテロイデス・オバタス(Bacteroides ovatus)等のバクテロイデス属に属する微生物;アサッカロバクター・セラツス(Asaccharobacter celatus)等のアサッカロバクター属に属する微生物;アドレクラウチア・エクオーリファシエンス等のアドレクラウチア属に属する微生物;スラッキア・イソフラボニコンバーテンス(Slackia isoflavoniconvertens)等のスラッキア属に属する微生物の中にエクオール産生能を有する微生物が存在していることが分かっている。エクオール産生微生物の中で、好ましくは、ラクトコッカス属、及びストレプトコッカス属等の乳酸菌であり、更に好ましくはラクトコッカス属に属する乳酸菌であり、特に好ましくはラクトコッカス・ガルビエが挙げられる。エクオール産生微生物は、例えば、ヒト糞便中からエクオールの産生能の有無を指標として単離することができる。上記エクオール産生微生物については、本発明者等により、ヒト糞便から単離同定された菌、即ち、ラクトコッカス20-92(FERM BP-10036号)、ストレプトコッカスE-23-17(FERM BP-6436号)、ストレプトコッカスA6G225(FERM BP-6437号)、及びバクテロイデスE-23-15(FERM BP-6435号)が寄託されており、本発明ではこれらの寄託菌を使用できる。これらの寄託菌の中でも、ラクトコッカス20-92が好適に使用される。加えて、アドレクロウチア・エクオリファシエンス(Adlercreutzia equolifaciens)DSM 19450株も好適に使用することができる。
当該エクオール含有大豆胚軸発酵物は、発酵の出発原料として大豆胚軸を用いて製造される。大豆胚軸とは、大豆の発芽時に幼芽、幼根となる部分であり、ダイゼイン配糖体やダイゼイン等のダイゼイン類が多く含まれていることが知られている。本発明に使用される大豆胚軸は、含有されているダイゼイン類が著しく損失されていないことを限度として、大豆の産地や加工の有無については制限されない。例えば、生の状態のもの;加熱処理、乾燥処理、蒸煮処理等に供された大豆から分離したもの;未加工の大豆から分離した胚軸を加熱処理、乾燥処理、蒸煮処理、脱脂処理、脱タンパク処理、発酵処理又は抽出処理のいずれか一つ以上の処理等に供したもの等のいずれであってもよい。さらに例えば、大豆胚軸を麹菌で発酵させ、得られた発酵大豆胚軸に抽出処理を供したものでもよい。また、使用される大豆胚軸は、脱脂処理や脱タンパク処理に供したものであってもよい。また、使用される大豆胚軸の形状については、特に制限されるものではなく、粉末状であっても、粉砕又は破砕された粒状又は塊状であってもよい。より効率的にエクオールを生成させるという観点からは、粉末状の大豆胚軸を使用することが望ましい。
例えば、大豆胚軸の発酵処理は、適量の水を大豆胚軸に加えて水分含量を調整し、これに上記エクオール産生微生物を接種することにより行われる。
大豆胚軸に添加される水の量は、使用するエクオール産生微生物の種類や発酵槽の種類等によって応じて適宜設定される。通常、発酵開始時に、大豆胚軸と水が以下の割合で共存していればよい:大豆胚軸(乾燥重量換算)100重量部に対して、水が400~4000重量部、好ましくは500~2000重量部、更に好ましくは600~1000重量部。
また、大豆胚軸の発酵において、発酵原料となる大豆胚軸には、必要に応じて、発酵効率の促進、発酵のための栄養成分として、又は発酵物の風味向上等を目的として、酵母エキス、ポリペプトン、肉エキス等の窒素源;グルコース、シュクロース等の炭素源;リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩等の無機塩;ビタミン類;アミノ酸等の栄養成分を添加してもよい。特に、エクオール産生微生物として、アルギニンをオルニチンに変換する能力を有するもの(以下、「オルニチン・エクオール産生微生物」と表記する)を使用する場合には、大豆胚軸にアルギニンを添加して発酵を行うことによって、得られる発酵物中にオルニチンを含有させることができる。この場合、アルギニンの添加量については、例えば、大豆胚軸(乾燥重量換算)100重量部に対して、アルギニンが0.5~3重量部程度が例示される。なお、オルニチン・エクオール産生微生物としては、エクオール産生能とアルギニンからオルニチンへの変換能を指標として公知のスクリーニング方法により得ることができる。オルニチン・エクオール産生微生物は、例えばラクトコッカス・ガルビエから選択することができ、その具体例としてラクトコッカス20-92(FERM BP-10036号)が挙げられる。
