JP2022098544A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】できるだけ少ない電圧センサでリレーの故障を診断する。
【解決手段】充電器2からの交流電圧がインレット60に印加されている条件下において、ECU100は、双方向コンバータ20とインレット60とが電気的に接続されるようにリレー50を制御した状態で電圧センサ40により交流電圧が検出された場合に、双方向コンバータ20の接続先がアウトレット60に切り替わるようにリレー50を制御する。ECU100は、電圧センサ40により交流電圧が検出されたときには、リレー50がインレット60側で切り替え不能に故障(溶着など)していると診断する。一方で、ECU100は、電圧センサ40により交流電圧が検出されなかったときには、双方向コンバータ20の接続先がインレット60に戻るようにリレー50を制御し、電圧センサ40により交流電圧が検出されなかったときには、リレー50がアウトレット70側で切り替え不能に故障していると診断する。
【選択図】図2
【解決手段】充電器2からの交流電圧がインレット60に印加されている条件下において、ECU100は、双方向コンバータ20とインレット60とが電気的に接続されるようにリレー50を制御した状態で電圧センサ40により交流電圧が検出された場合に、双方向コンバータ20の接続先がアウトレット60に切り替わるようにリレー50を制御する。ECU100は、電圧センサ40により交流電圧が検出されたときには、リレー50がインレット60側で切り替え不能に故障(溶着など)していると診断する。一方で、ECU100は、電圧センサ40により交流電圧が検出されなかったときには、双方向コンバータ20の接続先がインレット60に戻るようにリレー50を制御し、電圧センサ40により交流電圧が検出されなかったときには、リレー50がアウトレット70側で切り替え不能に故障していると診断する。
【選択図】図2
Description
本開示は、車両に関し、より特定的には、車両におけるリレーの故障診断に関する。
特開2014-204490号公報(特許文献1)に開示された電気システムは、車両の電気システムである。車両は、インレットを介して外部から供給された電力により蓄電装置を充電し、インレットから外部に電力を供給する。この電気システムは、インレットと蓄電装置との間に設けられ、インレットに向けて電力を出力する出力器と、インレットと出力器との間に設けられたリレーと、診断装置とを備える。制御装置は、インレットから外部への電力供給が終了すると、リレーの正極および負極の両方が開くように制御した状態で、リレーが溶着しているか否かを診断する。
以下のような車両構成を想定する。車両は、インレットと、双方向コンバータと、電力線と、アウトレットと、リレーと、電圧センサとを備える。インレットは、交流電源から交流電力を受けるように構成されている。双方向コンバータは、双方向のAC/DC変換が可能に構成されている。交流電力線は、インレットと双方向コンバータとを電気的に接続する。アウトレットは、交流負荷に交流電力を出力するように構成されている。リレーは、交流電力線に電気的に接続され、双方向コンバータの接続先をインレットとアウトレットとの間で切り替え可能に構成されている。電圧センサは、双方向コンバータとリレーとの間において交流電力線に電気的に接続され、交流電力線に印加される交流電圧を検出する。
このような構成を有する車両においてリレーの故障診断を実施する場合、上記の電圧センサに加えて、インレットまたはアウトレットにも診断用の電圧センサを設けることも考えられる。しかし、電圧センサの数が多くなると部材コストが増大するため、できるだけ少ない電圧センサでリレーの故障を診断可能であることが望ましい。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、できるだけ少ない電圧センサでリレーの故障を診断することである。
本開示のある局面に従う車両は、インレットと、双方向コンバータと、交流電力線と、アウトレットと、リレーと、電圧センサと、制御装置とを備える。インレットは、交流電源から交流電力を受けるように構成されている。双方向コンバータは、双方向のAC/DC変換が可能に構成されている。交流電力線は、インレットと双方向コンバータとを電気的に接続する。アウトレットは、交流負荷に交流電力を出力するように構成されている。リレーは、交流電力線に電気的に接続され、双方向コンバータの接続先をインレットとアウトレットとの間で切り替え可能に構成されている。電圧センサは、双方向コンバータとリレーとの間において交流電力線に電気的に接続され、交流電力線に印加される交流電圧を検出する。制御装置は、リレーを制御するとともに、電圧センサにより検出された交流電圧に基づいてリレーが切り替え不能に故障しているかどうかを診断する。
