JP2022099559A - ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキ Download PDF

Info

Publication number
JP2022099559A
JP2022099559A JP2020213389A JP2020213389A JP2022099559A JP 2022099559 A JP2022099559 A JP 2022099559A JP 2020213389 A JP2020213389 A JP 2020213389A JP 2020213389 A JP2020213389 A JP 2020213389A JP 2022099559 A JP2022099559 A JP 2022099559A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shim
disc brake
layer
rubber layer
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020213389A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7200208B2 (ja
Inventor
純元 近藤
Sumimoto Kondo
敏治 姉川
Toshiharu ANEGAWA
正史 新井
Masashi Arai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichias Corp
Original Assignee
Nichias Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichias Corp filed Critical Nichias Corp
Priority to JP2020213389A priority Critical patent/JP7200208B2/ja
Priority to EP21910512.9A priority patent/EP4269479A1/en
Priority to CN202180086054.2A priority patent/CN116648478A/zh
Priority to US18/258,187 priority patent/US20240060541A1/en
Priority to PCT/JP2021/046209 priority patent/WO2022138364A1/ja
Publication of JP2022099559A publication Critical patent/JP2022099559A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7200208B2 publication Critical patent/JP7200208B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/02Braking members; Mounting thereof
    • F16D65/04Bands, shoes or pads; Pivots or supporting members therefor
    • F16D65/092Bands, shoes or pads; Pivots or supporting members therefor for axially-engaging brakes, e.g. disc brakes
    • F16D65/095Pivots or supporting members therefor
    • F16D65/097Resilient means interposed between pads and supporting members or other brake parts
    • F16D65/0971Resilient means interposed between pads and supporting members or other brake parts transmitting brake actuation force, e.g. elements interposed between brake piston and pad
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B15/00Layered products comprising a layer of metal
    • B32B15/18Layered products comprising a layer of metal comprising iron or steel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/0006Noise or vibration control
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/30Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium with solid or semi-solid material, e.g. pasty masses, as damping medium
    • F16F9/306Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium with solid or semi-solid material, e.g. pasty masses, as damping medium of the constrained layer type, i.e. comprising one or more constrained viscoelastic layers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2200/00Materials; Production methods therefor
    • F16D2200/0004Materials; Production methods therefor metallic
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2200/00Materials; Production methods therefor
    • F16D2200/0034Materials; Production methods therefor non-metallic
    • F16D2200/0056Elastomers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

【課題】振動や鳴きの発生を効果的に抑制することができ、製造容易で品質の安定性に優れた新規なディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキを提供する。【解決手段】金属板からなる基材層1と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置された内部に複数の中空状マイクロカプセルに由来する空孔を含有するゴム層2とを有することを特徴とするディスクブレーキ用シムSおよびディスクロータの軸線方向両側に配置されるパッド材Pと、当該パッド材のディスクロータとは反対側に隣接して配置されるシムとを有するディスクブレーキであって、前記シムが、本発明のディスクブレーキ用シムであることを特徴とするディスクブレーキである。【選択図】図1

Description

本発明は、ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキに関する。
一般に自動車等において、ディスクブレーキが広く使用されている(例えば、特許文献1(特開2010-31960号公報)参照)。
図46は、ディスクブレーキの一形態例における垂直断面図である。
図46に例示するように、ディスクブレーキBは、車輪と一体に回転するディスクロータ60の軸線方向両側に配設されたブレーキパッド30、30を、キャリパ50内に配置されたブレーキ油80の油圧によってピストン等からなる押圧部材70で押圧し、ディスクロータ60の両側から押しつけることにより制動する構造となっている。
上記制動時に押圧部材70によりブレーキパッド30を直接ディスクロータ60に押圧すると、ブレーキパッドの裏金40と押圧部材70とが相対移動したり、ブレーキパッド30とディスクロータ60との間に生じる摩擦振動等によりブレーキ各部が加振され、一般に鳴きと称せられる異音が発生する場合がある。
特開2010-31960号公報
このような鳴きの発生を防止するために、図46や図47に例示しているように、ブレーキパッド30および裏金40からなるパッド材Pと押圧部材70との間にシムSを介在させることが行われている。そして、このようなシムSとしては、図46や図47に例示しているように、ステンレス鋼板、鉄板またはメッキ鋼板からなる金属板10の表面に薄いゴム層20、20を固着したラバーコートメタル(RCM)が考えられ、係るシムSによれば、ゴム層20が持つ弾性を利用して、押圧部材70による押圧によるブレーキ制動時に鳴きの原因である振動を減衰させることができると考えられる。
しかしながら、本発明者等の検討によれば、上記ラバーコートメタル(RCM)からなるシムにおいても、近年益々高まりつつある運転時の快適性や静粛性に対する自動車ユーザーのニーズを必ずしも十分に満たし得ないことから、より一層制振性や鳴きの発生を抑制し得るディスクブレーキ用シムが求められるようになっていた。
上記技術課題を解決するために、本発明者等は、ディスクブレーキ用シムを構成する金属板上に設けるゴム層として、内部に複数の空孔を設けたものを採用することを着想するに至った。
しかしながら、本発明者等が検討したところ、上記ディスクブレーキ用シムにおいて、化学分解型(熱分解型)発泡剤を用いてゴム層内に空孔を形成しようとすると、分解したガスがゴム内に止まらずに外部に抜けてしまうことが多く、得られるゴム層の発泡率(空孔割合)の制御が非常に困難であることが判明した。
上記発泡率の制御が困難になると、ゴム層の厚さが大きくばらついてしまったり、制振性能がばらついてしまうため、製造容易で品質の安定性に優れたディスクブレーキ用シムが求められるようになっていた。
従って、本発明は、振動や鳴きの発生を効果的に抑制することができ、製造容易で品質の安定性に優れた新規なディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明者等が鋭意検討を行った結果、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置された内部に複数の中空状マイクロカプセルに由来する空孔を含有するゴム層とを有するディスクブレーキ用シムにより上記技術課題を解決し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置された内部に複数の中空状マイクロカプセルに由来する空孔を含有するゴム層とを有することを特徴とするディスクブレーキ用シム、