更に、使用する発酵原料(大豆胚軸を出発原料とするダイゼイン類含有物)のpHについては、エクオール産生微生物が生育可能である限り特に制限されないが、エクオール産生微生物を良好に増殖させるという観点からは、発酵原料のpHを6~7程度、好ましくは6.3~6.8程度に調整しておくことが望ましい。
大豆胚軸の発酵は、使用するエクオール産生微生物の生育特性に応じた環境条件下で実施される。例えば、上記で具体的に列挙したエクオール産生微生物を使用する場合であれば、大豆胚軸の発酵は嫌気性条件下で行われる。
また、発酵温度としては、エクオール産生微生物の生育に好適な条件であればよく、例えば、20~40℃、好ましくは35~40℃、更に好ましくは36~38℃が挙げられる。
発酵時間については、エクオールの生成量、ダイゼイン類の残存量、エクオール産生微生物の種類等に応じて適宜設定できるが、通常1~10日間、好ましくは2~7日間、更に好ましくは3~5日間とすることができる。
上記の条件で発酵処理されて得られる大豆胚軸発酵物には、エクオールが生成されて蓄積されており、エクオールの有用生理作用を発現することができる。大豆胚軸発酵物中のエクオール含量については、使用するエクオール産生微生物や発酵条件等によって異なるが、通常、大豆胚軸発酵物の乾燥重量当たり(大豆胚軸発酵物の乾燥重量を1gとした場合)、エクオールが好ましくは1mg~100mg、より好ましくは1mg~80mg、さらに好ましくは2mg~70mg、またさらに好ましくは2mg~12mg含まれている。
また、エクオール含有大豆胚軸発酵物は、エクオール以外のイソフラボンの組成の点でも、大豆胚軸とは異なる組成を有している。特に、エクオール含有大豆胚軸発酵物には、ゲニステイン類の総和の含有比率が、エクオール含有大豆胚軸発酵物のイソフラボンの総量当たり、好ましくは15重量%以下、更に好ましくは12重量%以下と低くなっており、イソフラボンの組成の観点からも、発酵前の大豆胚軸に比べて有利である。なお、ゲニステイン類は、内分泌攪乱物質として作用することが懸念されているイソフラボンであり、食品素材中の濃度が、できる限り低減されていることが望まれている(非特許文献8)。
エクオール含有大豆胚軸発酵物として、例えばイソフラボンとしてエクオールのみを実質的に含有するもの、あるいは以下のイソフラボンの組成のものが例示される(以下の単位「mg」は、大豆胚軸発酵物1g(乾燥重量)当たりの各イソフラボンの総量を示す):
エクオール:1mg~100mg、好ましくは1mg~80mg、より好ましくは2mg~70mg、さらに好ましくは2mg~12mg
ダイジン、マロニルダイジン、アセチルダイジン、ダイゼイン、ジハイドロダイゼイン等のダイゼイン類:30mg以下、好ましくは0.01~20mg、より好ましくは0.05mg~10mg、さらに好ましくは0.1~2.0mg、あるいは不含であってもよい
ゲニスチン、マロニルゲニスチン、アセチルゲニスチン、ゲニステイン、ジハイドロゲニステイン等のゲニステイン類:2.5mg以下、好ましくは0.01~5mg、より好ましくは0.05~2.5mg、さらに好ましくは0.05~2mg、あるいは不含であってもよい
グリシチン、マロニルグリシチン、アセチルグリシチン、グリシテイン、ジハイドログリシテイン等のグリシテイン類:5mg以下、好ましくは0.01~5mg、より好ましくは0.05~4.5mg、さらに好ましくは0.1mg~4mg、あるいは不含であってもよい。
また、エクオール含有豆胚軸発酵物に含まれる各イソフラボンの組成比率としては、以下に示す範囲が例示される(以下の単位「重量%」は、エクオール含有大豆胚軸発酵物に含まれる全イソフラボンの合計量に対する割合を示す):
