JP2015217770A - 座席 - Google Patents

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優希 竹之内
Yuki Takenouchi
優希 竹之内
勇太郎 鈴木
Yutaro Suzuki
勇太郎 鈴木
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【課題】種々の要望を満たすことが可能な座席を提供する。
【解決手段】車両用シート10のシートクッション12の着座面に、磁界の形成により流体粘度が変化するMR流体シートを配設する。そして、シートクッションのサイド天板部38に配設されたMR流体シートの粘度を高くすることで、サイド天板部の硬度が高くなり、ホールド性が向上する。また、メイン天板部36に配設されたMR流体シートの粘度を低くすることで、メイン天板部の硬度は低下し、着座感を柔らかめにすることが可能となる。一方、メイン天板部に配設されたMR流体シートの粘度を高くすることで、メイン天板部の硬度は高くなり、着座感を硬めにすることが可能となる。このように、MR流体シートの粘度を変更することで、着座者の好みに応じて着座感を変更することが可能となる。これにより、MR流体シートを着座面に配設することで、座席に対する種々の要望を満たすことが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、着座者が着座するための座席に関する。
着座者が着座するための座席では、着座者が快適に着座できるように、種々の工夫が凝らされている。具体的には、例えば、車両に搭載される座席、つまり、車両用シートでは、下記特許文献に記載されているように、車両用シートと車両のフロアとの間に、バネとショックアブソーバとが配設されており、車両の振動の着座者への伝達が抑制されている。これにより、着座者が快適に着座することが可能となる。
特開2006−256391号公報
上記特許文献に記載された技術によれば、着座者の快適な着座を担保することが可能となる。しかしながら、車両用シートであれば、着座者を適切にホールドすることが望まれている。また、車両用シートに限らず、着座者が着座するための座席では、着座者の好みに応じて、座席の着座感を変更することも望まれている。さらに言えば、着座者が長時間、座席に着座している場合には、着座者の特定の部位に負荷が集中し、着座者に疲労が蓄積する虞があるため、着座者の疲労軽減を図ることが望まれている。このように、座席に対して、種々の要望が存在するが、上記特許文献に記載の技術だけでなく、従来の技術では、それら種々の要望を満たすことはできない。本発明は、そのような事情に鑑みてなされたものであり、上述した種々の要望を満たすことが可能な座席の提供を課題とする。
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の座席は、電磁力により流体の粘度が変化する機能性流体が着座面の少なくとも一部に配設されたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の座席は、請求項1に記載の座席において、クッションパッドと、前記クッションパッドを覆うシートカバーとを備え、前記クッションパッドと前記シートカバーとの間にシート状の前記機能性流体が配設されるとともに、前記機能性流体に電磁力を付与するための電線が、前記機能性流体と前記クッションパッドとの間に配設されることを特徴とする。
請求項1に記載の座席では、電磁力により流体の粘度が変化する機能性流体が、着座面の少なくとも一部に配設されている。このため、例えば、車両用シート等の座席のシートクッション若しくは、シートバックのサイド天板部に機能性流体を配設することで、乗員のホールド性を向上させることが可能となる。詳しくは、シートクッション若しくは、シートバックの着座面は、乗員が着座するためのメイン天板部と、メイン天板部の左右に土手状に形成された1対のサイド天板部とによって構成されている。このため、サイド天板部に機能性流体を配設し、その機能性流体の粘度を高くすることで、サイド天板部の硬度が高くなり、ホールド性が向上する。
また、例えば、着座面に配設された機能性流体の粘度を低くすることで、着座面の硬度は低下する。これにより、着座面にクッションが配設されている場合には、着座面のクッション性を担保することが可能となり、着座感を柔らかめにすることが可能となる。一方、着座面に配設された機能性流体の粘度を高くすることで、着座面の硬度は高くなる。これにより、着座面のクッション性を押えることで、着座感を硬めにすることが可能となる。このように、機能性流体を着座面に配設することで、着座者の好みに応じて、座席の着座感を変更することが可能となる。
さらに言えば、着座面に配設された機能性流体の硬度を、時間の経過に応じて、変化させることで、着座面の硬度が変化する。これにより、時間の経過に応じて、着座者に負荷がかかる部位を変化させることが可能となり、着座者の疲労軽減を図ることが可能となる。このように、請求項1に記載の座席によれば、上述した要望を満たすことが可能となる。
請求項2に記載の座席では、クッションパッドとシートカバーとの間にシート状の機能性流体が配設される。これにより、機能性流体の粘度変化によって、着座感を効果的に変更することが可能となる。また、機能性流体に電磁力を付与するための電線が、機能性流体とクッションパッドとの間に配設される。これにより、電線による着座者への違和感を抑制することが可能となる。
実施例の車両用シートを車両前方からの視点において示す斜視図である。 図1に示すAA線における断面図である。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
図1に、本発明の実施例の車両用シート10を斜め前方からの視点において示す。車両用シート10は、運転者の臀部を支持するシートクッション12と、運転者の背部を支持するシートバック14と、シートバック14の上端に設けられて運転者の頭部を支持するヘッドレスト16とによって構成されている。
シートクッション12は、図1のAA線における断面図である図2に示すように、シートクッション12の骨格となるクッションフレーム18と、そのクッションフレーム18の乗員が着座する側に配設される発泡ウレタン製のシートパッド20と、そのシートパッド20の表面を覆うシートカバー22とによって構成されている。また、シートカバー22とシートパッド20との間には、複数の電線30とMR(Magneto-Rheology)流体シート32とが配設されている。
