JP2022093895A - 無菌充填方法及び無菌充填機 - Google Patents

無菌充填方法及び無菌充填機 Download PDF

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Abstract

【課題】ボトルの内側の表面が定められた温度未満であるとすると、ボトルの内面殺菌が不十分となり、不良製品を生産するおそれがある。【解決手段】プリフォームを加熱し、加熱されたプリフォームを金型に封入し、金型に封入されたプリフォームをボトルにブロー成形し、ボトル内側の表面温度測定装置をボトルに挿入して、成形されるボトルの口部、胴部及び底部のうち少なくとも胴部の内側の表面温度を測定し、測定されるボトルの内側の表面温度が定められた温度未満であるボトルを除去する。【選択図】図5

Description

本発明は、プリフォームからボトルを成形し、成形されたボトルに殺菌剤を接触させることにより殺菌し、殺菌されたボトルに殺菌された内容物を無菌雰囲気で充填し、内容物が充填されたボトルを殺菌された蓋材により密封する無菌充填機において、成形されるボトルの内側の表面温度を測定し、定められた表面温度以上のボトルを殺菌し、内容物を充填する無菌充填方法及び無菌充填機に関する。
従来の無菌充填機として、プリフォームからブロー成形によりボトルを成形する成形部と、成形部で成形されたボトルを殺菌剤により殺菌する殺菌部と、殺菌部で殺菌されたボトルをエアリンスするエアリンス部と、エアリンス部でエアリンスされたボトルに内容物を充填し密封する充填部とが連結され、成形部から殺菌部及びエアリンス部を経て充填部へとボトルを連続走行させる走行手段が設けられ、成形部から充填部に至る箇所がチャンバーで覆われたものが知られている。この無菌充填機によれば、ボトルが成形段階で加えられた熱を利用して、殺菌剤としての過酸化水素のミストによる殺菌効果を高めることができる(特許文献1参照。)。
また、プリフォームから成形されたボトルの表面温度を検査し、ボトルの表面温度が一定温度以上であることが確認されたボトルのみを殺菌部に搬送し、一定温度未満であるボトルを除去する無菌充填機も知られている(特許文献2参照。)。
特開2006-111295号公報 特開2010-155631号公報
従来の無菌充填機によれば、ボトルの成形からボトルの殺菌剤による殺菌を経て飲料の充填に至るまでを連続的に行うことができるが、成形したボトルをすべて殺菌工程及び充填工程へと送るので、ボトルの不良品にも飲料が充填され、そのまま出荷されてしまうおそれがある。例えば、温度が不十分なままボトルが殺菌工程に送られた場合、殺菌が不完全になることがあり、このようなボトルにも飲料が充填され出荷されてしまうというおそれがある。
そこで、特許文献2のように、成形されたボトルの表面温度を測定し、一定温度以上のボトルのみ殺菌部に搬送することが行われている。しかし、これまで、成形されたボトルの表面温度の測定は、ボトルの外側の表面の温度について行われていた。プリフォームをボトルに成形するとき、プリフォームを加熱し、加熱されたプリフォームの内部に延伸ロッドを挿入し、プリフォームの底部を押し延ばし、さらに高圧のエアをプリフォームの内部に吹き込み、プリフォームを外側に延伸しながら金型に押し付けてプリフォームをボトルに賦形する。ボトルの胴部を形成する金型は加温されており、加温された金型に密着して賦形されるボトルの外側の表面は金型により加熱されることで、内側の表面よりも高い温度となる可能性がある。
ボトルの内側の表面は、常温の高圧エアが吹き込まれることから、金型により熱が付与される外側の表面に比べて低い温度になるおそれがある。ボトルの殺菌は、殺菌剤をボトルの内面及び外面に接触させて、ボトルの内外面を殺菌しなければならない。特に、内容物が充填されるボトルの内面は完全に殺菌されなければならない。ボトルの外側の表面の温度を測定し、測定される温度が定められた温度以上であることから、殺菌、充填及び密封工程を経て製品となったとしても、ボトルの内側の表面の温度が定められた温度未満であるとすると、ボトルの内面の殺菌が不十分となり、不良製品を生産するおそれがある。
成形されるボトルの外側の面だけではなく、内側の表面温度も測定し、測定される温度が定められた温度以上でなければ、ボトルを殺菌工程に進めないようにする必要がある。成形されたボトルの内側の表面温度を測定し、定められた温度未満のボトルを除去しなければならない。そのためには、プリフォームをボトルに成形し、殺菌する前にボトルの内側の表面温度を測定する測定装置を備えた無菌充填機が求められる。
本発明は、上記の問題点を解消することができる無菌充填方法及び無菌充填機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用する。
本発明に係る無菌充填方法は、プリフォームを加熱し、加熱された前記プリフォームを金型に封入し、前記金型に封入された前記プリフォームをボトルにブロー成形し、成形される前記ボトルの口部、胴部及び底部の内側の表面温度のうち少なくとも前記胴部の内側の表面温度を測定し、測定される前記ボトルの前記内側の表面温度が、定められた温度未満のボトルを除去し、測定される前記ボトルの前記内側の表面温度が、定められた温度以上の前記ボトルに殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を接触させ、前記ボトルの表面を殺菌し、殺菌された前記ボトルに殺菌された内容物を充填し、前記内容物が充填された前記ボトルを殺菌された蓋材により密封することを特徴とする。
