JP2022094710A - 交流き電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力変換器を追加しても既設の電力変換器に相互干渉させず、回生電力の活用率を向上させる交流き電システムを提供する。【解決手段】複数の電力変換器104(i)、104(ii)が、異なるき電区間のき電線102a、102b、102cを跨いで、回生電力等の電力融通可能な電気鉄道の交流き電システムであって、第1のき電線102aと第2のき電線102bに接続され、これらの間で電力を融通する第1の電力変換器104(i)と、第2のき電線と第3のき電線102cに接続され、これらの間で電力を融通する第2の電力変換器104(ii)と、を備え、第1又は第2の電力変換器に与える指令値を、第2の電源103bからの受電電力と自電力変換器とは異なるもう一方の電力変換器からの融通電力との差に基づいて与える。【選択図】図1

Description

本発明は電気鉄道の交流き電システムに関する。
近年の電気鉄道において、省エネルギー化(以下、単に「省エネ」ともいう)等のため、回生ブレーキの有効活用が注目されている。回生ブレーキとは、車両に搭載されたモータの起電力により制動力を確保する減速手段で、従来の摩擦ブレーキでは熱として捨てていた車両の運動エネルギーを電力に変換することで再利用が可能となる。回生ブレーキにより発生した電力(回生電力)は、架線を介して、他の列車の駆動用電力へと供給されている。ただし、架線は所定の間隔で、き電区間として電気的に分離されているため、同一き電区間に回生電力を消費する車両が不在の場合には回生電力を活用できない。このため、駆動中の車両が同一き電区間内に不在の状況でも回生電力を有効に活用する技術が必要とされている。
このような課題に対応する技術として、電鉄き電線の制御装置およびシステムが知られている(例えば、特許文献1)。この技術は、電力変換器で接続された2つのき電区間に跨って、回生電力を融通できるようにしたものである。さらに、複数の電力変換器を備える場合、これらの電力変換器を連携して動作させる統括制御を可能にする制御装置(以下、「統括制御装置」ともいう)も知られている(例えば、特許文献2)。
特開2014-104962号公報 特開2016-124302号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電力変換器を備えたシステムにおいて、当該路線に電力変換器を追加し、合計3つ以上の電力変換器を導入した際には、省エネ目的で電力融通するこれらの動作が相互干渉する不具合があった。その場合、当該システムは、1つのき電区間に発生した回生電力を複数の電力変換器が他へ融通しようと動作し、相反する制御動作が相互干渉することになる。
その結果、特許文献1のシステムに電力変換器を追加して合計3つ以上にしても、回生電力の融通に過不足が生じ、回生電力の活用率が抑制されることとなった。また、特許文献1の電力変換器を備えるシステムから、特許文献2の統括制御装置を備えたシステムに拡張する際、その投資効率が必ずしも良好でないという問題があった。その原因は、新たな統括制御装置のみならず、そこに導入された統括制御装置と電力変換器との間に構築すべきインタフェース等にも大きなコストが発生するからである。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、既設の電力変換器に対して構成の変更を抑制しながら電力変換器を追加しても、相互干渉させず、回生電力の活用率を向上させる簡素な交流き電システムを提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、複数の電力変換器を備え、異なるき電区間のき電線を跨いで回生電力も交えた電力融通可能な交流き電システムであって、第1の電源と、第1の電源から供給される電力を第1の車両に供給する第1のき電線と、第2の電源と、第2の電源から供給される電力を第2の車両に供給する第2のき電線と、第3の電源と、第3の電源から供給される電力を第3の車両に供給する第3のき電線と、第1のき電線と第2のき電線に接続され、第1のき電線と第2のき電線との間で電力を融通する第1の電力変換器と、第2のき電線と第3のき電線に接続され、第2のき電線と第3のき電線との間で電力を融通する第2の電力変換器と、を備え、第1の電力変換器、又は第2の電力変換器に与える指令値を、第2の電源からの受電電力と自電力変換器とは異なるもう一方の電力変換器の融通電力の差に基づいて与える。
本発明により、既設の電力変換器に対して構成の変更を抑制しながら電力変換器を追加しても相互干渉させず、回生電力の活用率を向上させる簡素な交流き電システムを提供できる。
本発明の実施例1に係る交流き電システムの系統構成図である。 図1の交流き電システムにおける制御処理の一例を示すブロック線図である。 図1の系統構成における条件Aでの電力フロー(電力潮流)図である。 図1の系統構成における条件A’での電力フロー図である。 図1の系統構成における条件Bでの電力フロー図である。 図1の系統構成における条件B’での電力フロー図である。 図1の系統構成における条件Cの電力フロー図である。 図1の系統構成における条件C’の電力フロー図である。 本発明の実施例2に係る交流き電システムの系統構成図である。 図9の交流き電システムにおいて、第1の電力変換器を優先して融通電力を受け取るためのスイッチ操作による制御処理を示すブロック線図である。 図9の交流き電システムにおいて、第2の電力変換器を優先して融通電力を受け取るためのスイッチ操作による制御処理を示すブロック線図である。 本発明の実施例3に係る交流き電システムの系統構成図である。 本発明の実施例4に係る交流き電システムの系統構成図である。 図12の交流き電システムにおける制御処理の一例を示すブロック線図である。 本発明を拡張した変形例に係る交流き電システムの系統構成図である。
