JP2022098528A - ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】筒状の被縫製物に二重環縫いを行う場合に簡単な構成でルーパを駆動できるミシンを提供する。【解決手段】ミシンは下軸16、ルーパ軸24、揺動機構30を備える。下軸16は左右方向に延び、回転可能に設ける。ルーパ軸24は前後方向に延び、軸心を中心に揺動可能に設ける。ルーパ軸24後端部はルーパ21~23を装着する。揺動機構30は下軸16とルーパ軸24とに連結する。揺動機構30は偏心輪31、連桿部32、腕部33、連結部50を備える。偏心輪31は下軸16に固定して設ける。偏心輪31は軸心が下軸16の軸心に対して偏心する。連桿部32前端部は偏心輪31と回動可能に嵌合する。腕部33は連桿部32の前後方向の中間にある揺動部32Cを前後方向に揺動可能に支持する。連結部50は2つのボールジョイントからなり、連桿部32後端部とルーパ軸24前部とを連結する。【選択図】図3

Description

本発明は、二重環縫いを行うミシンに関する。
筒状の被縫製物に二重環縫いを行うミシンが公知である。特許文献1に記載の二重環縫腕ミシンはミシンフレーム、主軸、針棒、及びルーパを備える。ミシンフレームは基台、第一腕部及び第二腕部を備える。第一腕部は基台から立設する支柱部から水平方向に延設する。第一腕部には、主軸の回転で駆動する針棒駆動機構が設けてある。針棒は縫針を装着可能であり、針棒駆動機構により上下運動する。第二腕部は基台から第一腕部と直交する方向に延設し、先端部が第一腕部に下方から対向する。第二腕部には、主軸の回転で駆動するルーパ駆動機構が設けてある。ルーパはルーパ駆動機構により駆動して、縫針に挿通する針糸の捕捉運動を行う。二重環縫腕ミシンは針棒に装着した縫針とルーパの協働で縫製を行う。
特開平4-24084号公報
筒状の被縫製物に二重環縫いを行う場合、第二腕部が細い方が作業者にとって被縫製物を取り回し易い。故に、ルーパ駆動機構はより簡単な構成であることが望ましい。
本発明の目的は、筒状の被縫製物に二重環縫いを行う場合に簡単な構成でルーパを駆動できるミシンを提供することである。
請求項1のミシンは、主軸と、前記主軸の回転駆動で上下動し、上糸を挿通した縫針を装着可能な針棒と、下糸を挿通し、前記針棒の上下動と同期して揺動するルーパとを備え、前記縫針と前記ルーパの協働で二重環縫いを行うミシンであって、上下方向と交差する所定方向に延びて、その軸心が前記所定方向と平行であり、前記主軸の回転駆動で回転可能な下軸と、前記上下方向及び前記所定方向に直交する直交方向に延びて、その軸心が前直交方向と平行であり、前記ルーパを揺動する揺動軸と、径方向において前記下軸の中心から偏心する位置で、前記下軸に固定する偏心輪と、一端部を前記偏心輪と回転可能に嵌合し、前記直交方向に沿って延び、一端部と他端部の間に中間部を有する連桿部と、前記中間部を前記所定方向と平行に延びる軸線を中心に揺動可能に支持する腕部と、両端部で一対のボールジョイントを有し、前記一対のボールジョイントの一方が前記連桿部の他端部と、前記一対のボールジョイントの他方が前記揺動軸と夫々連結する連結部とを備えることを特徴とする。従来、筒状の被縫製物に二重環縫いを行うミシンでは、下軸に設ける偏心輪の回転を直交方向の移動に変換し、更に直交方向の移動を連結部の上下方向に沿った移動に変換することで、揺動軸を揺動する。つまり、従来機構は摺動箇所が多く、機構としても複雑であった。そのため、これら機構を収容する下腕部に大きなスペースが必要となり、小型化を阻害したり、ミシンのデザインの自由度を損ねたりしていた。本態様のミシンは、腕部が偏心輪の回転に伴い揺動することで、偏心輪の回転を直交方向の移動に変換することなく連結部が上下方向に沿って移動する。故に、ミシンは簡単な構成でルーパを駆動でき、小型化の実現やミシンのデザインの自由度を上げることができる。
