JP2022085214A - スイングバルブ - Google Patents
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Abstract
Description
先ず、第1実施形態について説明する。この実施形態では、一例として、スイングバルブは、エンジンの過給機に設けられ、高密閉で過給圧を遮断するエアコントロールバルブとして使用される場合を想定する。
図1~図9に示すように、スイングバルブ1は、流路2を有するハウジング3と、流路2に設けられた弁座4と、ハウジング3に回転可能に支持された回転軸5と、回転軸5を回転駆動させるためのアクチュエータ6と、回転軸5に一端部(基端部)が支持され、回転軸5の回転に伴いスイングするスイングアーム7と、スイングアーム7の先端部であるスイング端部7aに配置され、スイングアーム7と一体にスイングする弁体8と、弁体8をスイングアーム7に連結するための連結ピン9とを備える。連結ピン9は、この開示技術の連結部の一例に相当する。
図10に、図6に1点鎖線四角S1で囲った部分を拡大断面図により示す。弁体8は、金属板材により円形に形成され、図6、図8に断面で示すように凹みを有する略皿形に形成される。スイングアーム7は、金属板材により略四角形状に形成され、基端部がネジ10を介して回転軸5に固定され、スイング端部7aには、連結ピン9を介して弁体8が連結される。連結ピン9は、その中心軸L1(図10参照)が伸びる方向における一端側にて弁体8が連結され、その中心軸L1が伸びる方向における他端側には、フランジ9aが形成される。連結ピン9の一端側は、弁体8に対してかしめられる。また、連結ピン9のフランジ9aが、弁体8との間でスイングアーム7を挟むようになっている。フランジ9aは、この開示技術における「挟み部」の一例に相当する。
アクチュエータ6は、ブラケット21を介してハウジング3にボルト22により固定される。この実施形態で、アクチュエータ6は、いわゆるダイアフラム式アクチュエータにより構成される。すなわち、図7、図9に示すように、アクチュエータ6は、金属製のケーシング23と、そのケーシング23の中を、負圧が導入される負圧室24と、大気が作用する大気室25とに区画する可撓性材よりなるダイアフラム26と、ダイアフラム26の中央を表裏両面から挟む二枚の板材27,28と、両板材27,28とダイアフラム26に対し一端部(基端部)が固定されたロッド29と、負圧室24にてケーシング23と一方の板材27との間に介在されたスプリング30とを備える。ロッド29の他端部(先端部)は、リンク31を介して回転軸5の一端に駆動連結される。ケーシング23の負圧室24に対応する頂部には、負圧を供給するパイプに接続される負圧ポート23aが突出して形成される。ケーシング23の大気室25に対応する底部には、大気に連通する大気孔23bが形成される。
以上説明したこの実施形態のスイングバルブ1の構成によれば、アクチュエータ6により弁体8が弁座4から離間して開弁するときには、連結ピン9(連結部)がストッパ17に衝突して弁体8の最大開度が規制される。ここで、連結ピン9のフランジ9aに当接する突出部7b(当接部11)がスイングアーム7に設けられ、その突出部7bが連結ピン9の中心軸L1と回転軸5との間、すなわち連結ピン9の中心軸L1よりも回転軸5に近い側に配置される。そして、閉弁状態の弁体8が開弁するときは、突出部7bが連結ピン9のフランジ9aに当接し、その当接点を作用点としてスイングアーム7に荷重が作用する。このとき、その作用点から回転軸5までの距離は、連結ピン9の中心軸L1から回転軸5までの距離よりも短くなるので、流路2における吸気(流体)の圧力に抗してスイングアーム7と弁体8をスイングさせるために必要なトルクが減少する。従って、開弁時にスイングアーム7に作用する負荷が軽減され、駆動開始後、弁体8が弁座4から離間するまでの時間が短縮され、開弁時に弁体8の前後差圧が早期になくなり、スイングによる弁体8の開弁速度が減少し、連結ピン9がストッパ17に衝突するときの荷重が減少する。この結果、スイングアーム7がストッパ17に繰り返し衝突してもスイングアーム7の衝突疲労を軽減することができ、スイングアーム7の耐久性、延いてはスイングバルブ1の耐久性を向上させることができる。
