JP2022087962A - コンバイン及び自動運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】途中作業位置に対して自動刈取走行を適切な位置で中断し、自動刈取走行及び途中作業を円滑に行うコンバイン及び自動運転方法を提供する。【解決手段】コンバイン1は、制御装置50を備えていて、制御装置50は、走行経路作成部61、位置設定部62、途中作業経路作成部63又は自動運転制御部64として機能する。走行経路作成部61は、圃場の未刈領域に対して複数の行程を組み合わせて走行経路を作成する。位置設定部62は、刈取走行の作業量に応じた途中作業を予め設定された途中作業位置で行うために、自動刈取走行を中断する中断位置を作業量に基づいて所定の中断行程の終端に設定する。途中作業経路作成部63は、途中作業を行うために、中断位置から途中作業位置へ向かう途中作業経路を作成する。自動運転制御部64は、走行経路又は途中作業経路に従って自動走行又は自動刈取を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、自動刈取走行を中断して途中作業を行うために中断位置を適宜決定するコンバイン及び当該コンバインの自動運転方法に関する。
従来、圃場を走行しながら穀稈の刈取を行うコンバインは、GPS等の衛星測位システムを利用して取得した自装置の位置情報に基づいて、予め設定された走行経路に従って自動刈取走行を行うことができる。また、コンバインは、自動刈取走行中に他の途中作業を行うことがあり、例えば、刈取後に貯留している穀粒の排出作業や、燃料の補給作業を行うことがある。このような途中作業は、枕地等に設けられた途中作業位置において、自動刈取走行の走行経路から外れて行われる。
例えば、特許文献1に開示される自動走行システムは、自動走行を行う走行経路を設定する経路設定部と、機体の位置と走行経路とに基づいて機体の自動走行制御を行う自動走行制御部と、収穫機の状態を検出する状態検出部と、状態検出部の検出結果に基づいて自動走行の中断を判定可能な中断判定部とを備えている。経路設定部は、中断判定部によって自動走行の中断が判定されると、圃場内において自動走行の中断後に作業する途中作業位置と、自動走行の中断が判定されたときの機体の位置と、圃場の収穫状況とに基づいて、途中作業位置へ移動する途中作業経路を生成する。
特開2020-22429号公報
自動刈取走行の途中で途中作業に移行する場合、自動刈取走行の中断位置から途中作業位置までの移動経路には未刈領域が存在することがあり、未刈領域を回避しながら途中作業位置へ到達する移動経路を作成する必要がある。そのため、特許文献1のような従来の技術では、途中作業位置と機体の位置とに基づいて途中作業経路を生成するが、途中作業位置や未作業地(未刈領域)との位置関係を考慮することなく機体の位置を決定してしまうため、途中作業位置と機体の位置との間に未刈領域が存在することとなり、途中作業位置までの移動経路の作成が困難になってしまい、未刈領域を回避する移動経路が複雑化してしまう。また、途中作業位置に対して中断位置が遠く離れている場合、移動経路が長くなってしまう。その結果、途中作業位置への移動及び途中作業を円滑に行うことができず、途中作業を完了するまでに時間がかかり、従って、自動刈取走行を完了するまでに時間がかかるという問題が生じる。
本発明は、途中作業位置に対して自動刈取走行を適切な位置で中断し、自動刈取走行及び途中作業を円滑に行うことができるコンバイン及び自動運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のコンバインは、走行経路に従って自動刈取走行を行うコンバインであって、圃場の未刈領域に対して複数の行程を組み合わせて前記走行経路を作成する走行経路作成部と、刈取走行の作業量に応じた途中作業を予め設定された途中作業位置で行うために、前記自動刈取走行を中断する中断位置を前記作業量に基づいて所定の中断行程の終端に設定する位置設定部と、前記途中作業を行うために、前記中断位置から前記途中作業位置へ向かう途中作業経路を作成する途中作業経路作成部と、前記走行経路又は前記途中作業経路に従って自動走行又は自動刈取を制御する自動運転制御部と、を備えることを特徴とする。
上記の本発明のコンバインにおいて、前記位置設定部は、前記途中作業位置の設けられる枕地側を進行方向とする行程を前記中断行程とするとよい。
上記の本発明のコンバインにおいて、前記位置設定部は、前記途中作業を行う前記途中作業位置として、貯留した穀粒の排出作業を行う排出位置を予め設定していて、穀粒の収穫積算量が満量になる限界位置よりも手前の行程を前記中断行程として予測するとよい。
上記の本発明のコンバインにおいて、前記途中作業経路作成部は、前記中断位置へ進入する直線経路を接線とする中断旋回円及び前記途中作業位置へ進入する直線経路を接線とする進入旋回円を設定し、前記中断旋回円及び前記進入旋回円が接触しない場合、前記中断旋回円及び前記進入旋回円と、前記中断旋回円及び前記進入旋回円の共通接線とに基づいて前記途中作業経路を作成し、前記自動運転制御部は、前記自動刈取走行によって当該コンバインが前記中断位置に到達すると、前記走行経路の前記自動刈取走行を前記途中作業経路の途中作業走行に切り替えるとよい。
上記の本発明のコンバインは、前記中断旋回円及び前記進入旋回円が接触する場合、前記途中作業経路に適用する前記途中作業位置への進入パターンとして、既刈領域を周回してから前記途中作業位置まで前進して進入する第1進入パターンと、前記途中作業位置の退出方向側から自動で後退して進入する第2進入パターンと、前記途中作業位置の退出方向側から手動で後退して進入する第3進入パターンとの何れかを選択する選択部を更に備えるとよい。
上記の本発明のコンバインにおいて、前記位置設定部は、前記途中作業の完了後に前記自動刈取走行を再開するために、前記中断行程の次の行程又は前記途中作業位置から最も近い行程を再開行程として設定して、前記自動刈取走行を再開する再開位置を前記再開行程の始端に設定し、前記途中作業経路作成部は、前記途中作業位置から退出する直線経路を接線とする退出旋回円及び前記再開位置へ進入する直線経路を接線とする再開旋回円を設定し、前記退出旋回円及び前記再開旋回円と、前記退出旋回円及び前記再開旋回円の共通接線とに基づいて再開経路を作成し、前記自動運転制御部は、前記途中作業の完了後、前記再開経路の再開走行を行うように自動走行を制御し、当該再開走行によって当該コンバインが前記再開位置に到達すると、前記再開経路の再開走行を前記走行経路の前記自動刈取走行に切り替えるとよい。
上記の本発明のコンバインにおいて、前記途中作業経路作成部は、作成した前記途中作業経路上に障害物が存在する場合、前記障害物を回避する回避旋回円を設定し、前記中断旋回円及び前記回避旋回円と、前記中断旋回円及び前記回避旋回円の共通接線とを連結すると共に、前記回避旋回円及び前記進入旋回円と、前記回避旋回円及び前記進入旋回円の共通接線とを連結して、前記途中作業経路を再作成するとよい。
上記の本発明のコンバインにおいて、前記途中作業経路作成部は、前記再開経路上に障害物が存在する場合、前記障害物を回避する回避旋回円を設定し、前記退出旋回円及び前記回避旋回円と、前記退出旋回円及び前記回避旋回円の共通接線とを連結すると共に、前記回避旋回円及び前記再開旋回円と、前記回避旋回円及び前記再開旋回円の共通接線とを連結して、前記再開経路を再作成するとよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の自動運転方法は、走行経路に従って自動刈取走行を行うコンバインの自動運転方法であって、圃場の未刈領域に対して複数の行程を組み合わせて前記走行経路を作成する走行経路作成工程と、刈取走行の作業量に応じた途中作業を予め設定された途中作業位置で行うために、前記自動刈取走行を中断する中断位置を前記作業量に基づいて所定の中断行程の終端に設定する位置設定工程と、前記途中作業を行うために、前記中断位置から前記途中作業位置へ向かう途中作業経路を作成する途中作業経路作成工程と、前記走行経路又は前記途中作業経路に従って自動走行又は自動刈取を制御する自動運転制御工程と、を有することを特徴とする。
上記の本発明の自動運転方法において、前記位置設定工程は、前記途中作業位置の設けられる枕地側を進行方向とする行程を前記中断行程とするとよい。
上記の本発明の自動運転方法において、前記位置設定工程は、前記途中作業を行う前記途中作業位置として、貯留した穀粒の排出作業を行う排出位置を予め設定していて、穀粒の収穫積算量が満量になる限界位置よりも手前の行程を前記中断行程として予測するとよい。
上記の本発明の自動運転方法において、前記途中作業経路作成工程は、前記中断位置へ進入する直線経路を接線とする中断旋回円及び前記途中作業位置へ進入する直線経路を接線とする進入旋回円を設定し、前記中断旋回円及び前記進入旋回円が接触しない場合、前記中断旋回円及び前記進入旋回円と、前記中断旋回円及び前記進入旋回円の共通接線とに基づいて前記途中作業経路を作成し、前記自動運転制御工程は、前記自動刈取走行によって前記コンバインが前記中断位置に到達すると、前記走行経路の前記自動刈取走行を前記途中作業経路の途中作業走行に切り替えるとよい。