(2)金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置され配設時に最外層となる前記ゴム層とを有する上記(1)に記載のディスクブレーキ用シム(以下、適宜、本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムと称する)、
(3)前記ゴム層の厚さが30~200μmである上記(2)に記載のディスクブレーキ用シム、
(4)前記ゴム層が、固形分換算で、ムーニー値10~70のポリマーを40~70質量%、中空状マイクロカプセルを5~50質量%含有するゴム組成物塗布層の加熱処理物である上記(2)または(3)に記載のディスクブレーキ用シム、
(5)前記ゴム層が、配設時にパッド材または押圧部材に相対するように配置される上記(2)~(4)のいずれかに記載のディスクブレーキ用シム、
(6)前記ディスクブレーキ用シムが、ベースシム上にカバーシムが積層配置される積層シムにおける、前記ベースシムまたはカバーシムである上記(2)~(5)のいずれかに記載のディスクブレーキ用シム、
(7)金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面に積層配置された前記ゴム層とを少なくとも有する三層以上の積層構造体からなり、前記ゴム層が上記積層構造体の中間層として配置されてなる上記(1)に記載のディスクブレーキ用シム(以下、適宜、本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムと称する)、
(8)前記ゴム層の厚さが30~200μmである上記(7)に記載のディスクブレーキ用シム、
(9)前記ゴム層が、固形分換算で、ムーニー値10~70のポリマーを40~70質量%、中空状マイクロカプセルを5~50質量%含有するゴム組成物塗布層の加熱処理物である上記(7)または(8)に記載のディスクブレーキ用シム、
(10)前記ディスクブレーキ用シムが、ベースシム上にカバーシムが積層配置される積層シムにおける、前記ベースシムまたはカバーシムである上記(7)~(9)のいずれかに記載のディスクブレーキ用シム、
(11)ディスクロータの軸線方向両側に配置されるパッド材と、当該パッド材のディスクロータとは反対側に隣接して配置されるシムとを有するディスクブレーキであって、
前記シムが、上記(1)~(10)のいずれかに記載のディスクブレーキ用シムであることを特徴とするディスクブレーキ
を提供するものである。
本発明によれば、基材層上に設けられたゴム層が、複数の中空状マイクロカプセルに由来する空孔を内部に有する低密度なものであるためにブレーキパッド等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易く、さらに摩擦係数が高いために外部部材の振動を摩擦熱に容易に変換し得ると考えられる。
また、上記基材上に設けられたゴム層は、中空状マイクロカプセルを用いることにより空孔割合や厚さを容易に制御しつつ内部に複数の空孔を容易に形成してなるものである。
このため、本発明によれば、振動や鳴きの発生を効果的に抑制することができ、製造容易で品質の安定性に優れた新規なディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキを提供することができる。
本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの使用形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの使用形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの使用形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの使用形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの使用形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの使用形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの使用形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの使用形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの使用形態例を示す垂直断面図である。 本発明に係るディスクブレーキ用シムの使用形態例を示す垂直断面図である。 ディスクブレーキの概略構造例を示す垂直断面図である。 比較対象となるディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。
本発明に係るディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置された内部に複数の中空状マイクロカプセルに由来する空孔を含有するゴム層とを有することを特徴とするものである。
本発明に係るディスクブレーキ用シムとしては、本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムおよび本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムから選ばれる一種以上を挙げることができる。
本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置され配設時に最外層となる前記ゴム層とを有するものである。
また、本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面に積層配置された前記ゴム層とを少なくとも有する三層以上の積層構造体からなり、前記ゴム層が上記積層構造体の中間層として配置されてなるものである。
以下、本発明に係るディスクブレーキ用シムについて、その形態例である、本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムおよび本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムについて適宜言及しつつ説明するものとする。
本出願書類において、ディスクブレーキ用シムとは、ディスクブレーキ用シムを構成する隣接する各層が化学的または物理的に固定された状態にあるものを意味する。
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいて、基材層を構成する金属板としては、特に制限されないが、ステンレス鋼(フェライト系、マルテンサイト系、オーステナイト系等)、鉄、メッキ材、アルミニウム等からなる板材を挙げることができ、ステンレス鋼または鉄からなる板材からなるものが好ましい。
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいて、基材層を構成する金属板としては、複数の金属板を貼りあわせる等して接合したものであってもよく、このような金属板としては、ステンレス鋼板および鉄板の接合物が好ましい。
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいて、基材層を構成する金属板の厚さは、特に制限されないが、通常、0.4~0.8mmである。
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいて、ゴム層は、内部に複数の中空状マイクロカプセルに由来する空孔を含有するものである。
ゴム層の厚さは、30~200μmであることが好ましく、50~200μmであることがより好ましく、60~140μmであることがより好ましく、80~120μmであることがさらに好ましい。
上記ゴム層の厚さは、リニアゲージ(小野測器社製DG-925)を用いて10箇所の厚みを測定したときの算術平均値を意味する。
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいて、ゴム層の厚さが上記範囲内にあることにより、所望の密度を有するとともに、所望の柔軟性および摩擦係数を有するディスクブレーキ用シムを容易に提供することができる。
上記ゴム層は、ゴム組成物塗布層(ゴム組成物の塗布膜)の加熱処理物であることが好ましく、ゴムに配合された多数の中空状マイクロカプセルの中空部が、ゴム内の空孔となることで、多孔質状になっている。
上記ゴム層の空孔率は、10%~85%であることが好ましく、15%~ 80%であることがより好ましく、25%~75%であることがさらに好ましい。
本出願書類において、上記空孔率は、下記式により算出される値を意味する。
空孔率(%)=(1-(ゴム層の圧縮時の厚さ/ゴム層の厚さ))×100
(ただし、ゴム層の厚さは、上述したリニアゲージを用いて10箇所の厚みを測定したときの算術平均値を意味し、また、ゴム層の圧縮時の厚さは、加圧力34.3MPaで圧縮したときのゴム層について、上述したリニアゲージを用いて10箇所の厚みを測定したときの算術平均値を意味する。)
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいて、ゴム組成物塗布層の空孔率が上記範囲内にあることにより、所望の密度、柔軟性および摩擦係数を有するゴム層を容易に形成することができる。
ゴム組成物塗布層を構成するゴム組成物は、ムーニー値が10~70のポリマー(ゴム成分)を含むことが好ましく、ムーニー値が20~60のポリマーを含むことがより好ましい。
本出願書類において、ムーニー値は、(株)島津製作所製ムーニービスコメーターSMV-201を用いてJIS K6300-1に規定する方法により測定した値を意味する。
ポリマーのムーニー値が10未満であるとポリマーの変形が過大になり易く、逆にムーニー値が70超であるとポリマーの変形が不十分になり易い。
このようなポリマーとしては、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、アクリルゴム等から選ばれる一種以上を挙げることができ、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、フッ素ゴムから選ばれる一種以上が好ましい。
また、上記ニトリルゴム(NBR)としては、耐油性を持たせるため、AN値(NBR中のアクリロニトル基の含有量)が39~52のものが好ましく、40~48のものがより好ましい。
