以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は電力系統に繋がる設備の構成の一例を示す模式図である。電力系統1には、電力小売事業者や官公庁などの事業者が所有又は運用する発電設備10及び需要設備20が接続されている。図では、一例としてA社の発電設備10及び需要設備20が2つ接続された構成を図示しているが、発電設備10及び需要設備20の数はこれに限定されない。また、事業者の数も1つに限定されるものではなく、複数であってもよい。なお、電力小売事業者や官公庁などの事業者は、例えば、事業者内(構内)だけでなく構外にも発電設備10を備え、事業所内の需要設備20の需要電力を十分に賄えるだけの電力を発電することができ、余剰電力が発生しやすい状況にあるとすることができる。
発電設備10は、太陽光発電パネル12、及び太陽光発電パネル12の運転を制御するとともに運転情報を収集する制御装置11を備える。なお、図示していないが、発電設備10は、太陽光発電パネル12が出力する直流を交流に変換するインバータを備える。発電設備10は、事業所の構内だけでなく構外にも設置されている。
需要設備20は、電気負荷23、蓄電池22、蓄電池22の充放電を制御するとともに充放電情報を収集する制御装置21を備える。制御装置21は、BEMS(Building and Energy Management System)を備えていてもよい。電気負荷23は、事業所内(例えば、営業所内)で使用される照明、電気機器などの各種負荷を含む。蓄電池22は、商用電源が停電した場合に非常用電源として電気負荷23に電力を供給することができる。また、蓄電池22は、雲天時等において太陽光発電パネル12が発電しない場合、あるいは十分な発電をすることができない場合に、需給調整用として電気負荷23に電力を供給することができる。
郊外の所定の場所には、充電器(車両用充電器)30が設置され、充電器30は電力系統1に接続されている。充電器30は、発電設備10及び需要設備20を運用する事業者(図では、A社)が所有又は運用してもよく、発電設備10及び需要設備20を運用又は所有しない事業者(図では、K社)が所有又は運用してもよい。なお、A社の発電設備10の発電電力を用いてA社の充電器30による充電を行った場合には、自家消費となり、A社の発電設備10の発電電力を用いてK社の充電器30による充電を行った場合には、売電となる。
また、電力系統1には、旧分類での一般電気事業者である電力会社(例えば、OX電力など)の発電設備や送配電設備(図では、商用電源2)が接続されている。
A社などの事業者は、発電設備10で発電した電力を需要設備20に供給する。発電設備10の発電量が需要設備20の需要量を超えた場合には、超えた電力は余剰電力となる。電力系統1における電力の需要と供給のバランスを保つため、余剰電力に対して発電設備10の発電出力を抑制する出力抑制が行われる。発電設備10の発電量が需要設備20の需要量を下回った場合には、不足の電力は電力会社から供給を受けることができる。
図2は本実施の形態の電力管理システムの構成の一例を示す模式図である。電力管理システムは、電力管理装置としての電力管理サーバ100を備える。電力管理サーバ100は、インターネット等の通信ネットワーク5に接続されている。通信ネットワーク5には、発電設備10の制御装置11、需要設備20の制御装置21、充電器30が接続されている。また、通信ネットワーク5には、分散型電源管理サーバ200、充電器管理サーバ300、車両管理サーバ400、法人端末50、ユーザ端末60が接続される。制御装置11、制御装置21、分散型電源管理サーバ200、充電器管理サーバ300、車両管理サーバ400、法人端末50、及びユーザ端末60それぞれは、通信ネットワーク5を介して通信を行う通信機能を備える。
分散型電源管理サーバ200は、例えば、事業所内のBEMSなどと連携して、発電設備10内の太陽光発電パネル12及び需要設備20内の蓄電池22などの分散型電源を統合、管理する機能を有する。分散型電源管理サーバ200は、制御装置11を介して太陽光発電パネル12の運転を制御し、運転情報を取得することができる。分散型電源管理サーバ200は、制御装置21を介して蓄電池22の充放電を制御し、充放電情報を取得することができる。分散型電源管理サーバ200は、制御装置21を介して電気負荷の動作情報を取得することができる。
また、分散型電源管理サーバ200は、電力品質の維持を図るため、発電設備10、需要設備20、及び充電器30における電力の需要と供給とのバランスを図るため電力の最適配分を行うことができる。具体的には、分散型電源管理サーバ200は、発電設備10の発電量を予測するとともに需要設備20の需要量を予測して、発電設備10に関する余剰電力情報(例えば、1日の時間毎の余剰電力量など)を推定することができる。後述のとおり、分散型電源管理サーバ200は、推定した余剰電力情報を電力管理サーバ100に送信することができる。なお、余剰電力情報の推定は、分散型電源管理サーバ200以外のサーバや装置で行ってもよい。
充電器管理サーバ300は、充電器30の監視、管理、充電情報の収集を行うことができる。
車両管理サーバ400は、業務用の車両の使用計画を生成し、各車両の使用状況を管理することができる。業務用の車両が、例えば、巡回バスのように、予め定められた拠点を巡回する場合、使用計画は、それぞれの車両に関して、各拠点の巡回順序、各拠点に到着する時刻、各拠点に停車する時間、各拠点を出発する時刻などの情報を含む。また、業務用の車両が、例えば、運送用トラックの場合、使用計画は、出発地と出発時刻、目的地と到着時刻、走行ルート、途中の経由地点などの情報を含む。本明細書では、個人のユーザが通勤や娯楽で使用する一般車両と区別するため、業務用の車両を社用車両とも称する。
法人端末50は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどで構成することができ、社内の担当者が使用する端末である。法人端末50は、通信ネットワーク5を介して電力管理サーバ100、分散型電源管理サーバ200、充電器管理サーバ300、車両管理サーバ400にアクセスすることができる。
ユーザ端末60は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどで構成することができ、個人のユーザが使用する端末である。ユーザ端末60は、通信ネットワーク5を介して電力管理サーバ100、充電器30にアクセスすることができる。
図3は電力管理サーバ100の構成の一例を示すブロック図である。電力管理サーバ100は、サーバ全体を制御する制御部101、通信部102、記憶部103、受付部104、充電計画生成部105、予約受付情報生成部106、充電可否判定部107、認証部108、電源指令生成部109、充電器指令生成部110、車両指令生成部111、余剰電力管理部112、料金処理部113、及び余剰電力提供情報生成部114を備える。なお、電力管理サーバ100の機能は、複数のサーバに分散して配置してもよい。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などで構成することができる。
通信部102は、通信ネットワーク5を介して、制御装置11、の制御装置21、充電器30、分散型電源管理サーバ200、充電器管理サーバ300、車両管理サーバ400、法人端末50、及びユーザ端末60との通信を行う機能を備える。
記憶部103は、半導体メモリ又はハードディスク等で構成され、通信部102を介して取得した情報を記憶することができる。また、記憶部103は、電力管理サーバ100内の処理結果などの所要の情報を記憶することができる。
