JP2022094833A - 重合体の硬化に用いる硬化触媒、湿気硬化型組成物、硬化物の製造方法 - Google Patents

重合体の硬化に用いる硬化触媒、湿気硬化型組成物、硬化物の製造方法 Download PDF

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春香 吉山
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Abstract

【課題】本発明は、安全性が高く、実用的な硬化速度を有する硬化触媒を提供することを目的とする。【解決手段】本発明によれば、反応性加水分解性ケイ素含有基を有する重合体[A]の硬化に用いる硬化触媒[B]であって、前記硬化触媒[B]は、ホスファゼン[B1]を含有し、前記ホスファゼン[B1]は、化学式(1)で表される、硬化触媒[B]が提供される。【選択図】なし

Description

本発明は、重合体の硬化に用いる硬化触媒、湿気硬化型組成物、硬化物の製造方法に関する。
1液型の湿気硬化型ゴム組成物は、一般に硬化速度が速く、また使用前にベースポリマー、架橋剤および触媒等の各種添加剤を秤量して混合する必要がないため、2液型のものに比べ作業性の点で優れている。
これらの1液型の湿気硬化型ゴム組成物としては、シリコーン系ゴム、変成シリコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、ポリサルファイド系ゴム等のものが知られている。
シリコーン系ゴムの1液型の湿気硬化型ゴム組成物として、オルガノポリシロキサン組成物が広範囲に使用されており、室温で硬化してゴム弾性体を生成する。オルガノシロキサンが架橋重合した-Si-O-結合を主鎖とするシロキサンの高分子化合物は、撥水性、耐熱性、耐候性、耐寒性、電気絶縁性等の性質に優れていることから建築、土木工業、電気、電子工業、自動車工業等の分野で広く使用されている。
変成シリコーン系ゴムの1液型の湿気硬化型ゴム組成物としては、ポリエーテルを主鎖とする架橋可能な反応性加水分解性ケイ素官能基を有する重合体を含む組成物がある。この重合体の硬化型組成物は、ポリウレタン系ゴムのものに比べて貯蔵安定性、耐候性、耐発泡性および変色性が良好であり、ポリサルファイド系のものに比べて硬化性に優れ、周囲への汚染性が少なく毒性がない。
前記シリコーン系ゴムおよび変成シリコーン系ゴムが、硬化物となる過程における反応機構は、水共存下における反応性加水分解性ケイ素含有基の縮合反応もしくは付加反応によるとされており、ポリマー化が進行し3次元網目構造のポリマー硬化体が形成されるものと考えられている。この反応において硬化を速やかに進行させるために、硬化触媒が使用される(特許文献1~4)。
特開平8-41358号公報 特開昭60-161457号公報 特公昭63-42942号公報 特開2003-147220号公報
この反応性加水分解性ケイ素含有基を有するシリコーン系ゴムおよび変成シリコーン系ゴムの硬化組成物の硬化触媒として、従来から錫カルボン酸塩化合物、アルキル錫塩化合物などが使用されてきたが、内分泌撹乱物質として生体への影響が懸念されていることから、こうした物質を使用しない湿気硬化型組成物として、カルボン酸とアミンの併用触媒(特許文献1)が提案されているが、施工時に充分な硬化速度が得られないという問題点がある。
特許文献2および特許文献3では、ジイソプロポキシチタンビス(アルキルアセトアセトネート)等のチタン酸エステル化合物を触媒として使用することが提案されているが、組成物中の添加剤や充填剤中に含まれる水分で分解されやすく、また、施工時の湿度により、硬化速度にばらつきが生じるため、安定した硬化物が得られない等の問題点がある。
特許文献4では、テトラカルボン酸チタン化合物を触媒として使用することが提案されているが、硬化速度について実用的な満足度は得られないという問題点がある。
そこで、安全性が高く(毒性、環境汚染性が低く)、実用的な硬化速度を有する硬化触媒の開発が望まれていた。
前記従来技術に鑑みて、本発明は、安全性が高く、実用的な硬化速度を有する硬化触媒を提供することを目的とする。
本発明によれば、反応性加水分解性ケイ素含有基を有する重合体[A]の硬化に用いる硬化触媒[B]であって、前記硬化触媒[B]は、ホスファゼン[B1]を含有し、前記ホスファゼン[B1]は、化学式(1)で表される、硬化触媒[B]が提供される。
