JP2022085834A - 振動デバイス - Google Patents

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淳一 竹内
Junichi Takeuchi
知之 鎌倉
Tomoyuki Kamakura
竜太 西澤
Ryuta Nishizawa
幸弘 橋
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Abstract

Figure 2022085834000001
【課題】優れた振動特性を有する振動デバイスを提供する。
【解決手段】振動デバイスは、表裏関係にある第1面および第2面を有するベースと、ベースに対して第1面側に位置し、振動基板および電極を備える振動素子と、第1面に配置されている導電層と、ベースと振動素子との間に配置され、ベースと振動素子とを接合すると共に導電層と電極とを電気的に接続する金属バンプと、ベースと導電層との間に介在し、ベースの平面視で金属バンプと重なり、金属バンプよりも弾性率が小さい第1低弾性率層および振動基板と電極との間に介在し、ベースの平面視で金属バンプと重なり、金属バンプよりも弾性率が小さい第2低弾性率層の少なくとも一方と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動デバイスに関する。
特許文献1には、水晶振動素子が金属バンプを介してパッケージに固定された振動デバイスとしての水晶振動子が開示されている。
特開2016-127469号公報
しかしながら、金属バンプは、弾性率(ヤング率)が高く硬いため、例えば、水晶振動素子とパッケージとの線膨張係数差に起因して生じる熱応力によって塑性変形し易い。金属バンプが塑性変形してしまうと、水晶振動素子に不要振動や周波数ヒステリシスが生じ、振動特性が悪化するおそれがある。
本発明の振動デバイスは、表裏関係にある第1面および第2面を有するベースと、前記ベースに対して前記第1面側に位置し、振動基板および前記振動基板の前記ベース側の面に配置されている電極を備える振動素子と、前記第1面に配置されている導電層と、前記ベースと前記振動素子との間に配置され、前記ベースと前記振動素子とを接合すると共に前記導電層と前記電極とを電気的に接続する金属バンプと、前記ベースと前記導電層との間に介在し、前記ベースの平面視で前記金属バンプと重なり、前記金属バンプよりも弾性率が小さい第1低弾性率層および前記振動基板と前記電極との間に介在し、前記ベースの平面視で前記金属バンプと重なり、前記金属バンプよりも弾性率が小さい第2低弾性率層の少なくとも一方と、を有する。
第1実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。 ベースの上面を示す平面図である。 図2中のB-B線断面図である。 変形例を示す断面図である。 振動素子を示す平面図である。 第2実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 第3実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。 ヤング率比と応力比との関係を示すグラフ。
以下、振動デバイスの好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、図1、図3、図4、図6、図7および図8中の紙面上側を「上」とも言い、紙面下側を「下」とも言う。また、図2および図5中の紙面手前側を「上」とも言い、紙面奥側を「下」とも言う。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。図2は、ベースの上面を示す平面図である。図3は、図2中のB-B線断面図である。図4は、変形例を示す断面図である。図5は、振動素子を示す平面図である。なお、図1は、図2中のA-A線断面図である。
図1に示す振動デバイス1は、収容部Sを有するパッケージ10と、収容部S内に収容された振動素子4と、を有する。また、パッケージ10は、一対の金属バンプ81、82を介して振動素子4が接合されたベース2と、振動素子4を覆ってベース2の上面2aに接合されたリッド3と、を有する。また、ベース2には発振回路6Aを含む集積回路6が形成されている。
ベース2は、シリコン基板、特にP型のシリコン基板である。ただし、ベース2としては、特に限定されず、N型のシリコン基板であってもよい。また、シリコン以外の半導体基板、例えば、Ge、GaP、GaAs、InP等の半導体基板を用いてもよいし、セラミック基板のような半導体基板以外の基板を用いてもよい。
