JP2022083073A - 変位センサ及び形状測定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、変位センサ及び形状測定装置に関する。
従来、ワークの変位を検出するための変位センサとして、三角測量式センサが利用されている。三角測量式センサでは、まず、照射部から照射された光が、ワークで反射される。ワークからの反射光は、結像レンズによって、受光部(例えば撮像素子)の受光面(撮像面)に結像される。
三角測量式センサでは、変位するワークの測定範囲が受光部の撮像範囲に収まるように、レンズ等の光学系の設計が行われる。このため、ワークの測定範囲は、受光部の受光範囲によって制約される。ワークの測定範囲を広げるために、結像レンズと受光部の間隔を短くする方策を考え得るが、この方策の場合には、受光部上の光スポットの変位量が小さくなるため、変位の検出分解能が低下してしまう。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、検出分解能を低下させずに、測定範囲を広げることを目的とする。
本発明の第1の態様においては、変位センサであって、前記変位センサに対して相対変位可能なワークに光を照射する照射部と、前記照射部から照射された光の前記ワークからの反射光を受光する受光部と、前記ワークからの反射光を前記受光部の受光面に結像させる複数の結像手段が主面に沿う方向に配置された結像部と、を備え、前記照射部の照射面と、前記結像手段の前記主面と、前記受光部の前記受光面とが、シャインプルーフの条件を満たしている変位センサであって、前記複数の結像手段は、それぞれ前記ワークからの反射光を同一の前記受光面に結像させる、変位センサを提供する。
また、前記複数の結像手段は、前記主面に沿った方向において隣接するように配置された複数の結像素子であることとしてもよい。
また、前記結像素子は、凸レンズ又はフレネルレンズであることとしてもよい。
また、前記結像素子は、凸レンズ又はフレネルレンズであることとしてもよい。
また、前記結像部は、前記複数の結像手段としての複数の開口が形成された基板を含み、前記開口を通過した前記反射光を前記受光面に結像させることとしてもよい。
また、前記複数の開口は、前記主面に沿う方向において、隣接する開口同士の間隔がランダムになるように配置されていることとしてもよい。
また、前記受光部は、前記複数の結像手段が前記ワークの複数の測定点からの反射光の前記受光面における位置が重複しないようにランダムに配置されていることで、前記複数の測定点を検出することとしてもよい。
また、前記結像部は、前記複数の結像手段としての複数の段差が形成された基板を含み、前記段差を透過する光を前記受光面に結像させることとしてもよい。
また、前記結像部は、一の位置に位置する前記ワークからの反射光を、前記複数の結像手段によって前記受光面の複数の位置に結像させることとしてもよい。
また、前記複数の結像手段は、前記主面に沿う方向において、隣接する結像手段同士の間隔がランダムになるように配置されていることとしてもよい。
また、前記照射部は、前記ワークに対してライン状の光であるライン光を照射し、前記結像部は、前記ワークから反射された反射ライン光の直交する2軸での位置を検出可能な前記受光面に結像させることとしてもよい。
また、前記照射部は、前記照射面に沿う方向に移動して変位する前記ワークに対して、前記光を照射することとしてもよい。
本発明の第2の態様においては、変位センサであって、前記変位センサに対して相対変位可能なワークに光を照射する照射部と、前記照射部から照射された光の前記ワークからの反射光を受光する受光部と、前記ワークからの反射光を前記受光部の受光面に結像させる複数の結像手段が主面に沿って配置された結像部とを備え、前記照射部の照射面と、前記結像手段の前記主面と、前記受光部の前記受光面とが、シャインプルーフの条件を満たしている変位センサと、前記受光部の出力に基づいて、前記ワークの形状を演算する演算部と、を有し、前記複数の結像手段は、それぞれ前記ワークからの反射光を同一の前記受光面に結像させる、形状測定装置を提供する。
本発明によれば、検出分解能を低下させずに、測定範囲を広げることができるという効果を奏する。
<第1の実施形態>
(変位センサの構成)
第1の実施形態に係る変位センサ10の構成について、図1を参照しながら説明する。
(変位センサの構成)
第1の実施形態に係る変位センサ10の構成について、図1を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係る変位センサ10の構成を説明するための模式図である。変位センサ10は、ワークWに光を照射して、ワークWまでの距離(変位)を測定する。変位センサ10は、三角測量式センサである。変位センサ10は、図1に示すように、照射部20と、受光部30と、結像部40とを有する。
