JP2022086274A - 校正治具配置方法および焦点距離可変レンズ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、焦点距離可変レンズ装置による合焦位置は、駆動信号から計算される合焦位置の理想的な変動波形に対するずれを有しており、当該ずれは、液体共振式レンズが外部の熱の影響を受けることによって変化する。このため、所望の合焦位置で合焦した画像を検出するためには、駆動信号の位相と合焦位置との関係を決定する校正処理が必要である。
具体的には、特許文献1に開示される校正処理方法では、所定のパターン形状の校正面を有する校正治具を準備し、焦点距離可変レンズ装置の光軸方向に対して校正面が所定の角度を有するように校正治具を設置する。
その後、駆動信号の任意の位相である検出位相に同期してパルス照明を行うことで、当該検出位相に対応する合焦位置で合焦した校正面の画像を取得する。そして、校正面の画像内で合焦している領域(合焦領域)を検出し、この合焦領域が対応する校正面の部位の高さに基づいて合焦位置を特定し、特定された合焦位置と検出位相とを対応付ける。このような方法により、駆動信号の位相と合焦位置との関係を示す校正データを作成することができる。
しかし、従来では、焦点距離可変レンズ装置に対してラフに設置された校正治具について校正面の画像を検出し、この画像の合焦領域を確認しながら校正治具の配置を試行錯誤で調整しており、手間がかかる。特に、駆動信号に対する合焦位置の位相ずれ量が不明であるため、校正面の画像から校正治具が適切に配置されているか否かを確認することが困難である。
なお、本発明の第2態様における所定角度は、正弦波状に変化する駆動信号の波形が中心軸に交わるときの位相角度である。例えば、駆動信号の波形がピークを示すときの位相を0°とするとき、所定角度は90°または270°である。
また、本発明の第2態様にかかる校正治具配置方法または焦点距離可変レンズ装置によれば、駆動信号に対する合焦位置の位相ずれの角度が決定される。このため、位相ずれを考慮して検出位相を設定することで、合焦位置を合焦位置変化範囲内の所望の位置に位置させた状態の画像を検出することができる。このような画像における合焦領域を確認することにより、合焦位置変化範囲に対する校正治具の配置を簡単に確認できる。
本発明の第1実施形態について説明する。
図1には、本実施形態にかかる焦点距離可変レンズ装置1の全体構成が示されている。焦点距離可変レンズ装置1は、合焦位置Pfまでの合焦距離Dfを周期的に変化させつつ対象物Wの表面の画像Imを検出するものである。なお、図1では、対象物Wとして校正治具9が示されている。
図1に示すように、焦点距離可変レンズ装置1は、対象物Wの表面に交差する光軸A上に配置された画像検出光学系10と、対象物Wが載置されるステージ2と、対象物Wを照明するパルス照明部3と、画像検出光学系10を通して対象物Wの画像Imを検出する画像検出部4と、画像検出光学系10に含まれる液体共振式レンズ14の動作を制御するレンズ制御部6と、レンズ制御部6を操作するための制御装置7と、を備えている。
なお、本実施形態では、光軸Aに平行な方向をZd方向(光軸方向)とし、Zd方向に直交する方向をXd方向(第1方向)とし、Zd方向およびXd方向に直交する方向をYd方向とする。
対物レンズ11は、1以上のレンズによって構成されており、対象物Wに対向して配置される。この対物レンズ11は、無限遠補正型であり、対象物Wで反射された光を平行光束に変換して結像レンズ12に入射させる。
第1リレーレンズ13および第2リレーレンズ15は、それぞれ、1以上のレンズによって構成されている。第1リレーレンズ13および第2リレーレンズ15は、リレーシステムを構成しており、結像レンズ12によって形成される中間像をリレーし、当該中間像を画像検出部4の撮像面に再結像させる。なお、結像レンズ12の後側焦点と、第1リレーレンズ13の前側焦点とは、同じ位置に配置される。
また、液体共振式レンズ14のケースは、光が通過するための窓部を有しており、ケース内の液体の屈折率が周期的に変化することにより、液体共振式レンズ14の焦点距離が周期的に変化する。この液体共振式レンズ14によれば、合焦距離Dfは、対物レンズ11の焦点距離を基本としつつ、液体共振式レンズ14の焦点距離の変化と共に周期的に変化する。
光源31は、LEDなどの発光素子によって構成される。この光源31は、レンズ制御部6により制御され、駆動信号Cfの任意の位相(検出位相θd)に同期したタイミングでパルス光を出射する。