また、本発明に係る無菌充填方法において、成形される前記ボトルの口部、胴部及び底部の外側の表面温度のうち少なくとも前記胴部の外側の表面温度を測定し、測定される前記ボトルの前記外側の表面温度が、定められた温度未満のボトルを除去し、測定される前記ボトルの前記外側の表面温度が、定められた温度以上の前記ボトルに殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を接触させると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法において、前記定められた温度とは40℃であると好適である。
本発明に係る無菌充填機は、プリフォームを加熱する加熱装置、加熱された前記プリフォームをボトルにブロー成形するために前記プリフォームを封入する金型、前記金型に封入された前記プリフォームを前記ボトルにブロー成形するブロー成形装置、ブロー成形された前記ボトルのネック部、胴部及び底部の内側の表面温度のうち少なくとも胴部の内側の表面温度を測定するボトル内側の表面温度測定装置、測定される前記ボトルの前記内側の表面温度が、定められた温度未満のボトルを除去するボトル除去装置、前記ボトルに殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を接触させて殺菌するボトル殺菌装置、殺菌された前記ボトルに殺菌された内容物を充填する充填装置、前記内容物が充填された前記ボトルを殺菌された蓋材により密封する密封装置及び前記加熱装置から前記密封装置まで前記プリフォーム又は前記ボトルを搬送する搬送装置を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る無菌充填機において、成形される前記ボトルの口部、胴部及び底部の外側の表面温度のうち少なくとも前記胴部の外側の表面温度を測定するボトル外側の表面温度測定装置、測定される前記ボトルの前記外側の表面温度が、定められた温度未満のボトルを除去するボトル除去装置を備えると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記定められた温度とは40℃であるように構成されると好適である。
加熱されたプリフォームをブロー成形することにより得られるボトルに、プリフォームの加熱による熱が残留するうちに、ボトルの内外面に殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を接触させることにより、ボトルの殺菌効果が向上する。殺菌剤が殺菌効果を発揮するためには、殺菌されるボトルの表面温度が定められた温度以上でなくてはならない。これまで、ボトルの外側の表面温度は測定されていたが、ボトルの内側の表面温度は測定されていなかった。本発明に係る無菌充填方法及び無菌充填機により、成形後に殺菌前のボトルの内側の表面温度を測定することが可能となり、ボトルの内側の表面の殺菌を確実に行うことにより、内容物が充填された無菌充填製品の無菌性を高めることができる。
本発明の実施の形態に係る無菌充填機の概略を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機のプリフォームの加熱装置及びブロー成形装置における工程を示し、(A)はプリフォーム供給工程を、(B)はプリフォーム加熱工程を、(C)はブロー成形工程を、(D)はボトル取り出し工程を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機のボトル殺菌装置及び充填装置における工程を示し、(E-1)はボトルをトンネルにより遮蔽して行う殺菌剤ガス吹き付け工程を、(E-2)は殺菌剤ガス吹き付けノズルをボトルに挿入して行う殺菌剤ガス吹き付け工程を、(F-1)はボトルを正立状態でエアリンスするエアリンス工程を、(F-2)はボトルを倒立状態でエアリンスするエアリンス工程を、(G)は充填工程を、(H)は密封工程を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機に組み込まれる殺菌剤ガス生成器を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機に備えられるボトル内側の表面温度測定装置を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機に備えられるボトル外側の表面温度測定装置を示す。
以下に本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1に本発明に係る無菌充填機を示す。プリフォームの供給から加熱装置、ブロー成形装置、ボトル内側の表面温度測定装置、ボトル外側の表面温度測定装置、ボトル除去装置、ボトル殺菌装置、充填装置及び密封装置からなる無菌充填機の概要を図1により説明し、各装置における工程の詳細を図2、図3、図4により説明する。本実施形態によれば、プリフォームをボトルに成形するためにプリフォームに付与された熱が残留し、内側の表面が定められた温度以上のボトルを適正にボトル殺菌装置に搬送することができる。