エクオール:30重量%以上、好ましくは30~95重量%、より好ましくは30~75重量%、さらに好ましくは35~70重量%、またさらに好ましくは40~70重量%
ダイゼイン類:20重量%以下、好ましくは0.01~20重量%、より好ましくは0.1~15重量%、さらに好ましくは1~15重量%、またさらに好ましくは4~12重量%、あるいは不含であってもよい
ゲニステイン類:20重量%以下、好ましくは0.01~20重量%、より好ましくは0.1~15重量%、さらに好ましくは1~15重量%、またさらに好ましくは4~12重量%、あるいは不含であってもよい
グリシテイン類:40重量%以下、好ましくは0.01~40重量%、より好ましくは0.1~35重量%、さらに好ましくは1~35重量%、またさらに25~35重量%、あるいは不含であってもよい
上記のような組成のイソフラボンを有するエクオール含有大豆胚軸発酵物の製造には、エクオール産生微生物としてラクトコッカス20-92(FERM BP-10036号)が特に好適に使用される。
更に、エクオール含有大豆胚軸発酵物には、大豆胚軸に由来するサポニンをも有しうる。エクオール含有大豆胚軸発酵物中のサポニンは、エクオール含有大豆胚軸発酵物の乾燥重量1g当たり、サポニンが10~80mg、好ましくは20~50mg、更に好ましくは30~40mg含まれている。
また、前述するように、オルニチン・エクオール産生微生物を使用し、且つアルギニンを大豆胚軸に添加して発酵させることにより得られるエクオール含有大豆胚軸発酵物には、オルニチンが含有されている。このようなエクオール含有大豆胚軸発酵物に含まれるオルニチンの含有量として具体的には、エクオール含有大豆胚軸発酵物の乾燥重量1g当たりオルニチンが0.1~200mg、好ましくは1~150mg、より好ましくは2~100mg、さらに好ましくは5~50mg程度が例示される。
本発明において、コラーゲンペプチドはコラーゲンを酸、アルカリ、または酵素処理で分解し、低分子化したものをいう。コラーゲンペプチドの分子量は特に限定されないが、500~6000程度のものが好ましく用いられる。コラーゲンペプチドの出発原料となるコラーゲンは、特に限定されず、I型からXIII型のコラーゲンのいずれをも用いることが可能であり、これらの混合物である混合型のコラーゲンを用いることもできる。コラーゲンの出所としては、魚類(例えば、ヒラメ、サケ、イワシ、マグロ、サメ、ティラピア等)、動物(例えば、ウシ、ブタ、鳥、クジラ等)等が挙げられる。コラーゲンの抽出・精製は、公知の方法を用いて行うことができる。また、市販のコラーゲンを、コラーゲンペプチドの出発原料として用いることも可能である。ゼラチンは、コラーゲンを、水で加熱抽出して得られる水溶性タンパク質である。本発明においては、公知の方法により製造したゼラチンを上記のコラーゲンペプチドの出発原料として用いることも可能であり、市販品を用いることも可能である。市販品としては「イクオスHDL」(新田ゼラチン(株)製)、「コラーゲンペプチド800F」、(新田ゼラチン(株)製)、「ニッピペプタイド」((株)ニッピ製)等が知られて、これら市販品を用いてもよい。
本発明の組成物中(飲食品、医薬組成物等)に含まれるエクオールおよびコラーゲンペプチドの量、1回の摂取あたりに摂取されるエクオールおよびコラーゲンペプチドの量、および1日あたりに摂取されるエクオールおよびコラーゲンペプチドの量は、目的の効果が発揮される範囲であれば特に制限されず、組成物の形態や摂取回数、対象の健康状態等に応じて適宜選択されうる。ただし、エクオールおよびコラーゲンペプチドの1日あたりの摂取量についてはこれまでにヒトでの有効性等の報告がある範囲(具体的にはエクオール:30mg/日以下;コラーゲンペプチド:10g/日以下)であることが望ましい。本発明の組成物の投与期間は目的の効果が発揮される範囲であれば特に制限されず、単回であっても、継続的に投与されても良い。エクオールの有用生理効果および優れたコラーゲン増加効果の効果を継続的に得るために、本発明の組成物は長期間にわたり継続して投与されることが望ましいく、例えば2日間、3日間、1週間、10日間、1箇月、3箇月以上投与されうる。