以下、実施例1~実施例4及び変形例について、図面を用いて説明する。実施例1を図1~図8に示し、実施例2を図9~図10Bに示し、実施例3を図11に示し、実施例4を図12~図13に示し、変形例を図14に示す。これら各図には、回生電力も交えて電力融通可能な交流き電システムの系統構成、及びそれに対する条件別の電力フローを明示して機能や動作を詳細に説明する。なお、実施例1にて言及された符号の意味は、同義として他の実施例の説明にも援用する。
実施例1を図1~図8に示す。図1は、本発明の実施例1に係る交流き電システム(以下、「実施例1のシステム」ともいう)の系統構成図である。図1に例示するように、実施例1のシステムは、複数の車両101a,101b,101cを走行させ、それらが発生する回生電力も交えて、隣接する複数のき電区間113a,113b,113cに、電力融通可能に交流電力をき電するシステムである。
実施例1のシステムは、それぞれが複数組で備わる主要な構成要件に対し、第1~第3、又は第1~第2と区別し、それらの組み合わせを特定する。き電線102a,102b,102cのそれぞれには、第1の電源103aと、第2の電源103bと、第3の電源103cと、より電力が供給される。
すなわち、第1のき電線102aは、第1の電源103aと第1の結節点112aで接している。同様に、第2のき電線102bは、第2の電源103bと第2の結節点112bで接している。同様に、第3のき電線102cは第3の電源103cと第3の結節点112cで接している。実施例1のシステムには、さらに、第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、制御装置105と、を備えて構成される。
複数の車両101a,101b,101cについては、第1の車両101aと、第2の車両101bと、第3の車両101cとを、第1のき電区間113aと、第2のき電区間113bと、第3のき電区間113cと、それぞれにおいて、走行させる状態を例示する。隣接する複数のき電区間113a,113b,113cは、第1のき電線102aと、第2のき電線102bと、第3のき電線102cと、より構成される。
ここで、第1のき電線102aが給電する区間を第1のき電区間113aと呼ぶ。同様に、第2のき電線102bが給電する区間を第2のき電区間113bと呼ぶ。同様に、第3のき電線102cが給電する区間を第3のき電区間113cと呼ぶ。
第1の車両101aは、第1のき電線102aと接しながら走行する。第1の車両101aは、力行時に第1のき電線102aを介して第1の電源103aから電力の供給を受け、回生時に第1のき電線102aを介して第1の電源103aへ電力を供給する。なお、説明の便宜上、各車両は、図1の各き電区間内それぞれに在線した状態であるものと仮定する。
第2の車両101bは、第2のき電線102bと接しながら走行する。第2の車両101bは、力行時に第2のき電線102bを介して第2の電源103bから電力の供給を受け、回生時に第2のき電線102bを介して第2の電源103bへ電力を供給する。
第3の車両101cは、第3のき電線102cと接しながら走行する。第3の車両101cは、力行時に第3のき電線102cを介して第3の電源103cから電力の供給を受け、回生時に第3のき電線102cを介して第3の電源103cへ電力を供給する。
第1の電力変換器104(i)は、第1のき電線102aと第2のき電線102bに接続されており、第1の電源103aに対する第1の要求電力111a(i)と、第2の電源103bに対する第2の要求電力111b(i)と、を相殺するように制御動作する。この制御動作により、第1の電力変換器104(i)は、第1のき電線102aから第2のき電線102bへ電力を融通する。
この融通された電力に相当する信号値(以下、単に「値」ともいう)も融通電力107(i)と呼び、第1の電力変換器104(i)から信号出力される。このように、実際の融通電力と、それを示す信号値と、区別せずに説明するが、両者は図において、太い矢印の電力フローと、細い矢印の信号線と、明確に区別されている。
第2の電力変換器104(ii)は、第2のき電線102bと第3のき電線102cと、に接続されている。この電力変換器104(ii)は、制御装置105による第1の要求電力111a(ii)と、第3の電源103cに対する第2の要求電力111b(ii)と、を相殺するように制御動作する。この制御動作により、第2の電力変換器104(ii)は、第2のき電線102bから第3のき電線102cへ電力を融通する。
制御装置105は、第2の電源103bから受電する第2の受電電力106bと、電力変換器104(i)の融通電力107(i)を入力とし、第2の電力変換器104(ii)への第1の要求電力111a(ii)を制御出力する。制御装置105の制御出力は、第2のき電線102bと第3のき電線102c間で回生電力を融通させるように制御動作する。そのために、制御装置105は、第2の電力変換器104(ii)の第1の要求電力111a(ii)を出力することにより、第1の電力変換器104(i)よりも第2の電力変換器104(ii)を優先させる。