請求項2のミシンにおいて、前記連桿部の他端部は、前記下軸の回転に伴い、前記所定方向から視て楕円軌道で周回する。前記ミシンにおいて、連桿部の他端部は偏心輪と腕部により、下軸の回転に伴い、所定方向から視て楕円軌道で周回する。故に、ミシンは簡単な構成でルーパを駆動できる。
請求項3のミシンは、一針分の二重環縫いにおいて、前記ルーパが上方に移動する前記縫針に対して進出して前記縫針と出合う第一出合期間と、前記ルーパが下方に移動する前記縫針に対して退避して前記縫針と出合う第二出合期間とが生じ、前記連結部の両端部を結ぶ方向と前記上下方向とがなす角度は、前記主軸の回転角位相に対して周期的に変動し、前記なす角度は、前記第一出合期間の方が前記第二出合期間より大きい。二重環縫いを行うミシンは、第一出合期間においてルーパが縫針に挿通した上糸を捕捉し、第二出合期間において縫針がルーパに挿通した下糸とルーパが補足した上糸に囲まれた三角空間に向けて突入することで縫目を形成する。前記ミシンにおいて、連結部の両端部を結ぶ方向と上下方向とがなす角度は、第一出合期間の方が第二出合期間より大きい。故に、ルーパは第一出合期間の方が第二出合期間より速く揺動する。故に、ミシンは縫目を正しく形成し易い。
ミシン1の斜視図。 下腕部5の部分拡大図。 ルーパ機構20の斜視図。 揺動機構30の斜視図。 揺動機構30の分解斜視図。 揺動機構30の左側面図。 連結部50の背面図。 二重環縫いを説明する図。 傾斜角度と上軸角度の関係を示す図表。
図面を参照し、本発明の一実施形態のミシン1を説明する。以下説明は図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。ミシン1は筒状の被縫製物に対して二重環縫いを実行できる。
図1、図2を参照し、ミシン1の構造を説明する。図1の如く、ミシン1は基台2、脚柱部3、上腕部4、下腕部5、斜柱部13を備える。基台2は第一基台6と第二基台7とを有する。第一基台6は左右方向に延びる。第二基台7は第一基台6右端から後方に延びる。脚柱部3は第二基台7後端から上方に延びる。上腕部4は脚柱部3上端から左方に延びる。上腕部4左端部は頭部8を備える。頭部8は上腕部4から下方に突出し、後述の針板9に上方から対向する。
下腕部5は第一基台6左端から後方に延びる。下腕部5上面は前後方向に並ぶ二つの開口を有する。下腕部5上端は水平方向に延びる板12、針板9を設ける。板12は下腕部5上面における前側の開口5A(図2参照)を閉塞する。針板9は下腕部5上面における後側の開口を閉塞する。針板9は略中央に三つの針穴、送り歯穴を有する。
斜柱部13は基台2右前端から後上方に傾斜して延びる。斜柱部13後上端の左端部は上腕部4右端部と接続する。斜柱部13上端部は下糸案内14を備える。下糸案内14は斜柱部13の傾斜に沿って前後方向に延びる管状であり、内側を下糸67(図8参照)が挿通できる。
斜柱部13は内部に上軸プーリ、下軸プーリ、ベルトを備える。上軸プーリは斜柱部13上部に設け、上軸15と連結する。上軸15は左右方向に延び、斜柱部13と上腕部4の内部に設ける。下軸プーリは斜柱部13下部に設け、下軸16と連結する。下軸16は左右方向に延び、斜柱部13、第一基台6、下腕部5の内部に設ける。ベルトは上軸プーリ、下軸プーリに架け渡して設ける。上軸プーリはミシン1を駆動する主モータの動力で回転する。上軸15と下軸16は主モータの駆動に伴い同期して回転する。
頭部8は針棒11を上下動可能に支持する。針棒11下端部は頭部8から下方に突出する。針棒11は上下動機構を介して上軸15に連結する。針棒11は上軸15の回転に伴い上下動する。針棒11は下端に3つの縫針10を装着する。縫針10は針棒11と共に上下動する。縫針10は針板9の針穴を通過できる。縫針10の可動範囲上端は上死点であり、下端は下死点である。縫針10は目孔10A(図8参照)に挿通した上糸66(図8参照)を保持する。上糸66は糸駒から糸調子17、上糸天秤18、糸案内19を経由して縫針10へと至る。