上記の本発明の自動運転方法において、前記中断旋回円及び前記進入旋回円が接触する場合、前記途中作業経路に適用する前記途中作業位置への進入パターンとして、既刈領域を周回してから前記途中作業位置まで前進して進入する第1進入パターンと、前記途中作業位置の退出方向側から自動で後退して進入する第2進入パターンと、前記途中作業位置の退出方向側から手動で後退して進入する第3進入パターンとの何れかを選択する選択工程を更に備えてもよい。
上記の本発明の自動運転方法において、前記位置設定工程は、前記途中作業の完了後に前記自動刈取走行を再開するために、前記中断行程の次の行程又は前記途中作業位置から最も近い行程を再開行程として設定して、前記自動刈取走行を再開する再開位置を前記再開行程の始端に設定し、前記途中作業経路作成工程は、前記途中作業位置から退出する直線経路を接線とする退出旋回円及び前記再開位置へ進入する直線経路を接線とする再開旋回円を設定し、前記退出旋回円及び前記再開旋回円と、前記退出旋回円及び前記再開旋回円の共通接線とに基づいて再開経路を作成し、前記自動運転制御工程は、前記途中作業の完了後、前記再開経路の再開走行を行うように自動走行を制御し、当該再開走行によって前記コンバインが前記再開位置に到達すると、前記再開経路の再開走行を前記走行経路の前記自動刈取走行に切り替えてもよい。
上記の本発明の自動運転方法において、前記途中作業経路作成工程は、作成した前記途中作業経路上に障害物が存在する場合、前記障害物を回避する回避旋回円を設定し、前記中断旋回円及び前記回避旋回円と、前記中断旋回円及び前記回避旋回円の共通接線とを連結すると共に、前記回避旋回円及び前記進入旋回円と、前記回避旋回円及び前記進入旋回円の共通接線とを連結して、前記途中作業経路を再作成してもよい。
上記の本発明の自動運転方法において、前記途中作業経路作成工程は、前記再開経路上に障害物が存在する場合、前記障害物を回避する回避旋回円を設定し、前記退出旋回円及び前記回避旋回円と、前記退出旋回円及び前記回避旋回円の共通接線とを連結すると共に、前記回避旋回円及び前記再開旋回円と、前記回避旋回円及び前記再開旋回円の共通接線とを連結して、前記再開経路を再作成してもよい。
本発明によれば、途中作業位置に対して自動刈取走行を適切な位置で中断し、自動刈取走行及び途中作業を円滑に行うことができるコンバイン及び自動運転方法を提供する。
本発明の実施形態に係るコンバインの側面図である。 本発明の実施形態に係るコンバインの移動局及び基地局のブロック図である。 本発明の実施形態に係るコンバインのブロック図である。 本発明の実施形態に係るコンバインにおいて中断位置及び途中走行経路が設定される圃場の例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るコンバインにおいて中断位置及び途中走行経路が設定される圃場の例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るコンバインにおいて再開位置及び再開経路が設定される圃場の例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るコンバインにおいて再開位置及び再開経路が設定される圃場の例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るコンバインにおいて中断位置の中断旋回円及び途中作業位置の進入旋回円が接触する場合の圃場の例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るコンバインにおいて途中作業位置への進入パターンを選択する場合の圃場の例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るコンバインにおいて中断位置及び途中作業経路を作成する第1動作例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るコンバインにおいて再開位置及び再開経路を作成する第2動作例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るコンバインにおいて途中作業位置の周囲の停止範囲で停止する場合の圃場の例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るコンバインにおいて途中作業経路上の障害物を回避する場合の圃場の例を示す平面図である。
本発明の実施形態によるコンバイン1について説明する。コンバイン1は、自動運転又は手動操作によって、作業対象の圃場を走行すると共に、圃場に植えられた穀稈から作物の収穫作業を行うために刈取等の作業を行うものである。コンバイン1は、例えば、自動運転によって操向を制御する一方、手動操作に応じて走行速度を制御するオート作業や、自動運転によって操向及び走行速度を制御する無人作業を行うように構成され、圃場内で自律して走行、旋回及び作業することができる。
コンバイン1は、所定の走行パターンの走行経路に従って自動刈取走行を行うように構成される。例えば、コンバイン1は、圃場の未刈穀稈を有する領域(以下、未刈領域と称する)において複数の行程を往復する往復刈りや、未刈領域の内周に沿った行程の周回を中央側にずらしながら繰り返す回り刈り等の走行パターンの自動刈取走行を行う。また、コンバイン1は、自動刈取走行を途中で中断して穀粒の排出作業や燃料の補給作業等の他の途中作業を行うために、途中作業位置までの途中作業経路に従って途中作業走行を自動的に行うように構成される。途中作業位置の近傍には、途中作業を行うための外部機器が設けられる。
図1に示すように、コンバイン1は、走行部2と、刈取部3と、脱穀部4と、選別部5と、貯留部6と、排藁処理部7と、動力部8と、操縦部9とを備え、いわゆる自脱型コンバインで構成される。コンバイン1は、走行部2によって走行しつつ、刈取部3によって刈り取った穀稈を脱穀部4で脱穀し、選別部5で穀粒を選別して貯留部6に貯える。コンバイン1は、脱穀後の排藁を排藁処理部7によって処理する。コンバイン1は、動力部8が供給する動力によって、走行部2、刈取部3、脱穀部4、選別部5、貯留部6及び排藁処理部7を駆動する。
走行部2は、機体フレーム10の下方に設けられていて、左右一対のクローラ式走行装置11と、トランスミッション(図示せず)とを備える。走行部2は、動力部8のエンジン26から伝達される動力(例えば、回転動力)によって、クローラ式走行装置11のクローラを回転することで、コンバイン1を前後方向に走行させたり、左右方向に旋回させたりする。トランスミッションは、動力部8の動力(回転動力)をクローラ式走行装置11へ伝達するものであり、回転動力を変速することもできる。
刈取部3は、走行部2の前方に設けられ、所定の刈取幅に含まれる最大刈取条数以内の条列の刈取作業を行う。刈取部3は、デバイダ13と、引起装置14と、切断装置15と、搬送装置16とを備える。デバイダ13は、圃場の穀稈を一条毎に分草して、最大刈取条数以内の所定条数分の穀稈を引起装置14へ案内する。引起装置14は、デバイダ13によって案内された穀稈を引き起こす。切断装置15は、引起装置14によって引き起こされた穀稈を切断する。搬送装置16は、切断装置15によって切断された穀稈を脱穀部4へ搬送する。
脱穀部4は、刈取部3の後方に設けられる。脱穀部4は、フィードチェーン18と、扱胴19とを備える。フィードチェーン18は、刈取部3の搬送装置16から搬送された穀稈を脱穀のために搬送し、更に脱穀後の穀稈、すなわち排藁を排藁処理部7へと搬送する。扱胴19は、フィードチェーン18によって搬送されている穀稈を脱穀する。
選別部5は、脱穀部4の下方に設けられる。選別部5は、揺動選別装置21と、風選別装置22と、穀粒搬送装置(図示せず)と、藁屑排出装置(図示せず)とを備える。揺動選別装置21は、脱穀部4から落下した脱穀物をふるいにかけて穀粒と藁屑等に選別する。風選別装置22は、揺動選別装置21によって選別された脱穀物を送風によって更に穀粒と藁屑等に選別する。穀粒搬送装置は、揺動選別装置21及び風選別装置22によって選別された穀粒を貯留部6へ搬送する。藁屑排出装置は、揺動選別装置21及び風選別装置22によって選別された藁屑等を機外へ排出する。
貯留部6は、脱穀部4の右側方に設けられる。貯留部6は、グレンタンク23と、排出装置24とを備える。グレンタンク23は、選別部5から搬送されてきた穀粒を貯留する。排出装置24は、オーガ等で構成され、途中作業として穀粒の排出作業を行い、グレンタンク23に貯留されている穀粒を任意の場所に排出する。排出装置24は、コンバイン1が途中作業位置の排出位置に到達して排出作業の準備を完了すると、制御装置50(図3参照)に制御されて自動的に、又は操縦部9の操作に応じて手動で排出作業を行う。
