JP2022086274A - 校正治具配置方法および焦点距離可変レンズ装置 - Google Patents

校正治具配置方法および焦点距離可変レンズ装置 Download PDF

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【課題】校正治具の配置を簡単に確認できる校正治具配置方法を提供する。【解決手段】液体共振式レンズ14に入力される駆動信号に応じて合焦位置Pfが周期的に変化する焦点距離可変レンズ装置1において、校正治具9の校正面91がZd方向(光軸方向)およびXd方向のそれぞれに対して交差するように、校正治具9をステージ2に載置する準備ステップと、駆動信号の1周期以上の範囲において、互いに角度の異なる複数の検出位相を設定する検出位相設定ステップと、検出位相ごとに、検出位相に対応する合焦位置Pfで合焦した校正面91の画像を検出する画像検出ステップと、画像ごとに、Xd方向に対応する画像のX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出する合焦ピーク位置検出ステップと、各画像の合焦ピーク位置に基づいて、合焦ピーク位置の変化範囲である合焦可能範囲を算出する合焦可能範囲算出ステップとを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、焦点距離可変レンズ装置に対して校正治具を配置するための校正治具配置方法および焦点距離可変レンズ装置に関する。
従来、液体共振式レンズを有する焦点距離可変レンズ装置が知られている(例えば特許文献1)。この液体共振式レンズは、周期的な駆動信号の入力により内部の液体に定在波を生じさせ、同心円状の粗密によってレンズとしての屈折性能を得ており、その焦点深度は周期的に変化する。
このような焦点距離可変レンズ装置において、対象物に対する合焦位置は、液体共振式レンズの焦点深度の変化と共に変化する。よって、駆動信号の任意の位相に同期してパルス照明を行うことにより、当該位相に対応する合焦位置で合焦した対象物の画像を取得することができる。
また、焦点距離可変レンズ装置による合焦位置は、駆動信号から計算される合焦位置の理想的な変動波形に対するずれを有しており、当該ずれは、液体共振式レンズが外部の熱の影響を受けることによって変化する。このため、所望の合焦位置で合焦した画像を検出するためには、駆動信号の位相と合焦位置との関係を決定する校正処理が必要である。
特許文献1には、焦点距離可変レンズ装置における駆動信号の位相と合焦位置との関係を決定するための校正処理方法が開示されている。
具体的には、特許文献1に開示される校正処理方法では、所定のパターン形状の校正面を有する校正治具を準備し、焦点距離可変レンズ装置の光軸方向に対して校正面が所定の角度を有するように校正治具を設置する。
その後、駆動信号の任意の位相である検出位相に同期してパルス照明を行うことで、当該検出位相に対応する合焦位置で合焦した校正面の画像を取得する。そして、校正面の画像内で合焦している領域(合焦領域)を検出し、この合焦領域が対応する校正面の部位の高さに基づいて合焦位置を特定し、特定された合焦位置と検出位相とを対応付ける。このような方法により、駆動信号の位相と合焦位置との関係を示す校正データを作成することができる。
特開2020-106841号公報
特許文献1に開示される校正処理方法を適切に行うためには、どのような検出位相を設定したとしても校正面の画像内のいずれかの領域が合焦するように、すなわち、合焦位置の変化範囲が校正面のいずれかの部位に重なるように、校正治具が配置されることが望ましい。
しかし、従来では、焦点距離可変レンズ装置に対してラフに設置された校正治具について校正面の画像を検出し、この画像の合焦領域を確認しながら校正治具の配置を試行錯誤で調整しており、手間がかかる。特に、駆動信号に対する合焦位置の位相ずれ量が不明であるため、校正面の画像から校正治具が適切に配置されているか否かを確認することが困難である。
本発明の目的は、校正治具の配置を簡単に確認できる校正治具配置方法および焦点距離可変レンズ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1態様にかかる校正治具配置方法は、対象物が載置されるステージと、液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記対象物に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、前記画像検出光学系を通して、前記駆動信号の任意の位相である検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記対象物の画像を検出する画像検出部と、を備える焦点距離可変レンズ装置に対して校正治具を配置する校正治具配置方法であって、所定のパターン形状の校正面を有する前記校正治具を準備し、前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具を前記対象物として前記ステージに載置する準備ステップと、前記駆動信号の1周期以上の範囲において、互いに角度の異なる複数の前記検出位相を設定する検出位相設定ステップと、前記検出位相設定ステップで設定された前記検出位相ごとに、前記検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の前記画像を検出する画像検出ステップと、前記画像検出ステップで検出された前記画像ごとに、前記第1方向に対応する前記画像のX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出する合焦ピーク位置検出ステップと、前記合焦ピーク位置検出ステップで検出された各前記画像の前記合焦ピーク位置に基づいて、前記合焦ピーク位置の変化範囲である合焦可能範囲を算出する合焦可能範囲算出ステップと、を含む。
本発明の第1態様にかかる校正治具配置方法は、前記画像に対して前記合焦可能範囲を示すマーク画像を重畳させる重畳ステップをさらに含むことが好ましい。
本発明の第1態様にかかる校正治具配置方法は、前記画像における前記合焦可能範囲の配置に基づいて、前記画像検出光学系に対する前記校正治具の前記光軸方向の相対位置を調整する調整ステップをさらに含むことが好ましい。
本発明の第1態様にかかる校正治具配置方法において、前記画像検出部から読み出される前記画像の画素数は、前記X軸に直交するY軸において制限されている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の校正治具配置方法。
本発明の第1態様にかかる焦点距離可変レンズ装置は、所定のパターン形状の校正面を有する校正治具を用いて校正される焦点距離可変レンズ装置であって、液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記校正治具に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具が載置されるステージと、前記駆動信号の1周期以上の範囲で互いに角度の異なる複数の検出位相を設定する検出位相設定部と、前記画像検出光学系を通して、前記検出位相設定部により設定された前記検出位相ごとに、前記検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の画像を検出する画像検出部と、前記画像検出部により検出された前記画像ごとに、前記第1方向に対応する前記画像のX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出し、各前記画像の前記合焦ピーク位置に基づいて、前記合焦ピーク位置の変化範囲である合焦可能範囲を算出する合焦分析部と、を備える。