ビームスプリッタ32は、対物レンズ11と結像レンズ12との間に配置されており、光源31から出射されたパルス光を対物レンズ11側に反射する。ビームスプリッタ32で反射された光は、対物レンズ11を介して対象物Wに照射される。
また、ビームスプリッタ32は、対象物Wで反射されて対物レンズ11を通過した光を透過させる。
なお、画像検出部4の露光期間中、パルス照明部3が駆動信号Cfの任意の位相(検出位相θd)に同期したタイミングで対象物Wをパルス照明するため、画像検出部4は、検出位相θdに対応する合焦位置Pfで合焦した画像Imを検出する。
レンズ制御部6は、液体共振式レンズ14、パルス照明部3および画像検出部4の各動作を制御する専用ユニットである。なお、レンズ制御部6は、複数のIC等によってハードウェア的に構成されてもよいし、CPUを備えるコンピュータを中心に構成され、CPUが記憶部に格納されたプログラムを実行することにより実現されてもよい。
なお、液体共振式レンズ14の振動状態Vfは、具体的には、駆動信号Cfにより液体共振式レンズ14に供給される駆動電圧、駆動電流、有効電力、および、駆動電圧と駆動電流との位相差である電圧電流位相差のうち、いずれか1以上を単独または組み合わせて用いることにより検出可能である。
画像処理部72は、画像検出部4から画像Imを取り込んで処理する。なお、本実施形態では、Xd方向が画像ImのX軸に対応し、Yd方向が画像ImのY軸に対応する。また、画像処理部72は、合焦分析部721やマーク画像処理部722を含む。
表示制御部73は、画像処理部72で処理された画像Imや、レンズ操作部71における各種設定を行うためのグラフィックユーザインターフェイス(GUI)などを、後述の表示部75に表示させる。
また、制御装置7には、ユーザインターフェイスとして、ディスプレイなどの表示部75と、キーボードなどの操作部76とが接続されている。
図3は、駆動信号Cfの位相の変化による合焦位置Pf(Zd位置)の変化を示すグラフである。なお、本実施形態では、駆動信号Cfの波形がピークを示すときの位相を0°としている。
具体的には、実際の変動波形Mfは、理想的な変動波形Mfiに対して、位相ずれΦdおよび偏りBを有している。なお、偏りBは、合焦位置Pfの振幅Dの基準軸のずれに相当する。
なお、この校正処理の具体的方法については、従来技術(例えば特開2020-106841号公報)を利用可能であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
校正治具9について図4および図5を参照して説明する。
図4は、焦点距離可変レンズ装置1の一部である対物レンズ11と、校正治具9の側面とを示す模式図である。図5は、校正治具9の上面を示す模式図である。
画像Im-aは、図4の合焦位置Pf-aで合焦している画像であり、画像Im-aの合焦領域Rfは、X軸負側の端部に位置している。
画像Im-cは、図4の合焦位置Pf-cで合焦している画像であり、画像Im-cの合焦領域Rfは、X軸正側の端部に位置している。
また、画像Im-bは、図4の合焦位置Pf-bで合焦している画像であり、画像Im-bの合焦領域Rfは、X軸中央に位置している。
なお、合焦領域Rfとは、画像Im(例えば画像Im-a,Im-b,Im-c)において、合焦度がピーク付近となる領域である。画像Imを示す図6以外の図面では、図の簡略化のため、校正面91の画像Imのうちの合焦領域Rfをパターン形状9Aの縞模様で表現し、他の領域はグレーで表現している。
なお、図7,図8には、合焦位置変化範囲Rpが校正面91のZ方向の被検出範囲Rz内である場合について、複数の検出位相θdと、各検出位相θdで検出される校正面91の画像Imとが例示されている。また、図7,図8には、説明のために、各画像Imにおける合焦領域Rfの位置を示す仮想線Lが示されている。
よって、仮に、検出位相θdが90°または270°のときに検出される画像Imに基づいて、合焦領域Rfが画像ImにおけるX軸の中心位置に現れるように校正治具9の配置を調整した場合、合焦位置変化範囲Rpの一部が被検出範囲Rzから逸脱してしまう可能性がある(図9参照)。
そこで、本実施形態では、以下に説明するような校正治具9の配置方法を実施する。
本実施形態における校正治具9の配置方法について説明する。
準備ステップとして、作業者は、校正治具9をステージ2上に設置し、校正治具9の大まかな位置合わせを行う。
例えば、作業者は、校正面91のパターン形状9Aの変化方向がXd方向に一致するように、校正治具9をステージ2上に設置する。そして、検出位相θdが90°のときに検出される画像Imを表示部75で確認しながら、合焦領域Rfが画像ImにおけるX軸の中心位置に現れるように、校正治具9の配置を調整する。このとき、ステージ2をZd方向に調整することで、画像検出光学系10に対する校正治具9のZd方向の相対位置を調整する。