図1に示すように、実施の形態に係る無菌充填機は、プリフォーム1を供給するプリフォーム供給装置4、プリフォーム1をボトル2に成形する温度に加熱する加熱装置6、加熱されたプリフォーム1をボトル2に成形するブロー成形装置16、ブロー成形されたボトル2の内側の表面の温度を測定するボトル内側の表面温度測定装置24、ボトル2の外側の表面の温度を測定するボトル外側の表面温度測定装置54、ブロー成形されたボトル2の表面温度が定められた温度以上にないボトル及び外観が不良と認められるボトルを除去するボトル除去装置17、ボトル2を殺菌するボトル殺菌装置30、殺菌されたボトル2をエアリンスするエアリンス装置34、エアリンスされたボトル2に殺菌された内容物を充填する充填装置39、密封部材である蓋材3を殺菌する蓋材殺菌装置52、内容物が充填されたボトル2を殺菌された蓋材3により密封する密封装置44、密封されたボトル2を無菌充填機の外部に排出する排出装置47を備える。
無菌充填機は、加熱装置6から密封装置44までプリフォーム1又はボトル2を搬送する搬送装置を備える。
プリフォーム1を加熱する加熱装置6、ブロー成形装置16、ボトル内側の表面温度測定装置24及びボトル外側の表面温度測定装置54は成形部チャンバー12により、ボトル殺菌装置30は殺菌部チャンバー33により、エアリンス装置34はエアリンス部チャンバー36により、充填装置39は充填部チャンバー41により、密封装置44は密封部チャンバー46により、及び排出装置47及び排出コンベア50は排出部チャンバー49により各々遮蔽されている。
ボトル内側の表面温度測定装置24及びボトル外側の表面温度測定装置54を成形部チャンバー12内に設けず、成形部チャンバー12とは別なチャンバー内に設けても構わない。
ボトル殺菌装置30で発生する殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物がブロー成形装置16に流入しないように、ブロー成形装置16とボトル殺菌装置30の間には雰囲気遮断チャンバー27を設けても構わない。ボトル殺菌装置30で発生する殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物は、雰囲気遮断チャンバー27が排気されることで、ブロー成形装置16に流入することはない。殺菌部チャンバー33に排気装置を設け、殺菌部チャンバー33内に発生する余剰の殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を排気しても構わない。
ここで、充填装置39及び密封装置44は単一のチャンバーにより遮蔽されても構わない。また、蓋材殺菌装置52と密封装置44は単一のチャンバーにより遮蔽されても構わない。さらに、密封装置44と排出装置47も単一のチャンバーにより遮蔽されても構わない。
無菌充填機の稼働中には、殺菌部チャンバー33、エアリンス部チャンバー36、充填部チャンバー41、密封部チャンバー46及び排出部チャンバー49は、除菌フィルタにより無菌化された無菌エアが供給され、各チャンバー内の圧力を無菌エアの供給により陽圧にすることで、無菌充填機の無菌性が維持される。陽圧にする圧力は、充填部チャンバー41内が最も高く、エアリンス部チャンバー36、殺菌部チャンバー33と上流に行くほど低く設定される。また、密封部チャンバー46、排出部チャンバー49と下流に行くにほど低く設定される。雰囲気遮断チャンバー27を排気することで、雰囲気遮断チャンバー27内の圧力は、大気圧とほぼ同一又は大気圧以下に保持される。例えば、充填部チャンバー41内の圧力を20Pa~40Paとすると、他のチャンバー内の圧力は充填部チャンバー41内の圧力よりも低い。
無菌充填機の加熱装置6でプリフォーム1を加熱し、加熱されたプリフォーム1をブロー成形装置16が備える2個の胴部金型20a及び底部金型20bからなる金型20に封入し、金型20に封入されたプリフォーム1をボトル2にブロー成形する。成形されるボトル2の口部1a、胴部2a及び底部2bの内側の表面温度のうち少なくとも胴部2aの内側の表面温度をボトル内側の表面温度測定装置24により測定する。測定されるボトル2の内側の表面温度が定められた温度以上であるボトル2をボトル殺菌装置30に搬送する。測定されるボトル2の内側の表面温度が定められた温度未満であるボトル2はボトル除去装置17により、無菌充填機の外部に除去される。金型20の胴部金型20a及び底部金型20bの温度は、金型温度調節装置により調節され、成形されるボトル2の表面温度を定められた温度以上に維持する。
ボトル殺菌装置30に搬送されるボトル2に、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物をボトル殺菌装置30により接触させて、ボトル2の内側及び外側の表面を殺菌し、殺菌されたボトル2に殺菌された内容物を充填装置39により充填し、内容物が充填されたボトル2を殺菌された蓋材3を密封部材として密封装置44により密封する無菌充填方法について以下に説明する。
無菌充填機において、プリフォーム1を加熱し、加熱されたプリフォーム1を胴部金型20a及び底部金型20bを有する金型20に封入し、金型20に封入されたプリフォーム1をボトル2にブロー成形し、成形されるボトル2の口部1a、胴部2a及び底部2bの少なくとも胴部2aの内側の表面温度を測定し、測定された内側の表面温度が定められた温度未満のボトル2を除去する。ここで内側の表面温度の測定は胴部2aだけを測定しても、2箇所若しくは3箇所又は4箇所以上を測定しても構わない。
成形されるボトル2に外観不良がある場合もボトル2は除去される。無菌充填機は、ボトル2を除去するボトル除去装置17を備える。ボトル除去装置17は、図1において雰囲気遮断チャンバー27内に設けられているが、ボトル2を殺菌する前であればいずれの箇所に設けられても構わない。ボトル2の口部1a、胴部2a及び底部2bの測定される温度のすべてが定められた温度以上で、外観不良がみとめられなかったボトル2に、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を接触させてボトル2を殺菌する。ボトル2における口部1a、胴部2a及び底部2bの範囲を図2(D)に示す。