図2は、図1の交流き電システムにおける制御処理の一例を示すブロック線図である。図2に示すように、第2の受電電力106bの符号が正であれば、供給(第2の電源103bから第2のき電線102bへ向かう電力)を意味する。その逆に、第2の受電電力106bの符号が負であれば、逆潮(第2のき電線102bから第2の電源103bへ向かう電力)と定義する。融通電力107(i)の符号が正であれば、第2のき電区間113bに流入する方向を意味し、逆に負であれば、第2のき電区間113bから流出する方向と定義する。
上述のように、制御装置105は、第1の電力変換器104(i)より第2の電力変換器104(ii)を優先させる。制御装置105は、第2の受電電力106bから第1の融通電力107(i)を分離して算出した値である第1の要求電力111a(ii)を出力し、これを第2の電力変換器104(ii)へ入力する。
そのため、制御装置105へは、第1の電力変換器104(i)が停止した状態に相当する値の第2の受電電力106bが入力される。具体的には、制御装置105は、第2の受電電力106bから融通電力107(i)を差し引いた値を第1の要求電力111a(ii)として与える。
図3~図8は、図1の系統構成における条件別の動作を示すものである。挙動が異なる6つの条件A~条件C’のそれぞれを例として、実施例1の系統構成図上に電力フローを矢印にて示すことで、本発明の作用効果を説明する。なお、電力フローの太さは電力の大きさに概ね比例する。
図3は、図1の系統構成における条件Aでの電力フロー図である。図3に示す条件Aでは、第1の車両101aが力行中であり、第2の車両101bが回生中であり、第3の車両101cが力行中である。この条件Aにおいて、第2の車両101bの回生電力は、第3の車両101cの力行電力より小さい。この場合、電力変換器104(ii)は、第2の車両101bの回生電力と、第3の車両101cの力行電力と、を相殺するように、第2のき電区間113bから第3のき電区間113cに電力を融通する。
実施例1のシステムは、この電力融通により、第3の結節点112cにおいて、第3の車両101cの力行電力のうち、第2の車両101bの回生電力からの供給で不足する分が第3の電源103cから供給される。このとき、第2の結節点112bにおいては、第2の電源103bへの電力は0となる。その一方で、第1の結節点112aにおいては、第1の車両101aの力行電力分が、第1の電源103aから供給される。
このように、第2のき電区間113bに発生した回生電力が、第3のき電区間113cの力行電力として、全て活用できる場合がある。この場合、電力変換器104(i)が動作することなく、回生電力が力行電力として全て活用された分、電源からの供給される電力を削減できる。
図4は、図1の系統構成における条件A’での電力フロー図である。図4に示す条件A’では、第1の車両101aが回生中であり、第2の車両101bが力行中であり、第3の車両101cが回生中である。この条件A’において、第2の車両101bの力行電力が、第3の車両101cの回生電力より小さい。
この場合、条件Aの電力フローが反転し、第3の結節点112cにおいては、第3の車両101cの回生電力のうち、第2の車両101bの力行電力に供給したうえで余剰となる分が第3の電源103cへ供給される。このとき、第2の結節点112bにおいては、第2の電源103bへの電力は0となる。その一方で、第1の結節点112aにおいては、第1の車両101aの回生電力分が、第1の電源103aへ供給される。この場合も、回生電力が力行電力として活用され、さらに余剰分は電源へ供給されるので、電力を削減できる。
図5は、図1の系統構成における条件Bでの電力フロー図である。図5に示す条件Bでは、第1の車両101aが力行中であり、第2の車両101bが回生中であり、第3の車両101cが力行中である。この条件Bにおいて、第2の車両101bの回生電力が第3の車両101cの力行電力より大きい。
この場合、第2の電力変換器104(ii)は、第3の車両101cの力行電力と、第2の車両101bの回生電力と、を相殺するように、第2のき電区間113bから第3のき電区間113cに電力を融通する。このとき、第1の電力変換器104(i)は、第2の車両101bの回生電力のうち、第2の電力変換器104(ii)が融通したうえで、なお余剰となる分を第2のき電区間113bから第1のき電区間113aに融通する。
これにより、第3の結節点112cにおいては、第3の電源103cから供給される電力が0となる。このとき、第2の結節点112bにおいても、第2の電源103bへの電力は0となる。一方、第1の結節点112aにおいては、第1の車両101aの力行電力分のうち、電力変換器104(i)から融通されたうえで、なお不足する分が第1の電源103aから供給される。そうであっても、回生電力が力行電力として活用された分だけ、電源から供給される電力を削減できる。
図6は、図1の系統構成における条件B’での電力フロー図である。図6に示す条件B’は、第1の車両101aが回生中であり、第2の車両101bが力行中であり、第3の車両101cが回生中である。この条件B’において、第2の車両101bの力行電力が、第3の車両101cの回生電力より大きい。