余剰電力管理部112は、取得部としての機能を有し、通信部102を介して分散型電源管理サーバ200(他のサーバや装置でもよい)から、発電設備10に関する余剰電力情報を取得することができる。
なお、分散型電源管理サーバ200(他のサーバや装置でもよい)が、発電設備10に関する余剰電力情報を保持していない場合、余剰電力管理部112は、分散型電源管理サーバ200(他のサーバや装置でもよい)から、発電設備10の予測発電量、及び需要設備20の予測需要量を取得し、取得した予測発電量及び予測需要量に基づいて余剰電力情報を推定してもよい。予測発電量及び予測需要量は、当日の予測でもよく、翌日の予測でもよく、翌々日以降の予測であってもよい。
図4は余剰電力の一例を示す模式図である。図中、横軸は1日の時間を示し、縦軸は電力を示す。実線で示すグラフは、ある事業者(例えば、A社)が運用する全ての発電設備10で発電される発電電力の予測値又は期待値を表す。発電電力は、例えば、日射強度などを含む気象情報に基づいて予測することができる。破線で示すグラフは、当該事業者が運用する全ての需要設備20で消費される需要電力の予測値を表す。需要が増加する朝・夕方の時間帯は、需要電力が発電電力を上回り(図中、Plで示す領域)、電力会社から電気を購入するとともに、需要設備20内の蓄電池22を使って(蓄電池22を放電する)、見かけの需要を減らすことができる。一方、日中は、発電設備10の発電電力が増加し、発電電力が需要電力を上回り(図中、Peで示す領域)、余剰電力となる。
充電計画生成部105は、生成部としての機能を有し、余剰電力管理部112が取得した余剰電力情報に基づいて複数の充電器30による充電計画を生成することができる。充電計画の詳細は後述するが、充電計画は、発電設備10及び需要設備20を運用する事業者が所有又は運用する各社用車両を、いずれの充電器30を用いて、どの時間帯に充電するかを示した計画である。ここで、充電器30は、当該発電設備10及び需要設備20を運用する事業者が運用するものとすることができるが、他の事業者が運用するものでもよい。
電源指令生成部109は、指令部としての機能を有し、充電計画生成部105が生成した充電計画に基づく複数の充電器30による充電結果に応じて発電設備10に対する発電電力の出力制御指令を生成し、通信部102を介して、生成した出力制御指令を分散型電源管理サーバ200に出力する。分散型電源管理サーバ200は、当該出力制御指令に基づいて、制御装置11を介して太陽光発電パネル12の出力制御を行う。なお、電源指令生成部109は、通信部102を介して、生成した出力制御指令を制御装置11に直接出力してもよい。ここで、出力制御指令は、太陽光発電パネル12の出力抑制の解除指令とすることができる。
図5は発電設備10の発電電力の出力抑制の一例を示す模式図である。図中、横軸は時間を示し、縦軸は電力を示す。実線及び破線は、ある事業者の全ての発電設備10による発電電力の推移を示し、一点鎖線は当該事業者の全ての需要設備20での需要電力の推移を示す。便宜上、発電電力及び需要電力の推移は簡略化してあり、実際の推移とは異なる場合がある。図5に示すように、発電電力と需要電力との差が余剰電力となる。当該事業者は、発電電力のうち需要電力に相当する電力については託送料金を電力会社に支払う。余剰電力が発生している時間帯では、まず、需要設備20内の蓄電池22の充電を行うことにより、余剰電力を少なくする。蓄電池22の充電を行っても余剰電力が発生する場合には、発電設備10の出力抑制を行う。
発電設備10の出力抑制を行っている時間帯で、前述のように、複数の充電器30による車両充電を行った場合には、充電量に応じた出力抑制解除を行うことができる。すなわち、発電設備10の出力抑制を行っている時間帯に充電器30を使用した場合、充電器30の充電電力分は出力抑制を解除することができる。これにより、充電器30を使用して余剰電力の一部を無駄なく活用することができ、車両の充電に用いる電力として太陽光発電に伴う余剰電力の一部を活用することができる。すなわち、自家消費率を向上させることができる。なお、図示していないが、出力抑制を解除したものの、発電設備10の発電予測が外れた場合には、期待した電力が得られないので、例えば、需要設備20内の蓄電池22を放電する、充電電力を下げる(又は充電を停止する)、不足分を電力会社から購入する等の対応が可能である。
電力管理サーバ100は、複数の電力小売事業者や官公庁などの事業者が所有又は運用する発電設備10に関する余剰電力情報を取得して記憶部103に記憶しておくことができる。
図6は余剰電力情報の一例を示す模式図である。余剰電力情報は、電力供給元(電力小売事業者や官公庁などの事業者)毎に、例えば、翌日の余剰電力が発生する時間帯、時間帯毎の余剰電力量などの情報を含む。図では時間帯を1時間ごと区切っているが、これに限定されるものではなく、30分毎、15分毎等であってもよい。また、余剰電力が発生する時間帯は、事業者が運用する発電設備10が設置されている地域の天候等によっても変動すると考えられる。なお、図示していないが、余剰電力情報には、電力の利用料金や利用可能出力電力などの情報を含めることができる。
次に、充電器30による充電計画の生成方法について説明する。充電計画生成部105は、通信部102を介して第1群の社用車両の使用計画を車両管理サーバ400から取得し、取得した使用計画に基づいて複数の充電器30による充電計画を生成することができる。ここで、第1群の社用車両とは、発電設備10及び需要設備20を所有又は運用する事業者が所有又は運用する社用車両であり、第1群には、発電設備10及び需要設備20を所有又は運用する事業者自身(自社)のみならず、グループ会社、関連会社又は子会社などを含む。
図7は社用車両の使用計画の一例を示す模式図である。図では、社用車両として、所定のルート及び時刻に基づいて巡回する車両(例えば、巡回バスなど)を想定している。図中、横軸は時間を示し、縦軸は出発地点S0からの距離を示す。図に示すように、巡回バスは、所定の時刻に出発地点S0を出発し、拠点S1~S13を巡回して出発地点S0に戻る。拠点S5、S7、S9では、各拠点で所定の待機時間が存在するとする。また、拠点S5、S7、S9には、それぞれ充電器30が設置されているとする。複数の巡回バスが存在する場合、各巡回バスの巡回ルート(拠点の数や場所、拠点の巡回順序など)は異なっていてもよい。
図に示すように、余剰電力発生時間帯に当該巡回バスは、拠点S6~拠点S10を巡回するとする。当該巡回バスは、拠点S7又は拠点S9で充電を行うことが可能である。すなわち、拠点S7で待機している時間を充電時間候補C1とすることができ、拠点S9で待機している時間を充電時間候補C2とすることができる。当該巡回バスに搭載されたバッテリの残存容量や、残余の走行距離などを考慮して、充電時間候補C1、C2のいずれかを選定することができる。図示していないが、他の複数の巡回バスについても同様である。
図8は充電器30の充電計画の一例を示す模式図である。図では便宜上、充電器1~3の3つの充電器30の充電計画を示しているが、充電器30の数は3つに限定されない。充電器1については、余剰電力発生時間帯において、EV1、EV2の各社用車両(例えば、前述の巡回バスでもよい)を充電するように計画されている。充電開始時刻や充電終了時刻は、各社用車両の使用計画に応じて決定することができる。他の充電器30についても同様である。すなわち、充電器2については、余剰電力発生時間帯において、EV3、EV4の各社用車両を充電するように計画され、充電器3については、余剰電力発生時間帯において、EV5、EV6の各社用車両を充電するように計画されている。