ゴム組成物塗布層が上記ポリマーを含有することにより、所望特性を有するゴム層を容易に得ることができる。
ゴム組成物塗布層は、固形分換算したときに、上記ポリマーを、40~70質量%含むことが好ましく、45~65質量%含むことがより好ましく、50~60質量%含むことがさらに好ましい。
ゴム組成物塗布層が上記ポリマーを上記割合で含有することにより、ブレーキ制動時の圧縮によるゴム層のへたりを効果的に抑制することができる。
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいて、ゴム層は、内部に複数の中空状マイクロカプセルに由来する空孔を含有する。
本出願において、中空状マイクロカプセルとは、コアシェル構造を有する直径1~100μm程度の微小な容器であって、空洞状(中空状)のコア部を壁材からなるシェル部で覆った粒状のものを意味する。
上記中空状マイクロカプセルとしては、例えば、ガラス系中空マイクロビーズ、セラミック系中空マイクロビーズ、樹脂系中空マイクロビーズ等や、加熱分解型発泡剤が封入されたコア部を熱膨張性材料からなるシェル部で覆ったマイクロビーズを加熱処理したもの(発泡剤の気化に伴ってシェル部が粒子形状を維持しつつ熱膨張したもの)を挙げることができる。
上記加熱分解型の発泡剤としては、発泡温度が120℃以上のものが好ましく、発泡温度が150~210℃のものがより好ましい。
加熱分解型の発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド系発泡剤、ジニトロソペンタメチレンテトラミン系発泡剤、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド系発泡剤、炭酸水素ナトリウム系発泡剤等や、脂肪族炭化水素から選ばれる一種以上を挙げることができる。
ゴム組成物塗布層は、固形分換算したときに、上記中空状マイクロカプセルを、5~50質量%含むことが好ましく、10~30質量%含むことがより好ましい。
ゴム組成物塗布層が上記中空状マイクロカプセルを上記割合で含有することにより、得られるゴム層中の空孔割合を所望範囲に容易に制御して、所望の密度を有し、所望の柔軟性や摩擦係数を有するゴム層を容易に形成することができる。
また、ゴム組成物塗布層は、加硫剤や加硫促進剤を含んでいてもよい。加硫剤は、加硫密度が高くなるように多量含有していることが好ましく、硫黄加硫の場合、硫黄の配合量は、ゴム成分であるポリマー100グラムに対して、1.5~4.5g(1.5~4.5phr(parts per hundred rubber)であることが好ましい。
また、加硫促進剤は、キュラストデータ(150℃)でT50までの時間が4分以内で立ち上がる高速のものを用いるのが好ましい。尚、キュラストデータ(150℃)でT50までの時間とは、キュラスト試験機(日合商事(株)製JSRキュラストメーターIII型)を用い150℃で加硫を行った際に、ゴムの加硫程度がT50(最大トルクの50%に至るまでの経過時間)に達するまでに要する時間を意味する。
また、ゴム層は、特に制限されないが、独泡率が、30%以上であるものが好ましく、50%以上であるものがより好ましい。
本出願書類において、ゴム層の独泡率は、空気比較式比重計(Beckman東芝製930型)を用いて、独立気泡部分の体積を求め、下記式により独泡率を算出される値を意味する。
独泡率(%)=独立気泡部体積(cm)/見かけの体積(cm)×100
また、上記式における「見かけの体積」とは、上述したリニアゲージを用いて10箇所の厚みの算術平均値から求めたゴム層の厚さと、ゴム層の表面積との積から求めた値を意味する。
なお、上記空気比較式比重計は、水中に測定対象物を配置し水圧を上げていったときの体積変化から独立気泡の体積を求めるものであり、測定対象内に形成された気泡が連続気泡である場合、気泡内に水が容易に入り込んで水圧を上げても体積変化を生じないのに対し、独立気泡の場合、気泡内に水が入り込み難く、水圧を上げることによって気泡内に水を入り込ませ、体積変化を生じさせて、その変化量から独立気泡部の体積量を測定するものである。
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいては、ゴム層の空孔率が上記範囲内にあることにより、所望の密度を有するとともに、所望の柔軟性や摩擦係数を有するゴム層を得ることができる。
また、ゴム層の独泡率が上記範囲内にあることにより、上記空孔率の製造上の制御が容易になり、上記密度、柔軟性および摩擦係数が容易に制御されたディスクブレーキ用シムを提供することができる。
化学分解型(熱分解型)発泡剤を単にゴム層内に分散させて空孔を形成しようとすると、分解したガスの一部がゴム層から抜けてしまったり、連続した気泡状になり易いことから、得られるゴム層の空孔率(空孔割合)や独泡率の制御が非常に困難になり、ゴム層の厚さがばらつき易くなったり、制振性能がばらつき易くなる。
これに対して、本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいては、ゴム層内の空孔が中空状マイクロカプセルにより形成されてなるために、ゴム層から気泡が抜けにくい上に、独立した空孔が形成され易くなり、このためにゴム層の空孔割合や厚さが容易に制御されたものを容易に提供することができる。
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいて、ゴム層は、例えば、所望量のポリマーや中空状マイクロカプセルを各々含有するゴム組成物を、有機溶剤に溶解して塗布液とし、基材層となる金属板に塗布し、固定することにより形成することができる。
上記有機溶剤は上記ゴム組成物を溶解できるものであれば制限されないが、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤(ケトン系も可)10~90質量%に対し、エステル系溶剤を10~90質量%の割合で混合したものが好ましい。また、塗布液としては上記有機溶剤に上記ゴム組成物を固形分濃度10~60質量%となるように溶解したものが好ましい。
ゴム組成物を含有する塗布液の塗布方法も特に制限されないが、塗布厚を制御可能な、スキマコーターやロールコーター等により塗布することが好ましい。
塗布液を塗布した後、好ましくは60~150℃で3~15分間加熱処理して溶剤を乾燥した後、好ましくは150~220℃で3~15分間加熱処理してゴム成分を架橋させ、ゴム層を形成しつつ固定する。
このとき、得られるゴム層の空孔率や独泡率が所望値となるように、用いるマイクロカプセルの種類を選定したり配合割合を調整することが好ましい。
上記処理により得られたゴム層内部には、中空状マイクロカプセルの空洞部(中空状部)に対応する空孔が多数形成される。
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいては、ゴム層内部に中空状マイクロカプセルに由来する空孔が複数設けられてなることにより、化学分解型(熱分解型)発泡剤を用いてゴム層内部に空孔を設けた場合に比較してゴム層内の空孔率や独泡率、更にゴム層の厚さを容易に制御することができ、このために、本発明においては、製造容易で品質の安定性に優れたディスクブレーキ用シムを提供することができる。
本発明に係るディスクブレーキ用シムの具体的形態としては、上述したように、本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムを挙げることができ、ここで、本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置され配設時に最外層となる上記ゴム層とを有するものである。
本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、上記ゴム層が、配設時にパッド材または押圧部材に相対するように配置されることが好ましい。
以下、本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムの形態例について、図1~図34を用いつつ説明するものとする。
図1~図3は、本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。
図1は、金属板からなる基材層1と、当該基材層の片側主表面に積層配置され配設時に最外層となるゴム層2とを有するディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図1に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、ゴム層2が配設時にブレーキパッド3および裏金4からなるパッド材Pに相対するように配置される。
本形態例においては、ブレーキ制動時において、キャリパに設けられたピストン等の押圧部材により(図1の上部側から下部方向に)ディスクブレーキ用シムSが押圧されるが、ディスクブレーキ用シムSを構成するゴム層2が、複数の空孔を有する低密度なものであるためにブレーキパッド3等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド3等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易く、さらに摩擦係数が高いためにブレーキパッド3等の振動を摩擦熱に容易に変換し得ると考えられる。
このため、図1に示す本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムによれば、振動や鳴きの発生を効果的に抑制し得る。
図2も、金属板からなる基材層1と、当該基材層の片側主表面に積層配置され配設時に最外層となるゴム層2とを有するディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図2に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、ゴム層2が配設時に(図示しない)押圧部材に相対するように配置される。
本形態例においても、ブレーキ制動時において、キャリパに設けられたピストン等の押圧部材により(図2の上部側から下部方向に)ディスクブレーキ用シムSが押圧されるが、ディスクブレーキ用シムSを構成するゴム層2が、複数の空孔を有する低密度なものであるためにブレーキパッド3等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド3等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易く、さらに摩擦係数が高いためにブレーキパッド3等の振動を摩擦熱に容易に変換し得ると考えられる。
このため、図2に示す本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいても、振動や鳴きの発生を効果的に抑制し得る。