条件B’の場合、条件Bに対して、その電力フローが反転し、第2の電力変換器104(ii)は、第3の車両101cの回生電力と、第2の車両101bの力行電力と、を相殺するように、第3のき電区間113cから第2のき電区間113bに電力を融通する。このとき、第1の電力変換器104(i)は、第2の車両101bの力行電力のうち、第2の電力変換器104(ii)が供給したうえで、なお不足となる分を第1のき電区間113aから第2のき電区間113bに融通する。
これにより、第3の結節点112cにおいては、第3の電源103cへの電力が0となる。また、第2の結節点112bにおいても、第2の電源103bから供給される電力は0となる。一方、第1の結節点112aにおいては、第1の車両101aの回生電力分のうち、電力変換器104(i)に融通したうえで、なお余剰となる分が第1の電源103aへ供給される。この場合も、回生電力が力行電力として活用され、さらに余剰分は電源へ供給されるので、電力を削減できる。
図7は、図1の系統構成における条件Cの電力フロー図である。図7に示す条件Cでは、第1の車両101aが力行中であり、第2の車両101bが回生中であり、第3の車両101cが力行中である。この条件Cにおいて、第2の車両101bの回生電力が、第2の電力変換器104(ii)の出力上限より大きく、その出力上限の回生電力よりも第3の車両101cの力行電力が大きい。
この場合、電力変換器104(ii)は、第2の車両101bの回生電力と、第3の車両101cの力行電力と、を相殺しようとして、第2のき電区間113bから第3のき電区間113cに電力を融通するが不足を生じる。一方、第1の電力変換器104(i)は、第2の車両101bの回生電力のうち、第2の電力変換器104(ii)に融通したうえで、なお余剰となる分を第2のき電区間113bから第1のき電区間113aに融通する。
これにより、第3の結節点112cにおいては、第3の車両101cの力行電力のうち、第2の車両101bの回生電力からの供給で不足する分が第3の電源103cから供給される。このとき、第2の結節点112bにおいては、第2の電源103bへの電力は0となる。一方、第1の結節点112aにおいては、第1の車両101aの力行電力分のうち、電力変換器104(i)から融通されたうえで、不足する分が第1の電源103aから供給される。この場合も、回生電力が力行電力として活用された分、電源から供給される電力を削減できる。
図8は、図1の系統構成における条件C’の電力フロー図である。図8に示す条件C’では、第1の車両101aが回生中であり、第2の車両101bが力行中であり、第3の車両101cが回生中である。この条件C’において、第2の車両101bの力行電力が、第2の電力変換器104(ii)の出力上限より大きい。
条件C’の場合、条件Cの場合の電力フローが反転し、第2の電力変換器104(ii)は、第2の車両101bの力行電力と、第3の車両101cの回生電力を相殺しようとして、第3のき電区間113cから第2のき電区間113bに電力を融通するが、出力上限を超えた分だけ余剰が生じる。このとき、第1の電力変換器104(i)は、第2の車両101bの力行電力のうち、第2の電力変換器104(ii)が供給したうえで、なお不足する分を第1のき電区間113aから第2のき電区間113bに融通する。
これにより、第3の結節点112cにおいては、第3の車両101cの回生電力のうち、第2の電力変換器104(ii)が融通し、余剰する分が第3の電源103cへ供給される。このとき、第2の結節点112bにおいては、第2の電源103bへの電力は0となる。一方、第1の結節点112aにおいては、第1の車両101aの回生電力分のうち、第1の電力変換器104(i)に融通したうえで、余剰となる分が第1の電源103aへ供給される。この場合も、回生電力が力行電力として活用され、さらに余剰分は電源へ供給されるので、電力を削減できる。
以上のように、実施例1のシステムは、第2の電力変換器104(ii)が優先的に動作して、回生電力を他のき電区間に融通し、融通先のき電区間における力行電力として消費させる。このとき、第1の電力変換器104(i)は、第2の電力変換器104(ii)で融通した余りがあれば、その余剰分のみを融通するように制御する。その結果、実施例1のシステムは、第1の電力変換器104(i)と第2の電力変換器104(ii)と、これら両者を競合させずに安定して動作させ、回生電力の利用機会と利用効率を向上することが可能となる。
実施例2を図9~図10Bに示す。図9は、本発明の実施例2に係る交流き電システム(以下、「実施例2のシステム」ともいう)の系統構成図である。実施例2のシステムは、実施例1のシステムに対し、つぎの点が相違する。制御装置105は、第2の電力変換器104(ii)よりも第1の電力変換器104(i)を優先するように優先度を切り替える。そのため、制御装置105への入力として第2の融通電力107(ii)を追加し、出力として第2の要求電力111(ii)を追加する。
融通電力107(ii)の符号としては、第2のき電区間113bに流入する方向を正、第2のき電区間113bから流出する方向を負と定義する。制御装置105は電力変換器104(i)と電力変換器104(ii)の優先度を切り替え可能とするため、第2の受電電力106bから融通電力107(i)を差し引いた値と、第2の受電電力106bから融通電力107(ii)を差し引いた値をそれぞれ算出する。