また、コンバイン1は、貯留部6のグレンタンク23内に貯留されている穀粒の量(以下、収穫積算量[kg]と称する)を検出する穀粒センサー25を備える(図3参照)。穀粒センサー25は、例えば、グレンタンク23の高さ方向の複数の位置に所定間隔を空けて配置された複数のもみセンサーで構成されてもよい。各もみセンサーは、配置された高さに穀粒がある場合にオンになり、穀粒がない場合にオフになる。穀粒センサー25は、オンのもみセンサーの高さ又はオフのもみセンサーの高さに基づいて穀粒の収穫積算量を検出する。あるいは、穀粒センサー25は、重量センサーやその他のセンサーで構成されて穀粒の収穫積算量を検出してもよい。
排藁処理部7は、脱穀部4の後方に設けられる。排藁処理部7は、排藁搬送装置(図示せず)と、排藁切断装置(図示せず)とを備える。排藁搬送装置は、脱穀部4のフィードチェーン18から搬送された排藁を排藁切断装置へ搬送する。排藁切断装置は、排藁搬送装置によって搬送された排藁を切断して機外へ排出し、例えば、コンバイン1の後方の右側寄りに排出する。
動力部8は、走行部2の上方、且つ、貯留部6の前方に設けられる。動力部8は、回転動力を発生させるエンジン26を備える。動力部8は、エンジン26が発生させた回転動力を、走行部2、刈取部3、脱穀部4、選別部5、貯留部6及び排藁処理部7に伝達する。また、コンバイン1は、動力部8のエンジン26へ供給する燃料を収容する燃料タンク27を備え、更に、燃料タンク27内の燃料の残量を検出する燃料センサー28を備える(図3参照)。燃料タンク27は、コンバイン1の右側に設けられる。
操縦部9は、動力部8の上方に設けられる。操縦部9は、運転席29と、複数の操作具(図示せず)とを備える。運転席29は、作業者が座る座席であり、例えば、右側に設けられる。操作具は、コンバイン1の進行方向を変更し、すなわちコンバイン1を操向操作するためのハンドルを含み、作業者は、ハンドル等の操作具を操作することにより、コンバイン1の走行や作業を操縦できる。また、操作具は、エンジン26の回転速度、すなわちコンバイン1の走行部2の走行速度を調整するアクセルや、刈取部3を昇降させる昇降スイッチを含む。
コンバイン1は、コンバイン1の周囲の画像を撮影する機体カメラ32(図3参照)を備えている。機体カメラ32は、作業対象の圃場を撮影して圃場画像を取得する。
コンバイン1は、図2に示すように、GPS等の衛星測位システムを利用してコンバイン1の位置情報を取得する移動局34を備えている。移動局34は、例えば、移動通信機35と、移動GPSアンテナ36と、データ受信アンテナ37とを備える。移動通信機35は、移動GPSアンテナ36によってGPS衛星と通信することにより、移動局34の位置情報、すなわちコンバイン1の位置情報を取得する。
なお、コンバイン1の作業対象となる圃場の周囲の畦等には、図2に示すように、基地局39が設置されていてもよい。本実施形態では、コンバイン1の位置情報の補正のために基地局39を利用する例を説明するが、基地局39を備えなくてもよく、基地局39による位置情報の補正を行わなくてもよい。基地局39は、固定通信機40と、固定GPSアンテナ41と、データ送信アンテナ42とを備える。固定通信機40は、固定GPSアンテナ41によってGPS衛星と通信することにより、基地局39の位置情報を取得する。固定通信機40は、基地局39の位置情報に基づく補正情報を、データ送信アンテナ42を介して移動通信機35へ送信する。
また、基地局39は、圃場を撮影する固定カメラ43を備えている。固定カメラ43は、作業対象の圃場を撮影して圃場画像を取得する。固定通信機40は、固定カメラ43が撮影した画像を取得して、データ送信アンテナ42を介して移動通信機35へ送信する。
移動局34の移動通信機35は、データ受信アンテナ37を介して基地局39の固定通信機40と無線通信を行う。移動通信機35は、補正情報を固定通信機40から受信し、補正情報に基づいて移動局34の位置情報、すなわちコンバイン1の位置情報を補正する。移動通信機35は、固定カメラ43が撮影した圃場画像を固定通信機40から受信する。
次に、コンバイン1の制御装置50について図3を参照して説明する。
制御装置50は、CPU等のコンピュータで構成され、ROM、RAM、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等の記憶部51に接続されている。記憶部51は、コンバイン1の各種構成要素及び各種機能を制御するためのプログラムやデータを記憶し、制御装置50が、記憶部51に記憶されたプログラムやデータに基づいて演算処理を実行することにより、各種構成要素及び各種機能を制御する。
例えば、制御装置50は、移動局34を制御して移動通信機35からコンバイン1の位置情報を取得する。制御装置50は、穀粒センサー25を制御してグレンタンク23内の穀粒の収穫積算量を検出させて、穀粒センサー25から収穫積算量を取得する。制御装置50は、燃料センサー28を制御して燃料タンク27内の燃料の残量を検出させて、燃料センサー28から燃料残量を取得する。
コンバイン1は、通信部52を備えていて、制御装置50は、通信部52を介して、作業者の保有する携帯端末53等の外部機器と無線通信を行い、携帯端末53との間で各種情報を送受信する。携帯端末53は、コンバイン1の構成要素の一つであって、コンバイン1を遠隔操作可能な端末であり、例えば、タッチパネルを備えるタブレット端末やノート型のパーソナルコンピュータ等で構成される。なお、携帯端末53と同様の操作具が操縦部9に備えられてもよい。なお、携帯端末53は、画像を撮影する携帯カメラ54を備えていてもよい。携帯カメラ54は、例えば、作業対象の圃場を撮影して圃場画像を取得する。本実施形態では、圃場情報の取得のために携帯カメラ54を利用する例を説明するが、携帯カメラ54を備えなくてもよく、携帯カメラ54による圃場情報の取得を行わなくてもよい。
携帯端末53は、作業対象の圃場に係る圃場情報について、タッチパネルのタッチ操作等による入力操作を受け付けるように構成される。携帯端末53は、例えば、圃場外周を構成する圃場端の形状、大きさ及び位置情報(座標等)等や、圃場の未刈領域の形状、大きさ及び位置情報(座標等)等を圃場情報として設定可能な圃場情報設定画面を表示する。更に、携帯端末53は、穀粒の排出作業や燃料の補給作業等の他の途中作業を行う途中作業位置を圃場情報として設定可能にする。携帯端末53は、圃場情報に基づく圃場マップを表示しつつ、圃場マップ上にコンバイン1の走行経路を進行方向が分かるように表示することもできる。
途中作業位置は、例えば、圃場の枕地の外側に設定され、コンバイン1は、途中作業を行う場合、例えば、機体右側を枕地の外側に向けた状態で途中作業位置に停止する。穀粒の排出作業を行う場合、途中作業位置は排出位置であり、排出作業の外部機器として穀粒の搬送トラック等が枕地の外側の畔等に設けられる。燃料の補給作業を行う場合、途中作業位置は、補給位置であり、補給作業の外部機器として燃料の給油装置等が枕地の外側に設けられる。なお、コンバイン1が途中作業位置に対して円滑に進入及び退出できるように、途中作業位置は、枕地の外周に沿って前後方向に所定距離を有して設定されるとよい。
携帯端末53は、コンバイン1の自動刈取走行の走行パターンの選択を受け付ける機能を有し、自動刈取走行の走行経路を作成する場合に、往復刈り又は回り刈りの走行パターンを選択する走行選択画面をタッチパネルに表示する。携帯端末53は、走行選択画面の操作に応じて入力された走行パターン(往復刈り又は回り刈り)をコンバイン1へ送信して走行経路の作成を指示する。
また、携帯端末53は、途中作業経路作成時に途中作業位置への進入パターンを選択可能な場合には、進入パターンの選択を受け付ける選択部として機能する。選択部としての携帯端末53は、コンバイン1から進入パターンの選択要求を受信すると、進入パターンを選択する進入パターン選択画面をタッチパネルに表示する。携帯端末53は、進入パターン選択画面の操作に応じて入力された進入パターンの選択情報をコンバイン1へ送信する。
なお、制御装置50は、通信部52を介して、空撮カメラ57を備えたドローン等の空撮装置56と無線通信を行ってもよく、空撮装置56は、携帯端末53と無線通信を行ってもよい。本実施形態では、圃場情報の取得のために空撮装置56及び空撮カメラ57を利用する例を説明するが、空撮装置56及び空撮カメラ57を備えなくてもよく、空撮カメラ57による圃場情報の取得を行わなくてもよい。制御装置50又は携帯端末53は、作業者による空撮装置56の動作指示や圃場の撮影指示を受け付けて空撮装置56へ送信する。空撮装置56は、動作指示に応じて動作し、また、撮影指示に応じて空撮カメラ57を制御して、圃場を撮影して圃場画像を取得する。空撮装置56は、空撮カメラ57が撮影した圃場画像を制御装置50又は携帯端末53へ送信する。
制御装置50は、機体カメラ32、固定カメラ43、携帯カメラ54又は空撮カメラ57によって撮影した圃場画像を受信して操縦部9のモニタに表示する。あるいは、制御装置50は、撮影した圃場画像を携帯端末53へ送信して、携帯端末53のモニタに表示させてもよい。
