JP2022098277A - 燃料噴射制御システム - Google Patents

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【課題】エンジン及び高圧ポンプ用の制御装置の異常時において燃料噴射装置の適正なる保護を図ることができる燃料噴射制御システムを提供すること。【解決手段】燃料噴射制御システムは、蓄圧容器12、エンジン10の回転に伴い高圧燃料を圧送する高圧ポンプ13、電動式のフィードポンプ14及びインジェクタ11を備える蓄圧式燃料噴射装置に適用され、高圧ポンプ13による燃料圧送とインジェクタ11による燃料噴射とを制御する第1制御装置20及び第2制御装置30を備える。第2制御装置は、第1制御装置に異常が生じたと判定された場合に、異常発生時のエンジン回転速度を取得し、そのエンジン回転速度に基づいて、エンジン10の停止までの間に高圧ポンプ13の下流側の燃料圧力が過剰上昇するかを判定する。そして、過剰上昇すると判定された場合に、フィードポンプの燃料供給量を、異常発生前の通常供給量とゼロとの間の中間供給量に制限する。【選択図】 図1

Description

この明細書における開示は、エンジンの燃料噴射制御システムに関する。
従来、コモンレール式燃料噴射装置が実用化されている。このコモンレール式燃料噴射装置では、燃料タンク内の燃料がフィードポンプにより高圧ポンプに供給されるとともに、高圧ポンプにより高圧化された高圧燃料がコモンレールに供給される。そして、コモンレールに蓄えられた高圧燃料がインジェクタによりエンジンに噴射供給される。
高圧ポンプによる燃料吐出やインジェクタによる燃料噴射は、エンジン制御用の制御装置であるエンジンECUにより制御される。ここで、電源失陥等に起因してエンジンECUに異常が生じると、エンジンECUによる高圧ポンプやインジェクタの制御が停止される。この場合、高圧ポンプの調量弁として常開式の電磁弁が設けられている構成では、エンジンECUの異常発生後においてエンジンの回転が停止されるまでの期間で高圧ポンプにより不要な燃料供給が継続され、過剰な高圧化によるコンポーネント破損が生じることが懸念される。なお、高圧ポンプの調量弁として常閉式の電磁弁が設けられている構成では、仮に調量弁の電源ラインに断線等が生じた場合に、コモンレールへの燃料供給が完全に遮断されることで、車両の退避走行などの実施が不可になることが懸念される。
例えば特許文献1には、高圧ポンプに常開式の調量弁が設けられたコモンレール式燃料噴射装置において、調量弁の非通電時に、フィードポンプのフィード圧が所定値以上に達するまで、フィードポンプから高圧ポンプへの燃料供給を機械的に遮断する燃料供給遮断手段を設けた構成が記載されている。この技術では、電磁弁の電気系失陥時において、通常の運転をある程度可能にしつつ、極低速域での高圧ポンプの焼き付き破損を防止することが可能であるとしている。
特開2003-139009号公報
ところで、上記特許文献1に記載の技術では、エンジン回転速度が例えばアイドル回転速度よりも低い場合に、高圧ポンプへの燃料供給が強制的に遮断される。この場合、例えばエンジンが高回転運転されている状態下でエンジンECUの異常が生じると、エンジンの燃焼が停止されてエンジンがアイドル回転状態に至るまでにおいて燃料が過剰に高圧化されることが懸念される。また、エンジンの低回転状態でフィードポンプによる燃料供給が遮断されることにより高圧ポンプでの潤滑機能が損なわれ、焼き付きが生じることが懸念される。そのため、エンジンECUの異常時の対策として改善の余地が残されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、エンジン及び高圧ポンプ用の制御装置の異常時において燃料噴射装置の適正なる保護を図ることができる燃料噴射制御システムを提供することを目的とする。
本発明は、
高圧燃料を蓄える蓄圧容器と、
常開式の調量弁を有し、エンジンの回転に伴い前記蓄圧容器へ高圧燃料を圧送する高圧ポンプと、
前記高圧ポンプへ低圧燃料を供給する電動式のフィードポンプと、
前記蓄圧容器に蓄えられた高圧燃料を前記エンジンに噴射するインジェクタと、
を備える蓄圧式燃料噴射装置に適用され、前記高圧ポンプによる燃料圧送と前記インジェクタによる燃料噴射とを制御する第1制御装置と、その第1制御装置とは異なる第2制御装置と、を備える燃料噴射制御システムであって、
前記第2制御装置は、
前記第1制御装置に異常が生じたことを判定する異常判定部と、
前記第1制御装置に異常が生じたと判定された場合に、異常発生時のエンジン回転速度を取得し、そのエンジン回転速度に基づいて、前記エンジンの停止までの間に前記高圧ポンプの下流側の燃料圧力が過剰上昇するか否かを判定する燃圧上昇判定部と、