交流電源からの交流電圧がインレットに印加されている条件下において、制御装置は、双方向コンバータとインレットとが電気的に接続されるようにリレーを制御した状態で電圧センサにより交流電圧が検出された場合に、双方向コンバータの接続先がアウトレットに切り替わるようにリレーを制御する。双方向コンバータの接続先がアウトレットに切り替わるようにリレーを制御した状態で制御装置は、電圧センサにより交流電圧が検出されたときには、リレーがインレット側で切り替え不能に故障(溶着など)していると診断する。一方で、制御装置は、電圧センサにより交流電圧が検出されなかったときには、双方向コンバータの接続先がインレットに戻るようにリレーを制御し、それにも拘わらず電圧センサにより交流電圧が検出されなかったときには、リレーがアウトレット側で切り替え不能(固着、断線など)に故障していると診断する。
上記構成においては、制御装置は、交流電源(充電器など)からの交流電圧がインレットに印加されている条件下において、双方向コンバータの接続先がインレットとアウトレットとの間で適宜切り替わるようにリレーを制御する。詳細は後述するが、このとき、交流電力線に印加される交流電圧が電圧センサを用いて検出されるかどうかによって、リレーが切り替え不能に故障しているかどうか(より詳細には、リレーがインレット側およびアウトレット側のどちらで故障しているか)を診断できる。よって、上記構成によれば、できるだけ少ない電圧センサでリレーの故障を診断できる。
本開示によれば、できるだけ少ない電圧センサでリレーの故障を診断できる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<車両構成>
図1は、実施の形態1に係る車両の全体構成を概略的に示す図である。車両1は、たとえば電気自動車である。ただし、車両1は、車両1の外部に設けられた充電器2から供給される電力による充電(外部充電)が可能に構成された車両であれば、たとえばプラグインハイブリッド車であってもよい。充電器2は、ユーザの自宅または外出先等に設けられた交流方式の充電器(いわゆる普通充電器)である。なお、充電器2は、本開示に係る「交流電源」に相当する。
<車両構成>
図1は、実施の形態1に係る車両の全体構成を概略的に示す図である。車両1は、たとえば電気自動車である。ただし、車両1は、車両1の外部に設けられた充電器2から供給される電力による充電(外部充電)が可能に構成された車両であれば、たとえばプラグインハイブリッド車であってもよい。充電器2は、ユーザの自宅または外出先等に設けられた交流方式の充電器(いわゆる普通充電器)である。なお、充電器2は、本開示に係る「交流電源」に相当する。
車両1は、バッテリ10と、双方向コンバータ20と、交流電力線30と、電圧センサ40と、リレー50と、インレット60と、アウトレット70と、PCU(Power Control Unit)80と、モータジェネレータ90と、ECU(Electronic Control Unit)100とを備える。
バッテリ10は、車両1の駆動力を発生させるための電力を供給する。また、バッテリ10は、モータジェネレータ90により発電された電力を蓄える。バッテリ10は、複数のセルから構成される組電池(図示せず)を含む。各セルは、リチウムイオン二次電池またはニッケル水素電池等の二次電池である。なお、バッテリ10は、本開示に係る「蓄電装置」に相当する。バッテリ10に代えて、電気二重層キャパシタなどのキャパシタを用いてもよい。
双方向コンバータ20は、ECU100からの制御指令に従って双方向の直流/交流(AC/DC)変換が可能に構成されている。
交流電力線30は、第1交流電力線31と、第2交流電力線32とを含み、双方向コンバータ20とインレット60とを電気的に接続する。双方向コンバータ20とインレット60との間では、交流電力が交流電力線30を介して双方向に伝達され得る。
電圧センサ40は、双方向コンバータ20とリレー50との間において交流電力線30に電気的に接続されている。電圧センサ40は、第1交流電力線31と第2交流電力線32との間に印加される交流電圧Vacを検出し、その検出結果をECU100に出力する。
リレー50は、交流電力線30に電気的に接続され、双方向コンバータ20の接続先をインレット60とアウトレット70との間で切り替え可能に構成されている。より詳細には、本実施の形態において、リレー50は、第1交流電力線31に電気的に接続された第1リレー51と、第2交流電力線32に電気的に接続された第2リレー52とを含む。第1リレー51は、インレット60に電気的に接続された接点T11と、アウトレット70に電気的に接続された接点T12とを含む。第2リレー52は、インレット60に電気的に接続された接点T21と、アウトレット70に電気的に接続された接点T22とを含む。
第1リレー51および第2リレー52は、双方向コンバータ20とインレット60とが電気的に接続された状態と、双方向コンバータ20とアウトレット70とが電気的に接続された状態とを切り替え可能に構成されている。双方向コンバータ20とインレット60とが電気的に接続された状態では、第1リレー51において接点T11が選択されるとともに、第2リレー52において接点T21が選択される。一方、双方向コンバータ20とアウトレット70とが電気的に接続された状態では、第1リレー51において接点T12が選択されるとともに、第2リレー52において接点T22が選択される(図1参照)。
