JP2022091629A - 座席シート - Google Patents
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Abstract
Description
シートパッドと、
前記シートパッドの着座者側を覆う、表皮と、
前記シートパッド及び前記表皮どうしの間に配置された、ヒーターと、
前記シートパッド及び前記ヒーターどうしの間に配置され、内部に気体が封入された、袋体と、
を備えている。
本発明の座席シートによれば、ヒーターからの熱を効率的に着座者に伝えることができる。
前記座席シートの厚さ方向に複数の前記袋体が積層されていると、好適である。
これにより、ヒーターからの熱をより効率的に着座者に伝えることができる。
前記座席シートの厚さ方向の投影面において、複数の前記袋体が互いから異なる位置に配置されていてもよい。
これにより、袋体の全体としての耐久性を向上できる。
前記シートパッドの着座者側の面は、凹部を有しており、
前記袋体は、前記凹部内に収容されていると、好適である。
これにより、袋体がシートパッドから突出するのを抑制できる。
前記座席シートの厚さ方向の投影面において、前記袋体は、前記ヒーターの領域内のみに位置していてもよい。
これにより、座り心地の低下を抑制しつつ、ヒーターからの熱を効率的に着座者に伝えることができる。
前記袋体は、着座者が前記座席シートに着座した際に、前記袋体において前記座席シートの厚さ方向に互いに対向する一対の壁部どうしが接触しないように、構成されていると、好適である。
これにより、ヒーターからの熱をより効率的に着座者に伝えることができる。
前記座席シートは、車両用シートであってもよい。
各図において共通する構成要素には、同一の符号を付している。
図1~図3の例において、座席シート300は、車両用シートとして構成されている。ただし、座席シート300は、任意の種類の座席シート(例えば、乗り物用シート)として構成されてよい。
座席シート300は、シートパッド302と、シートパッド302の着座者側を覆う表皮330と、1つ又は複数のヒーター350と、1つ又は複数の袋体360と、を備えている。
座席シート300は、シートパッド302の裏側に設置されるフレーム(図示せず)と、着座者の頭部を支持するためのヘッドレスト340と、をさらに備えることができる。
クッションシート300Aは、シートパッド302であるクッションパッド310と、
クッションパッド310の着座者側を覆う表皮330とを、備えている。クッションシート300Aは、図1の例のように、ヒーター350と、袋体360と、をさらに備えることができる。クッションシート300Aは、ヒーター350及び/又は袋体360を備えていなくてもよい。クッションシート300Aは、クッションパッド310の裏側(下側)に設置されるフレーム(図示せず)をさらに備えることができる。
バックシート300Bは、シートパッド302であるバックパッド320と、バックパッド320の着座者側を覆う表皮330とを、備えている。バックシート300Bは、図1の例のように、ヒーター350と、袋体360と、をさらに備えることができる。バックシート300Bは、ヒーター350及び/又は袋体360を備えていなくてもよい。バックシート300Bは、バックパッド320の裏側(後側)に設置されるフレーム(図示せず)をさらに備えることができる。
ヒーター350及び袋体360は、クッションシート300Aとバックシート300Bとの少なくとも一方に備えられていればよい。
また、図1の例において、ヘッドレスト340は、バックパッド320(ひいてはバックシート300B)とは別体に構成されているが、ヘッドレスト340は、バックパッド320(ひいてはバックシート300B)と一体に構成されてもよい。
本明細書において、シートパッド302の「延在方向LD」とは、シートパッド302の左右方向及び厚さ方向TD)に対して垂直な方向であり、クッションパッド310の場合は前後方向を指しており(図1)、バックパッド320の場合はバックパッド320のメインパッド部321の下面から上面までにわたってメインパッド部321が延在する方向を指している(図1)。座席シート300の延在方向LDは、シートパッド302の延在方向LDと同じである。
また、シートパッド302の「着座者側の面(表面)FS」は、クッションパッド310の場合は上面を指しており(図1)、バックパッド320の場合は前面を指している(図1)。シートパッド302の「裏面BS」は、シートパッド302の着座者側の面FSとは反対側の面であり、クッションパッド310の場合は下面を指しており(図1)、バックパッド320の場合は後面を指している(図1)。シートパッド302の「側面SS」は、シートパッド302の着座者側の面FSと裏面BSとの間の面であり、クッションパッド310の場合は前面、後面、左面及び右面のうちいずれかを指しており(図1)、バックパッド320の場合は下面、上面、左面及び右面のうちいずれかを指している(図1)。