本発明の第2態様にかかる校正治具配置方法は、対象物が載置されるステージと、液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記対象物に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、前記画像検出光学系を通して、前記駆動信号の任意の位相である検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記対象物の画像を検出する画像検出部と、を備える焦点距離可変レンズ装置に対して校正治具を配置する校正治具配置方法であって、所定のパターン形状の校正面を有する前記校正治具を準備し、前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具を前記対象物として前記ステージに載置する準備ステップと、前記駆動信号の位相について、前記駆動信号に対する前記合焦位置の変動波形の位相ずれとしての仮想角度αに対して所定角度を加えた第1検出位相と、前記第1検出位相に対して180°異なる第2検出位相とを設定する検出位相設定ステップと、前記第1検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第1画像と、前記第2検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第2画像とをそれぞれ検出する画像検出ステップと、前記第1画像および前記第2画像のそれぞれで、前記第1方向に対応するX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出する合焦ピーク位置検出ステップと、前記第1画像の前記合焦ピーク位置と前記第2画像の前記合焦ピーク位置とが一致する場合の前記仮想角度αを、前記位相ずれの角度として決定する位相ずれ決定ステップと、を含む。
なお、本発明の第2態様における所定角度は、正弦波状に変化する駆動信号の波形が中心軸に交わるときの位相角度である。例えば、駆動信号の波形がピークを示すときの位相を0°とするとき、所定角度は90°または270°である。
本発明の第2態様にかかる校正治具配置方法において、前記位相ずれ決定ステップは、前記第1画像の前記合焦ピーク位置と前記第2画像の前記合焦ピーク位置とが一致するまで、前記仮想角度αを変更しながら、前記検出位相設定ステップ、前記画像検出ステップおよび前記合焦ピーク位置検出ステップを繰り返すことが好ましい。
本発明の第2態様にかかる校正治具配置方法は、前記第1画像に対して前記合焦ピーク位置を示す第1マーク画像を重畳させ、前記第2画像に対して前記合焦ピーク位置を示す第2マーク画像を重畳させる重畳ステップをさらに含むことが好ましい。
本発明の第2態様にかかる校正治具配置方法は、前記位相ずれ決定ステップの後、前記位相ずれの角度を前記仮想角度αとして用いた場合の前記第1画像または前記第2画像における前記合焦ピーク位置に基づいて、前記画像検出光学系に対する前記校正治具の前記光軸方向の相対位置を調整する調整ステップをさらに含むことが好ましい。
本発明の第2態様にかかる焦点距離可変レンズ装置は、所定のパターン形状の校正面を有する校正治具を用いて校正される焦点距離可変レンズ装置であって、液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記校正治具に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具が載置されるステージと、前記駆動信号の位相について、前記駆動信号に対する前記合焦位置の変動波形の位相ずれとしての仮想角度αに対して所定角度を加えた第1検出位相と、前記第1検出位相に対して180°異なる第2検出位相とを設定する検出位相設定部と、前記画像検出光学系を通して、前記第1検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第1画像と、前記第2検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第2画像とをそれぞれ検出する画像検出部と、前記第1画像および前記第2画像のそれぞれで、前記第1方向に対応するX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出し、前記第1画像の前記合焦ピーク位置と前記第2画像の前記合焦ピーク位置とが一致する場合の前記仮想角度αを、前記位相ずれの角度として決定する合焦分析部と、を備える。
本発明の第1態様にかかる校正治具配置方法または焦点距離可変レンズ装置によれば、校正治具の校正面の画像に対する合焦可能範囲の位置に基づいて、校正面の被検出範囲に対する合焦位置変化範囲の位置関係を確認できる。これにより、合焦位置変化範囲に対する校正治具の配置を簡単に確認できる。
また、本発明の第2態様にかかる校正治具配置方法または焦点距離可変レンズ装置によれば、駆動信号に対する合焦位置の位相ずれの角度が決定される。このため、位相ずれを考慮して検出位相を設定することで、合焦位置を合焦位置変化範囲内の所望の位置に位置させた状態の画像を検出することができる。このような画像における合焦領域を確認することにより、合焦位置変化範囲に対する校正治具の配置を簡単に確認できる。
第1実施形態の焦点距離可変レンズ装置を示す模式図。 第1実施形態の焦点距離可変レンズ装置におけるレンズ制御部および制御装置を示すブロック図。 第1実施形態の焦点距離可変レンズ装置における合焦位置の変動波形を示すグラフ。 第1実施形態の焦点距離可変レンズ装置の一部である対物レンズと、校正治具の側面とを示す模式図。 第1実施形態の焦点距離可変レンズ装置に使用される校正治具の上面を示す模式図。 図4に例示する合焦位置に対応する画像を示す図。 検出位相と校正面の画像との関係を例示する図。 検出位相と校正面の画像との関係を例示する図。 第1実施形態の焦点距離可変レンズ装置に対する校正治具の配置を説明するための図。 第1実施形態の校正治具配置方法を説明するためのフローチャート。 画像のX軸に沿って画像領域に対応する合焦度を示すグラフ。 第1実施形態におけるマーク画像が重畳表示された画像を例示する図。 第1実施形態におけるマーク画像が重畳表示された画像を例示する図。 第2実施形態の校正治具配置方法を説明するためのフローチャート。 第2実施形態におけるマーク画像が重畳表示された画像を例示する図。 第2実施形態におけるマーク画像が重畳表示された画像を例示する図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について説明する。
図1には、本実施形態にかかる焦点距離可変レンズ装置1の全体構成が示されている。焦点距離可変レンズ装置1は、合焦位置Pfまでの合焦距離Dfを周期的に変化させつつ対象物Wの表面の画像Imを検出するものである。なお、図1では、対象物Wとして校正治具9が示されている。
(焦点距離可変レンズ装置の構成)
図1に示すように、焦点距離可変レンズ装置1は、対象物Wの表面に交差する光軸A上に配置された画像検出光学系10と、対象物Wが載置されるステージ2と、対象物Wを照明するパルス照明部3と、画像検出光学系10を通して対象物Wの画像Imを検出する画像検出部4と、画像検出光学系10に含まれる液体共振式レンズ14の動作を制御するレンズ制御部6と、レンズ制御部6を操作するための制御装置7と、を備えている。