前記燃圧上昇判定部により前記燃料圧力が過剰上昇すると判定された場合に、前記フィードポンプの燃料供給量を、異常発生前の通常供給量とゼロとの間の中間供給量に制限する制御部と、
を備える。
蓄圧式燃料噴射装置に適用される燃料噴射制御システムにおいて、第1制御装置の異常時には高圧ポンプやインジェクタの制御が停止され、それに伴いエンジンの回転が停止される。その際、エンジン回転速度がゼロになるまでのエンジンの惰性回転期間において、高圧ポンプの燃料圧送が継続され、それに起因して蓄圧容器を含めた高圧部分が過剰高圧となり、コンポーネント破損が生じることが懸念される。このとき、エンジンが停止するまでの期間における高圧ポンプの燃料圧送量は、燃料噴射が停止された時点(すなわち第1制御装置の異常発生時)のエンジン回転速度に応じたものとなる。
そこで本発明では、第1制御装置の異常発生時において、第1制御装置とは異なる第2制御装置が、第1制御装置の異常発生時のエンジン回転速度を取得し、そのエンジン回転速度に基づいて、エンジンの停止までの間に高圧ポンプの下流側の燃料圧力が過剰上昇するか否かを判定する。そして、燃料圧力が過剰上昇すると判定された場合に、フィードポンプの燃料供給量を、異常発生前の通常供給量とゼロとの間の中間供給量に制限するようにした。これにより、第1制御装置の異常時において、エンジン停止に至るまでに燃料が過剰に高圧化されることが抑制され、過剰高圧によるコンポーネント破損を抑制できる。また、フィードポンプの燃料供給量が、異常発生前の通常供給量とゼロとの間の中間供給量に制限されるため、フィードポンプによる燃料供給の過剰な制限が抑制される。したがって、高圧ポンプでの潤滑機能が損なわれて焼き付きが生じるといった不都合が抑制される。その結果、エンジン及び高圧ポンプ用の制御装置の異常時において燃料噴射装置の適正なる保護を図ることができる。
燃料噴射システムの概要を示す構成図。 エンジンECUによる学習処理を示すフローチャート。 積算回転数と積算開始時のエンジン回転速度との関係を示す図。 積算回転数を算出する手順を具体的に示すタイムチャート。 ボデーECUによるフィードポンプ制御処理を示すフローチャート。 (a)は燃圧と閾値との関係を示す図、(b)は燃圧と中間供給圧との関係を示す図。 エンジンECUの異常時における動作を具体的に示すタイムチャート。 エンジン回転速度とエンジン水温と積算回転数との関係を示す図。
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、車両に搭載されたディーゼルエンジンにおいて、コモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射制御システム)により燃料噴射を実施するものとしている。
図1において、内燃機関としての4気筒ディーゼルエンジン(以下、エンジン10という)には気筒ごとにインジェクタ11が配設され、これらインジェクタ11は各気筒共通のコモンレール12(蓄圧容器)に接続されている。コモンレール12には高圧ポンプ13が接続され、高圧ポンプ13にはフィードポンプ14が接続されている。高圧ポンプ13は、エンジン出力軸としてのクランク軸に駆動連結されたエンジン駆動式ポンプであり、エンジン10の回転に伴い駆動され、そのエンジン回転に同期して燃料の吸入及び吐出を繰り返し実施する。高圧ポンプ13には、その燃料吸入部に電磁駆動式の調量弁(SCV)13aが設けられており、フィードポンプ14によって燃料タンク15から汲み上げられた低圧燃料が調量弁13aを介して高圧ポンプ13の燃料室に吸入される。調量弁13aは常開弁であり、非通電時に全開状態で保持されるとともに、通電に伴い閉弁される。
フィードポンプ14は、電動式ポンプであり、通電指令に伴い通電駆動される。本実施形態では、フィードポンプ14は、高圧ポンプ13に向けて燃料を供給する順回転駆動と、高圧ポンプ13側から燃料を吸い戻す逆回転駆動とが可能となっている。
高圧ポンプ13の駆動に伴い燃料が高圧化され、噴射圧相当の高圧燃料がコモンレール12に連続的に蓄圧される。コモンレール12には、インジェクタ11に供給される燃料の圧力としてコモンレール12内の燃料圧力(燃圧)を検出する圧力センサ16が設けられている。
エンジンECU20は、CPUや各種メモリ(RAM、ROM等)からなる周知のマイクロコンピュータを備えた電子制御ユニットであり、ROM内に記憶されている制御プログラムにより各種制御を実施する。エンジンECU20には、イグニッションスイッチのオフに伴い電源遮断後にも記憶データを保持するバックアップメモリ21が設けられている。エンジンECU20には、上述した圧力センサ16の検出信号の他、エンジン回転速度を検出する回転速度センサ22や、アクセル操作量を検出するアクセルセンサ23、エンジン水温を検出する水温センサ24などの各種センサから検出信号が逐次入力される。