本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムにおいて、ゴム層は、金属板からなる基材層の少なくとも片側主表面の一部に積層配置されていればよく、(図1や図2に例示するように)金属板からなる基材層の片側主表面全体に積層配置されていることが好ましい。
本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムにおいて、ゴム層は、金属板からなる基材層の両側主表面に積層配置されていてもよく、金属板からなる基材層の両側主表面全体に各々積層配置されていてもよい。
図3は、金属板からなる基材層1と、当該基材層の両側主表面に各々積層配置され配設時に最外層となるゴム層2、2とを有するディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図3に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、ゴム層2、2が配設時に(図示しない)押圧部材およびブレーキパッド3および裏金4からなるパッド材Pに各々相対するように配置される。
図3に示す形態例に係る本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、図1や図2に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムの変形形態例を称すべきものであり、図1や図2に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムに比して、より一層振動や鳴きの発生を抑制し易くなる。
本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置され配設時に最外層となるゴム層の他に、ソリッドゴム層を有するものであってもよい。
本出願書類において、ソリッドゴム層とは、中空状マイクロカプセルや発泡剤に由来する空孔を有さないゴム層を意味する。
ソリッドゴム層の厚さは、25~250μmであることが好ましく、50~200μmであることがより好ましく、100~180μmであることがさらに好ましい。
上記ソリッドゴム層の厚さは、上記リニアゲージを用いて10箇所の厚みを測定したときの算術平均値を意味する。
ソリッドゴム層を構成するポリマー(ゴム成分)としては、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、アクリルゴム等から選ばれる一種以上を挙げることができ、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、フッ素ゴムから選ばれる一種以上が好ましい。
また、上記ニトリルゴム(NBR)としては、耐油性を持たせるため、AN値(NBR中のアクリロニトル基の含有量)が25~50のものが好ましく、30~45のものがより好ましい。
また、ソリッドゴム層は、加硫剤や加硫促進剤を含んでいてもよい。加硫剤は、加硫密度が高くなるように多量含有していることが好ましく、硫黄加硫の場合、硫黄の配合量は、ゴム成分であるポリマー100グラムに対して、1.5~4.5g(1.5~4.5phr(parts per hundred rubber))であることが好ましい。
また、加硫促進剤は、キュラストデータ(150℃)でT50までの時間が4分以内で立ち上がる高速のものを用いるのが好ましい。
本発明に係るディスクブレーキ用シムにおいて、ソリッドゴム層は、例えば、所望量のポリマーを含むゴム組成物を、有機溶剤に溶解して塗布液とし、基材層等の塗布対象に塗布し、固定することにより形成することができる。
上記有機溶剤は上記ゴム組成物を溶解できるものであれば制限されないが、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤(ケトン系も可)10~90質量%に対し、エステル系溶剤を10~90質量%の割合で混合したものが好ましい。また、塗布液としては上記有機溶剤に上記ゴム組成物を固形分濃度10~60質量%となるように溶解したものが好ましい。
ゴム組成物を含有する塗布液の塗布方法も特に制限されないが、塗布厚を制御可能な、スキマコーターやロールコーター等により塗布することが好ましい。
図4は、金属板からなる基材層1と、当該基材層の片側主表面に積層配置されたゴム層2と、上記基材層の反対側主表面に積層配置され配設時に最外層となるソリッドゴム層20を有するディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図4に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、ゴム層2が配設時にブレーキパッド3および裏金4からなるパッド材Pに相対するように配置される。
図4に示す形態例に係る本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、図1に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムの変形形態例を称すべきものであり、図1に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムに比して、ソリッドゴム層20をさらに有することによって、より一層振動や鳴きの発生を抑制し易くなる。
図5は、金属板からなる基材層1と、当該基材層の片側主表面に積層配置され配設時に最外層となるゴム層2と、上記基材層の反対側主表面に積層配置されたソリッドゴム層20を有するディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図5に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、ゴム層2が配設時に(図示しない)押圧部材に相対するように配置される。
図5に示す形態例に係る本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、図2に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムの変形形態例を称すべきものであり、図2に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムに比して、ソリッドゴム層20をさらに有することによって、より一層振動や鳴きの発生を抑制し易くなる。
本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置され配設時に最外層となるゴム層の他に、粘着剤層を有するものであってもよい。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤およびウレタン系粘着剤等から選ばれる一種以上を挙げることができ、アクリル粘着剤およびシリコーン粘着剤から選ばれる一種以上がより好ましい。
粘着剤がアクリル系粘着剤である場合、さらに架橋剤として、金属キレート系架橋剤、イソシアネート系架橋剤およびエポキシ系架橋剤等から選ばれる一種以上を使用してなるものが好ましい。
本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムが粘着剤層を有することにより、粘着剤の有する優れた制振効果により、優れた鳴き防止特性を発現することができる。
図6~図8は、粘着剤層を有する本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。
図6~図8に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、各々図2、図3、図5に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSの変形形態例と称すべきものであって、図2、図3および図5に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムにおいて、配置時にパッド材Pに相対する側の最外層としてさらに粘着剤層aを有するものである。
図6~図8に示すディスクブレーキ用シムSにおいては、図2、図3および図5に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムに比して、粘着剤層aをさらに有するものであることによって、より一層振動や鳴きの発生を抑制し易くなる。
本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層を複数有するものであってもよい。
本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層を複数有することにより、拘束型の制振構造として制振性能を一層向上させ易くなる。
この場合、複数の基材層を各々構成する金属板としては、上述した金属板と同様のものを挙げることができる。
図9~図29は、複数の基材層を有する本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。
図9は、金属板からなる下部側基材層1と、当該下部側基材層の片側主表面に積層配置され配設時に最外層となるゴム層2とを有するとともに、金属板からなる下部側基材層1のゴム層2とは反対側主表面に粘着剤層aを介してさらに金属板からなる上部側基材層1を有するディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図9に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、ゴム層2が配設時にブレーキパッド3および裏金4からなるパッド材Pに相対するように配置される。
図9に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、図1に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSの変形形態例と称すべきものであって、図1に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSに比して、粘着剤層aおよび複数の基材層1を有するものであることによって、より一層振動や鳴きの発生を抑制し易くなる。
図10は、金属板からなる上部側基材層1と、当該基材層の片側主表面に積層配置され配設時に最外層となるゴム層2とを有するとともに、上記上部側基材層1のゴム層2とは反対側主表面に粘着剤層aを介してさらに金属板からなる下部側基材層1を有するディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図10に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、ゴム層2が配設時に(図示しない)押圧部材に相対するように配置される。