図10Aは、図9の交流き電システムにおいて、第1の電力変換器104(i)を優先して融通電力107(i)を受け取るためのスイッチ操作による制御処理の一例を示すブロック線図である。図10Bは、図9の交流き電システムにおいて、第2の電力変換器104(ii)を優先して融通電力107(ii)を受け取るためのスイッチ操作による制御処理の一例を示すブロック線図である。なお、図10A及び図10Bをまとめて図10という。
実施例2のシステムは、図10に示すように、スイッチ401(i)と、スイッチ401(ii)と、を備える。スイッチ401(i)は、要求電力107(i)として第2の受電電力106bから融通電力107(ii)を差し引いた値と、第2の受電電力106bと、を切り替える。スイッチ401(ii)は、要求電力107(ii)として第2の受電電力106bから融通電力107(i)を差し引いた値と、第2の受電電力106bと、を切り替える。
これらのスイッチ401(i)と、スイッチ401(ii)と、は第2の受電電力106bに接続する位置が定位であり、もう一方の位置を反位とする。電力変換器104(i)を優先する際には、図10Bに示すように、スイッチ401(i)を反位とし、スイッチ401(ii)を定位とする。電力変換器104(ii)を優先する際には、図10Aに示すように、スイッチ401(i)を定位とし、スイッチ401(ii)を反位とする。
スイッチ401(i)及びスイッチ401(ii)は、それらの定位と反位を相互に逆転させるインタロックが施されている。このインタロックによって、優先順位の混在を避ける。優先順位は優先順位切り替え装置402により決定する。優先順位の決定方法については、例えば、以下のテーブルの運用規定が適用される。
例えば、熱容量について、小容量より大容量のものを高い稼働率で用いる方が設備効率の観点からも良好である。つまり、小さな熱容量の電力変換器は短時間の使用で上限温度に到達し、安全機能が作動して稼働停止する。逆に、大きな熱容量の電力変換器は、上限温度に到達までの許容時間が長いので稼働率を高められる。
ID 設定 運用規定

(S1) 固定 第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、
で各性能の違いに応じて優先度を切り替える。
各性能とは、最大出力、定格出力、熱容量、ほか少なくとも
何れかをいう。

(S2) 時間変動 時間帯に応じて、優先度を切り替える。
過去の動作実績から、優先順位をスケジュールする。

(S3) 動作履歴 第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、
の各動作履歴から優先度を切り替える。
各動作履歴とは、故障/健全状態、融通電力の積算値、RMS値
ほか少なくとも何れかをいう。
モード(S3)の運用規定を適用するために、優先順位切り替え装置402に対し、第1の融通電力107(i)と、第2の融通電力107(ii)と、を入力する。モード(S1),(S2)のみを適用する際には、優先順位切り替え装置402に対する、第1の融通電力(i)と、第2の融通電力(ii)と、の入力を省略できる。
図9~図10Bに示した実施例2に係る交流き電システムの動作に対し、図3~8における第1のき電区間113aと、第2のき電区間113cの電力フローと、を入れ替えた動作に切り替えることが可能となる。
これにより、第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、どちらを稼働するかについての優先度を電力変換器の装置の仕様や運用条件に応じて柔軟に設定したうえで、第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、を競合することなく動作させ、回生電力の利用機会と利用効率を向上させることが可能となる。
実施例3を図11に示す。図11は、本発明の実施例3に係る交流き電システム(以下、「実施例3のシステム」ともいう)の系統構成図である。実施例3のシステムは、図1に示した実施例1における制御装置105の処理(図2)を第2の電力変換器104(ii)の内部で実施する点が異なる。図11に示すように、実施例3のシステムにおいて、第1の融通電力107(i)は、制御装置105の代わりに第2の電力変換器104(ii)に入力される。
第2の電力変換器104(ii)は、第2の受電電力106bと第1の融通電力107(i)に対し、図2に示した処理と同様に第2の要求電力111b(ii)を生成し動作する。これにより、実施例3のシステムも、実施例1のシステムと同様に、第2の電力変換器104(ii)が優先的に動作して、回生電力を他のき電区間に融通し、融通先のき電区間において力行電力として消費される。
このとき、第1の電力変換器104(i)は、第2の電力変換器104(ii)で融通した余りがあればその余剰分のみを融通するように制御する。その結果、実施例1のシステムは、第1の電力変換器104(i)と第2の電力変換器104(ii)が競合することなく安定して回生電力を活用することができる。
実施例4を図12~図13に示す。図12は、本発明の実施例4に係る交流き電システム(以下、「実施例4のシステム」ともいう)の系統構成図である。実施例4のシステムは、実施例3のシステムに対し、図10に示した制御装置105の処理機能を第1、第2の電力変換器104(i),(ii)に内蔵した点が異なる。