図9は社用車両への充電指令の一例を示す模式図である。図では便宜上、社用車両1~6の6台の社用車両を示しているが、社用車両の数は6台に限定されない。社用車両1~6は、例えば、配送用トラックや運送用トラックなどとすることができる。社用車両1については、配送ルートや運送ルート、走行距離等に基づいてバッテリの残存容量を推定し、余剰電力発生時間帯において、走行ルート付近の充電器1を選定するとともに充電時間帯を決定することができる。
車両指令生成部111は、社用車両1に対して、選定された充電器1を用いて、決定された充電時間帯に充電するよう充電指令を生成し、通信部102を介して充電指令を出力する。充電指令は、社用車両に対して出力してもよく、社用車両の運転手が携帯する端末に出力してもよい。あるいは、充電指令を口頭で伝えてもよい。他の社用車両2~6も同様に、走行ルート付近の充電器2~6を選定するとともに充電時間帯を決定することができる。
なお、図9を充電器のサイドから見ると、充電器30による充電計画を表していることが分かる。すなわち、充電器1は、余剰電力発生時間帯において、社用車両1を充電するように計画され、充電器2~6も同様に、余剰電力発生時間帯において、それぞれ社用車両2~6を充電するように計画されている。
次に、充電器30に関する予約受付情報について説明する。
図10は充電器30による余剰電力の活用例を示す模式図である。図中、横軸は時間を示し、縦軸は電力を示す。実線で示すグラフは余剰電力を示す。図中、斜線で示す領域は、充電計画に基づく自社(第1群)の社用車両の充電量を表す。自社の社用車両の充電量が余剰電力を超える(充電量が不足する)時間帯では、需要設備20内の蓄電池22を放電して賄うことができる。余剰電力のうち、自社の社用車両の充電量を除いた電力は、他社(第2群)の社用車両又は個人の一般車両の充電に充当できる電力である。ここで、第2群は、第1群と異なる事業者であることを示す。
予約受付情報生成部106は、充電計画生成部105が生成した充電計画に基づいて複数の充電器30に関する予約受付情報を生成し、通信部102を介して、生成した予約受付情報を配信することができる。予約受付情報の配信先は、例えば、法人端末50、及びユーザ端末60とすることができる。また、生成した予約受付情報をWeb上で公開してもよい。配信には、情報の送信だけでなく、情報のWeb上の公開も含まれる。予約受付情報は、自社の社用車両の充電だけでは余剰電力を十分に減らすことができない場合、使い切れない余剰電力を他社の社用車両や個人の一般車両の充電にも活用してもらうために公開される情報である。予約受付情報を配信することにより、余剰電力の有効活用をさらに図ることができる。
図11は配信される予約受付情報の一例を示す模式図である。配信される予約受付情報には、翌日又は当日の余剰電力量、使用可能な充電器毎に、充電器の設置場所、地図情報、時間帯と予約可否を示す予約状況、予約状況の詳細を参照するための「詳細」アイコン、予約を行うための「予約する」アイコンなどが表示される。「地図表示」アイコンを操作すると充電器30の設置場所付近の地図が表示され、「ルート案内」アイコンを操作すると、所要の地点(例えば、現在地など)から充電器30の設置場所までのルートが表示される。すでに予約済で予約不可の時間帯について「詳細」アイコンを操作すると、予約済の車両の種別(例えば、自社の社用車両、他社の社用車両、個人の一般車両)が表示される。これにより、充電器30を利用する利用者の属性を把握することができ、充電器30の拡販やリースなどの資料として活用できる。「予約する」アイコンを操作することにより、予約が開いている時間帯のうち所望の時間帯において充電器30の予約を行うことができる。
受付部104は、ユーザ端末60又は法人端末50から予約を受け付けることができる。個人のユーザや法人のユーザが充電器30の予約をする際には、ユーザを識別するためのユーザID、予約時間帯、充電対象車両の種類(例えば、自社の社用車両、他社の社用車両、個人の一般車両など)などの情報を登録することができる。受付部104が受け付けた予約に対して、予約受付情報生成部106は、認証情報を生成し、生成した認証情報を予約状況として記憶部103に記憶するとともに、ユーザ端末60又は法人端末50に出力することができる。ここで、認証情報は、例えば、予約番号のようなものでよい。
次に、個人などの一般ユーザによる余剰電力の有効利用を推進する方法について説明する。ここでは、一般ユーザに対して余剰電力を提供するための余剰電力提供情報について説明する。以下、ユーザ端末60での表示例に従って説明する。
図12は充電器検索画面の一例を示す模式図である。充電器検索画面は、ユーザが自身の一般車両を充電したいとき(例えば、1時間以内に充電したいとき)、近くの充電器30を検索するための画面である。充電器検索画面では、充電希望時間帯(例えば、月日、時間帯(図の例では、12時00分から12時30分の間))、充電器設置場所(例えば、市町などの地域)を設定することができる。なお、ユーザ端末60に具備するGPS機能を利用できる場合には、ユーザ端末60の位置情報に基づいて充電器を検索できるので、充電器設置場所の設定は不要である。「検索」アイコンを操作することにより、充電器30の検索が行われる。
ユーザ端末60は、充電器検索要求を電力管理サーバ100に送信することができる。予約受付情報生成部106は、充電計画生成部105が生成した充電計画に基づいて、充電希望時間帯に使用可能な充電器30であって、ユーザ所望の地域に設置された充電器30を特定することができる。予約受付情報生成部106は、通信部102を介して、検索結果をユーザ端末60に出力することができる。
図13は充電器30の検索結果画面の一例を示す模式図である。検索結果画面には、充電器30毎に、充電器ID、設置場所、地図、選択アイコンが表示される。所望の充電器30に対して、「表示」アイコンを操作すると、当該充電器30の設置場所を示す地図を表示することができる。所望の充電器を選択して、「電力提供情報」アイコンを操作すると、後述の図14に示す電力提供情報を表示することができる。
図14は電力提供情報画面の一例を示す模式図である。余剰電力提供情報生成部114は、発電設備10を運用する各事業者に対応付けて、電気料金、充電器30の使用可能時間帯、出力電力及び電力量の少なくとも1つを含む電力提供情報(「余剰電力提供情報」ともいう)を生成し、生成した電力提供情報を出力することができる。電力提供情報の出力先は、「電力提供情報」アイコンの操作に基づく電力提供情報要求を出力したユーザ端末60とすることができる。図の例では、電力提供情報画面には、余剰電力を提供できる電力提供元(電力提供会社)、利用料金、時間帯、利用可能な出力電力、供給可能電力量が表示されている。電力提供元は、発電設備10及び需要設備20を所有又は運用する事業者とすることができる。
図に示すように、例えば、A会社の場合、電力の利用料金は4円/kWhであり、利用可能な時間帯は12時~14時であり、出力電力は30kWであり、供給可能電力量は2000kWhである。他の電力供給元も同様である。また、電力提供情報画面には、電力会社(図では、OX電力)の利用料金、時間帯、利用可能な出力電力、電力量が表示されている。電力提供情報を参照することにより、例えば、比較的利用料金が安い電力提供元はどの会社であるかとか、出力電力が大きく供給可能電力量も多い電力供給元はどの会社であるかとか、出力電力は小さいが供給可能電力量が多い電力供給元はどの会社であるかとか、出力電力は大きいが供給可能電力量が少ない電力供給元はどの会社であるかとかの状況を把握することが容易になる。