本発明者は鋭意検討を行ったところ、ホスファゼン[B1]を含有した硬化触媒[B]を用いた場合には、重合体[A]の硬化速度が大幅に高まることを見出し、本発明の完成に到った。この触媒は、錫を含まないので、安全性が高い。また、廉価に製造が可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の硬化触媒[B]は、反応性加水分解性ケイ素含有基を有する重合体[A]の硬化に用いられる。重合体[A]は、室温で液状のものが好ましい。
1.重合体[A]
重合体[A]は、反応性加水分解性ケイ素含有基を、分子末端または側鎖に1分子当たり少なくとも1個有する。反応性加水分解性ケイ素含有基は、重合体[A]分子の末端に存在していても、側鎖に存在していてもよく、さらに末端と側鎖の両方に存在していてもよい。反応性加水分解性ケイ素含有基は、重合体[A]の1分子当たり少なくとも1個あればよいが、硬化速度、硬化物性の点からは、1分子当たり平均して1.5個以上あるのが好ましい。反応性加水分解性ケイ素含有基を前記主鎖重合体に結合させる方法としては公知の方法が採用できる。
反応性加水分解性ケイ素含有基は、加水分解性基(例:ハロゲン、アルコキシ、アルケニルオキシ、アシロキシ、アミノ、アミノオキシ、オキシム、アミド)又は水酸基からなる反応性基と結合したケイ素原子を有する基であり、湿気や架橋剤の存在下、必要に応じて触媒などを使用することにより縮合反応を起こす性質を有する。具体的には、ハロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基などが挙げられる。
ここで、1つのケイ素原子に結合した反応性加水分解性基の数は1~3の範囲から選択される。また、1つのケイ素原子に結合した反応性加水分解性基は1種であってもよく、複数種であってもよい。さらに反応性加水分解性基と非反応性加水分解性基が1つのケイ素原子に結合していてもよく、加水分解性基と水酸基が1つのケイ素原子に結合していてもよい。反応性加水分解性ケイ素含有基としては、取り扱いが容易である点で、特にアルコキシシリル基(モノアルコキシシリル基、ジアルコキシシリル基、トリアルコキシシリル基を含む)が好ましい。
また上記のアルコキシシリル基のうち、トリアルコキシシリル基は、活性が高く良好な硬化性が得られること、また、得られる硬化物の復元性、耐久性、耐クリープ性に優れることから好ましい。一方、ジアルコキシシリル基、モノアルコキシシリル基は、貯蔵安定性に優れ、また、得られる硬化物が高伸び、高強度であることから好ましい。
反応性加水分解性ケイ素含有基がジアルコキシシリル基である重合体[A]と、トリアルコキシシリル基である重合体[A]を併用すると、硬化物の物性と硬化性とのバランスが取れ好ましい。
本発明に用いる重合体[A]の主鎖としては炭素原子を有するもの、例えば、アルキレンオキシド重合体、ポリエステル重合体、エーテル・エステルブロック共重合体、エチレン性不飽和化合物の重合体、ジエン系化合物の重合体などが挙げられる。
前記アルキレンオキシド重合体としては、
〔CHCHO〕
〔CH(CH)CHO〕
〔CH(C)CHO〕
〔CHCHCHCHO〕
などの繰り返し単位の1種または2種以上を有するものが例示される。ここで、nは同一又は異なって2以上の整数である。これらアルキレンオキシド重合体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記の繰り返し単位を2種以上含む共重合体も使用できる。
ポリエステル重合体としては、酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フタル酸、クエン酸、ピルビン酸、乳酸等のカルボン酸およびその無水物ならびにそれらの分子内および/または分子間エステルおよびそれらの置換体等を繰返し単位として有するものが例示される。
エーテル・エステルブロック共重合体としては、上述したアルキレンオキシド重合体に用いられる繰り返し単位および上述したポリエステル重合体に用いられる繰り返し単位の両方を繰返し単位として有するものが例示される。
また、エチレン性不飽和化合物及びジエン系化合物の重合体としては、エチレン、プロピレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどの単独重合体、またはこれらの2種以上の共重合体が挙げられる。より具体的にはポリブタジエン、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、エチレン-ブタジエン共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリイソプレン、スチレン-イソプレン共重合体、イソブチレン-イソプレン共重合体、ポリクロロプレン、スチレン-クロロプレン共重合体、アクリロニトリル-クロロプレン共重合体、ポリイソブチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、あるいは2種類以上を併用してもよい。
