JP2022089821A - 新規ラクトナーゼ - Google Patents

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Abstract

【課題】新規ラクトナーゼの提供。【解決手段】下記(1)の性質を有するラクトナーゼ:(1)エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、新規ラクトナーゼに関する。
ウロリチンAやウロリチンCに代表されるウロリチン類は、ザクロ、ラズベリー、ブラックベリー、クラウドベリー、イチゴ、クルミなどに含まれるエラジタンニン等に由来するエラグ酸の代謝物として知られている。
エラジタンニンは加水分解性タンニンに分類され、摂取されると体内で加水分解され、エラグ酸に変換されることが知られている。また、果実等にはエラグ酸としても存在している。例えば、生体内におけるウロリチン類の生成については、ゲラニインなどのエラジタンニンをラットに摂取させた後、尿中のウロリチン類を分析することによって、ウロリチン類が生じることが報告されている(非特許文献1)。また、ヒトにおいて、プニカラジンを主としたエラジタンニンを含むザクロ抽出物を摂取後、尿中においてウロリチン類が検出され、特にウロリチンA及びウロリチンCが主要なエラグ酸代謝物であることが報告されている(非特許文献2)。
これらのウロリチン類は、様々な生理活性を有することが知られており、医薬品、化粧品、飲食品の素材としての利用が期待されている。例えば、ウロリチンAには抗酸化作用(非特許文献3)、抗炎症作用(非特許文献4)、抗糖化作用(非特許文献5)、マイトファジーの促進作用(非特許文献6)などの機能を有することが報告されており、抗老化機能を有する素材としての開発が期待されている。
これらのウロリチン類を合成する方法としては、2‐ブロモ‐5‐メトキシ安息香酸を出発原料として脱メチル化によって2‐ブロモ‐5‐ヒドロキシ安息香酸とし、レゾルシノールと反応させることによってウロリチンAを得る方法などが報告されている(非特許文献7)。しかし、ウロリチン類を機能性食品(飲料、サプリメントを含む。)の素材として利用するには、化学合成法は適さない。
一方、エラジタンニンやエラグ酸は体内に摂取された後、腸内微生物叢によって代謝されてウロリチン類に変換されることが知られている。近年、エラグ酸からウロリチン類の一種であるウロリチンCを生成する腸内細菌としてゴルドニバクター・ウロリチファシエンス(Gordonibacter urolithinfaciens)が分離、同定され、この腸内細菌を用いてエラグ酸を発酵させることによってウロリチンCを産生させる方法が報告された(特許文献1、非特許文献8)。しかし、発酵液中のウロリチンCの蓄積濃度は2mg/L程度であった。ゴルドニバクター・ウロリチファシエンス(Gordonibacter urolithinfaciens)のほかに、ゴルドニバクター・パメラエアエ(Gordonibacter pamelaeae) もエラグ酸からウロリチンCを生産することが報告されている(特許文献1、非特許文献8)。
しかし、エラグ酸に作用してウロリチン類を代謝する経路は特定されておらず、関与する酵素、それをコードする遺伝子は報告されていらず、エラグ酸代謝の初発反応を触媒すると予想されるエラグ酸からウロリチンM5を生成する酵素、それをコードする遺伝子も報告されていない。
国際公開2014/147280号パンフレット
J. Agric. Food Chem., 56, 393-400 (2008) Mol. Nutr. Food Res., 58, 1199-1211 (2014) Biosci. Biotechnol. Biochem., 76, 395-399 (2012) J. Agric. Food Chem., 60, 8866-8876 (2012) Mol. Nutr. Food Res., 55, S35-S43 (2011) Nature Medicine, 22, 879-888 (2016) J. Agric. Food Chem., 56, 393-400 (2008) Food Func., 5, 8, 1779-1784 (2014)
本発明は、新規ラクトナーゼの提供を課題とする。
本発明者らは、ウロリチン類の代謝に関与する新規ラクトナーゼを探索したところ、エラグ酸に存在する2つのエステル(ラクトン)結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒するラクトナーゼを見出し、本発明を完成させた。エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうちの一方が加水分解されたものはウロリチンM5とよばれるウロリチン類の一種であり、該活性を有するラクトナーゼは新規なものであった。本発明は下記の通りである。
〔1〕下記(1)の性質を有するラクトナーゼ:
(1)エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性を有する。
〔2〕下記(2)乃至(4)の性質を更に有する、〔1〕に記載のラクトナーゼ:
(2)至適pHが7.0以上9.0以下である;
(3)至適温度が42℃以上55℃以下である;
(4)分子量が37,800以上46,200以下である。
〔3〕ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物に由来する、〔1〕又は〔
2〕に記載のラクトナーゼ。
〔4〕前記ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物が、ゴルドニバクター
・ウロリチンファシエンス(Gordonibacter urolithinfaciens)に属する微生物、ゴルドニバクター・パメラエアエ(Gordonibacter pamelaeae)に属する微生物、及びゴルドニ
バクター・フェシホミニス(Gordonibacter faecihominis)に属する微生物から成る群から選択される、〔3〕に記載のラクトナーゼ。
〔5〕下記(A)又は(B)のタンパク質である、ラクトナーゼ:
(A)配列番号3又は配列番号4で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質;
(B)配列番号3又は配列番号4で表されるアミノ酸配列において、1~数個のアミノ酸が置換若しくは欠失、又は1~数個のアミノ酸が挿入若しくは付加したアミノ酸からなる、エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性を有するタンパク質。
〔6〕ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物を培養する工程を含む、〔
1〕又は〔2〕に記載のラクトナーゼの製造方法。