図2の如く、下腕部5は内部にルーパ機構20を備える。又、図示しないが下腕部5内部は送り機構も備える。ルーパ機構20は下軸16と連結する。ルーパ機構20は後端に3つのルーパ21~23を装着する(図3参照)。ルーパ21~23は針板9下方に設ける。ルーパ21~23はルーパ孔21C~23C(図3参照)に挿通した下糸67を保持する。下糸67は糸駒から下糸案内14を挿通し、第一基台6、下腕部5の内部に設ける下糸案内機構を経由してルーパ21~23へと至る。ルーパ21~23は下軸16の回転に伴い、縫針10に挿通する上糸66を捕捉して、下糸67と絡める。
送り機構は送り歯を備える。送り歯は針板9下方に設ける。送り歯は図示しない前後偏心輪及び上下偏心輪を介して前記下軸16と接続されており、前記下軸16の回転により前後方向に移動し、同時に上下方向に移動する。該時、送り歯は針板9の送り歯穴にて出没する。送り歯は送り歯穴から上方に出た状態で前後方向に移動することで、被縫製物を送る。
図3~図7を参照し、ルーパ機構20の構造を説明する。図3の如く、ルーパ機構20は前後動機構40、揺動機構30、ルーパ軸24を備える。揺動機構30は前後動機構40左側に設ける。前後動機構40、揺動機構30の後端は下軸16と夫々連結する。前後動機構40、揺動機構30の前端はルーパ軸24と夫々連結する。ルーパ軸24は前後方向に延びる棒状を呈する。
ルーパ軸24は二つの軸受け部24A、24Bを挿通する。軸受け部24Aは前後方向に延びる円筒状を呈し、孔24C、24Dを有する。孔24Cは軸受け部24Aを前後方向に貫通する。孔24Dは軸受け部24A表面から軸受け部24Aの軸心に向けて垂直に延びる。軸受け部24Aはルーパ軸24後端部に設ける。ルーパ軸24後端部が孔24Cを挿通した状態で止めピン24E(図2参照)を孔24Dに挿通することで、軸受け部24Aはルーパ軸24を回動可能に嵌合する。
軸受け部24Bは前後方向に延びる略円筒状を呈する。軸受け部24Bは前後方向に貫通する貫通孔と、該貫通孔よりも右方に軸受け部24Bの軸心に対して垂直な方向に貫通するねじ孔を有する。軸受け部24Bは軸受け部24A前端から所定の間隔をあけて軸受け部24Aよりも後方に設ける。ルーパ軸24が軸受け部24Bの貫通孔を挿通した状態でねじ24F(図2参照)をねじ孔に螺合することで、軸受け部24Bはルーパ軸24を回動可能に嵌合する。
ルーパ軸24後端部はルーパホルダ21A~23Aを前後方向に並べて装着する。ルーパホルダ21A~23A上端部はルーパ21~23を装着する。ルーパホルダ22Aはルーパホルダ21A後側に装着し、ルーパホルダ23Aはルーパホルダ22A後側に装着する。
ルーパホルダ21A~23Aの構成は同様である。以下、ルーパホルダ21Aのみ説明し、ルーパホルダ22A、23Aの説明を省略する。ルーパホルダ21Aは左右方向に延び、右端部から屈曲して上方に延びる。ルーパホルダ21Aは孔21D、E、溝21Fを有する。孔21Dはルーパホルダ21Aの左右方向略中央部に設け、前後方向に貫通する。溝21Fはルーパホルダ21A左端部から孔21Dに向けて右方に延びる。孔21Eはルーパホルダ21A左端部に設け、前後方向に対して垂直な方向に延び、ルーパホルダ21Aを貫通する。孔21Eは内壁にねじ溝を形成する。非図示のねじが孔21Eに螺合して、ルーパホルダ21Aはルーパ軸24後端部に固定する。
ルーパ21~23の構成は同様である。以下、ルーパ21のみ説明し、ルーパ22、23の説明を省略する。ルーパ21下端部はルーパホルダ21A上端部に装着する。ルーパ21は上下方向に延び、上端部から屈曲して左方に延びる。ルーパ21は左端部にルーパ孔21Cを設ける。