重合体[A]としては、分子内に含窒素特性基等の極性基を有する有機重合体を用いることもできる。上記含窒素特性基の具体例としては(チオ)ウレタン基、アロファネート基、その他のN-置換ウレタン基、N-置換アロファネート基等の(チオ)ウレタン基由来の結合基、(チオ)ウレア基、ビウレット基、それ以外のN-置換ウレア基、N,N'-置換ウレア基、N-置換ビウレット基、N,N'-置換ビウレット基等の(チオ)ウレア基由来の結合基、アミド基、N-置換アミド基等のアミド基由来の結合基、イミノ基由来の結合基に代表される含窒素特性基や、(チオ)エステル基、(チオ)エーテル基等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらのなかでは、硬化性の高さから含窒素特性基が好ましく、合成の容易さから、(チオ)ウレタン基由来の結合基、(チオ)ウレア由来の結合基がより好ましい。また、該含窒素特性基は、上記重合体[A]中に1個だけ含まれていてもよく、さらに1種又は2種以上の含窒素特性基が複数含まれていてもよい。ここで「(チオ)」及び「N-置換」の表記は上記と同様である。
重合体[A]中に上記含窒素特性基等の極性基が含まれると、硬化物の強靱性が向上するうえ、硬化性及び接着強さが高まる。特に、上記架橋性ケイ素基が含窒素特性基等の極性基を介して主鎖に連結されている場合、より硬化性が高まる。その理由としては、該含窒素特性基の極性基同士が、水素結合等の相互作用により強く引き合うことが挙げられる。該含窒素特性基の極性基同士が強く引き合うことにより、硬化性樹脂の分子同士も強く結びつく(ドメイン形成する)ことで硬化物に強靱性が発現すると考えられるのである。また、上記架橋性ケイ素基が含窒素特性基等の極性基を介して主鎖に連結されている場合、該含窒素特性基同士ドメイン形成に際し、それに伴って該架橋性ケイ素基同士も近接することによって、該架橋性ケイ素基同士の接触確率も向上し、さらに、該含窒素特性基中の極性基による触媒硬化によって該架橋性ケイ素基同士の縮合反応性が向上することが考えられる。
このような重合体[A](変成シリコーン系ポリマー)は、例えば、特公昭61-18569号公報に記載されている方法等の公知の方法によって製造することができるか、或いは市販されている。市販品としては、例えば、株式会社 カネカ製のカネカMSポリマーシリーズ(MSポリマーS203、MSポリマーS303、MSポリマーS903、MSポリマーS911、MSポリマーSAX520等)、サイリルシリーズ(サイリルポリマーSAT200、サイリルポリマーMA430、サイリルポリマーMAX447等)、MAシリーズ、SAシリーズ、ORシリーズ;旭硝子株式会社製のESシリーズ(ES-GX3440ST等)、ESGXシリーズ等、が例示される。
本発明で用いる重合体[A]の数平均分子量は、特に制限はないが、過度に高分子のものは高粘度であり、硬化性組成物とした場合、使用上困難となる為、30000以下が望ましい。このような重合体は、公知の方法によって製造することができるが、上記した株式会社カネカ製のカネカMSポリマー等の市販品を使用してもよい。
2.硬化触媒[B]
硬化触媒[B]は、ホスファゼン[B1]を含有する。
<ホスファゼン[B1]>
ホスファゼン[B1]は、下記式で表される。
Figure 2022094833000001
Xは炭素数1~18の1価の有機基であり、Yは、互いに同一又は異なって、1価の有機基であるか、又は2つのYが互いに連結して構成される2価の有機基である。
Xを構成する1価の有機基の炭素数は、1~10が好ましく、1~4がさらに好ましく、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。この有機基は、炭素と水素のみで構成されていてもよく、その他の原子(例えば、酸素原子、窒素原子のうちの少なくとも1つ)を含んでもよい。この有機基は、例えば置換基を有してもよい芳香族又は脂肪族炭化水素基であり、脂肪族炭化水素基が好ましい。脂肪族炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。
