JP2022085847A - フレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、フレキシブルディスプレイ用積層フィルム、フレキシブルディスプレイ及びフレキシブルディスプレイ装置 - Google Patents

フレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、フレキシブルディスプレイ用積層フィルム、フレキシブルディスプレイ及びフレキシブルディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルムの方向による折り曲げ特性の制約を受けない、耐屈曲性に優れた、フレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、フレキシブルディスプレイ用積層フィルム、フレキシブルディスプレイ及びフレキシブルディスプレイ装置を提供すること。【解決手段】長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれについて引張ひずみ5%までの引張サイクル試験を行った際の長手方向(MD)と幅方向(TD)のヒステリシスロス率の差が10%以下である、フレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルムである。【選択図】なし

Description

本発明は、フレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、フレキシブルディスプレイ用積層フィルム、フレキシブルディスプレイ及びフレキシブルディスプレイ装置に関する。
ポリエステルフィルムは、優れた機械的特性、耐熱性、透明性、耐薬品性等を有していることから、包装用、電子部品用、電気絶縁用、金属ラミネート用、フレキシブルディスプレイ等のディスプレイ構成部材用、タッチパネル用、反射防止用、ガラス飛散防止用など、各種用途に用いられている。
近年、電子機器などの小型化、軽量化に伴い、フレキシブル基板やフレキシブルプリント回路が用いられる傾向にある。
また、その流れに伴い、ディスプレイ用途においてもフレキシブル性の要求が高まる傾向にある。
フレキシブルディスプレイとしては、折り畳めるフォルダブルディスプレイ、折り返し曲げが可能なベンダブルディスプレイ、巻き取ることができるローラブルディスプレイ、伸縮可能なストレッチャブルディスプレイなどが挙げられる。
そして、このような用途に用いるディスプレイ用の表面保護フィルムにおいては、従来から必要とされている高硬度、傷つき防止、耐汚染性、耐摩耗性などの表面保護特性ばかりでなく、折り曲げ性について高度な耐久性が必要とされ、更なる性能向上が求められている。
また、表面保護フィルムだけでなく、フレキシブルディスプレイには、偏光板、位相差板、タッチパネル基材、有機ELなどの表示セルの基材、背面の保護部材など、様々な部位にフィルムが用いられ、これらのフィルムに対しても繰り返しの折り曲げ耐性(耐屈曲性)が求められている。
例えば、フレキシブルディスプレイにおいて、そのディスプレイ表面には、ガラスに代えて表面保護特性及び耐屈曲性を有するハードコートフィルムが使用されている。
しかしながら、一定の折り畳み部分が繰り返し折り曲げられるため、当該部分のフィルムが経時的に変形し、ディスプレイに表示される画像が乱れるといった問題がある。
このような問題に鑑みて、特許文献1には、基材フィルム上に折り線を基準として折り込み可能な折り込み部分及び非折り込み部分を備えたハードコーティング層が形成されたハードコーティングフィルムが開示されている。
しかしながら、このフィルムは高硬度かつ耐屈曲性に優れているものの、量産性に乏しく実用化が困難であった。
そこで、優れた耐屈曲性を有する、実用可能なフィルムを提供するためには、基材フィルムからの改良が必要とされる状況にある。
例えば、特許文献2及び3には、量産性に優れ、繰り返し折り曲げた後に折り畳み部分で表示される画像に乱れを生じるおそれのない折り畳み型ディスプレイの提供のために、折り畳み部にクラックが発生することのない、基材フィルムとして、高リターデーション(Re)ポリエステルフィルムが開示されている。
特開2016-155124号公報 国際公開第2020/162119号公報 国際公開第2020/162120号公報
上記特許文献2及び3に開示の高リターデーション(Re)ポリエステルフィルムは、折り曲げるフィルムの方向によって、その折り曲げ特性が大きく変わってくる。より具体的には、耐屈曲性に優れるフィルム方向を使用しなければ、折り曲げ部にクラックが生じるおそれがある。
しかしながら、ディスプレイの表面保護フィルム等に使用されるフィルムは無色透明であるため、一見した限りではフィルムの方向を判別することが難しく、製造工程や加工工程において方向を揃えるといった労力を要する。
そこで、本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、フィルムの方向による折り曲げ特性の制約を受けない、耐屈曲性に優れた、フレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、フレキシブルディスプレイ用積層フィルム、フレキシブルディスプレイ及びフレキシブルディスプレイ装置を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討の結果、次の構成を有することで、上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれについて引張ひずみ5%までの引張サイクル試験を行った際の長手方向(MD)と幅方向(TD)のヒステリシスロス率の差が10%以下である、フレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム。
[2]長手方向(MD)と幅方向(TD)の屈折率の差が0.04以下である、上記[1]に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム。
[3]長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれについて引張ひずみ5%までの引張サイクル試験を行った際の長手方向(MD)と幅方向(TD)のヒステリシスロス率が共に65%以下である、上記[1]又は[2]に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム。
[4]300~430nmの波長における平均光線透過率が70%以下である、上記[1]~[3]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム。
[5]紫外線吸収剤を含有する、上記[1]~[4]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム。
[6]上記[1]~[5]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルムと、前記ポリエステルフィルムの少なくとも片面に設けられる機能層とを有するフレキシブルディスプレイ用積層フィルム。
[7]前記機能層が、ハードコート層である、上記[6]に記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルム
[8]表面保護用である、上記[7]に記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルム。
[9]前記機能層を備えた面とは反対面側に粘着層を備える、上記[6]~[8]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルム。
[10]上記[1]~[5]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、又は上記[6]~[9]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルムと、自発光型光源とを有するフレキシブルディスプレイ。
[11]上記[1]~[5]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、又は上記[6]~[9]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルムと、塗布型偏光素子とを有するフレキシブルディスプレイ。
[12]上記[1]~[5]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、又は上記[6]~[9]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルムと、自発光型光源と塗布型偏光素子とを有するフレキシブルディスプレイ。
[13]上記[1]~[5]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、又は上記[6]~[9]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルムと、カラーフィルタとを有するフレキシブルディスプレイ。
[14]上記[1]~[5]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、又は上記[6]~[9]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルムと、自発光型光源とカラーフィルタとを有するフレキシブルディスプレイ。
[15]上記[10]~[14]の何れか一つに記載のフレキシブルディスプレイを備えたフレキシブルディスプレイ装置。
本発明のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム及びフレキシブルディスプレイ用積層フィルムは、フィルムの方向による折り曲げ特性の制約を受けない、優れた耐屈曲性を有する。
したがって、前記のフィルムを用いたフレキシブルディスプレイ及びフレキシブルディスプレイ装置は、使用するフィルムの方向によらず、繰り返しの折り曲げについて高度な耐久性を有することから、ディスプレイの折り曲げ部分での画像が乱れるおそれのないものである。
本発明のフレキシブルディスプレイの一例を示す模式的な断面図である。 本発明のフレキシブルディスプレイの一例を示す模式的な断面図である。 本発明のフレキシブルディスプレイの一例を示す模式的な断面図である。 ヒステリシスロス率の測定方法を示すグラフである。 耐屈曲性の評価方法を示す図である。
次に、本発明の実施形態の一例について説明する。ただし、本発明は、次に説明する実施形態に限定されるものではない。
[フレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム]
本発明のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム(以下、単に「ポリエステルフィルム」ということがある)は、長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれについて引張ひずみ5%までの引張サイクル試験を行った際の長手方向(MD)と幅方向(TD)とのヒステリシスロス率の差が10%以下となるものである。本発明では、上記ヒステリシスロス率の差を10%以下とすることで、フィルムの方向による折り曲げ特性の制約を受けない、耐屈曲性に優れたポリエステルフィルムを得ることができる。