エンジンECU20は、エンジン回転速度やアクセル開度等のエンジン運転情報に基づいて、燃料噴射態様として燃料噴射量及び噴射時期を決定し、それに応じてインジェクタ11による燃料噴射を制御する。かかる燃料噴射制御により、各気筒においてインジェクタ11によるエンジン燃焼室への燃料噴射が制御される。また、エンジンECU20は、エンジン運転情報に基づいて、コモンレール12内の燃圧の目標値を設定するとともに、その目標燃圧と実際の燃圧(実燃圧)との偏差に基づいて、実燃圧を目標燃圧に一致させるようフィードバック制御を実施する。その際、エンジンECU20は、高圧ポンプ13の調量弁13aの開閉を制御することで、高圧ポンプ13からの高圧燃料の吐出量制御を実施する。
車両は、エンジンECU20を含む複数の車載ECUを有しており、それら各ECUは有線又は無線の通信手段により互いに情報の送受信が可能となっている。車両は、車載ECUとしてボデーECU30を有しており、ボデーECU30は例えば車両ドアの施解錠を制御する。
ところで、例えばエンジンECU20で電源失陥が生じると、インジェクタ11や高圧ポンプ13の制御が停止され、それに伴いエンジン10の燃焼が停止される。この場合、クランク軸の惰性回転に伴い高圧ポンプ13の燃料吐出が継続され、燃圧が過剰に上昇することが懸念される。また、燃圧の過剰上昇を抑制すべくフィードポンプ14による燃料供給を遮断すると、高圧ポンプ13での焼き付きの懸念が生じる。
そこで本実施形態では、エンジンECU20の異常が生じた場合に、ボデーECU30が、異常発生時のエンジン回転速度を取得し、そのエンジン回転速度に基づいて、エンジン停止までの間に高圧ポンプ下流側の燃圧が過剰上昇するか否かを判定する。そして、燃圧が過剰上昇すると判定された場合に、フィードポンプ14の燃料供給量を、異常発生前の通常供給量とゼロとの間の中間供給量に制限する。この場合特に、ボデーECU30は、インジェクタ11の噴射停止に伴う燃焼停止時のエンジン回転速度である停止時回転速度と、燃焼停止からエンジン回転速度が所定回転速度に到達するまでのクランク軸の積算回転数との相関関係を用いて、異常発生時のエンジン回転速度に対応する積算回転数を算出し、その積算回転数が所定値よりも大きいか否かにより、燃圧が過剰上昇するか否かを判定する。
なお、エンジンECU20が「第1制御装置」に相当し、ボデーECU30が「第2制御装置」に相当する。そして、コモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射制御システム)からエンジンECU20及びボデーECU30を除いたものが、コモンレール式燃料噴射装置(蓄圧式燃料噴射装置)に相当する。
本実施形態では、インジェクタ11の噴射停止に伴う燃焼停止時のエンジン回転速度である停止時回転速度と、燃焼停止からエンジン回転速度が所定回転速度に到達するまでのクランク軸の積算回転数との相関関係を、車両走行時における学習処理により求めることとしている。すなわち、エンジンECU20は、エンジン10の通常運転状態下において、減速燃料カットでのインジェクタ11の噴射停止が行われる場合に、エンジン回転速度が所定回転速度に到達するまでのエンジン10の積算回転数を算出し、その積算回転数を、燃料カット開始時のエンジン回転速度である停止時回転速度と共に学習値としてバックアップメモリ21に記憶する。
より詳しくは、エンジンECU20は、エンジン10の非アイドル運転状態で燃料噴射が停止された場合に、エンジン回転速度がアイドル回転速度に到達するまでの第1積算回転数N1を算出するとともに、エンジン10のアイドル運転状態で燃料噴射が停止された場合に、エンジン回転速度がゼロになるまでの第2積算回転数N2を算出する。そして、これら各積算回転数N1,N2を停止時回転速度と共にバックアップメモリ21に記憶する。
図2は、エンジンECU20により実施される学習処理を示すフローチャートである。
図2において、ステップS11では、エンジン10が運転状態であるか否かを判定し、運転状態であれば後続のステップS12に進む。
ステップS12では、エンジン10がアイドル回転状態であるか否かを判定する。そして、アイドル回転状態でなければ、ステップS13に進む。ステップS13では、アクセル操作がオン状態からオフ状態に切り替えられたか否かを判定する。この場合、アイドル回転状態でなく、かつアクセル操作がオン状態のままであれば、ステップS12,S13を繰り返し実施する状態が維持される。また、アイドル回転状態でなく、かつアクセル操作がオン状態からオフ状態に切り替えられると、ステップS14に進む。