図10に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、図2に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSの変形形態例と称すべきものであって、図2に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSに比して、粘着剤層aおよび複数の基材層1を有するものであることによって、より一層振動や鳴きの発生を抑制し易くなる。
図11は、金属板からなる上部側基材層1と、当該基材層の両側主表面に各々積層配置されたゴム層2、2とを有するとともに、配置時にパッド材P側となる(図の下部側に示す)ゴム層2の主表面上に粘着剤層aを介してさらに金属板からなる下部側基材層1を有するディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図11に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、(図の上部側に示す)ゴム層2が配設時に(図示しない)押圧部材に相対するように配置される。
図11に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、図3に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSの変形形態例と称すべきものであって、図3に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSに比して、粘着剤層aおよび複数の基材層1を有するものであることによって、より一層振動や鳴きの発生を抑制し易くなる。
図12は、金属板からなる下部側基材層1と、当該基材層の片側主表面に積層配置されたゴム層2とを有するとともに、上記基材層1のゴム層2とは反対側主表面上に、順次、ソリッドゴム層20、粘着剤層aおよび金属板からなる上部側基材層1をさらに有するディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図12に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、ゴム層2がパッド材Pに相対するように配置される。
図12に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、図4に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSの変形形態例と称すべきものであって、図4に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSに比して、粘着剤層aおよび複数の基材層1を有するものであることによって、より一層振動や鳴きの発生を抑制し易くなる。
図13は、金属板からなる上部側基材層1と、当該基材層の片側主表面に積層配置されたゴム層2とを有するとともに、上記上部側基材層1の反対側主表面上に、順次、ソリッドゴム層20、粘着剤層aおよび金属板からなる下部側基材層1をさらに有するディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図13に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、ゴム層2が配設時に(図示しない)押圧部材に相対するように配置される。
図13に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、図5に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSの変形形態例と称すべきものであって、図5に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSに比して、粘着剤層aおよび複数の基材層1を有するものであることによって、より一層振動や鳴きの発生を抑制し易くなる。
図14~図29に示す形態例に係る各ディスクブレーキ用シムSにおいても、各構成層を示す符号として、各々図1~図13で使用した符号番号と対応する符号を付している。
図14~図29に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSにおいても、図1~図5に示すディスクブレーキ用シムSに比して、複数の基材層1を有し、さらに粘着剤層a等を有するものであることによって、より一層振動や鳴きの発生を抑制し易くなる。
本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムは、ベースシム上にカバーシムが積層配置される積層シムにおける、前記ベースシムまたはカバーシムであってもよい。
例えば、図30に例示する本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムの使用形態例の垂直断面図における、ベースシムBS上にカバーシムCSが積層配置される積層シムMSにおける、ベースシムBSまたはカバーシムCSであってもよい。
この場合、積層シムを構成するベースシムおよびカバーシムのいずれか一方のみが本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムであってもよいし、積層シムを構成するベースシムおよびカバーシムの両方が本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムであってもよい。
なお、本出願書類において、積層シムを構成するベースシムとは、配設時にパッド材側に配置されるシムを意味し、積層シムを構成するカバーシムとは、配設時に押圧部材側に配置されるシムを意味する。また、本出願書類において、カバーシムおよびベースシムは、両者の接合面全体が化学的または物理的に固定された状態になく、互いに隣接配置された状態にあるものを意味する。
積層シムを構成するベースシム(図30に例示するベースシムBS)が本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムである場合、ベースシムを構成する基材層の片側主表面に積層配置され配設時に最外層となるゴム層が、配設時にパッド材(図30に例示するパッド材P)に相対するように配置されることが好ましい。
また、積層シムを構成するカバーシム(図30に例示するカバーシムCS)が本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムである場合、カバーシムを構成する基材層の片側主表面に積層配置され配設時に最外層となるゴム層が、配設時に押圧部材(図30に例示するカバーシムCSの上面側)に相対するように配置されることが好ましい。
積層シムを構成するベースシムのみが本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムである場合、カバーシムの構成としては、従来公知のカバーシムから適宜選択することができ、特に制限されない。
例えば、図31に例示するように、積層シムを構成するベースシムBSが本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムであり、カバーシムCSが、金属板からなる基材層1により構成されるものを挙げることができる。
また、図32や図33に例示するように、積層シムを構成するベースシムBSが本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムであり、カバーシムCSが、金属板からなる基材層1の片側主表面にソリッドゴム層20が積層固定されたものを挙げることができる。
さらに、図34に例示するように、積層シムを構成するベースシムBSが本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムであり、カバーシムCSが、金属板からなる基材層1の両側主表面にソリッドゴム層20、20が各々積層固定されたものを挙げることができる。
上記カバーシムの金属板からなる基材層やソリッドゴム層としては、各々上述したものと同様のものを挙げることができる。
本発明に係るディスクブレーキ用シムの具体的形態としては、本発明に係る第1のディスクブレーキ用シム以外にも、上述したように、本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムを挙げることができ、ここで、本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面に積層配置された前記ゴム層とを少なくとも有する三層以上の積層構造体からなり、前記ゴム層が上記積層構造体の中間層として配置されてなるものである。
本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムは、三層以上の積層構造体からなり、ゴム層が中間層として配置されてなるものである。ここで、中間層とは、三層以上の複数の構成層のうち、最外層を除く内部側のいずれかに位置する層を意味する。
以下、本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムの形態例について、図35~図45を用いつつ説明するものとする。
本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面に積層配置されたゴム層の他に、粘着剤層を有するものであってもよい。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、上述したものと同様のものを挙げることができる。
以下、本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムの形態例について説明する。
図35は、粘着剤層を有する本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムの形態例を示す垂直断面図である。
図35は、金属板からなる基材層1と、当該基材層の片側主表面に積層配置されたゴム層2と、ゴム層2の基材層1とは反対側主表面に積層配置された粘着層aとを有する三層の積層構造体からなるディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図であり、図35に示すように、本形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、最外層として基材層1および粘着剤層aを有し、基材層1と粘着剤層aとの間に中間層としてゴム層2を有するものである。
本形態例においては、ブレーキ制動時において、キャリパに設けられたピストン等の押圧部材により(図35の上部側から下部方向に)ディスクブレーキ用シムSが押圧されるが、ディスクブレーキ用シムSを構成するゴム層2が、複数の空孔を有する低密度なものであるためにブレーキパッド3等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド3等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易いと考えられる。