本発明の組成物に含まれるエクオールの量は組成物の製剤形等によって異なるが、例えば、該組成物の総重量に対して、0.001重量%~2.0重量%の範囲から適宜選択することができ、好ましくは0.001重量%~2.0重量%、より好ましくは0.002重量%~1重量%、さらに好ましくは0.003重量%~0.08重量%が例示される。
本願の組成物に含まれるエクオールの含量の上限値の更なる例として、該組成物の総重量に対して、2.0重量%、1.5重量%、1.0重量%、0.4重量%、0.3重量%、0.2重量%、0.1重量%、0.05重量%、0.03重量%、0.01重量%、0.006重量%、および0.005重量%;本願の組成物に含まれるエクオールの含量の下限値の更なる例として、該組成物の総重量に対して、0.001重量%、0.002重量%、0.003重量%、0.004重量%、および0.005重量%が挙げられ;本発明の組成物に含まれるエクオールの量の好ましい範囲は該上限値と該下限値の組合せにより示されうる。
本発明において、エクオールは1回の摂取あたり、例えば、好ましくは0.1mg~30mg、より好ましくは2mg~20mg、さらに好ましくは3mg~10mg摂取されうる。エクオールの1回の摂取量の下限値の例として、0.2mg、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、および5mgが挙げられ、上限値の例として、30mg、20mg、10mg、6mg、5mgが挙げられ、エクオールの1回あたりの摂取量の好ましい範囲は該上限値と該下限値の組合せにより示されうる。
本発明おいて、エクオールの1日あたりの摂取量は、上述のとおり30mg以下であることが好ましい。エクオールの1日あたりの摂取量はとして、好ましくは0.1mg~30mg、よりこの好ましくは2mg~20mg、さらに好ましくは3mg~10mgである。エクオールの1日あたりの摂取量の下限値の例として、0.2mg、0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、および5mgが挙げられ、上限値の例として、30mg、20mg、10mg、6mg、5mgが挙げられ、エクオールの1日あたりの摂取量の好ましい範囲は該上限値と該下限値の組合せにより示されうる。1日あたりに摂取されうるエクオールが1回の摂取で摂取されても、複数回(例えば2回、3回、4回、および5回)に分けて摂取されてもよい。
本発明の組成物の調製の際にエクオールがエクオール含有大豆胚軸発酵物に含まれた状態で使用される場合、エクオール含有大豆胚軸発酵物はそのエクオール含有量から換算した量で適宜使用することができる。エクオール含有大豆胚軸発酵物に含まれるエクオールの量は、公知の方法により(例えばHPLCにより)分析することができる。
本発明の組成物が飲料である場合、エクオール含有大豆胚軸発酵物の量は、組成物の嗜好性を考慮して、組成物の総重量に対して、10重量%以下であることが好ましい。例えば、本発明の組成物の総重量に対して、エクオール含有大豆胚軸発酵物は、好ましくは0.01重量%~10重量%、より好ましくは0.05重量%~5重量%、さらに好ましくは0.1重量%~2重量%含まれる。本発明の組成物が飲料である場合のエクオール含有大豆胚軸発酵物の含量の上限値の更なる例として、該組成物の総重量に対して、10重量%、8重量%、5重量%、3重量%、および1重量%;本発明の組成物に含まれるエクオール含有大豆胚軸発酵物の含量の下限値の更なる例として、該組成物の総重量に対して、0.01重量%、0.05重量%、0.1重量%、0.5重量%、および1重量%が挙げられ;本発明の組成物に含まれるエクオール含有大豆胚軸発酵物の量の好ましい範囲は該上限値と該下限値の組合せにより示されうる。