また、折り曲げ方向による折り曲げ特性の違いを小さくする観点から、上記ヒステリシスロス率の差は、好ましくは8%以下、より好ましくは7%以下、さらに好ましくは6%以下である。上記ヒステリシスロス率の差は、小さければ小さいほどよく、0%以上であればよい。なお、上記ヒステリシスロス率は、絶対値で表される。
なお、本発明において、フィルムの長手方向(MD)とは、フィルムの製造工程でフィルムが進行する方向、すなわちフィルムロールの巻き方向をいう。フィルムの幅方向(TD)とは、フィルム面に平行かつ長手方向と直交する方向をいい、すなわち、フィルムをロール状としたときロールの中心軸と平行な方向である。
本発明者は、上述のとおり、折り曲げるフィルムの方向に着目した。より具体的には、フィルムの方向によって折り曲げ特性の制約を受けることがない、すなわち、いかなるフィルムの方向によっても所望する折り曲げ回数を満足することが、フレキシブルディスプレイに用いるフィルムとして好適ではないかと考えた。
フィルムの折り曲げ方向によって、折り曲げ可能な回数に差が生じてしまう場合、フレキシブルディスプレイの製造工程や加工工程において、その都度、フィルムの方向を揃えて製造する必要がある。しかしながら、ポリエステルフィルムは無色透明であるため、一見しただけではフィルムの方向を判別することが難しく、作業員の作業負荷が大きくなることが予想される。
また、本発明者は、ポリエステルフィルムを折り曲げた後の元の状態に戻ろうとする復元力にも着目した。前記ヒステリシスロス率は、引張サイクル試験前後で消費されるエネルギーの履歴損失を表していることから、前記復元力に置き換えて評価することが可能である。このことから、前記ヒステリシスロス率の差が小さければ、長手方向(MD)と幅方向(TD)の復元力の差も小さいといえる。つまり、前記ヒステリシスロス率の差が小さければ、フィルムの方向による折り曲げ特性の制約を受けることがないといえる。
したがって、本発明者が提案する、ポリエステルフィルムの長手方向(MD)と幅方向(TD)のヒステリシスロス率の差を10%以下に制御したフィルムを用いれば、フィルムの方向による折り曲げ特性の制約を受けずにフレキシブルディスプレイの製造が可能となり、作業員の作業負荷増大を回避できる利点を有する。
また、本発明では、発明者は、上述のように、ポリエステルフィルムを折り曲げた後、元の状態に戻ろうとする復元力をフィルムに付与することに着目した。このフィルムの復元力が大きいほど、言い換えれば、前記ヒステリシスロス率が小さいほど、フィルムの復元力が大きくなり、元の状態に戻りやすいといえる。
さらに、ヒステリシスロス率と耐屈曲性には相関があることを見出した。より具体的には、ヒステリシスロス率が小さいほど、屈曲半径(R)が一定条件下、一定の回数(本発明では20万回)で繰り返し折り曲げても、目視では折り目部分に折れ跡が見えず、耐屈曲性に優れることがわかった。
上記の観点から、長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれについて引張ひずみ5%までの引張サイクル試験を行った際の長手方向(MD)と幅方向(TD)のヒステリシスロス率は、共に65%以下であることが好ましく、より好ましくは63%以下、さらに好ましくは60%以下である。長手方向(MD)及び幅方向(TD)の両方におけるヒステリシスロス率を65%以下とすることで、いずれの方向においても、フィルムの復元力が大きくなって耐屈曲性がより優れたものになる。
また、ポリエステルフィルムの長手方向(MD)と幅方向(TD)のヒステリシスロス率はいずれも、低ければ低いほうがよく、特に制限されないが、ポリエステルフィルムの特性から、一般的には10%以上であり、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上である。
ポリエステルフィルムは、結晶配向性の観点から、長手方向(MD)の屈折率(nMD)と幅方向(TD)の屈折率(nTD)との差が0.04以下であることが好ましく、より好ましくは0.03以下、さらに好ましくは0.02以下である。なお、屈折率の差は、絶対値で表され、0以上である。ポリエステルフィルムの屈折率の差が、かかる範囲であれば、フィルムの異方性が低くなり、折り曲げ方向による折り曲げ特性の違いが生じにくくなる。
また、ポリエステルフィルムのリターデーション(Re)は、低くすることでフィルムの異方性が低くなり、折り曲げ方向による折り曲げ特性の違いが生じにくくなる。そのような観点から、ポリエステルフィルムのリターデーション(Re)は、1500nm以下であることが好ましく、1000nm以下であることがより好ましく、800nm以下であることがさらに好ましく、500nm以下であることが特に好ましく、200nm以下であることがとりわけ好ましい。ポリエステルフィルムのリターデーション(Re)は、低ければ低いほどよく、0nm以上であればよいが、実用的には10nm以上であればよい。
なお、ポリエステルフィルムのリターデーション(Re)は、後述する実施例に記載の方法により測定できる。
本発明において使用されるポリエステルフィルムは、単層構造であっても多層構造であってもよい。多層構造の場合、2層構造、3層構造などでもよいし、本発明の要旨を逸脱しない限り、4層又はそれ以上の多層であってもよく、層数は特に限定されない。
また、ポリエステルフィルムは、未延伸ポリエステルフィルム(シート)でもよいが、少なくとも一方向に延伸された、一軸又は二軸延伸ポリエステルフィルムが好ましく、中でも二軸延伸ポリエステルフィルムがより好ましい。二軸延伸ポリエステルフィルムとすることで、フィルムの機械強度や平面性などを高めつつ、ヒステリシスロス率の差を低くしやすくなる。
ポリエステルフィルムは、ポリエステルを主成分樹脂とすることが好ましい。
また、ポリエステルフィルムが多層構造の場合には、各層の主成分樹脂がポリエステルであることが好ましい。
なお、「主成分樹脂」とは、各層を構成する樹脂のうち最も含有割合の高い樹脂を意味し、例えば各層を構成する樹脂のうち50質量%以上、特に70質量%以上、中でも80質量%以上(100質量%を含む)を占める樹脂である。
ポリエステルフィルムはポリエステル以外の樹脂を含んでいてもよく、ポリエステル以外の樹脂としては、例えばポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩素化ポリエチレン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂(アラミド系樹脂を含む)、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアミドビスマレイミド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、及び、フッ素系樹脂等が挙げられる。
ポリエステルフィルムに使用するポリエステルは、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。
ホモポリエステルは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものが好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール及び1,4-シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル酸等が代表的であり、脂肪族グリコールとしてはエチレングリコール等が代表的であり、代表的なホモポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート等が例示される。
一方、共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸及びオキシカルボン酸等の1種又は2種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール等の1種又は2種以上が挙げられる。
なお、ポリエステルフィルムが紫外線吸収剤(UVA)を含有する場合、高分子量タイプの紫外線吸収剤、より具体的には、後述するようにポリエステルに対する相溶性を考慮したUVA共重合ポリエステルの形態として紫外線吸収剤を含んでもよい。この場合のUVA共重合ポリエステルは、ポリエステルフィルムに紫外線吸収能を付与する一つの形態であり、ポリエステルフィルム自体を形成する成分とは異なるため、本発明においては、上述の共重合ポリエステルと区別される。なお、UVA共重合ポリエステルの詳細な形態は、後述のとおりである。
ポリエステルフィルムに使用するポリエステルは、ホモポリエステルのみ使用されてもよいし、ホモポリエステルと共重合ポリエステルとを併用してもよい。あるいは、ホモポリエステルとUVA共重合ポリエステルとを併用してもよいし、ホモポリエステル、共重合ポリエステル、UVA共重合ポリエステルを併用してもよい。
ポリエステルの重合触媒としては、特に制限はなく、従来公知の化合物を使用することができ、例えばチタン化合物、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、マンガン化合物、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物及びカルシウム化合物等が挙げられる。
オリゴマー成分の析出量を抑えるために、オリゴマー成分の含有量が少ないポリエステルを原料としてフィルムを製造してもよい。オリゴマー成分の含有量が少ないポリエステルの製造方法としては、種々公知の方法を用いることができ、例えばポリエステル製造後に固相重合する方法等が挙げられる。
また、ポリエステルフィルムを3層以上の構成とし、ポリエステルフィルムの最外層を、オリゴマー成分の含有量が少ないポリエステル原料を用いた層とすることで、オリゴマー成分の析出量を抑えてもよい。
また、ポリエスエルは、エステル化もしくはエステル交換反応をした後に、さらに反応温度を高くして減圧下で溶融重縮合して得てもよい。
ポリエステルフィルムは、多層構造の場合、ポリエステルフィルムの各表面を構成する2つの表層と、2つの表層の間に配置される中間層とを少なくとも備えることが好ましい。中でも、薄膜化対応や製造工程数低減の観点から、3層構造であることがより好ましい。3層構造である場合には、2種3層でも3種3層でもよい。
各表層及び中間層などの各層に使用されるポリエステルは、それぞれ上記で説明したポリエステルを使用すればよい。したがって、各層にホモポリエステルを使用する場合には、代表的にはポリエチレンテレフタレートが使用される。
ポリエステルフィルムにおけるホモポリエステルの含有量は、ホモポリエステルと共重合ポリエステルの合計量100質量部に対して、80~100質量部が好ましく、90~100質量部がより好ましく、95~100質量部がさらに好ましい。また、多層構造の場合、各層に使用されるポリエステルは、ホモポリエステル単独で使用されてもよいし、ホモポリエステルと共重合ポリエステルとを併用してもよく、各層におけるホモポリエステルの含有量は、上記と同様である。
また、ポリエステルとしてUVA共重合ポリエステルを用いる場合は、UVA共重合ポリエステルを含有する層におけるホモポリエステルの含有量は、全ポリエステルの合計量100質量部に対して、75~99質量部が好ましく、より好ましくは80~95質量部、さらに好ましくは85~90質量部である。