コンバイン1は、グレンタンク23が穀粒を貯留できる最大容量(以下、設定収穫量[kg]と称する)を記憶部51に記憶している。更に、コンバイン1は、自動刈取走行を実行できる距離(以下、刈取可能距離と称する)を、グレンタンク23内の穀粒の収穫積算量又は穀粒を貯留できる空き容量(以下、刈取可能収穫量[kg]と称する)に基づいて算出するために、単位距離(例えば、0.1m)当たりで収穫できる穀粒の量(以下、単位収穫量[kg/0.1m]と称する)を記憶部51に記憶している。あるいは、コンバイン1は、単位収穫量を算出するために、例えば、収穫係数として、収穫量[kg]を俵に変換する俵・kg変換係数[kg/俵]や、単位収穫係数[0.1俵/1000]を記憶部51に記憶していてもよい。
コンバイン1は、燃料タンク27が燃料を収容できる最大容量(以下、燃料収容量と称する)を記憶部51に記憶している。更に、コンバイン1は、燃料タンク27内の燃料の残量に基づいて刈取可能距離を算出するために、単位距離当たりで消費される燃料の量(以下、単位消費量と称する)を記憶部51に記憶している。あるいは、コンバイン1は、単位消費量を算出するために燃料係数を記憶部51に記憶していてもよい。
コンバイン1は、刈取部3の刈取能力値として条列毎の刈取幅や一行程当たりの刈取幅(例えば、最大刈取条数の条列の刈取幅)、一行程当たりの刈取条数(例えば、最大刈取条数)を予め設定して記憶部51に記憶している。なお、一行程当たりの刈取幅は、条列毎の刈取幅に基づいて把握してもよい。
また、制御装置50は、記憶部51に記憶されたプログラムを実行することにより、圃場情報設定部60、走行経路作成部61、位置設定部62、途中作業経路作成部63、自動運転制御部64として動作する。なお、走行経路作成部61、位置設定部62、途中作業経路作成部63及び自動運転制御部64は、本発明に係る自動運転方法の走行経路作成工程、位置設定工程、途中作業経路作成工程及び自動運転制御工程を実現するものである。なお、自動運転方法では、後述する選択部として機能する携帯端末53又は自動運転操作部31の操作に基づく制御装置50が、選択工程を実現する。
圃場情報設定部60は、作業対象の圃場に係る圃場情報を自動又は手動で設定して記憶部51に記憶する。例えば、圃場情報設定部60は、携帯端末53の圃場情報設定画面に対する圃場情報の入力操作に応じて、圃場情報を手動で設定する。あるいは、圃場情報設定部60は、コンバイン1の機体カメラ32、基地局39の固定カメラ43、携帯端末53の携帯カメラ54又は空撮装置56の空撮カメラ57によって圃場を撮影した圃場画像を取得し、圃場画像を画像解析することによって圃場情報を自動で取得する。なお、圃場情報設定部60は、機体カメラ32、固定カメラ43、携帯カメラ54又は空撮カメラ57のうち、1つのカメラの圃場画像から圃場情報を解析してもよく、2つ以上のカメラの圃場画像から圃場情報を解析してもよい。
また、圃場情報設定部60は、携帯端末53を介して手動で設定される圃場情報と、機体カメラ32、固定カメラ43、携帯カメラ54又は空撮カメラ57の圃場画像から自動で設定される圃場情報と整合性をとることでより正確な圃場情報を取得することもできる。
走行経路作成部61は、圃場をコンバイン1が自動運転で自動走行及び自動刈取を行うために参照する走行経路を作成して記憶部51に記憶する。走行経路は、走行に関する走行設定だけでなく、刈取等の作業に関する作業設定も含む。走行設定は、圃場における走行位置に加えて、各走行位置での走行速度及び進行方向(操向方向及び前進又は後退)を含む。作業設定は、各走行位置での刈取の稼働又は停止、刈取速度及び刈取高さ、刈取条数、他の作業に関する情報を含む。
走行経路作成部61は、圃場内の未刈領域に対して、走行しながら刈取を行う行程を直線状に設定し、複数の直線行程を組み合わせて走行経路を設定する。走行経路作成部61は、携帯端末53等の操作に応じて選択された走行パターン(往復刈り又は回り刈り)に応じた走行経路を作成する。例えば、走行経路作成部61は、未刈領域の内周に沿った行程の周回を中央側にずらしながら繰り返す回り刈りの走行経路や、未刈領域において複数の行程を往復する往復刈りの行程を作成する。
位置設定部62は、刈取走行の作業量に応じた途中作業を途中作業位置で行うために、自動刈取走行を中断する中断位置を作業量に基づいて走行経路上に設定する。位置設定部62は、例えば、グレンタンク23に貯留した穀粒の排出作業を途中作業として行うために、グレンタンク23の穀粒の収穫積算量又は刈取可能収穫量等の作業量に基づいて中断位置を設定する。また、位置設定部62は、例えば、燃料タンク27の燃料の補給作業を途中作業として行うために、燃料タンク27の燃料の残量等の作業量に基づいて中断位置を設定する。
グレンタンク23の穀粒の収穫積算量又は刈取可能収穫量に基づいて中断位置を設定する場合、位置設定部62は、先ず、穀粒センサー25からグレンタンク23の穀粒の収穫積算量又は刈取可能収穫量を取得する。なお、刈取可能収穫量は、設定収穫量から収穫積算量を減算することで取得してもよい。位置設定部62は、記憶部51から単位収穫量を取得し、又は収穫係数に基づいて、例えば、単位収穫係数と俵・kg変換係数と刈取幅とを乗算して単位収穫量を算出する。そして、位置設定部62は、刈取可能収穫量を単位収穫量で除算することにより刈取可能距離を算出する。
また、作物や圃場の状態に応じた刈取可能距離を算出するため、記憶部51に記憶する単位収穫量は、実際にグレンタンク23が満量になったときの情報から逆算して記憶してもよい。例えば、グレンタンク23が満量になったとき、収穫積算量を空から満量になるまでの走行距離若しくは走行時間で除算し、その圃場の単位収穫量として記憶する。
あるいは、燃料タンク27の燃料の残量に基づいて中断位置を設定する場合、位置設定部62は、先ず、燃料センサー28から燃料タンク27の燃料残量を取得する。位置設定部62は、記憶部51から単位消費量を取得し、又は燃料係数に基づいて単位収穫量を算出する。そして、位置設定部62は、燃料残量を単位収穫量で除算することにより刈取可能距離を算出する。
位置設定部62は、走行経路作成部61で作成した走行経路と、コンバイン1の現在の位置情報と、算出した刈取可能距離とに基づいて、走行経路上で刈取可能距離が経過する位置(以下、限界位置と称する)を検出し、この限界位置を有する行程(以下、限界行程と称する)を検出する。例えば、収穫積算量が設定収穫量に達してグレンタンク23が満量になる位置や、燃料残量が0又は下限量に達して燃料タンク27が空になる位置が限界位置である。
位置設定部62は、走行経路において限界行程よりも手前にある所定の行程を中断行程として設定し、この中断行程の終端に中断位置を設定する。なお、中断行程は、途中作業位置に近付く行程が好ましく、中断行程の終端は、途中作業位置を臨める位置が好ましい。また、位置設定部62は、中断位置から途中作業位置への旋回角度が所定の角度閾値(例えば、180度)以内となるように、中断行程及び中断位置を設定する。
例えば、図4に示すように、圃場F1の未刈領域A1に設定された回り刈りの走行経路P1から限界行程Ra1が検出された例を説明する。図4では、2つの途中作業位置M1a及びM1bが例示されているが、何れか一方が設けられればよい。この例において、位置設定部62は、例えば、限界行程Ra1より手前の所定の行程に置かれたコンバイン1の機体の進行方向に延びる仮想線La1が途中作業位置M1a又はM1bの設けられる枕地H1の延在方向の仮想線Lb1と交差する場合に、その行程を中断行程Rb1に設定する。換言すれば、位置設定部62は、限界行程Ra1よりも手前にある行程のうち、コンバイン1の進行方向が途中作業位置M1a又はM1bの設けられる枕地H1側となる行程であって、限界行程Ra1に直近の行程を中断行程Rb1とする。位置設定部62は、この中断行程Rb1の終端に中断位置E1を設定する。
また、図5に示すように、圃場F2の未刈領域A2に設定された往復刈りの走行経路P2から限界行程Ra2が検出された例を説明する。図5では、2つの途中作業位置M2a及びM2bが例示されているが、何れか一方が設けられればよい。位置設定部62は、限界行程Ra2より手前の所定の行程に置かれたコンバイン1の機体の進行方向に延びる仮想線La2が途中作業位置M2a又はM2bの設けられる枕地H2の延在方向の仮想線Lb2と交差しない場合に、その行程を中断行程Rb2に設定してもよい。換言すれば、位置設定部62は、限界行程Ra2よりも手前にある行程のうち、コンバイン1の進行方向が途中作業位置M2a又はM2bの設けられる枕地H2側とならない行程であって、限界行程Ra2に直近の行程を中断行程Rb2とする。なお、この場合、中断行程Rb2は、コンバイン1の側方が途中作業位置M2a又はM2bの設けられる枕地H2側となる行程であるとよく、途中作業位置M2a又はM2bにより近い行程が望ましい。位置設定部62は、この中断行程Rb2の終端に中断位置E2を設定する。
位置設定部62は、自動刈取走行における所定のタイミングで、中断位置を判定して設定する。例えば、位置設定部62は、自動刈取走行の所定の周期で中断位置を設定してよく、例えば、所定時間又は所定距離の経過毎に、又は回り刈りの周回毎又は往復刈りの往復毎に中断位置を判定してもよい。あるいは、位置設定部62は、走行経路作成部61によって走行経路を作成したタイミングで中断位置を判定してもよい。若しくは、位置設定部62は、未刈領域を周回する回り刈りの自動刈取走行を行っているとき、途中作業位置に近付く行程において、次の周回に限界位置があるか否かを判定し、限界位置がある場合、中断位置を判定してもよい。また、位置設定部62は、未刈領域を往復する往復刈りの自動刈取走行を行っているとき、途中作業位置に近付く行程において、次の往復に限界位置があるか否かを判定し、限界位置がある場合、中断位置を判定してもよい。