インレット60は、充電ケーブルのプラグを挿入することで、充電器2から交流電力を受けるように構成されている。コネクタの挿入に伴い、車両1と充電器2との間の電気的な接続が確保されるとともに、車両1のECU100と充電器2の制御回路(図示せず)とがCAN(Controller Area Network)等の通信規格に従う通信により各種情報を相互に送受信することが可能になる。
アウトレット70は、図示しない交流負荷(様々な電気機器)のプラグを挿入することで、交流負荷に交流電力を出力するように構成されている。アウトレット70は、たとえば車両1の車室内に設けられたコンセントである。
PCU80は、バッテリ10とモータジェネレータ90との間に電気的に接続されている。PCU80は、コンバータおよびインバータ(いずれも図示せず)を含み、ECU100からの指令に従ってモータジェネレータ90を駆動する。
モータジェネレータ90は、交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。モータジェネレータ90の出力トルクは駆動輪(図示せず)に伝達され、車両1を走行させる。また、モータジェネレータ90は、車両1の制動動作時には、駆動輪の回転力によって発電することができる。モータジェネレータ90による発電電力は、PCU80によってバッテリ10の充電電力に変換される。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ101と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などのメモリ102と、入出力ポート(図示せず)とを含む。ECU100は、各センサ等からの信号に応じて、車両1が所望の状態となるように機器類を制御する。ECU100は機能毎に複数のECUに分割して構成されていてもよい。ECU100により実行される主要な処理として、リレー50が切り替え不能に故障しているかどうかを診断する「診断処理」が挙げられる。リレー50が切り替え不能になる故障には、リレー50に発生したジュール熱によりリレ-50の接点が溶けて接合する「溶着」、リレー50に異物等が挟まることによる「固着」、および、リレー50の駆動線(図示せず)の「断線」などが含まれ得る。なお、ECU100は、本開示に係る「制御装置」に相当する。
以上のような構成を有する車両1においてリレー50の診断処理を実施する場合、電圧センサ40に加えて、インレット60またはアウトレット70にも診断用の電圧センサ(図示せず)を別途設けることも考えられる。しかし、電圧センサの数が多くなると、その分だけ部材コストが増大するため、できるだけ少ない電圧センサ(すなわち電圧センサ40のみ)でリレー50が切り替え不能に故障しているかどうかを診断可能であることが望ましい。
そこで、本実施の形態においては、ECU100がリレー50を制御することによって、双方向コンバータ20とインレット60とが接続された状態と、双方向コンバータ20とアウトレット70とが接続された状態とを適宜切り替える。そして、各状態での交流電圧Vacを電圧センサ40により検出することによって、リレー50の故障の有無を診断する。以下、この診断処理について詳細に説明する。
<診断フロー>
図2は、実施の形態1におけるリレー50の診断処理を示すフローチャートである。図2および後述する図3に示すフローチャートは、所定の条件が成立している場合に実行される。実施の形態1におけるリレー50の診断処理は、車両1の外部充電制御の開始に先立って実行される。よって、インレット60には、充電器2から延びる充電ケーブルのプラグが挿入されているとする。
図2は、実施の形態1におけるリレー50の診断処理を示すフローチャートである。図2および後述する図3に示すフローチャートは、所定の条件が成立している場合に実行される。実施の形態1におけるリレー50の診断処理は、車両1の外部充電制御の開始に先立って実行される。よって、インレット60には、充電器2から延びる充電ケーブルのプラグが挿入されているとする。
なお、各ステップは、ECU100によるソフトウェア処理により実現されるが、ECU100内に作製されたハードウェア(電気回路)により実現されてもよい。以下、ステップをSと略す。
S101において、ECU100は、第1リレー51および第2リレー52の両方がインレット60に電気的に接続されるように、リレー50を制御する。その状態で、ECU100は、充電器2からの交流電圧Vacが交流電力線30(第1交流電力線31と第2交流電力線32との間)に印加されるように、充電器2との間で必要な通信を行う(S102)。
S103において、ECU100は、電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されたかどうかを判定する。ECU100は、所定時間が経過するまでは電圧センサ40による交流電圧Vacの検出を待つ(S104においてNO)。電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されることなく所定時間が経過した場合(S104においてYES)、ECU100は、下記3種類の異常の少なくとも1つの異常が生じたと診断する(S105)。第1の異常は充電器2の故障である。第2の異常は、第1リレー51がアウトレット70側で切り替え不能に故障する異常である。第3の異常は、第2リレー52がアウトレット70側で切り替え不能に故障する異常である。なお、何らかの異常ありと診断した場合、ECU100は、異常内容をユーザに報知したり、異常内容を異常ダイアグに記録したりすることができる。その後、ECU100は、充電器2から交流電力線30への交流電圧の印加を停止させる(S120)。