図1に示すように、ベース2は、板状であり、表裏関係にある第1面としての上面2aおよび第2面としての下面2bを有する。また、ベース2の表面には絶縁膜20が形成されている。また、ベース2の下面2bには振動素子4と電気的に接続された集積回路6が形成されている。ベース2に集積回路6を形成することにより、ベース2を有効活用することができる。特に、下面2bに集積回路6を形成することにより、上面2aに集積回路6を形成する場合と比べて、リッド3との接合領域がない分、集積回路6の形成スペースを広く確保することができる。ただし、集積回路6は、ベース2の下面2bではなく、上面2aに形成してもよい。また、集積回路6は、省略してもよい。
集積回路6には、振動素子4と電気的に接続され、振動素子4を発振させてクロック信号等の発振信号を生成する発振回路6Aが含まれている。集積回路6には、発振回路6Aの他にも回路が含まれていてもよい。当該回路としては、例えば、発振回路6Aからの出力信号を処理する処理回路が挙げられ、このような処理回路としては、例えば、PLL回路が挙げられる。
下面2bには、配線層62、絶縁層63、パッシベーション膜64および端子層65が積層してなる積層体60が形成されている。そして、配線層62に含まれる配線を介して下面2bに形成された図示しない複数の能動素子が電気的に接続されて集積回路6が構成される。また、端子層65は、発振回路6Aと電気的に接続された複数の実装端子651を有する。なお、図示の構成では、積層体60に1つの配線層62が含まれているが、これに限定されず、複数の配線層62が絶縁層63を介して積層されていてもよい。つまり、配線層62と絶縁層63とが交互に複数回積層されていてもよい。これにより、例えば、回路内の配線の引き回し、複数の実装端子651の設置自由度を高めることができる。
また、ベース2には、ベース2を厚さ方向に貫通する一対の貫通孔21、22が形成されている。各貫通孔21、22内には導電性材料が充填され、貫通電極210、220が形成されている。また、図1および図2に示すように、ベース2の上面2aには、振動素子4と電気的に接続された導電層としての一対の配線28、29が配置されている。配線28は、貫通電極210を介して発振回路6Aと電気的に接続され、配線29は、貫通電極220を介して発振回路6Aと電気的に接続されている。
また、ベース2の上面2aには、第1低弾性率層51、52が配置されている。これら第1低弾性率層51、52の弾性率は、金属バンプ81、82の弾性率よりも小さい。したがって、第1低弾性率層51、52は、金属バンプ81、82よりも柔らかい。なお、前記「弾性率」は、ヤング率を意味する。第1低弾性率層51、52の弾性率は、金属バンプ81、82の弾性率の1/10以下であることが好ましく、1/50以下であることがより好ましく、1/100以下であることがさらに好ましい。
詳しくは、図9に示すグラフを参照しながら説明する。図9に示すグラフは、横軸にヤング率比を示し、縦軸に振動部の応力比を示している。図9に示すグラフでは、ベース2側に低弾性率層を配置した場合と、振動子側に低弾性率層を配置した場合と、を示している。なお、低弾性率層は、第1低弾性率層51,52に相当する。振動部は、振動素子4に相当する。
また、図9に示すグラフは、金属バンプ81,82を金(Au)とし、低弾性率層の弾性率が金属バンプ81,82と同じ場合のときに(横軸=1)、振動部に生じる応力を1(縦軸=1)としたときの応力変化をプロットした。
本実施形態のように、ベース2の上面(図9では、「ベース側」と記載する)に第1低弾性率層51,52を配置した場合、上記のような好ましい数値範囲を求めることができる。
第1低弾性率層51、52の構成材料としては、金属バンプ81、82の弾性率よりも小さければ特に限定されないが、例えば、樹脂材料であることが好ましい。つまり、第1低弾性率層51、52は、樹脂材料を含んで形成されていることが好ましい。これにより、第1低弾性率層51、52を金属バンプ81、82に対して十分に柔らかくすることができる。また、樹脂材料の中でも特に紫外線硬化型等の感光性樹脂材料であることが好ましい。これにより、第1低弾性率層51、52の微細加工が可能となり、第1低弾性率層51、52を精度よく形成することができると共に、振動デバイス1の小型化を図ることができる。また、半導体プロセスを用いて第1低弾性率層51、52を形成することができるため、振動デバイス1を効率的に製造することができる。なお、本実施形態の第1低弾性率層51、52は、エポキシ樹脂で構成されている。これにより、適度な柔軟性を有する第1低弾性率層51、52が得られる。なお、エポキシ樹脂の他に、ポリイミド樹脂や、(熱硬化性樹脂材料である)フェノール樹脂で構成してもよい。なお、樹脂材料中には、例えば、線膨張係数を調整する目的、導電性を付与する目的、その他の目的等によって金属フィラー等の添加物が混合されていてもよい。