このため、図35に示す本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムによれば、振動や鳴きの発生を効果的に抑制することができる。
本発明に係るディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面に積層配置されたゴム層の他に、ソリッドゴム層を有するものであってもよい。
本出願書類において、ソリッドゴム層やソリッドゴム層の形成方法の詳細は、上述した内容と同様である。
図36は、図35に示す形態例において、基材層1のゴム層2とは反対側主表面にさらにソリッドゴム層20を積層配置したディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図である。
図36に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、ソリッドゴム層20、基材層1、ゴム層2および粘着剤層aが順次積層配置、固定された四層の積層構造体からなり、基材層1と粘着剤層aとの間に中間層としてゴム層2を有するものである。
本形態例においても、ブレーキ制動時において、キャリパに設けられたピストン等の押圧部材により(図36の上部側から下部方向に)ディスクブレーキ用シムSが押圧されるが、ディスクブレーキ用シムSを構成するゴム層2が、複数の空孔を有する低密度なものであるためにブレーキパッド3等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド3等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易く、さらに摩擦係数が高いためにブレーキパッド3等の振動を摩擦熱に容易に変換し得ると考えられる。
そして、図36に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、図35に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSに比して、ソリッドゴム層20をさらに有するものであるために、より一層振動や鳴きの発生を抑制することができる。
本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層を複数有するものであってもよい。
本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層を複数有することにより、拘束型の制振構造として制振性能を一層向上させ易くなる。
この場合、複数の基材層を各々構成する金属板としては、上述した金属板と同様のものを挙げることができる。
図37は、図36に示す形態例において、粘着剤層aのゴム層2とは反対側主表面にさらに金属板からなる基材層1を積層配置したディスクブレーキ用シムSの形態例を示す垂直断面図である。
図37に示すように、本形態例においてディスクブレーキ用シムSは、(図の上部から下部方向に)ソリッドゴム層20、金属板かならる上部側基材層1、ゴム層2、粘着剤層aおよび金属板からなる下部側基材層1がこの順番で順次積層配置、固定された五層の積層構造体からなり、上部側基材層1および粘着剤層a間に中間層としてゴム層2を有するものである。
本形態例においても、ブレーキ制動時において、キャリパに設けられたピストン等の押圧部材により(図37の上部側から下部方向に)ディスクブレーキ用シムSが押圧されるが、ディスクブレーキ用シムSを構成するゴム層2が、複数の空孔を有する低密度なものであるためにブレーキパッド3等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド3等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易いと考えられる。
そして、図37に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、図36に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSに比して、基材層1をさらに有するものであるために、より一層振動や鳴きの発生を抑制することができる。
図38は、本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムにおいて、別形態に係るディスクブレーキ用シムSの垂直断面図である。
図38に示すディスクブレーキ用シムSは、(図の上部から下部方向に)金属板からなる上部側基材層1、粘着剤層a、ゴム層2、金属板からなる下部側基材層1およびソリッドゴム層20がこの順番で順次積層配置、固定された五層の積層構造体からなり、下部側基材層1および粘着剤層a間に中間層としてゴム層2を有するものである。
本形態例においても、ブレーキ制動時において、キャリパに設けられたピストン等の押圧部材により(図38の上部側から下部方向に)ディスクブレーキ用シムSが押圧されるが、ディスクブレーキ用シムSを構成するゴム層2が、複数の空孔を有する低密度なものであるためにブレーキパッド3等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド3等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易いと考えられる。
そして、図38に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、図35に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSに比して、ソリッドゴム層20および複数の基材層1をさらに有するものであるために、より一層振動や鳴きの発生を抑制することができる。
図39は、本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムにおいて、さらに別形態に係るディスクブレーキ用シムSの垂直断面図である。
図39に示すディスクブレーキ用シムSは、(図の上部から下部方向に)上部側ソリッドゴム層20、金属板からなる上部側基材層1、粘着剤層a、ゴム層2、金属板からなる下部側基材層1および下部側ソリッドゴム層20がこの順番で順次積層配置、固定された六層の積層構造体からなり、下部側基材層1および粘着剤層a間に中間層としてゴム層2を有するものである。
本形態例においても、ブレーキ制動時において、キャリパに設けられたピストン等の押圧部材により(図39の上部側から下部方向に)ディスクブレーキ用シムSが押圧されるが、ディスクブレーキ用シムSを構成するゴム層2が、複数の空孔を有する低密度なものであるためにブレーキパッド3等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド3等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易いと考えられる。
そして、図39に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、図38に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSに比して、上部側ソリッドゴム層20をさらに有するものであるために、より一層振動や鳴きの発生を抑制することができる。
図40は、本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムにおいて、さらに別形態に係るディスクブレーキ用シムSの垂直断面図である。
図40に示すディスクブレーキ用シムSは、(図の上部から下部方向に)上部側ソリッドゴム層20、金属板からなる上部側基材層1、ゴム層2、粘着剤層a、金属板からなる下部側基材層1および下部側ソリッドゴム層20がこの順番で順次積層配置、固定された六層の積層構造体からなり、上部側基材層1および粘着剤層a間に中間層としてゴム層2を有するものである。
本形態例においても、ブレーキ制動時において、キャリパに設けられたピストン等の押圧部材により(図40の上部側から下部方向に)ディスクブレーキ用シムSが押圧されるが、ディスクブレーキ用シムSを構成するゴム層2が、複数の空孔を有する低密度なものであるためにブレーキパッド3等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド3等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易いと考えられる。
そして、図40に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSは、図37に示す形態例に係るディスクブレーキ用シムSに比して、下部側ソリッドゴム層20をさらに有するものであるために、より一層振動や鳴きの発生を抑制することができる。
本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムは、ベースシム上にカバーシムが積層配置される積層シムにおける、上記ベースシムまたはカバーシムであってもよい。
例えば、図41に例示する本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムの使用形態例の概略を示す垂直断面図における、ベースシムBS上にカバーシムCSが積層配置される積層シムMSにおける、ベースシムBSまたはカバーシムCSであってもよい。
この場合、積層シムを構成するベースシムおよびカバーシムのいずれか一方のみが本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムであってもよいし、積層シムを構成するベースシムおよびカバーシムの両方が本発明に係る第2のディスクブレーキ用シムであってもよい。
なお、上述したように、本出願書類において、積層シムを構成するベースシムとは、配設時にパッド材側に配置されるシムを意味し、積層シムを構成するカバーシムとは、配設時に押圧部材側に配置されるシムを意味する。また、本出願書類において、カバーシムおよびベースシムは、両者の接合面全体が化学的または物理的に固定された状態になく、互いに隣接配置された状態にあるものを意味する。
積層シムを構成するベースシムのみが本発明に係るディスクブレーキ用シムである場合、カバーシムの構成としては、従来公知のカバーシムから適宜選択することができ、特に制限されない。
例えば、図42に例示するように、積層シムを構成するベースシムBSが本発明に係るディスクブレーキ用シムであり、カバーシムCSが、金属板からなる基材層1により構成されるものを挙げることができる。
また、図43や図44に例示するように、積層シムを構成するベースシムBSが本発明に係るディスクブレーキ用シムであり、カバーシムCSが、金属板からなる基材層1の片側主表面にソリッドゴム層20が積層固定されたものを挙げることができる。