S103にて電圧センサ40により交流電圧Vac(ただし、Vac≠0)が検出された場合(S103においてYES)、ECU100は、第2リレー52はインレット60に電気的に接続されたまま、第1リレー51がアウトレット70に電気的に接続されるように、リレー50を制御する(S106)。すなわち、ECU100は、第1リレー51の接続先をインレット60からアウトレット70へと切り替える。
S107において、ECU100は、電圧センサ40による検出値(交流電圧Vac)が0Vであるかどうかを判定する。Vac=0Vでない場合(S107においてNO)、すなわち、一定値0Vではない交流電圧Vacが電圧センサ40によって検出されている場合、ECU100は、第1リレー51がインレット60側で切り替え不能に故障していると診断する(S108)。ECU100は、第1リレー51および第2リレー52のうちの一方でも故障していると診断した場合には処理をS120に進め、充電器2から交流電力線30への交流電圧の印加を停止させる。
S107にて電圧センサ40による検出値(交流電圧Vac)が0Vである場合(S107においてYES)、ECU100は、第2リレー52はインレット60に電気的に接続されたまま、第1リレー51がインレット60に電気的に接続されるように、リレー50を制御する(S109)。すなわち、ECU100は、第1リレー51の接続先をアウトレット70からインレット60へと切り替える。
S110において、ECU100は、電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されたかどうかを判定する。交流電圧Vacが検出されなかった場合(S110においてNO)、すなわちVac=0Vである場合、ECU100は、第1リレー51がアウトレット70側で切り替え不能に故障していると診断する(S111)。
S110にて電圧センサ40により交流電圧Vacが検出された場合(S110においてYES)、ECU100は、第1リレー51はインレット60に電気的に接続されたまま、第2リレー52がアウトレット70に電気的に接続されるように、リレー50を制御する(S112)。すなわち、ECU100は、第2リレー52の接続先をインレット60からアウトレット70へと切り替える。
S113において、ECU100は、電圧センサ40による検出値(交流電圧Vac)が0Vであるかどうかを判定する。Vac=0Vでない場合(S113においてNO)、すなわち、一定値0Vではない交流電圧Vacが電圧センサ40によって検出されている場合、ECU100は、第2リレー52がインレット60側で切り替え不能に故障していると診断する(S114)。
S113にて電圧センサ40による検出値(交流電圧Vac)が0Vである場合(S113においてYES)、ECU100は、第1リレー51はインレット60に電気的に接続されたまま、第2リレー52がインレット60に電気的に接続されるように、リレー50を制御する(S115)。すなわち、ECU100は、第2リレー52の接続先をアウトレット70からインレット60へと切り替える。
S116において、ECU100は、電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されたかどうかを判定する。交流電圧Vacが検出されなかった場合(S116においてNO)、すなわちVac=0Vである場合、ECU100は、第2リレー52がアウトレット70側で切り替え不能に故障していると診断する(S117)。
S116にて電圧センサ40により交流電圧Vacが検出された場合(S116においてYES)、ECU100は、第1リレー51も第2リレー52も正常であると診断する(S118)。この場合、ECU100は、予め定められた手順に従って車両1の外部充電制御を開始する(S119)。
以上のように、実施の形態1においては、ECU100は、充電器2からの交流電圧Vacがインレット60に印加されている条件下において、双方向コンバータ20の接続先がインレット60からアウトレット70に切り替わるようにリレー50を制御する(S106,S112)。電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されたときには、ECU100は、リレー50がインレット60側で切り替え不能に故障(たとえば溶着)していると診断する(S108,S114)。