前後動機構40は公知の構成である。前後動機構40は偏心輪41、軸45、案内部47等を備える。偏心輪41は下軸16に設ける。偏心輪41は円板状を呈し、軸心が下軸16の軸心に対して偏心する。偏心輪41は外側に角コマ42を固定して設ける。角コマ42は略直方体形を呈する。角コマ42は外側に枠43を設ける。枠43は上下方向に延びる側面視略U字状を呈し、角コマ42の前端と後端の夫々に当接し、角コマ42を上下方向に案内する。
枠43後端部は固定部44を備える。固定部44は前後方向に延び、後端部から屈曲して左方に延びる。固定部44は孔44A、溝44Bを有する。溝44Bは固定部44左端から右方に延びる。孔44Aは溝44B右側に設け、固定部44を前後方向に貫通する。固定部44は更に固定部44を上下方向に貫通する非図示の孔を有する。該孔は内壁にねじ溝を形成する。軸45は前後方向に延びる棒状を呈し、前端部を孔44Aに挿通して設ける。ねじ46が該孔に螺合して、固定部44は軸45前端部を固定する。軸45後端部は接続部45Aを備える。接続部45Aは軸45から左方に延びる板状を呈する。接続部45A左端部は二又形状を呈し、ルーパ軸24と接続する。接続部45A後端部は軸受け部24B後端部と当接する。
案内部47は底面視略L字状を呈する。案内部47左後端部は右方に凹んだ穴47Cを有する。案内部47上後端部は前後方向に並んだ二つの孔を有する。該二つの孔の内前側の孔は前後方向において穴47Cの位置に対応する。前側の孔は内壁にねじ溝を形成する。止めねじ47Bが前側の孔に螺合し、穴47Cに挿入する段付き軸36を固定する。ねじ47Aは二つの孔の内前側の孔を挿通し、案内部47を下腕部5に固定する。案内部47は前後方向に貫通する貫通孔を更に有する。該貫通孔は前後方向に並んだ二つの孔よりも右側に設ける。軸45は該貫通孔を挿通する。案内部47は軸45を前後方向に案内する。下軸16の回転に伴い、軸45と接続するルーパ軸24は前後方向に往復運動する。
図3~図6を参照し、揺動機構30を説明する。揺動機構30は偏心輪31、連桿部32、腕部33、軸34、軸受け部35、段付き軸36、連結部50等を備える。偏心輪31は下軸16に固定して設ける。偏心輪31は左右方向においてルーパ軸24よりも左方に設ける。偏心輪31は円板状を呈し、軸心が下軸16の軸心に対して偏心する。
連桿部32は嵌合部32A、第一腕部32B、揺動部32C、第二腕部32D、接続部32Eを備える。嵌合部32Aは左右方向に延びる円柱状を呈し、中心に左右方向に貫通する孔32Fを有する。孔32Fは側面視円形の断面形状を呈し、径の大きさが偏心輪31の径の大きさと略等しい。嵌合部32Aは偏心輪31を孔32Fに挿入して嵌合する。第一腕部32Bは嵌合部32A後端部に設け、嵌合部32A後端から後上方に傾斜して延びる。
揺動部32Cは第一腕部32B後端部に設ける。揺動部32Cは左右方向に貫通する孔32Gを有する。第二腕部32Dは揺動部32C後端部に設ける。第二腕部32Dは揺動部32C後端から後方に延び、屈曲して右後方に延び、更に屈曲して後方に延びる。接続部32Eは第二腕部32D後端部に設ける。接続部32Eは左右方向に貫通する孔32Hを有する。孔32Hは内壁にねじ溝を形成する。
腕部33は円柱部33D、突出部33E、33Fを備える。円柱部33Dは軸心が左右方向に延びる円柱状を呈し、左右方向に貫通する孔33Cを有する。突出部33Eは円柱部33D左端部から上方に突出する板状を呈する。突出部33E上端部は左右方向に貫通する孔33Aを有する。突出部33Fは円柱部33D右端部から上方に突出する板状を呈する。突出部33F上端部は左右方向に貫通する孔33Bを有する。孔33Aと孔33Bとは上下方向及び前後方向に対応した位置にある。孔33A、33B、連桿部32の孔32Gは径の大きさが互いに等しい。