ステップS14では、アクセル操作がオン状態からオフ状態に切り替えられた時のエンジン回転速度を、積算開始回転速度NESとして記憶する。アクセルオフ時には燃料噴射を停止する燃料カットが実施され、燃焼停止に伴いエンジン回転速度が徐々に低下する。そのため、積算開始回転速度NESは、インジェクタ11の噴射停止に伴う燃焼停止時のエンジン回転速度である「停止時回転速度」に相当する。
続くステップS15では、アクセルオフの状態になってからのクランク軸の回転回数を積算する積算処理を実施する。この積算処理では、現時点のエンジン回転速度に基づいて、前回処理からのクランク軸の回転回数ΔNを算出し、その回転回数ΔNを積算回転数Nの前回値に加算することで、積算回転数Nの今回値を算出する。
その後、ステップS16では、エンジン回転速度がアイドル回転速度NEiになったか否かを判定する。エンジン回転速度がアイドル回転速度NEiになると、ステップS17に進み、ステップS15で算出した積算回転数Nの今回値を第1積算回転数N1とし、その第1積算回転数N1とステップS14で記憶した積算開始回転速度NESとをバックアップメモリ21に記憶する。
また、ステップS12でアイドル回転状態であると判定された場合には、ステップS21に進む。ステップS21では、車両のイグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に切り替えられたか否かを判定する。この場合、アイドル回転状態であり、かつイグニッションスイッチがオン状態のままであれば、ステップS12,S21を繰り返し実施する状態が維持される。また、アイドル回転状態であり、かつイグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に切り替えられると、ステップS22に進む。
ステップS22では、イグニッションスイッチがオフされた後のクランク軸の回転回数を積算する積算処理を実施する。この積算処理では、現時点のエンジン回転速度に基づいて、前回処理からのクランク軸の回転回数ΔNを算出し、その回転回数ΔNを積算回転数Nの前回値に加算することで、積算回転数Nの今回値を算出する。
その後、ステップS23では、エンジン回転速度がゼロになったか否かを判定する。エンジン回転速度がゼロになると、ステップS24に進み、ステップS22で算出した積算回転数Nの今回値を第2積算回転数N2としてバックアップメモリ21に記憶する。なお、本実施形態において、ステップS17,S24の処理が「記憶部」に相当する。
図3は、ステップS17,S24で求められた各積算回転数N1,N2について積算開始時のエンジン回転速度との関係を示す図である。図3において×印の各点は、それぞれ学習処理により算出された第1積算回転数N1に相当し、丸印の各点は、それぞれ学習処理により算出された第2積算回転数N2に相当する。この場合、アイドル回転速度NEiに対応する第2積算回転数N2がなまし演算等により求められるとともに、積算開始回転速度NESと第1積算回転数N1との相関関係が補間演算(例えば線形補間)により求められるようになっている。
図4は、積算回転数N1,N2を算出する手順を具体的に示すタイムチャートである。
図4において、タイミングt1以前は、IGスイッチオン、かつアクセルオンの状態であり、エンジン10がアイドル回転速度NEiよりも高い回転速度で運転されている。タイミングt1でアクセル操作がオン状態からオフ状態に切り替えられると、燃料カットが開始され、エンジン10での燃焼停止に伴いエンジン回転速度が徐々に低下する。タイミングt1では、その時のエンジン回転速度が積算開始回転速度NESとして記憶される。タイミングt1以降、積算回転数Nを算出する積算処理が行われる。
タイミングt2では、エンジン回転速度がアイドル回転速度NEiまで低下し、現時点の積算回転数Nが第1積算回転数N1とされる。そして、その第1積算回転数N1と積算開始回転速度NESとがバックアップメモリ21に記憶される。
また、タイミングt3では、エンジン10がアイドル運転されている状態下でIGスイッチがオフに切り替えられ、それに伴いエンジン回転速度が徐々に低下する。タイミングt3以降、積算回転数Nを算出する積算処理が行われる。タイミングt4では、エンジン回転速度がゼロとなり、現時点の積算回転数Nが第2積算回転数N2とされる。そして、その第2積算回転数N2がバックアップメモリ21に記憶される。
図5は、ボデーECU30により実施されるフィードポンプ制御処理を示すフローチャートである。
図5において、ステップS31では、エンジンECU20に異常が生じているか否かを判定する。具体的には、エンジンECU20との間で通信異常が生じているか否かを判定し、通信異常が生じている場合に、エンジンECU20に電源失陥等の異常が生じている旨を判定する。そして、エンジンECU20に異常が生じていると判定された場合に、ステップS32に進む。なお、本実施形態において、ステップS31の処理が「異常判定部」に相当する。