なお、合焦度の算出方法は、従来と同様であるため、具体的な説明は省略する。また、ステップS4で検出された合焦ピーク位置Xpは、記憶部74に蓄積される。
ステップS5でNoの場合、検出位相設定部711は、当該検出位相θdを所定角度αtだけ増加させた値を新たな検出位相θdに設定する(ステップS6)。その後、ステップS3~S5が再度実施される。なお、所定角度αtは、特に限られないが、例えば5~10°の範囲に予め設定されていることが好ましい。
これにより、直前のステップS3における検出位相θdが初期角度αsに360°を加えた角度よりも大きくなるまで、ステップS3~S5が繰り返し実施される。これにより、駆動信号Cfの1周期以上の範囲において互いに角度の異なる複数の検出位相θdが設定され、各検出位相θdに対応する画像Im-1~Im-nが検出される。なお、画像Im-1~Im-nでは、合焦ピーク位置Xpが少しずつ異なる。
なお、合焦可能範囲Rxpは、例えば画像のX座標の範囲によって表される。
仮に、合焦位置変化範囲Rpの一部が校正面91の被検出範囲Rzの外側に逸脱している場合(図9参照)、図13に示すような合焦可能範囲Rxpのマーク画像Mが表示される。図13に示す例において、マーク画像Mは、画像ImのX軸の一方側に偏った位置に表示されている。特に、図13に示す例では、マーク画像Mが、画像ImのX軸の一端部で途切れている。
このステップS9において、作業者は、表示部75を確認しながらステージ2をZd方向に調整することで、画像検出光学系10に対する校正治具9のZd方向の相対位置を調整できる。例えば、作業者は、画像Imにおけるマーク画像Mの配置に基づいて、合焦可能範囲Rxpが中心線Lsに対してX軸の正負のどちら側にどの程度偏っているかを判断し、この判断結果に基づいて校正治具9を調整することができる。
以上により、図10のフローチャートが終了する。
本実施形態の焦点距離可変レンズ装置1では、上述したように、校正治具9を配置するための校正治具配置方法が実施されることで、校正治具9の校正面91の画像Imにおける合焦可能範囲Rxpが算出される。
このような本実施形態において、校正面91の被検出範囲Rzと合焦位置変化範囲Rpとの位置関係は、画像Imと合焦可能範囲Rxpとの位置関係に対応する。このため、本実施形態では、校正面91の被検出範囲Rzと合焦位置変化範囲Rpとの位置関係、すなわち、合焦位置変化範囲Rpに対する校正治具9の配置を簡単に確認できる。
上記第1実施形態では、合焦可能範囲Rxpを示すマーク画像Mが画像Imに重畳表示されるが、本発明はこれに限られず、マーク画像Mが表示されなくてもよい。
この場合、合焦分析部721は、画像Imにおける合焦可能範囲Rxpの配置に基づいて、校正治具9のZd方向における配置の調整量を算出し、この調整量を直接、作業者に指示してもよい。
本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と同様の焦点距離可変レンズ装置1において、第1実施形態とは異なる方法で校正治具9を配置する。
本実施形態における校正治具9の配置方法について説明する。
準備ステップとして、作業者は、校正治具9をステージ2上に設置し、校正治具9の大まかな位置合わせを行う。ここでの位置合わせは、上述の第1実施形態と同様であればよい。その後、図14に示すフローチャートが開始される。
なお、本実施形態では、正弦波状に変化する駆動信号Cfの波形が中心軸に交わるときの位相が90°および270°であり、本発明の所定角度を90°としている。
なお、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致しているとは、厳密な一致状態であることを必要とせず、合焦ピーク位置Xp1,Xp2の差分が所定以下であればよい。本実施形態では、作業者の目視により、マーク画像M1,M2がある程度重なっていると判断できる状態であればよい。
作業者は、図15に示すように、マーク画像M1,M2が互いに離れていると状態を確認した場合、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が不一致であると判断し(ステップS19;No)、操作部76を介して、位相ずれΦdの仮想角度αについて新たな角度を入力する。そして、検出位相設定部711は、位相ずれΦdの仮想角度αを、作業者に入力された値に設定する。これにより、仮想角度αの調整が行われる(ステップS20)。