なお、本実施形態では、光軸Aに平行な方向をZd方向(光軸方向)とし、Zd方向に直交する方向をXd方向(第1方向)とし、Zd方向およびXd方向に直交する方向をYd方向とする。
画像検出光学系10は、物体側(前側)から順に、対物レンズ11、結像レンズ12、第1リレーレンズ13、液体共振式レンズ14、および、第2リレーレンズ15を有する。
対物レンズ11は、1以上のレンズによって構成されており、対象物Wに対向して配置される。この対物レンズ11は、無限遠補正型であり、対象物Wで反射された光を平行光束に変換して結像レンズ12に入射させる。
結像レンズ12は、1以上のレンズによって構成されており、対物レンズ11から入射される平行光束を集光して中間像を形成する。
第1リレーレンズ13および第2リレーレンズ15は、それぞれ、1以上のレンズによって構成されている。第1リレーレンズ13および第2リレーレンズ15は、リレーシステムを構成しており、結像レンズ12によって形成される中間像をリレーし、当該中間像を画像検出部4の撮像面に再結像させる。なお、結像レンズ12の後側焦点と、第1リレーレンズ13の前側焦点とは、同じ位置に配置される。
液体共振式レンズ14は、屈折率分布型の焦点距離可変レンズとして構成されている。具体的には、液体共振式レンズ14は、液体が充填された円筒形のケースと、圧電材料で形成された円筒状の振動部材とを有する。この振動部材は、ケース内の液体に浸漬された状態でレンズ制御部6に信号線を介して接続されており、レンズ制御部6から入力される駆動信号Cf(例えば正弦波状の交流信号)に応じて振動する。駆動信号Cfの周波数が共振周波数に調整されると、液体共振式レンズ14の内部の液体に定在波が生じ、当該液体の屈折率が周期的に変化する。
また、液体共振式レンズ14のケースは、光が通過するための窓部を有しており、ケース内の液体の屈折率が周期的に変化することにより、液体共振式レンズ14の焦点距離が周期的に変化する。この液体共振式レンズ14によれば、合焦距離Dfは、対物レンズ11の焦点距離を基本としつつ、液体共振式レンズ14の焦点距離の変化と共に周期的に変化する。
なお、画像検出光学系10は、テレセントリックな光学系として構成されており、液体共振式レンズ14の前側主点が対物レンズ11の射出瞳と共役になるように配置されている。このような配置によれば、対物レンズ11の射出瞳がテレセントリックにリレーされるため、合焦位置Pfが変化しても、画像検出部4に入射する像の倍率は一定になる。
ステージ2は、対物レンズ11に対向する位置に配置されており、対象物Wが載置される。また、本実施形態のステージ2は、光軸Aに平行なZd方向に移動可能に構成されており、画像検出光学系10に対するステージ2のZd方向における相対位置を調整可能である。
パルス照明部3は、パルス光を出射する光源31と、光源31から出射されたパルス光を対象物Wに導くためのビームスプリッタ32とを含んで構成される。
光源31は、LEDなどの発光素子によって構成される。この光源31は、レンズ制御部6により制御され、駆動信号Cfの任意の位相(検出位相θd)に同期したタイミングでパルス光を出射する。
ビームスプリッタ32は、対物レンズ11と結像レンズ12との間に配置されており、光源31から出射されたパルス光を対物レンズ11側に反射する。ビームスプリッタ32で反射された光は、対物レンズ11を介して対象物Wに照射される。
また、ビームスプリッタ32は、対象物Wで反射されて対物レンズ11を通過した光を透過させる。
画像検出部4は、既存のCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサあるいは他の形式のカメラ等で構成される。画像検出部4は、レンズ制御部6により制御され、画像検出光学系10を介して入射される対象物Wの画像を検出し、所定の信号形式の画像Imとして制御装置7へ出力する。
なお、画像検出部4の露光期間中、パルス照明部3が駆動信号Cfの任意の位相(検出位相θd)に同期したタイミングで対象物Wをパルス照明するため、画像検出部4は、検出位相θdに対応する合焦位置Pfで合焦した画像Imを検出する。
図2には、本実施形態のレンズ制御部6および制御装置7の構成が示されている。
レンズ制御部6は、液体共振式レンズ14、パルス照明部3および画像検出部4の各動作を制御する専用ユニットである。なお、レンズ制御部6は、複数のIC等によってハードウェア的に構成されてもよいし、CPUを備えるコンピュータを中心に構成され、CPUが記憶部に格納されたプログラムを実行することにより実現されてもよい。
レンズ制御部6は、液体共振式レンズ14に駆動信号Cfを出力する駆動制御部61と、パルス照明部3に発光信号Ciを出力する発光制御部62と、画像検出部4に画像検出信号Ccを出力する画像検出制御部63とを有する。
駆動制御部61は、駆動信号Cfに基づいて振動する液体共振式レンズ14の振動状態Vfを検出すると共に、検出された振動状態Vfに基づいて制御される正弦波状の交流信号を駆動信号Cfとして出力する。
なお、液体共振式レンズ14の振動状態Vfは、具体的には、駆動信号Cfにより液体共振式レンズ14に供給される駆動電圧、駆動電流、有効電力、および、駆動電圧と駆動電流との位相差である電圧電流位相差のうち、いずれか1以上を単独または組み合わせて用いることにより検出可能である。
発光制御部62は、発光信号Ciによって、パルス照明部3の光源31の発光タイミングを制御する。例えば、発光制御部62は、駆動信号Cfが任意の位相(検出位相θd)になったタイミングで発光信号Ciを出力し、光源31は、発光信号Ciが入力されたタイミングでパルス光を出射する。
画像検出制御部63は、画像検出信号Ccによって画像検出部4による画像検出のタイミングを制御する。画像検出部4は、画像検出信号Ccのオンからオフまでの期間だけ露光を継続することにより、1フレーム分の画像Imを検出する。
制御装置7は、汎用のパーソナルコンピュータによって構成された装置であり、CPUなどの演算回路や記憶部74を備え、当該演算回路が記憶部74に記録された専用のソフトウェアを読み込み実行することで、レンズ操作部71、画像処理部72、および、表示制御部73として機能する。
レンズ操作部71は、レンズ制御部6に対して各種設定を行う。また、レンズ操作部71は、検出位相設定部711を含む。
画像処理部72は、画像検出部4から画像Imを取り込んで処理する。なお、本実施形態では、Xd方向が画像ImのX軸に対応し、Yd方向が画像ImのY軸に対応する。また、画像処理部72は、合焦分析部721やマーク画像処理部722を含む。
表示制御部73は、画像処理部72で処理された画像Imや、レンズ操作部71における各種設定を行うためのグラフィックユーザインターフェイス(GUI)などを、後述の表示部75に表示させる。
記憶部74は、例えばメモリ等により構成されたデータ記録装置である。記憶部74には、上述のソフトウェアや校正テーブルなどが記録されている。
また、制御装置7には、ユーザインターフェイスとして、ディスプレイなどの表示部75と、キーボードなどの操作部76とが接続されている。
(合焦位置)
図3は、駆動信号Cfの位相の変化による合焦位置Pf(Zd位置)の変化を示すグラフである。なお、本実施形態では、駆動信号Cfの波形がピークを示すときの位相を0°としている。