Yを構成する1価の有機基の炭素数は、例えば1~18であり、1~10が好ましく、2~4がさらに好ましく、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。この有機基は、炭素と水素を含むことが好ましい。この有機基は、窒素原子を含むことが好ましく、化学式(1)のリン原子に直接結合する原子が窒素原子であることが好ましい。この有機基に含まれる窒素原子の数は、例えば、1、2、3、又は4である。この有機基は、リン原子を含んでも含まなくてもよい。この有機基に含まれるリン原子の数は、0又は1であることが好ましい。リン原子は、窒素原子に結合されていることが好ましい。この有機基は、その他の原子(例えば、酸素原子、硫黄原子、ハロゲン原子のうちの少なくとも1つ)を含んでもよい。
ホスファゼン[B1]に含まれるリン原子の数は、例えば、1、2、3、又は4である。ホスファゼン[B1]に含まれる窒素原子の数は、例えば1~13であり、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。ホスファゼン[B1]に含まれる窒素原子とリン原子の二重結合の数は、例えば、1、2、3、又は4である。
Yの少なくとも1つは、化学式(2)又は化学式(3)で表されることが好ましい。
Figure 2022094833000002
化学式(2)中、*は結合部であり、Rは、1価の有機基であるか、又は2つのRが互いに連結して構成される2価の有機基である。
を構成する1価の有機基の説明は、Xを構成する1価の有機基の説明と同じである。
2つのRが互いに連結して構成される2価の有機基の炭素数は、例えば1~18であり、1~10が好ましく、2~4がさらに好ましく、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。この有機基と、この有機基が結合する窒素原子によって環状構造が形成される。この有機基は、炭素と水素のみで構成されていてもよく、その他の原子(例えば、酸素原子、窒素原子のうちの少なくとも1つ)を含んでもよい。この有機基は、例えば置換基を有してもよい芳香族又は脂肪族炭化水素基であり、脂肪族炭化水素基が好ましい。脂肪族炭化水素基としては、アルキレン基が好ましい。
Figure 2022094833000003
化学式(3)中、*は結合部である。Yは、化学式(1)と同様に定義される。
化学式(1)中の2つのYが互いに連結して構成される2価の有機基の炭素数は、例えば1~18であり、1~10が好ましく、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。この有機基と、この有機基が結合するリン原子によって環状構造が形成される。この有機基は、炭素と水素を含むことが好ましい。この有機基は、窒素原子を含むことが好ましく、化学式(1)のリン原子に直接結合する原子が窒素原子であることが好ましい。この有機基に含まれる窒素原子の数は、例えば、2である。この有機基は、その他の原子(例えば、酸素原子、リン原子、硫黄原子、ハロゲン原子のうちの少なくとも1つ)を含んでもよい。
化学式(1)中の2つのYが互いに連結して構成される2価の有機基は、化学式(4)で表されることが好ましい。
Figure 2022094833000004
化学式(4)中、*は結合部であり、Rは、2価の有機基であり、Rは、1価の有機基であるか、又は2つのRが互いに連結して構成される2価の有機基である。
を構成する2価の有機基の説明と、2つのRが互いに連結して構成される2価の有機基の説明は、化学式(2)中の2つのRが互いに連結して構成される2価の有機基の説明と同じである。Rを構成する1価の有機基の説明は、Xを構成する1価の有機基の説明と同じである。
化学式(1)中のYとしては、具体的には、例えば、N,N'-ジメチルアミノ基、N,N'-ジエチルアミノ基、N,N'-ジプロピルアミノ基、N,N'-ジイソプロピルアミノ基、 N,N'-ジブチルアミノ基、N,N'-ジオクチルアミノ基、N-メチル、N'-プロピルアミノ基、N-メチル、N'-ブチルアミノ基、N,N'-ジ(2-エチルヘキシル)アミノ基、N,N'-ジメチル-1,3プロピルジアミノなどのジアルキルアミノ基;ピロリル基、モルホリノ基、ピペラジノ基、ピロリジノ基、N-アルキルピペラジノ基などの環状アミノ基;トリス(N,N'-ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ基、トリス(N,N'-ジエチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ基、トリス(N,N'-ジプロピルアミノ)ホスホラニリデンアミノ基、トリス(N,N'-ジイソプロピルアミノ)ホスホラニリデンアミノ基、トリス(N,N'-ジブチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ基、トリス(N-メチル、N'-フェニルアミノ)ホスホラニリデンアミノ基、トリス(N-エチル、N'-フェニルアミノ)ホスホラニリデンアミノ基、トリスアジリジノホスホラニリデンアミノ基、トリスピロリジノホスホラニリデンアミノ基、トリスピペリジノホスホラニリデンアミノ基などのホスホラニリデンアミノ基などが挙げられる。