次に、第2実施形態について説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明する。
図11に、この実施形態のスイングバルブ1の特徴部分を図10に準ずる拡大断面図により示す。図11に示すように、この実施形態では、当接部11が、スイングアーム7ではなく連結ピン9に設けられる点で第1実施形態と構成が異なる。すなわち、この実施形態で、当接部11は、連結ピン9のフランジ9aにてスイングアーム7に対向して突出する突出部9bにより構成される。
次に、第3実施形態について説明する。
図12に、この実施形態のスイングバルブ1の特徴部分を図10に準ずる拡大断面図により示す。図12に示すように、この実施形態では、連結部として連結ピン9の代わりに連結材19が使用される点で前記各実施形態と構成が異なる。すなわち、この実施形態で、連結材19は、断面L形をなし、中心軸L3を有する基部19aと、基部19aに対し直交する方向であって回転軸5へ向けて突出する庇部19bとから構成される。基部19aは、スイングアーム7を貫通して弁体8に固定される。連結材19は、その基部19aが、弁体8の弁中心P1を含む軸線L2と回転軸5との間に、すなわち連結材19は、弁体8の弁中心P1を含む軸線L2よりも回転軸5に近い側に配置される。また、スイングアーム7は、庇部19bと弁体8との間に挟まれ、両者19b,8に接触する。そして、庇部19bの内面が、スイングアーム7の表面に当接する当接部11となっている。
次に、第4実施形態について説明する。
図13に、この実施形態のスイングバルブ1の特徴部分を図10に準ずる拡大断面図により示す。図13に示すように、この実施形態では、スイングアーム7が、第3実施形態のそれよりも長手方向(図13の上下方向)に短く形成され、そのスイング端部7aが、連結材19の基部19aと庇部19bと弁体8との間に挟み込まれる点で前記第3実施形態と構成が異なる。
2 流路
3 ハウジング
4 弁座
5 回転軸
6 アクチュエータ
7 スイングアーム
7a スイング端部
7b 突出部
8 弁体
9 連結ピン(連結部)
9a フランジ(挟み部)
9b 突出部
11 当接部
19 連結材(連結部)
L1 連結ピンの中心軸
L2 弁体の軸線
L3 連結材の中心軸
P1 弁中心
Claims (3)
- 流路を有するハウジングと、
前記流路に設けられた弁座と、
前記ハウジングに回転可能に支持された回転軸と、
前記回転軸を回転駆動させるためのアクチュエータと、
前記回転軸に一端部が支持され、前記回転軸の回転に伴いスイングするスイングアームと、
前記スイングアームのスイング端部に配置され、前記スイングアームと一体にスイングする弁体と、
前記弁体を前記スイングアームに連結するための連結部と
を備えたスイングバルブにおいて、
前記スイングアーム又は前記連結部には、前記弁体が前記弁座から離間して開弁するときに前記連結部又は前記スイングアームに当接する当接部が設けられ、
前記連結部は、前記弁体の軸線が伸びる方向と平行な中心軸を有し、前記当接部は、前記中心軸と前記回転軸との間に配置される
ことを特徴とするスイングバルブ。 - 請求項1に記載のスイングバルブにおいて、
前記連結部は、前記中心軸が伸びる方向における一端側にて前記弁体が連結され、前記中心軸が伸びる方向における他端側には、前記弁体との間で前記スイングアームを挟む挟み部が設けられ、
前記当接部は、前記スイングアーム上にて前記挟み部に対向して突出する突出部である
ことを特徴とするスイングバルブ。 - 請求項1又は2に記載のスイングバルブにおいて、
前記弁体は弁中心を有し、
前記連結部は、前記弁中心と前記回転軸との間に配置される
ことを特徴とするスイングバルブ。
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