また、各層に使用されるポリエステルは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
ポリエステルフィルムの厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは9~100μm、より好ましくは12~75μm、さらに好ましくは25~75μmの範囲である。
ポリエステルフィルムが、2つの表層と、2つの表層の間に配置される中間層とを少なくとも備える場合、各表層の厚みは、ポリエステルフィルム全体の厚みの1~10%であることが好ましく、より好ましくは2~9%、さらに好ましくは3~8%である。表層の厚みをこのような範囲内とすると、表層が粒子を有する場合には粒子により透明性を損なうことなく易滑性を付与でき、また、粒子が脱落するなどの問題も生じにくくなる。
また、同様の観点から、各表層の厚みは0.2~7.5μmであることが好ましく、より好ましくは0.4~6.8μm、さらに好ましくは0.6~6.0μmである。
中間層の厚みは、ポリエステルフィルム全体の厚みの80~98%であることが好ましく、より好ましくは82~96%、さらに好ましくは84~94%である。
また、中間層の厚みは、好ましくは7~100μm、より好ましくは12~74μm、さらに好ましくは15~70μmである。
なお、中間層とは、2つの表層以外の層を意味し、少なくとも1層である。
(紫外線吸収剤)
ディスプレイの構成部材である偏光板は、一般的な構成として、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム等の2枚の保護フィルムで挟んだものに、粘着剤を塗布するかもしくは粘着シートを積層してなるものであった。しかしながら、このような偏光板は、PVAを延伸した偏光子を用いているため非常に脆く、2枚の保護フィルムで挟持する必要があることから、薄膜化には限界があった。
一方で、近年、ディスプレイの薄膜化、軽量化の流れに伴って、ディスプレイを構成する偏光板等の光学異方性部材にも薄膜化が求められている。特に、フレキシブルディスプレイは、優れた耐屈曲性を発現させるために、薄膜化がより必要な状況にある。
そこで、偏光板等の光学異方性部材を薄型化する手段として、塗布型偏光素子が注目されている。後述のような塗布型偏光素子は、従来の偏光素子に比べて、塗布により膜を形成できることから、厚さを薄くすることができる。また、塗布型偏光素子を用いることで、保護フィルムによる偏光子の挟持を必ずしも必要としないことから、薄膜の偏光板を得ることができる。
しかしながら、塗布型偏光素子は、光により劣化し易いため、外光等の光(露光)によって偏光性能が経時的に低下する問題があった。
また、偏光素子のみならず、偏光板に用いるヨウ素や二色性を有する有機色素、さらにはディスプレイに用いられる液晶パネル、有機ELデバイスを構成する発光素子等といった各種光学部材は、耐光性が十分でない問題がある。
また、ディスプレイの更なる薄膜化、軽量化に伴い、カラーフィルタを有するカラーフィルタ内蔵型ディスプレイも検討されている。カラーフィルタ内蔵型ディスプレイは、内蔵されたカラーフィルタ及び必要に応じて設けられるブラックマトリックスや反射防止層により、外光反射を低減できることから、従前のディスプレイにおいて使用していた円偏光板が不要となり、更なる薄膜化に寄与するものである。
カラーフィルタは、液晶ディスプレイの色表示などに使用される色表示を担うフィルタであり、光の三原色である「赤色(Red)」「緑色(Green)」「青色(Blue)」のRGB色素等がパターニングされている。前記RGB色素に耐光性はあるが、上述のとおり、液晶パネル、有機ELデバイスを構成する発光素子等の耐光性が十分でないといった問題があり、カラーフィルタを用いた場合にも光学部材の保護が必要な場合がある。
かかる課題に対する解決策として、ポリエステルフィルムに紫外線吸収性能を付与することで、塗布型偏光素子又はカラーフィルタとの組み合わせによる、各種フレキシブルディスプレイへの搭載が可能となる。
塗布型偏光素子又はカラーフィルタを有する、フレキシブルディスプレイ用として、ポリエステルフィルムを使用する場合、前述の通り、塗布型偏光素子の光劣化を低減する目的や耐光性が十分でない各種光学部材を保護する目的で、ポリエステルフィルムに紫外線吸収剤を含有させて紫外線吸収能を付与することが好ましい。
なお、塗布型偏光素子又はカラーフィルタを有さない、フレキシブルディスプレイ用として、ポリエステルフィルムを使用する場合にも、紫外線吸収剤を含有させることが可能である。
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収する化合物で、ポリエステルフィルムの製造工程で付加される熱に耐えうるものであれば特に限定されない。
紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤と無機系紫外線吸収剤があるが、透明性の観点から有機系紫外線吸収剤が好ましい。有機系紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等の低分子量タイプの紫外線吸収剤や、後述する高分子量タイプの紫外線吸収剤が挙げられる。
なお、紫外線吸収剤を1種単独で使用してもよいし、2種類以上併用して用いることも可能である。
(低分子量タイプの紫外線吸収剤)
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ベンジロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルホキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルホキシトリハイドライドレイトベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-5-ソジウムスルホキシベンゾフェノン、ビス(5-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-2-メトキシフェニル)メタン、2-ヒドロキシ-4-n-ドデシルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3-tert-ブチル-5-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール]、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(2-ヒドロキシエチル)フェノール]、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-tert-オクチルフェノール]、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-4-オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス(4-クミル-6-ベンゾトリアゾールフェニル)、2-[2-ヒドロキシ-3-(3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミドメチル)-5-メチルフェニル]ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-エトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-プロポキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ-3-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-[1-オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)-4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-トリデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-(2’-エチル)ヘキシル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-オクチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-5-α-クミルフェニル]-s-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ノニルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-5-α-クミルフェニル]-s-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-デシルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-5-α-クミルフェニル]-s-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-アクリロイルオキシエトキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
その他、1、2又は3個のナフタレン環と結合するトリアジン化合物であるトリアジン系紫外線吸収剤が挙げられ、より具体的には実施例に記載の化合物が例示される。
ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,2’-(p-フェニレン)ジ-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2,2’-(1,4-フェニレン)ビス(4H-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2-メチル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-ブチル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン、2-フェニル-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン等が例示される。
サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリシレート、p-tert-ブチルフェニルサリシレート、p-オクチルフェニルサリシレート等が例示される。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3’-ジフェニルアクリレート、エチル-2-シアノ-3,3’-ジフェニルアクリレート等が例示される。
(高分子量タイプの紫外線吸収剤)
本発明のポリエステルフィルムは、高分子量タイプの紫外線吸収剤、より具体的には、ポリエステルに対する相溶性を考慮したUVA共重合ポリエステルの形態として、ポリエステルフィルムに紫外線吸収剤を含有させてもよい。ここでいう、UVA共重合ポリエステルとは、骨格の一部に紫外線吸収剤を含有させたものであり、好適な態様は後述のとおりである。
高分子量タイプの紫外線吸収剤は、低分子量タイプの紫外線吸収剤を添加して使用する場合と比較し、少量の使用量で優れた耐光性を有することができる。また、紫外線吸収剤を単に混合して用いるのではなく、UVA共重合ポリエステルの形態として用いることにより、UVA共重合ポリエステルがフィルム構成樹脂に高い親和性を示し、均一に分散することが可能となる。