〔7〕下記(a)又は(b)のポリヌクレオチド:
(a)配列番号1又は配列番号2で表される塩基配列を含むポリヌクレオチド;
(b)配列番号1又は配列番号2で表される塩基配列と90%以上の相同性を有する塩基配列を含み、エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド。
〔8〕〔7〕に記載のポリヌクレオチドを含む組換えベクター。
〔9〕〔7〕に記載のポリヌクレオチドを発現可能に保持した、又は〔8〕に記載のベクターを発現可能に保持した、形質転換体。
〔10〕〔9〕に記載の形質転換体を培養する工程を含む、〔7〕に記載のポリヌクレオチドがコードするタンパク質を製造する方法。
〔11〕下記工程(I)を含む、ウロリチンM5の製造方法:
工程(I):下記(i)乃至(iv)から選択される一以上をエラグ酸に接触させる工程。
(i)〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のラクトナーゼ;
(ii)〔7〕に記載のポリヌクレオチドがコードするタンパク質;
(iii)該ラクトナーゼ若しくは該タンパク質を産生する微生物;
(iv)該微生物の処理物。
〔12〕下記工程(I)及び(II)を含み、該工程(I)及び(II)が同一の系で行われる、ウロリチンCの製造方法:
工程(I):下記(i)乃至(iv)から選択される一以上をエラグ酸に接触させ、ウロリチンM5を生成する工程;
(i)〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のラクトナーゼ;
(ii)〔7〕に記載のポリヌクレオチドがコードするタンパク質;
(iii)該ラクトナーゼ若しくは該タンパク質を産生する微生物;
(iv)該微生物の処理物。
工程(II):該ウロリチンM5からウロリチンCを生成する能力を有する微生物に、該ウロリチンM5からウロリチンCを生成させる工程。
〔13〕下記工程(I)乃至(III)を含み、該工程(I)乃至(III)が同一の系で行われる、ウロリチンAの製造方法:
工程(I):下記(i)乃至(iv)から選択される一以上をエラグ酸に接触させ、ウロリチンM5を生成する工程;
(i)〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のラクトナーゼ;
(ii)〔7〕に記載のポリヌクレオチドがコードするタンパク質;
(iii)該ラクトナーゼ若しくは該タンパク質を産生する微生物;
(iv)該微生物の処理物。
工程(II):該ウロリチンM5からウロリチンCを生成する能力を有する微生物に、該ウロリチンM5からウロリチンCを生成させる工程。
工程(III):該ウロリチンCからウロリチンAを生成する能力を有する微生物に、該ウロリチンCからウロリチンAを生成させる工程。
〔14〕下記工程(I)及び(IV)を含み、該工程(I)及び(IV)が同一の系で行われる、ウロリチンM6の製造方法:
工程(I):下記(i)乃至(iv)から選択される一以上をエラグ酸に接触させ、ウロリチンM5を生成する工程;
(i)〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のラクトナーゼ;
(ii)〔7〕に記載のポリヌクレオチドがコードするタンパク質;
(iii)該ラクトナーゼ若しくは該タンパク質を産生する微生物;
(iv)該微生物の処理物。
工程(IV):該ウロリチンM5からウロリチンM6を生成する能力を有する微生物に、該ウロリチンM5からウロリチンM6を生成させる工程。
〔15〕下記工程(I)及び(V)を含み、該工程(I)及び(V)が同一の系で行われる、ウロリチンDの製造方法:
工程(I):下記(i)乃至(iv)から選択される一以上をエラグ酸に接触させ、ウロリチンM5を生成する工程;
(i)〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のラクトナーゼ;
(ii)〔7〕に記載のポリヌクレオチドがコードするタンパク質;
(iii)該ラクトナーゼ若しくは該タンパク質を産生する微生物;
(iv)該微生物の処理物。
工程(V):該ウロリチンM5からウロリチンDを生成する能力を有する微生物に、該ウロリチンM5からウロリチンDを生成させる工程。
本発明によれば、新規ラクトナーゼの提供ができる。好ましい態様においては、該ラクトナーゼをエラグ酸に作用させてウロリチンM5を製造でき、また、他の好ましい態様においては、該ウロリチンM5から、ウロリチンM6、ウロリチンA(ただし、ウロリチンAは、ウロリチンCを経由する。)、ウロリチンC、又はウロリチンDを製造することができる。
本発明の一実施態様に係るラクトナーゼの活性のpH依存性を示す図である。 本発明の一実施態様に係るラクトナーゼの活性の温度依存性を示す図である。
<1.ラクトナーゼ>
本発明の一実施態様は、下記(1)の性質を有するラクトナーゼである。
(1)エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性を有する。
下記に示すように、エラグ酸には2つのエステル結合が存在する。
Figure 2022089821000001
エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうちの一方が加水分解されたものがウロリチンM5である。該ウロリチンM5は、エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうちの両方が加水分解される途中で生成する中間体と言うこともできる。
本実施態様に係るラクトナーゼは、その至適pHが、好ましくは6.0以上9.5以下、より好ましくは7.0以上9.0以下である。
また、その至適温度は、好ましくは28℃以上60℃以下、より好ましくは42℃以上55℃以下である。
また、その分子量は、SDS-PAGEで測定される分子量として37,800以上46,200以下、好ましくは42,000である。
本実施態様に係るラクトナーゼは、ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微
生物に由来するものが好ましく、その中でも、ゴルドニバクター・ウロリチンファシエンス(Gordonibacter urolithinfaciens)に属する微生物、ゴルドニバクター・パメラエアエ(Gordonibacter pamelaeae)に属する微生物、ゴルドニバクター・フェシホミニス(Gordonibacter faecihominis)に属する微生物等に由来するものがより好ましい。
さらに、ゴルドニバクター・ウロリチンファシエンス(Gordonibacter urolithinfacie
ns)に属する微生物であればDSM 27213株がより好ましく、ゴルドニバクター・パメラエアエ(Gordonibacter pamelaeae)に属する微生物であればDSM 19378