図2(A)に示すプリフォーム1が、図1に示すプリフォーム供給装置4から、プリフォーム供給コンベア5により所望の速度で連続的に加熱装置6に搬送される。
プリフォーム1は試験管状の有底筒状体であり、図2(D)に示したボトル2と同様な口部1aがその成形当初に付与される。口部1aにはプリフォーム1の成形と同時に雄ネジが形成される。また、プリフォーム1には口部1aの下部に搬送のためのサポートリング1bが形成される。プリフォーム1又はボトル2はこのサポートリング1bを介してグリッパ22により把持され、無菌充填機内を走行する。プリフォーム1は射出成形、圧縮成形等によって成形される。プリフォーム1の材質はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなり、これらの樹脂単体又は混合物であっても構わないし、リサイクルされた熱可塑性樹脂を含んでも構わない。また、バリア性を付与するために、エチレン-ビニルアルコール共重合体、メタキシリレンジアミンのような芳香族アミンをモノマーとするポリアミド等の熱可塑性樹脂を層として、又は混合物として含んでも構わない。
加熱装置6に供給されるプリフォーム1は、一定ピッチで多数のグリッパ22が設けられたホイール7、8により搬送され、加熱装置搬送ホイール9に達する。ここで、図2(B)に示すようにグリッパ22から解放され、プリフォーム1の口部1aにスピンドル19が挿入されて搬送される。
プリフォーム1は、図2(B)に示すように、赤外線ヒータ14又はその他の加熱手段によって、後のブロー成形に適した温度まで加熱される。この温度は90℃から130℃であると好適である。
なお、プリフォーム1の口部1aの温度は、変形等を防止するため70℃以下の温度に抑えられる。
プリフォーム1は図2(B)に示すように、口部1aにスピンドル19が挿入され、赤外線ヒータ14により加熱され、回転しながら無端チェーン13により搬送される。スピンドル19は無端チェーン13に一定間隔で設けられている。無端チェーン13はプーリ10及び11により回転する。スピンドル19に代えてマンドレルをプリフォーム1に挿入することにより、プリフォーム1を倒立状態で回転させつつ搬送することも可能である。
加熱されたプリフォーム1は、スピンドル19から解放され、グリッパ22に把持されて、ホイール15を経て、ブロー成形装置16の成形ホイール18に搬送される。成形ホイール18に備えられた金型20により、図2(C)に示すように、プリフォーム1はボトル2にブロー成形される。金型20は、胴部金型20a及び底部金型20bを有する。胴部金型20aは割型となっており、対を成し通常は2個である。底部金型20bは通常単数である。金型20及びブローノズル21は、成形ホイール18の回りに複数個配置され、成形ホイール18の回転とともに成形ホイール18の周りを一定速度で旋回する。
加熱されたプリフォーム1が到来すると、金型20はプリフォーム1を挟み込み、封入する。続いてブローノズル21がプリフォーム1の口部1aに接合され、図示しない延伸ロッドがブローノズル21に設けられた孔に導かれ、プリフォーム1内に挿入され、挿入される延伸ロッドによりプリフォーム1は縦延伸され、同時にブローノズル21からプリフォーム1内に高圧の空気等の気体が吹きこまれ横延伸されることにより、金型20内でボトル2が成形される。成形されたボトル2は、図2(D)に示すように、金型20が開き、金型20から取り出され、検査ホイール23に設けられたグリッパ22によりサポートリング1bを把持され、検査ホイール23に受け渡される。
検査ホイール23には、成形されるボトル2の口部1a、胴部2a及び底部2bの内側の表面温度を測定するボトル内側の表面温度測定装置24が設けられる。図5に示すように、ボトル内側の表面温度測定装置24は、ボトル2の口部1aからボトル2の内部に挿入され、ボトル2の内側の表面の温度を測定する。ボトル内側の表面温度測定装置24は非接触温度計である。ボトル内側の表面温度測定装置24は、底部2bの表面温度を測定するセンサ、及び上下に移動しながら口部1a及び胴部2aの内側の表面温度を測定するセンサ2個の少なくとも2個のセンサを有する。口部1a及び胴部2aについて、ボトル2の異なる軸方向について2箇所を測定するときは、口部1a及び胴部2aを測定するセンサが少なくとも2個必要となる。図5は、底部2b及びボトル2の軸方向について2箇所を測定するボトル内側の表面温度測定装置24を示す。胴部金型20aは2個あり、異なる金型が接触するボトルの内面2箇所を測定することが好ましい。
温度センサはボトル2の内側の表面から放出される赤外線により温度測定を行うが、これに限られるものではない。温度センサの先端は測定面に対してほぼ垂直に向き合うことが好ましい。底部2bの内側の表面の温度測定については、ボトル内側の表面温度測定装置24の先端に設ける温度センサにより直接測定することができる。口部1a及び胴部2aの内側の表面温度を測定する場合、測定面に温度センサ先端が正対していないが、温度センサの先端に測定面から発する赤外線を90度に角度変換するミラーを取り付けることで、ボトル内側の表面温度測定装置24の側面となる口部1a及び胴部2aの表面温度を測定することができる。例えば、温度センサの径が15mmφとすると、ボトル内側の表面温度測定装置24の同じ位置に内封すると30mm程度の幅となり、口部1aの内径が28mmφのとき、挿入することができない。しかし、ボトル内側の表面温度測定装置24の軸方向に並列して内封すると15+αmm程度の幅となりボトルの口部内径が小さなボトル2にも挿入できる。温度センサの径をより小さなものを選択することで、2個の温度センサを同じ位置に内封することもできる。底部2bと口部1a及び胴部2aを測定するセンサはボトル内側の表面温度測定装置24に内封する位置が相違するため、ボトル内側の表面温度測定装置24の軸方向に同じ位置に設ける必要はない。底部2bの表面温度を測定する温度センサをボトル内側の表面温度測定装置24の先端に設け、口部1a及び胴部2aを測定する温度センサを底部2bの表面温度を測定する温度センサの上部に設ける。