電力提供情報画面に表示された「組み合せ設定」アイコンを操作することにより、後述の図15に例示するような、充電器30の各ユニットの電力供給元を自由に設定することができる。
図15は電力供給元の組み合せ設定画面の一例を示す模式図である。充電器30は、複数の充電ユニットを備える。図の例では、充電器30は、5個の充電ユニット(ユニットNO1~5)を備え、各充電ユニットの出力電力は10kWである。組み合せ設定画面では、充電器30の充電ユニット毎に電力供給元を選択することができる。図の例では、ユニットNO1、2についてはA会社が選択され、ユニットNO3~5についてはD会社が選択されている。また、組み合せ設定画面では、満充電を行うか、所望の時間だけ充電(充電時間)を行うかを、設定することができる。ここで、満充電とは、一例として、約80%の充電率までの充電を意味することができるが、80%に限定されるものではない。充電時間を設定する場合には、例えば、時間枠を予め定めておき(例えば、単位時間枠を15分とし、時間枠の最大数を3とする)、時間枠の数を設定できるようにしてもよく、最大充電時間(例えば、45分)を予め定めておき、最大充電時間内の時間を設定できるようにしてもよく、あるいは、1回の充電時間を、例えば、30分の如く所定時間に制限してもよい。なお、図示していないが、組み合せ設定画面において、50%とか60%などの如く所望の充電率まで充電するように設定できるようにしてもよく、また、OO分間充電した場合の料金はXX円の如く充電時間と料金とを対応付けて表示し、充電時間又は料金を設定できるようにしてもよい。電力供給元の選択、充電設定を行うと、利用料金欄に利用料金が表示される。ここで、「決定」アイコンを操作すると、設定した条件で充電を行うことができる。
上述のように、受付部104は、通信部102を介して、充電器30による充電の電力供給元として、電力会社(商用電力供給事業者)及び発電設備を運用する各事業者の中から1又は複数の事業者の選択を受け付けることができる。また、受付部104は、通信部102を介して、充電設定(満充電、充電時間、充電率、料金などの設定)を受け付けることができる。
料金処理部113は、受け付けた事業者及び充電設定に基づいて利用料金を算出し、算出した利用料金をユーザ端末60に出力することができる。
充電器指令生成部110は、選択された事業者が供給する電力を用いて充電器30による充電を行うべく、当該充電器30に対する充電器指令を生成し、生成した充電器指令を当該充電器30に出力することができる。充電器30は、当該充電器指令を予約状況として記憶することができる。なお、予約状況には、ユーザ認証のための認証IDを含めることができる。
上述の例では、図12に示すように、充電器30の検索から始めたが、これに限定されるものではなく、以下のように、電力供給元の検索から始めてもよい。
図16は電力供給元検索画面の一例を示す模式図である。電力供給元検索画面では、充電希望時間帯(例えば、月日、時間帯(図の例では、12時00分から12時30分の間))を設定することができる。ユーザ端末60は、電力供給元検索要求を電力管理サーバ100に送信することができる。予約受付情報生成部106は、図6に例示した余剰電力情報を参照して、充電希望時間帯に余剰電力を供給できる電力供給元を特定することができる。予約受付情報生成部106は、通信部102を介して、検索結果をユーザ端末60に出力することができる。
図17は電力供給元の検索結果画面の一例を示す模式図である。検索結果画面には、図14の場合と同様に、余剰電力を提供できる電力提供元(電力提供会社)、利用料金、時間帯、利用可能な出力電力、電力量が表示されている。電力提供元は、発電設備10及び需要設備20を所有又は運用する事業者とすることができる。また、検索結果画面には、電力会社の利用料金、時間帯、利用可能な出力電力、電力量を表示してもよい。
「使用可能充電器リスト」アイコンを操作することにより、充電希望時間帯において使用可能な充電器30のリストを表示させることができる。表示される充電器30の数が多い場合には、充電器30の設置場所などの絞り込み条件を付加して所望の充電器30を表示させることができる。
「組み合せ設定」アイコンを操作することにより、前述の図15に例示するような、充電器30の各ユニットの電力供給元を自由に設定することができる。
前述のように、電力供給元の組み合せを設定する際に、組み合せに応じて利用料金がどのように変わるのかを確認したいという要望も考えられる。
図18は料金比較画面の一例を示す模式図である。図の例では、3つの組み合せ候補1~3について利用料金が表示されている。なお、図示していないが、利用料金は、30分間の急速充電を行った場合とするが、充電時間は、これに限定されるものではない。候補1では、充電器30の出力電力50kWのうち、20kWをA会社からの供給とし、30kWをB会社からの供給とした場合であり、利用料金は250円である。この場合は、法人余剰の組み合せを選択した場合を示す。なお、料金は一例であって、これに限定されるものではない。同様に、候補2では、30kWをD会社からの供給とし、20kWを電力会社(OX電力)からの供給とした場合であり、利用料金は400円である。この場合は、法人余剰と通常料金(電力会社)の組み合せを選択した場合を示す。利用料金に通常料金が含まれるため利用料金が候補1より若干高くなっている。候補3では、50kWすべてを電力会社(OX電力)からの供給とした場合であり、利用料金は550円である。利用料金は候補2より、さらに高くなっている。
上述の例では、料金処理部113は、組み合せ候補に応じて利用料金を算出し、通信部102を介して、算出した料金をユーザ端末60に出力することができる。このように、一般ユーザは、充電器30を使用する場合、通常料金での使用が可能であり、また充電器30の充電ユニット単位で、通常料金と法人余剰の組み合せ、あるいは複数の法人余剰の組み合せも可能であり、ユーザの様々なニーズに対応することができる。
上述のように、料金処理部113は、充電器30による充電が発電設備10に関する余剰電力を用いたかものか、又は商用電力を用いたものかに応じて利用料金(電気料金)を異ならせることができる。なお、上述の例は、一般ユーザを対象として説明したが、これに限定されるものではなく、発電設備10を所有又は運用していない事業者などの法人ユーザにも適用することができる。
図19は充電器30の予約状況の一例を示す模式図である。予約受付情報生成部106は、充電器30の予約状況を生成することができる。また、予約受付情報生成部106は、受付部104で予約を受け付ける都度、充電器30の予約状況を更新することができる。予約状況には、各充電器30に対応付けて、予約済情報と予約空情報が記録される。予約済情報は、予約済の時間帯、充電対象車両、認証情報(例えば、予約番号など)を含む。予約空情報は、予約空の時間帯を含む。予約状況は記憶部103に記憶することができる。なお、予約状況の更新、すなわち予約変更は、例えば、予約時刻(充電器30の使用開始時刻)の所定時間前(「ゲートクローズ」ともいう)よりも前の時間であれば可能であり、予約時刻の所定時間前以降は予約変更が不可とすることができる。なお、所定時間は、例えば、1時間とすることができるが、1時間に限定されるものではない。本明細書では、所定時間を1時間として説明する。
次に、充電予約調整について説明する。充電予約調整は、ゲートクローズ後に当初の予約通りの充電が不可となった場合の対応策である。