本発明の組成物に含まれるコラーゲンペプチドの量としては、例えば、該組成物の総重量に対して、0.02重量%~25重量%の範囲から適宜選択することができ、例えば、好ましくは0.02重量%~25重量%、より好ましくは0.02重量%~7.5重量%、さらに好ましくは0.1重量%~5重量%、またさらに好ましくは1重量%~4重量%含まれる。本願の組成物に含まれるコラーゲンペプチドの含量の上限値の更なる例として、該組成物の総重量に対して、25重量%、20重量%、18重量%、15重量%、10重量%、7.5重量%、6重量%、5重量%、4重量%、3重量%、および2.5重量%;本願の組成物に含まれるコラーゲンペプチドの含量の下限値の更なる例として、該組成物の総重量に対して、0.02重量%、0.1重量%、0.5重量%、1重量%、1.5重量%、2重量%、および2.5重量%が挙げられ;本発明の組成物に含まれるコラーゲンペプチドの量の好ましい範囲は該上限値と該下限値の組合せにより示されうる。
本発明において、コラーゲンペプチドは1回の摂取あたり、例えば0.02g~10g、0.02g~7.5g、0.1g~5g、または1g~4g摂取されうる。コラーゲンペプチドの1回の摂取量の下限値の例として、0.02g、0.1g、1g、および2.5gが挙げられ、上限値の例として、10g、7.5g、6g、5g、4g、3g、および2.5gが挙げられ、コラーゲンペプチドの1回あたりの摂取量の好ましい範囲は該上限値と該下限値の組合せにより示されうる。
本発明おいて、コラーゲンペプチドの1日あたりの摂取量は、上述のとおり10g以下であることが好ましい。本発明おいて、コラーゲンペプチドの1日あたりの摂取量の例として、0.02g~10g、0.02g~7.5g、0.1g~5g、または1g~4gが挙げられる。コラーゲンペプチドの1日あたりの摂取量の下限値の例として、0.02g、0.1g、1g、および2.5gが挙げられ、上限値の例として、10g、7.5g、6g、5g、4g、3g、および2.5gが挙げられ、コラーゲンペプチドの1日あたりの摂取量の好ましい範囲は該上限値と該下限値の組合せにより示されうる。1日あたりに投与されうるコラーゲンペプチドが1回の投与で投与されても、複数回(例えば2回、3回、4回、および5回)に分けて投与されてもよい。
本発明において、風味改善方法とは、組成物の味やにおいを改善する方法を意味する。
本発明の組成物が飲料等の液剤である場合、エクオール(特にエクオール含有大豆胚軸発酵物として使用した場合)の苦みおよびコラーゲンペプチドの獣臭をマスキングして風味を改善するために風味改善効果のある成分を使用することが好ましい。グレープフルーツ果汁はエクオール含有大豆胚軸発酵物およびコラーゲンペプチドに対して優れた風味改善効果を示す。
本発明におけるグレープフルーツ果汁としては、グレープフルーツの種類は問わず、例えば、ホワイト種、ルビー種の果汁を用いることができる。
本発明におけるグレープフルーツ果汁としては、その調製方法は特に限定なく、果実を搾汁して得られる果汁をそのまま使用するストレート果汁や公知の方法に従って得られた濃縮果汁を用いることができる。濃縮果汁としては、果汁の一部または全部が清澄化処理された果汁、果実の外皮を含む全果を破砕し種子などの粗剛な固形物のみを除いた全果果汁、果実を裏ごしした果実ピューレ、乾燥果実の果肉を抽出した果汁、あるいは、果汁に果皮や果肉を細かく砕いたものを混合したコミュニティッド果汁を用いることもでき、糖類及びはちみつ等で糖度を調整したもの、あるいは酸度が調整されたものであってもよい。
本発明において、組成物に含まれるグレープフルーツ果汁の量および濃度は、ストレート果汁の量に換算した値で示す。すなわち、濃縮果汁等を使用する場合には、果汁率(その果実を搾汁して得られるストレート果汁を100%としたときの相対濃度)からストレート果汁を使用した場合の量に換算して表す。果汁率はJAS規格(果実飲料の日本農林規格)に示される各果実に特有の糖用屈折指示度の基準(Bx)又は酸度の基準(%)に基づいて換算できる。