すなわち、実施例4のシステムは、図11に示した実施例3のシステムに対し、つぎの点が異なる。すなわち、第2の電力変換器104(ii)から、第2の融通電力107(ii)と、切り替え指示403(i)と、を第1の電力変換器104(i)に入力する。これにより、第1の電力変換器104(i)の内部と、第2の電力変換器104(ii)の内部と、それぞれで、実施例2のシステムにおける制御装置105の処理を実行する。
図13は、図12に示す実施例4のシステムにおける制御処理の一例を示すブロック線図である。図13の(i),(ii)により、実施例4のシステムにおける、第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、それぞれの内部処理を例示する。第1の電力変換器104(i)では、図13(i)のように、切り替え指示403に応じて、第2の受電電力106bから融通電力107(ii)を差し引いた値と、第2の受電電力106bと、を切り替えて、第2の要求電力111b(i)を生成する。
第2の電力変換器104(ii)では、図13(ii)のように、切り替え指示403に応じて、第2の受電電力106bから融通電力107(i)を差し引いた値と、第2の受電電力106bと、を切り替えて、第2の要求電力111b(ii)を生成する。また、図10に示した実施例2と同様の優先順位切り替え装置402を備え、切り替え指示403を生成する。
これにより、実施例4のシステムは、独立した制御装置105を用いることなく、実施例2のシステムと同様に、第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、の優先度を最適に設定できる。すなわち、実施例4のシステムは、設置される電力変換器の仕様や運用条件に応じて柔軟に設定する。その結果、実施例4のシステムは、第1の電力変換器104(i)と第2の電力変換器104(ii)が競合することなく動作させ、回生電力の利用機会と利用効率を向上することが可能となる。
[変形例]
変形例を図14に示す。図14は、本発明を拡張した変形例に係る交流き電システムの系統構成図である。本発明の実施例1~4の何れも、図14のように、隣接するき電区間に同じ構成を追加することで、3台以上の電力変換器を設置した交流き電システムに拡張できる。
[補足]
本発明の実施形態に係る交流き電システム(以下、「本システム」という)は、つぎのように総括できる。電気鉄道における省エネを実現するため、回生ブレーキの有効活用が注目されている。回生ブレーキは、車両に搭載されたモータの起電力により制動力を確保する減速手段であって、従来の摩擦ブレーキで熱として捨てていた車両の運動エネルギーを電力に変換することで再利用を可能にする。
本発明の目的はつぎのとおりである。まず、回生ブレーキの有効活用に効果的な電力変換器を既に備えた交流き電システムに対し、電力変換器を追加した際に、既設の電力変換器の構成変更を抑制し、できるだけ簡素な設備で済ませる。また、そのようにしても、既設の電力変換器と、追加した電力変換器と、の機能干渉を回避する。そうすることで、電力損失を抑制する。その結果、設備効率を高め、回生電力を効率良く配分し、回生電力の活用率を向上させることである。
[1]本システムは、それぞれが複数組で、第1~第3の電源103a~103cと、第1~第3のき電線102a~102cと、第1~第3の車両101a~101cと、第1~第2の電力変換器104(i),104(ii)と、異なるき電区間113a~113cそれぞれに電力供給するき電線102a~102cと、を備えて構成される。このような本システムは、異なるき電線102a~102cを跨いで、回生電力も交えた電力融通を可能にする。
第1のき電線102aは、第1の電源103aから供給される電力を第1の車両101aに供給する。第2のき電線102bは、第2の電源103bから供給される電力を第2の車両101bに供給する。第3のき電線102cは、第3の電源103cから供給される電力を第3の車両101cに供給する。
本システムにおいて、第1の電力変換器104(i)は、第1のき電線103aと第2のき電線102bに接続され、第1のき電線102aと第2のき電線102bとの間で電力を融通する。同様に、第2の電力変換器104(ii)は、第2のき電線102bと第3のき電線102cに接続され、第2のき電線102bと第3のき電線103cとの間で電力を融通する。
本システムは、それぞれが3つ以上の電源103a~103c、き電線102a~102c、及び車両101a~101cと、2つ以上の電力変換器104(i),104(ii)と、を組合わせ、異なるき電区間113a~113cのき電線102a~102cを跨ぎ、回生電力も交えて電力融通する。このようなシステム構成の場合、全体を統合制御するように当初から設計されたシステムであることが好ましい。
しかしながら、実際には、第1の電力変換器104(i)が既存の設備で稼働中のところに、第2の電力変換器104(ii)を追加することが考えられる。その場合、当初の設計では想定外であった、2つ以上の電力変換器104(i),104(ii)が相反する制御動作、すなわち相互干渉することによる不具合が問題となる。これを避けるための統括制御装置等まで併設した場合、設備の複雑化、及びコストアップを余儀なくされ、ひいては本来の省エネ目的に逆行してしまう不合理もあり得る。