図20は充電予約調整の一例を示す模式図である。図に示すように、充電器1について、12時00分から12時30分までの30分間、社用車両1の予約がされているとする。社用車両1は、第1群(すなわち、自社)の社用車両であるとする。充電可否判定部107は、充電計画に基づく第1群の社用車両の充電の可否を判定する。ここでは、充電可否判定部107は、ゲートクローズのタイミングである11時00分で充電器1の充電可否を判定する。
なお、充電可否を判定するには、例えば、予約済の社用車両1の運転者や法人担当者に対して確認の問い合わせを行ってもよく、あるいは社用車両1の位置情報を取得できる場合には、社用車両1と充電器1との距離に基づいて社用車両が12時00分までに充電器1の設置場所まで到着できるかを判定してもよい。また、社用車両1のバッテリの残量を取得できる場合には、社用車両1のバッテリの残量で社用車両が充電器1の設置場所まで到着できるかを判定してもよい。充電不可の場合には、例えば、以下の3つの調整方法のいずれかをとることができる。
第1の調整方法は、自社の別の社用車両を充電器1の12時00分から12時30分の予約枠に割り当てることができるか判定し、割り当てることができる場合には、充電器1で当該別の社用車両を充電する。この場合、車両指令生成部111は、当該別の社用車両に対して充電器1で充電するように指令を生成し、生成した指令を当該別の社用車両に出力することができる。
第2の調整方法は、他社の社用車両又は個人の一般車両を充電器1の12時00分から12時30分の予約枠に割り当てることができるか判定し、割り当てることができる場合には、充電器1で当該車両を充電する。すなわち、充電が不可と判定された第1群の社用車両に割り当てられた充電器の充電時間を第2群の社用車両又は個人の一般車両に割り当てることができる。この場合、余剰電力提供情報生成部114は、図11で例示した配信される予約受付情報のうち、特定の充電器(図20の例では、充電器1)の特定の予約時間帯(図20の例では、12:00~12:30)を配信することができる。
第3の調整方法は、社用車両1を充電器1と異なる充電器2に案内(誘導)することができるか判定し、案内できる場合には、充電器2で社用車両1を充電する。なお、図では、12:00~12:30の間で充電するように図示しているが、充電器2の予約が空いている限りは、充電時間帯は前後してもよい。すなわち、充電が不可と判定された第1群の社用車両を当該充電器と異なる充電器へ案内することができる。この場合、車両指令生成部111は、社用車両1に対して充電器2で充電するように指令を生成し、生成した指令を社用車両1に出力することができる。
上述のように、充電予約調整を行うことにより、余剰電力の有効利用をさらに図ることができる。
次に、実際の充電開始時の処理について説明する。
充電対象車両が予約通りに充電器30で充電を開始する際、個人ユーザ又は法人ユーザは、ユーザ認証を行う。ユーザ認証は、例えば、予め発行済みの専用の充電カードを用いてもよく、ユーザが携帯するユーザ端末60又は法人端末50を用いてもよい。充電器30は、所定の読取部で、充電カード、ユーザ端末60又は法人端末50に記録された認証情報を読み取ることができる。なお、充電カード、ユーザ端末60又は法人端末50に代えて、ETC(Electronic Toll Collection)システムを用いてECT認証を行ってもよい。この場合、ETC読取装置を充電器30に内蔵させる、あるいは充電器30の近くに設置しておき、充電対象車両に搭載されたETC端末内のETCカードに記録された認証情報を読み取るようにすればよい。ETC認証を行うことにより、充電料金の課金処理も同時に行うことができる。
認証部108は、充電器30による充電を行う際に充電対象車両に関する認証情報を充電器30から取得し、取得した認証情報に基づいて当該充電器30による当該充電対象車両の予約状況を照会する。なお、認証情報は、充電器管理サーバ300を介して充電器30から取得してもよい。認証情報は、図19で説明したように、予約番号でもよい。
余剰電力管理部112は、認証情報が照会された場合(認証が成功した場合)、充電器30による充電は、発電設備10の発電電力の一部を用いたものであるとすることができる。すなわち、余剰電力管理部112は、照会された充電器30と、当該充電器30の電力供給元が運用する電源設備10及び需要設備20とを仮想的に接続する。
図21は充電器30と発電設備10及び需要設備20との仮想的接続の一例を示す模式図である。図に示すように、斜線で示す充電器30のID認証に基づいて、当該充電器30のID照会がされたとする。この場合、当該充電器30による充電の電力供給元がA社であるとすると、余剰電力管理部112は、当該充電器30とA社の発電設備10及び需要設備20とを仮想的に接続する。図では、太線で仮想的に接続されたことを表す。これにより、当該充電器30の充電結果に応じて、A社の発電設備10の発電電力の出力抑制の解除が行われることを対応付けることができ、余剰電力に基づく出力抑制解除を管理することができる。なお、図示していないが、ID照会された充電器30の電力供給元が、例えば、A社とB社の両方である場合、余剰電力管理部112は、当該充電器30とA社及びB社それぞれの発電設備10及び需要設備20とを仮想的に接続する。この場合、発電電力の出力抑制の解除は、A社及びB社それぞれの電力供給比率に応じて、A社とB社の両方で分配される。
図21において、電力供給元として、A社、B社、C社、及び電力会社を挙げている。この場合、それぞれの電力供給元が電力管理サーバ100を保有又は運用してもよく、あるいは一社(例えば、A社)だけが電力管理サーバ100を保有又は運用し、自社(A社)を含めて他社の発電設備10及び需要設備20の余剰電力を管理してもよい。また、電力供給元ではない事業者が電力管理サーバ100を保有又は運用してもよい。
次に、充電器30による充電の優先度について説明する。充電器指令生成部110は、充電器30に対して、複数の充電対象車両に対する充電が同時に発生する場合、所定の優先度に基づいて複数の充電対象車両の充電を調整することができる。
充電器30は、法人ユーザだけでなく個人ユーザに対しても充電予約を受け付けるので、同じ時間帯に別々の充電器30の使用が競合する場合も考えられる。そこで、同時間帯でのそれぞれの充電器30の使用に関して優先度を設定する必要がある。優先度は適宜設定することができるが、例えば、法人予約→一般予約→先着→追従充電、の如く設定することができる。追従充電は、発電設備10に関する電力を用いた追従充電であり、バッテリを満充電にする必要がない(滞在時間に応じて充電できればよい)場合に、充電器30の出力電力に合わせて充電する方法である。発電設備10に関する電力には、余剰電力を含めてもよい。前述の優先度の例としては、例えば、余剰電力が150kWであり、この余剰電力150kWに対して3台の充電器30でそれぞれ50kWの充電を行う予約があったとする。この場合に、例えば、蓄電池22での調整を含めて余剰電力が150kWから80kWになったとする。余剰電力80kWを3台の充電器30の充電に対して、どのように配分するかを法人予約→一般予約→先着→追従充電、の如く優先度で行うことができる。例えば、法人予約に対して50kWを配分し、一般予約に対して30kWを配分し、先着及び追従充電に対しては電力を配分しないようにすることができる。また、各充電器30に対しては、予約状況にもよるが、法人予約及び一般予約が入っている場合には、法人予約50kWを3台の充電器30で均等配分し、一般予約30kWを3台の充電器30で均等配分してもよく、あるいは、充電器30毎に配分比率を変えてもよい。上述の数値例は、あくまで一例であって、これに限定されるものではない。また、1つの充電器30の使用が複数のユーザで競合する場合も考えられる。以下では、充電の優先度に基づく充電調整の例を説明する。