本発明の組成物において、グレープフルーツ果汁の量は特に限定されないが、組成物の風味を改善できる量であることが好ましい。例えば、エクオールとコラーゲンペプチドとの合計1重量部に対して、グレープフルーツ果汁の量は2~10重量部、好ましくは2.5~7重量部、さらに好ましくは3~5重量部含まれる。エクオールがエクオール含有大豆胚軸発酵物として配合される場合には、好ましいグレープフルーツ果汁の量は、エクオール含有大豆胚軸発酵物とコラーゲンペプチドとの合計1重量部に対して、1~10重量部、好ましくは1.5~8重量部、さらに好ましくは2~7重量部含まれる。エクオール(またはエクオール含有大豆胚軸発酵物)とコラーゲンペプチドとの合計1重量部に対する、グレープフルーツ果汁の重量部の上限値の更なる例として、10重量部、8重量部、7重量部、5重量部、および4重量部が挙げられ;グレープフルーツ果汁の重量部の下限値の更なる例として、1重量部、2重量部、3重量部が挙げられ;該グレープフルーツ果汁の重量部の好ましい範囲は該上限値と該下限値の組合せにより示されうる。
本発明の組成物に含まれるグレープフルーツ果汁の量としては、該組成物の総重量に対して、好ましくは3重量%~15重量%、より好ましくは5重量%~12重量%、さらに好ましくは7重量%~10重量%含まれる。本願の組成物に含まれるグレープフルーツ果汁の含量の上限値の更なる例として、該組成物の総重量に対して、15重量%、12重量%、および10重量%;本願の組成物に含まれるグレープフルーツ果汁の含量の下限値の更なる例として、該組成物の総重量に対して、3重量%、5重量%、および7重量%が挙げられ;本発明の組成物に含まれるグレープフルーツ果汁の量の好ましい範囲は該上限値と該下限値の組合せにより示されうる。
本発明の組成物は薬学的に許容される基剤や担体、食品に使用可能な添加物等を添加して、経口摂取製剤に製剤化されうる。本発明の組成物に使用される材料はエクオールおよびコラーゲンペプチドの安定性を害さないものが望ましく、更に本発明の組成物の目的とする効果を害するものでないことが望ましい。
例えば、本発明の組成物には、ビタミンA(レチノール)、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ナイアシン(ニコチン酸とニコチン酸アミド)、パントテン酸、ビタミンB6(ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン)、ビタミンB12(シアノコバラミン)、ビオチン、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)、ビタミンD3(コレカルシフェロール)、ビタミンE(トコフェロール)、ビタミンKおよび葉酸等のビタミン類を配合しても良く、特にビタミンD3が好ましい。ビタミン類の配合量は特に限定されないが、その1日あたりの摂取量は安全性が確認された範囲での使用が好ましい。例えば、ビタミンD3が使用される場合、本発明の組成物に配合されるビタミンD3の量は該組成物の総重量に対して、0.0165ppm~0.1ppmであり得、1日の摂取量は好ましくは1μg~50μgであり、より好ましくは2μg~30μgである。ビタミンD3の1日あたりの摂取量の下限値の例として、1μg、1.5μg、2μg、2.5μg、および3μgが挙げられ、上限値の例として、50μg、40μg、30μg、25μg、20μg、10μg、7.5μg、6μg、5μg、4μg、および3μgが挙げられ、ビタミンD3の1日あたりの摂取量の好ましい範囲は該上限値と該下限値の組合せにより示されうる。
さらに本発明の組成物にはナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、銅、マンガン、亜鉛、セレン、リン、ヨウ素、クロム、およびモリブデン等のミネラル類を配合しても良く、特にカルシウムおよびマグネシウムが好ましい。カルシウムが使用される場合、本発明の組成物に配合されるカルシウムの量は該組成物の総重量に対して、0.1重量%~0.3重量%であり得、1日の摂取量は600mg以下であることが好ましい。マグネシウムが使用される場合、本発明の組成物に配合されるマグネシウムの量は該組成物の総重量に対して、0.05重量%~0.15重量%であり得、1日の摂取量は300mg以下であることが好ましい。