そこで、本システムにおいて、追加分も含めた複数のうち一方の電力変換器104(i)は、これが第2の電源103bから受電する電力と、他方の電力変換器104(ii)へ融通する電力と、の差に基づいて、指令値を与えられるようにした。これによって、本システムは、統括制御装置が無くても、2つ以上の電力変換器104(i),104(ii)が、相手の稼働状態を検出しながら相互干渉しないように円滑な動作が可能になる。
したがって、本システムによれば、既設の電力変換器に対して構成の変更を抑制しながら、統括制御装置等まで併設することなく、電力変換器を追加しても、相手の稼働状態を検出して、それに対応させるため相互干渉させず、回生電力の活用率を向上させる。その結果、本システムによれば、省エネと設備効率との両方を向上させられる。
[2]上記[1]の本システムにおいて、第1の電力変換器104(i)への指令値、もしくは、第2の電力変換器104(ii)の指令値の何れか一方のみ、第2の電源103bからの受電電力と自電力変換器104(i)とは異なるもう一方の電力変換器104(ii)の融通電力の差に基づいて与える。なお、第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、の2台のうち一方と他方の符号を相互に取り換えても同等の効果が得られるが、ここでは代表例を1つ示して説明した。
[3]図9及び図10の実施例2で示すように、上記[2]の本システムにおいて、第2の電源103bからの受電電力と、自電力変換器104(i)とは異なるもう一方の電力変換器104(ii)の融通電力の差に基づいて、どちらの電力変換器から供給するかを切替えるスイッチ401(i),401(ii)を備えても良い。また、スイッチ401(i)及びスイッチ401(ii)は、それらの定位と反位を相互に逆転させるインタロックが施されている。そのインタロックによって、動作の混在を避ける。
[4]上記[3]に記載の本システムにおいて、スイッチを所定の規定に基づいて切り換え操作する優先順位切り替え装置402をさらに備えることが好ましい。その優先順位切り替え装置402は、第1の電力変換器と、第2の電力変換器と、何れの融通電力を優先的に配分するかの優先順位を決定するものである。なお、上述のインタロックによって、優先順位の混在を避ける。
[5]上記[4]に記載の本システムにおいて、優先順位は、電力変換器104(i)と、電力変換器104(ii)と、に関し、両者間の性能差、稼働時間帯、過去の動作実績、動作履歴、の少なくとも何れかに基づくことが好ましい。優先順位は優先順位切り替え装置402により決定する。優先順位の決定方法については、例えば、ストレージ等にテーブルとして記憶された運用規定が適用される。
適用される運用規定として、例えば、時間変動であれば、時間帯に応じて、優先度を切り替える。また、第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、に関し、過去の動作実績に基づいて、優先順位をスケジュールしても良い。あるいは、動作履歴に基づいて、優先度を切り替えても良い。その動作履歴としては、故障/健全状態、融通電力の積算値、RMS値、ほか少なくとも何れかをいう。
第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、の性能差として、最大出力、定格出力、熱容量、ほか少なくとも何れかをいう。例えば、熱容量について、小容量より大容量のものを高い稼働率で用いる。適用される運用規定として、例えば、熱容量について、小容量より大容量のものを高い稼働率で用いるとした場合、設備効率の観点からも良好な結果が得られる。つまり、小さな熱容量の電力変換器は短時間の使用で上限温度に到達し、安全機能が作動して稼働停止する。逆に、大きな熱容量の電力変換器は、上限温度に到達までの許容時間が長いので稼働率を高められる。
このように、本システムは、使用する電力変換器に合理的な優先順位をつけて稼働率を向上させることにより、設備効率を向上させる効果もある。その結果、本システムは、省エネ、低コスト化をより確実に実現できる。
[6]上記[1]~[5]の何れかの本システムにおいて、第2の電源103bからの受電電力と第1の電力変換器104(i)の融通電力の差を出力する制御装置105を備えても良い。このような構成の本システムによれば、上述した統括制御装置やインタフェース等を備えるよりは、簡素に構成できる。すなわち、本システムは、既設の電力変換器の構成変更を抑制し、できるだけ簡素な設備のままで、電力変換器を追加した際に、既設の電力変換器との機能干渉を回避できる。
[7]上記[6]の本システムにおいて、制御装置105は、第2の電源103bからの受電電力と、第2の電力変換器104(ii)の融通電力と、の差を出力するように構成しても良い。このように、本システムは、第1の電力変換器104(i)と、第2の電力変換器104(ii)と、の役割を入れ替えても同等の作用効果が得られる。