図22は充電調整の第1例を示す模式図である。第1例では、充電器30は、1台分のみの充電端子を備えている場合を想定している。充電器30には、社用車両の予約枠が設定されている(充電予約有り)とする。図に示すよう、一般車両が予約枠により前の時間帯で先に充電しているとする。この場合、一般車両は、充電器30の出力電力である50kWで充電している。社用車両が予約時刻に到着すると、社用車両のID照会が行われ、一般車両の充電は一旦中断され、社用車両の充電に切り替わる。この場合、社用車両は、充電器30の出力電力である50kWで充電される。社用車両の充電が終了すると、一般車両の充電が再開される。この場合、一般車両は、充電器30の出力電力である50kWで充電される。その後、一般車両の充電が終了する。このように、充電に優先度を設けることにより、予約時間帯に複数の車両の充電が競合したとしても優先度に基づいて充電調整を行うことができ、予約枠の前後の予約空時間帯においても充電による余剰電力の有効利用を図ることができる。
このように、充電器指令生成部110は、複数の充電対象車両のうち、一の充電対象車両に対する充電を中断して他の充電対象車両に対する充電を行い、他の充電対象車両に対する充電が完了した場合、当該一の充電対象車両に対する充電を再開することができる。ここで、他の充電対象車両の優先度は、一の充電対象車両よりも高い。
上述のように、一般ユーザ(一般車両)が優先度の高い充電対象車両用の充電端子(充電用ケーブル)を利用可能とする場合、一般車両が、事前に予約して利用したか、予約なしで利用したかに応じて、利用料金に差を付けることができる。例えば、事前に予約して利用した場合には、割引率を大きくすることができる。また、一般車両が予約したけれども、予定時刻に充電できない場合(違反の場合)には、ペナルティを課すこともできる。また、違反回数に閾値を設定しておき、違反回数が閾値を超えた場合には、充電器の利用やサービス契約を中止するなどの処置も考えられる。ゲートクローズ後に社用車両の充電予約枠を一般車両に開放した時間帯は、一般車両の充電利用を促すために、当該一般車両の充電料金に対して割引率を大きくしてもよい。
図23は充電調整の第2例を示す模式図である。第2例では、充電器30は、2台分の充電端子を備え、40kW相当の充電ユニットと10kW相当の充電ユニットを備えている場合を想定している。充電器30には、社用車両の予約枠が設定されている(充電予約有り)とする。図に示すよう、一般車両が予約枠により前の時間帯で先に充電しているとする。この場合、一般車両は、充電器30の一方の充電端子に接続され、50kWで充電している。社用車両が予約時刻に到着すると、社用車両のID照会が行われ、社用車両は他方の充電端子に接続される。この場合、社用車両は40kWで充電されるとともに、一般車両は充電出力が変更され、10kW(=50kW-40kW)で充電される。社用車両の充電が終了すると、一般車両の充電が再開される。この場合、一般車両は、一般車両は充電出力が変更され、50kW(=10kW+40kW)で充電される。その後、一般車両の充電が終了する。このように、充電に優先度を設けることにより、予約時間帯に複数の車両の充電が競合したとしても優先度に基づいて充電調整を行うことができ、予約枠の前後の予約空時間帯においても充電による余剰電力の有効利用を図ることができる。
このように、充電器指令生成部110は、複数の充電対象車両のうち、一の充電対象車両に対する充電電力を低減して他の充電対象車両に対する充電を行い、他の充電対象車両に対する充電が完了した場合、当該一の充電対象車両に対する充電電力を元の充電電力に戻すことができる。ここで、他の充電対象車両の優先度は、一の充電対象車両よりも高い。
図24は充電調整の第2例で用いられる充電器30の構成の一例を示す説明図である。図に示すように、充電器30は、5個の10kWユニット(充電ユニット)を備え、5個のうちの4個のユニットの出力が接続され、スイッチS1を介して、社用車両用の充電端子に接続されている。残り1個のユニットの出力は、スイッチS2を介して、一般車両用の充電端子に接続されている。4個のユニットの出力と1個のユニットの出力とは、スイッチS3を介して接続・非接続することができる。前述の充電調整の第2例を実現するためには、例えば、スイッチS1を開とし、スイッチS2及びS3を閉とすることにより、一般車両用の出力は50kWとなり、社用車両用出力は0kWとすることができる。また、スイッチS1及びS2を閉とし、スイッチS3を開とすることにより、一般車両用の出力は10kWとなり、社用車両用出力は40kWとすることができる。なお、充電器30内の充電ユニットの数、出力電力等の構成は、図24の例に限定されるものではない。
図25は充電器30の充電方法の一例を示す説明図である。図において、矩形の大きさは充電量を表す。急速充電は、例えば、40kW~50kW程度の出力電力で15分~30分程度の充電時間で充電する方法である。充電器30は、公共の場所、例えば、道の駅、サービスエリア、パーキングエリア、コンビニやガソリンスタンドなどに設置され、短時間の滞在で満充電までの充電が可能な場所に設置されている。なお、急速充電の場合、満充電はSOC(充電状態)が80%程度を上限とすることがバッテリの劣化防止という観点で推奨される。
追従充電は、充電可能な範囲で随時充電するので、例えば、搬入・搬出作業で社用車両が待機している場合や、走行ルート上で休憩中の僅かな空き時間を利用できる。このように、充電器30は、発電設備10に関する電力に追従して充電可能である。発電設備10に関する電力には、余剰電力を含めてもよい。
次に、発電設備の発電電力の出力抑制中に充電器30による充電が行われ出力抑制が解除される様子について説明する。
図26は出力抑制が解除される際のプロセスの一例を示す説明図であり、図27は出力抑制が解除される際の発電電力及び充電電力の推移の一例を示すタイムチャートである。以下、プロセスP1~P15の順で説明する。なお、充電器30と電力管理サーバ100との間の情報の授受は、充電器管理サーバ300を経由してもよく、電力管理サーバ100と発電設備10との間の情報の授受は、分散型電源管理サーバ200を経由してもよい。
P1:充電器30は、ID認証のため認証情報を取得する。認証情報は、ユーザが携帯する媒体(例えば、充電カード、ユーザ端末60など)から取得することができる。認証情報は、図19に例示したような情報であり、充電器30の予約の際に発行することができる。
P2:充電器30は、取得した認証情報を電力管理サーバ100に送信する。
P3:電力管理サーバ100は、認証情報を受信し、ID照会を行う。具体的には、電力管理サーバ100は、受信した認証情報と記憶部103に記憶した認証情報との照合を行い、一致した認証情報が記憶されている場合、照合成功とする。なお、図示していないが、照合が成功した場合、その旨を充電器30に通知することができる。照合が成功しない場合、プロセスはここで終了する。
P4:電力管理サーバ100は、充電器30と発電設備10を対応付ける。すなわち、電力管理サーバ100は、図21で例示したように、当該充電器30と発電設備10及び需要設備20とを仮想的に接続する。なお、充電器30による充電に用いる電力が複数の電力供給元から供給される場合には、当該充電器30と、各電力供給元の発電設備10及び需要設備20とを仮想的に接続する。この場合、供給される電力は、設定された電力供給元によって分配して供給される。