本発明の組成物の製剤型は特に限定されないが、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、粉末剤、チュアブル錠、菓子類(クッキー、ビスケット、チョコレート菓子、チップス、ケーキ、ガム、キャンディー、グミ、饅頭、羊羹、プリン、ゼリー、ヨーグルト、アイスクリーム、シャーベットなど)、パン、麺類、ご飯類、シリアル食品、飲料(液剤、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、粉末飲料、果実飲料、乳飲料、ゼリー飲料など)、スープ(粉末、フリーズドライ)、味噌汁(粉末、フリーズドライ)、通常の食品形態であり得、特に飲料であることが好ましい。
本発明の組成物がゼリー飲料に製剤化される場合、ゲル化剤はとしては、食品、特に飲料に用いられるものであればその種類は問わないが、例えばこんにゃく粉、カラギーナン、ゼラチン、ペクチン、寒天、アルギン酸、ローカストビンガム、キサンタンガム等を用いることができる。特に寒天を使用した場合には、通常の液体飲料と比較して飲み応えあり、ゼラチンを使用した場合に比べて瑞々しく食感がよいため、本発明のゼリー飲料のゲル化剤として好ましい。さらに酸味料、安定剤、香料、増粘剤(タランガム)、色素等を適宜使用してもよい。
本発明の組成物がゼリー飲料である場合、さらにゼリー飲料として瑞々しい食感を有しつつも、誤飲し難い物性であることが好ましい。
誤飲のし難さに関しては、例えば厚生労働省特別用途食品嚥下困難者食品基準の試験方法:
テクスチャーアナライザーに使用するプランジャーはシリコン製直径20mmの円筒状で、シャーレは直径40mm、深さ15mmのステンレス製を用いる。プランジャーの圧縮速度は10mm/sで、クリアランスは5mmとする。圧縮は2回行い最大応力(N/m2)、付着性(J/m)を計算する。ただし測定温度を20℃とする;
により測定したとき、最大応力は500~1000N/mが望ましく、付着性(J/m)は200以下が望ましい。
瑞々しさに関しては、内部離水(ゲル内に保たれていて、圧縮によって押し出される水分)率および外部離水(ゲルから遊離している水分)率が、それぞれ10重量%~18重量%であることが好ましく、11重量%~16重量%であることがさらに好ましい。
外部離水の測定法としては、例えば、ろ紙の上に篩(目開き850μm)を置き、試料を乗せサンプル重量を記録し、1分後、ろ紙が吸った水の重量を測定し、下記計算式によって算出することができる。
外部離水率[重量%]=1分間でしみ出た水の量[g]/サンプル重量[g]×100
内部離水の測定方法としては、例えば、表面離水測定後の試料をプランジャー:φ55mm、圧縮速度:1mm/s、歪率:93%にて圧縮し、ろ紙が吸った水の重量を測定し、下記計算式によって算出することができる。
内部離水率[重量%]=圧縮でしみ出た水の量[g]/(サンプル重量[g]-表面離水[g])×100
本発明の組成物がゼリー飲料である場合、pHは2.5~4.0であることが好ましい。pH調整剤としてはフィチン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸などの有機酸、塩酸、リン酸などの無機酸、レモン果汁、リンゴ果汁などの酸性を呈する果汁と併用して調整してもよい。
本発明の組成物の1回の投与の量は、特に限定されないが、短い時間でも手軽に飲める範囲の量であることが望ましい。本発明の組成物が飲料として製剤化される場合、例えば、1回の投与の量の例として50~500mL、より好ましい例として50~200mLが挙げられる。また、上記のとおり、本発明の組成物に含まれるエクオールおよびコラーゲンペプチド、加えて任意成分であるカルシウム、マグネシウム、およびビタミンD3には1日あたりの摂取量として推奨される上限がある。この上限を超えるような過剰摂取を避けるために、本発明の組成物は1回の投与量が個装されていることが望ましい。あるいは、複数回の投与の量が容器に充填されていて、摂取時に1回の摂取量を分取するものであってもよいが、その場合は摂取量について指示が容器等に記載されていることが望ましい。
本明細書において「コラーゲン増加」とは、本発明の経口組成物を摂取した対象者における体内のコラーゲンが増加することを意味する。本発明の経口組成物のコラーゲン増加効果を呈することにより骨、肌、関節、腱、髪、爪等に対して効果を示し、美容および健康の向上が図られる。