図3に示すように、合焦位置Pfの変動波形Mfは、駆動信号Cfの位相の変化に応じて正弦波状に変化する。しかし、液体共振式レンズ14のレンズ特性は温度変化の影響を受けることで変化するため、合焦位置Pfの変動波形Mfは、駆動信号Cfから計算される合焦位置Pfの理想的な変動波形Mfiに対してズレを有する。
具体的には、実際の変動波形Mfは、理想的な変動波形Mfiに対して、位相ずれΦdおよび偏りBを有している。なお、偏りBは、合焦位置Pfの振幅Dの基準軸のずれに相当する。
そこで、本実施形態の焦点距離可変レンズ装置1では、以下に説明する校正治具9を用いることで、駆動信号Cfの位相と実際の合焦位置Pfとの関係を校正用データとして算出する校正処理が行われる。
なお、この校正処理の具体的方法については、従来技術(例えば特開2020-106841号公報)を利用可能であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
(校正治具9)
校正治具9について図4および図5を参照して説明する。
図4は、焦点距離可変レンズ装置1の一部である対物レンズ11と、校正治具9の側面とを示す模式図である。図5は、校正治具9の上面を示す模式図である。
図4に示すように、校正治具9は、光軸Aに対して既知の傾斜角θを成す校正面91を有する。校正面91は、一方向に沿って規則的に変化したパターン形状9A(いわゆる校正チャート)を有する。本実施形態の校正面91のパターン形状9Aは、図5に示すように、縞模様であり、合焦度の算出に利用されるエッジを含んだ参考領域Fが一方向に沿って所定間隔で複数並んでいる。
本実施形態において、校正治具9は、校正面91のパターン形状9Aの変化方向と焦点距離可変レンズ装置1のXd方向とが一致するように配置される。また、校正治具9は、校正面91がXd方向およびZd方向のそれぞれに交差するように配置され、画像検出部4による校正面91のZd方向の被検出範囲Rzは、画像検出部4によるXd方向の被検出範囲Rxに応じた範囲になる。
校正治具9は、校正面91のZ方向の被検出範囲Rzが合焦位置Pfの変化範囲(合焦位置変化範囲Rp)をカバーするように配置されることが望ましい。この場合、校正面91の画像Imにおける合焦領域Rfの位置は、合焦位置Pfの変化に応じて、Xd方向に対応するX軸に沿った方向に変化する。
例えば、図6は、図4に例示する3つの合焦位置Pf-a,Pf-b,Pf-c(Zd位置:Pf-a<Pf-b<Pf-c)に対応する画像Im-a,Im-b,Im-cを示している。
画像Im-aは、図4の合焦位置Pf-aで合焦している画像であり、画像Im-aの合焦領域Rfは、X軸負側の端部に位置している。
画像Im-cは、図4の合焦位置Pf-cで合焦している画像であり、画像Im-cの合焦領域Rfは、X軸正側の端部に位置している。
また、画像Im-bは、図4の合焦位置Pf-bで合焦している画像であり、画像Im-bの合焦領域Rfは、X軸中央に位置している。
なお、合焦領域Rfとは、画像Im(例えば画像Im-a,Im-b,Im-c)において、合焦度がピーク付近となる領域である。画像Imを示す図6以外の図面では、図の簡略化のため、校正面91の画像Imのうちの合焦領域Rfをパターン形状9Aの縞模様で表現し、他の領域はグレーで表現している。
ここで、画像Imにおける合焦領域Rfの位置は、合焦位置Pfの位相ずれΦdに起因して、駆動信号Cfの検出位相θdから計算される理想の位置に対するずれを有する。画像Imにおける合焦領域Rfのずれについて、図7,図8を参照して説明する。
なお、図7,図8には、合焦位置変化範囲Rpが校正面91のZ方向の被検出範囲Rz内である場合について、複数の検出位相θdと、各検出位相θdで検出される校正面91の画像Imとが例示されている。また、図7,図8には、説明のために、各画像Imにおける合焦領域Rfの位置を示す仮想線Lが示されている。
図7には、仮に合焦領域Rfが位相ずれΦdを有さない場合に検出される各画像Imが例示される。この場合、検出位相θdが90°のときに検出される画像Im、および、検出位相θdが270°のときに検出される画像Imのそれぞれで、合焦領域Rfは、画像ImにおけるX軸の中心位置に現れる。
一方、図8には、合焦位置Pfが45°の位相ずれΦdを有する場合に検出される画像Imが例示される。この場合、検出位相θdが90°のときに検出される画像Im、および、検出位相θdが270°のときに検出される画像Imのそれぞれで、合焦領域Rfは、画像ImにおけるX軸の中心位置からずれた位置に現れる。
よって、仮に、検出位相θdが90°または270°のときに検出される画像Imに基づいて、合焦領域Rfが画像ImにおけるX軸の中心位置に現れるように校正治具9の配置を調整した場合、合焦位置変化範囲Rpの一部が被検出範囲Rzから逸脱してしまう可能性がある(図9参照)。
そこで、本実施形態では、以下に説明するような校正治具9の配置方法を実施する。
(校正治具9の配置方法)
本実施形態における校正治具9の配置方法について説明する。
準備ステップとして、作業者は、校正治具9をステージ2上に設置し、校正治具9の大まかな位置合わせを行う。
例えば、作業者は、校正面91のパターン形状9Aの変化方向がXd方向に一致するように、校正治具9をステージ2上に設置する。そして、検出位相θdが90°のときに検出される画像Imを表示部75で確認しながら、合焦領域Rfが画像ImにおけるX軸の中心位置に現れるように、校正治具9の配置を調整する。このとき、ステージ2をZd方向に調整することで、画像検出光学系10に対する校正治具9のZd方向の相対位置を調整する。
その後、作業者が、操作部76を介して、校正治具9の配置確認動作の開始指示を制御装置7に入力すると、図10に示すフローチャートが開始される。
まず、画像処理部72は、画像検出部4から読み出す画像Imの範囲(読み出し範囲)を設定する(ステップS1)。ここで、画像ImのX軸の読み出し範囲は、制限されないが、画像ImのY軸の読み出し範囲は、数個から10数個程度の画素に制限されることが好ましい。
次に、検出位相設定部711は、検出位相θdを予め定められた初期角度αs(例えば0°)に設定する(ステップS2;検出位相設定ステップ)。そして、レンズ制御部6が液体共振式レンズ14の駆動を開始すると共にパルス照明部3を検出位相θdに基づいて発光制御する。これにより、画像検出部4は、検出位相θdに対応する合焦位置Pfで合焦した画像Imを検出する(ステップS3;画像検出ステップ)。
画像処理部72は、ステップS1で設定された読み出し範囲に相当する画像Imを画像検出部4から読み出し、分析を行う。具体的には、画像処理部72の合焦分析部721は、画像検出部4から読み出された画像Imに基づいて、校正面91の各参考領域F(F1~Fn)に対応する各画像領域If(If-1~If-n)の合焦度を算出する。ここで、各画像領域Ifの合焦度は、X軸に沿って変化し、合焦位置Pfが一致した校正面91の参照領域Fmに対応する画像領域If-mにおいてピークを示す(図11参照)。合焦分析部721は、画像Imにおいて合焦度のピークを示す画像領域If-mのX位置(合焦ピーク位置Xp)を検出する(ステップS4;合焦ピーク位置検出ステップ)。
なお、合焦度の算出方法は、従来と同様であるため、具体的な説明は省略する。また、ステップS4で検出された合焦ピーク位置Xpは、記憶部74に蓄積される。
次に、検出位相設定部711は、直前のステップS3における検出位相θdが初期角度αsに360°を加えた角度よりも大きいか(θd>αs+360°)否かを判定する(ステップS5)。