ブロー成形後に金型20が開き、ボトル2が取り出された後、検査ホイール23に受け渡されたボトル2は、ボトル内側の表面温度測定装置24により内側の表面温度が測定される。ボトル内側の表面温度測定装置24は検査ホイール23に設けられ、ホイールの回転と共に回転し、成形されたボトル2の内部に挿入されながらボトル2の内側の表面温度を測定する。ボトル内側の表面温度測定装置24の先端に封入される温度センサにより底部2bを測定する。ボトル内側の表面温度測定装置24にミラーを備えた温度センサが2個封入される場合、ボトル内側の表面温度測定装置24はボトル2に挿入されながら、ボトル2の内側の表面の2箇所をボトル2の軸方向に連続的に測定する。
成形されるボトル2は全数について、内側の表面温度が測定されることが好ましい。しかし、複数個に1個測定しても構わない。そのとき、定められた温度未満のボトル2が発生した場合、定められた温度未満のボトルの前後の温度測定が行われないボトルを除去することが好ましい。
プリフォーム1は加熱装置6で90℃から130℃に加熱される。130℃はポリエチレンテレフタレートの結晶化温度であり、これ以上に加熱され、徐冷されるとポリエチレンテレタレートが結晶化し、白化するおそれがある。そこで、プリフォーム1がポリエチレンテレフタレートである場合を想定して、プリフォーム1の加熱は130℃以下とされる。加熱されたプリフォーム1はブロー成形されるが、成形後のボトル2の表面温度はポリエチレンテレフタレートのガラス転移点である70℃以下とすることが好ましい。成形後のボトル表面温度が70℃を超えると、ガラス転移点を経て冷却され、ボトル2の一部が収縮して形状が変化するおそれがあるからである。
ボトル2の表面に殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を接触するとは、例えば、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物をボトル2に吹き付けることである。吹き付けられる殺菌剤の殺菌効果を十分に得るためには、殺菌剤が吹き付けられる際、ボトル2の内側の表面温度は40℃以上、好ましくは50℃以上である。ブロー成形され、金型20から取り出されたボトル2の内側の表面温度が測定されるが、殺菌剤が吹き付けられる直前のボトル2の表面温度は40℃以上であり、好ましくは50℃以上である。40℃未満では十分な殺菌効果が得られない。したがって、ブロー成形されるボトル2の内側の表面温度の定められた温度とは40℃であり、好ましくは50℃である。
測定される内側の表面温度が70℃を超えるとき、ボトル2を除去しても構わない。内側の表面温度が70℃を超えるとき、殺菌は十分に行われるが、ボトル2に白化及び形状の変化を発生するおそれがあるためである。このようなボトル2の外観については、外観検査を行い、限度を超える不良が認められるボトル2を除去しても構わない。
検査ホイール23には成形されるボトル2の口部1a、胴部2a及び底部2bの外側の表面温度を測定するボトル外側の表面温度測定装置54を設けても構わない。図6に示すように、ボトル外側の表面温度測定装置54は、ボトル2の口部1aの外側の表面温度を測定する口部外側の表面温度測定装置54a、胴部2aの外側の表面温度を測定する胴部外側の表面温度測定装置54b及び底部2bの表面温度を測定する底部外側の表面温度測定装置54cを備える。ボトル外側の表面温度測定装置54はボトル2の外面から放出される赤外線により温度測定を行うが、これに限られるものではない。成形されるボトル2の口部1a、胴部2a及び底部2bの外側の表面温度のうち少なくとも胴部2aの外側の表面温度を測定する。ボトル2の底部2bの表面温度を底部外側の表面温度測定装置54cにより測定するとしたが、図6に示すように、ボトル2の底部2bの外側の表面温度を底部2bの側面を測定する底部外側の表面温度測定装置54dにより測定しても構わない。
ボトル2の表面にガス若しくはミスト又はこれらの混合物として吹き付けられる殺菌剤の殺菌効果を十分に得るためには、殺菌剤が吹き付けられる際、ボトル2の外側の表面温度は40℃以上、好ましくは50℃以上である。ブロー成形され、金型20から取り出されたボトル2の外側の表面温度が測定されるが、殺菌剤が吹き付けられる直前のボトル2の表面温度は40℃以上であり、好ましくは50℃以上である。40℃未満では十分な殺菌効果が得られない。したがって、ブロー成形されるボトル2の外側の表面温度の定められた温度とは40℃であり、好ましくは50℃である。測定される外側の表面温度が40℃未満のボトルは除去される。
測定される外側の表面温度が70℃を超えるとき、ボトル2を除去しても構わない。外側の表面温度が70℃を超えるとき、殺菌は十分に行われるが、ボトル2に白化及び形状の変化を発生するおそれがあるためである。このようなボトル2の外観については、外観検査を行い、限度を超える不良が認められるボトル2を除去しても構わない。