軸受け部35は腕部33右側に設ける。軸受け部35は円柱部35A、突出部35B、35Cを備える。円柱部35Aは軸心が左右方向に延びる円柱状を呈し、左右方向に貫通する孔35Dを有する。段付き軸36は孔35Dを挿通する。突出部35B、35Cは円柱部35A前端から前方に延びる。突出部35Bは突出部35Bを上下方向に貫通し、内壁にねじ溝を形成した孔35Eを有する。突出部35Cは突出部35Cを上下方向に貫通し、内壁にねじ溝を形成した非図示の孔を有する。突出部35Bの孔35E、突出部35Cの孔は上下方向に並んで設ける。
段付き軸36は縮径軸36Aと拡径軸36Bを備える。縮径軸36A、拡径軸36Bは棒状を呈する。縮径軸36Aの径の大きさは拡径軸36Bの径の大きさよりも小さく、孔33C、35Dの径の大きさと略等しい。縮径軸36Aは孔33C、35Dを左方から順に挿通し、穴47Cに挿入する。段付き軸36は止めねじ47Bにより案内部47に固定する。腕部33左端が拡径軸36B右端と当接し、腕部33右端が軸受け部35左端と当接した状態で、ねじ37(図4参照)が突出部35Bの孔35Eと突出部35Cの孔に螺合する。拡径軸36Bと軸受け部35は腕部33の左右方向の移動を規制する。腕部33は段付き軸36を中心に回転可能である。
腕部33は突出部33E、33Fが揺動部32Cを間とし、且つ孔32G、33A、33Bが上下方向及び前後方向に互いに対応する位置に設ける。軸34は左右方向に延び、径の大きさが32C、33A、33Bと略等しい棒状を呈する。軸34は孔32G、33A、33Bに挿通して設ける。軸34は非図示の止めピンにより腕部33に固定する。故に揺動部32Cは段付き軸36を中心に前後方向に揺動可能である。下軸16が左側面視で時計回りに回転すると、偏心輪31が回転し、揺動部32Cが前後方向に揺動する。偏心輪31の回転と揺動部32Cの揺動との組合わせにより、接続部32Eは左側面視で上下方向を長軸とした楕円軌道で周回する(図6参照)。
図7を参照し、連結部50を説明する。連結部50は2つのボールジョイントからなり、連桿部32とルーパ軸24とを連結する。連結部50はハウジング部51、ボールスタッド52、53を備える。ハウジング部51はソケット部51A、51B、接続部51Eを有する。接続部51Eは上端部にソケット部51A、下端部にソケット部51Bを接続する。
ソケット部51Aは左右方向に貫通する孔51Cを有する。孔51Cの径の大きさはソケット部51A左端から左右方向における中央部に向かうにつれて拡大し、中央部から右端に向かうにつれて縮小する。ソケット部51Aは孔51C内部に後述するボール部52Bを収容する。ソケット部51Bは左右方向に貫通する孔51Dを有する。孔51Cと同様に孔51Dの径の大きさはソケット部51B左端から左右方向における中央部に向かうにつれて拡大し、中央部から右端に向かうにつれて縮小する。ソケット部51Bは孔51D内部に後述するボール部53Cを収容する。
ボールスタッド52は軸部52A、ボール部52B、拡径部52Cを備える。軸部52Aは左右方向に延びる棒状を呈し、右端部にねじ溝を形成する。軸部52A右端部は接続部32Eの孔32Hに螺合して設ける。ボール部52Bは軸部52A左端部に設ける。ボール部52Bは軸部52Aよりも径の大きい略球形状である。拡径部52Cはボール部52B左端部に設ける。拡径部52Cは軸部52Aよりも径の大きい略円板状を呈する。ソケット部51Aはボール部52Bを摺動可能に支持する。故に連桿部32は連結部50に対して回転可能である。
ボールスタッド53は軸受け部53A、軸部53B、ボール部53Cを備える。軸受け部53Aは溝53E、孔53F、53Gを有する。孔53Fは軸受け部53A左部に設け、前後方向に貫通する。溝53Eは軸受け部53A右端部から孔53Fにむけて左方に延びる。孔53Gは孔53F右方に設ける。孔53Gは前後方向に直交する方向に延び、軸受け部53Aを貫通する。孔53Gは内壁にねじ溝を形成する。ルーパ軸24は軸受け部24A、24Bの間で孔53Fを挿通する。ねじ54(図3参照)が孔53Gに螺合して、軸受け部53Aはルーパ軸24に固定する。該時、軸受け部53A前端は軸受け部24A後端と当接し、軸受け部53A後端は接続部45A前端と当接する軸受け部24A、53Aは接続部45Aのルーパ軸24に対する前後方向の移動を規制する。