ステップS5でNoの場合、検出位相設定部711は、当該検出位相θdを所定角度αtだけ増加させた値を新たな検出位相θdに設定する(ステップS6)。その後、ステップS3~S5が再度実施される。なお、所定角度αtは、特に限られないが、例えば5~10°の範囲に予め設定されていることが好ましい。
これにより、直前のステップS3における検出位相θdが初期角度αsに360°を加えた角度よりも大きくなるまで、ステップS3~S5が繰り返し実施される。これにより、駆動信号Cfの1周期以上の範囲において互いに角度の異なる複数の検出位相θdが設定され、各検出位相θdに対応する画像Im-1~Im-nが検出される。なお、画像Im-1~Im-nでは、合焦ピーク位置Xpが少しずつ異なる。
直前のステップS3における検出位相θdが初期角度αs+360°よりも大きくなった場合(ステップS5;Yesの場合)、合焦分析部721は、記憶部74に蓄積された合焦ピーク位置Xpの範囲、すなわち、画像Im-1~Im-nによる合焦ピーク位置Xpの変化範囲(合焦可能範囲Rxp)を算出する(ステップS7;合焦可能範囲算出ステップ)。
なお、合焦可能範囲Rxpは、例えば画像のX座標の範囲によって表される。
次いで、マーク画像処理部722は、合焦可能範囲Rxpに対応する範囲を表すマーク画像Mを生成し、表示制御部73は、図12に示すように、作業者の選択等による任意の画像Imに対してマーク画像Mを重畳させ、表示部75に表示させる(ステップS8;重畳ステップ)。ここで、マーク画像Mは、例えばX軸に沿って延びたバー形状を有する。また、表示制御部73は、画像Imに対し、画像ImにおけるX軸の中心位置を示す中心線Lsをさらに重畳表示させてもよい。
なお、図12は、合焦位置変化範囲Rpが校正面91のZ方向の被検出範囲Rz内に位置する場合(図4参照)に検出される画像Imと、この画像Imにおける合焦可能範囲Rxpのマーク画像Mと、を例示している。
仮に、合焦位置変化範囲Rpの一部が校正面91の被検出範囲Rzの外側に逸脱している場合(図9参照)、図13に示すような合焦可能範囲Rxpのマーク画像Mが表示される。図13に示す例において、マーク画像Mは、画像ImのX軸の一方側に偏った位置に表示されている。特に、図13に示す例では、マーク画像Mが、画像ImのX軸の一端部で途切れている。
次に、作業者は、マーク画像Mが画像ImにおけるX軸の中心位置に表示されるように、校正治具9の配置を調整する(ステップS9)。
このステップS9において、作業者は、表示部75を確認しながらステージ2をZd方向に調整することで、画像検出光学系10に対する校正治具9のZd方向の相対位置を調整できる。例えば、作業者は、画像Imにおけるマーク画像Mの配置に基づいて、合焦可能範囲Rxpが中心線Lsに対してX軸の正負のどちら側にどの程度偏っているかを判断し、この判断結果に基づいて校正治具9を調整することができる。
以上により、図10のフローチャートが終了する。
[第1実施形態の効果]
本実施形態の焦点距離可変レンズ装置1では、上述したように、校正治具9を配置するための校正治具配置方法が実施されることで、校正治具9の校正面91の画像Imにおける合焦可能範囲Rxpが算出される。
このような本実施形態において、校正面91の被検出範囲Rzと合焦位置変化範囲Rpとの位置関係は、画像Imと合焦可能範囲Rxpとの位置関係に対応する。このため、本実施形態では、校正面91の被検出範囲Rzと合焦位置変化範囲Rpとの位置関係、すなわち、合焦位置変化範囲Rpに対する校正治具9の配置を簡単に確認できる。
また、本実施形態の校正治具配置方法では、合焦可能範囲Rxpを示すマーク画像Mが画像Imに重畳される。このため、作業者は、画像Imにおけるマーク画像Mの位置を確認することで、合焦位置変化範囲Rpに対する校正治具9の配置を簡単に確認できる。
また、本実施形態の校正治具配置方法では、作業者は、画像Imにおける合焦可能範囲Rxpの配置に基づいて、画像検出光学系10に対する校正治具9のZd方向の相対位置を調整する。例えば、合焦可能範囲Rxpが画像ImのX軸の中心位置に現れるように校正治具9の位置を調整することで、校正治具9を適切に配置できる。
また、本実施形態の校正治具配置方法では、画像検出部4から読み出される画像Imの画素数は、校正面91のパターン形状9Aの像が変化するX軸に直交するY軸において制限されている。このような制限によれば、画像Imの読み出しにかかる時間と、画像Imの分析処理にかかる時間とのそれぞれを短縮することができ、その結果、校正治具配置方法の全体にかかる時間を短縮できる。
また、本実施形態では、焦点距離可変レンズ装置1が、上述の校正治具配置方法における検出位相設定ステップ(ステップS2)、画像検出ステップ(ステップS3)、合焦ピーク位置検出ステップ(ステップS4)および合焦可能範囲算出ステップ(ステップS7)を自動で実施するため、当該方法を容易に実施できる。
[第1実施形態の変形例]
上記第1実施形態では、合焦可能範囲Rxpを示すマーク画像Mが画像Imに重畳表示されるが、本発明はこれに限られず、マーク画像Mが表示されなくてもよい。
この場合、合焦分析部721は、画像Imにおける合焦可能範囲Rxpの配置に基づいて、校正治具9のZd方向における配置の調整量を算出し、この調整量を直接、作業者に指示してもよい。
上記第1実施形態では、焦点距離可変レンズ装置1が、ステージ2または画像検出光学系10をZd方向に移動させる移動機構の駆動部を備えてもよい。この場合、合焦分析部721は、画像Imにおける合焦可能範囲Rxpの配置に基づいて、校正治具9のZd方向における配置の調整量を算出し、制御装置7は、算出された調整量に基づいて、当該駆動部を制御する移動機構制御部を備えてもよい。
上記第1実施形態では、画像検出部4から読み出される画像Imの画素数がY軸に制限されているが、このような制限が設定されなくてもよい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と同様の焦点距離可変レンズ装置1において、第1実施形態とは異なる方法で校正治具9を配置する。
(校正治具9の配置方法)
本実施形態における校正治具9の配置方法について説明する。
準備ステップとして、作業者は、校正治具9をステージ2上に設置し、校正治具9の大まかな位置合わせを行う。ここでの位置合わせは、上述の第1実施形態と同様であればよい。その後、図14に示すフローチャートが開始される。
まず、作業者は、操作部76を介して、合焦位置Pfの位相ずれΦdについて想定される任意の角度(例えば0°)を入力し、検出位相設定部711は、入力された角度を位相ずれΦdの仮想角度αとして初期設定する(ステップS11)。
次いで、検出位相設定部711は、検出位相θd(第1検出位相)を90°に仮想角度αを加えた角度に設定する(ステップS12)。そして、レンズ制御部6が液体共振式レンズ14の駆動を開始すると共にパルス照明部3を検出位相θdに基づいて発光制御する。これにより、画像検出部4は、検出位相θdに対応する合焦位置Pfで合焦した画像Imを検出する(ステップS13)。以下、ステップS13で検出される画像Imを第1画像Im1と称する。
なお、本実施形態では、正弦波状に変化する駆動信号Cfの波形が中心軸に交わるときの位相が90°および270°であり、本発明の所定角度を90°としている。
画像処理部72は、第1画像Im1を画像検出部4から読み出し、分析を行う。具体的には、画像処理部72の合焦分析部721は、画像検出部4から読み出された第1画像Im1に基づいて、校正面91の各参考領域F1~Fnに対応する各画像領域If-1~If-nの合焦度を算出し、第1画像Im1において合焦度のピークを示す画像領域If-mのX位置(合焦ピーク位置Xp1)を検出する(ステップS14;合焦ピーク位置検出ステップ)。
