JP2022092172A - 缶蓋 - Google Patents
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Abstract
Description
このタブを備えた缶蓋は、タブがリベットによって取り付けられており、タブの引き上げ部を引き上げることにより、リベット近傍が支点となり、タブノーズ部(タブの先端)が作用点となって、パネル表面のスコアに囲まれた開口部を押圧、没入してスコアを破断させ、開口部を開口させるようになっている。この際、スコアは始端部と終端部とが離間しており、開口部は缶蓋と離れることなく飲料缶内部に押し入れられて開缶する。
始端部の円弧中心が第2基準線に対して第1スコアとは反対側に配置されると、始端部の位置が高すぎて、開口動作に大きな力が必要になり、開缶しにくくなる可能性がある。一方、始端部の円弧中心と第2基準線との距離がリベットの半径よりも大きいと、始端部の位置が低すぎることから、開口部の開口面積が小さくなり、注ぎ性が低下する可能性がある。
ここで、第2スコアが破断されると上記接線の部分がヒンジ部となり、第2スコア、上記接線及び第2基準線で囲まれた領域が開口して、第2開口部となる。
なお、上記角度が15°未満であると、第2スコアが短すぎて、ヒンジ部の位置が低くなり第2開口部の面積が小さくなるため注ぎ性を向上しにくく、上記角度が45°を超えると、第2スコアが長すぎて、第1スコアの破断に合わせて第2スコアの全領域を破断できない可能性がある。
開口部の開口面積が390mm2未満であると、開口面積が小さすぎて注ぎ性が低下する可能性があり、開口面積が410mm2を超えても、注ぎ性を向上できない。なお、第1開口部の開口面積が380mm2以上385mm2以下、第2開口部の開口面積が5mm2以上30mm2以下であり、これらの合計が390mm2以上410mm2以下であることがより好ましい。
なお、アスペクト比が0.9未満であると、第2スコアが短すぎて、第2開口部の面積が小さくなるため注ぎ性を向上しにくく、上記アスペクト比が1.1を超えると、第2スコアが長すぎて、第1スコアの破断に合わせて第2スコアの全領域を破断できない可能性がある。
ここで、第1開口片が幅広に形成され、その最大幅の中心線上にタブが位置する場合には、通常の開口に比べて第1開口片の開口時に大きな抵抗が生じる。これに対し、上記態様では、第1開口片の最大幅の中心線を第1基準線からずらすことにより、その反対側に第1スコアが大きく広がらないようにして、開口時の抵抗を低減している。
本実施形態の缶蓋100は、飲料用の缶に用いられる、いわゆるステイオンタブ式缶蓋であり、図1に示すように、缶蓋本体1とタブ2とにより構成され、これらの缶蓋本体1およびタブ2は、それぞれアルミニウム合金により形成されている。
そして、これら開口片5、指かけ凹部6、凸部7を取り囲むように凹状のパネルデボス10bがタブ2の長手方向に延在して形成されており、そのパネルデボス10bを構成する外周壁10cによってパネル部10a全体の剛性が高められている。
なお、始端部41の円弧中心41Pが第2基準線S2に対して第2スコア40B側に配置されると、始端部41の位置が高すぎて、開口動作に大きな力が必要になり、開缶しにくくなる可能性がある。一方、始端部41の円弧中心41Pと第2基準線S2との距離L5がリベット3の半径L6より大きいと、始端部41の位置が低すぎることから、開口部の開口面積が小さくなり、注ぎ性が低下する可能性がある。
このようなスコア部4は、始端部41と延出部44及び終端部45との間にパネル部10aとの接続部であるヒンジ部46を一部残して形成され、開口片5を画成している。凹円弧部42は、リベット3周囲のコイニングにより押しつぶされたリング状圧印部に形成される。
この開口部の開口面積が390mm2未満であると、開口面積が小さすぎて注ぎ性が低下する可能性があり、開口面積が410mm2を超えても注ぎ性を向上できない。例えば、第1開口部の面積のみが拡大され、第2開口部の面積が小さいまま(5mm2未満)であると、脈動の発生を抑制しにくくなる可能性があり、第2開口部の面積のみが拡大される(30mm2を超える)と、必然的に第2スコア40Bの長さが大きくなるので、第1スコア40Aの破断に合わせて第2スコア40Bの全領域を破断させるのが難しくなる。
なお、上記第2開口部の開口面積は、5mm2以上20mm2以下であることがより好ましい。
四角形K1の横長さ:四角形K1の縦長さ=1:0.9以上1.1以下・・・(1)
なお、上記アスペクト比が0.9未満であると、第2スコア40Bが短すぎて、第2開口部の面積が小さくなるため注ぎ性を向上しにくく、上記アスペクト比が1.1を超えると、第2スコア40Bが長すぎて、第1スコア40Aの破断に合わせて第2スコア40Bの全領域を破断できない可能性がある。また、上記アスペクト比は0.9以上1.0以下であることがより好ましい。
なお、例えば、図4に一点鎖線で示した上記特許文献1に記載の缶蓋におけるスコア43Aのように、上記角度θ1が15°未満(図4の一点鎖線の例では-13°)であると、第2スコア40Bが短すぎて、第2開口部の面積が小さくなる(第2開口部を形成できない)ため注ぎ性を向上しにくく、上記角度θ1が45°を超えると、第2スコア40Bが長すぎて、第1スコア40Aの破断に合わせて第2スコア40Bの全領域を破断できない可能性がある。
また、開口片5上には、スコア部4に沿うようにして突出させられたインナービード8が形成され、開口片5を補強している。