<チタン化合物[B2]>
硬化触媒[B]は、更にチタン化合物[B2]を含有してもよい。
チタン化合物[B2]は、チタン原子を含有する化合物であり、チタン原子に配位する配位子の少なくとも1つがアルコキシ基であることが好ましい。配位子の数は、4が好ましい。配位子に含まれるアルコキシ基の数は、例えば1,2,3,又は4である。配位子には、アルコキシ基以外の基が含まれていてもよく、そのような基としては、アルキル基、カルボキシル基、βジケトン基などが挙げられる。これらの配位子の炭素数は、例えば、例えば1~18であり、1~10が好ましく、2~4がさらに好ましく、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
チタン化合物[B2]は、化学式(5)で表されることが好ましい。
(R-O)Ti-A4-n (5)
化学式(5)中、Rは、炭素原子数1~10の置換又は非置換の炭化水素基、nは1~4の整数(つまり、1、2、3、又は4)であり、Aはβジケトン基である。
で示される置換又は非置換の炭化水素基は、置換又は非置換の、脂肪族又は芳香族の炭化水素基であり、脂肪族炭化水素基が好ましい。脂肪族炭化水素基としては、飽和又は不飽和炭化水素基が挙げられる。飽和炭化水素基としては、直鎖又は分岐アルキル基が好ましい。炭化水素基の炭素数は、1~10であり、1~6が好ましく、1~4がさらに好ましい。この炭素数は、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2-エチルヘキシル、ノニル、デシルが挙げられる。
Aで示されるβジケトン基としては、2,4-ペンタンジオン、2,4-ヘキサンジオン、2,4-ペンタデカンジオン、2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン、1-フェニル-1,3-ブタンジオン、1-(4-メトキシフェニル)-1,3-ブタンジオン等の1-アリール-1,3-ブタンジオン、1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオン、1,3-ビス(2-ピリジル)-1,3-プロパンジオン、1,3-ビス(4-メトキシフェニル)-1,3-プロパンジオン等の1,3-ジアリール-1,3-プロパンジオン、3-ベンジル-2,4-ペンタンジオン等のジケトン類、メチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、ブチルアセトアセテート、t-ブチルアセトアセテート、エチル3-オキソヘキサノエート等のケトエステル類、N,N-ジメチルアセトアセタミド、N,N-ジエチルアセトアセタミド、アセトアセトアニリド等のケトアミド類、ジメチルマロネート、ジエチルマロネート、ジフェニルマロネート等のマロン酸エステル類、N,N,N',N'-テトラメチルマロンアミド、N,N,N',N'-テトラエチルマロンアミド等のマロン酸アミド類が挙げられ、2,4-ペンタンジオン、1-アリール-1,3-ブタンジオン、1,3-ジアリール-1,3-プロパンジオン等のジケトン類が特に好ましい
チタン化合物[B2]の具体例としては、テトラメトキシチタン、トリメトキシエトキシシチタン、トリメトキシイソプロポキシチタン、トリメトキシブトキシチタン、ジメトキシジエトキシチタン、ジメトキシジイソプロポキシチタン、ジメトキシジブトキシチタン、メトキシトリエトキシチタン、メトキシトリイソプロポキシチタン、メトキシトリブトキシチタン、テトラエトキシチタン、トリエトキシイソプロポキシチタン、トリエトキシブトキシチタン、ジエトキシジイソプロポキシチタン、ジエトキシジブトキシチタン、エトキシトリイソプロポキシチタン、エトキシトリブトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、トリイソプロポキシブトキシチタン、ジイソプロポキシジブトキシチタン、テトラブトキシチタン、ジイソプロポキシチタンビス(アセチルアセトナート)などがあげられ、
触媒活性、化合物の安定性、取扱い性の点から、テトライソプロポキシチタンが更に好ましい。