次いで、検出位相設定部711は、検出位相θd(第2検出位相)を、ステップS12の角度に180°を加えた角度、換言すると、270°に仮想角度αを加えた角度に設定する(ステップS15)。そして、レンズ制御部6が液体共振式レンズ14の駆動を開始すると共にパルス照明部3を検出位相θdに基づいて発光制御する。これにより、画像検出部4は、検出位相θdに対応する合焦位置Pfで合焦した画像Imを検出する(ステップS16)。以下、ステップS16で検出される画像Imを第2画像Im2と称する。
画像処理部72は、第2画像Im2を画像検出部4から読み出し、合焦分析部721は、上記ステップS14と同様、第2画像Im2において合焦度のピークを示す画像領域If-mのX位置(合焦ピーク位置Xp2)を検出する(ステップS17)。
次いで、マーク画像処理部722は、合焦ピーク位置Xp1,Xp2に対応するマーク画像M1,M2を生成する。そして、表示制御部73は、図15に示すように、第1画像Im1に対してマーク画像M1(第1マーク画像)を重畳させると共に、第2画像Im2に対してマーク画像M2(第2マーク画像)を重畳させ、これら第1画像Im1および第2画像Im2を表示部75に表示させる(ステップS18;重畳ステップ)。ここで、マーク画像M1,M2は、例えばY軸に沿って延びたバー形状を有する。また、表示制御部73は、表示部75に表示される第1画像Im1および第2画像Im2のそれぞれに対し、X軸の中心位置を示す中心線Lsをさらに重畳表示させてもよい。
なお、表示制御部73は、表示部75に対して、第1画像Im1および第2画像Im2を同時に表示させてもよいし、ユーザの操作に応じて第1画像Im1および第2画像Im2を切り替えて表示させてもよい。
次いで、作業者は、表示部75に表示された第1画像Im1および第2画像Im2について、第1画像Im1におけるマーク画像M1のX位置と第2画像Im2におけるマーク画像M2のX位置とが一致しているか否か、すなわち、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致しているか否かを比較する(ステップS19)。
なお、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致しているとは、厳密な一致状態であることを必要とせず、合焦ピーク位置Xp1,Xp2の差分が所定以下であればよい。本実施形態では、作業者の目視により、マーク画像M1,M2がある程度重なっていると判断できる状態であればよい。
図15は、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が不一致である場合のマーク画像M1,M2を含む第1画像Im1および第2画像Im2を例示している。
作業者は、図15に示すように、マーク画像M1,M2が互いに離れていると状態を確認した場合、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が不一致であると判断し(ステップS19;No)、操作部76を介して、位相ずれΦdの仮想角度αについて新たな角度を入力する。そして、検出位相設定部711は、位相ずれΦdの仮想角度αを、作業者に入力された値に設定する。これにより、仮想角度αの調整が行われる(ステップS20)。
例えば、作業者は、第1画像Im1におけるマーク画像M1に対して第2画像Im2におけるマーク画像M2がX軸の正負のどちら側にどの程度ずれているかを判断し、その判断結果に基づいて、位相ずれΦdにより近い角度を仮想角度αとして入力できる。
その後、ステップS20で調整された仮想角度αを使用して、ステップS12~S19が再度実施される。
一方、図16は、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致している場合のマーク画像M1,M2を含む第1画像Im1および第2画像Im2を例示している。
作業者は、図16に示すように、マーク画像M1,M2のX軸の位置が重なっている状態を確認した場合、合焦ピーク位置Xp1,Xp2のX位置が一致していると判断する(ステップS19;Yes)。
なお、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致している場合、直前のステップS12,S15で設定された検出位相θdにおける仮想角度αは、実際の位相ずれΦdに相当する。すなわち、作業者は、合焦ピーク位置Xp1,Xp2のX位置が一致していると判断することで、直前のステップS12,S15で設定された検出位相θdにおける仮想角度αを位相ずれΦdとして決定できる(位相ずれ決定ステップ)。
ステップS19でYesの場合、作業者は、直前のステップS13で検出された第1画像Im1に基づき、マーク画像M1が第1画像Im1におけるX軸の中心位置に表示されるように、校正治具9の配置を調整する(ステップS21)。
このステップS21において、作業者は、表示部75を確認しながらステージ2をZd方向に調整することで、画像検出光学系10に対する校正治具9のZd方向の相対位置を調整できる。例えば、作業者は、第1画像Im1におけるマーク画像Mの配置に基づいて、合焦可能範囲Rxpが中心線Lsに対してX軸の正負のどちら側にどの程度偏っているかを判断し、この判断結果に基づいて校正治具9を調整することができる。
さらに、調整後の校正治具9の配置を確認するため、位相ずれΦdを考慮して設定した検出位相θd(例えば90+Φd)に対応する画像Imを適宜検出し、当該画像Imにおける合焦領域RfがX軸の中心位置に現れているかを確認してもよい。
なお、上述のステップS21における「直前のステップS13で検出された第1画像Im1」は、「直前のステップS16で検出された第2画像Im2」に替えられてもよい。
以上により、図14のフローチャートが終了する。
[第2実施形態の効果]
本実施形態の焦点距離可変レンズ装置1では、上述したように、校正治具9を配置するための校正治具配置方法が実施されることで、第1画像Im1の合焦ピーク位置Xp1と第2画像Im2の合焦ピーク位置Xp2とが一致する場合の仮想角度αが、位相ずれΦdの角度として決定される。
この本実施形態では、位相ずれΦdを考慮して検出位相θdを設定することで、合焦位置Pfを合焦位置変化範囲Rp内の所望の位置に位置させた状態の画像Imを検出することができる。このような画像Imにおける合焦領域Rfを確認することにより、合焦位置変化範囲Rpに対する校正治具9の配置を簡単に確認できる。
また、本実施形態の校正治具配置方法では、第1画像Im1の合焦ピーク位置Xp1と第2画像Im2の合焦ピーク位置Xp2とが一致するまで、仮想角度αを変更しながら、上述の検出位相設定ステップ、画像検出ステップおよび合焦ピーク位置検出ステップが繰り返される。
このような方法によれば、煩雑な演算処理を行わずに、位相ずれΦdの角度を容易に決定することができる。
また、本実施形態の校正治具配置方法では、合焦ピーク位置Xp1を示すマーク画像M1が第1画像Im1に重畳表示され、合焦ピーク位置Xp2を示すマーク画像M2が第2画像Im2に重畳表示される。
このような方法によれば、作業者は、第1画像Im1または第2画像Im2におけるマーク画像M1,M2を視認することで、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致しているか否かを簡単に判断できる。