ステップS32では、エンジンECU20の異常発生時におけるエンジン回転速度と燃圧とを取得する。例えば、ボデーECU30がエンジンECU20から所定周期でエンジン回転速度情報と燃圧情報とを取得する構成において、エンジンECU20との通信が途絶える直前に取得されたエンジン回転速度と燃圧を、エンジンECU20の異常発生時におけるエンジン回転速度及び燃圧として取得する。
続くステップS33では、図2の学習処理により得られた相関関係(図3参照)を用い、異常発生時のエンジン回転速度に基づいて、エンジン停止までに要するクランク軸の所要回転数NAを算出する。例えば、車両のイグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に切り替えられたことに伴い、ボデーECU30がエンジンECU20のバックアップメモリ21から相関関係を取得する構成において、エンジンECU20との通信が途絶える直前に取得された相関関係を用いて所要回転数NAを算出する。
ステップS34では、所要回転数NAが第1閾値TH1よりも大きいか否かを判定する。このステップS34は、異常発生時のエンジン回転速度に基づいて、エンジン停止までの間に高圧ポンプ下流側の燃圧が過剰上昇するか否かを判定するものであり、所要回転数NAが第1閾値TH1よりも大きいことは、燃圧が過剰上昇することに相当する。
そして、所要回転数NAが第1閾値TH1以下であれば、ステップS31に戻る。この場合、フィードポンプ14による燃料供給の制限は行われず、現状の燃料供給の状態が継続される。
所要回転数NAが第1閾値TH1よりも大きければ、ステップS35に進む。ステップS35では、所要回転数NAが第2閾値TH2よりも大きいか否かを判定する。各閾値TH1,TH2はTH1<TH2の関係にあり、例えばTH1=800rpm、TH2=1200rpmである。なお、エンジン10のアイドル回転速度は例えば600rpmであり、第1閾値TH1はアイドル回転速度よりも高い回転速度であり、第2閾値TH2は、第1閾値TH1よりも高い回転速度である。なお、本実施形態において、ステップS34,S35の処理が「燃圧上昇判定部」に相当する。
所要回転数NAが第2閾値TH2以下であれば、ステップS36に進む。ステップS36では、フィードポンプ14の燃料供給量を、異常発生前の通常供給量とゼロとの間の中間供給量に制限する。
また、所要回転数NAが第2閾値TH2よりも大きければ、ステップS37に進む。ステップS37では、フィードポンプ14を逆回転駆動させる。フィードポンプ14を逆転駆動させる際の燃料供給量は、例えばステップS36での中間供給量と同じでよい。なお、本実施形態において、ステップS36,S37の処理が「制御部」に相当する。
エンジンECU20の異常発生時において、高圧ポンプ下流側の燃圧(蓄圧圧力)が高いほど、エンジン10の燃焼停止後に燃圧が許容限界値PLに到達するまでの余裕度が小さくなる。そこで、エンジンECU20の異常発生時におけるエンジン回転速度と高圧ポンプ下流側の燃圧とに基づいて、燃圧の過剰上昇が生じるか否かを判定するようにしてもよい。具体的には、図5のステップS34,S35において、図6(a)の関係を用いて各閾値TH1,TH2を設定する構成とする。図6(a)では、異常発生時における高圧ポンプ下流側の燃圧が高いほど、各閾値TH1,TH2が小さい値に設定されるようになっている。
又は、異常発生時における高圧ポンプ下流側の燃圧に基づいて、フィードポンプ14の中間供給圧を可変に設定するようにしてもよい。具体的には、図5のステップS34,S35において、図6(a)の関係を用いてフィードポンプ14の中間供給圧を設定する構成とする。図6(b)では、異常発生時における高圧ポンプ下流側の燃圧が高いほど、中間供給圧が小さい値に設定されるようになっている。
図7は、エンジン運転中にエンジンECU20に異常が生じた場合における動作を具体的に示すタイムチャートである。
図7において、タイミングt11以前は、エンジン10がアイドル回転速度NEiよりも高い回転速度で運転されている。そして、タイミングt11でエンジンECU20の異常が生じると、インジェクタ11及び高圧ポンプ13の各制御が停止され、エンジン回転速度が低下する。また、調量弁13aが全開になった状態で高圧ポンプ13の燃料吐出が継続されるため、高圧ポンプ下流側の燃圧が上昇する。このとき、図7に一点鎖線で示すように、仮にフィードポンプ14による燃料供給が成り行きのまま継続されると、燃圧の上昇に伴い、エンジン10が停止するタイミングt12までに、燃圧が許容限界値PLを越えることが生じ得る。