株がより好ましく、ゴルドニバクター・フェシホミニス(Gordonibacter faecihominis)に属する微生物であればJCM 16058株がより好ましい。該微生物は、1種類を用いてもよく複数種類を用いてもよい。
尚、本明細書において、DSMとの文言から始まる菌株の受託番号は、DSMZ (Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH) に保存されている微生物に付与された番号である。また、JCMとの文言から始まる菌株の受託番号は、理化学研究所バイオ
リソースセンターに保存されている微生物に付与された番号である。
また、DSM 27213株、DSM 19378株、JCM 16058株は、いずれも各菌株と同一の菌株に制限されず、実質的に同等の菌株であってもよい。実質的に同等の菌株とは、その16S rRNA遺伝子の塩基配列が、上記菌株の16S rRNA遺伝子の塩基配列と97.5%以上、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上の相同性を有する微生物である。さらに、いずれも各菌株、又はそれと実質的に同等の菌株から、変異処理、遺伝子組換え、自然変異株の選択等によって育種された菌株であってもよい。このことは、本明細書に記載されている微生物すべてに同様に適用される。
ゴルドニバクター・ウロリチンファシエンス(Gordonibacter urolithinfaciens)DSM 27213株が有するラクトナーゼのアミノ酸配列、およびそれをコードする遺伝子の塩基配列を、それぞれ配列番号3、配列番号1とする。
ゴルドニバクター・パメラエアエ(Gordonibacter pamelaeae)DSM 19378株
が有するラクトナーゼのアミノ酸配列、およびそれをコードする遺伝子の塩基配列を、それぞれ配列番号4、配列番号2とする。
また、本実施態様に係るラクトナーゼは、配列番号3又は配列番号4で表されるアミノ酸配列において、1~数個のアミノ酸が置換若しくは欠失、又は1~数個のアミノ酸が挿入若しくは付加したアミノ酸からなる、エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性を有するタンパク質であってもよい。
1~数個とは、好ましくは1~35個、より好ましくは1~30個、さらに好ましくは1~10個、特に好ましくは1~3個であり、アミノ酸がN末端側及び/又はC末端側に付加される場合も同様である。
置換は保存的置換が好ましく、保存的置換とは、置換部位が芳香族アミノ酸である場合には、Phe、Trp、Tyr間で、置換部位が疎水性アミノ酸である場合には、Leu、Ile、Val間で、極性アミノ酸である場合には、Gln、Asn間で、塩基性アミノ酸である場合には、Lys
、Arg、His間で、酸性アミノ酸である場合には、Asp、Glu間で、ヒドロキシル基を持つアミノ酸である場合には、Ser、Thr間でお互いに置換することを指す。保存的置換としては、具体的には、AlaからSer又はThrへの置換、ArgからGln、His又はLysへの置換、AsnからGlu、Gln、Lys、His又はAspへの置換、AspからAsn、Glu又はGlnへの置換、CysからSer又
はAlaへの置換、GlnからAsn、Glu、Lys、His、Asp又はArgへの置換、GluからGly、Asn、Gln、Lys又はAspへの置換、GlyからProへの置換、HisからAsn、Lys、Gln、Arg又はTyrへの置換、IleからLeu、Met、Val又はPheへの置換、LeuからIle、Met、Val又はPheへの置換、LysからAsn、Glu、Gln、His又はArgへの置換、MetからIle、Leu、Val又はPheへの置換、PheからTrp、Tyr、Met、Ile又はLeuへの置換、SerからThr又はAlaへの置換、ThrからSer又はAlaへの置換、TrpからPhe又はTyrへの置換、TyrからHis、Phe又はTrpへの置換、及び、ValからMet、Ile又はLeuへの置換が挙げられる。
また、本実施態様に係るラクトナーゼは、エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性を有する限り、アミノ酸配列(例えば、配列番号3や配列番号4で表されるアミノ酸配列)の全長に対して、80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上、特に好
ましくは99%以上の相同性を有するタンパク質であってもよい。
また、本実施態様に係るラクトナーゼは、エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性を有する限り、塩基配列(例えば、配列番号1や配列番号2で表される塩基配列)とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドにコードされるタンパク質であってもよい。「ストリンジェントな条件」とは、例えば、80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上、特に好ましくは99%以上の相同性を有するポリヌクレオチド同士がハイブリダイズし、それより相同性が低いポリヌクレオチド同士がハイブリダイズしない条件などが挙げられる。
本実施態様に係るラクトナーゼによる、エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性は、例えば、後述の実施例のように、エラグ酸を原料(基質)として、生成したウロリチンM5を測定することにより評価することができる。
<2.ラクトナーゼの製造方法>
本発明の他の実施態様は、ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物を培
養する工程を含む、前記(1)の性質を有するラクトナーゼの製造方法である。
該製造方法におけるゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物、ラクトナ
ーゼが有する性質についての詳細な説明は、前記と同様である。
ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物は、Anaerobe Basal Broth (ThermoFisher Scientific社製 CM0957)、Wilkins-Chalgren Anaerobe Broth (ThermoFisher Scientific社製 CM0643)、GAM培地(日水製薬株式会社)、変法GAM培地 (日水製薬株式
会社)等の嫌気性菌の培養に用いられる一般的な培地で培養される。
培養温度は、好ましくは25℃以上、より好ましくは30℃以上、さらに好ましくは33℃以上であり、一方で、好ましくは45℃以下、より好ましくは40℃以下、さらに好ましくは38℃以下である。