更に、位置設定部62は、途中作業の完了後に自動刈取走行を再開するために、自動刈取走行を再開する再開位置を走行経路上に設定する。位置設定部62は、例えば、未刈領域の走行経路の残存行程のうち、中断行程の次の行程又は途中作業位置から最も近い行程を再開行程として設定して、再開行程の始端に再開位置を設定する。また、位置設定部62は、途中作業位置から再開位置への旋回角度が所定の角度閾値(例えば、180度)以内となるように、再開行程及び再開位置を設定する。
例えば、図6に示すように、圃場F3の未刈領域A3に設定された回り刈りの走行経路P3から中断行程Rb3及び中断位置E3が検出された例を説明する。この例において、位置設定部62は、枕地H3の途中作業位置M3にあるコンバイン1に対して、例えば、走行経路P3において中断行程Rb3の次の行程を再開行程Rc3として設定し、再開行程Rc3の始端に再開位置D3を設定する。この場合、再開位置D3は、中断位置E3と同じになってもよい。
また、図7に示すように、圃場F4の未刈領域A4に設定された回り刈りの走行経路P4から中断行程Rb4及び中断位置E4が検出された例を説明する。この例において、位置設定部62は、枕地H4の途中作業位置M4にあるコンバイン1に対して、例えば、走行経路P4において途中作業位置M4から最も近い行程を再開行程Rc4として設定して、再開行程Rc4の始端に再開位置D4を設定する。
位置設定部62は、所定のタイミングで、再開位置を判定して設定する。例えば、位置設定部62は、中断位置の判定と同じタイミングで再開位置を判定してもよい。あるいは、位置設定部62は、途中作業中又は途中作業完了後に再開位置を判定してもよい。
途中作業経路作成部63は、途中作業を行うために、位置設定部62で設定した中断位置から、予め設定された途中作業位置へと向かう途中作業経路を作成する。途中作業経路は、走行に関する走行設定を含む。なお、途中作業位置へ自動走行で移動する途中作業走行は、途中作業位置が設けられた枕地の幅が所定の幅閾値(例えば、5.5m)以上であって、途中作業位置での旋回半径が所定の旋回半径閾値(例えば、4.5m)以下の場合に限定される。
途中作業経路作成部63は、作成した途中作業経路のデータを携帯端末53へ送信してタッチパネルに表示させると共に、途中作業を要する旨を作業者へ通知する。例えば、途中作業経路作成部63は、中断行程を含む回り刈りの周回又は往復刈りの往復を開始するときに、途中作業経路のデータを送信するとよい。なお、携帯端末53による途中作業経路の表示は、途中作業位置への移動を完了したときに終了してよい。
途中作業経路作成部63は、例えば、中断位置から旋回しながら進行する所定旋回半径の中断旋回円と、途中作業位置へと旋回しながら進行する所定旋回半径の進入旋回円とを設定し、中断旋回円と進入旋回円とを直線で繋いで途中作業経路を作成する。なお、中断旋回円及び進入旋回円の旋回半径は、初期値として所定の旋回半径最小値(すなわち、旋回半径閾値)に設定されてよく、中断旋回円と進入旋回円との間の枕地の幅に応じて変更してよい。例えば、枕地の幅が大きいほど、旋回半径を大きくしてよい。中断旋回円は、中断位置に到達したときのコンバイン1の進行方向に延びる仮想線(すなわち、中断位置へ進入する直線経路に沿う仮想線)を接線とする円で設定される。進入旋回円は、途中作業位置で途中作業を行う状態のコンバイン1の進行方向に延びる仮想線(すなわち、途中作業位置へ進入する直線経路に沿う仮想線)を接線とする円で設定される。
なお、中断位置のコンバイン1の進行方向の仮想線に対して右側に途中作業位置がある場合、時計回りの中断旋回円を設定し、中断位置のコンバイン1の進行方向の仮想線に対して左側に途中作業位置がある場合、反時計回りの中断旋回円を設定する。途中作業位置のコンバイン1の進行方向の右側に枕地がある場合、反時計回りの進入旋回円を設定する。途中作業位置に向かって旋回するときの枕地外側への接触を回避するように、進入旋回円を比較的大きな旋回半径で設定する。
途中作業経路作成部63は、中断旋回円及び進入旋回円が接触せずに、中断旋回円及び進入旋回円の共通接線を所定長さ以上検出できる場合、中断旋回円及び進入旋回円をその共通接線で連結することによって途中作業経路を作成する。
例えば、図4に示すように、圃場F1の未刈領域A1に設定された回り刈りの走行経路P1から中断行程Rb1及び中断位置E1が検出された場合に、途中作業経路を作成する例を説明する。この例において、途中作業経路作成部63は、中断位置E1のコンバイン1の進行方向の右側に途中作業位置M1aがある場合、時計回りの中断旋回円B1aを設定し、途中作業位置M1aのコンバイン1の進行方向の右側に枕地H1があるので、反時計回りの進入旋回円C1aを設定する。そして、中断旋回円B1a及び進入旋回円C1aが接触せずに、中断旋回円B1a及び進入旋回円C1aの間に所定長さ以上の共通接線G1aを検出できるので、途中作業経路作成部63は、中断旋回円B1a及び進入旋回円C1aを共通接線G1aで連結して途中作業経路Q1aを作成する。
また、この例において、途中作業経路作成部63は、中断位置E1のコンバイン1の進行方向の左側に途中作業位置M1bがある場合、反時計回りの中断旋回円B1bを設定し、途中作業位置M1bのコンバイン1の進行方向の右側に枕地H1があるので、反時計回りの進入旋回円C1bを設定する。そして、中断旋回円B1b及び進入旋回円C1bが接触せずに、中断旋回円B1b及び進入旋回円C1bの間に所定長さ以上の共通接線G1bを検出できるので、途中作業経路作成部63は、中断旋回円B1b及び進入旋回円C1bを共通接線G1bで連結して途中作業経路Q1bを作成する。
また、途中作業経路作成部63は、途中作業経路上に未刈領域が存在する場合、未刈領域の先端等の外周に、回避旋回円を設定する。そして、途中作業経路作成部63は中断旋回円と回避旋回円とを共通接線で連結すると共に、回避旋回円と進入旋回円とを共通接線で連結して、途中作業経路を再作成する。
例えば、図5に示すように、圃場F2の未刈領域A2に設定された往復刈りの走行経路P2から中断行程Rb2及び中断位置E2が検出された場合に、途中作業経路を作成する例を説明する。この例において、途中作業経路作成部63は、中断位置E2のコンバイン1の進行方向の左側に途中作業位置M2a又はM2bがある場合、反時計回りの中断旋回円B2を設定し、途中作業位置M2a又はM2bのコンバイン1の進行方向の左側に枕地H2があるので、反時計回りの進入旋回円C2a又はC2bを設定する。そして、中断旋回円B2及び進入旋回円C2a間に所定長さ以上の共通接線G2aを検出できるので、途中作業経路作成部63は、中断旋回円B2及び進入旋回円C2aを共通接線G2aで連結して途中作業経路Q2aを作成する。
若しくは、中断旋回円B2及び進入旋回円C2b間に所定長さ以上の共通接線G2b上に未刈領域A2が存在する場合、共通接線G2bよりも外側に存在する未刈領域A2の先端に、回避旋回円Y2を設定する。そして、途中作業経路作成部63は、中断旋回円B2及び回避旋回円Y2を共通接線G2cで連結し、回避旋回円Y2及び進入旋回円C2bを共通接線G2dで連結して、途中作業経路Q2bを作成する。
あるいは、途中作業経路作成部63は、回避旋回円Y2を設定することなく、中断旋回円B2又は進入旋回円C2bの旋回半径を調整して障害未刈領域A2を回避するように途中作業経路Q2bを再作成してもよい。
これにより、中断位置(又は中断旋回円)と途中作業位置(又は進入旋回円)とを結ぶ直線上に未刈領域がある場合でも、未刈領域を基準にした回避旋回円を、中断位置の中断旋回円や途中作業位置の進入旋回円と直線で繋ぐことにより、効率の良く未刈領域を回避する途中作業経路を容易に作成することができる
また、途中作業経路作成部63は、中断旋回円及び進入旋回円が接触していて、中断旋回円及び進入旋回円の共通接線を検出できない場合、途中作業位置への進入パターンの選択を受け付ける。
例えば、図8に示すように、圃場F5の未刈領域A5に設定された回り刈りの走行経路P5から中断行程Rb5及び中断位置E5が検出された場合に、途中作業経路を作成する例を説明する。この例において、途中作業経路作成部63は、中断位置E5のコンバイン1の進行方向の右側に途中作業位置M5がある場合、時計回りの中断旋回円B5を設定し、途中作業位置M5のコンバイン1の進行方向の右側に枕地H5があるので、反時計回りの進入旋回円C5を設定する。そして、中断旋回円B5及び進入旋回円C5が接触していて、中断旋回円B5及び進入旋回円C5の間に所定長さ以上の共通接線を検出できないので、途中作業経路作成部63は、進入パターンの選択を受け付ける。
途中作業経路作成部63は、進入パターンの選択要求を携帯端末53へ送信し、携帯端末53から進入パターンの選択情報を受信する。そして、途中作業経路作成部63は、受信した進入パターンの選択情報に基づいて途中作業経路を作成する。