一方で、電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されなかったとき(Vac=0であるとき)には、ECU100は、双方向コンバータ20の接続先がインレット60に戻るようにリレー50を制御する(S109,S115)。そして、電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されなかったときには、ECU100は、リレー50がアウトレット70側で切り替え不能に故障(たとえば固着、断線)していると診断する(S111,S117)。
このような手順を採用することで、インレット60またはアウトレット70に診断用の電圧センサ(図示せず)を追加しなくても、リレー50が正常か、インレット60側で故障しているか、アウトレット70側で故障しているかを診断することが可能である。よって、実施の形態1によれば、できるだけ少ない電圧センサ40でリレー50の故障を診断できる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、リレー50の診断処理は、車両1の外部充電制御の開始に先立って実行される例について説明した。実施の形態2においては、リレー50の診断処理が車両1の外部充電制御の終了時に実行される例について説明する。
実施の形態1では、リレー50の診断処理は、車両1の外部充電制御の開始に先立って実行される例について説明した。実施の形態2においては、リレー50の診断処理が車両1の外部充電制御の終了時に実行される例について説明する。
図3は、実施の形態2におけるリレー50の診断処理を示すフローチャートである。実施の形態2におけるリレー50の診断処理は、車両1の外部充電制御が終了するのに先立って(たとえばバッテリ10が満充電に至る直前に)実行される。車両1の外部充電制御が行われているため、第1リレー51および第2リレー52の両方がインレット60に電気的に接続されている(S201)。また、充電器2からの交流電圧Vacが交流電力線30に印加されている(S202)。
S203において、ECU100は、電圧センサ40により交流電圧Vac(ただし、Vac≠0)が検出されたかどうかを判定する。電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されなかった場合(S203においてNO)、ECU100は、以降の処理をスキップし、リレー50の故障の有無を診断することなく車両1の外部充電制御を終了する(S214)。
電圧センサ40により交流電圧Vacが検出された場合(S203においてYES)、ECU100は、第2リレー52はインレット60に電気的に接続されたまま、第1リレー51がアウトレット70に電気的に接続されるように、リレー50を制御する(S204)。すなわち、ECU100は、第1リレー51の接続先をインレット60からアウトレット70へと切り替える。
S205において、ECU100は、電圧センサ40による検出値(交流電圧Vac)が0Vであるかどうかを判定する。Vac=0Vでない場合(S205においてNO)、すなわち、一定値0Vではない交流電圧Vacが電圧センサ40によって検出されている場合、ECU100は、第1リレー51がインレット60側で切り替え不能に故障していると診断する(S206)。ECU100は、第1リレー51および第2リレー52のうちの一方でも故障していると診断した場合には処理をS214に進め、車両1の外部充電制御を終了する。
S205にて電圧センサ40による検出値(交流電圧Vac)が0Vである場合(S205においてYES)、ECU100は、第2リレー52はインレット60に電気的に接続されたまま、第1リレー51がインレット60に電気的に接続されるように、リレー50を制御する(S207)。すなわち、ECU100は、第1リレー51の接続先をアウトレット70からインレット60へと切り替える。
S208において、ECU100は、電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されたかどうかを判定する。交流電圧Vacが検出されなかった場合(S208においてNO)、すなわちVac=0Vである場合、ECU100は、第1リレー51がアウトレット70側で切り替え不能に故障していると診断する(S209)。
S208にて電圧センサ40により交流電圧Vacが検出された場合(S208においてYES)、ECU100は、第1リレー51はインレット60に電気的に接続されたまま、第2リレー52がアウトレット70に電気的に接続されるように、リレー50を制御する(S210)。すなわち、ECU100は、第2リレー52の接続先をインレット60からアウトレット70へと切り替える。
S211において、ECU100は、電圧センサ40による検出値(交流電圧Vac)が0Vであるかどうかを判定する。Vac=0Vでない場合(S211においてNO)、すなわち、一定値0Vではない交流電圧Vacが電圧センサ40によって検出されている場合、ECU100は、第2リレー52がインレット60側で切り替え不能に故障していると診断する(S212)。
S211にて電圧センサ40による検出値(交流電圧Vac)が0Vである場合(S211においてYES)、ECU100は、第1リレー51も第2リレー52も正常であると診断する(S213)。その後、ECU100は、車両1の外部充電制御を終了する(S214)。