さらに、図45に例示するように、積層シムを構成するベースシムBSが本発明に係るディスクブレーキ用シムであり、カバーシムCSが、金属板からなる基材層1の両側主表面にソリッドゴム層20、20が各々積層固定されたものを挙げることができる。
上記カバーシムの金属板からなる基材層やソリッドゴム層としては、各々上述したものと同様のものを挙げることができる。
本発明によれば、基材層上に設けられたゴム層が、複数の空孔を有する低密度なものであるためにブレーキパッド等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易く、さらに摩擦係数が高いために外部部材の振動を摩擦熱に容易に変換し得ると考えられる。
また、本発明によれば、ゴム層内部に中空状マイクロカプセルに由来する空孔が複数設けられてなることにより、化学分解型(熱分解型)発泡剤を用いてゴム層内部に空孔を設けた場合に比較してゴム層内の空孔割合やゴム層の厚さを容易に制御することができる。
このため、本発明によれば、振動や鳴きの発生を効果的に抑制することができ、製造容易で品質の安定性に優れた新規なディスクブレーキ用シムを提供することができる。
次に、本発明に係るディスクブレーキについて説明する。
本発明に係るディスクブレーキは、ディスクロータの軸線方向両側に配置されるパッド材と、当該パッド材のディスクロータとは反対側に隣接して配置されるシムとを有するディスクブレーキであって、
前記シムが、本発明に係るディスクブレーキ用シムであることを特徴とするものである。
本発明に係るディスクブレーキとしては、図46に示すような形態を有するものを例示することができる。
図46に例示するディスクブレーキBは、車輪と一体に回転するディスクロータ60の軸線方向両側に配設されたブレーキパッド30、30と、当該パッド材30、30のディスクロータ60とは反対側に隣接して配置されるシムS、Sとを有するディスクブレーキであって、上記シムS、Sの少なくとも一方が本発明に係るディスクブレーキ用シムであるものである。
図46に例示するディスクブレーキBは、車輪と一体に回転するディスクロータ60の軸線方向両側に配設されたブレーキパッド30、30を、キャリパ50内に配置されたブレーキ油80の油圧によってピストン等からなる押圧部材70で押圧し、ディスクロータ60の両側から押しつけることにより制動する構造となっている。
本発明に係るディスクブレーキにおいて、ディスクブレーキ用シムの詳細は上述したとおりである。
本発明に係るディスクブレーキを構成するシムが、ベースシム上にカバーシムが積層配置されてなるものであり、上記カバーシムが本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムである場合は、カバーシムを構成するゴム層が押圧部材側(図46に例示する押圧部材70)に相対するように配置されることが好ましい。
本発明に係るディスクブレーキを構成するシムが、ベースシム上にカバーシムが積層配置されてなるものであり、上記ベースシムが本発明に係る第1のディスクブレーキ用シムである場合は、ベースシムを構成するゴム層がパッド材側(図46に例示するブレーキパッド30側)に相対するように配置されることが好ましい。
また、本発明に係るディスクブレーキにおいて、ディスクロータやブレーキパッド等、その他の構成部材の具体例としては、従来公知のものを挙げることができ、特に制限されない。
本発明によれば、ディスクブレーキ用シムを構成するゴム層が、複数の空孔を有する低密度なものであるためにブレーキパッド等の振動を伝達し難いばかりか、柔軟性を有するためにブレーキパッド等の振動に追従するように変形して熱エネルギーに変換し易く、さらに摩擦係数が高いために外部部材の振動を摩擦熱に容易に変換し得ると考えられる。
このため、本発明によれば、振動や鳴きの発生を効果的に抑制し得る新規なディスクブレーキを提供することができる。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは例示であって、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
表1に示す構成成分からなる、ポリマー60質量%、中空状マイクロカプセル12質量%、加硫剤と加硫促進剤とを合計で3質量%、充填剤25質量%となるように配合したゴムコンパウンドを、固形分濃度40質量%になるようにトルエンと酢酸エチルの混合液(体積比でトルエン:酢酸エチル=70:30)に溶解して塗布液を調製した。
次いで、厚さ0.5mmのステンレス鋼板(SUS板)からなる基材の片側主表面全体に、上記塗布液を、ロールコーターを用いて厚さ250μmになるように塗布してゴムコンパウンド塗布層を形成した後、120℃で10分間加熱処理を施しトルエンと酢酸エチルを揮発、乾燥することにより、ゴム層を固着、形成した。その後、200℃で10分間加熱処理することによりSUS板からなる基材の片側主表面に厚さ100μmのゴム層を有するディスクブレーキ用シム素材(横240mm、縦15mm、厚さ0.6mm、ゴム層の空孔率が41%、ゴム層の独泡率が37%)を得た。
得られたディスクブレーキ用シム素材を、配設時にパッド材に相対するように配置されるディスクブレーキ用シムの試験片として、以下の振動減衰特性評価の測定に供した。
<振動減衰特性評価>
得られたディスクブレーキ用シム素材を、損失係数測定装置(ブリュエル・ケアー社製MS18143)の厚さ5mmのステンレス鋼板製支持台上にゴム層が当接するように配置した状態で、損失係数ηをJIS G0602に規定する中央加振法(拘束鋼板法)に従って下記条件で測定した。
結果を表2に示す。
なお、損失係数ηが高いほど、振動減衰性が高いことを意味する。
(測定条件)
温度範囲:-20℃~120℃
損失係数算出方法:反共振点半値幅法
モード:2次
締付トルク:4N・m
(実施例2)
表1に示す構成成分からなる、ポリマー60質量%、中空状マイクロカプセル12質量%、加硫剤と加硫促進剤とを合計で3質量%、充填剤25質量%となるように配合したゴムコンパウンドを、固形分濃度40質量%になるようにトルエンと酢酸エチルの混合液(体積比でトルエン:酢酸エチル=70:30)に溶解して塗布液を調製した。
次いで、厚さ0.5mmのステンレス鋼板(SUS板)からなる基材の片側主表面全体に、上記塗布液を、ロールコーターを用いて厚さ250μmになるように塗布してゴムコンパウンド塗布層を形成した後、120℃で10分間加熱処理を施しトルエンと酢酸エチルを揮発、乾燥することにより、ゴム層を固着、形成した。その後、200℃で10分間加熱処理することによりSUS板からなる基材の片側主表面に厚さ100μmのゴム層を有する中間材を得た。
得られた中間材のゴム層側に、厚さ0.5mmのステンレス鋼板(SUS板)を接着することにより、SUS板/ゴム層/SUS板の三層構造からなるディスクブレーキ用シム素材(横240mm、縦15mm、厚さ0.6mm、ゴム層の空孔率が41%、ゴム層の独泡率が37%)を得た。
得られたディスクブレーキ用シム素材を、配設時にパッド材に相対するように配置されるディスクブレーキ用シムの試験片として、実施例1と同様にして振動減衰特性評価の測定に供した。
(比較例1)
表1に示す構成成分からなり、ポリマー40質量%、加硫剤と加硫促進剤とを合計で3質量%、充填剤57質量%となるように配合したゴムコンパウンドを、固形分濃度40質量%になるようにトルエンと酢酸エチルの混合液(体積比でトルエン:酢酸エチル=70:30)に溶解して塗布液を調製した。
そして、厚さ0.5mmのステンレス鋼板(SUS板)からなる基材の片側主表面全体に、上記塗布液を、ロールコーターを用いて厚さ250μmになるように塗布してゴムコンパウンド塗布層を形成した後、120℃で10分間加熱処理を施しトルエンと酢酸エチルを揮発、乾燥することにより、ゴム層を固着、形成した。その後、200℃で10分間加熱処理することによりSUS板からなる基材の片側主表面に厚さ100μmのソリッドゴム層を有するディスクブレーキ用シム素材(横240mm、縦15mm、厚さ0.6mm)を得た。
<振動減衰特性評価>
得られたディスクブレーキ用シム素材を、損失係数測定装置(ブリュエル・ケアー社製MS18143)の厚さ5mmのステンレス鋼板製支持台上にソリッドゴム層が当接するように配置した以外は、実施例1と同一の条件で、損失係数ηを測定した。
結果を表2に示す。
Figure 2022099559000002
Figure 2022099559000003
表1より、実施例1および実施例2で得られた本発明に係るディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層とともに、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置された内部に複数の中空状マイクロカプセルに由来する空孔を含有する柔軟性を有するゴム層を有するものであることにより、ブレーキパッド等の振動に追従するようにゴム層が変形して熱エネルギーに変換し易く、さらに摩擦係数が高いためにブレーキパッド等の振動を摩擦熱に容易に変換し得ると考えられ、上記温度下において優れた制動性(制振性)を示すとともに、鳴きの発生が好適に抑制されるものであることが分かる。
これに対して表1より、比較例1で得られたディスクブレーキ用シムは、金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面に積層配置され配設時に最外層となるソリッドゴム層とを有するものであるために、測定した全温度範囲において損失係数が低いことからこれ等の温度下において制動性に劣るとともに、鳴きの発生を抑制し得ないものであることが分かる。
本発明によれば、振動や鳴きの発生を効果的に抑制することができ、製造容易で品質の安定性に優れた新規なディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキを提供することができる。
1 基材層
2 ゴム層
3 ブレーキパッド
4 裏金
10 基材層
20 ソリッドゴム層
30 ブレーキパッド
40 裏金
50 キャリパ
60 ディスクロータ
70 押圧部材
80 ブレーキ油
a 粘着剤層
S ディスクブレーキ用シム
P パッド材
MS 積層シム
CS カバーシム
BS ベースシム

Claims (11)

  1. 金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置された内部に複数の中空状マイクロカプセルに由来する空孔を含有するゴム層とを有することを特徴とするディスクブレーキ用シム。
  2. 金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面のうち少なくとも一部に積層配置され配設時に最外層となる前記ゴム層とを有する請求項1に記載のディスクブレーキ用シム。