さらに、例えば、水溶性の有機物を炭素源として加えることができる。水溶性の有機物としては、例えば、ソルボース、フラクトース、グルコース、デキストリン、可溶性澱粉、などの糖類;メタノールなどのアルコール類;吉草酸、酪酸、プロピオン酸、酢酸、ギ酸、コハク酸など有機酸類;アルギニン、メチオニン、フェニルアラニン、バリン、グルタミン酸などのアミノ酸などである。
炭素源として培地に加える有機物の濃度は、効率的に発育させるために適宜調節することができる。通常、0.1~10wt/vol%の範囲で選択できる。
上記の炭素源に加えて、培地には窒素源を加えてもよい。窒素源としては、通常の培養や発酵に用いうる各種の窒素化合物を用いることができる。
好ましい無機窒素源は、アンモニウム塩、及び硝酸塩である。より好ましくは、硫安、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム、クエン酸トリアンモニウム、硝酸カリウム及び硝酸ソーダである。
一方、好ましい有機窒素源は、アミノ酸類、酵母エキス、ペプトン類(乳由来ペプトン、大豆由来ペプトン、大豆由来ペプチドなど)、肉エキス(例えば、ラブ‐レムコ末、カツオエキス、マグロエキス、カツオエキス、ブイヨン、貝類エキスなど)、肝臓エキス、消化血清末などである。より好ましい有機窒素源は、アルギニン、システイン、シトルリン、リジン、トリプトファン、酵母エキス、ペプトン類である。
さらに、炭素源や窒素源に加えて、エキス類、ビタミン類、金属塩類・無機化合物など
の微生物増殖因子を培地に加えることもできる。エキス類としては、ヘミン、ヘム鉄、消化血清末、肝臓エキス、血液消化物などが挙げられる。ビタミン類としては、ビオチン、葉酸、ピリドキサール、チアミン、リボフラビン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸、ビタミンB12、チオオクト酸、p‐アミノ安息香酸、ビタミンK類などが挙げられる。金属塩類・無機化合物としては、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、塩化ナトリウム、塩化コバルト、塩化カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、明ばん、モリブデン酸ナトリウム、塩化カリウム、ホウ酸等、塩化ニッケル、タングステン酸ナトリウム、セレン酸ナトリウム、亜セレン酸ナトリウム、硫酸第一鉄アンモニウム、クエン酸鉄(II)、酢酸ナトリウム三水和物、硫酸マグネシウム七水和物、硫酸マンガン四水和物などが挙げられる。これら金属類は、ミネラル酵母の形態で添加することも可能である。
これらの無機化合物やビタミン類など、動植物由来の増殖補助因子を添加して培養液を製造する方法は公知である。培地は、液体、半固体、あるいは固体とすることができる。好ましい培地の形態は、液体培地である。
ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物によるラクトナーゼの産生は、
前記培地に原料(基質)であるエラグ酸又はエラグ酸の前駆体を添加することにより誘導される。エラグ酸の前駆体としては、プニカラジン、ゲラニインなどのエラジタンニンなどが挙げられる。該原料(基質)は、前記培地中の濃度で0.01g/L以上20g/L以下となるように添加することが好ましい。
ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物により産生されたラクトナーゼ
を回収するには、前記ラクトナーゼ産生後にその培養物を回収し、システイン、2‐メルカプトエタノールやジチオスレイトール等の還元剤や、フェニルメタンスルホニルフルオリド(PMFS)、ペプスタチンA、エチレンジアミン4酢酸のようなプロテアーゼ阻害剤を加えた緩衝液中で、微生物を破砕して無細胞抽出液とする。該無細胞抽出液から、タンパク質の溶解度による分画や各種のクロマトグラフィーなどを適宜組み合わせることにより精製することができる。いずれも常法に従うことができる。
<3.ポリヌクレオチド>
本発明の他の実施態様は、下記(a)又は(b)のポリヌクレオチドである。詳細は既に記載した通りである。
(a)配列番号1又は配列番号2で表される塩基配列を含むポリヌクレオチド;
(b)配列番号1又は配列番号2で表される塩基配列と90%以上の相同性を有する塩基配列を含み、エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド。
<4.遺伝子工学を用いた実施態様>
本発明の他の実施態様は、前記ポリヌクレオチドを含む組換えベクター;前記ポリヌクレオチドを発現可能に保持した又は前記ベクターを発現可能に保持した、形質転換体;前記形質転換体を培養する工程を含む、前記ポリヌクレオチドがコードするタンパク質を製造する方法である。
前記ポリヌクレオチドを公知の発現ベクターに挿入することにより、ラクトナーゼ発現ベクターとすることができる。そして、該発現ベクターを用いて微生物等を形質転換すれば形質転換体を得ることができ、該形質転換体を培養等してラクトナーゼを産生させればラクトナーゼを取得することができる。微生物としては、例えば、乳酸菌を含む嫌気性細菌等が挙げられる。いずれも常法に従うことができる。
また、微生物以外でも、植物、動物において様々な宿主、ベクター系が開発されており、特に蚕を用いた系(Nature 315, 592-594 (1985))や、菜種、トウモロコシ、ジャガイ
モなどの植物中に大量に異種タンパク質を発現させる系が開発されており、これらを用いてもよい。
<5.ウロリチンM5の製造方法>
本発明の他の実施態様は、下記工程(I)を含む、ウロリチンM5の製造方法である。
工程(I):下記(i)乃至(iv)から選択される一以上をエラグ酸に接触させる工程。
(i)前記ラクトナーゼ;
(ii)前記ポリヌクレオチドがコードするタンパク質;
(iii)該ラクトナーゼ若しくは該タンパク質を産生する微生物;
(iv)該微生物の処理物。
(i)前記ラクトナーゼ、(ii)前記ポリヌクレオチドがコードするタンパク質は、それぞれエラグ酸と接触することで、エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解してウロリチンM5を生成する。また、(iii)該ラクトナーゼ若しくは該タンパク質を産生する微生物、(iv)該微生物の処理物では、それらに含まれるラクトナーゼ又は該タンパク質がエラグ酸と接触することで、エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解してウロリチンM5を生成する。
(i)前記ラクトナーゼ、(ii)前記ポリヌクレオチドがコードするタンパク質は、精製したものに限定されず、部分精製したものを含む。