殺菌剤が吹き付けられるボトル2の表面温度を定められた温度である40℃以上とするために、金型20の温度は金型温度調節装置により定められた温度範囲とされる。
胴部金型20a及び底部金型20bの温度は定められた温度範囲に管理されなければならない。加熱されたプリフォーム1はブロー成形されるが、成形後にボトル2の表面温度が定められた温度である40℃以上でなければ、ボトル2の表面にガス若しくはミスト又はこれらの混合物として吹き付けられる殺菌剤の殺菌効果が十分得られないおそれがある。胴部金型20a及び底部金型20bに循環させる金型温度調節媒体の温度を定められた温度範囲に制御することで、金型20の温度を定められた温度範囲とし、ボトル2の表面温度を定められた温度以上とすることができる。
プリフォーム1の口部1aは加熱装置6により70℃を超えて加熱されないが、40℃以上に加熱される。プリフォーム1の口部1aはブロー成形により変化しないため、ブロー成形によるエアにより温度低下はあるが、40℃未満となるおそれは少ない。しかし、口部1aの天面付近は温度低下し40℃未満となる可能性があることから、表面温度測定は必要である。
図2(C)に示すように、胴部金型20aはプリフォーム1のサポートリング1bの下部からボトル2の肩部及び胴部2aを成形するための金型である。プリフォーム1のサポートリング1bの下部からボトル2の肩部を成形する部分は、比較的形成する樹脂量が多く、熱容量が大きく殺菌剤が吹き付けられるまでの搬送による温度低下は少ない。プリフォーム1のサポートリング1bの下部は、加熱装置6により90℃~130℃に加熱される。90℃~130℃に加熱されたプリフォーム1のサポートリング1bから成形されたボトル2の肩部は、40℃未満となるおそれは少ない。
ボトル2の胴部2aは最も延伸される部分であり、加熱装置6により90℃~130℃に加熱されるプリフォーム1に付与される熱の残留が少なく、ボトル2に成形されることで最も温度が低下する部分である。したがって、胴部2aは必ず表面温度を測定し、測定される温度が40℃以上でなければならない。
プリフォーム1がボトル2に成形されるときにボトル2の底部2bを形成する部分は、加熱装置6により90℃~130℃に加熱される。ボトル2の底部2bはプリフォーム1の底部を延伸ロッドにより押し伸ばすことにより形成される。そのため、プリフォーム1の厚さよりも薄くなるが、ボトル2の胴部2aよりも肉厚であり熱容量が大きく、ブロー成形により急激に冷却されることはない。徐冷されることで、ボトル2を形成する樹脂の結晶化が進行し底部が脆くなる可能性があるため、ブロー成形時にボトル2の底部2bを賦形させる底部金型20bは冷却される。冷却が過多となる場合、底部2bの表面温度は40℃未満となるおそれがある。
検査ホイール23に受け渡されたボトル2は、ボトル内側の表面温度測定装置24により内側の表面温度が測定される。また、ボトル外側の表面温度測定装置54により外側の表面温度が測定されても構わない。さらに、ボトル外観検査装置によりボトル2の外観が検査される。成形されたボトル2は、検査ホイール23の周辺、又は別に設けられるホイールに備えられるボトル検査装置により、ボトル2の胴部2a、サポートリング1b、ボトル2の口部1aの天面、ボトル2の底部2b等が検査され、異常と判断された場合は、ボトル除去装置17により、無菌充填機の外部に除去される。
ボトル2の胴部2a、サポートリング1b、ボトル2の口部1a、ボトル2の天面、ボトル2の底部2bはカメラにより撮像され、各箇所の状態が検査される。撮像された画像は画像処理装置により処理され、傷、異物、変形、変色等の異常の存否について判断される。許容範囲を超えたボトル2は異常と判断される。
ボトル検査装置による検査により異常と判断されなかったボトル2は、ボトル殺菌装置30で発生する殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物がブロー成形装置16に流入しないように、ブロー成形装置16とボトル殺菌装置30の間に設けられた雰囲気遮断チャンバー27内のホイール25、26を経て、ボトル殺菌装置30に搬送される。
ホイール25にはボトル除去装置17が設けられ、ボトル2の測定される表面温度が定められた温度未満である場合、成形されたボトル2は除去される。さらに、ボトル外観検査装置により異常と判断されたボトル2も除去される。
ボトル殺菌装置30に搬送されたボトル2は、ホイール28において殺菌される。殺菌はボトル2に殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を吹き付ける。ボトル2を殺菌するためのボトル2への殺菌剤のガス吹き付け工程を図3(E-1)に示す。ボトル2に殺菌剤のガスを吹き付けるため、殺菌剤ガス吹き付けノズル31が設けられる。殺菌剤ガス吹き付けノズル31は、その先端のノズル孔が直下を走行するボトル2の口部1aの開口に正対し得るように固定される。また、必要に応じて殺菌剤ガス吹き付けノズル31の下方にボトル2の走行路に沿って、図3(E-1)に示すように殺菌剤ガス吹き付けトンネル32が設けられる。殺菌剤ガス吹き付けノズル31は一本であっても複数本であっても構わない。ボトル2に吹き付けられた殺菌剤のガスがボトル2の内部に流入し、ボトル2の内面を殺菌する。このとき、ボトル2が殺菌剤ガス吹き付けトンネル32内を走行することで、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物が、ボトル2の外面にも流れて、ボトル2の外面が殺菌される。