図3に示すように、第1低弾性率層51は、表面全域すなわち上面および側面が配線28で覆われている。同様に、第1低弾性率層52は、表面全域すなわち上面および側面が配線29で覆われている。このように、第1低弾性率層51、52を配線28、29で覆うことにより、第1低弾性率層51、52から発生するガス(アウトガス)を配線28、29内に閉じ込めることができ、ガスが収容部S内に放出されるのを抑制することができる。そのため、例えば、ガスに起因した収容部S内の雰囲気の汚染や圧力変化等による振動素子4の振動特性の変化、悪化を抑制することができる。そのため、信頼性に優れた振動デバイス1となる。
なお、本実施形態では、第1低弾性率層51、52がベース2の上面2aに配置されているが、これに限定されず、第1低弾性率層51、52とベース2との間に別の層が介在していてもよい。例えば、図4に示すように、配線28、29を下層281、291と上層282、292の2層構造とし、下層281、291を上面2aに配置し、下層281、291上に第1低弾性率層51、52を配置し、その上から第1低弾性率層51、52を覆うように上層282、292を配置してもよい。
リッド3は、ベース2と同様、シリコン基板である。これにより、ベース2とリッド3との線膨張係数が等しくなり、熱膨張に起因する熱応力の発生が抑えられ、優れた振動特性を有する振動デバイス1となる。また、振動デバイス1を半導体プロセスによって形成することができるため、振動デバイス1を精度よく製造することができると共に、その小型化を図ることができる。ただし、リッド3としては、特に限定されず、シリコン以外の半導体基板、例えば、Ge、GaP、GaAs、InP等の半導体基板を用いてもよい。また、例えば、コバール等の金属基板、ガラス基板等の半導体基板以外の基板を用いることもできる。
図1に示すように、リッド3は、その下面に開口し、内部に振動素子4を収容する有底の凹部31を有する。そして、リッド3は、その下面において接合部材7を介してベース2の上面2aに直接接合されている。これにより、リッド3とベース2との間に振動素子4を収容する空間である収容部Sが形成される。本実施形態では、直接接合の中でも金属同士の拡散を利用した拡散接合を用いて接合されている。ただし、リッド3とベース2との接合方法は、特に限定されない。
収容部Sは、気密であり、減圧状態、好ましくはより真空に近い状態となっている。これにより、粘性抵抗が減り、振動素子4の発振特性が向上する。ただし、収容部Sの雰囲気は、特に限定されず、例えば、窒素またはAr等の不活性ガスを封入した雰囲気であってもよく、減圧状態でなく大気圧状態または加圧状態となっていてもよい。
図5に示すように、振動素子4は、振動基板41と、振動基板41の表面に配置された電極42と、を有する。振動基板41は、厚みすべり振動モードを有し、本実施形態ではATカット水晶基板から形成されている。ATカット水晶基板は、三次の周波数温度特性を有しているため、優れた温度特性を有する振動素子4となる。また、電極42は、振動基板41の上面に配置された励振電極421と、下面に励振電極421と対向して配置された励振電極422と、を有する。また、電極42は、振動基板41の下面に配置された一対の端子423、424と、端子423と励振電極421とを電気的に接続する配線425と、端子424と励振電極422とを電気的に接続する配線426と、を有する。
なお、振動素子4の構成は、上述の構成に限定されない。例えば、振動素子4は、励振電極421、422に挟まれた振動領域がその周囲から突出したメサ型となっていてもよいし、逆に、振動領域がその周囲から凹没した逆メサ型となっていてもよい。また、振動基板41の周囲を研削するベベル加工や、上面および下面を凸曲面とするコンベックス加工が施されていてもよい。
また、振動素子4としては、厚みすべり振動モードで振動するものに限定されず、例えば、音叉型の振動素子のように複数の振動腕が面内方向に屈曲振動するものであってもよい。つまり、振動基板41は、ATカット水晶基板から形成されたものに限定されず、ATカット水晶基板以外の水晶基板、例えば、Xカット水晶基板、Yカット水晶基板、Zカット水晶基板、BTカット水晶基板、SCカット水晶基板、STカット水晶基板等から形成されていてもよい。
また、振動基板41の構成材料としては、水晶に限定されず、例えば、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、四ホウ酸リチウム、ランガサイト、ニオブ酸カリウム、リン酸ガリウム等の圧電単結晶体により構成されていてもよいし、これら以外の圧電単結晶体で構成されていてもよい。更にまた、振動素子4は、圧電駆動型の振動片に限らず、静電気力を用いた静電駆動型の振動片であってもよい。