軸部53Bは軸受け部53A左端部に設ける。軸部53Bは左右方向に延びる棒状を呈する。ボール部53Cは軸部53B左端部に設ける。ボール部53Cは軸部53Bよりも径の大きい略球形状である。ソケット部51Bはボール部53Cを摺動可能に支持する。故にルーパ軸24は連結部50に対して回転可能である。
下軸16の回転に伴い、連桿部32の接続部32Eは左側面視から視て楕円軌道で周回する。該時、連桿部32と連結するハウジング部51が上下方向に対して傾斜し、ソケット部51Bは正面視で視て楕円軌道で周回する(図6参照)。以下、ソケット部51A上端部とソケット部51B下端部とを結んだ線と上下方向とがなす角度を傾斜角度θという。ソケット部51Bの楕円軌道の周回に伴い、ハウジング部51と連結するルーパ軸24は軸心を中心に左右方向に揺動する。前後動機構40による前後方向の往復運動と揺動機構30による左右方向の揺動の組合わせにより、ルーパ21~23は縫針10に挿通する上糸66を捕捉して、下糸67と絡める。
図8、図9を参照し、ミシン1における二重環縫いの縫目形成動作を説明する。縫目形成動作時において、ルーパ21~23は同様の動きをするので、以下説明では、ルーパ21のみ説明し、ルーパ22、23の説明を省略する。縫目形成動作時、主モータの駆動に伴い上軸15が回転し、針棒11に装着した縫針10は上下動する。下軸16が上軸15の回転と同期して回転し、ルーパ機構20によりルーパ21が駆動する。以下、上軸15の回転角度を上軸角度という。上軸角度は縫針10が上死点に在る時に0°、下死点に在る時に180°である。
図8の如く、縫針10が下死点に在る時、ルーパ21は縫針10に対して右後方に在る。上軸15と下軸16が回転すると、縫針10は下死点から上昇し、ルーパ21は前後動機構40により後方に移動し、且つ揺動機構30により左方に揺動して縫針10に対して進出する。上軸角度が約230°である時、左方に揺動するルーパ21は縫針10後方を通過し、目孔10A近傍でループ状となる上糸66を捕捉する。以下、ルーパ21が上昇する縫針10に対して進出して出合う期間を第一出合期間という。上軸15と下軸16が更に回転し、ルーパ21は可動範囲左端に至る迄左方に揺動し、その後、前後動機構40により前方に移動し、且つ揺動機構30により右方に揺動して縫針10に対して退避する。縫針10は上死点(0°)に至る迄上昇し、その後下降する。
上軸角度が約80°である時、ルーパ21左端部は縫針10に対して左前方に在る。ルーパ21が捕捉した上糸66とルーパ21を経由してルーパ孔21Cを挿通する下糸67とはルーパ21後方に三角空間を形成する。上軸角度が約100°である時、縫針10は該三角空間に突入する。以下、退避するルーパ21が下降する縫針10に近接して出合う期間を第二出合期間という。第二出合期間の後、ルーパ21は後方に移動しながら可動範囲右端に至る迄右方に揺動する。ルーパ21は縫針10に対して右後方となる。縫針10は下死点に至る迄下降する。上軸15が一回転する度に、ミシン1は縫針10とルーパ21の協働で一針分の縫製を完了する。ミシン1は上記動作を繰返すことで被縫製物に複数の縫目を形成する。
図9の如く、一針分の縫製において傾斜角度θは上軸角度に対して周期的に変動する。第一出合期間における傾斜角度θの大きさは第二出合期間における傾斜角度θに対して大きい。即ち、ルーパ21は傾斜角度θが大きい第一出合期間では揺動機構30により左方に素早く移動し、傾斜角度θが小さい第二出合期間では揺動機構30により右方にゆっくり移動する。第一出合期間と第二出合期間との傾斜角度θの違いは第一腕部32Bと第二腕部32Dとの前後方向の長さの比の関係に起因する。