  3. 前記ゴム層の厚さが30~200μmである請求項2に記載のディスクブレーキ用シム。
  4. 前記ゴム層が、固形分換算で、ムーニー値10~70のポリマーを40~70質量%、中空状マイクロカプセルを5~50質量%含有するゴム組成物塗布層の加熱処理物である請求項2または請求項3に記載のディスクブレーキ用シム。
  5. 前記ゴム層が、配設時にパッド材または押圧部材に相対するように配置される請求項2~請求項4のいずれかに記載のディスクブレーキ用シム。
  6. 前記ディスクブレーキ用シムが、ベースシム上にカバーシムが積層配置される積層シムにおける、前記ベースシムまたはカバーシムである請求項2~請求項5のいずれかに記載のディスクブレーキ用シム。
  7. 金属板からなる基材層と、当該基材層の片側主表面に積層配置された前記ゴム層とを少なくとも有する三層以上の積層構造体からなり、前記ゴム層が上記積層構造体の中間層として配置されてなる請求項1に記載のディスクブレーキ用シム。
  8. 前記ゴム層の厚さが30~200μmである請求項7に記載のディスクブレーキ用シム。
  9. 前記ゴム層が、固形分換算で、ムーニー値10~70のポリマーを40~70質量%、中空状マイクロカプセルを5~50質量%含有するゴム組成物塗布層の加熱処理物である請求項7または請求項8に記載のディスクブレーキ用シム。
  10. 前記ディスクブレーキ用シムが、ベースシム上にカバーシムが積層配置される積層シムにおける、前記ベースシムまたはカバーシムである請求項7~請求項9のいずれかに記載のディスクブレーキ用シム。
  11. ディスクロータの軸線方向両側に配置されるパッド材と、当該パッド材のディスクロータとは反対側に隣接して配置されるシムとを有するディスクブレーキであって、
    前記シムが、請求項1~請求項10のいずれかに記載のディスクブレーキ用シムであることを特徴とするディスクブレーキ。
JP2020213389A 2020-12-23 2020-12-23 ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキ Active JP7200208B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020213389A JP7200208B2 (ja) 2020-12-23 2020-12-23 ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキ
EP21910512.9A EP4269479A1 (en) 2020-12-23 2021-12-15 Shim for disc brakes, and disc brake
CN202180086054.2A CN116648478A (zh) 2020-12-23 2021-12-15 盘式制动器用垫片及盘式制动器
US18/258,187 US20240060541A1 (en) 2020-12-23 2021-12-15 Shim for disc brakes, and disc brake
PCT/JP2021/046209 WO2022138364A1 (ja) 2020-12-23 2021-12-15 ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020213389A JP7200208B2 (ja) 2020-12-23 2020-12-23 ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022099559A true JP2022099559A (ja) 2022-07-05
JP7200208B2 JP7200208B2 (ja) 2023-01-06

Family

ID=82159120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020213389A Active JP7200208B2 (ja) 2020-12-23 2020-12-23 ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20240060541A1 (ja)
EP (1) EP4269479A1 (ja)
JP (1) JP7200208B2 (ja)
CN (1) CN116648478A (ja)
WO (1) WO2022138364A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113993936B (zh) * 2019-06-17 2023-10-31 霓佳斯株式会社 盘式制动器用垫片和盘式制动器

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02117439U (ja) * 1988-11-30 1990-09-20
JPH0771519A (ja) * 1993-09-03 1995-03-17 Nichias Corp 制振シム構造体
JP2000035066A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Yuusan Gasket Kk ディスクブレーキの鳴き防止用シムおよびディスクブレーキ
JP2002295548A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Nichias Corp 制振シム構造体
JP2013228095A (ja) * 2012-03-14 2013-11-07 Akebono Brake Corp 封入剤付きブレーキ部品及びブレーキ部品に封入剤を付ける方法
JP2018165555A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 曙ブレーキ工業株式会社 ディスクブレーキ用積層シム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010031960A (ja) 2008-07-29 2010-02-12 Advics Co Ltd 鳴き防止シムとそれを用いたディスクブレーキ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02117439U (ja) * 1988-11-30 1990-09-20
JPH0771519A (ja) * 1993-09-03 1995-03-17 Nichias Corp 制振シム構造体
JP2000035066A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Yuusan Gasket Kk ディスクブレーキの鳴き防止用シムおよびディスクブレーキ
JP2002295548A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Nichias Corp 制振シム構造体
JP2013228095A (ja) * 2012-03-14 2013-11-07 Akebono Brake Corp 封入剤付きブレーキ部品及びブレーキ部品に封入剤を付ける方法
JP2018165555A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 曙ブレーキ工業株式会社 ディスクブレーキ用積層シム

Also Published As

Publication number Publication date
CN116648478A (zh) 2023-08-25
JP7200208B2 (ja) 2023-01-06
WO2022138364A1 (ja) 2022-06-30
EP4269479A1 (en) 2023-11-01
US20240060541A1 (en) 2024-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2020255969A1 (ja) ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキ
WO2022138364A1 (ja) ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキ
US4529079A (en) Cushion-bonded driven disc assembly and method of construction
US20020189910A1 (en) Vibration damping shim structure
US4547434A (en) Heat-resistant shift member
US7056589B2 (en) Plain bearing composite material
US7056590B2 (en) Plain bearing composite material
TW200416276A (en) Friction material composition and friction material using thereof
JP2815199B2 (ja) 湿式摩擦材料
KR20110028187A (ko) 자동차 브레이크 패드용 마찰재
JP2004231965A (ja) 純鉄繊維ベース摩擦材料製品
KR102202978B1 (ko) 고윤활성 및 내마찰성이 개선된 코팅층을 포함하는 제품 및 그 제조방법
WO2020255968A1 (ja) ディスクブレーキ用シムおよびディスクブレーキ
JP4593539B2 (ja) ブレーキ摩擦材
TWI238232B (en) Gasket material
JP5234395B2 (ja) ガスケット用素材の製造方法
JPWO2003047874A1 (ja) 圧縮性印刷層の製造方法及び印刷用ブランケットの製造方法
JP4827559B2 (ja) ディスクブレーキ用シム及びその製造方法
US8431629B2 (en) Wet friction material including an inorganic filler
JPS61111333A (ja) 湿式用摩擦材料組成物の製造方法
JPS599325A (ja) ブレ−キノイズ低減用制振板
KR20150011338A (ko) 차량용 디스크 브레이크 패드 클립
JP2007327510A (ja) クラッチディスク
JP2004044626A (ja) 摺動性パッキン材
JP2006125418A (ja) ブレーキ用シム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210928

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7200208

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150