以上のような振動素子4は、図3に示すように、一対の金属バンプ81、82によってベース2に接合されていると共に配線28、29と電気的に接続されている。金属バンプ81、82は、スタッドバンプ、めっきバンプ等である。
金属バンプ81は、配線28の第1低弾性率層51上に位置する部分に配置されている。つまり、金属バンプ81は、ベース2の平面視で、第1低弾性率層51と重なるようにして、配線28上に配置されている。そして、金属バンプ81は、その下面において配線28に接合し、その上面において端子423に接合している。これにより、金属バンプ81によって振動素子4とベース2とが接合されると共に配線28と端子423とが電気的に接続される。同様に、金属バンプ82は、配線29の第1低弾性率層52上に位置する部分に配置されている。つまり、金属バンプ82は、ベース2の平面視で、第1低弾性率層52と重なるようにして、配線29上に配置されている。そして、金属バンプ82は、その下面において配線29に接合し、その上面において端子424に接合している。これにより、金属バンプ82によって振動素子4とベース2とが接合されると共に配線29と端子424とが電気的に接続される。
これら金属バンプ81、82は、例えば、超音波接合により配線28、29に接合され、熱圧着により端子423、424と接合されている。ただし、接合方法は、特に限定さない。
このような金属バンプ81、82としては、特に限定されず、例えば、金バンプ、銀バンプ、銅バンプ、半田バンプ等を用いることができる。なお、金属バンプ81、82の構成材料は、配線28、29の最表層の材料や端子423、424の最表層の材料と同じであることが好ましい。例えば、配線28、29および端子423、424の最表層が金(Au)で構成されている場合には、金属バンプ81、82は、金バンプであることが好ましい。これにより、配線28、29および端子423、424と金属バンプ81、82との親和性が増し、高い接合強度が得られる。
このように、振動素子4とベース2との接合に金属バンプ81、82を用いることにより、振動デバイス1の小型化を図ることができる。簡単に説明すると、例えば、これらの接合に金属バンプ81、82ではなくペースト状の導電性接着剤を用いた場合、導電性接着剤をベース2に塗布した際や振動素子4を導電性接着剤に押し付けた際に導電性接着剤の径が広がってしまう。そのため、導電性接着剤の小径化が困難である。また、このような径の広がりによって導電性接着剤同士が接触するおそれもあり、このおそれを解消するために導電性接着剤同士を十分に離間して配置する必要もある。そのため、導電性接着剤を配置するのに大きなスペースが必要となり、振動デバイス1の大型化を招く。これに対して、金属バンプ81、82によれば、導電性接着剤のような径の広がりが殆ど生じない。そのため、金属バンプ81、82自体が十分に小径となり、さらには、互いの離間距離をより小さくすることもできる。その結果、金属バンプ81、82を小さなスペースに配置することができ、振動デバイス1の小型化を図ることができる。また、導電性接着剤と比べてガスの発生が低減されるため、ガスに起因した収容部S内の雰囲気の汚染や圧力変化等による振動素子4の振動特性の変化、悪化を抑制することができる。そのため、信頼性に優れた振動デバイス1となる。
このように、振動素子4とベース2との接合に金属バンプ81、82を用いることにより振動デバイス1の小型化を図ることができる、ガスの発生を抑制することができるというメリットがある反面、次のようなデメリットもある。金属バンプ81、82は、金属材料で構成されているためヤング率が高い。そのため、例えば、振動デバイス1の製造プロセス中に加わる熱応力、特にベース2と振動素子4との線膨張係数差に起因する熱応力や、製造後に受ける衝撃等によって金属バンプ81、82が塑性変形し、この塑性変形によって振動素子4に意図しない応力が加わり、振動素子4の周波数特性が悪化したり、不要振動や周波数ヒステリシスが生じたりするおそれがある。
そこで、振動デバイス1では、このような金属バンプ81、82の塑性変形を抑制するために、金属バンプ81、82を第1低弾性率層51、52上に配置している。つまり、金属バンプ81、82とベース2との間に金属バンプ81、82よりも柔らかい第1低弾性率層51、52を介在させている。これにより、前述したような熱応力や衝撃が第1低弾性率層51、52によって吸収、緩和され、金属バンプ81、82の塑性変形を抑制することができる。したがって、振動素子4の周波数特性の悪化、不要振動や周波数ヒステリシスの発生を効果的に抑制することができる。