例えば、図9に示すように、圃場F6の未刈領域A6に対して走行経路P6の中断行程Rb6及び中断位置E6に停止している場合に、進入パターンを選択する例を説明する。この例において、途中作業経路作成部63は、未刈領域A6の外周に沿って既刈領域V6を周回してから枕地H6の途中作業位置M6まで前進して進入する第1進入パターンTaと、途中作業位置M6の退出方向側から自動で後退して進入する第2進入パターンTbと、途中作業位置M6の退出方向側から手動で後退して進入する第3進入パターンTcとの何れかを選択可能にする。例えば、途中作業経路作成部63は、中断位置E6から途中作業位置M6の退出方向側の所定の待機位置W6まで移動し、選択された進入パターンを待機位置W6から適用するように途中作業経路Q6を作成する。なお、途中作業経路作成部63は、コンバイン1が中断位置E6及び待機位置W6の何れか一方にあるときに、進入パターンの選択要求を携帯端末53へ送信してよい。
また、途中作業経路作成部63は、位置設定部62による中断位置の設定と同じタイミングで途中作業経路を作成してよい。あるいは、途中作業経路作成部63は、位置設定部62による中断位置の設定後、自動刈取走行により中断位置に到達する前に、又は中断位置に到達したときに途中作業経路を作成してもよい。
更に、途中作業経路作成部63は、自動刈取走行を再開するために、途中作業位置から位置設定部62で設定した再開位置へと途中作業完了後に向かう再開経路を作成する。再開経路は、走行に関する走行設定を含む。
途中作業経路作成部63は、作成した再開経路のデータを携帯端末53へ送信してタッチパネルに表示させると共に、途中作業を終了して自動刈取走行を再開する旨を作業者へ通知する。なお、途中作業経路作成部63は、上記の途中作業経路のデータと共に再開経路のデータを送信してよい。携帯端末53による再開経路の表示は、再開位置への移動を完了したときに終了してよい。再開経路の再開走行が開始されずに手動走行で再開位置への移動が開始された場合や、再開経路の再開走行の途中で手動走行による移動に切り替えられた場合でも、携帯端末53による再開経路の表示は、再開位置へ到達するまで継続し、再開経路の再開走行への復帰を可能とする。
途中作業経路作成部63は、例えば、途中作業位置から旋回しながら進行する所定旋回半径の退出旋回円と、再開位置へと旋回しながら進行する所定旋回半径の再開旋回円とを設定し、退出旋回円と再開旋回円とを直線で繋いで再開経路を作成する。なお、退出旋回円及び再開旋回円の旋回半径は、初期値として所定の旋回半径最小値(すなわち、旋回半径閾値)に設定されてよく、退出旋回円と再開旋回円との間の枕地の幅に応じて変更してよい。例えば、枕地の幅が大きいほど、旋回半径を大きくしてよい。退出旋回円は、途中作業位置で途中作業を行う状態のコンバイン1の進行方向に延びる仮想線(すなわち、途中作業位置から退出する直線経路に沿う仮想線)を接線とする円で設定される。
なお、再開旋回円は、再開位置で自動刈取走行を行う状態のコンバイン1の進行方向に延びる仮想線(すなわち、再開位置へ進入する直線経路に沿う仮想線)を接線とする円で設定される。途中作業位置のコンバイン1の進行方向の右側に枕地がある場合、反時計回りの退出旋回円を設定する。再開位置のコンバイン1の進行方向の仮想線に対して右側に途中作業位置がある場合、時計回りの再開旋回円を設定し、再開位置のコンバイン1の進行方向の仮想線に対して左側に途中作業位置がある場合、反時計回りの再開旋回円を設定する。
例えば、図6に示すように、中断行程Rb3の次の行程に再開行程Rc3及び再開位置D3を設定する場合に、再開経路を作成する例を説明する。この例において、途中作業位置M3のコンバイン1の進行方向の右側に枕地H3があるので、途中作業経路作成部63は、反時計回りの退出旋回円I3を設定する。また、再開位置D3のコンバイン1の進行方向の右側に途中作業位置M3があるので、途中作業経路作成部63は、時計回りの再開旋回円J3を設定する。途中作業経路作成部63は、退出旋回円I3及び再開旋回円J3を共通接線G3で連結して再開経路U3を作成する。
また、図7に示すように、途中作業位置M4から最も近い行程に再開行程Rc4及び再開位置D4を設定する場合に、再開経路を作成する例を説明する。この例において、途中作業位置M4のコンバイン1の進行方向の右側に枕地H4があるので、途中作業経路作成部63は、反時計回りの退出旋回円I4を設定する。また、再開位置D4のコンバイン1の進行方向の左側に途中作業位置M4があるので、途中作業経路作成部63は、時計回りの再開旋回円J4を設定する。途中作業経路作成部63は、退出旋回円I4及び再開旋回円J4を共通接線G4で連結して再開経路U4を作成する。
途中作業経路作成部63は、途中作業経路の作成と同じタイミングで再開経路を作成してよい。あるいは、途中作業経路作成部63は、位置設定部62による再開位置の設定後、途中作業位置に到達する前に、途中作業中に、又は途中作業完了後に再開経路を作成してもよい。
自動運転制御部64は、走行経路作成部61で作成された走行経路の走行設定及び作業設定に基づいて、動力部8並びに走行部2及び刈取部3を制御して、走行経路に応じた自動走行及び自動刈取を実行させる。自動運転制御部64は、刈取部3によって走行経路上の未刈穀稈を自動的に刈り取る。また、自動運転制御部64は、自動刈取に伴い、脱穀部4、選別部5、貯留部6及び排藁処理部7を制御して、刈取後の穀稈の脱穀、脱穀後の穀粒や藁屑の選別、選別後の穀粒の貯留、脱穀後の排藁の処理等を自動的に実行させる。なお、コンバイン1は、ジャイロセンサ及び方位センサを備えてコンバイン1の変位情報及び方位情報を取得し、自動運転制御部64は、変位情報及び方位情報に基づいてコンバイン1の自動走行を調整してもよい。
また、自動運転制御部64は、途中作業経路作成部63で作成された途中作業経路又は再開経路の走行設定に基づいて、動力部8並びに走行部2を制御して、途中作業経路又は再開経路に応じた自動走行を実行させる。自動運転制御部64は、走行経路に従って自動刈取走行を行っている場合でも、コンバイン1が位置設定部62で設定された中断位置に到達したとき、走行経路の自動刈取走行を途中作業経路の途中作業走行に切り替える。途中作業走行によってコンバイン1が途中作業位置に到達すると、自動運転制御部64は、途中作業経路の途中作業走行を終了する。自動運転制御部64は、コンバイン1が途中作業を完了すると、再開経路の再開走行を行うように自動走行を制御する。再開走行によってコンバイン1が再開位置に到達すると、自動運転制御部64は、再開経路の再開走行を走行経路の自動刈取走行に切り替える。
次に、コンバイン1によって穀粒の収穫量に基づいて中断位置及び途中作業経路を作成する第1動作例を図10のフローチャートを参照して説明する。
第1動作例において、先ず、位置設定部62は、所定のタイミングで、穀粒センサー25からグレンタンク23の穀粒の収穫積算量を取得し、設定収穫量から収穫積算量を減算して刈取可能収穫量を算出する(ステップS1)。位置設定部62は、収穫係数に基づいて単位収穫量を算出し、刈取可能収穫量を単位収穫量で除算して刈取可能距離を算出する(ステップS2)。
位置設定部62は、算出した刈取可能距離とコンバイン1の位置とに基づいて限界行程及び限界位置を判定する。位置設定部62は、限界位置と途中作業位置との位置関係に応じて中断行程を判定し、中断行程の終端に中断位置を設定する(ステップS3)。
次に、途中作業経路作成部63は、位置設定部62で設定した中断位置と途中作業位置との位置関係に応じて、中断位置から途中作業位置へと向かう途中作業経路を作成する(ステップS4)。
次に、自動運転制御部64は、途中作業経路が作成されると、携帯端末53等の操作に応じて又は自動的に、途中作業経路に従ってコンバイン1を中断位置から途中作業位置まで自動走行で途中作業走行を行う(ステップS5)。
また、コンバイン1によって途中作業後に再開位置及び再開経路を作成する第2動作例を図11のフローチャートを参照して説明する。
第2動作例において、先ず、位置設定部62は、所定のタイミングで、走行経路の残存行程と中断行程又は途中作業位置との位置関係に基づいて再開行程を判定し、再開行程の始端に再開位置を設定する(ステップS11)。
次に、途中作業経路作成部63は、位置設定部62で設定した再開位置と途中作業位置との位置関係に応じて、途中作業位置から再開位置へと向かう再開経路を作成する(ステップS12)。
次に、自動運転制御部64は、再開経路が作成されると、携帯端末53等の操作に応じて又は自動的に、再開経路に従ってコンバイン1を途中作業位置から再開位置まで自動走行で再開走行を行う(ステップSS13)。
上記のように、本実施形態によれば、コンバイン1は、制御装置50を備えていて、制御装置50は、走行経路作成部61、位置設定部62、途中作業経路作成部63又は自動運転制御部64として機能する。走行経路作成部61は、圃場の未刈領域に対して複数の行程を組み合わせて走行経路を作成する。位置設定部62は、刈取走行の作業量に応じた途中作業を予め設定された途中作業位置で行うために、自動刈取走行を中断する中断位置を作業量に基づいて所定の中断行程の終端に設定する。途中作業経路作成部63は、途中作業を行うために、中断位置から途中作業位置へ向かう途中作業経路を作成する。自動運転制御部64は、走行経路又は途中作業経路に従って自動走行又は自動刈取を制御する。