UVA共重合ポリエステルに含まれる紫外線吸収剤は、特に制限されないが、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。したがって、UVA共重合ポリエステルは、ジカルボン酸として芳香族ジカルボン酸、グリコール成分としてベンゾトリアゾール基を有するジオール化合物(紫外線吸収剤)と、その他の脂肪族ジオールとを含むことが好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等の1種又は2種以上が挙げられ、その他の脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール等の1種又は2種以上が挙げられる。
また、グリコール成分としてベンゾトリアゾール基を有するジオール化合物を用いる場合、ベンゾトリアゾール基を有するジオール化合物は、ベンゾトリアゾール基を有する限り特に制限されないが、例えば、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(2-ヒドロキシエチル)フェノール]を挙げることができる。ベンゾトリアゾール基を有するジオール化合物の含有量は、全グリコール成分に対して5~20モル%が好ましい。当該含有量が5モル%以上であれば、フィルムに十分な紫外線吸収能を付与することができ、20モル%以下であれば、フィルムの機械的強度も十分となる。
UVA共重合ポリエステルの製造方法は、特に制限されるものではなく、従来公知の方法により製造することができる。また、紫外線吸収剤を添加するタイミングは、特に限定されるわけではなく、重縮合する際に、任意の段階で添加することができる。
本発明では、好適なホモポリエステルとして用いられるポリエチレンテレフタレートとの相溶性が良好である点から、ポリブチレンテレフタレート骨格にベンゾトリアゾール基を付加したUVA共重合ポリエステルを用いるのが好ましい。
また、UVA共重合ポリエステルを用いる場合は、UVA共重合ポリエステルを含有する層におけるUVA共重合ポリエステルの含有量は、当該層の全ポリエステルの合計量100質量部に対して、1~25質量部が好ましく、より好ましくは5~20質量部、さらに好ましくは10~15質量部である。かかる範囲であれば、フィルムの基本特性を損なうことなく、十分な紫外線吸収能が得られる。
前記低分子量の紫外線吸収剤の中では、各種光学部材の光劣化を効果的に抑制する観点から、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、及びベンゾオキサジン系紫外線吸収剤が好ましく、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤及びベンゾオキサジン系紫外線吸収剤がより好ましく、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びトリアジン系紫外線吸収剤がさらに好ましい。中でも、少量の添加で所望の波長吸収を付与したい場合や、波長400nm未満の紫外線領域だけでなく波長400~430nmの可視光短波長領域の光吸収を付与したい場合は、とりわけ、1、2又は3個のナフタレン環と結合するトリアジン化合物であるトリアジン系紫外線吸収剤を用いることが好ましい。
また、フィルムの場所に関わらず安定した耐光性を発現させたい場合や、フィルム表面へのブリードアウトのリスクを大幅に低減させたい場合は、UVA共重合ポリエステルを紫外線吸収剤として含有させることが好ましい。
紫外線吸収剤を含有する層における紫外線吸収剤の含有量は、耐光信頼性を向上させる観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、さらに好ましくは0.3質量%以上、特に好ましくは0.4質量%以上、最も好ましくは0.5質量%以上である。
一方、紫外線吸収剤を含有する層における紫外線吸収剤の含有量の上限値は、ブリードアウトを抑制し、耐黄変性を向上させる観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは7質量%以下、特に好ましくは5質量%以下である。
なお、本発明においては、UVA共重合ポリエステルを用いた場合の紫外線吸収剤とは、骨格の一部に付加された紫外線吸収剤、例えば上述のベントリアゾール基を有するジオール化合物をいう。かかる場合、UVA共重合ポリエステルの含有量として前記範囲を満たし、紫外線吸収剤の含有量として上記範囲を満たすことが好ましい。
また、本発明のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルムの、300~430nmの波長における平均光線透過率(%)は、70%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましく、30%以下であることがさらに好ましく、20%以下であることが特に好ましく、10%以下であることが最も好ましい。300~430nmの波長における平均光線透過率(%)が70%以下であると、良好な紫外線吸収能を発揮し、各種光学部材の光劣化を抑制できる。したがって、本発明に係るポリエステルフィルムを、例えば、塗布型偏光素子又はカラーフィルタを有する、各種フレキシブルディスプレイ用として好適に用いることが可能となる。
ポリエステルフィルムは、上記平均光線透過率(%)を満たした上で、さらに、波長380nmにおける光線透過率(%)が、30%以下であることが好ましく、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下、最も好ましくは1%以下である。波長380nmにおける光線透過率(%)が30%以下であれば、良好な紫外線吸収能を発揮し、光学部材の光劣化を抑制することができる。
また、上述の波長300~430nmにおける平均光線透過率(%)及び波長380nmにおける光線透過率(%)を満たした上で、さらに、波長400nmにおける光線透過率(%)が50%以下であることが好ましく、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは10%以下である。さらに、波長430nmにおいては、光線透過率(%)が、70%以下であることが好ましく、より好ましくは50%以下、さらに好ましくは30%以下である。波長400nm及び/又は430nmにおける光線透過率(%)が、かかる範囲であれば、紫外線領域だけでなく可視光短波長領域においても良好な光吸収を発揮することができ、光学部材の光劣化を高度なレベルで抑制することができる。
ポリエステルフィルムは、多層構造を有し、かつ、紫外線吸収剤を含有する場合、紫外線吸収剤は、複数の層のうちの少なくとも1つに含有させるとよい。ポリエステルフィルムが上記の好適な態様のとおり表層及び中間層を有する場合、紫外線吸収剤は、中間層に含有させることが好ましい。中間層に紫外線吸収剤を含有させることで、フィルムの表面に紫外線吸収剤がブリードアウトすることを抑制できる。
なお、紫外線吸収剤を含有する層とは、多層構造である場合には、好ましくは中間層であるが、フィルムが単層構造である場合には、フィルム全体である。
(粒子)
ポリエステルフィルムには、易滑性の付与及び各工程での傷発生防止を主たる目的として、粒子を含有させることも可能である。粒子の種類は、易滑性の付与が可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機粒子、アクリル樹脂、スチレン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機粒子等が挙げられる。さらに、ポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
使用する粒子の形状に関しても特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。
また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。
これら一連の粒子は、1種単独で使用してもよいし、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
また、用いる粒子の平均粒径は、フィルムの透明性と取り扱い性との両立を考慮すると、通常、0.05~5μm、好ましくは0.1~4μm、さらに好ましくは0.3~4μmの範囲がよい。なお、粒子の平均粒径は、遠心沈降式粒度分布測定装置を用いて測定した等価球形分布における積算体積分率50%の粒径(d50)である。
ポリエステルフィルムは、多層構造を有し、かつ、粒子を含有する場合、粒子は、複数の層のうちの少なくとも1つに含有させるとよい。ポリエステルフィルムが上記の好適な態様のとおり表層及び中間層を有する場合、粒子は、表層に含有させることが好ましい。粒子は、一方の表層に含有させてもよいが、両方の表層に含有させることが好ましい。表層に粒子を含有させることで、フィルム全体における粒子の含有量を少なくしつつ、効果的に易滑性などを付与できる。
粒子を含有する層における粒子の含有量は、通常0.01質量%以上10質量%以下、好ましくは0.02~5質量%の範囲である。粒子が無い場合、あるいは少ない場合は、フィルムの透明性が高くなり、透明性の観点から良好なフィルムとなる。一方、上記範囲で粒子を含有することで滑り性の点でも良好となる。
なお、粒子を含有する層は、多層構造である場合には、好ましくは表層であるが、フィルムが単層構造である場合には、フィルム全体である。
ポリエステル中に粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、各層を構成するポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化もしくはエステル交換反応終了後、添加するのがよい。
(その他添加剤)
なお、ポリエステルフィルム中には、上述の紫外線吸収剤及び粒子以外に、必要に応じて従来公知の酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染料、顔料等の添加剤を添加することができる。ポリエステルフィルムが多層構造を有する場合、各添加剤は、複数の層のうち少なくともいずれに添加されればよい。
(ポリエステルフィルムの製造方法)
次に、ポリエステルフィルムが二軸延伸ポリエステルフィルムである場合を例にポリエステルフィルムの製造方法について説明する。ポリエステルフィルムが二軸延伸ポリエステルフィルムである場合には、まず、未延伸シートを製造し、その後、二方向に延伸させて二軸延伸ポリエステルフィルムを得るとよい。
未延伸シートは、先に述べたポリエステルと、必要に応じて配合される、粒子、紫外線吸収剤、その他の添加剤とを押出機に供給して適宜混合して、押出機を用いてダイから溶融シートとして押し出し、回転冷却ドラムで冷却固化して得ることが好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法及び/又は液体塗布密着法が好ましくは採用される。
また、ポリエステルフィルムが、多層構造である場合には、共押出し法によって複数層を共押出して、多層構造を有する未延伸シートとするとよい。
また、原料となるポリエステルは、ペレットなどとして、適宜乾燥されたうえで押出機に供給されるとよい。また、粒子、紫外線吸収剤、その他の添加剤などは、適宜ペレットに配合されてもよい。
得られた未延伸シートは、次に一軸方向に、さらには二軸方向に延伸される。