本発明の組成物の投与対象は特に限定されないが、好ましくはヒトである。本発明の組成物は女性特有の体調の変化が気になる者に加え、日々の美容用および健康増進のために、女性のみならず男性によっても摂取されうる。
以下、試験例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<試験例1:エクオール含有大豆胚軸発酵物の製造>
特許文献1の実施例4(段落[0051])に記載のとおり、具体的には下記の方法によりエクオール含有大豆胚軸発酵物を製造した。
粉末状大豆胚軸10重量%及びL-アルギニン0.1重量%を含む大豆胚軸溶液5mlに、ラクトコッカス20-92株(FERM BP-10036号)を植菌し、嫌気条件下で、37℃で96時間静置培養することにより発酵処理を行った。培養後、得られた発酵液(培養液)を100℃、1分間の条件で加熱殺菌した後、80℃の条件での乾燥処理し、更にホモゲナイダーにより粉末化処理することにより、粉末状の大豆胚軸発酵物を得た。HPLC分析により、得られた大豆胚軸発酵物中にエクオールが0.5%含有されていることを確認した。
原料として使用した粉末状大豆胚軸(表1及び2中、発酵前と表記する)及び得られた粉末状大豆胚軸発酵物(表1及び2中、発酵後と表記する)の含有成分の分析を行った。大豆イソフラボン類の分析結果を表1に、栄養成分の分析結果を表2に示す。この結果からも、ラクトコッカス20-92株によって大豆胚軸を発酵させることにより、高含量のエクオールを含む大豆胚軸発酵物が製造されることが確認された。また、ラフィノースやスタキオース等のオリゴ糖は、発酵前後でその含量が同程度であり、発酵による影響を殆ど受けないことが明らかとなった。一方、アルギニンについては、発酵処理によりオルニチンに変換されることが確認された。従って、大豆胚軸にアルギニンを添加してラクトコッカス20-92株で発酵処理することにより、エクオールのみならず、オルニチンをも生成させ得ることが明らかとなった。
Figure 2022100407000001
Figure 2022100407000002
<試験例2:官能試験>
表3に記載の各成分(エクオール含有大豆胚軸発酵物は試験例1の方法に従って製造したもの)を原料として用いて、一般的な製造方法に従って、ゼリー飲料を製造し、被験者3人による官能試験を実施した。試験は実施例1および比較例1~3のゼリー飲料を試飲し、下記の基準に示って苦味・臭味について評価し、ゼリー飲料としての飲み易さや美味しさ、すっきり感に関する総合評価を得た。
結果を表4に示す。
評価基準:
5点:苦味・臭味を全く感じ無い
4点:苦味・臭味をほぼ感じない
3点:苦味・臭味を少し感じる
2点:苦味・臭味をかなり感じる
1点:苦味・臭味を強く感じる
Figure 2022100407000003
Figure 2022100407000004
Figure 2022100407000005

Claims (6)

  1. エクオール 0.003~0.03重量%、
    コラーゲンペプチド 2~3重量%、および
    寒天
    を含有する、ゼリー飲料用組成物。
  2. グレープフルーツ果汁 7~10重量%
    をさらに含有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 該エクオールをエクオール含有大豆胚軸発酵物として該組成物に含有する請求項1または2に記載の組成物。
  4. 該組成物が、美容用である、請求項1~3のいずれか1つに記載の組成物。
  5. エクオール、コラーゲンペプチド、および寒天を含有するゼリー飲料用組成物の風味改善方法であって、該方法はグレープフルーツ果汁を添加すること特徴とし、
    該ゼリー飲料用組成物において、
    エクオール 0.003~0.03重量%、
    コラーゲンペプチド 2~3重量%、および
    グレープフルーツ果汁 7~10重量%
    が含まれる、風味改善方法。
  6. 該エクオールをエクオール含有大豆胚軸発酵物として該組成物に含有する、請求項5に記載の風味改善方法。
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