例えば、作業者は、第1画像Im1におけるマーク画像M1に対して第2画像Im2におけるマーク画像M2がX軸の正負のどちら側にどの程度ずれているかを判断し、その判断結果に基づいて、位相ずれΦdにより近い角度を仮想角度αとして入力できる。
その後、ステップS20で調整された仮想角度αを使用して、ステップS12~S19が再度実施される。
作業者は、図16に示すように、マーク画像M1,M2のX軸の位置が重なっている状態を確認した場合、合焦ピーク位置Xp1,Xp2のX位置が一致していると判断する(ステップS19;Yes)。
なお、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致している場合、直前のステップS12,S15で設定された検出位相θdにおける仮想角度αは、実際の位相ずれΦdに相当する。すなわち、作業者は、合焦ピーク位置Xp1,Xp2のX位置が一致していると判断することで、直前のステップS12,S15で設定された検出位相θdにおける仮想角度αを位相ずれΦdとして決定できる(位相ずれ決定ステップ)。
このステップS21において、作業者は、表示部75を確認しながらステージ2をZd方向に調整することで、画像検出光学系10に対する校正治具9のZd方向の相対位置を調整できる。例えば、作業者は、第1画像Im1におけるマーク画像Mの配置に基づいて、合焦可能範囲Rxpが中心線Lsに対してX軸の正負のどちら側にどの程度偏っているかを判断し、この判断結果に基づいて校正治具9を調整することができる。
さらに、調整後の校正治具9の配置を確認するため、位相ずれΦdを考慮して設定した検出位相θd(例えば90+Φd)に対応する画像Imを適宜検出し、当該画像Imにおける合焦領域RfがX軸の中心位置に現れているかを確認してもよい。
なお、上述のステップS21における「直前のステップS13で検出された第1画像Im1」は、「直前のステップS16で検出された第2画像Im2」に替えられてもよい。
以上により、図14のフローチャートが終了する。
本実施形態の焦点距離可変レンズ装置1では、上述したように、校正治具9を配置するための校正治具配置方法が実施されることで、第1画像Im1の合焦ピーク位置Xp1と第2画像Im2の合焦ピーク位置Xp2とが一致する場合の仮想角度αが、位相ずれΦdの角度として決定される。
この本実施形態では、位相ずれΦdを考慮して検出位相θdを設定することで、合焦位置Pfを合焦位置変化範囲Rp内の所望の位置に位置させた状態の画像Imを検出することができる。このような画像Imにおける合焦領域Rfを確認することにより、合焦位置変化範囲Rpに対する校正治具9の配置を簡単に確認できる。
このような方法によれば、煩雑な演算処理を行わずに、位相ずれΦdの角度を容易に決定することができる。
このような方法によれば、作業者は、第1画像Im1または第2画像Im2におけるマーク画像M1,M2を視認することで、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致しているか否かを簡単に判断できる。
例えば、合焦ピーク位置Xp1が第1画像Im1におけるX軸の中心位置に現れるように校正治具9の配置を調整することで、校正面91のXd方向の被検出範囲Rzの中心と合焦位置変化範囲Rpの中心とを位置合わせできる。これにより、合焦位置変化範囲Rpに対する校正治具9の配置を適切に調整できる。
上記第2実施形態では、第1画像Im1および第2画像Im2のそれぞれに対して合焦ピーク位置Xp1,XP2を示すマーク画像M1,M2が重畳表示されるが、本発明はこれに限られず、マーク画像M1,M2が表示されなくてもよい。
この場合、上記第2実施形態のステップS19では、作業者ではなく、合焦分析部721が合焦ピーク位置Xp1,Xp2の一致を判定してもよい。この変形例では、合焦分析部721は、合焦ピーク位置Xp1,Xp2であるX座標の差分が所定値以下である場合、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致していると判定することができる。そして、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が一致している場合、合焦分析部721は、直前のステップS12,S15で設定された検出位相θdにおける仮想角度αを位相ずれΦdとして決定できる。
また、合焦ピーク位置Xp1,Xp2が不一致である場合のステップS20において、検出位相設定部711は、作業者の入力に依らずに、仮想角度αの角度を設定してもよい。例えば、検出位相設定部711は、ステップS20において、直前の仮想角度αに予め定められた所定角度(例えば5~10°)を加えた角度を新たな仮想角度αとして設定してもよい。