具体的には、まず未延伸シートを一方向にロール又はテンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70~120℃、好ましくは80~110℃であり、延伸倍率は通常2.5~7倍、好ましくは3.0~6倍である。
次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸するが、その場合、延伸温度は通常70~170℃であり、延伸倍率は通常3.0~7倍、好ましくは3.5~6倍である。ここで、一段目の延伸方向が長手方向(MD)、その方向と直交する方向が幅方向(TD)であるとよいが、逆であってもよい。
そして、引き続き180~270℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸延伸ポリエステルフィルムを得る。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
また、同時二軸延伸法を採用することもできる。同時二軸延伸法は、前記の未延伸シートを通常70~120℃、好ましくは80~110℃に温度コントロールされた状態で、長手方向及び幅方向に同時に延伸し配向させる方法であり、延伸倍率としては、面積倍率で4~50倍、好ましくは7~35倍、さらに好ましくは10~25倍である。
引き続き、170~250℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行い、延伸配向フィルムを得る。上述の延伸方式を採用する同時二軸延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式及びリニアー駆動方式等、従来公知の延伸方式を採用することができる。
ポリエステルフィルムの長手方向(MD)と幅方向(TD)とのヒステリシスロス率の差を10%以下にするための具体的手段としては、前記長手方向(MD)と幅方向(TD)の上記延伸倍率を満足した上で、さらに追加的要件として、長手方向(MD)の延伸倍率と幅方向(TD)の延伸倍率の差を小さくする。長手方向(MD)の延伸倍率と幅方向(TD)の延伸倍率の差は、具体的には、例えば0.8倍以下、好ましくは0.6倍以下、さらに好ましくは0.4倍以下である。延伸倍率の差は、小さければ小さいほどよく、0倍以上であればよい。
[フレキシブルディスプレイ用積層フィルム]
本発明のフレキシブルディスプレイ用積層フィルム(以下、単に「積層フィルム」ということがある)は、上記したフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルムと、該ポリエステルフィルムの少なくとも片面に設けられる機能層とを有する。積層フィルムは、機能層を有することで、様々な機能が付与される。
機能層は、ハードコート層、帯電防止層、アンカー層、離型層、易接着層、赤外線吸収層、ガスバリア層、粘着層、保護層、ブリーディング防止層、平坦化層などの少なくともいずれかであるとよいが、易接着層及びハードコート層のいずれかであることが好ましく、ハードコート層を少なくとも含むことがより好ましい。また、機能層は、粘着層であることも好ましい。なお、前記機能層は1層を単独で用いてもよく、2層を積層させてもよい。
本発明に係る積層フィルムの好ましい形態としては、上記したフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルムの片面側にハードコート層を備え、前記ハードコート層を備えた面とは反対面側に粘着層を備えるものが挙げられる。この場合、粘着層、ポリエステルフィルム、ハードコート層を順次積層した積層フィルムとなる。
また、別の好ましい形態としては、ポリエステルフィルムの片面側に易接着層、ハードコート層を順次備え、前記ハードコート層を備えた面とは反対面側に粘着層を備えるものが挙げられる。この場合、粘着層、ポリエステルフィルム、易接着層、ハードコート層を順次積層した積層フィルムとなる。
(ハードコート層)
ハードコート層は、積層フィルム表面に硬度を付与する目的で設けられる機能層である。より具体的には、ハードコート層は、フレキシブルディスプレイに、取扱い時などに傷がつかないよう硬度を付与する目的で設けられる機能層であり、ディスプレイ表面に位置させてディスプレイを保護する表面保護フィルム用として用いることが好ましい。したがって、ハードコート層は、ポリエステルフィルム上のディスプレイ表面側に位置させることが好ましい。
ハードコート層は、硬化性樹脂組成物を硬化して形成され、ハードコート層を形成する樹脂としては、特に制限されず、アクリル系、シロキサン系、無機ハイブリッド系、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシ系等が挙げられる。また、2種以上の材料を併用して用いてもよいし、無機フィラーや有機フィラーなどの粒子を添加することもできる。
ハードコート層の膜厚としては、1~10μmが好ましく、より好ましくは1~8μm、さらに好ましくは1~6μmである。膜厚が1μm以上であれば、十分に硬化することで鉛筆硬度が高くなり、ハードコート層によりポリエステルフィルムを適切に保護できる。一方、10μm以下であれば、ハードコートの硬化収縮によるカールや熱シワを防止でき、良好な平面性を確保できる。また、ディスプレイの薄膜化にも対応可能である。
ハードコート層は、その表面硬度が2H以上であることが好ましい。表面硬度を2H以上とすることで積層フィルムに適切な耐傷付防止性を付与することができる。また、表面硬度は、積層フィルムに適切な折り曲げ特性を付与する観点から8H以下であることが好ましく、6H以下であることがより好ましく、4H以下であることがさらに好ましい。
なお、表面硬度は鉛筆硬度であり、JIS K 5600-5-4に準拠し、750g荷重条件で測定できる。測定装置としては、鉛筆硬度試験機(株式会社安田精機製作所製)などを使用できる。
ハードコート層は、硬化性樹脂組成物をポリエステルフィルム表面に塗布し、乾燥して塗布層を形成し、その塗布層を硬化することで得られる。
硬化性樹脂組成物を塗布する方法としては、例えばエアドクターコート、ブレードコート、ロッドコート、バーコート、ナイフコート、ダイコート、スクイズコート、含浸コート、リバースロールコート、トランスファロールコート、グラビアコート、キスロールコート、キャストコート、スプレーコート、カーテンコート、カレンダコート、押出コート等、粘度、膜厚に応じて適宜選択することができる。
乾燥条件は、特に制限されず、室温付近で行ってもよいし、加熱により行ってもよく、例えば25~120℃程度、好ましくは50~100℃程度である。乾燥時間についても、溶媒が十分に揮発できる限り、特に制限されず、例えば10秒~30分程度、好ましくは15秒~10分程度である。
硬化方法は、硬化性樹脂組成物の硬化メカニズムに応じて適宜選択すればよい。例えば硬化性樹脂組成物が、熱硬化性樹脂組成物であれば加熱することで硬化させればよく、光硬化性樹脂組成物であればエネルギー線を照射して硬化させればよい。積層フィルムにおいて、硬化性樹脂組成物を硬化させる際に用いることのできる活性エネルギー線には、紫外線、電子線、X線、赤外線及び可視光線が含まれる。これらの活性エネルギー線のうち、硬化性と樹脂劣化防止の観点から、紫外線及び電子線による硬化が好ましい。
(易接着層)
易接着層は、ポリエステルフィルムとハードコート層などとの接着性を向上させるために設けられる機能層である。
易接着層は、バインダー樹脂及び架橋剤を含む易接着層組成物から形成される。
前記バインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール等のポリビニル系樹脂、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンイミン、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、でんぷん類等が挙げられる。ハードコート層との密着性向上の観点からは、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましい。
前記架橋剤としては、種々公知の架橋剤が使用でき、例えばエポキシ化合物、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、イソシアネート化合物、カルボジイミド化合物、シランカップリング化合物等が挙げられ、1種を単独で又は2種以上を併用して使用してもよい。
前記易接着層組成物には、易接着層の耐ブロッキング性や滑り性改良を目的として、粒子を配合してもよい。粒子としては、シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム等の無機粒子の他、有機粒子等が挙げられる。これらの粒子は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、その他の添加剤として、架橋触媒、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡材、染料、顔料等を併用することも可能である。
前記易接着層組成物は、一般的に、水、有機溶剤、又はこれらの混合液により希釈されていることが好ましく、易接着層は、易接着層組成物の希釈液を、ポリエステルフィルムの表面に塗布液としてコーティングして、乾燥することにより形成するとよい。
コーティングは、従来公知の方法で行うことができるが、ポリエステルフィルムの製膜工程中にフィルム表面を処理する、インラインコーティングによって設けることが好ましい。
易接着層の厚さは、0.003~1μmが好ましく、より好ましくは0.005~0.6μm、さらに好ましくは0.01~0.4μmである。易接着層の厚さが0.003μm以上であれば、十分な接着性を確保できる。一方、1μm以下であれば、外観の悪化やブロッキング等を生じにくくできる。
(粘着層)
粘着層を形成するための粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、エポキシ粘着剤などを使用することができ、中でも、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、及びシリコーン系粘着剤が好ましい。なお、光学特性に異常をきたさない限り、2種類以上の材料を混合して用いることもできるし、2層以上に複層化して用いることもできる。
また、当該粘着剤は、エマルジョン型、溶剤型又は無溶剤型のいずれでもよく、架橋タイプ又は非架橋タイプのいずれであってもよい。
さらに、フィラーなどの粒子や、添加剤などを添加することもできる。
粘着層は、片面に機能層が設けられる場合に、反対面側に設けられることが好ましい。したがって、積層フィルムは、ポリエステルフィルムの片面にハードコート層を有し、反対面に粘着層を有することが好ましい。
アクリル系粘着剤を構成する(メタ)アクリル系樹脂(ベースポリマー)としては、好ましくは、例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸エステルの1種類又は2種類以上をモノマーとする重合体又は共重合体などが挙げられる。
ベースポリマーには、極性モノマーを共重合させることが好ましく、極性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートのような、カルボキシル基、ヒドロキシ基、アミド基、アミノ基、エポキシ基などを有するモノマーを挙げることができる。