変位センサ10において、照射部20、受光部30及び結像部40は、シャインプルーフの条件を満たすように配置されている。すなわち、照射部20の照射面26と、受光部30の受光面32と、結像部40の主面46とが、シャインプルーフの条件を満たしている。具体的には、図1に示すように、照射面26の延長面S1と、受光面32の延長面S2と、主面46の延長面S3とが、一の点Cで交わっている。このようにシャインプルーフの条件が満たされると、受光部30の受光面全体が合焦状態となる。
照射部20は、ワークWに光を照射する。例えば、照射部20は、下方へ向けて直線状の光をワークWに照射する。図1では、ワークWが上下方向に変位可能であるものとする。図1では、ワークWの位置として、4つの位置X1、X2、X3、X4が示されている。照射部20は、照射面26に沿う方向に移動して変位するワークWに対して、光を照射することになる。照射面26は、照射部20が照射する光の光軸を含む面である。
照射部20は、光源22と、レンズ24とを有する。光源22は、所定波長のレーザ光を出射する。レンズ24は、例えばコリメータレンズやロッドレンズであり、光源22が出射した光を、直線状の光としてワークWに照射する。照射部20から照射された光は、ワークW(具体的には、照射点P)で反射される。ワークWからの反射光は、散乱する。
受光部30は、照射部20から照射された光のワークWからの反射光を受光する。受光部30は、反射光を受光する受光面32を有する。受光面32は、変位センサ10からワークWまでの距離(変位)に対応する位置に、反射光を受光する。このため、受光面32において反射光が受光された位置を特定できれば、ワークWの変位を検出する。受光面32が受光する反射光によって、像が生成される。受光部30は、例えば反射光を撮像するイメージセンサである。一例として、受光部30は、CMOS受光素子を含む。
変位センサ10によるワークWの変位の測定範囲は、図1に示すように、位置X1~X4の範囲である。測定範囲は、ワークWからの反射光を受光面32が受光できる範囲である。このため、ワークWが測定範囲外に位置する場合には、ワークWからの反射光は受光面32で受光されない。
結像部40は、ワークWからの反射光を受光部30の受光面32に結像させる結像手段を複数有する。複数の結像手段は、それぞれワークWからの反射光を同一の受光面32に結像させる。第1の実施形態では、結像部40は、複数の結像手段として、複数(ここでは、2つ)の結像素子42、44を有する。結像部40が複数の結像手段を有することで、受光面32が受光できる反射光の範囲が広くなり、この結果、変位センサ10によるワークWの変位の測定範囲が広くなる。
結像素子42、44は、主面46に沿う方向に配置されている。ここでは、結像素子42、44は、主面46に沿う方向において隣接するように配置されている。主面46は、結像素子42の主点と、結像素子44の主点とを通る面である。結像素子42、44は、ここでは、所定の曲率の曲面を有する凸レンズである。凸レンズは、ワークWからの反射光を集光するので、受光面32で受光される反射光のパワーが大きくなる。
結像素子42、44の各々は、それぞれワークWからの反射光を受光面32に結像させる。結像素子42、44は、例えばワークWが位置X1~X4のいずれかの位置に位置する際に、ワークWからの反射光を受光面32に結像させる。具体的には、結像素子42は、位置X1~X3に位置するワークWからの反射光を、受光面32に結像させる。結像素子44は、位置X3、X4に位置するワークWからの反射光を、受光面32に結像させる。ワークWからの反射光(具体的には、散乱する反射光の一部)は、結像素子42、44(具体的には、レンズの主点)を通過した後に、受光面32に到達する。
結像部40は、一の位置に位置するワークWからの反射光を、結像素子42、44によって受光面32の複数の位置に結像させうる。別言すれば、一の位置に位置するワークWからの反射光は、結像素子42、44によって受光面32の異なる位置に到達する。例えば、図1に示すように、位置X3に位置するワークWからの反射光のうち結像素子42を通過する反射光と、結像素子44を通過する反射光とが、受光面32の異なる位置に到達する。この場合、受光面32における反射光の複数の受光位置から、ワークWの変位を判定する。
なお、結像素子42、44は、上記では凸レンズであることとしたが、これに限定されず、例えばフレネルレンズであってもよい。フレネルレンズは、ノコギリ状の断面を有するレンズである。これにより、厚みが薄い結像素子42、44を配置できる。また、結像素子42、44は、フレネルゾーンプレート等の回折光学素子であってもよい。
また、上記では、結像部40は、2つの結像素子42、44を有することとしたが、これに限定されず、3つ以上の結像素子を有してもよい。この場合、3つ以上の結像素子は、主面46に沿う方向において隣接するように配置される。