上記のチタン化合物[B2]は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ホスファゼン[B1]と前記チタン化合物[B2]との含有割合(B1/B2)は、モル比で、3/1~1/2の範囲であり、良好な硬化性を得る観点から3/1~1/1が好ましく、2/1~1/1が更に好ましい。
3.湿気硬化型組成物
本発明の湿気硬化型組成物は、上記の硬化触媒[B]と重合体[A]を含み、必要に応じ後述する他の添加剤を含めても良い。本発明の湿気硬化型組成物の調製は、乾燥条件下で両者を混合すればよく、その混合形態は特に限定はない。通常、温度15~30℃程度、60%RH以下の雰囲気下で混合すればよい。
本発明の湿気硬化型組成物中において、硬化触媒[B]の含有量は、重合体[A]100重量部に対して0.1~20重量部、さらに0.5~10重量部、特に3~8重量部が好ましい。硬化触媒[B]の含有量が0.1重量部未満では硬化性能が不十分であり、20重量部を超えると硬化後の硬化物の復元率、耐候性などの物性、貯蔵中の安定性が悪くなることがある。硬化触媒[B]の含有量は、具体的には例えば、重合体[A]100重量部に対して、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明の湿気硬化型組成物には、さらに充填剤[C]を配合しても良い。充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、クレー、焼成クレー、ガラス、ベントナイト、有機ベントナイト、シラスバーン、ガラス繊維、石綿、ガラスフィラメント、粉砕石英、珪藻土、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、二酸化チタン等があげられる。充填剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。充填剤を加えることにより、湿気硬化型組成物のハンドリングが良くなる。また、硬化物のゴム補強剤としても働く。最大のメリットは、増量剤として添加することで使用する樹脂の量を減らす事が出来るためコストダウンが出来ることである。
中でも、硬化後の硬化性組成物の優れた表面ノンタック、50%モジュラス、作業性および耐候性等を維持する点から、炭酸カルシウム、酸化チタンが好ましい。炭酸カルシウムを使用する場合は、その割合を、重合体[A]100重量部に対して、1~200重量部とするのが好ましく、50~200質量部とするのがさらに好ましい。上記範囲であると、硬化後の特性を損なわない。
本発明の湿気硬化型組成物には、さらに他の硬化触媒、硬化促進剤、着色剤、可塑剤、硬化遅延剤、タレ防止剤、老化防止剤、溶剤等、硬化性組成物に通常添加される添加剤を加えてもよい。
他の硬化触媒としては、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズビス(アセチルアセトネート)等の有機スズ化合物、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等の有機アルミニウム化合物、ジルコニウムテトラ(アセチルアセトナート)、ジルコニウムテトラブチレート等の有機ジルコニウム化合物、等の金属硬化触媒、1-アミノ-2-エチルヘキサン、3-(トリメトキシシリル)プロピルアミン、N-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N,N',N'-テトラメチル-N''-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]グアニジン、1、5、7-トリアザビシクロ-[4,4,0]デカ-5-エン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチルブチリデン)プロピルアミン等のアミン化合物等が挙げられる。
硬化促進剤としては、例えば、公知の種々のアミノ基置換アルコキシシラン化合物、またはその縮合物を使用することが出来る。具体的に例示すると、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、δ―アミノブチル(メチル)ジエトキシシラン、N,N-ビス(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミンおよび、これらの部分加水分解等があげられ、これらは基材への密着性を向上させる効果もある。
着色剤としては、具体的には、酸化鉄、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等が使用される。