図2~図3は、図1に示す本実施形態の座席シート300のクッションシート300Aを示している。図2は、図1の座席シート300のクッションシート300Aを示す、厚さ方向TDの投影面図である。図3は、図2のクッションシート300Aを図2のA-A線に沿った断面により示す、A-A断面図である。図2のA-A線は、左右方向に平行である。図示は省略するが、図1に示す本実施形態の座席シート300のバックシート300Bも、図2~図3の例と同様に構成することができる。
以下では、特に断りが無い限り、クッションシート300A及びバックシート300Bを包括して「座席シート300」と呼ぶ。以下に説明する座席シート300の構成は、クッションシート300A及びバックシート300Bのいずれにも適用可能である。同様に、以下では、特に断りが無い限り、クッションパッド310及びバックパッド320を包括して「シートパッド302」と呼ぶ。以下に説明するシートパッド302の構成は、クッションパッド310及びバックパッド320のいずれにも適用可能である。
座席シート300は、ヒーター350を、1つのみ備えていてもよいし、複数備えていてもよい。
座席シート300は、袋体360を、1つのみ備えていてもよいし、複数備えていてもよい。
ただし、本明細書で説明する各実施形態において、厚さ方向TDに袋体360が1つのみ設けられていてもよい。
凹部302cは、シートパッド302の着座者側の面FSに開口しており、シートパッド302の裏面BSに至る手前で終端している。
同様の観点から、凹部302c内に収容された1つ又は複数の袋体360の厚さ方向TDの厚さの合計は、凹部302cの深さの1.3倍以下であると好適であり、1.1倍以下であるとより好適である。また、着座者が違和感を感じるのを抑制する観点から、凹部302c内に収容された1つ又は複数の袋体360の厚さ方向TDの厚さの合計は、凹部302cの深さの0.7倍以上であると好適であり、0.9倍以上であるとより好適である。
ただし、本明細書で説明する各実施形態において、シートパッド302の着座者側の面FSは、凹部302cを有していなくてもよく、1つ又は複数の袋体360が、シートパッド302の着座者側の面FS上に配置されていてもよい。
なお、投影面Pにおいて、複数の袋体360が互いに重なり合わないように配置されていると、好適である。この場合、複数の袋体360どうしは、互いから離間していてもよいし、互いに接触していてもよい。
また、投影面Pにおいて互いに重なり合わないように配置された複数の袋体360のそれぞれの位置において、袋体360は、厚さ方向TDに1つのみ設けられてもよいし、あるいは、厚さ方向TDに複数積層されていてもよい。
投影面Pにおいて互いに重なり合わないように配置された複数の袋体360どうしは、厚さ方向TDの位置が同じであってもよいし互いに異なっていてもよい。
ただし、本明細書で説明する各実施形態において、投影面Pにおいて、1つの袋体360のみを設けてもよい。
同様の観点から、特に、図2及び図3の実施形態のように、投影面Pにおいて、袋体360の領域が、ヒーター350の領域とほぼ一致していると、より好適である。
ただし、投影面Pにおいて、袋体360の一部のみが、ヒーター350の領域内に位置していてもよい。
本明細書で説明する各実施形態においては、座り心地の低下を抑制する観点から、ヒーター350と重なっている1つ又は複数の袋体360の面積の合計は、当該ヒーター350の面積の120%以下であると好適であり、110%以下であるとより好適である。ここで、「ヒーター350と重なっている1つ又は複数の袋体360の面積の合計」とは、ヒーター350と1つ又は複数の袋体360とが重なった部分の面積に加えて、当該1つ又は複数の袋体360のうち当該ヒーター350と重なっていない部分がある場合には、当該1つ又は複数の袋体360のうち当該ヒーター350と重なっていない部分の面積も含めた面積を指す。
なお、具体的には、袋体360は、着座者の着座時に負荷荷重450N以上が座席シート300に負荷した場合に、袋体360において厚さ方向TDに互いに対向する一対の壁部361どうしが接触しないように、構成されていると、好適であり、着座者の着座時に負荷荷重600N以上が座席シート300に負荷した場合に、袋体360において厚さ方向TDに互いに対向する一対の壁部361どうしが接触しないように、構成されていると、より好適である。