また、上記では、結像部40は、2つの結像素子42、44を有することとしたが、これに限定されず、3つ以上の結像素子を有してもよい。この場合、3つ以上の結像素子は、主面46に沿う方向において隣接するように配置される。
第1の実施形態において、主面に沿う方向に複数の結像素子42、44が配置されていることによって、受光面32が受光可能なワークWの測定範囲が広がる。以下では、図2に示す比較例と対比しながら、詳細に説明する。
図2は、比較例に係る変位センサ110を説明するための模式図である。変形例に係る変位センサ110は、照射部120と、受光部130と、結像部140とを有する。照射部120及び受光部130の構成は、図1に示す変位センサ10の照射部20及び受光部30と似た構成である。一方で、結像部140は、変位センサ10の結像部40とは異なり、一つの結像素子142のみを有する。
結像素子142は、ワークWが位置X1~X3のいずれかの位置に位置する際には、ワークWからの反射光を受光部130の受光面132に結像させる。一方で、結像素子142は、ワークWが位置X4に位置する際には、ワークWからの反射光が受光面132に到達しないため、反射光を受光面132に結像できない。このため、比較例においては、位置X1~位置X3が測定範囲となる。
これに対して、本実施形態の変位センサ10は、主面に沿う方向に配置された複数の結像素子42、44を有する。これにより、図1に示すように、ワークWが位置X4に位置する際に、ワークWからの反射光が、結像素子44によって受光部30に結像される。このため、位置X1~位置X4が測定範囲となり、比較例の測定範囲よりも広い。なお、結像部40と受光部30の距離は、比較例の結像部140と受光部130の距離と同様であるので、受光部30の検出分解能は低下しない。
以上から、本実施形態の変位センサ10は、検出分解能は低下せず、ワークWの測定範囲が広がっている。別言すれば、本実施形態の変位センサ10のダイナミックレンジが、比較例の変位センサ110のダイナミックレンジよりも広い。
(形状測定装置の構成)
上述した構成の変位センサ10を含む形状測定装置1の構成について、図3を参照しながら説明する。
上述した構成の変位センサ10を含む形状測定装置1の構成について、図3を参照しながら説明する。
図3は、形状測定装置1の構成を説明するための模式図である。形状測定装置1は、変位センサ10の検出結果に基づいて、ワークWの形状を測定する装置である。形状測定装置1は、図3に示すように、変位センサ10と、制御装置90とを含む。
変位センサ10の構成は、前述した図1に示す構成であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
制御装置90は、変位センサ10(具体的には、照射部20及び受光部30)の動作を制御する。また、制御装置90は、例えば、ワークWを移動させる駆動源を制御し、ワークWを移動させうる。制御装置90は、記憶部92と、制御部94とを含む。
制御装置90は、変位センサ10(具体的には、照射部20及び受光部30)の動作を制御する。また、制御装置90は、例えば、ワークWを移動させる駆動源を制御し、ワークWを移動させうる。制御装置90は、記憶部92と、制御部94とを含む。
記憶部92は、例えばROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。記憶部92は、制御部94によって実行可能なプログラムや各種データを記憶する。例えば、記憶部92は、変位センサ10が検出した結果を記憶する。
制御部94は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部94は、記憶部92に記憶されたプログラムを実行することにより、変位センサ10の動作を制御する。
制御部94は、照射部20の光源22によるワークWへの光の照射を制御する。また、制御部94は、受光部30の出力を取得し、ワークWの形状を演算する。すなわち、制御部94は、変位センサ10の受光部30の出力に基づいて、ワークWの形状を演算する演算部として機能する。また、制御部94は、受光面32が複数の位置で反射光を受光した場合には、詳細は後述するが、複数の受光位置を、予め設定したパターンとマッチングして、ワークWの変位を求めてもよい。
制御部94は、照射部20の光源22によるワークWへの光の照射を制御する。また、制御部94は、受光部30の出力を取得し、ワークWの形状を演算する。すなわち、制御部94は、変位センサ10の受光部30の出力に基づいて、ワークWの形状を演算する演算部として機能する。また、制御部94は、受光面32が複数の位置で反射光を受光した場合には、詳細は後述するが、複数の受光位置を、予め設定したパターンとマッチングして、ワークWの変位を求めてもよい。
(第1の実施形態における効果)