これに対して本実施形態では、タイミングt11以降において、エンジンECU20の異常発生時であるタイミングt11でのエンジン回転速度に基づいて、又はタイミングt11でのエンジン回転速度と高圧ポンプ下流側の燃圧(レール圧)とに基づいて、燃圧の過剰上昇が生じるか否かが判定されるとともに、その判定結果に基づいて、フィードポンプ14による燃料供給量が制限される。より具体的には、タイミングt11では、異常発生時のエンジン回転速度に基づいて所要回転数NAが算出され、その所要回転数NAと各閾値TH1,TH2との比較に応じてフィードポンプ14の燃料供給制限が実施される。なお図7では、所要回転数NAが第1閾値TH1よりも大きく、かつ第2閾値TH2以下であるとしている。
フィードポンプ14の燃料供給制限により、高圧ポンプ13に流入する燃料量が減量され、調量弁13aが全開状態であっても高圧ポンプ13による燃料吐出量が減じられる。これにより、タイミングt11以降における燃圧の上昇が抑制され、燃圧が許容限界値PLに到達することが抑制される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
エンジンECU20の異常発生時において、エンジンECU20とは異なるボデーECU30が、エンジンECU20の異常発生時のエンジン回転速度を取得し、そのエンジン回転速度に基づいて、エンジン停止までの間に高圧ポンプ下流側の燃圧が過剰上昇するか否かを判定するようにした。そして、燃圧が過剰上昇すると判定された場合に、フィードポンプ14の燃料供給量を、異常発生前の通常供給量とゼロとの間の中間供給量に制限するようにした。これにより、エンジンECU20の異常時において、エンジン停止に至るまでに燃料が過剰に高圧化されることが抑制され、過剰高圧によるコンポーネント破損を抑制できる。また、フィードポンプ14の燃料供給量が、異常発生前の通常供給量とゼロとの間の中間供給量に制限されるため、フィードポンプ14による燃料供給の過剰な制限が抑制される。したがって、高圧ポンプ13での潤滑機能が損なわれて焼き付きが生じるといった不都合が抑制される。その結果、エンジンECU20の異常時において燃料噴射装置の適正なる保護を図ることができる。
エンジンECU20の異常発生後における高圧ポンプ13での燃圧上昇の程度は、ECU異常が生じてからエンジン10の回転が停止するまでのクランク軸の回転回数に依存する。この点、インジェクタ11の噴射停止に伴う燃焼停止時のエンジン回転速度である停止時回転速度と、燃焼停止からエンジン回転速度が所定回転速度に到達するまでのクランク軸の積算回転数との相関関係を用いて、異常発生時のエンジン回転速度に対応する所要回転数NAを算出し、その所要回転数NAに基づいて、燃料圧力が過剰上昇するか否かを判定する構成とした。これにより、エンジンECU20の異常発生時においてフィードポンプ14による燃料供給を適正に制御することができる。
エンジンECU20の異常時において、エンジン停止までの期間における高圧ポンプ13の燃料圧送量は、ECU異常発生時のエンジン回転速度に応じたものとなり、より詳しくは、エンジンECU20の異常発生からエンジン停止までのクランク軸の回転回数(積算回転数)に応じたものとなる。この点、学習処理により、燃料噴射の停止開始時のエンジン回転速度である停止時回転速度と、エンジン10の積算回転数との関係を求める構成としたため、エンジンECU20の異常時においてエンジン停止までの期間での高圧ポンプ13の燃料圧送量の程度を適正に把握することができる。
エンジン運転時には、アクセルオフに伴う燃料カットによりエンジン回転速度がアイドル回転速度まで低下するとともに、アイドル運転状態でのIGオフ操作によりエンジン回転速度がゼロまで低下する。この場合、第1積算回転数N1と第2積算回転数N2とを個別に算出することにより、エンジンECU20の異常時において、燃焼停止後にエンジン回転速度がゼロになるまでの積算回転数を適正に把握することができる。
エンジンECU20の異常時には、異常発生時点での燃圧(レール圧)に応じて、圧力限界までの余裕度が相違する。この点、エンジンECU20の異常発生時におけるエンジン回転速度と高圧ポンプ下流側の燃圧とに基づいて、燃料圧力の過剰上昇が生じるか否かを判定する構成にしたため、都度の圧力限界までの余裕度に応じて適正に燃料供給の制限を実施することができる。
エンジンECU20の異常発生時において、高圧ポンプ下流側の燃圧に基づいて、フィードポンプ14の中間供給圧を設定する構成にした。これにより、都度の圧力限界までの余裕度に応じて適正に燃料供給の制限を実施することができる。