また、図3(E-2)に示すように、殺菌剤ガス吹き付けノズル31をボトル2の搬送に追従させ、殺菌剤吹き付けノズル31をボトル2の内部に挿入して、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物をボトル2の内面に直接吹き付けても構わない。ボトル2から溢れた出た殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物は、殺菌剤ガス吹き付けノズル31を囲繞して設けた案内部材31aに衝突し、ボトル2の外面に流れボトル2の外面に接触する。案内部材31aにはノズル31と同軸のフランジ部とフランジ部から外周に突出する環状壁部が設けられている。
殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物は、図4に示す殺菌剤ガス生成器55によりガス化される殺菌剤又はガス化された殺菌剤が凝結したミスト又はこれらの混合物である。殺菌剤ガス生成器55は、殺菌剤を滴状にして供給する二流体スプレーノズルである殺菌剤供給部56と、この殺菌剤供給部56から供給された殺菌剤を分解温度以下に加熱して気化させる気化部57を備える。殺菌剤供給部56は、殺菌剤供給路56a及び圧縮空気供給路56bからそれぞれ殺菌剤と圧縮空気を導入して殺菌剤を気化部57内に噴霧するようになっている。気化部57は、内外壁間にヒータ57aを挟み込んだパイプであり、このパイプ内に吹き込まれた殺菌剤を加熱し気化させる。気化した殺菌剤のガスは殺菌剤ガス吹き付けノズル31から気化部57外に噴出する。ヒータ57aに換えて誘導加熱により気化部57を加熱しても構わない。
殺菌剤供給部56の運転条件としては、例えば圧縮空気の圧力は0.05MPa~0.6MPaの範囲で調整される。また、殺菌剤は重力落下であっても圧力を加えられても構わないし、供給量は自由に設定することができ、例えば殺菌剤は殺菌剤供給路56aに、1g/min.~100g/min.の範囲で供給される。また、気化部60の内表面は140℃から450℃に加熱されることで噴霧された殺菌剤が気化する。
殺菌剤のガスは、図3(E)に示すように殺菌剤ガス吹き付けノズル31からボトル2に吹き付けられる。殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物の吹き付け量は任意であるが、吹き付け量は、殺菌剤ガス生成器55に供給される殺菌剤の量と吹き付け時間により決まる。殺菌剤ガス生成器55は複数備えても構わない。吹き付け量はボトル2の大きさによっても変動する。
殺菌剤は少なくとも過酸化水素を含有することが好ましい。その含有量は0.5質量%~65質量%の範囲が適当である。0.5質量%未満では殺菌力が不足する場合があり、65質量%を超えると安全上、扱いが困難となる。また、さらに好適なのは0.5質量%~40質量%であり、40質量%以下では扱いがより容易であり、低濃度となるために殺菌後のボトル2への殺菌剤の残留量を低減できる。
殺菌剤を過酸化水素水とした場合、過酸化水素水のガスの吹き付け量は以下の通りとなる。殺菌剤のガス吹き付けノズル31からボトル2の内面に吹き付けられる過酸化水素水のガスにより、ボトル2の内面に付着する過酸化水素の量は、過酸化水素を35質量%含む過酸化水素水の量として、30μL/ボトル~150μL/ボトルが好ましく、より好ましくは50μL/ボトル~100μL/ボトルである。また、ボトル2に吹き付けられる過酸化水素水のガスの過酸化水素濃度は、2mg/L~20mg/Lが好ましく、より好ましくは5mg/L~10mg/Lである。
また、殺菌剤は水を含んでなるが、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトンなどのケトン類、グリコールエーテル類等の1種又は2種以上を含んでも構わない。
さらに、殺菌剤は過酢酸、酢酸等の有機酸、次亜塩素酸ナトリウム等の塩素化合物、オゾン等の殺菌効果を有する化合物、陽イオン界面活性剤、非イオン系界面活性剤、リン酸化合物等の添加剤を含んでも構わない。
ボトル殺菌装置30で殺菌されたボトル2は図1に示すように、ホイール29を経て、エアリンス装置34に搬送される。ボトル2は、図1に示すエアリンスホイール35において、図3(F-1)に示すようにエアリンスノズル38により正立状態のボトル2に無菌エアが吹き付けられる。無菌エアは常温でも構わないが、加熱されることが好ましい。無菌エアは、ボトル2の内部に残存する殺菌剤を排出し、残存する殺菌剤を分解してさらに殺菌効果を高め、ボトル2の内部に異物が存在する場合は排除する効果もある。また、図3(F-2)に示すようにボトル2を倒立状態にして無菌エアをボトル2内に吹き付けても構わない。この場合、異物の排除には正立状態よりも効果的である。さらに、図(E-2)の殺菌剤吹き付けノズル31と同様に、エアリンスノズル38を囲繞して案内部材を設けることで、ボトル2の内部に導入され、口部1aから溢れ出る無菌エアが案内部材に衝突し、口部1aの外周部もリンスすることとなり、口部1aの外周部の温度が上昇し、口部1aの外周部の殺菌効果が高まる。
エアリンスノズル38は上下動可能として、無菌エアをボトル2内に吹き込んでも構わない。また、無菌エアではなく、無菌水をボトル2の内部に導入して、ボトル2の内部をリンスしても構わない。さらに無菌エアと無菌水を併用してボトル2をリンスしても構わない。