粘着剤組成物は、上記ベースポリマーのみでもよいが、通常は架橋剤を含有する。架橋剤としては、2価以上の金属イオン、ポリアミン化合物、ポリエポキシ化合物、及びポリイソシアネート化合物などが挙げられるが、中でもポリイソシアネート化合物が好ましい。
ウレタン系粘着剤としては、好ましくは、ポリオールとポリイソシアネート化合物を反応させて得られる粘着性ポリマーであるウレタン系ポリマーからなるものが挙げられる。
ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールなどが挙げられる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
シリコーン系粘着剤としては、好ましくは、粘着性ポリマーであるシリコーン系ポリマーをブレンド又は凝集させることにより得られる粘着剤などが挙げられる。
前記シリコーン系粘着剤としては、付加反応硬化型シリコーン系粘着剤や過酸化物硬化型シリコーン系粘着剤が挙げられるが、過酸化物を使用せず、分解物が発生しないことから、付加反応硬化型シリコーン系粘着剤が好ましい。
前記付加反応硬化型シリコーン系粘着剤の硬化反応としては、例えば、ポリアルキルシリコーン系粘着剤を得る場合に用いられるポリアルキル水素シロキサン組成物を白金触媒により硬化させる反応などが挙げられる。
粘着層の厚みは、例えば10~175μm、好ましくは20~120μm、さらに好ましくは30~80μm、その中でも特に40~60μmがよい。粘着層の厚みが10μm以上であれば、十分な粘着力を有し、折り曲げた場合にも浮き剥がれすることがなく、各種光学部材を保護できる。一方、175μm以下であれば、フレキシブルディスプレイの薄肉化に寄与できる。
粘着層は、上記した粘着剤をポリエステルフィルムに塗布することで形成できる。また、上記した粘着剤を剥離シート(離型フィルム)に塗布して、剥離シートなどの別の基材上に形成した粘着層をポリエステルフィルムに転写することでポリエステルフィルム上に形成してもよい。粘着剤の塗布方法としては、コンマコーター、ナイフコーター、ダイコーター、グラビアコーター、マイヤーバーコーターなど特に限定なく使用でき、粘度、膜厚に応じて適宜選択できる。
さらに、粘着剤をシート状に成形して、必要に応じて硬化させることで粘着シートとしてもよい。シート状に成形する方法としては、種々公知の方法を用いることができ、例えばウェットラミネーション法、ドライラミネート法、Tダイを用いる押出キャスト法、押出ラミネート法、カレンダー法やインフレーション法、射出成形法、注液硬化法等を採用することができる。
なお、粘着層を硬化する場合の硬化方法としては、紫外線、電子線などのエネルギー線や、熱による硬化方法など適宜選択できる。
[用途]
本発明のポリエステルフィルム及び積層フィルムは、フレキシブルディスプレイに使用することができる。具体的には、表面保護フィルム、表示セルの基材、背面の保護部材等のフレキシブルディスプレイ用構成部材として使用されることが好ましい。また、機能層としてハードコート層を有する場合、積層フィルムは、表面保護フィルムとして使用されることが好ましい。
フレキシブルディスプレイとしては、フォルダブルディスプレイ、ベンダブルディスプレイ、ローラブルディスプレイ、ストレッチャブルディスプレイなどのいずれでもよい。
(自発光型光源)
本発明においてフレキシブルディスプレイは、自発光式のディスプレイが好ましく、上記ポリエステル又は積層フィルムのいずれかと、自発光型光源を有することが好ましい。なお、自発光式とは、光源(自発光型光源)自体により映像、画像が表示できるものをいう。自発光式のディスプレイとしては、プラズマディスプレイ、マイクロLED、有機ELディスプレイなどが挙げられるが、これらの中では、フレキシブルディスプレイとして実用的である観点から、有機ELディスプレイが好ましい。また、フレキシブルディスプレイは、タッチパネル型のディスプレイであってもよい。
(塗布型偏光素子)
本発明におけるフレキシブルディスプレイは、上記ポリエステルフィルム又は積層フィルムのいずれかと、塗布型偏光素子を有することも好ましい。ポリエステルフィルム又は積層フィルムのいずれかと、塗布型偏光素子を積層する場合は、粘着層を介在させることが好ましい。
すなわち、積層フィルムがポリエステルフィルムの片面側に少なくともハードコート層を備え、前記ハードコート層を備えた面とは反対面側に粘着層を備えた表面保護用であって、該粘着層を介在させて、塗布型偏光素子を積層することが最も好ましい。
また、各種光学部材、とりわけ塗布型偏光素子の光劣化を低減させる目的で、ポリエステフィルム又は積層フィルムに紫外線吸収剤を含有させて、紫外線吸収能を付与することが好ましい。
なお、本発明において、「偏光素子」とは、光学異方性を備えた光学部材を意味し、「塗布型偏光素子」とは、液晶化合物を含む光学異方性組成物を塗布することにより形成される膜を含む積層体を意味する。液晶化合物としては、重合性液晶化合物、高分子液晶化合物、リオトロピック液晶化合物等が挙げられる。例えば、重合性液晶化合物を含む光学異方性組成物を基材に塗布し、配向状態で硬化してなる硬化物は、偏光素子として利用することができる。この際、当該基材は含んでいなくてもよい。
塗布型偏光素子を積層する方法としては、例えば離型性を有する基材上に偏光素子を形成した後、ポリエステルフィルム又は積層フィルムの表面に該偏光素子を転写する方法や、塗布型偏光素子上に直接ポリエステルフィルム又は積層フィルムを成形する方法、ポリエステルフィルム又は積層フィルム上に塗布型偏光素子を形成する方法等が挙げられる。
本発明における塗布型偏光素子とは、上述したように、液晶化合物を含む光学異方性組成物を塗布することにより形成される膜を含む積層体である。この膜は、通常、基材に形成された配向膜上に、液晶化合物等を含む光学異方性組成物を塗布し、液晶化合物を配向させた状態で重合することで得られる。
基材としては、例えばポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、セルロースエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂からなる群から選択される1種もしくは2種以上の樹脂を主成分とする樹脂シート(フィルム)又はガラス等が挙げられる。基材上には、各種機能層等、必要に応じて他の層を有していてもよい。
液晶化合物を配向させるには、基材上に設けられた配向膜による配向規制力、電場や磁場などの外場による配向規制力、及び/又は塗布時のせん断力を用いた方法が挙げられる。特に配向膜による方法が、液晶化合物が高秩序な配向状態となり、良好な光学性能を示す塗布型偏光素子を得られる観点から好ましい。
基材上に設けられた配向膜は、後述する液晶化合物を所望の方向に配向させる配向規制力を有する層である。配向膜としては、光学異方性組成物溶液を塗布する際に溶解しない溶剤耐性、光学異方性組成物溶液を弾かない適度な溶液親和性及び溶剤乾燥時や液晶配向時の加熱処理における耐熱性を有するものが好ましい。
配向膜は配向方向制御のために、「液晶便覧」(丸善株式会社、平成12年10月30日発行)の226~239ページ等に記載の公知の方法(ラビング法、配向膜表面上にグルーブ(微細な溝構造)を形成する方法、偏光紫外光・偏光レーザーを用いる方法(光配向法)、LB膜形成による配向方法、無機物の斜め蒸着による配向方法等)により、配向処理を施していてもよい。特に、ラビング法、光配向法が、高配向度を得やすい観点から好ましい。
配向膜の厚さは、通常10nm~1000nmであり、好ましくは50nm~800nmである。前記範囲であることで、液晶化合物を配向させるに十分な配向規制力と薄膜化を両立できる。
光学異方性組成物は、液晶化合物や光重合開始剤の他に、重合開始剤、必要に応じて重合禁止剤、重合助剤、重合性非液晶化合物、非重合性非液晶化合物、界面活性剤、レベリング剤、カップリング剤、pH調整剤、分散剤、酸化防止剤、有機・無機フィラー、金属酸化物等の各種添加剤や溶剤を含む組成物であってもよく、本組成物の硬化物層が、偏光素子としての光学機能を発揮する。
偏光素子が偏光膜である場合は、本組成物中に二色性色素を含むのが好ましい。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料などが挙げられる。用いる二色性色素は一種類でもよいし、異なる色素を複数組み合わせてもよい。
前記二色性有機染料としては、特に限定されるものではないが、アゾ系色素、キノン系色素(ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素等を含む。)、スチルベン系色素、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、インジゴ系色素、縮合多環系色素(ペリレン系色素、オキサジン系色素、アクリジン系色素等を含む。)等が挙げられる。これらの色素の中でも、分子長短軸比が大きく、良好な二色性を示しえるため、アゾ系色素が好ましい。
重合性液晶化合物は、重合性官能基を有する液晶化合物であり、重合性モノマーとしての性質と液晶としての性質とを併せ持つため、これを配向させた状態で重合させて硬化させると、配向が固定された重合体からなる硬化物、すなわち光学異方性材料を得ることができる。
よって、重合性液晶化合物を含む光学異方性組成物を基材に塗布し、配向した状態で硬化することにより、光学異方性を有する偏光膜を形成することができる。用いる重合性液晶化合物は一種類でもよいし、異なる構造の化合物を複数組み合わせてもよい。
重合性液晶化合物は、重合性官能基を有する低分子液晶化合物、重合性官能基を有する高分子液晶化合物いずれを用いてもよい。その中でも、重合性液晶化合物が高い配向性を示す硬化物を得やすい傾向をもつことから、低分子液晶化合物であることが好ましい。
重合性液晶化合物が示す液晶相はネマティック液晶,スメクチック液晶,コレステリック液晶,ディスコティック液晶等を適宜選択することができるが、製造の容易さと秩序性の高い配向状態を得る観点から、ネマティック液晶、スメクチック液晶を示すことが好ましい。
重合性官能基は、配向構造の固定の容易さから光重合性基であることが好ましい。具体的には、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルアミノ基、メタクリロイルアミノ基、ビニル基、ビニルオキシ基、エチニル基、エチニルオキシ基、1,3-ブタジエニル基、1,3-ブタジエニルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基、グリシジル基、グリシジルオキシ基、スチリル基、スチリルオキシ基等が挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリロイル基が好ましい。
重合性液晶化合物としては、特に分子構造は限定されることなく重合性基を有する液晶化合物を用いることができる。例えば、本発明の異方性色素膜形成用組成物に含まれる重合性液晶化合物としては、下記式(1)で表される化合物(以下、「重合性液晶化合物(1)」と称す場合がある。)を挙げることができる。
-R-A11-Y-A12-(Y-A13-R-Q …(1)
(式(1)中、
-Qは、水素原子又は重合性基を表し;
-Qは、重合性基を表し;
-R-及び-R-は、それぞれ独立に、鎖状有機基を表し;
-A11-及び-A13-は、それぞれ独立に、下記式(2)で表される部分構造、2価有機基、又は単結合を表し;
-A12-は、下記式(2)で表される部分構造又は2価有機基を表し;