なお、このことは、例えば、袋体360の伸縮性が十分に低くなるように袋体360の材料を選択することにより実現できる。このような袋体360の材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
本明細書で説明する各実施形態においては、座り心地の低減を抑制させる観点から、座席シート300に外力が加わっていない自然状態において、袋体360の1つあたりの層厚(厚さ方向TDの厚さ)は、30mm以下が好適であり、15mm以下がより好適である。
クッションパッド310(ひいてはクッションシート300A)の場合、より効果的に着座者を温める観点から、ヒーター350及び袋体360は、図1の例のように、メインパッド部311に配置されると好適であるが、これに加えて又は代えて、サイドパッド部312に配置されてもよい。座り心地の低減を抑制する観点から、袋体360は、図1の例のように、尻下部311hに配置されていないのが好適であり、腿下部311t及び/又はサイドパッド部312に配置されていると好適である。ただし、袋体360は、尻下部311hに配置されてもよい。
バックパッド320(ひいてはバックシート300B)の場合、より効果的に着座者を温める観点から、ヒーター350及び袋体360は、図1の例のように、メインパッド部321に配置されると好適であるが、これに加えて又は代えて、サイドパッド部322に配置されてもよい。
比較例1の座席シート300は、シートパッド302と、シートパッド302の着座者側を覆う表皮330と、シートパッド302及び表皮330どうしの間に配置されたヒーター350と、を備えていたが、袋体360を備えていなかった。
実施例1~3の座席シート300は、シートパッド302と、シートパッド302の着座者側を覆う表皮330と、シートパッド302及び表皮330どうしの間に配置されたヒーター350と、シートパッド302及びヒーター350どうしの間に配置され、内部に大気が封入された、袋体360を備えていた。実施例1は、袋体360を1つのみ備えていた。実施例2は、厚さ方向TDに積層された2つの袋体360を備えていた。実施例3は、厚さ方向TDに積層された6つの袋体360を備えていた。実施例1~3は、1つあたりの袋体360の厚さがほぼ同じであった。
比較例1及び実施例1~3は、上述のように、袋体360の数のみが異なり、その他の構成はほぼ同じであった。
実験においては、比較例1及び実施例1~3のそれぞれにおいて、ヒーターによる加熱を開始した直後から、表皮330における着座者側の面の温度を連続的に測定した。その結果を図6に示す。
302:シートパッド、 302c:凹部、
310:クッションパッド、 311:メインパッド部(着座部)、 311t:腿下部、 311h:尻下部、 312:サイドパッド部、 313:バックパッド対向部、
320:バックパッド、 321:メインパッド部、 322:サイドパッド部、
330:表皮、
340:ヘッドレスト、
350:ヒーター、 350a:袋体と重ならない部分、
360:袋体、 361:壁部、
FS:着座者側の面(表面)、 SS:側面、 BS:裏面、 TD:厚さ方向、 LD:延在方向
Claims (7)
- シートパッドと、
前記シートパッドの着座者側を覆う、表皮と、
前記シートパッド及び前記表皮どうしの間に配置された、ヒーターと、
前記シートパッド及び前記ヒーターどうしの間に配置され、内部に気体が封入された、袋体と、
を備えた、座席シート。 - 前記座席シートの厚さ方向に複数の前記袋体が積層されている、請求項1に記載の座席シート。
- 前記座席シートの厚さ方向の投影面において、複数の前記袋体が互いから異なる位置に配置されている、請求項1又は2に記載の座席シート。
- 前記シートパッドの着座者側の面は、凹部を有しており、
前記袋体は、前記凹部内に収容されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の座席シート。 - 前記座席シートの厚さ方向の投影面において、前記袋体は、前記ヒーターの領域内のみに位置している、請求項1~4のいずれか一項に記載の座席シート。
- 前記袋体は、着座者が前記座席シートに着座した際に、前記袋体において前記座席シートの厚さ方向に互いに対向する一対の壁部どうしが接触しないように、構成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の座席シート。
- 前記座席シートは、車両用シートである、請求項1~6のいずれか一項に記載の座席シート。
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