以上、振動デバイス1について説明した。このような振動デバイス1は、前述したように、表裏関係にある第1面としての上面2aおよび第2面としての下面2bを有するベース2と、ベース2に対して上面2a側に位置し、振動基板41および振動基板41のベース2側の面に配置されている電極42を備える振動素子4と、上面2aに配置されている導電層としての配線28、29と、ベース2と振動素子4との間に配置され、ベース2と振動素子4とを接合すると共に電気的に接続する金属バンプ81、82と、ベース2と配線28、29との間に介在し、ベース2の平面視で金属バンプ81、82と重なり、金属バンプ81、82よりも弾性率が小さい第1低弾性率層51、52と、を有する。このような構成によれば、第1低弾性率層51、52が応力を吸収、緩和することにより、金属バンプ81、82の塑性変形を効果的に抑制することができる。そのため、振動素子4の周波数特性の悪化、不要振動や周波数ヒステリシスの発生を効果的に抑制することができる。その結果、信頼性に優れた振動デバイス1となる。
また、前述したように、第1低弾性率層51、52は、配線28、29で覆われている。これにより、第1低弾性率層51、52から発生するガスを配線28、29内に閉じ込めることができ、ガスが収容部S内に放出されるのを抑制することができる。そのため、ガスに起因した収容部S内の雰囲気の汚染や圧力変化等による振動素子4の振動特性の変化、悪化を抑制することができる。その結果、信頼性に優れた振動デバイス1となる。
また、前述したように、第1低弾性率層51、52は、樹脂材料を含んで形成されている。これにより、第1低弾性率層51、52を金属バンプ81、82に対して十分に柔らかくすることができる。
また、前述したように、振動デバイス1は、下面2bに配置され、振動素子4と電気的に接続されている発振回路6Aを有する。これにより、ベース2を有効活用することができる。また、発振回路6Aと振動素子4との間の配線長を短くすることもでき、ノイズが乗り難くもなる。
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。図7は、変形例を示す断面図である。なお、図6は、前述した第1実施形態の図3に相当する図である。
本実施形態は、第1低弾性率層51、52に替えて第2低弾性率層53、54を有すること以外は、前述した第1実施形態と同様である。以下の説明では、本実施形態に関し前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図6において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態の振動デバイス1では、図6に示すように、第1低弾性率層51、52が省略されている。そして、その代わりに、振動素子4は、振動基板41の下面に配置された第2低弾性率層53、54を有する。また、第2低弾性率層53の下面に端子423が配置され、第2低弾性率層54の下面に端子424が配置されている。つまり、振動基板41と端子423との間に第2低弾性率層53が介在し、振動基板41と端子424との間に第2低弾性率層54が介在する。第2低弾性率層53、54は、第1低弾性率層51、52と同様の構成とすることができるため、その説明を省略する。
金属バンプ81は、ベース2の平面視で、第2低弾性率層53と重なっている。そして、金属バンプ81は、その下面において配線28に接合され、その上面において端子423の第2低弾性率層53上の部分に接合されている。これにより、金属バンプ81によって振動素子4とベース2とが接合されると共に配線28と端子423とが電気的に接続される。同様に、金属バンプ82は、ベース2の平面視で、第2低弾性率層54と重なっている。そして、金属バンプ82は、その下面において配線29に接合され、その上面において端子424の第2低弾性率層54上の部分に接合されている。これにより、金属バンプ82によって振動素子4とベース2とが接合されると共に配線29と端子424とが電気的に接続される。
振動基板41の下面には、第2低弾性率層53,54が配置されている。これら第2低弾性率層53,54の弾性率は、金属バンプ81、82の弾性率よりも小さい。したがって、第2低弾性率層53、54は、金属バンプ81、82よりも柔らかい。なお、前記「弾性率」は、ヤング率を意味する。第2低弾性率層53、54の弾性率は、金属バンプ81、82の弾性率の1/10以下であることが好ましく、1/50以下であることがより好ましく、1/100以下であることがさらに好ましい。
詳しくは、図9に示すグラフを参照しながら説明する。上記したように、図9に示すグラフは、横軸にヤング率比を示し、縦軸に振動部の応力比を示している。なお、低弾性率層は、第2低弾性率層53,54に相当する。振動部は、振動素子4に相当する。