-Y-及び-Y-は、それぞれ独立に、単結合、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-C(=S)O-、-OC(=S)-、-C(=O)S-、-SC(=O)-、-CHCH-、-CH=CH-、-C≡C-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-CHO-、-OCH-、-CHS-、又は-SCH-を表し;
-A11-及び-A13-の一方は、下記式(2)で表される部分構造又は2価有機基であり;
kは1又は2である。
kが2の場合、2つの-Y-A13-は互いに同一でも異なっていてもよい。)
-Cy-X-C≡C-X- …(2)
(式(2)中、
-Cy-は、炭化水素環基又は複素環基を表し;
-X-は、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-C(=S)O-、-OC(=S)-、-C(=O)S-、-SC(=O)-、-CHCH-、-CH=CH-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-CHO-、-OCH-、-CHS-、又は-SCH-を表し;
-X-は、単結合、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-C(=S)O-、-OC(=S)-、-C(=O)S-、-SC(=O)-、-CHCH-、-CH=CH-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)-、-CHO-、-OCH-、-CHS-、又は-SCH-を表す。)
なお、-A11-が、式(2)で表される部分構造である場合、式(1)は、下記式(1A)であってもよく、下記式(1B)であってもよい。
-R-Cy-X-C≡C-X-Y-A12-(Y-A13-R-Q …(1A)
-R-X-C≡C-X-Cy-Y-A12-(Y-A13-R-Q …(1B)
また、-A12-が、式(2)で表される部分構造である場合、式(1)は、下記式(1C)であってもよく、下記式(1D)であってもよい。
-R-A11-Y-Cy-X-C≡C-X-(Y-A13-R-Q …(1C)
-R-A11-Y-X-C≡C-X-Cy-(Y-A13-R-Q …(1D)
また、-A13-が、式(2)で表される部分構造である場合、式(1)は、下記式(1E)であってもよく、下記式(1F)であってもよい。
-R-A11-Y-A12-(Y-Cy-X-C≡C-X-R-Q …(1E)
-R-A11-Y-A12-(Y-X-C≡C-X-Cy)-R-Q …(1F)
同様に、-A11-、-A12-、及び-A13-のうち、二つ以上が式(2)で表される部分構造である場合、それぞれ独立に、式(2)で表される部分構造の向きが反転していてもよい。
また、上記のように、-A11-、-A12-、及び-A13-は、それぞれ独立に、式(2)で表される部分構造又は2価有機基であり、加えて、-A11-及び-A13-は、単結合であってもよいが、-A11-及び-A13-が、ともに単結合であることはない。
重合性液晶化合物(1)としては、前記式(1A)、(1B)、(1E)又は(1F)で表される化合物であることが高い配向性を得られる傾向がある理由で好ましい。
重合性液晶化合物を光重合する際、光学異方性組成物中に光重合開始剤を含むのが好ましい。光重合開始剤は公知のものを適宜用いることができる。
光学異方性組成物の硬化膜の厚みは、光学機能を担保する観点から100nm以上が好ましく、300nm以上がさらに好ましく、1μm以上がより好ましい。
また、光学異方性組成物の硬化膜の厚みは、画像表示装置の薄膜化に寄与する観点から50μm以下が好ましく、10μm以下がさらに好ましく、5μm以下がより好ましい。
前記組成物の硬化膜上には、前記機能層など、必要に応じて他の層を形成してもよい。
さらに、本発明におけるフレキシブルディスプレイは、上記ポリエステルフィルム又は積層フィルムのいずれかと、自発光型光源と塗布型偏光素子の両方を有することも好ましい。
自発光型光源と塗布型偏光素子とを有するフレキシブルディスプレイの具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、電子ペーパー、プラズマディスプレイ及びマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)ディスプレイなどを挙げることができ、中でも有機ELディスプレイが好ましい。
(カラーフィルタ)
本発明におけるフレキシブルディスプレイは、上記ポリエステルフィルム又は積層フィルムのいずれかと、カラーフィルタを有することも好ましい。ポリエステルフィルム又は積層フィルムのいずれかと、カラーフィルタを積層する場合は、粘着層を介在させることが好ましい。
すなわち、積層フィルムがポリエステルフィルムの片面側に少なくともハードコート層を備え、前記ハードコート層を備えた面とは反対面側に粘着層を備えた表面保護用であって、該粘着層を介在させて、カラーフィルタを積層することが最も好ましい。
また、各種光学部材を光劣化から保護する目的で、ポリエステフィルム又は積層フィルムに紫外線吸収剤を含有させて、紫外線吸収能を付与することが好ましい。
さらに、本発明におけるフレキシブルディスプレイは、上記ポリエステルフィルム又は積層フィルムのいずれかと、自発光型光源とカラーフィルタの両方を有することも好ましい。
自発光型光源とカラーフィルタとを有するフレキシブルディスプレイの具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、電子ペーパー、プラズマディスプレイ及びマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)ディスプレイなどを挙げることができ、中でも有機ELディスプレイが好ましい。
カラーフィルタ内蔵型有機ELディスプレイは、前述のとおり、従前のディスプレイにおいて使用していた円偏光板が不要となり、更なる薄膜化に寄与するものである。
さらに、カラーフィルタ内蔵型有機ELディスプレイは、円偏光板が有機ELデバイスの発光素子からの出射光を吸収することによる発光ロスがなくなるため、有機ELデバイスを構成する発光素子の発光効率や発光寿命を劇的に改善するものである。
(好ましい形態)
本発明に係るフレキシブルディスプレイ1の好ましい形態の一例としては、例えば図1が挙げられる。図1に示すように、フレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム12の片面にハードコート層11を、ハードコート層11を備えた面とは反対面側に粘着層13を備え、さらに、PVA偏光子14及び自発光型光源15が積層されたものである。
また、好ましい形態の一例として、例えば図2が挙げられる。図2のフレキシブルディスプレイ1は、図1のPVA偏光子14に代わり、塗布型偏光素子16が積層されたものである。
さらに、別の好ましい形態の一例としては、例えば図3が挙げられる。図3のフレキシブルディスプレイ1は、図1のPVA偏光子14や図2の塗布型偏光素子16に代わり、カラーフィルタ17が積層されたものである。
なお、上述のとおり、図2及び図3のフレキシブルディスプレイ1の場合には、各種光学部材の光劣化を抑制する目的で、ポリエステルフィルム12には紫外線吸収剤を含んでいることが好ましい。
ただし、本発明に係るフレキシブルディスプレイの構成は、図1、図2及び図3に限定されず、上述のとおり、ポリエステルフィルム12とハードコート層11との間には、易接着層をはじめとする機能層が積層されていてもよく、ポリエステルフィルム12と粘着層13との間にも、機能層を有していてもよい。
また、ポリエステルフィルム12と、PVA偏光子14/塗布型偏光素子16/カラーフィルタ17との間、及びPVA偏光子14/塗布型偏光素子16/カラーフィルタ17と、自発光型光源15との間には他の部材が介在していてもよい。当該他の部材としては、反射シート、反射防止フィルム、導光板、位相差板、ガラス基板、樹脂シート(フィルム)等が挙げられる。これらの部材以外にも、帯電防止層、アンカー層、易接着層、保護層など、必要に応じて他の層を介在していてもよく、上記他の部材を積層させるための、別の粘着層を有していてもよい。
フレキシブルディスプレイは、フレキシブルディスプレイを備える装置(フレキシブルディスプレイ装置)において使用できる。フレキシブルディスプレイ装置は、携帯電話、スマートフォン、各種のタブレット型ディスプレイ、デジタルカメラ、パソコン、テレビなどの各種の電気機器において使用するとよい。
<<語句の説明>>
本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
本発明において、「X~Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」あるいは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<評価方法>
(1)ポリエステルの固有粘度(dl/g)の測定
粒子が配合される場合、粒子を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(質量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)平均粒径の測定方法
株式会社島津製作所製の遠心沈降式粒度分布測定装置(SA-CP3型)を用いて測定した等価球形分布における積算体積分率50%の粒径(d50)を平均粒径とした。
(3)屈折率測定
株式会社アタゴ製アッベ式屈折計(NAR-1T)を用い、長手方向(MD)の屈折率及び幅方向(TD)の屈折率を求めた。なお、屈折率の測定は、ナトリウムD線を用い、23℃で行った。
(4)リターデーション(Re)測定
王子計測機器株式会社製の位相差測定装置(KOBRA-21ADH)を用いた。フィルムから3.5cm×3.5cmでサンプルを切り出し、フィルム幅方向が本測定装置にて定義されている角度が0°となるように装置に設置し、入射角0°設定における波長590nmの幅方向のリターデーション(Re)を測定した。
(5)ヒステリシスロス率測定
JIS K 7312:1996に準拠して、以下の方法により23℃におけるヒステリシスロス率を求めた。測定装置は、引張試験機(株式会社島津製作所製 オートグラフAG-I)を用いた。
試験片は、ポリエステルフィルムから測定方向の長さ100mm、幅10mmの長方形に切り出したものを用いた。試験片の長さ方向の両端部をチャック間距離50mmでチャックし、クロスヘッドスピード0.5mm/分にてひずみ5%まで上昇させた後、同様の速度で初期位置まで下降させる1サイクルの引張サイクル試験から得られた応力-ひずみ曲線を得た。応力-ひずみ曲線は、図4に示すようなプロファイルをとり、ヒステリシスロス率は得られた応力-ひずみ曲線から、上昇動作で得られた曲線の面積A1(abcda)と、面積A1と下降動作で得られた曲線の面積の差となる面積A2(abcef)を用いて、以下の(式A)にて算出した。試験は3回測定し、その平均値を求めた。上記引張サイクル試験はフィルムの長手方向(MD)及び軸方向(TD)にてそれぞれ実施した。
ヒステリシスロス率=A2/A1×100 ・・・(式A)
(6)耐屈曲性評価