さらに、上記第2実施形態において、焦点距離可変レンズ装置1がステージ2または画像検出光学系10をZd方向に移動させる移動機構の駆動部を備える場合、制御装置7は、合焦分析部721により算出された調整量に基づいて、当該駆動部を制御する移動機構制御部を備えてもよい。
本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
上記各実施形態では、画像検出光学系10に対する校正治具9のZd方向の相対位置を調整するためにステージ2を移動させる例を説明しているが、画像検出光学系10を移動させてもよい。
例えば、上記第2実施形態では、正弦波状に変化する駆動信号の波形が中心軸に交わるときの位相角度が90°および270°であり、本発明の所定角度を90°としているが、本発明の所定角度は、駆動信号Cfの位相の設定に応じて他の角度であってもよい。
例えば、上記各実施形態において、パルス照明部3の替わりに連続照明部を利用してもよい。この場合、画像検出部4は、極短い露光時間を設定可能な高速シャッターを有し、検出位相θdに同期したタイミングで画像を取り込むことにより、検出位相θdに対応する合焦位置Pfで合焦した画像を検出することができる。
Claims (10)
- 対象物が載置されるステージと、
液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記対象物に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、
前記画像検出光学系を通して、前記駆動信号の任意の位相である検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記対象物の画像を検出する画像検出部と、
を備える焦点距離可変レンズ装置に対して校正治具を配置する校正治具配置方法であって、
所定のパターン形状の校正面を有する前記校正治具を準備し、前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具を前記対象物として前記ステージに載置する準備ステップと、
前記駆動信号の1周期以上の範囲において、互いに角度の異なる複数の前記検出位相を設定する検出位相設定ステップと、
前記検出位相設定ステップで設定された前記検出位相ごとに、前記検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の前記画像を検出する画像検出ステップと、
前記画像検出ステップで検出された前記画像ごとに、前記第1方向に対応する前記画像のX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出する合焦ピーク位置検出ステップと、
前記合焦ピーク位置検出ステップで検出された各前記画像の前記合焦ピーク位置に基づいて、前記合焦ピーク位置の変化範囲である合焦可能範囲を算出する合焦可能範囲算出ステップと、を含む、校正治具配置方法。 - 前記画像に対して前記合焦可能範囲を示すマーク画像を重畳させる重畳ステップをさらに含む、請求項1に記載の校正治具配置方法。
- 前記画像における前記合焦可能範囲の配置に基づいて、前記画像検出光学系に対する前記校正治具の前記光軸方向の相対位置を調整する調整ステップをさらに含む、請求項1または請求項2に記載の校正治具配置方法。
- 前記画像検出部から読み出される前記画像の画素数は、前記X軸に直交するY軸において制限されている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の校正治具配置方法。
- 所定のパターン形状の校正面を有する校正治具を用いて校正される焦点距離可変レンズ装置であって、
液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記校正治具に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、
前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具が載置されるステージと、
前記駆動信号の1周期以上の範囲で互いに角度の異なる複数の検出位相を設定する検出位相設定部と、
前記画像検出光学系を通して、前記検出位相設定部により設定された前記検出位相ごとに、前記検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の画像を検出する画像検出部と、