また、上記と同様に、金属バンプ81,82を金(Au)とし、低弾性率層の弾性率が金属バンプ81,82と同じ場合のときに(横軸=1)、振動部に生じる応力を1(縦軸=1)としたときの応力変化をプロットした。
本実施形態のように、振動素子4の下面(図9では、「振動子側」と記載する)に第2低弾性率層53,54を配置した場合、上記のような好ましい数値範囲を求めることができる。
このように、金属バンプ81、82と振動基板41との間に金属バンプ81、82よりも柔らかい第2低弾性率層53、54を介在させることにより、前述した第1実施形態と同様に、熱応力や衝撃が第2低弾性率層53、54によって吸収、緩和され、金属バンプ81、82の塑性変形を抑制することができる。したがって、振動素子4の周波数特性の悪化、不要振動や周波数ヒステリシスの発生を効果的に抑制することができる。
特に、第2低弾性率層53の表面つまり下面および側面は、端子423で覆われ、第2低弾性率層54の表面つまり下面および側面は、端子424で覆われている。このように第2低弾性率層53、54を端子423、424で覆うことにより、第2低弾性率層53、54から発生するガス(アウトガス)を端子423、424内に閉じ込めることができ、ガスが収容部S内に放出されるのを抑制することができる。そのため、例えば、ガスに起因した収容部S内の雰囲気の汚染や圧力変化等による振動素子4の振動特性の変化、悪化を抑制することができる。そのため、信頼性に優れた振動デバイス1となる。ただし、第2低弾性率層53、54の構成としては、特に限定されず、その一部が端子423、424から露出していてもよい。
なお、本実施形態では、第2低弾性率層53、54が振動基板41の下面に配置されているが、これに限定されず、第2低弾性率層53、54と振動基板41との間に別の層が介在していてもよい。例えば、図7に示すように、端子423、424を下層423a、424aと上層423b、424bの2層構造とし、下層423a、424aを下面に配置し、下層423a、424a上に第2低弾性率層53、54を配置し、その上から第2低弾性率層53、54を覆うように上層423b、424bを配置してもよい。
以上、振動デバイス1について説明した。このような振動デバイス1は、前述したように、表裏関係にある第1面としての上面2aおよび第2面としての下面2bを有するベース2と、ベース2に対して上面2a側に位置し、振動基板41および振動基板41のベース2側の面に配置されている電極42を備える振動素子4と、上面2aに配置されている導電層としての配線28、29と、ベース2と振動素子4との間に配置され、ベース2と振動素子4とを接合すると共に電気的に接続する金属バンプ81、82と、振動基板41と電極42との間に介在し、ベース2の平面視で金属バンプ81、82と重なり、金属バンプ81、82よりも弾性率が小さい第2低弾性率層53、54と、を有する。このような構成によれば、第2低弾性率層53、54が応力を吸収、緩和することにより、金属バンプ81、82の塑性変形を効果的に抑制することができる。そのため、振動素子4の周波数特性の悪化、不要振動や周波数ヒステリシスの発生を効果的に抑制することができる。その結果、信頼性に優れた振動デバイス1となる。
以上のような第2実施形態によっても前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図8は、第3実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。なお、図8は、前述した第1実施形態の図3に相当する図である。
本実施形態は、第1低弾性率層51、52に加えて第2低弾性率層53、54を有すること以外は、前述した第1実施形態と同様である。つまり、本実施形態は、前述した第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた構成である。以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図8において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態の振動デバイス1では、図8に示すように、振動素子4は、振動基板41の下面に配置された第2低弾性率層53、54を有する。第2低弾性率層53、54は、第1低弾性率層51、52と同様の構成とすることができるため、その説明を省略する。また、第2低弾性率層53の下面には端子423が配置され、第2低弾性率層54の下面には端子424が配置されている。つまり、振動基板41と端子423との間に第2低弾性率層53が介在し、振動基板41と端子424との間に第2低弾性率層54が介在する。