また、(iv)該微生物の処理物としては、例えば、界面活性剤やトルエンなどの有機溶媒による処理によって細胞膜の透過性を変化させた微生物や、ガラスビーズや酵素による処理によって菌体を破砕した無細胞抽出液やそれを部分精製したものなどが挙げられる。
前記(i)乃至(iv)から選択される一以上をエラグ酸に接触させるには、水中;水に溶解しにくい有機溶媒、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、クロロホルム、n‐ヘキサンなどの有機溶媒中;又は、該有機溶媒とエタノールやアセトン等の水性媒体との2相混合系により行うことができる。
また、原料(基質)であるエラグ酸、及び生成物であるウロリチンM5の溶解度を上げるために、α‐シクロデキストリン、β‐シクロデキストリン、γ‐シクロデキストリンや、これらの誘導体を添加してもよい。
本工程は、固定化酵素、膜リアクター等を利用して行うことも可能である。
本工程における温度は、好ましくは4℃以上、より好ましくは25℃以上であり、一方で、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下である。
pHは、好ましくは5以上、より好ましくは6以上であり、一方で、好ましくは10以下、より好ましくは9.5以下である。
原料(基質)であるエラグ酸の反応液中の濃度は、0.01g/L以上、好ましくは0.1g/L以上、より好ましくは1.0g/L以上であり、一方で、100g/L以下、好ましくは50g/L以下、より好ましくは20g/L以下である。
本製造方法は、得られたウロリチンM5を定量する工程(定量工程)を含んでもよい。定量方法は常法に従うことができる。例えば、培養液に、必要に応じてギ酸などの酸を添加した酢酸エチルを加えて、激しく撹拌した後に遠心し、酢酸エチル層を取り出す。必要に応じて同様の操作を数回行い、それら酢酸エチル層を合わせてウロリチン類抽出液を得る。この抽出液をエバポレーターなどを用いて減圧下に濃縮、乾固し、メタノールに溶解させる。これをポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜などの膜を使用して濾過し、不溶物を除去したものを高速液体クロマトグラフィーを用いて定量する。高速液体クロマトグラフィーの条件としては、例えば以下が挙げられるが、これに限定されない。
[高速液体クロマトグラフィー条件]
カラム:Inertsil ODS-3(250×4.6mm)(GL Science社製)
溶離液:水/アセトニトリル/酢酸=74/25/1
流速:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:UV(305nm)
また、本製造方法は、得られたウロリチンM5を精製する工程(精製工程)や、濃縮する工程(濃縮工程)を含んでもよい。精製工程における精製処理としては、熱等による微生物の殺菌;遠心分離、精密濾過(MF)、限外濾過(UF)、ナノ濾過(NF)などによる除菌;固形物、高分子物質の除去;有機溶媒やイオン性液体などによる抽出及び晶析;疎水性吸着剤、イオン交換樹脂、活性炭カラム等を用いた吸着等のクロマトグラフィー、脱色といった処理を行うことができる。また、濃縮工程における濃縮処理としては、エバポレーター、逆浸透膜等による濃縮が挙げられる。
さらに、ウロリチンM5を含む溶液は、凍結乾燥、噴霧乾燥などにより粉末化することもできる。粉末化においては、ラクトース、デキストリン、コーンスターチ等の賦形剤を添加することもできる。
<6.ウロリチンCの製造方法>
本発明の他の実施態様は、上記工程(I)及び下記(II)を含み、該工程(I)及び(II)が同一の系で行われる、ウロリチンCの製造方法である。
工程(II):ウロリチンM5からウロリチンCを生成する能力を有する微生物に、該ウロリチンM5からウロリチンCを生成させる工程。
工程(II)では、例えば、実施例に記載されるように、ウロリチンM5を含有する溶液において、ウロリチンM5からウロリチンCを生成する能力を有する微生物を培養し、該ウロリチンM5からウロリチンCを生成させることなどが挙げられる。該微生物として、例えば、ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物が挙げられる。好まし
いゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物としては、前記<1.ラクトナ
ーゼ>欄に記載したゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物が挙げられる
。また、ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物の培養条件等としては、
前記<2.ラクトナーゼの製造方法>欄に記載したゴルドニバクター(Gordonibacter)
属に属する微生物の培養条件等の説明を援用する。
工程(I)及び(II)が「同一の系で行われる」とは、工程(I)で生成したウロリチンM5が工程(II)のウロリチンM5としてそのまま用いられて、該工程(II)でウロリチンCが生成されるまでの一連の流れが、同一の系で連続して行われることをいう。すなわち、工程(I)と工程(II)との間に、例えば、工程(I)で生成したウロリチンM5を分離及び/又は精製する工程などを含まないことをいう。
本製造方法は、得られたウロリチンCを定量する工程(定量工程)や、精製する工程(精製工程)、濃縮する工程(濃縮工程)を含んでもよい。それらの詳細は、前記<5.ウロリチンM5の製造方法>欄の説明を援用する。
さらに、ウロリチンCを含む溶液は、凍結乾燥、噴霧乾燥などにより粉末化することもできる。粉末化においては、ラクトース、デキストリン、コーンスターチ等の賦形剤を添加することもできる。
<7.ウロリチンAの製造方法>
本発明の他の実施態様は、上記工程(I)及び(II)並びに下記(III)を含み、上記工程(I)と(II)とが同一の系で行われる、上記工程(II)と下記工程(II
I)とが同一の系で行われる、又は工程(I)乃至(III)が同一の系で行われる、ウロリチンAの製造方法である。
工程(III):ウロリチンCからウロリチンAを生成する能力を有する微生物に、該ウロリチンCからウロリチンAを生成させる工程。
尚、上記「同一の系で行われる」については、既出の定義を援用する。
工程(III)では、例えば、実施例に記載されるように、ウロリチンCを含有する溶液において、ウロリチンCからウロリチンAを生成する能力を有する微生物を培養し、該ウロリチンCからウロリチンAを生成させることなどが挙げられる。該微生物として、例えば、クロストリジウム(Clostridium)属に属する微生物が挙げられ、より具体的には
、クロストリジウム・ボルテアエ(Clostridium bolteae)に属する微生物、クロストリ