前記画像検出部により検出された前記画像ごとに、前記第1方向に対応する前記画像のX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出し、各前記画像の前記合焦ピーク位置に基づいて、前記合焦ピーク位置の変化範囲である合焦可能範囲を算出する合焦分析部と、を備える、焦点距離可変レンズ装置。 - 対象物が載置されるステージと、
液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記対象物に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、
前記画像検出光学系を通して、前記駆動信号の任意の位相である検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記対象物の画像を検出する画像検出部と、
を備える焦点距離可変レンズ装置に対して校正治具を配置する校正治具配置方法であって、
所定のパターン形状の校正面を有する前記校正治具を準備し、前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具を前記対象物として前記ステージに載置する準備ステップと、
前記駆動信号の位相について、前記駆動信号に対する前記合焦位置の変動波形の位相ずれとしての仮想角度αに対して所定角度を加えた第1検出位相と、前記第1検出位相に対して180°異なる第2検出位相とを設定する検出位相設定ステップと、
前記第1検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第1画像と、前記第2検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第2画像とをそれぞれ検出する画像検出ステップと、
前記第1画像および前記第2画像のそれぞれで、前記第1方向に対応するX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出する合焦ピーク位置検出ステップと、
前記第1画像の前記合焦ピーク位置と前記第2画像の前記合焦ピーク位置とが一致する場合の前記仮想角度αを、前記位相ずれの角度として決定する位相ずれ決定ステップと、を含む、校正治具配置方法。 - 前記位相ずれ決定ステップは、前記第1画像の前記合焦ピーク位置と前記第2画像の前記合焦ピーク位置とが一致するまで、前記仮想角度αを変更しながら、前記検出位相設定ステップ、前記画像検出ステップおよび前記合焦ピーク位置検出ステップを繰り返す、請求項6に記載の校正治具配置方法。
- 前記第1画像に対して前記合焦ピーク位置を示す第1マーク画像を重畳させ、前記第2画像に対して前記合焦ピーク位置を示す第2マーク画像を重畳させる重畳ステップをさらに含む、請求項6または請求項7に記載の校正治具配置方法。
- 前記位相ずれ決定ステップの後、前記位相ずれの角度を前記仮想角度αとして用いた場合の前記第1画像または前記第2画像における前記合焦ピーク位置に基づいて、前記画像検出光学系に対する前記校正治具の前記光軸方向の相対位置を調整する調整ステップをさらに含む、請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の校正治具配置方法。
- 所定のパターン形状の校正面を有する校正治具を用いて校正される焦点距離可変レンズ装置であって、
液体共振式レンズを含み、前記液体共振式レンズに入力される駆動信号に応じて前記校正治具に対する合焦位置が周期的に変化する画像検出光学系と、
前記校正面が前記画像検出光学系の光軸方向および前記光軸方向に直交する第1方向のそれぞれに対して交差するように、前記校正治具が載置されるステージと、
前記駆動信号の位相について、前記駆動信号に対する前記合焦位置の変動波形の位相ずれとしての仮想角度αに対して所定角度を加えた第1検出位相と、前記第1検出位相に対して180°異なる第2検出位相とを設定する検出位相設定部と、
前記画像検出光学系を通して、前記第1検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第1画像と、前記第2検出位相に対応する前記合焦位置で合焦した前記校正面の第2画像とをそれぞれ検出する画像検出部と、
前記第1画像および前記第2画像のそれぞれで、前記第1方向に対応するX軸において合焦度がピークを示す合焦ピーク位置を検出し、前記第1画像の前記合焦ピーク位置と前記第2画像の前記合焦ピーク位置とが一致する場合の前記仮想角度αを、前記位相ずれの角度として決定する合焦分析部と、を備える、焦点距離可変レンズ装置。
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