また、本実施形態の校正治具配置方法では、位相ずれΦdの角度が決定された後、当該角度を仮想角度αとして用いた場合の第1画像Im1(検出位相θd=90°+α)または第2画像Im2(検出位相θd=270°+α)における合焦ピーク位置Xp1,Xp2に基づいて、画像検出光学系10に対する校正治具9のZd方向の相対位置を調整する。
例えば、合焦ピーク位置Xp1が第1画像Im1におけるX軸の中心位置に現れるように校正治具9の配置を調整することで、校正面91のXd方向の被検出範囲Rzの中心と合焦位置変化範囲Rpの中心とを位置合わせできる。これにより、合焦位置変化範囲Rpに対する校正治具9の配置を適切に調整できる。
また、本実施形態では、焦点距離可変レンズ装置1が上述の校正治具配置方法における検出位相設定ステップ、画像検出ステップ、合焦ピーク位置検出ステップを自動で実施するため、当該方法を容易に実施できる。
[第2実施形態の変形例]
上記第2実施形態では、第1画像Im1および第2画像Im2のそれぞれに対して合焦ピーク位置Xp1,XP2を示すマーク画像M1,M2が重畳表示されるが、本発明はこれに限られず、マーク画像M1,M2が表示されなくてもよい。
この場合、上記第2実施形態のステップS19では、作業者ではなく、合焦分析部721が合焦ピーク位置Xp1,Xp2の一致を判定してもよい。この変形例では、合焦分析部721は、合焦ピーク位置Xp1,Xp2であるX座標の差分が所定値以下である場合、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致していると判定することができる。そして、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致している場合、合焦分析部721は、直前のステップS12,S15で設定された検出位相θdにおける仮想角度αを位相ずれΦdとして決定できる。
また、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が不一致である場合のステップS20において、検出位相設定部711は、作業者の入力に依らずに、仮想角度αの角度を設定してもよい。例えば、検出位相設定部711は、ステップS20において、直前の仮想角度αに予め定められた所定角度(例えば5~10°)を加えた角度を新たな仮想角度αとして設定してもよい。
あるいは、上記第2実施形態では、合焦分析部721が、第1画像Im1の合焦ピーク位置Xp1と第2画像Im2の合焦ピーク位置Xp2との差分に基づいた演算処理により、合焦ピーク位置Xp1,XP2が一致する場合の仮想角度αを求め、この仮想角度αを位相ずれΦdとして決定してもよい。なお、第1画像Im1の合焦ピーク位置Xp1と第2画像Im2の合焦ピーク位置Xp2との差分は、位相ずれΦdに応じて変化する値であるため、当該差分から位相ずれΦdを算出可能である。
上記第2実施形態の調整ステップ(ステップS21)では、合焦分析部721が、第1画像Im1における合焦ピーク位置Xp1(または第2画像Im2における合焦ピーク位置Xp2)に基づいて、校正治具9のZd方向における配置の調整量を算出し、この調整量を直接、作業者に指示してもよい。
さらに、上記第2実施形態において、焦点距離可変レンズ装置1がステージ2または画像検出光学系10をZd方向に移動させる移動機構の駆動部を備える場合、制御装置7は、合焦分析部721により算出された調整量に基づいて、当該駆動部を制御する移動機構制御部を備えてもよい。
上記第2実施形態において、画像検出部4から読み出される第1画像Im1および第2画像Im2の各画素数が、Y軸(校正面91のパターン形状9Aの像が変化するX軸に直交するY軸)において制限されてもよい。これにより、上記第1実施形態と同様、校正治具配置方法にかかる時間を短縮できる。
[その他の変形例]
本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
上記各実施形態では、画像検出光学系10に対する校正治具9のZd方向の相対位置を調整するためにステージ2を移動させる例を説明しているが、画像検出光学系10を移動させてもよい。
上記各実施形態では、校正治具9のパターン形状9Aが縞形状である場合を説明しているが、本発明はこのような校正治具9に限定されず、一方向に規則的に変化するパターン形状の校正面を有する校正治具であれば、任意の校正治具を利用できる。
上記各実施形態では、駆動信号Cfの波形がピークを示すときの位相を0°としているが、位相を示す角度は、駆動信号Cfの1周期を360°として設定されるものであれば、特に限定されない。
例えば、上記第2実施形態では、正弦波状に変化する駆動信号の波形が中心軸に交わるときの位相角度が90°および270°であり、本発明の所定角度を90°としているが、本発明の所定角度は、駆動信号Cfの位相の設定に応じて他の角度であってもよい。
上記各実施形態では、検出位相θdに対応する合焦位置Pfで合焦した画像を検出すためにパルス照明を利用しているが、本発明はこれに限られない。
例えば、上記各実施形態において、パルス照明部3の替わりに連続照明部を利用してもよい。この場合、画像検出部4は、極短い露光時間を設定可能な高速シャッターを有し、検出位相θdに同期したタイミングで画像を取り込むことにより、検出位相θdに対応する合焦位置Pfで合焦した画像を検出することができる。
1…焦点距離可変レンズ装置、10…画像検出光学系、11…対物レンズ、12…結像レンズ、13…第1リレーレンズ、14…液体共振式レンズ、15…第2リレーレンズ、2…ステージ、3…パルス照明部、31…光源、32…ビームスプリッタ、4…画像検出部、6…レンズ制御部、61…駆動制御部、62…発光制御部、63…画像検出制御部、7…制御装置、71…レンズ操作部、711…検出位相設定部、72…画像処理部、721…合焦分析部、722…マーク画像処理部、73…表示制御部、74…記憶部、75…表示部、76…操作部、9…校正治具、91…校正面、9A…パターン形状、A…光軸、Cc…画像検出信号、Cf…駆動信号、Ci…発光信号、D…振幅、Df…合焦距離、F…参考領域、F1…参考領域、Fm…参照領域、If…画像領域、Im…画像、Im1…第1画像、Im2…第2画像、L…仮想線、Ls…中心線、M,M1,M2…マーク画像、Mf…変動波形、Mfi…理想的な変動波形、Pf…合焦位置、Rf…合焦領域、Rp…合焦位置変化範囲、Rx…被検出範囲、Rxp…合焦可能範囲、Rz…被検出範囲、Vf…振動状態、W…対象物、Xp,Xp1,Xp2…合焦ピーク位置、α…仮想角度、θ…傾斜角、θd…検出位相、Φd…位相ずれ。

Claims (10)

  1. 対象物が載置されるステージと、
    液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記対象物に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、
    前記画像検出光学系を通して、前記駆動信号の任意の位相である検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記対象物の画像を検出する画像検出部と、
    を備える焦点距離可変レンズ装置に対して校正治具を配置する校正治具配置方法であって、
    所定のパターン形状の校正面を有する前記校正治具を準備し、前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具を前記対象物として前記ステージに載置する準備ステップと、