101a:第1の車両、101b:第2の車両、101c:第3の車両、102a:第1のき電線、102b:第2のき電線、102c:第3のき電線、103a:第1の電源、103b:第2の電源、103c:第3の電源、104(i):第1の電力変換器、104(ii):第2の電力変換器、105制御装置、106a:第1の受電電力、106b:第2の受電電力、106c:第3の受電電力、107(i):第1の融通電力、107(ii):第2の融通電力、111a(i):第1の電力変換器の第1の要求電力、111b(i):第1の電力変換器の第2の要求電力、111a(ii):第2の電力変換器の第1の要求電力、111b(ii):第2の電力変換器の第2の要求電力、112a:第1の結節点、112b:第2の結節点、112c:第3の結節点、113a:第1のき電区間、113b:第2のき電区間、113c:第3のき電区間、401(i):第1のスイッチ、401(ii):第2のスイッチ、402:優先順位切り替え装置、403:切り替え指示

Claims (12)

  1. 複数の電力変換器を備え、異なるき電区間のき電線を跨いで回生電力も交えた電力融通可能な交流き電システムであって、
    第1の電源と、
    前記第1の電源から供給される電力を第1の車両に供給する第1のき電線と、
    第2の電源と、
    前記第2の電源から供給される電力を第2の車両に供給する第2のき電線と、
    第3の電源と、
    前記第3の電源から供給される電力を第3の車両に供給する第3のき電線と、
    前記第1のき電線と前記第2のき電線に接続され、前記第1のき電線と前記第2のき電線との間で電力を融通する第1の電力変換器と、
    前記第2のき電線と前記第3のき電線に接続され、前記第2のき電線と前記第3のき電線との間で電力を融通する第2の電力変換器と、
    を備え、
    前記第1の電力変換器、及び前記第2の電力変換器を含めた複数のうち一方は、
    前記第1の電力変換器、又は前記第2の電力変換器に与える指令値を、
    前記第2の電源からの受電電力と、自電力変換器とは異なるもう一方の電力変換器からの融通電力との差に基づいて与える、
    交流き電システム。
  2. 前記第1の電力変換器への指令値、もしくは、前記第2の電力変換器の指令値の何れか一方のみ、前記第2の電源からの受電電力と自電力変換器とは異なるもう一方の電力変換器の融通電力の差に基づいて与える、
    請求項1に記載の交流き電システム。
  3. 前記第2の電源からの受電電力と、自電力変換器とは異なるもう一方の電力変換器の融通電力と、の差に基づいて、どちらの電力変換器から供給するかを切替えるスイッチを備える、
    請求項2に記載の交流き電システム。
  4. 前記スイッチを所定の規定に基づいて切り換え操作する優先順位切り替え装置をさらに備え、
    前記優先順位切り替え装置は、前記第1の電力変換器と、前記第2の電力変換器と、何れの融通電力を優先的に配分するかの優先順位を決定する、
    請求項3に記載の交流き電システム。
  5. 前記優先順位は、前記第1の電力変換器と、前記第2の電力変換器と、に関し、
    両者間の性能差、稼働時間帯、過去の動作実績、動作履歴、の少なくとも何れかに基づく、
    請求項4に記載の交流き電システム。
  6. 前記第2の電源からの受電電力と前記第1の電力変換器の融通電力の差を出力する制御装置を備える、
    請求項1~5の何れか1項に記載の交流き電システム。
  7. 前記制御装置は、前記第2の電源からの受電電力と、前記第2の電力変換器の融通電力と、の差を出力する、
    請求項6に記載の交流き電システム。
  8. 複数の電力変換器を備え、異なるき電区間のき電線を跨いで回生電力も交えた電力融通可能な交流き電方法であって、
    第1の電源は、第1のき電線を介して第1の車両に電力を供給し、
    第2の電源は、第2のき電線を介して第2の車両に電力を供給し、
    第3の電源は、第3のき電線を介して第3の車両に電力を供給し、
    第1の電力変換器は、前記第1のき電線と前記第2のき電線に接続され、前記第1のき電線と前記第2のき電線との間で電力を融通し、
    第2の電力変換器は、前記第2のき電線と前記第3のき電線に接続され、前記第2のき電線と前記第3のき電線との間で電力を融通し、
    前記第1の電力変換器、及び前記第2の電力変換器を含めた複数のうち一方は、
    前記第1の電力変換器、又は前記第2の電力変換器に与える指令値を、
    前記第2の電源からの受電電力と、自電力変換器とは異なるもう一方の電力変換器からの融通電力との差に基づいて与える、
    交流き電方法。
  9. 前記第1の電力変換器への指令値、もしくは、前記第2の電力変換器の指令値の何れか一方のみ、前記第2の電源からの受電電力と自電力変換器とは異なるもう一方の電力変換器の融通電力の差に基づいて与える、
    請求項8に記載の交流き電方法。
  10. 前記第2の電源からの受電電力と、自電力変換器とは異なるもう一方の電力変換器の融通電力と、の差に基づいて、どちらの電力変換器から供給するかを切替えるスイッチで切替える、
    請求項9に記載の交流き電方法。
  11. 優先順位切り替え装置により、前記スイッチを所定の規定に基づいて切り換え操作し、
    前記優先順位切り替え装置は、前記第1の電力変換器と、前記第2の電力変換器と、何れの融通電力を優先的に配分するかの優先順位を決定する、
    請求項10に記載の交流き電方法。
  12. 前記優先順位は、前記第1の電力変換器と、前記第2の電力変換器と、に関し、
    両者間の性能差、稼働時間帯、過去の動作実績、動作履歴、の少なくとも何れかに基づく、
    請求項11に記載の交流き電方法。
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