このように、本実施形態の振動デバイス1では、金属バンプ81、82とベース2との間に金属バンプ81、82よりも柔らかい第1低弾性率層51、52が介在しており、金属バンプ81、82と振動基板41との間に金属バンプ81、82よりも柔らかい第2低弾性率層53、54が介在している。これにより、熱応力や衝撃が第1低弾性率層51、52および第2低弾性率層53、54によって吸収、緩和され、金属バンプ81、82の塑性変形をより効果的に抑制することができる。したがって、振動素子4の周波数特性の悪化、不要振動や周波数ヒステリシスの発生を効果的に抑制することができる。
以上、振動デバイス1について説明した。このような振動デバイス1は、前述したように、表裏関係にある第1面としての上面2aおよび第2面としての下面2bを有するベース2と、ベース2に対して上面2a側に位置し、振動基板41および振動基板41のベース2側の面に配置されている電極42を備える振動素子4と、上面2aに配置されている導電層としての配線28、29と、ベース2と振動素子4との間に配置され、ベース2と振動素子4とを接合すると共に電気的に接続する金属バンプ81、82と、ベース2と配線28、29との間に介在し、ベース2の平面視で金属バンプ81、82と重なり、金属バンプ81、82よりも弾性率が小さい第1低弾性率層51、52と、振動基板41と電極42との間に介在し、ベース2の平面視で金属バンプ81、82と重なり、金属バンプ81、82よりも弾性率が小さい第2低弾性率層53、54と、を有する。このような構成によれば、第1低弾性率層51、52および第2低弾性率層53、54が応力を吸収、緩和することにより、金属バンプ81、82の塑性変形を効果的に抑制することができる。そのため、振動素子4の周波数特性の悪化、不要振動や周波数ヒステリシスの発生を効果的に抑制することができる。その結果、信頼性に優れた振動デバイス1となる。
以上のような第3実施形態によっても前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明の振動デバイスを図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…振動デバイス、10…パッケージ、2…ベース、2a…上面、2b…下面、20…絶縁膜、21…貫通孔、210…貫通電極、22…貫通孔、220…貫通電極、28…配線、281…下層、282…上層、29…配線、291…下層、292…上層、3…リッド、31…凹部、4…振動素子、41…振動基板、42…電極、421…励振電極、422…励振電極、423…端子、423a…下層、423b…上層、424…端子、424a…下層、424b…上層、425…配線、426…配線、51…第1低弾性率層、52…第1低弾性率層、53…第2低弾性率層、54…第2低弾性率層、6…集積回路、6A…発振回路、60…積層体、62…配線層、63…絶縁層、64…パッシベーション膜、65…端子層、651…実装端子、7…接合部材、81…金属バンプ、82…金属バンプ、S…収容部。

Claims (5)

  1. 表裏関係にある第1面および第2面を有するベースと、
    前記ベースに対して前記第1面側に位置し、振動基板および前記振動基板の前記ベース側の面に配置されている電極を備える振動素子と、
    前記第1面に配置されている導電層と、
    前記ベースと前記振動素子との間に配置され、前記ベースと前記振動素子とを接合すると共に前記導電層と前記電極とを電気的に接続する金属バンプと、
    前記ベースと前記導電層との間に介在し、前記ベースの平面視で前記金属バンプと重なり、前記金属バンプよりも弾性率が小さい第1低弾性率層および前記振動基板と前記電極との間に介在し、前記ベースの平面視で前記金属バンプと重なり、前記金属バンプよりも弾性率が小さい第2低弾性率層の少なくとも一方と、を有することを特徴とする振動デバイス。
  2. 前記第1低弾性率層および前記第2低弾性率層の弾性率は、前記金属バンプの弾性率の1/10以下である請求項1に記載の振動デバイス。
  3. 前記第1低弾性率層および前記第2低弾性率層は、前記導電層で覆われている請求項1または2に記載の振動デバイス。
  4. 前記第1低弾性率層および前記第2低弾性率層は、樹脂材料を含んで形成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の振動デバイス。
  5. 前記第2面に配置され、前記振動素子と電気的に接続されている発振回路を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動デバイス。
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