これにより、コンバイン1は、中断行程の終端に中断位置が設けられるので、中断位置から途中作業位置へ向かう途中作業経路が未刈領域に差し掛かることを抑制することができる。また、中断位置と途中作業位置との間の距離を短くすることができる。そのため、途中作業位置への移動及び途中作業を円滑に行うことができ、途中作業を完了するまでの時間を短縮し、従って、自動刈取走行を完了するまでの時間を短縮することができる。
このように、途中作業位置に対して自動刈取走行を適切な位置で中断し、自動刈取走行及び途中作業を円滑に行うことができる。
また、本実施形態のコンバイン1において、位置設定部62は、途中作業位置の設けられる枕地側を進行方向とする行程を中断行程とする。
これにより、中断位置から途中作業位置へ向かう途中作業経路が未刈領域に差し掛かることを、より確実に抑制することができる。また、途中作業位置が近づくときに中断するので、途中作業位置から離れた位置で中断する場合に比べて、刈取をしない走行距離を短縮することができる。
また、本実施形態のコンバイン1において、位置設定部62は、途中作業を行う途中作業位置として、貯留した穀粒の排出作業を行う排出位置を予め設定していて、穀粒の収穫積算量が満量になる限界位置よりも手前の行程を中断行程として予測する。
これにより、コンバイン1の穀粒の収穫積算量が満量になる前に、排出位置に近い場所で刈取を中断することができ、穀粒の排出作業の効率を向上することができる。
また、本実施形態のコンバイン1において、途中作業経路作成部63は、中断位置へ進入する直線経路を接線とする中断旋回円及び途中作業位置へ進入する直線経路を接線とする進入旋回円を設定し、中断旋回円及び進入旋回円が接触しない場合、中断旋回円及び進入旋回円と、中断旋回円及び進入旋回円の共通接線とに基づいて途中作業経路を作成する。自動運転制御部64は、自動刈取走行によってコンバイン1が中断位置に到達すると、走行経路の自動刈取走行を途中作業経路の途中作業走行に切り替える。
これにより、旋回を最小限に抑制することができ、また、旋回円同士を直線で繋ぐだけで容易に、効率の良い途中作業経路を作成することができる。
また、本実施形態のコンバイン1を操作する携帯端末53は、中断旋回円及び進入旋回円が接触する場合、途中作業経路に適用する途中作業位置への進入パターンとして、既刈領域を周回してから途中作業位置まで前進して進入する第1進入パターンと、途中作業位置の退出方向側から自動で後退して進入する第2進入パターンと、途中作業位置の退出方向側から手動で後退して進入する第3進入パターンとの何れかを選択する選択部として機能する。
これにより、圃場や枕地の状態に応じて、作業者が任意に途中作業位置を選択することができる。
また、本実施形態のコンバイン1において、位置設定部62は、途中作業の完了後に自動刈取走行を再開するために、中断行程の次の行程又は途中作業位置から最も近い行程を再開行程として設定して、自動刈取走行を再開する再開位置を再開行程の始端に設定する。途中作業経路作成部63は、途中作業位置から退出する直線経路を接線とする退出旋回円及び再開位置へ進入する直線経路を接線とする再開旋回円を設定し、退出旋回円及び再開旋回円と、退出旋回円及び再開旋回円の共通接線とに基づいて再開経路を作成する。自動運転制御部64は、途中作業の完了後、再開経路の再開走行を行うように自動走行を制御し、再開走行によって当該コンバインが再開位置に到達すると、再開経路の再開走行を走行経路の自動刈取走行に切り替える。
これにより、走行経路の残存行程や途中作業位置の位置関係に応じて再開経路を自動的に作成することができ、自動刈取走行へと円滑に復帰することができる。
なお、上記した実施形態では、コンバイン1において、途中作業経路作成部63が、位置設定部62で設定した中断位置から途中作業位置まで到達する途中作業経路を作成する例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、他の実施形態では、コンバイン1は、図12に示すように、未刈領域A7を有する圃場F7の枕地H7の途中作業位置M7の周囲に所定の停止範囲K7(例えば、半径5mの範囲)を予め設定している。途中作業経路作成部63は、走行経路P7の中断行程Rb7における中断位置E7から途中作業位置M7まで到達する経路を仮作成し、この仮の経路と停止範囲K7とが交わる位置を停止位置N7として設定する。そして、途中作業経路作成部63は、中断位置E7から停止位置N7まで到達する途中作業経路Q7を作成する。なお、自動運転制御部64は、停止位置N7までの途中作業経路Q7に従ってコンバイン1の途中作業走行を行い、コンバイン1が停止位置N7に到達すると、停止位置N7への到達の通知を携帯端末53へ送信する。
また、他の実施形態によれば、コンバイン1は、途中作業経路作成部63が作成した途中作業経路又は再開経路上に、未刈領域等の障害物が存在する場合には、この障害物を回避するように途中作業経路又は再開経路を再作成する。例えば、図13に示すように、未刈領域A8を有する圃場F8の枕地H8には、途中作業位置M8の近傍に障害物Xが存在することがある。コンバイン1は、機体カメラ32、固定カメラ43、携帯カメラ54又は空撮カメラ57の圃場画像や、携帯端末53の操作に応じて入力された圃場情報等に基づいて障害物X及びその位置情報を検出する。
このとき、位置設定部62は、障害物Xに拘わらず、コンバイン1の作業量に応じて、走行経路P8から中断行程Rb8及び中断位置E8を設定する。また、途中作業経路作成部63は、障害物Xに拘わらず、中断位置E8から途中作業位置M8へ向かう途中作業経路Q8aを作成する。
また、途中作業経路作成部63は、途中作業経路Q8a上に障害物Xが存在する場合、障害物Xの外周上に、例えば、途中作業経路Q8aよりも圃場F8内側に突出した障害物Xの先端等の外周に、回避旋回円Y8を設定する。そして、途中作業経路作成部63は中断旋回円B8と回避旋回円Y8とを共通接線G8aで連結すると共に、回避旋回円Y8と進入旋回円C8とを共通接線G8bで連結して、途中作業経路Q8bを再作成する。
あるいは、途中作業経路作成部63は、回避旋回円を設定することなく、中断旋回円又は進入旋回円の旋回半径を調整して障害物を回避するように途中作業経路を再作成してもよく、また、退出旋回円又は再開旋回円の旋回半径を調整して障害物を回避するように再開経路を再作成してもよい。
また、途中作業経路作成部63は、再開経路を作成するときも、再開経路上に障害物が存在する場合には、途中作業経路作成時と同様にして、障害物を回避するように再開経路を再作成する。
上記したように、本実施形態のコンバイン1において、途中作業経路作成部63は、作成した途中作業経路上に障害物が存在する場合、障害物を回避する回避旋回円を設定し、中断旋回円及び回避旋回円と、中断旋回円及び回避旋回円の共通接線とを連結すると共に、回避旋回円及び進入旋回円と、回避旋回円及び進入旋回円の共通接線とを連結して、途中作業経路を再作成する。
これにより、途中作業経路上に障害物がある場合でも、障害物を基準にした回避旋回円を、中断位置の中断旋回円や途中作業位置の進入旋回円と直線で繋ぐことにより、効率の良く障害物を回避する途中作業経路を容易に作成することができる
また、本実施形態のコンバイン1において、途中作業経路作成部63は、作成した再開経路上に障害物が存在する場合、障害物を回避する回避旋回円を設定し、退出旋回円及び回避旋回円と、退出旋回円及び回避旋回円の共通接線とを連結すると共に、回避旋回円及び再開旋回円と、回避旋回円及び前記再開旋回円の共通接線とを連結して、前記再開経路を再作成する。
これにより、途中作業経路上に障害物がある場合でも、障害物を基準にした回避旋回円を、途中作業位置の退出旋回円や再開位置の再開旋回円と直線で繋ぐことにより、効率の良く障害物を回避する再開経路を容易に作成することができる
なお、上記した実施形態では、コンバイン1の制御装置50が圃場情報設定部60、走行経路作成部61、位置設定部62、途中作業経路作成部63及び自動運転制御部64として機能する例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、他の実施形態では、携帯端末53が圃場情報設定部60、走行経路作成部61、位置設定部62、途中作業経路作成部63又は自動運転制御部64として機能するように構成されてもよい。例えば、グレンタンク23の穀粒の収穫積算量又は刈取可能収穫量や燃料タンク27の燃料の残量等の作業量に応じた刈取可能距離の算出を携帯端末53によって行ってもよい。また、刈取可能距離に応じた中断行程や中断位置の設定を携帯端末53によって行ってもよい。更に、中断位置に応じた途中作業経路の作成や、残存行程に応じた再開経路の作成を携帯端末53によって行ってもよい。
上記した実施形態では、自脱型コンバインで構成されるコンバイン1の例を説明したが、本発明はこの例に限定されず、コンバイン1は、普通型コンバインで構成されてもよい。また、上記した実施形態では、図7において、行程間の空走経路をUターンで旋回する例を示したが、本発明はこの例に限定されず、行程間の空走経路は、フィッシュテールターン等の他の旋回方法で旋回してもよい。