可塑剤としては、具体的には、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、オレイン酸ブチル等の脂肪酸カルボン酸エステル類;ペンタエリスリトールエステル類等のグリコールエステル類;リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤;塩素化パラフィン等が使用される。
タレ防止剤としては、具体的には、水添ヒマシ油、無水ケイ酸、有機ベントナイト、コロイド状シリカ等が使用される。
また、他の添加剤としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の接着付与剤、紫外線吸収剤、ラジカル連鎖禁止剤、過酸化物分解剤、各種の老化防止剤等が使用される。
本発明の硬化型組成物は、室温で十分に安定であるため貯蔵性に優れ、かつ、湿気に接触すると配合された硬化触媒[B]により硬化反応が自発的に進行する。また、スナップタイム(半ゲル化し流動性が無くなるまでの時間)やタックフリータイム(表面タックの無くなるまでの時間)も短く作業性に優れる。
上記の特性から、本発明の硬化型組成物は1液型シーリング材として用いることができる。具体的には、建築物、船舶、自動車等の車両のシーリング材、接着剤、密封剤、防水用の目止め材等の用途に好適に用いられる。
次に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれによって限定されるものではない。
1.製造例
以下の製造例に従って、触媒組成物1~4及び酢酸チタントリイソプロポキシドを製造した。触媒組成物1~4は、ホスファゼン化合物1とテトライソプロポキシチタンの混合物で構成される硬化触媒である。
<製造例1(触媒組成物1)>
50mLナスフラスコに、テトライソプロポキシチタン:1.42g(0.005mol)、ホスファゼン化合物1:3.12g(0.01mol)を量りこみ、70℃のウォーターバスで加熱混合し、フラスコ内に黄色液体4.54g得た。
<製造例2(触媒組成物2)>
50mLナスフラスコに、テトライソプロポキシチタン:2.84g(0.01mol)、ホスファゼン化合物1:3.12g(0.01mol)を量りこみ、70℃のウォーターバスで加熱混合し、フラスコ内に黄色液体5.96g得た。
<製造例3(触媒組成物3)>
50mLナスフラスコに、テトライソプロポキシチタン:1.42g(0.005mol)、ホスファゼン化合物1:3.12g(0.01mol)、メタノール:1.6g(0.05mol)を量りこみ、70℃のウォーターバスで加熱し、減圧濃縮(最終減圧度12mmHg)を行い、フラスコ内に黄色液体3.98g得た。
<製造例4(触媒組成物4)>
50mLナスフラスコに、テトライソプロポキシチタン:2.84g(0.01mol)、ホスファゼン化合物1:3.12g(0.01mol)を量りこみ、メタノール:3.2g(0.1mol)を量りこみ、70℃のウォーターバスで加熱し、減圧濃縮(最終減圧度12mmHg)を行い、フラスコ内に黄色液体4.56g得た。
<比較製造例1(酢酸チタントリイソプロポキシド)>
窒素導入管を取り付けた1000ml四つ口ナス型フラスコに、テトライソプロポキシチタン200.00g(0.70368mol)、酢酸42.2g(0.703681mol)を量り込み、攪拌機にて充分に混合した。内温110℃付近になるまで撹拌を続けたのち、減圧することでイソプロピルアルコールを留去し、黄色液体の酢酸チタントリイソプロポキシドを196g(98%)で得た。
2.湿気硬化型組成物の調製
上記製造例で得た各成分及び市販の成分を用い、表1、表2に示す配合割合(質量部)で配合し、混練して湿気硬化型組成物を調製した。なお、材料の配合、混練、硬化までの操作は25±1℃、50~60%RHの雰囲気下で行った。
3.タックフリータイムの測定
得られた湿気硬化型組成物について、タックフリータイム(エチルアルコールで清浄した指先で、表面の3箇所に軽く触れ、混練終了時から試料が指先に付着しなくなるまでに要した時間)を測定した。タックフリータイムの測定の結果を表1及び表2に示す。
表1~表2に示すように、実施例の湿気硬化型組成物は、比較例に比べて、タックフリータイムが大幅に短かった。
Figure 2022094833000005
Figure 2022094833000006
上記製造例及び表1及び表2に示す材料の詳細は次のとおりである。
(重合体[A])
MSポリマー SAX520:シリル基含有有機重合体((株)カネカ製)
MSポリマー S303:シリル基含有有機重合体((株)カネカ製)