ジウム・アスパラギフォルメ(Clostridium asparagiforme)に属する微生物、クロスト
リジウム・シトロニアエ(Clostridium citroniae)に属する微生物が挙げられる。該微
生物は、1種類を用いてもよく複数種類を用いてもよい。
クロストリジウム・ボルテアエ(Clostridium bolteae)に属する微生物の中では、D
SM 29485株、DSM 15670株、JCM 12243株がより好ましく、DSM 15670株がさらに好ましい。
クロストリジウム・アスパラギフォルメ(Clostridium asparagiforme)に属する微生
物の中では、DSM 15981株が好ましい。
クロストリジウム・シトロニアエ(Clostridium citroniae)に属する微生物の中では
、DSM 19261株が好ましい。
以上の微生物は、属、種、株に拘らず、1種でも2種以上を用いてもよい。
尚、本明細書において、DSMとの文言から始まる菌株の受託番号は、DSMZ (Deutsche
Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH) に保存されている微生物に付
与された番号である。また、JCMとの文言から始まる菌株の受託番号は、理化学研究所バイオリソースセンターに保存されている微生物に付与された番号である。
ウロリチンCからウロリチンAを生成する能力を有する微生物の培養条件等としては、前記<2.ラクトナーゼの製造方法>欄に記載したゴルドニバクター(Gordonibacter)
属に属する微生物の培養条件等の説明を援用する。
本製造方法は、得られたウロリチンAを定量する工程(定量工程)や、精製する工程(精製工程)、濃縮する工程(濃縮工程)を含んでもよい。それらの詳細は、前記<5.ウロリチンM5の製造方法>欄の説明を援用する。
さらに、ウロリチンAを含む溶液は、凍結乾燥、噴霧乾燥などにより粉末化することもできる。粉末化においては、ラクトース、デキストリン、コーンスターチ等の賦形剤を添加することもできる。
<8.ウロリチンM6の製造方法>
本発明の他の実施態様は、上記工程(I)及び下記(IV)を含み、該工程(I)及び(IV)が同一の系で行われる、ウロリチンM6の製造方法である。
工程(IV):ウロリチンM5からウロリチンM6を生成する能力を有する微生物に、該ウロリチンM5からウロリチンM6を生成させる工程。
尚、上記「同一の系で行われる」については、既出の定義を援用する。
工程(IV)では、例えば、実施例に記載されるように、ウロリチンM5を含有する溶液において、ウロリチンM5からウロリチンM6を生成する能力を有する微生物を培養し、該ウロリチンM5からウロリチンM6を生成させることなどが挙げられる。該微生物として、例えば、ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物が挙げられる。好
ましいゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物としては、前記<1.ラク
トナーゼ>欄に記載したゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物が挙げら
れる。また、ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物の培養条件等として
は、前記<2.ラクトナーゼの製造方法>欄に記載したゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物の培養条件等の説明を援用する。
本製造方法は、得られたウロリチンM6を定量する工程(定量工程)や、精製する工程(精製工程)、濃縮する工程(濃縮工程)を含んでもよい。それらの詳細は、前記<5.ウロリチンM5の製造方法>欄の説明を援用する。
さらに、ウロリチンM6を含む溶液は、凍結乾燥、噴霧乾燥などにより粉末化することもできる。粉末化においては、ラクトース、デキストリン、コーンスターチ等の賦形剤を添加することもできる。
<9.ウロリチンDの製造方法>
本発明の他の実施態様は、上記工程(I)及び下記(V)を含み、該工程(I)及び(V)が同一の系で行われる、ウロリチンDの製造方法である。
工程(IV):ウロリチンM5からウロリチンDを生成する能力を有する微生物に、該ウロリチンM5からウロリチンDを生成させる工程。
尚、上記「同一の系で行われる」については、既出の定義を援用する。
工程(V)では、例えば、実施例に記載されるように、ウロリチンM5を含有する溶液において、ウロリチンM5からウロリチンDを生成する能力を有する微生物を培養し、該ウロリチンM5からウロリチンDを生成させることなどが挙げられる。該微生物として、例えば、ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物が挙げられる。好ましい
ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物としては、前記<1.ラクトナー
ゼ>欄に記載したゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物が挙げられる。
また、ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物の培養条件等としては、前
記<2.ラクトナーゼの製造方法>欄に記載したゴルドニバクター(Gordonibacter)属
に属する微生物の培養条件等の説明を援用する。
本製造方法は、得られたウロリチンDを定量する工程(定量工程)や、精製する工程(精製工程)、濃縮する工程(濃縮工程)を含んでもよい。それらの詳細は、前記<5.ウロリチンM5の製造方法>欄の説明を援用する。
さらに、ウロリチンDを含む溶液は、凍結乾燥、噴霧乾燥などにより粉末化することもできる。粉末化においては、ラクトース、デキストリン、コーンスターチ等の賦形剤を添加することもできる。
以下、具体的な実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1:ラクトナーゼ遺伝子のクローニング]
常法に従い、ゴルドニバクター・ウロリチンファシエンス(Gordonibacter urolithinfaciens)DSM 27213株からゲノムDNAを調製した。これを鋳型とし下記プライマーセットを用いたPCRでラクトナーゼ遺伝子を増幅し、発現ベクターpET-21b(+)に挿入して、pET-21b(+)_GuUroH+119を構築した。
5'- AATGGATCCGCGGAGCGCGAAGTTACACCGATCTACCGGTAA -3'(配列番号5)
5'- TATGAATTCCTACAGGTTGAACAGCTTCGCCGCGTTGCCGCC -3'(配列番号6)
[実施例2:大腸菌におけるラクトナーゼの発現]