以上の如く、縫針10とルーパ21の協働で二重環縫いを実行するミシン1は下軸16、ルーパ軸24、揺動機構30を備える。下軸16は左右方向に延び、主モータの駆動に伴う上軸15の回転と同期して回転する。ルーパ軸24は前後方向に延び、軸心を中心に揺動可能に設ける。ルーパ軸24後端部はルーパ21~23を装着する。揺動機構30は下軸16とルーパ軸24とに連結する。揺動機構30は偏心輪31、連桿部32、腕部33、連結部50を備える。偏心輪31は下軸16に固定して設ける。偏心輪31は円板状を呈し、軸心が下軸16の軸心に対して偏心する。連桿部32は前端から順に嵌合部32A、第一腕部32B、揺動部32C、第二腕部32D、接続部32Eからなる。嵌合部32Aは偏心輪31を嵌合する。腕部33は揺動部32Cを前後方向に揺動可能に支持する。連結部50は2つのボールジョイントからなり、ハウジング部51、ボールスタッド52、53を備える。ハウジング部51はソケット部51A、51B、接続部51Eを有する。接続部51Eは上端部にソケット部51A、下端部にソケット部51Bを接続する。ソケット部51Aはボールスタッド52左端部を回転可能に支持する。ソケット部51Bはボールスタッド53左端部を回転可能に支持する。ボールスタッド52右端部は連桿部32の接続部32Eに固定して設ける。ボールスタッド53右端部はルーパ軸24前部に固定して設ける。
従来、筒状の被縫製物に二重環縫いを行うミシンにおいて、揺動機構は下軸16に設ける偏心輪の回転を直交方向である前後方向の往復運動に変換し、更に前後方向の往復運動を連結部の上下方向に沿った往復移動に変換することで、ルーパ軸24を揺動する。つまり、従来機構は摺動箇所が多く、機構としても複雑であった。そのため、これら機構を収容する下腕部に大きなスペースが必要となり、小型化を阻害したり、ミシンのデザインの自由度を損ねたりしていた。本態様のミシン1は、偏心輪31の回転に伴い腕部33が揺動部32Cを揺動する。偏心輪31による回転と腕部33による揺動部32Cの揺動の組合わせにより、連結部50のソケット部51Aは上下方向に沿った移動をする。ミシン1では偏心輪31の回転を前後方向の往復運動に変換することなく連結部50は上下方向に沿って移動する。故にミシン1は簡単な構成でルーパ21~23を駆動でき、小型化の実現やミシンのデザインの自由度を上げることが出来る。
下軸16が回転すると、偏心輪31が回転し、揺動部32Cが前後方向に揺動する。偏心輪31の回転と揺動部32Cの揺動との組合わせにより、接続部32Eは左側面視で上下方向を長軸とした楕円軌道で周回する。接続部32Eの楕円軌道の周回が連結部50によりルーパ軸24の軸心を中心とした揺動に変換し、ルーパ21~23は揺動する。故にミシン1は簡単な構成でルーパ21~23を駆動できる。
ミシン1は一針分の二重環縫いにおいて、ルーパ21が上昇する縫針10に対して進出して出合う第一出合期間と、退避するルーパ21が下降する縫針10に近接して出合う第二出合期間とが生じる。一針分の縫製において傾斜角度θは上軸角度に対して周期的に変動する。第一出合期間における傾斜角度θは第二出合期間における傾斜角度θに対して大きい。二重環縫いを行うミシンは、第一出合期間においてルーパ21が縫針10に挿通した上糸66を捕捉し、第二出合期間において縫針10がルーパ21に挿通した下糸67とルーパ21が補足した上糸66とに囲まれた三角空間に向けて突入することで縫目を形成する。ミシン1において、第一出合期間における傾斜角度θは第二出合期間における傾斜角度θに対して大きいので、ルーパ21は第一出合期間の方が第二出合期間より速く揺動する。故にミシン1は目飛びが生じ難く、縫目を正しく形成し易い。