エンジンECU20の異常発生時には、エンジン回転速度が高いほど、燃圧が過剰高圧になることの懸念が生じる。この点、燃圧が過剰上昇すると判定された場合において、異常発生時のエンジン回転速度が所定の閾値よりも小さければ、フィードポンプ14の燃料供給量を中間供給量に制限し、異常発生時のエンジン回転速度が閾値よりも大きければ、フィードポンプ14を逆回転駆動させる構成としたため、エンジン高回転状態でECU異常が生じても、適正な対応を実現できる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・エンジン10の燃焼停止時の回転速度と、燃焼停止後にエンジン回転速度がゼロになるまでの積算回転数との関係は、エンジン10の暖機状態に応じて変わることが考えられる。そこで、エンジンECU20の異常発生時において、ボデーECU30が、異常発生時におけるエンジン回転速度とエンジン温度とに基づいて、燃圧が過剰上昇するか否かを判定する構成としてもよい。エンジン温度は、エンジン水温やシリンダブロックの壁面温度等として検出されるとよい。
ボデーECU30は、図5のステップS33において、例えば図8の関係を用い、異常発生時におけるエンジン回転速度とエンジン水温とに基づいて所要回転数NAを算出する。図8では、エンジン10の暖機が完了していない場合、すなわちエンジン温度が低い場合に、暖機完了後に比べて、燃焼停止後にエンジン10の回転速度がゼロになるまでの積算回転数が少なくなることを考慮して、エンジン水温が低いほど、積算回転数が小さくなる関係が定められている。この構成によれば、エンジン10の暖機状態を加味しつつ、フィードポンプ14による燃料供給の制限を一層適正に実施することができる。
また、エンジンECU20の異常発生時において、ボデーECU30が、車両の走行路面の勾配を加味して燃圧が過剰上昇するか否かを判定する構成としてもよい。この場合、例えば車両が上り勾配の坂道を走行していれば、燃焼停止後にエンジン10の回転速度がゼロになるまでの積算回転数が少なくなることを考慮して、燃圧が過剰上昇するか否かを判定するとよい。
・上記実施形態では、フィードポンプ14が順回転駆動と逆回転駆動とを可能とするものとしたが、これを変更し、フィードポンプ14が順回転駆動のみを行うものとしてもよい。この場合、図5のステップS37において、フィードポンプ14を逆回転駆動させることに代えて、フィードポンプ14の駆動を停止させるようにする。又は、図5のステップS35,S37の処理を省略してもよい。
・上記実施形態では、エンジンECU20に異常が生じたと判定された場合において、燃焼停止時のエンジン回転速度である停止時回転速度と、燃焼停止からエンジン回転速度がゼロに到達するまでのクランク軸の積算回転数との相関関係を用いて、燃圧が過剰上昇するか否かを判定する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、エンジンECU20に異常が生じたと判定された場合において、燃焼停止時のエンジン回転速度である停止時回転速度と、燃焼停止からエンジン回転速度がアイドル回転速度NEiに到達するまでのクランク軸の積算回転数との相関関係を用いて、燃圧が過剰上昇するか否かを判定する構成としてもよい。この場合、学習処理において、第1積算回転数N1に関する学習だけが行われるとよい。
・上記実施形態では、エンジンECU20の異常発生時に、異常発生時のエンジン回転速度に基づいて、エンジン停止までに要するクランク軸の所要回転数NAを算出するとともに、その所要回転数NAに基づいて、燃圧が過剰上昇するか否かを判定する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、エンジンECU20の異常発生時に、異常発生時のエンジン回転速度を所要回転数NAに換算せずにそのまま用い、そのエンジン回転速度に基づいて、燃圧が過剰上昇するか否かを判定する構成としてもよい。
・上記実施形態では、エンジンECU20により実施される学習処理において、算出された積算回転数N1,N2をエンジンECU20のバックアップメモリ21に記憶する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、ボデーECU30に、イグニッションスイッチのオフに伴い電源遮断後にも記憶データを保持するメモリが設けられている場合には、バックアップメモリ21とともに、又はバックアップメモリ21に代えて当該メモリに記憶するようにしてもよい。
・上記実施形態では、第2制御装置としてボデーECU30を用いる構成としたが、これを変更し、第2制御装置として、トランスミッションECUや電源ECU、ブレーキECUなど、ボデーECU30以外の車載ECUを用いることも可能である。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
10…エンジン、11…インジェクタ、12…コモンレール、13…高圧ポンプ、13a…調量弁、14…フィードポンプ、20…エンジンECU、30…ボデーECU。

Claims (8)