一端部21は円弧状に形成されており、この一端部21と引き上げ部22との間には、U字状のスロット24aによりタング部24が形成され、タング部24にリベット孔25が形成されている。そのリベット孔25にリベット3が挿入されてタング部24の下面がパネルデボス10bの表面に当接した状態でタブ2が取り付けられている。
なお、リベット3は、パネル部10aの中心の周囲を上方からリング状に圧印するコイニング加工を施して、パネル部10aの中心部を上方に張り出させることにより形成される。
また、指かけ凹部6の側面61は、パネルデボス10bの外周壁10cの一部分と連続して設けられており、その底面62はパネルデボス10bの上面から、さらに下方に窪んで形成されている。
そして、さらにタブ2を持ち上げていくと、リベット3が支点で、作用点がタブ2の一端部21となり、主スコア4aに囲まれた第1開口片5Aがタブ2により缶内に押し込まれながら主スコア4aが順次破断して、第1開口片5Aを周回するように開口し、次いで第2開口片5Bが開口する(ポップ動作後をティア動作とする)。つまり、本実施形態では、タブ2を引き上げるだけで第1スコア40A及び第2スコア40Bがこの順で破断され、これにより第1開口部及び第2開口部が形成される。
この際、タブ2の引き上げ部22を上方に引き上げるに従い、タブ2の一端部21と第1開口片5Aとが接触する位置は、一端部21の円弧形状に沿ってリベット3を中心とする時計回りに少しずつ回転するように移動する。
例えば、上記実施形態では、タブ2は、タブ2の一端部21を形成する円弧の中心20cがリベット孔25の中心25cよりも一端部21とは反対側で、かつ、第1基準線S1に対して第2スコア40B側にずれて形成されていることとしたが、これに限らず、その位置がずれていなくてもよい。
1 缶蓋本体
2 タブ
3 リベット
4 スコア部
4a 主スコア
4b 補助スコア
5 開口片
5A 第1開口片
5B 第2開口片
6 指かけ凹部
7 凸部
8 インナービード
10a パネル部
10b パネルデボス
10c 外周壁
11 コーナー部
12 環状凹部
13 カウンターシンク部
14 チャック壁部
15 ショルダー部
16 ショルダーカール部
21 一端部
22 引き上げ部
23 タブホール部
24 タング部
25 リベット孔
40A 第1スコア
40B 第2スコア
41 始端部
41P 円弧中心
42 凹円弧部
43 中間部
44 延出部
45 終端部
46 ヒンジ部
61 側面
62 底面
C 中心線
Claims (6)
- 缶蓋本体と、該缶蓋本体に取り付けられるタブとを備え、前記缶蓋本体には、第1スコア及び第2スコアにより画成された開口部となる開口片と、前記缶蓋本体の上面中央部に突出して前記タブが取り付けられるリベットとが形成されており、前記開口片は、前記第1スコアにより画成され、前記リベットの周辺部から前記缶蓋本体の上面周縁部に張り出した第1開口部となる第1開口片と、前記第2スコアにより画成され、前記リベットを挟んで前記第1開口片と反対側の領域に張り出した第2開口部となる第2開口片とを有し、前記缶蓋本体の平面視において、前記リベットの中心を通り、前記タブの長手方向と平行な線を第1基準線とし、前記リベットの中心を通り、かつ、前記第1基準線に直交する線を第2基準線とすると、前記第1開口片は、前記第2基準線に沿う方向の最大幅が、前記第1基準線上の長さよりも大きく形成され、前記第2スコアは、略直線状に形成されるとともに、その終端が前記第2基準線を挟んで前記第1スコアと反対側の領域に位置し、前記第2基準線から前記第2スコアの終端までの最短距離が前記リベットの最大径の0.5倍以上1.5倍以下であることを特徴とする缶蓋。
- 前記第1基準線に対して前記第2スコア側に形成される前記第1スコアの始端部は、前記リベットに近接した円弧状の凹円弧部に続く凸円弧状に形成されるとともに、前記第2基準線にまたがるように配置され、前記始端部の円弧中心は、前記第2基準線に対して前記第1スコア側に位置し、前記始端部の円弧中心と前記第2基準線との距離は、前記リベットの半径より小さいことを特徴とする請求項1に記載の缶蓋。
- 前記第2スコアの終端を通る前記始端部の接線と、前記第2基準線との間の角度が15°以上45°以下であることを特徴とする請求項2に記載の缶蓋。
- 前記開口部の開口面積が390mm2以上410mm2以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の缶蓋。
- 前記開口片の前記第1基準線に沿う方向の上端部、下端部及び前記第2基準線に沿う方向の左右端部に外接する四角形の前記第2基準線に沿う方向の長さに対する前記第1基準線に沿う方向の長さの比からなるアスペクト比が0.9以上1.1以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の缶蓋。
- 前記最大幅の中心を通る前記第1基準線に沿う中心線が、前記第1基準線に対して前記第2スコア側にずれて配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の缶蓋。
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- 2020-12-10 JP JP2020204808A patent/JP2022092172A/ja active Pending
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