以上のように、実施の形態2においても実施の形態1と同様に、ECU100は、充電器2からの交流電圧Vacがインレット60に印加されている条件下において、双方向コンバータ20の接続先がインレット60からアウトレット70に切り替わるようにリレー50を制御する(S204,S210)。電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されたときには、ECU100は、リレー50がインレット60側で切り替え不能に故障していると診断する(S206,S212)。
一方で、電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されなかったとき(Vac=0であるとき)には、ECU100は、双方向コンバータ20の接続先がインレット60に戻るようにリレー50を制御する(S207)。そして、電圧センサ40により交流電圧Vacが検出されなかったときには、ECU100は、リレー50がアウトレット70側で切り替え不能に故障していると診断する(S209)。
このような手順を採用することで、インレット60またはアウトレット70に診断用の電圧センサ(図示せず)を追加しなくても、リレー50が正常か、インレット60側で故障しているか、アウトレット70側で故障しているかを診断することが可能である。よって、実施の形態2によっても、できるだけ少ない電圧センサ40でリレー50の故障を診断できる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、2 充電器、10 バッテリ、20 双方向コンバータ、30 交流電力線、31 第1交流電力線、32 第2交流電力線、40 電圧センサ、50 リレー、51 第1リレー、52 第2リレー、60 インレット、70 アウトレット、80 PCU、90 モータジェネレータ、100 ECU、101 プロセッサ、102 メモリ、T11,T12,T21,T22 接点。
Claims (1)
- 交流電源から交流電力を受けるように構成されたインレットと、
交流負荷に交流電力を出力するように構成されたアウトレットと、
双方向のAC/DC変換が可能に構成された双方向コンバータと、
前記双方向コンバータの接続先を前記インレットと前記アウトレットとの間で切り替え可能に構成されたリレーと、
前記双方向コンバータと前記リレーとを電気的に接続する交流電力線と、
前記交流電力線に印加される交流電圧を検出する電圧センサと、
前記リレーを制御するとともに、前記電圧センサにより検出された前記交流電圧に基づいて前記リレーが切り替え不能に故障しているかどうかを診断する制御装置とを備え、
前記交流電源からの交流電圧が前記インレットに印加されている条件下において、
前記双方向コンバータと前記インレットとが電気的に接続されるように前記リレーを制御した状態で前記電圧センサにより前記交流電圧が検出された場合に、前記制御装置は、前記双方向コンバータの接続先が前記アウトレットに切り替わるように前記リレーを制御し、
前記双方向コンバータの接続先が前記アウトレットに切り替わるように前記リレーを制御した状態で、制御装置は、
前記電圧センサにより前記交流電圧が検出されたときには、前記リレーが前記インレット側で切り替え不能に故障していると診断する一方で、
前記電圧センサにより前記交流電圧が検出されなかったときには、前記双方向コンバータの接続先が前記インレットに戻るように前記リレーを制御し、それにも拘わらず前記電圧センサにより前記交流電圧が検出されなかったときには、前記リレーが前記アウトレット側で切り替え不能に故障していると診断する、車両。
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JP2020211969A JP2022098544A (ja) | 2020-12-22 | 2020-12-22 | 車両 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021011869A (ja) * | 2019-07-05 | 2021-02-04 | エムエーエヌ・エナジー・ソリューションズ・フィリアル・アフ・エムエーエヌ・エナジー・ソリューションズ・エスイー・ティスクランド | ガス燃料供給システム及びガス燃料供給システムを動作させる方法 |
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2020
- 2020-12-22 JP JP2020211969A patent/JP2022098544A/ja active Pending
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JP2021011869A (ja) * | 2019-07-05 | 2021-02-04 | エムエーエヌ・エナジー・ソリューションズ・フィリアル・アフ・エムエーエヌ・エナジー・ソリューションズ・エスイー・ティスクランド | ガス燃料供給システム及びガス燃料供給システムを動作させる方法 |
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