なお、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うコンバイン及び自動運転方法もまた本発明の技術思想に含まれる。
1 コンバイン
2 走行部
3 刈取部
25 穀粒センサー
28 燃料センサー
34 移動局
39 基地局
50 制御装置
51 記憶部
52 通信部
53 携帯端末
60 圃場情報設定部
61 走行経路作成部
62 位置設定部
63 途中作業経路作成部
64 自動運転制御部

Claims (16)

  1. 走行経路に従って自動刈取走行を行うコンバインであって、
    圃場の未刈領域に対して複数の行程を組み合わせて前記走行経路を作成する走行経路作成部と、
    刈取走行の作業量に応じた途中作業を予め設定された途中作業位置で行うために、前記自動刈取走行を中断する中断位置を前記作業量に基づいて所定の中断行程の終端に設定する位置設定部と、
    前記途中作業を行うために、前記中断位置から前記途中作業位置へ向かう途中作業経路を作成する途中作業経路作成部と、
    前記走行経路又は前記途中作業経路に従って自動走行又は自動刈取を制御する自動運転制御部と、
    を備えることを特徴とするコンバイン。
  2. 前記位置設定部は、前記途中作業位置の設けられる枕地側を進行方向とする行程を前記中断行程とすることを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記位置設定部は、前記途中作業を行う前記途中作業位置として、貯留した穀粒の排出作業を行う排出位置を予め設定していて、穀粒の収穫積算量が満量になる限界位置よりも手前の行程を前記中断行程として予測することを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
  4. 前記途中作業経路作成部は、前記中断位置へ進入する直線経路を接線とする中断旋回円及び前記途中作業位置へ進入する直線経路を接線とする進入旋回円を設定し、前記中断旋回円及び前記進入旋回円が接触しない場合、前記中断旋回円及び前記進入旋回円と、前記中断旋回円及び前記進入旋回円の共通接線とに基づいて前記途中作業経路を作成し、
    前記自動運転制御部は、前記自動刈取走行によって当該コンバインが前記中断位置に到達すると、前記走行経路の前記自動刈取走行を前記途中作業経路の途中作業走行に切り替えることを特徴とする請求項1~請求項3の何れか1項に記載のコンバイン。
  5. 前記中断旋回円及び前記進入旋回円が接触する場合、前記途中作業経路に適用する前記途中作業位置への進入パターンとして、既刈領域を周回してから前記途中作業位置まで前進して進入する第1進入パターンと、前記途中作業位置の退出方向側から自動で後退して進入する第2進入パターンと、前記途中作業位置の退出方向側から手動で後退して進入する第3進入パターンとの何れかを選択する選択部を更に備えることを特徴とする請求項4に記載のコンバイン。
  6. 前記位置設定部は、前記途中作業の完了後に前記自動刈取走行を再開するために、前記中断行程の次の行程又は前記途中作業位置から最も近い行程を再開行程として設定して、前記自動刈取走行を再開する再開位置を前記再開行程の始端に設定し、
    前記途中作業経路作成部は、前記途中作業位置から退出する直線経路を接線とする退出旋回円及び前記再開位置へ進入する直線経路を接線とする再開旋回円を設定し、前記退出旋回円及び前記再開旋回円と、前記退出旋回円及び前記再開旋回円の共通接線とに基づいて再開経路を作成し、
    前記自動運転制御部は、前記途中作業の完了後、前記再開経路の再開走行を行うように自動走行を制御し、当該再開走行によって当該コンバインが前記再開位置に到達すると、前記再開経路の再開走行を前記走行経路の前記自動刈取走行に切り替えることを特徴とする請求項1~請求項5の何れか1項に記載のコンバイン。
  7. 前記途中作業経路作成部は、作成した前記途中作業経路上に障害物が存在する場合、前記障害物を回避する回避旋回円を設定し、前記中断旋回円及び前記回避旋回円と、前記中断旋回円及び前記回避旋回円の共通接線とを連結すると共に、前記回避旋回円及び前記進入旋回円と、前記回避旋回円及び前記進入旋回円の共通接線とを連結して、前記途中作業経路を再作成することを特徴とする請求項4又は5に記載のコンバイン。
  8. 前記途中作業経路作成部は、前記再開経路上に障害物が存在する場合、前記障害物を回避する回避旋回円を設定し、前記退出旋回円及び前記回避旋回円と、前記退出旋回円及び前記回避旋回円の共通接線とを連結すると共に、前記回避旋回円及び前記再開旋回円と、前記回避旋回円及び前記再開旋回円の共通接線とを連結して、前記再開経路を再作成することを特徴とする請求項6に記載のコンバイン。
  9. 走行経路に従って自動刈取走行を行うコンバインの自動運転方法であって、
    圃場の未刈領域に対して複数の行程を組み合わせて前記走行経路を作成する走行経路作成工程と、
    刈取走行の作業量に応じた途中作業を予め設定された途中作業位置で行うために、前記自動刈取走行を中断する中断位置を前記作業量に基づいて所定の中断行程の終端に設定する位置設定工程と、
    前記途中作業を行うために、前記中断位置から前記途中作業位置へ向かう途中作業経路を作成する途中作業経路作成工程と、
    前記走行経路又は前記途中作業経路に従って自動走行又は自動刈取を制御する自動運転制御工程と、
    を有することを特徴とする自動運転方法。
  10. 前記位置設定工程は、前記途中作業位置の設けられる枕地側を進行方向とする行程を前記中断行程とすることを特徴とする請求項9に記載の自動運転方法。
  11. 前記位置設定工程は、前記途中作業を行う前記途中作業位置として、貯留した穀粒の排出作業を行う排出位置を予め設定していて、穀粒の収穫積算量が満量になる限界位置よりも手前の行程を前記中断行程として予測することを特徴とする請求項10に記載の自動運転方法。
  12. 前記途中作業経路作成工程は、前記中断位置へ進入する直線経路を接線とする中断旋回円及び前記途中作業位置へ進入する直線経路を接線とする進入旋回円を設定し、前記中断旋回円及び前記進入旋回円が接触しない場合、前記中断旋回円及び前記進入旋回円と、前記中断旋回円及び前記進入旋回円の共通接線とに基づいて前記途中作業経路を作成し、
    前記自動運転制御工程は、前記自動刈取走行によって前記コンバインが前記中断位置に到達すると、前記走行経路の前記自動刈取走行を前記途中作業経路の途中作業走行に切り替えることを特徴とする請求項9~請求項11の何れか1項に記載の自動運転方法。
  13. 前記中断旋回円及び前記進入旋回円が接触する場合、前記途中作業経路に適用する前記途中作業位置への進入パターンとして、既刈領域を周回してから前記途中作業位置まで前進して進入する第1進入パターンと、前記途中作業位置の退出方向側から自動で後退して進入する第2進入パターンと、前記途中作業位置の退出方向側から手動で後退して進入する第3進入パターンとの何れかを選択する選択工程を更に備えることを特徴とする請求項12に記載の自動運転方法。
  14. 前記位置設定工程は、前記途中作業の完了後に前記自動刈取走行を再開するために、前記中断行程の次の行程又は前記途中作業位置から最も近い行程を再開行程として設定して、前記自動刈取走行を再開する再開位置を前記再開行程の始端に設定し、
    前記途中作業経路作成工程は、前記途中作業位置から退出する直線経路を接線とする退出旋回円及び前記再開位置へ進入する直線経路を接線とする再開旋回円を設定し、前記退出旋回円及び前記再開旋回円と、前記退出旋回円及び前記再開旋回円の共通接線とに基づいて再開経路を作成し、
    前記自動運転制御工程は、前記途中作業の完了後、前記再開経路の再開走行を行うように自動走行を制御し、当該再開走行によって前記コンバインが前記再開位置に到達すると、前記再開経路の再開走行を前記走行経路の前記自動刈取走行に切り替えることを特徴とする請求項9~13の何れか1項に記載の自動運転方法。
  15. 前記途中作業経路作成工程は、作成した前記途中作業経路上に障害物が存在する場合、前記障害物を回避する回避旋回円を設定し、前記中断旋回円及び前記回避旋回円と、前記中断旋回円及び前記回避旋回円の共通接線とを連結すると共に、前記回避旋回円及び前記進入旋回円と、前記回避旋回円及び前記進入旋回円の共通接線とを連結して、前記途中作業経路を再作成することを特徴とする請求項12又は13に記載の自動運転方法。
  16. 前記途中作業経路作成工程は、前記再開経路上に障害物が存在する場合、前記障害物を回避する回避旋回円を設定し、前記退出旋回円及び前記回避旋回円と、前記退出旋回円及び前記回避旋回円の共通接線とを連結すると共に、前記回避旋回円及び前記再開旋回円と、前記回避旋回円及び前記再開旋回円の共通接線とを連結して、前記再開経路を再作成することを特徴とする請求項14に記載の自動運転方法。
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