大腸菌Rosetta2(DE3)株をCa法により pET-21b(+)_GuUroH+119で形質転換した。
得られた形質転換株を5mLの34μg/mLクロラムフェニコール、30μg/mLカナマイシンを含むLB培地で、37℃、2時間振盪培養した。培養液に1mMとなるようにIPTGを添加し、更に37℃、3時間誘導培養した。
得られた培養液を遠心分離し、湿菌体を調製した。得られた湿菌体を0.3mLのBugBuster Master Mix (Novagen製)に懸濁し、室温で緩やかに振盪し、菌を破砕した。
[実施例3:ラクトナーゼの発現解析]
実施例2で調製した細胞破砕液をSDS-PAGEにより解析した。アクリルアミド濃度を12.5%とし、タンパク質分子量マーカーとしてAE-1440EzStandard(アトー株式会社製)を用いた。その結果、ラクトナーゼと思われるバンドが観察され、その分子量は42,400であった。尚、一般にSDS-PAGEによる分子量測定は10%程度の誤差を含むと考えられている。
[実施例4:ウロリチンM5の製造]
実施例2で調製した細胞破砕液を用いて、エラグ酸の初濃度1mg/mL(約3.3mM)含む反応液中で、37℃、24時間の反応を行った。
反応液100μLをサンプリングし、1%ギ酸を含むジメチルアセトアミド200mLを添加し混合した。得られた希釈液を遠心分離し、その上清を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により解析した。その条件は、下記HPLC条件1の通りである。
その結果、0.267mMのウロリチンM5が検出された。
<HPLC条件1>
カラム:Cosmosil 5C18-AR-II (4.6×150)
溶離液A:1%ギ酸
B:1%ギ酸を含むアセトニトリル
流速:1mL/min
カラム温度:40℃
検出:UV(349nm)
[実施例5:ラクトナーゼのHis-tag付加タンパク質として発現プラスミドの構築]
実施例1と同様に、ゴルドニバクター・ウロリチンファシエンス(Gordonibacter urolithinfaciens)DSM 27213株由来ゲノムDNAを鋳型とし、下記プライマーセットを用いてPCRでラクトナーゼ遺伝子をクローニングし、pET-28a(+)に挿入することにより、ラクトナーゼのN末側にHis-tagを付加したタンパク質として発現可能な発現プラ
スミドpET-28a_GuUroH-Histag(N)を構築した。
5'-GCCGGATCCATGGCAGACAACAAGGTCATCGACATCAACATG-3'(配列番号7)
5'-TATGAATTCCTACAGGTTGAACAGCTTCGCCGCGTTGCCGCC-3'(配列番号8)
[実施例6:大腸菌におけるラクトナーゼの発現]
大腸菌Rosetta2 (DE3)株をCa法によりpET-28a_GuUroH-Histag(N)で形質転換した。
得られた形質転換株を5mLの34μg/mLクロラムフェニコール、30μg/mLカナマイシンを含むLB培地で、37℃、2.5時間振盪培養した。培養液に終濃度0.1mMとなるようにIPTGを添加し、更に30℃、4時間誘導培養した。
得られた培養液を遠心分離し、湿菌体を調製した。得られた湿菌体を0.3mLのBugBuster MasteMix (Novagen製)に懸濁し、室温で緩やかに振盪し、菌を破砕した。得られた破砕液を遠心分離し、上清として可溶性画分を、沈殿として不溶性画分を調製した。
[実施例7:ラクトナーゼの発現解析]
実施例6で調製した可溶性画分と不溶性画分とSDS-PAGEにより解析した。アクリルアミド濃度を12.5%とし、タンパク質分子量マーカーとしてAE-1440EzStandard(アト
ー株式会社製)を用いた。その結果、可溶性画分と不溶性画分との両方に、ラクトナーゼと思われるバンドが観察され、その分子量は43,800(His-tagを含めて)であった。尚、一般にSDS-PAGEによる分子量測定は10%程度の誤差を含むと考えられている。
[実施例8-1:ラクトナーゼ活性の確認]
実施例6と同様に、終濃度0.1mMのIPTGを用いて30℃、7時間誘導した菌体を破砕し、無細胞抽出液を調製した。得られた無細胞抽出液を用いて、37℃、7時間反応させて、原料(基質)であるエラグ酸から生成したウロリチンM5をHPLCにより定量した。その条件は、上記HPLC条件1の通りである。
その結果、無細胞抽出液の比活性は15.7mU/mg-蛋白質であった。尚、1Uは、上記の条件下、1分間に1μmolのウロリチンM5生成を触媒する活性を指す。
[実施例8-2:ラクトナーゼ活性の至適pHの確認]
次の緩衝液を用いて実施例8-1と同様の実験を行い、ラクトナーゼ活性の至適pHを確認した。ただし、温度を37℃、反応時間を3時間とした。
・pH2.5、3、3.5: 20mMクエン酸緩衝液
・pH3.5、4、4.5、5、5.5: 20mM酢酸緩衝液
・pH6、6.5、7、7.5、8: 20mMリン酸カリウム緩衝液
・pH7.5、8、8.5、9: 20mMトリス‐塩酸緩衝液
・pH9.5、10、10.5、11: 20mM炭酸緩衝液
・pH11.5、12: 20mMリン酸ナトリウム緩衝液
結果を図1に示す。図1は、pHが9のときのラクトナーゼ活性を100とした場合の、各pHにおけるラクトナーゼの相対活性である。pHが7.0以上9.0以下の範囲付近において、ラクトナーゼ活性は最大活性の80%以上の活性を示した。
[実施例8-3:ラクトナーゼ活性の至適温度の確認]
20mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.5)を用いて実施例8-1と同様の実験を行い、ラクトナーゼ活性の至適温度を確認した。ただし、反応時間を3時間とした。温度として、10、15、20、28、32、37、42、50、55、60、70℃を採用した。
結果を図2に示す。図2は、温度が50℃のときのラクトナーゼ活性を100とした場合の、各温度におけるラクトナーゼの相対活性である。温度が42℃以上55℃以下の範囲付近において、ラクトナーゼ活性は最大活性の80%以上の活性を示した。
[実施例9:ラクトナーゼの精製]
実施例6の方法により得られた無細胞抽出液をHis-トラップカラムを用いて精製した。
洗浄液A(20 mM KPB (pH 7.4), 0.5 M NaCl, 20 mM imidazole)で平衡化したHisTrap
HP (5 mL)(GE Healthcare製)に無細胞抽出液を添加し、ラクトナーゼを吸着させた後
、同洗浄液Aでカラムを洗浄した。その後、溶出液B(20 mM KPB (pH 7.4), 0.5 M NaCl, 500 mM imidazole)でラクトナーゼを溶出させた。
精製酵素は、SDS-PAGEで単一バンドを示し、その比活性は、444mU/mg-蛋白質であった。
[実施例10:エラグ酸からウロリチンM5の製造例]