折り曲げ試験機(ユアサシステム機器株式会社製、DLDMLH-FS)を用いて、長手方向(MD)100mm×軸方向(TD)30mmに試験片を切り出し、長手方向(MD)に対して垂直方向に屈曲半径(R)2.0mmで試験片を20万回屈曲させた後、耐屈曲性(MD)を評価した。耐屈曲性(TD)は長手方向(MD)30mm×軸方向(TD)100mmに試験片を切り出し、幅方向(TD)に対して垂直方向に屈曲半径(R)2.0mmで試験片を20万回屈曲させた後、耐屈曲性(TD)を評価した。試験は、25℃、50%RH、屈曲速度70rpmの環境下で行った。
屈曲試験終了後の試験片を、折れ跡の方向が鉛直方向となるように台上に静置し、図5のように、真上から見た場合の折れ跡のなす角度を測定した。この角度が180°に近いほど、折り曲げた後のフィルムが元の状態に戻ろうとする復元力が大きい、すなわち耐屈曲性が良いと評価することができる。
(7)光線透過率測定
分光光度計(日本分光株式会社製、V-670)を用い、空気層を標準として波長300~800nm領域の光線透過率を測定して、波長300~430nmにおける平均光線透過率、波長380nm、400nm、及び430nmにおける光線透過率を求めた。
<使用した材料>
[ポリエステル原料]
・PET-A:ホモポリエチレンテレフタレート(固有粘度=0.640dl/g)
・PET-B:ホモポリエチレンテレフタレート(固有粘度=0.585dl/g)
・PET-C:ホモポリエチレンテレフタレートに、平均粒径3μmのシリカ粒子を0.7質量%配合したマスターバッチ(固有粘度=0.590dl/g)
・PET-D:ホモポリエチレンテレフタレートに、紫外線吸収剤(サンケミカル株式会社製、サイアソーブ3638F)を10質量%配合したマスターバッチ(固有粘度=0.610dl/g)
・PET-E:ホモポリエチレンテレフタレートに、平均粒径3μmのシリカ粒子を0.55質量%配合したマスターバッチ(固有粘度=0.610dl/g)
・PET-F:ホモポリエチレンテレフタレートに、紫外線吸収剤(下記式(3)で示されるトリアジン化合物)を16質量%、紫外線吸収剤(下記式(4)で示されるベンゾトリアゾール化合物)を5質量%配合したマスターバッチ(固有粘度=0.571dl/g)
・PET-G:ホモポリエチレンテレフタレートに、紫外線吸収剤(下記式(5)で示されるトリアジン化合物)を3質量%、紫外線吸収剤(下記式(4)で示されるベンゾトリアゾール化合物)を6質量%配合したマスターバッチ(固有粘度=0.512dl/g)
・PBT-H:2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(2-ヒドロキシエチル)フェノール](大和化成株式会社製、DAINSORB T-33)に由来の単位を30質量%含む、ベンゾトリアゾール基を含む共重合ポリブチレンテレフタレート(UVAPBT、大和化成株式会社製)(固有粘度=0.680dl/g)
Figure 2022085847000001
Figure 2022085847000002
Figure 2022085847000003
(実施例1)
表1に示す通り表層の原料としてPET-A及びPET-Cを質量比92:8で混合し、中間層の原料としてPET-A、PET-B及びPET-Dを質量比25:69:6で混合した。
表層及び中間層の各混合原料をそれぞれ別の二軸スクリュー押出機に投入し、それぞれ280℃で共押出をして、25℃に設定した冷却ロール上で冷却固化させることで、2種3層(表層/中間層/表層)の未延伸フィルムを得た。
次いで、得られた未延伸フィルムをロール延伸機で長手方向(MD)に85℃で3.3倍に延伸した。更に、テンター内にて80℃で予熱した後、幅方向(TD)に110℃で3.6倍に延伸した。最後に200℃で熱処理を施し、厚み50μm(各表層:2.5μm、中間層:45μm)、フィルム幅4650mm、巻長さ600mのポリエステルフィルムのマスターロールを得た。
次に、得られたマスターロールを幅方向に2本スリットして、スリットした一方のロールの中央側の端品を試料として用いた。
得られたポリエステルフィルムの特性は、上記の方法によって評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例2)
実施例1と同様に行い、上記マスターロールからスリットした一方のロールの中央側とは反対側の端品を試料として用いた。評価結果を表2に示す。
(実施例3~6)
下記表1に記載の組成及び製膜条件で行った以外は、実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
(比較例1、2)
下記表1に記載の組成及び製膜条件で行った以外は、実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。
Figure 2022085847000004
Figure 2022085847000005
以上の実施例に示すように、ポリエステルフィルムは、長手方向(MD)と幅方向(TD)のヒステリシスロス率の差を10%以下とすることで、長手方向(MD)の屈折率と幅方向(TD)の屈折率の差、リターデーション(Re)が小さくなってフィルムの異方性が低くなり、長手方向(MD)、幅方向(TD)における耐屈曲性の差が小さくなり、いずれの方向においても耐屈曲性が優れたものとなった。そのため、折り曲げ特性の制約を受けずにフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルムとして好適に用いることができる。
それに対して、比較例のポリエステルフィルムは、長手方向(MD)と幅方向(TD)のヒステリシスロス率の差が10%より大きくなることで、フィルムの異方性が高くなり、TD,MDにおける耐屈曲性の差も大きくなった。そのため、全ての方向において耐屈曲性を優れたものにすることが難しかった。
本発明のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム及びフレキシブルディスプレイ用積層フィルムは、フィルムの方向による折り曲げ特性の制約を受けない、優れた耐屈曲性を有する。
したがって、本開示の実施形態は、折り畳んだり、折り返し曲げたり、巻き取ったり、伸縮したりできるフレキシブルディスプレイパネルの長所を利用したフォルダブルディスプレイ、ベンダブルディスプレイ、ローラブルディスプレイ、ストレッチャブルディスプレイなどのフレキシブルディスプレイ及びフレキシブルディスプレイ装置に有用である。
これらフレキシブルディスプレイ及びフレキシブルディスプレイ装置は、使用するフィルムの方向によらず、繰り返しの折り曲げについて高度な耐久性を有することから、ディスプレイの折り曲げ部分での画像が乱れるおそれのないものである。
1 フレキシブルディスプレイ
11 ハードコート層
12 ポリエステルフィルム
13 粘着層
14 PVA偏光子
15 自発光型光源
16 塗布型偏光素子
17 カラーフィルタ

Claims (15)

  1. 長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれについて引張ひずみ5%までの引張サイクル試験を行った際の長手方向(MD)と幅方向(TD)のヒステリシスロス率の差が10%以下である、フレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム。
  2. 長手方向(MD)と幅方向(TD)の屈折率の差が0.04以下である、請求項1に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム。
  3. 長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれについて引張ひずみ5%までの引張サイクル試験を行った際の長手方向(MD)と幅方向(TD)のヒステリシスロス率が共に65%以下である、請求項1又は2に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム。
  4. 300~430nmの波長における平均光線透過率が70%以下である、請求項1~3の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム。
  5. 紫外線吸収剤を含有する、請求項1~4の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム。
  6. 請求項1~5の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルムと、前記ポリエステルフィルムの少なくとも片面に設けられる機能層とを有するフレキシブルディスプレイ用積層フィルム。
  7. 前記機能層が、ハードコート層である、請求項6に記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルム。
  8. 表面保護用である、請求項7に記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルム。
  9. 前記機能層を備えた面とは反対面側に粘着層を備える、請求項6~8の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルム。
  10. 請求項1~5の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、又は請求項6~9の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルムと、自発光型光源とを有するフレキシブルディスプレイ。
  11. 請求項1~5の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、又は請求項6~9の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルムと、塗布型偏光素子とを有するフレキシブルディスプレイ。
  12. 請求項1~5の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、又は請求項6~9の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルムと、自発光型光源と塗布型偏光素子とを有するフレキシブルディスプレイ。
  13. 請求項1~5の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、又は請求項6~9の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルムと、カラーフィルタとを有するフレキシブルディスプレイ。
  14. 請求項1~5の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用ポリエステルフィルム、又は請求項6~9の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイ用積層フィルムと、自発光型光源とカラーフィルタとを有するフレキシブルディスプレイ。
  15. 請求項10~14の何れか一項に記載のフレキシブルディスプレイを備えたフレキシブルディスプレイ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024058057A1 (ja) * 2022-09-16 2024-03-21 東洋紡株式会社 ポリエステルフィルムとその用途

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