P5:電力管理サーバ100は、仮想的に接続された発電設備10に対して出力抑制解除を指令する。
P6:発電設備10は、出力抑制解除を行う。この時、図27に示すように、発電設備10の発電電力は充電器30に供給する電力に相当する電力だけ増加する。
P7:充電器30は、ID照合が成功すると、充電を開始する。この時、図27に示すように、充電器30の充電出力は一旦、最大出力まで上昇する。
P8:発電設備10は、発電出力値(例えば、平均出力値)を電力管理サーバ100に通知する。発電出力値の通知の周期は、例えば、数十秒~数分程度とすることができる。
P9:電力管理サーバ100は、発電出力値を受信し、受信した発電出力値を充電器30に通知する。
P10:充電器30は、受信した発電出力値に応じて、充電出力を調整する。充電出力の調整の周期Tは、例えば、数十秒~数分程度とすることができる。
P11:充電器30は、充電出力、充電量、SOCを電力管理サーバ100に通知する。
P12:充電器30は、充電完了付近で充電出力を減少する。この時、図27に示すように、充電出力は徐々に低下する。
P13:充電器30は、充電出力を電力管理サーバ100に通知する。充電出力の通知の周期は、例えば、数十秒~数分程度とすることができる。
P14:電力管理サーバ100は、充電出力の通知を受信すると、受信した充電出力を発電設備10に通知する。充電出力の通知の周期は、例えば、数十秒~数分程度とすることができる。
P15:発電設備10は、充電出力の減少分に応じた出力抑制を行う。
発電設備10の予測発電量が、例えば、天候の変化によって予測を外れる場合もある。このような場合には、推定した余剰電力情報が変動することになる。このような場合には、充電器指令生成部110は、発電設備10に関する余剰電力の変動情報を取得し、取得した変動情報に基づいて、発電設備10から電力を受電する需要設備20内の蓄電池22に対する充放電制御を指令することができる。例えば、余剰電力が減少して、期待していた電力が得られない場合には、電力減少分だけ蓄電池22を放電させることができる。
図28は発電設備10に関する発電電力の出力抑制解除の実績の一例を示す模式図である。余剰電力管理部112は、電力供給元毎に発電設備10に関する発電電力の出力抑制解除の実績を収集して記憶部103に記憶することができる。図28に示すように、発電電力の出力抑制解除の実績は、時間単位での実績、日単位での実績、及び月単位での実績を含む。時間単位では、ある月日での余剰電力が発生した各時間帯(例えば、11:00~12:00、…の如く)において出力抑制を解除した電力量に関する情報が含まれる。日単位では、ある日の出力抑制を解除した電力量に関する情報が含まれ、月単位では、ある月の出力抑制を解除した電力量に関する情報が含まれる。なお、図に示す数値は一例であって、実際の数値とは異なる場合がある。
次に、電力管理サーバ100の処理について説明する。以下では、充電器30による充電を行う日の前日の場合、充電を行う当日の充電開始時刻の1時間前よりも前の時間の場合、充電を行う当日の充電開始時刻の1時間前から充電開始直前までの場合、充電開始時の場合に分けて説明する。
図29は充電を行う日の前日における電力管理サーバ100の処理手順の一例を示すフローチャートである。以下では、便宜上処理の主体を制御部101として説明する。制御部101は、発電設備10に関する翌日の余剰電力情報の有無を判定する(S11)。例えば、分散型電源管理サーバ200又は他のサーバが、翌日の余剰電力に関する情報をすでに保持しているか否かを判定することができる。
翌日の余剰電力情報がない場合(S11でNO)、制御部101は、発電設備10の翌日の予測発電量を取得し(S12)、需要設備20の翌日の予測需要量を取得し(S13)、取得した予測発電量及び予測需要量に基づいて、翌日の余剰電力情報を推定し(S14)、後述のステップS16の処理を行う。
翌日の余剰電力情報がある場合(S11でYES)、制御部101は、余剰電力情報を取得し(S15)、自社の社用車両の使用計画を取得する(S16)。制御部101は、余剰電力情報及び社用車両の使用計画に基づいて充電器30の充電計画を生成し(S17)、充電器30の予約受付情報を生成し(S18)、生成した予約受付情報を配信する(S19)。なお、予約受付情報の配信は、Web上の公開でもよく、ユーザ端末60や法人端末50への送信でもよい。
制御部101は、配信した予約受付情報に基づく、充電器30の予約の有無を判定し(S20)、予約がある場合(S20でYES)、予約受付情報を更新し(S21)、ステップS20以降の処理を続ける。更新した予約受付情報は、Web上で公開され、あるいはユーザ端末60や法人端末50へ送信される。予約がない場合(S20でNO)、制御部101は、処理を終了する。
図30は充電を行う当日の充電開始時刻の1時間前よりも前の時間における電力管理サーバ100の処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部101は、発電設備10の当日の発電実績を取得し(S31)、需要設備20の当日の需要実績を取得し(S32)、取得した発電実績及び需要実績に基づいて、当日の余剰電力情報を更新する(S33)。なお、更新された余剰電力情報に応じて予約受付情報を更新し、更新した予約受付情報を配信することができる。
制御部101は、充電器30の予約変更、予約取消の有無を判定し(S34)、予約変更、予約取消がある場合(S34でYES)、予約受付情報を更新し(S35)、処理を終了する。この場合、更新した予約受付情報を配信することができる。予約変更、予約取消がない場合(S34でNO)、制御部101は、処理を終了する。
図31は充電を行う当日の充電開始時刻の1時間前から充電開始直前までにおける電力管理サーバ100の処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部101は、自社の社用車両は予定通りの充電器30により充電可能であるか否かを判定する(S41)。充電不可の場合(S41でNO)、制御部101は、自社の別の社用車両を当該充電器30で充電可能であるか否かを判定する(S42)。充電不可の場合(S42でNO)、制御部101は、当該社用車両を別の充電器30で充電可能であるか否かを判定する(S43)。
充電不可の場合(S43でNO)、制御部101は、他社の社用車両又は個人の一般車両に当該充電器30の予約枠(予約可能な時間帯)を提供する(S44)。ここで、予約枠の提供は、Web上で公開してもよく、ユーザ端末60又は法人端末50に送信してもよい。
制御部101は、予約調整の有無を判定する(S45)。ステップS41、S42、又はS43において、充電可能の場合(S41でYES、S42でYES、S43でYES)、制御部101は、ステップS45の処理を行う。予約調整があった場合(S45でYES)、すなわち、自社の社用車両を別の充電器30で充電可能となった場合、あるいは、当該充電器30の予約枠を別の充電対象車両で充電可能となった場合、制御部101は、予約受付情報を更新し(S46)、処理を終了する。予約調整がない場合(S45でNO)、制御部101は、処理を終了する。