STP-15E:シリル基含有有機重合体 GENIOSIL STP-15E(WACKER Chemical Corporation製)
(硬化触媒[B])
ホスファゼン化合物1(化学式(6)):Sigma-Aldrich製
ホスファゼン化合物2(化学式(7)):Sigma-Aldrich製
ホスファゼン化合物3(化学式(8)):Sigma-Aldrich製
ホスファゼン化合物4(化学式(9)):Sigma-Aldrich製
ホスファゼン化合物5(化学式(10)):75%ヘキサン溶液 Sigma-Aldrich製
触媒組成物1~4:製造例1~4で製造したもの
Figure 2022094833000007
Figure 2022094833000008
Figure 2022094833000009
Figure 2022094833000010
Figure 2022094833000011
(その他の触媒)
テトライソプロポキシチタン:東京化成工業(株)製
酢酸チタントリイソプロポキシド:比較製造例1で製造したもの
(充填剤)
カーレックス300:炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製)
FR-41:酸化チタン(古河ケミカルズ(株)製)
REOLOSIL PM-20:フュームドシリカ((株)トクヤマ製)
(その他添加剤)
DINP:可塑剤(ジェイプラス(株)製)
PPG1000:可塑剤(キシダ化学(株)製)
ディスパロン6500:タレ止め剤(楠本化学(株)製)
Songsorb 3260P:紫外線吸収剤(SONGWON製)
Sabostab UV70:光安定化剤(SONGWON製)
Irganox245:酸化防止剤(BASFジャパン(株)製)
KBE-1003:脱水剤(信越シリコーン工業(株)製)
KBM-903:接着付与剤(信越シリコーン工業(株)製)

Claims (8)

  1. 反応性加水分解性ケイ素含有基を有する重合体[A]の硬化に用いる硬化触媒[B]であって、
    前記硬化触媒[B]は、ホスファゼン[B1]を含有し、
    前記ホスファゼン[B1]は、化学式(1)で表される、硬化触媒[B]。
    Figure 2022094833000012
    (式中、Xは炭素数1~18の1価の有機基であり、Yは、互いに同一又は異なって、1価の有機基であるか、又は2つのYが互いに連結して構成される2価の有機基である。
  2. 請求項1に記載の硬化触媒[B]であって、
    前記Yは、前記化学式(1)中のリン原子に直接結合する原子が窒素原子である、硬化触媒[B]。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の硬化触媒[B]であって、
    前記Yの少なくとも1つは、化学式(2)又は化学式(3)で表される、硬化触媒[B]
    Figure 2022094833000013
    (式中、*は結合部であり、Rは、互いに同一又は異なって、1価の有機基であるか、又は2つのRが互いに連結して構成される2価の有機基である。)
    Figure 2022094833000014
    (式中、*は結合部である。)
  4. 請求項1~請求項3の何れか1つに記載の硬化触媒[B]であって、
    前記2つのYが互いに連結して構成される2価の有機基は、化学式(4)で表される、硬化触媒[B]
    Figure 2022094833000015
    (式中、*は結合部であり、Rは、2価の有機基であり、Rは、互いに同一又は異なって、1価の有機基であるか、又は2つのRが互いに連結して構成される2価の有機基である。)
  5. 請求項1~請求項4の何れか1つに記載の硬化触媒[B]であって、
    更にチタン化合物[B2]を含有し、
    前記チタン化合物[B2]は、少なくとも1つのアルコキシ基がチタン原子に配位している、硬化触媒[B]。
  6. 請求項5に記載の硬化触媒[B]であって、
    前記チタン化合物[B2]は、化学式(5)で表される、硬化触媒[B]。
    (R-O)Ti-A4-n (5)
    (式中Rは、炭素原子数1~10の置換又は非置換の炭化水素基、nは1~4の整数であり、Aはβジケトン基である)
  7. 請求項1~請求項6の何れか1つに記載の硬化触媒[B]と、前記重合体[A]を含む湿気硬化型組成物。
  8. 請求項7に記載の湿気硬化型組成物を湿気と接触させる工程を備える、硬化物の製造方法。
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