実施例6で得られた形質転換体を、5mLの34μg/mLクロラムフェニコール、及び30μg/mLカナマイシンを含むLB培地で、37℃、15時間振盪培養した。培養液を新鮮な同培地7mLに植菌し、37℃で38時間培養後、エラグ酸0.2mg(終濃度約0.1mM)を添加し、更に、12時間培養した。
培養液100μLをサンプリングし、1%ギ酸を含むジメチルアセトアミド200mLを添加し混合した。得られた希釈液を遠心分離し、その上清をHPLCにより解析した。その条件は、上記HPLC条件1の通りである。
その結果、0.076mMのウロリチンM5と0.008mMのエラグ酸とが検出された。
[比較例1]
形質転換体の代わりにプラスミドを含まない宿主(大腸菌 Rosetta2 (DE3) 株)を用いたこと以外は実施例10と同様にした。
その結果、ウロリチンM5は検出されなかった。
[実施例11:ウロリチンM5からウロリチンM6の製造例]
ABB培地(Oxoid社製)に、ウロリチンM5を最終濃度が3.3mMとなるように添加した後、加熱滅菌し、気相をN:CO:H(80%/10%/10%)ガスで置換したものを基本培地とした。該基本培地に、ゴルドニバクター・ウロリチファシエンスDSM 27213株を植菌し、37℃で嫌気的に培養した。培養終了後、培養液1mLに対して等量のDMSOを添加してウロリチン類を溶解し、HPLCによりウロリチン類の定量分析を行った。その条件は、下記HPLC条件2の通りである。
その結果、14日間の培養により、0.406mMのウロリチンM6が生成した。
<HPLC条件2>
カラム:Inertsil ODS-3(φ4.6mm×250mm,5μm)(GL Science社製)
溶離液A:1%ギ酸
B:1%ギ酸を含むアセトニトリル
流速:1mL/min
カラム温度:40℃
検出:UV(305nm)
[実施例12:ウロリチンM5からウロリチンCの製造例]
ABB培地(Oxoid社製)に、ウロリチンM5を最終濃度が3.3mMとなるように添加した後、加熱滅菌し、気相をN:CO:H(80%/10%/10%)ガスで置換したものを基本培地とした。該基本培地に、ゴルドニバクター・ウロリチファシエンスDSM 27213株を植菌し、37℃で嫌気的に培養した。培養終了後、培養液1mLに対して等量のDMSOを添加してウロリチン類を溶解し、HPLCによりウロリチン類の定量分析を行った。その条件は、上記HPLC条件2の通りである。
その結果、14日間の培養により、0.0707mMのウロリチンCが生成した。
[実施例13:ウロリチンCからウロリチンAの製造例1]
ABB培地(Oxoid社製)に、ウロリチンAの前駆体として、最終濃度が1.0g/LとなるようにウロリチンCを添加した後、加熱滅菌し、気相をN:CO:H(80%/10%/10%)ガスで置換したものを基本培地とした。該基本培地に、クロストリジウム・ボルテアエJCM 12243株、DSM 15670株、又は、DSM 29485株を植菌し、37℃で嫌気的に培養した。培養終了後、培養液5mLに対して等量の酢酸エチルでウロリチン類を抽出し、得られた酢酸エチル相を減圧濃縮し、乾固した。このようにして得た乾固物をメタノール0.5mLに再溶解し、HPLCによりウロリチン類の定量分析を行った。その条件は、上記HPLC条件2の通りである。また、DALTON PHARMA社製のウロリチン類を標品として用い、DMSOに溶解して用いた。
その結果、2週間の培養により、それぞれにおいて、添加したウロリチンCの89%、
100%、89%がウロリチンAに変換された。
[実施例14:ウロリチンCからウロリチンAの製造例2]
クロストリジウム・アスパラギフォルメDSM 15981株を用いて5日間の培養をしたこと以外は実施例13と同様にした結果、添加したウロリチンCの95%がウロリチンAに変換された。
[実施例15:ウロリチンCからウロリチンAの製造例3]
クロストリジウム・シトロニアエDSM 19261株を用いて5日間の培養をしたこと以外は実施例13と同様にした結果、添加したウロリチンCの82%がウロリチンAに変換された。
[実施例16:ウロリチンCからウロリチンAの製造例4]
0.1%エラグ酸(SIGMA社製)を含むABB培地(Oxoid社製)に、クロストリジウム・ボルテアエJCM 12243株及びゴルドニバクター・パメラエアエDSM 19378株を植菌し、実施例13と同様に培養した結果、2週間の培養により、添加したエラグ酸の67%がウロリチンAに変換された。
[実施例17:ウロリチンCからウロリチンAの製造例5]
クロストリジウム・ボルテアエJCM 12243株及びゴルドニバクター・ウロリチファシエンスDSM 27213株を用いたこと以外は実施例16と同様に培養した結果、2週間の培養により、添加したエラグ酸の62%がウロリチンAに変換された。
[実施例18:ウロリチンCからウロリチンAの製造例6]
クロストリジウム・アスパラギフォルメDSM 15981株及びゴルドニバクター・ウロリチファシエンスDSM 27213株を用いたこと以外は実施例16と同様に培養した結果、5日間の培養により、添加したエラグ酸の60%がウロリチンAに変換された。
[実施例19:ウロリチンCからウロリチンAの製造例7]
クロストリジウム・シトロニアエDSM 19261株及びゴルドニバクター・ウロリチファシエンスDSM 27213株を用いたこと以外は実施例16と同様に培養した結果、5日間の培養により、添加したエラグ酸の60%がウロリチンAに変換された。
[実施例20:ウロリチンM5からウロリチンDの製造例]
ABB培地(Oxoid社製)に、ウロリチンM5を最終濃度が3.3mMとなるように添加した後、加熱滅菌し、気相をN:CO:H(80%/10%/10%)ガスで置換したものを基本培地とした。該基本培地に、ゴルドニバクター・ウロリチファシエンスDSM 27213株を植菌し、37℃で嫌気的に培養した。培養終了後、培養液1mLに対して等量のDMSOを添加してウロリチン類を溶解し、HPLCによりウロリチン類の定量分析を行った。その条件は、上記HPLC条件2の通りである。
その結果、14日間の培養により、0.011mMのウロリチンM6が生成した。
本発明により、ウロリチン類の工業的生産に有利なラクトナーゼが提供される。該ラクトナーゼにより効率的にウロリチンM5の製造が可能となり、該ウロリチンM5を介したウロリチン類の生産が可能となる。ウロリチン類は、医薬品、化粧品、機能性食品の素材として有用であり、本発明は産業上、非常に有用である。

Claims (1)

  1. ゴルドニバクター(Gordonibacter)属に属する微生物に由来する、下記(1)の性質
    を有するラクトナーゼ:
    (1)エラグ酸に存在する2つのエステル結合のうち少なくとも一方を加水分解する反応を触媒する活性を有する。
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