図32は充電開始時における電力管理サーバ100の処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部101は、ID認証のための認証情報を充電器30経由で取得し(S51)予約状況の照会(ID照会)が成功したか否かを判定する(S52)。照会が成功した場合(S52でYES)、制御部101は、当該充電器30と発電設備10及び需要設備20とを仮想的に接続する(S53)。これにより、当該充電器30による充電が、いずれの発電設備10の発電出力抑制の解除に対応するかを特定することができる。
制御部101は、当該充電器30による充電分だけ発電設備10の発電出力抑制を解除する(S54)。制御部101は、余剰電力の変動の有無を判定し(S55)、余剰電力の変動があった場合(S55でYES)、余剰電力の変動に対して需要設備20の蓄電池22の充放電制御を指令し(S56)、後述のステップS57の処理を行う。ここで、例えば、余剰電力が減少して、期待していた電力が得られない場合には、電力減少分だけ蓄電池22を放電させることができる。
余剰電力の変動がない場合(S55でNO)、制御部101は、複数の充電対象車両の同時充電の有無を判定する(S57)。ここで、同時充電とは、複数の車両用充電器に対して、複数の充電対象車両に対する充電が同時に発生する場合、あるいは、1つの車両用充電器に対して、複数の充電対象車両に対する充電が同時に発生する場合を意味する。同時充電がある場合(S57でYES)、制御部101は、優先度に基づく充電調整を行う(S58)。
制御部101は、出力抑制解除の実績を記録し(S59)、課金処理を行い(S60)、処理を終了する。同時充電がない場合(S57でNO)、制御部101は、ステップS59の処理を行う。
本実施の形態の電力管理サーバ100は、CPU(プロセッサ)、RAM、ROMなどを備えたコンピュータを用いて実現することもできる。すなわち、図29~図32に示すような、各処理の手順を定めたコンピュータプログラムをコンピュータに備えられたRAMにロードし、コンピュータプログラムをCPU(プロセッサ)で実行することにより、コンピュータ上で電力管理サーバ100を実現することができる。コンピュータプログラムは記録媒体に記録され流通されてもよい。
車両(EV)のカーシェア法人については、カーシェアの駐車場に設置された充電器30と発電設備10とを接続し、予約状況から満充電にする必要がある車両を優先的に充電し、予約のない車両は発電設備10の発電出力に応じて充電することができる。駐車場内の充電器30についても、前述の実施の形態と同様に、充電計画を生成することができる。また、予約した車両を満充電にすることができなかった場合には、カーシェアの利用者が、駐車場以外の充電器30を使用することができ、当該充電器30の利用料金はカーシェア法人とすることができる。この時、カーシェア法人が運用する発電設備10の余剰電力を用いて充電ができた場合は、利用者にポイントが付与され、次回利用時にポイントによる割引が適用可能としてもよい。また、走行中にバッテリの残量、走行時間、余剰電力発生時間帯を考慮して、利用者に休息を推奨するとともに、最寄りの充電器30の場所や充電可能時間を通知してもよい。
上述の実施の形態では、太陽光発電パネルによる発電について説明しているが、発電設備は、太陽光発電パネルによる発電に限定されるものではなく、例えば、風力発電、バイオマス発電、地熱発電などの発電設備に対しても適用することができる。
本実施の形態の電力管理方法は、発電設備に関する余剰電力情報を取得し、取得した余剰電力情報に基づいて複数の車両用充電器による充電計画を生成し、生成した充電計画に基づく前記複数の車両用充電器による充電結果に応じて前記発電設備に対する発電電力の出力制御を指令する。
本実施の形態の電力管理方法は、第1群の社用車両の使用計画を取得し、取得した使用計画に基づいて前記複数の車両用充電器による充電計画を生成する。
本実施の形態の電力管理方法は、前記充電計画に基づいて前記複数の車両用充電器に関する予約受付情報を生成し、生成した予約受付情報を配信する。
本実施の形態の電力管理方法において、前記予約受付情報は、第1群の社用車両、第2群の社用車両及び個人の一般車両の少なくとも1つの予約状況を含む。
本実施の形態の電力管理方法は、前記充電計画に基づく第1群の社用車両の充電の可否を判定する。
本実施の形態の電力管理方法は、第1群の社用車両のいずれかが前記充電計画に基づく車両用充電器による充電が不可と判定された場合、充電が不可と判定された第1群の社用車両を前記車両用充電器と異なる車両用充電器へ案内する。
本実施の形態の電力管理方法は、第1群の社用車両のいずれかが前記充電計画に基づく車両用充電器による充電が不可と判定された場合、充電が不可と判定された第1群の社用車両に割り当てられた前記車両用充電器の充電時間を第2群の社用車両又は個人の一般車両に割り当てる。
本実施の形態の電力管理方法は、車両用充電器による充電を行う際に充電対象車両に関する認証情報を取得し、取得した認証情報に基づいて前記車両用充電器による前記充電対象車両の予約状況が照会された場合、前記車両用充電器による充電は、前記発電設備の発電電力の一部を用いたものであるとする。
本実施の形態の電力管理方法は、前記発電設備に関する余剰電力の変動情報を取得し、取得した変動情報に基づいて、前記発電設備から電力を受電する需要設備内の蓄電装置に対する充放電制御を指令する。
本実施の形態の電力管理方法は、1又は複数の車両用充電器に対して、複数の充電対象車両に対する充電が同時に発生する場合、所定の優先度に基づいて前記複数の充電対象車両の充電を調整する。
本実施の形態の電力管理方法は、1つの車両用充電器に対して、複数の充電対象車両に対する充電が同時に発生する場合、前記複数の充電対象車両のうち、一の充電対象車両に対する充電を中断して他の充電対象車両に対する充電を行い、前記他の充電対象車両に対する充電が完了した場合、前記一の充電対象車両に対する充電を再開する。
本実施の形態の電力管理方法は、1つの車両用充電器に対して、複数の充電対象車両に対する充電が同時に発生する場合、前記複数の充電対象車両のうち、一の充電対象車両に対する充電電力を低減して他の充電対象車両に対する充電を行い、前記他の充電対象車両に対する充電が完了した場合、前記一の充電対象車両に対する充電電力を元の充電電力に戻す。
本実施の形態の電力管理方法において、前記車両用充電器は、前記発電設備に関する電力に追従して充電可能である。
本実施の形態の電力管理方法は、前記車両用充電器による充電が前記発電設備に関する余剰電力を用いたか、又は商用電力を用いたかに応じて電気料金を異ならせる。
本実施の形態の電力管理方法は、発電設備を運用する各事業者に対応付けて、電気料金、車両用充電器の使用可能時間帯、出力電力及び電力量の少なくとも1つを含む余剰電力提供情報を出力する。
本実施の形態の電力管理方法は、前記車両用充電器による充電の電力供給元として、商用電力供給事業者及び発電設備を運用する各事業者の中から1又は複数の事業者の選択を受け付け、選択された事業者が供給する電力を用いて前記車両用充電器による充電を行う。
本実施の形態の電力管理装置は、発電設備に関する余剰電力情報を取得する取得部と、取得した余剰電力情報に基づいて複数の車両用充電器による充電計画を生成する生成部と、生成した充電計画に基づく前記複数の車両用充電器による充電結果に応じて前記発電設備に対する発電電力の出力制御を指令する指令部とを備える。
本実施の形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、発電設備に関する余剰電力情報を取得し、取得した余剰電力情報に基づいて複数の車両用充電器による充電計画を生成し、生成した充電計画に基づく前記複数の車両用充電器による充電結果に応じて前記発電設備に対する発電電力の出力制御を指令する、処理を実行させる。