    前記駆動信号の1周期以上の範囲において、互いに角度の異なる複数の前記検出位相を設定する検出位相設定ステップと、
    前記検出位相設定ステップで設定された前記検出位相ごとに、前記検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の前記画像を検出する画像検出ステップと、
    前記画像検出ステップで検出された前記画像ごとに、前記第1方向に対応する前記画像のX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出する合焦ピーク位置検出ステップと、
    前記合焦ピーク位置検出ステップで検出された各前記画像の前記合焦ピーク位置に基づいて、前記合焦ピーク位置の変化範囲である合焦可能範囲を算出する合焦可能範囲算出ステップと、を含む、校正治具配置方法。
  2. 前記画像に対して前記合焦可能範囲を示すマーク画像を重畳させる重畳ステップをさらに含む、請求項1に記載の校正治具配置方法。
  3. 前記画像における前記合焦可能範囲の配置に基づいて、前記画像検出光学系に対する前記校正治具の前記光軸方向の相対位置を調整する調整ステップをさらに含む、請求項1または請求項2に記載の校正治具配置方法。
  4. 前記画像検出部から読み出される前記画像の画素数は、前記X軸に直交するY軸において制限されている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の校正治具配置方法。
  5. 所定のパターン形状の校正面を有する校正治具を用いて校正される焦点距離可変レンズ装置であって、
    液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記校正治具に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、
    前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具が載置されるステージと、
    前記駆動信号の1周期以上の範囲で互いに角度の異なる複数の検出位相を設定する検出位相設定部と、
    前記画像検出光学系を通して、前記検出位相設定部により設定された前記検出位相ごとに、前記検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の画像を検出する画像検出部と、
    前記画像検出部により検出された前記画像ごとに、前記第1方向に対応する前記画像のX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出し、各前記画像の前記合焦ピーク位置に基づいて、前記合焦ピーク位置の変化範囲である合焦可能範囲を算出する合焦分析部と、を備える、焦点距離可変レンズ装置。
  6. 対象物が載置されるステージと、
    液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記対象物に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、
    前記画像検出光学系を通して、前記駆動信号の任意の位相である検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記対象物の画像を検出する画像検出部と、
    を備える焦点距離可変レンズ装置に対して校正治具を配置する校正治具配置方法であって、
    所定のパターン形状の校正面を有する前記校正治具を準備し、前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具を前記対象物として前記ステージに載置する準備ステップと、
    前記駆動信号の位相について、前記駆動信号に対する前記合焦位置の変動波形の位相ずれとしての仮想角度αに対して所定角度を加えた第1検出位相と、前記第1検出位相に対して180°異なる第2検出位相とを設定する検出位相設定ステップと、
    前記第1検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第1画像と、前記第2検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第2画像とをそれぞれ検出する画像検出ステップと、
    前記第1画像および前記第2画像のそれぞれで、前記第1方向に対応するX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出する合焦ピーク位置検出ステップと、
    前記第1画像の前記合焦ピーク位置と前記第2画像の前記合焦ピーク位置とが一致する場合の前記仮想角度αを、前記位相ずれの角度として決定する位相ずれ決定ステップと、を含む、校正治具配置方法。
  7. 前記位相ずれ決定ステップは、前記第1画像の前記合焦ピーク位置と前記第2画像の前記合焦ピーク位置とが一致するまで、前記仮想角度αを変更しながら、前記検出位相設定ステップ、前記画像検出ステップおよび前記合焦ピーク位置検出ステップを繰り返す、請求項6に記載の校正治具配置方法。
  8. 前記第1画像に対して前記合焦ピーク位置を示す第1マーク画像を重畳させ、前記第2画像に対して前記合焦ピーク位置を示す第2マーク画像を重畳させる重畳ステップをさらに含む、請求項6または請求項7に記載の校正治具配置方法。
  9. 前記位相ずれ決定ステップの後、前記位相ずれの角度を前記仮想角度αとして用いた場合の前記第1画像または前記第2画像における前記合焦ピーク位置に基づいて、前記画像検出光学系に対する前記校正治具の前記光軸方向の相対位置を調整する調整ステップをさらに含む、請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の校正治具配置方法。
  10. 所定のパターン形状の校正面を有する校正治具を用いて校正される焦点距離可変レンズ装置であって、
    液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記校正治具に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、
    前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具が載置されるステージと、
    前記駆動信号の位相について、前記駆動信号に対する前記合焦位置の変動波形の位相ずれとしての仮想角度αに対して所定角度を加えた第1検出位相と、前記第1検出位相に対して180°異なる第2検出位相とを設定する検出位相設定部と、
    前記画像検出光学系を通して、前記第1検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第1画像と、前記第2検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第2画像とをそれぞれ検出する画像検出部と、
    前記第1画像および前記第2画像のそれぞれで、前記第1方向に対応するX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出し、前記第1画像の前記合焦ピーク位置と前記第2画像の前記合焦ピーク位置とが一致する場合の前記仮想角度αを、前記位相ずれの角度として決定する合焦分析部と、を備える、焦点距離可変レンズ装置。
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