エアリンス装置34でエアリンスされたボトル2は図1に示すように、ホイール37を経て、充填装置39に搬送される。充填装置39では、図1に示す充填ホイール40にて、図3(G)に示す充填工程のように、充填ノズル42によりボトル2に内容物が充填される。内容物はあらかじめ殺菌されており、ボトル2と同期的に走行する充填ノズル42により、ボトル2内に一定量の飲料等の内容物が充填される。
内容物が充填されたボトル2は、図1に示すホイール43を経て密封装置44に搬送される。密封装置44に設けられた密封ホイール45では、図3(H)に示す密封工程ように、蓋材殺菌装置52により殺菌された密封部材である蓋材3が、殺菌蓋材搬送路51により蓋材供給ホイール53a及び蓋材受け取りホイール53bを経て、密封ホイール45に供給され、図示しないキャッパーにより、ボトル2の口部1aに巻き締められ、ボトル2は密封される。
密封されたボトル2は、密封ホイール45のグリッパ22から排出装置47の排出ホイール48のグリッパ22に受け渡される。排出ホイール48に受け渡されたボトル2は排出コンベア50に載置される。排出コンベア50に載置されたボトル2は無菌充填機の外部に排出される。
殺菌部チャンバー33、エアリンス部チャンバー36、充填部チャンバー41、密封部チャンバー46、排出部チャンバー49内は無菌充填機の稼働前に殺菌される。
殺菌が必要な各チャンバー内の全域に殺菌剤が付着するように各チャンバー内に殺菌剤が吹き付けられる。吹き付けられた殺菌剤により、各チャンバー内が殺菌される。殺菌剤はボトル2を殺菌するために使用される殺菌剤と同様のものが使用でき、過酢酸や過酸化水素を含む殺菌剤を使用することが好ましい。殺菌剤の吹き付けは、異なる殺菌剤を複数回吹き付けても構わない。
本発明は以上説明したように構成されるが、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨内において種々変更可能である。
1…プリフォーム
1a…口部
2…ボトル
2a…胴部
2b…底部
6…加熱装置
16…ブロー成形装置
17…ボトル除去装置
20…金型
20a…胴部金型
20b…底部金型
24…ボトル内側の表面温度測定装置
30…ボトル殺菌装置
39…充填装置
44…密封装置
49…排出部チャンバー
54…ボトル外側の表面温度測定装置

Claims (6)

  1. プリフォームを加熱し、加熱された前記プリフォームを金型に封入し、
    前記金型に封入された前記プリフォームをボトルにブロー成形し、
    成形される前記ボトルの口部、胴部及び底部の内側の表面温度のうち少なくとも前記胴部の内側の表面温度を測定し、
    測定される前記ボトルの前記内側の表面温度が、定められた温度未満のボトルを除去し、
    測定される前記ボトルの前記内側の表面温度が、定められた温度以上の前記ボトルに殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を接触させ、
    前記ボトルの表面を殺菌し、
    殺菌された前記ボトルに殺菌された内容物を充填し、
    前記内容物が充填された前記ボトルを殺菌された蓋材により密封することを特徴とする無菌充填方法。
  2. 請求項1に記載の無菌充填方法において、
    成形される前記ボトルの口部、胴部及び底部の外側の表面温度のうち少なくとも前記胴部の外側の表面温度を測定し、
    測定される前記ボトルの前記外側の表面温度が、定められた温度未満のボトルを除去し、
    測定される前記ボトルの前記外側の表面温度が、定められた温度以上の前記ボトルに殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を接触させることを特徴とする無菌充填方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無菌充填方法において、
    前記定められた温度とは40℃であることを特徴とする無菌充填方法。
  4. プリフォームを加熱する加熱装置、
    加熱された前記プリフォームをボトルにブロー成形するために前記プリフォームを封入する金型、
    前記金型に封入された前記プリフォームを前記ボトルにブロー成形するブロー成形装置、
    ブロー成形された前記ボトルのネック部、胴部及び底部の内側の表面温度のうち少なくとも胴部の内側の表面温度を測定するボトル内側の表面温度測定装置、
    測定される前記ボトルの前記内側の表面温度が、定められた温度未満のボトルを除去するボトル除去装置、
    前記ボトルに殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を接触させるボトル殺菌装置、
    殺菌された前記ボトルに殺菌された内容物を充填する充填装置、
    前記内容物が充填された前記ボトルを殺菌された蓋材により密封する密封装置及び
    前記加熱装置から前記密封装置まで前記プリフォーム又は前記ボトルを搬送する搬送装置を備えることを特徴とする無菌充填機。
  5. 請求項4に記載の無菌充填機において、
    成形される前記ボトルの口部、胴部及び底部の外側の表面温度のうち少なくとも前記胴部の外側の表面温度を測定するボトル外側の表面温度測定装置、
    測定される前記ボトルの前記外側の表面温度が、定められた温度未満のボトルを除去するボトル除去装置を備えることを特徴とする無菌充填機。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の無菌充填機において、
    前記定められた温度とは40℃であるように構成されることを特徴とする無菌充填機。
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