  1. 高圧燃料を蓄える蓄圧容器(12)と、
    常開式の調量弁(13a)を有し、エンジン(10)の回転に伴い前記蓄圧容器へ高圧燃料を圧送する高圧ポンプ(13)と、
    前記高圧ポンプへ低圧燃料を供給する電動式のフィードポンプ(14)と、
    前記蓄圧容器に蓄えられた高圧燃料を前記エンジンに噴射するインジェクタ(11)と、
    を備える蓄圧式燃料噴射装置に適用され、前記高圧ポンプによる燃料圧送と前記インジェクタによる燃料噴射とを制御する第1制御装置(20)と、その第1制御装置とは異なる第2制御装置(30)と、を備える燃料噴射制御システムであって、
    前記第2制御装置は、
    前記第1制御装置に異常が生じたことを判定する異常判定部と、
    前記第1制御装置に異常が生じたと判定された場合に、異常発生時のエンジン回転速度を取得し、そのエンジン回転速度に基づいて、前記エンジンの停止までの間に前記高圧ポンプの下流側の燃料圧力が過剰上昇するか否かを判定する燃圧上昇判定部と、
    前記燃圧上昇判定部により前記燃料圧力が過剰上昇すると判定された場合に、前記フィードポンプの燃料供給量を、異常発生前の通常供給量とゼロとの間の中間供給量に制限する制御部と、
    を備える燃料噴射制御システム。
  2. 前記燃圧上昇判定部は、前記第1制御装置に異常が生じたと判定された場合において、前記インジェクタの噴射停止に伴う燃焼停止時のエンジン回転速度である停止時回転速度と、燃焼停止からエンジン回転速度が所定回転速度に到達するまでの前記エンジンの出力軸の積算回転数との相関関係を用いて、異常発生時のエンジン回転速度に対応する積算回転数を算出し、その積算回転数が所定値よりも大きいか否かにより、前記燃料圧力が過剰上昇するか否かを判定する請求項1に記載の燃料噴射制御システム。
  3. 前記第1制御装置は、前記エンジンの運転中に前記インジェクタの燃料噴射が停止される噴射停止期間において、エンジン回転速度が所定回転速度に到達するまでの前記エンジンの積算回転数を算出し、その積算回転数を、燃料噴射の停止開始時のエンジン回転速度である前記停止時回転速度と共にバックアップメモリ(21)に記憶する記憶部を備え、
    前記燃圧上昇判定部は、前記記憶部により記憶された前記積算回転数と前記停止時回転速度との関係を前記相関関係として用いて、異常発生時のエンジン回転速度に対応する積算回転数を算出し、その積算回転数が前記所定値よりも大きいか否かにより、前記燃料圧力が過剰上昇するか否かを判定する請求項2に記載の燃料噴射制御システム。
  4. 前記記憶部は、
    前記エンジンの非アイドル運転状態で燃料噴射が停止された場合に、エンジン回転速度がアイドル回転速度に到達するまでの第1積算回転数を算出するとともに、
    前記エンジンのアイドル運転状態で燃料噴射が停止された場合に、エンジン回転速度がゼロになるまでの第2積算回転数を算出し、
    これら各積算回転数を前記停止時回転速度と共に前記バックアップメモリに記憶する請求項3に記載の燃料噴射制御システム。
  5. エンジン運転状態に基づいて前記蓄圧容器の蓄圧圧力を可変に制御する燃料噴射制御システムであって、
    前記燃圧上昇判定部は、前記第1制御装置に異常が生じたと判定された場合に、異常発生時におけるエンジン回転速度と前記高圧ポンプの下流側の燃料圧力とを取得し、そのエンジン回転速度と燃料圧力とに基づいて、前記燃料圧力の過剰上昇が生じるか否かを判定する請求項1~4のいずれか1項に記載の燃料噴射制御システム。
  6. エンジン運転状態に基づいて前記蓄圧容器の蓄圧圧力を可変に制御する燃料噴射制御システムであって、
    前記制御部は、前記中間供給量を、異常発生時における前記高圧ポンプの下流側の燃料圧力に基づいて設定する請求項1~5のいずれか1項に記載の燃料噴射制御システム。
  7. 前記燃圧上昇判定部は、前記第1制御装置の異常発生時におけるエンジン回転速度とエンジン温度とに基づいて、前記燃料圧力が過剰上昇するか否かを判定する請求項1~6のいずれか1項に記載の燃料噴射制御システム。
  8. 前記フィードポンプは、前記高圧ポンプに向けて燃料を供給する順回転駆動と、前記高圧ポンプ側から燃料を吸い戻す逆回転駆動とが可能であり、
    前記制御部は、前記燃圧上昇判定部により前記燃料圧力が過剰上昇すると判定された場合において、異常発生時のエンジン回転速度が所定の閾値よりも小さければ、前記フィードポンプの燃料供給量を前記中間供給量に制限し、異常発生時のエンジン回転速度が前記閾値よりも大きければ、前記フィードポンプを逆回転駆動させる請求項1~7のいずれか1項に記載の燃料噴射制御システム。
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