上記実施形態において、上軸15は本発明の主軸の一例である。左右方向は本発明の所定方向の一例である。前後方向は本発明の直交方向の一例である。ルーパ軸24は本発明の揺動軸の一例である。揺動部32Cは本発明の中間部の一例である。
本発明は上記実施形態の他に種々の変更ができる。ミシン1は鳩目穴かがり縫目を形成する鳩目穴かがりミシン、ロックミシン、飾り縫いミシン等、各種ミシンに適用できる。
ミシン1の装置の構成、数は適宜変更してよい。ミシン1は下軸16を回転する為の主モータと異なるモータを備えてもよい。この場合、上軸15と下軸16とが同期して回転する為に該モータがステッピングモータである等、回転量を制御できる構成があることが望ましい。ミシン1は送り機構を備えなくてもよい。この場合、ミシン1と別体の布送り装置等でミシン1による縫製に合わせて被縫製物を送ることが望ましい。
ルーパ機構20は前後動機構40を備えなくてもよい。この場合、ミシン1は縫針10とルーパ21~23との協働で二重環縫いを実行する為に針棒11が前後動する構成を備えることが望ましい。前後動機構40の構成は適宜変更してもよい。例えば、前後動機構40はモータ、ソレノイドの動力でルーパ軸24を前後方向に往復運動する構成でもよい。ルーパ軸24が装着するルーパの数は適宜変更してもよい。該時、針棒11に装着する縫針10の数はルーパ軸24が装着するルーパの数に合わせて変更することが望ましい。
本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態も包含するものである。
1 ミシン
10 縫針
11 針棒
15 上軸
16 下軸
20 ルーパ機構
21~23 ルーパ
24 ルーパ軸
30 揺動機構
31 偏心輪
32 連桿部
33 腕部
40 前後動機構
50 連結部

Claims (3)

  1. 主軸と、前記主軸の回転駆動で上下動し、上糸を挿通した縫針を装着可能な針棒と、下糸を挿通し、前記針棒の上下動と同期して揺動するルーパとを備え、前記縫針と前記ルーパの協働で二重環縫いを行うミシンであって、
    上下方向と交差する所定方向に延びて、その軸心が前記所定方向と平行であり、前記主軸の回転駆動で回転可能な下軸と、
    前記上下方向及び前記所定方向に直交する直交方向に延びて、その軸心が前直交方向と平行であり、前記ルーパを揺動する揺動軸と、
    径方向において前記下軸の中心から偏心する位置で、前記下軸に固定する偏心輪と、
    一端部を前記偏心輪と回動可能に嵌合し、前記直交方向に沿って延び、一端部と他端部の間に中間部を有する連桿部と、
    前記中間部を前記所定方向と平行に延びる軸線を中心に揺動可能に支持する腕部と、
    両端部で一対のボールジョイントを有し、前記一対のボールジョイントの一方が前記連桿部の他端部と、前記一対のボールジョイントの他方が前記揺動軸と夫々連結する連結部と
    を備えることを特徴とするミシン。
  2. 前記連桿部の他端部は、前記下軸の回転に伴い、前記所定方向から視て楕円軌道で周回することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 一針分の二重環縫いにおいて、前記ルーパが上方に移動する前記縫針に対して進出して前記縫針と出合う第一出合期間と、前記ルーパが下方に移動する前記縫針に対して退避して前記縫針と出合う第二出合期間とが生じ、
    前記連結部の両端部を結ぶ方向と前記上下方向とがなす角度は、前記主軸の回転角位相に対して周期的に変動し、
    前記なす角度は、前記第一出合期間の方が前記第二出合期間より大きいこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
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