複数の電線30は、シートパッド20の上面に、車両の前後方向に延びるように配設されており、各電線30には、制御可能に任意の電力を供給することが可能となっている。また、MR流体シート32は、ポリプロピレン製の2枚のシートの間に、MR流体が密閉されたものであり、複数の電線30とシートカバー22との間に配設されている。MR流体は、磁界の形成により粘度が高くなる流体である。
このため、電線30に電力が供給され、電線30の周囲に磁界が形成されることで、MR流体の粘度が高くなり、MR流体シート32の硬度が高くなる。一方、電線30への電力供給を停止することで、MR流体の粘度が低下し、MR流体シート32の硬度は低くなる。つまり、MR流体シートは、電線30への電力供給を制御することで、自身の硬度を高い状態と低い状態とで切り替えることが可能となっている。
なお、MR流体は、磁界の強度に応じて、粘度が高くなるため、電線30に供給される電力量に応じて、MR流体シート32の硬度が高くなる。つまり、電線30への電力供給量を制御することで、MR流体シート32の硬度を任意の硬度に調整することが可能である。
上述した構造により、車両用シート10では、複数の電線30のうちの任意のものに電力を供給することで、車両用シート10に着座している乗員のホールド性を高くしたり、乗員の着座感を変更することが可能となっている。詳しくは、シートパッド20の上面は、図1に示すように、乗員が着座するためのメイン天板部36と、メイン天板部36の左右に土手状に形成された1対のサイド天板部38とによって構成されている。サイド天板部38は、車両用シート10に着座している乗員の臀部および太腿を側部からホールドするものである。このため、シートパッド20のサイド天板部38の上面に配設された電線30に電力を供給することで、サイド天板部38付近のMR流体シート32の硬度が高くなり、乗員のホールド性を高くすることが可能となる。なお、乗員が更に高いホールド性を望む場合には、サイド天板部38の上面に配設された電線30への供給電力量を多くすることで、サイド天板部38付近のMR流体シート32の硬度を更に高くして、乗員のホールド性を更に高めることが可能である。
また、シートパッド20のメイン天板部36は、乗員が着座する箇所であるため、乗員が柔らかめの着座感を望む場合には、メイン天板部36の上面に配設された電線30に、電力を供給しない。これにより、メイン天板部36付近のMR流体シート32の硬度は高くならず、メイン天板部36のクッション性を担保することで、着座感を柔らかめにすることが可能となる。一方、乗員が、ある程度硬めの着座感を望む場合には、メイン天板部36の上面に配設された電線30に、少量の電力を供給することで、メイン天板部36付近のMR流体シート32の硬度をある程度、高くすることが可能である。これにより、クッション性を押えることで、着座感をある程度硬めにすることが可能となる。
また、車両用シート10では、時間の経過に応じて、シートクッション12の硬度を変化させることで、着座者の疲労軽減を図ることが可能である。詳しくは、乗員が長時間、シートに着座していると、着座者の特定の部位に負荷が集中し、着座者に疲労が蓄積する虞がある。このため、車両用シート10では、時間の経過に応じて、電線30に供給する電力量を変化させることで、MR流体シート32の硬度を変化させている。これにより、時間の経過に応じて、着座者に負荷がかかる部位を変化させることが可能となり、着座者の疲労軽減を図ることが可能となる。なお、時間の経過に応じて、電線30に供給する電力量を変化させる際には、着座者が違和感を持たない程度に、電力量は変化される。また、電線30に供給する電力量を変化させる際には、シートパッド20上に配設された電線30の全てに供給される電力量を、一律的に変化させてもよく、シートパッド20上に配設された部位毎に、電線30への供給電力量を変化させてもよい。
ちなみに、上記実施例において、車両用シート10は、座席の一例である。シートパッド20は、クッションパッドの一例である。シートカバー22は、シートカバーの一例である。電線30は、電線の一例である。MR流体シート32は、機能性流体の一例である。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。具体的には、例えば、上記実施例では、電線30およびMR流体シート32が、シートパッド20とシートカバー22との間に配設されているが、シートパッド20の内部に配設することが可能である。また、電線30は、MR流体シート32の下面側に配設されているが、MR流体シート32の上面側に配設することが可能である。
また、上記実施例では、MR流体シート32が、シートクッション12に配設されているが、シートバック14,ヘッドレスト16,アームレスト等、シートを構成する部材であれば、種々の部材に配設することが可能である。
また、上記実施例では、本発明のMR流体シート32が、車両用シート10の着座面に配設されているが、他の乗物、例えば、飛行機,船等の種々の乗物用のシート内部に配設することが可能である。さらに、MR流体シート32は、乗物用のシートに限られず、マッサージチェア,ソファ,家具椅子等、人が着座することが可能な座席の着座面に配設することが可能である。
また、上記実施例では、粘度が変化する流体として、MR流体が採用されているが、電磁力により粘度が変化する流体であれば、種々の流体を採用することが可能である。具体的には、例えば、電圧の印可により粘度が変化するER(Electro-Rheology)流体を採用することが可能である。
10:車両用シート(座席)
20:シートパッド(クッションパッド)
22:シートカバー
30:電線
32:MR流体シート(機能性流体)

Claims (2)

  1. 電磁力により流体の粘度が変化する機能性流体が着座面の少なくとも一部に配設された座席。
  2. 当該座席が、
    クッションパッドと、前記クッションパッドを覆うシートカバーとを備え、
    前記クッションパッドと前記シートカバーとの間にシート状の前記機能性流体が配設されるとともに、前記機能性流体に電磁力を付与するための電線が、前記機能性流体と前記クッションパッドとの間に配設されることを特徴とする請求項1に記載の座席。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190070605A (ko) * 2017-12-13 2019-06-21 인하대학교 산학협력단 자기유변탄성체를 활용한 자동차 헤드레스트 시스템
KR20200126184A (ko) * 2019-04-29 2020-11-06 공주대학교 산학협력단 Mr밸브를 이용한 시트의 안락감 제어장치

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