第1の実施形態に係る変位センサ10においては、照射部20、受光部30及び結像部40が、シャインプルーフの条件を満たすように配置されている。そして、結像部40の複数の結像手段である結像素子42、44の各々は、ワークWからの反射光を同一の受光面32に結像させる。
これにより、ワークWが広範囲に位置しても、ワークWからの反射光が複数の結像素子42、44によって受光面32に到達する。このため、検出分解能は低下せずに、ワークWの測定範囲を広くすることができる。
第1の実施形態に係る変位センサ10においては、照射部20、受光部30及び結像部40が、シャインプルーフの条件を満たすように配置されている。そして、結像部40の複数の結像手段である結像素子42、44の各々は、ワークWからの反射光を同一の受光面32に結像させる。
これにより、ワークWが広範囲に位置しても、ワークWからの反射光が複数の結像素子42、44によって受光面32に到達する。このため、検出分解能は低下せずに、ワークWの測定範囲を広くすることができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係る変位センサ10の構成について、図4を参照しながら説明する。
第1の実施形態の結像部40の結像手段が結像素子42、44であったのに対して、第2の実施形態では、結像手段が開口である点で相違する。
第2の実施形態に係る変位センサ10の構成について、図4を参照しながら説明する。
第1の実施形態の結像部40の結像手段が結像素子42、44であったのに対して、第2の実施形態では、結像手段が開口である点で相違する。
図4は、第2の実施形態に係る変位センサ10の構成を説明するための模式図である。第2の実施形態の変位センサ10は、図4に示すように、照射部20と、受光部30と、結像部40とを有する。第2の実施形態の照射部20及び受光部30の構成は、第1の実施形態と同様であるので、以下では説明を省略する。
結像部40は、結像素子42、44の代わりに、複数の開口52が形成された基板50を有する。基板50は透明体であり、開口52以外の部分は蒸着されている。このため、基板50において、開口52はワークWからの反射光を透過させる透過部であり、開口52以外の部分は反射光を透過させない非透過部である。基板50は、照射部20及び受光部30と共に、シャインプルーフの条件を満たすように配置されている。すなわち、照射面26の延長面S1と、受光面32の延長面S2と、基板50の主面54の延長面S3とが、点Cで交わっている。
結像部40に基板50を設けることで、ワークWからの反射光は、基板50の開口52を通過し、基板50の開口52以外の部分において反射する。開口52を通過した反射光は、受光部30の受光面32に到達し、結像される。すなわち、第2の実施形態では、複数の開口52が、複数の結像手段に該当する。
複数の開口52は、基板50において主面54に沿う方向に、多数形成されている。これにより、ワークWが広範囲の位置に位置しても、当該ワークWからの反射光が通過して受光部30の受光面32に到達するように、形成されている。このため、検出分解能は低下せずに、ワークWの測定範囲を広くすることができる。
また、複数の開口52は、一の位置に位置するワークWからの反射光が、受光部30の受光面32の複数の位置に到達するように、形成されている。例えば、図4に示すように、位置X1に位置するワークWからの反射光は、4つの開口52を通過しており、それぞれ受光部30の受光面32の異なる位置に到達する。同様に、位置X2に位置するワークWからの反射光は、3つの開口52を通過して、それぞれ受光面32の異なる位置に到達する。なお、図4では、説明の便宜上、ワークWが位置X1、X2に位置する際の反射光が示されているが、ワークWが更に広く位置しても、反射光が受光面32に到達する。
第2の実施形態の場合には、複数の結像手段である複数の開口52を設けることで、第1の実施形態と同様に、広範囲に位置するワークWからの反射光が受光面32に到達する。この結果、変位センサ10の検出分解能は低下せずに、ワークWの測定範囲を広くすることができる。また、第2の実施形態の場合には、開口52の間隔を小さくすることで、高密度に開口52を形成可能であるので、結像手段の配置の自由度が高まる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態に係る変位センサ10の構成について、図5を参照しながら説明する。
第1の実施形態の結像部40の結像手段が結像素子42、43であったのに対して、第2の実施形態では、結像手段が段差である点で相違する。
第3の実施形態に係る変位センサ10の構成について、図5を参照しながら説明する。
第1の実施形態の結像部40の結像手段が結像素子42、43であったのに対して、第2の実施形態では、結像手段が段差である点で相違する。
図5は、第3の実施形態に係る変位センサ10の構成を説明するための模式図である。第3の実施形態の変位センサ10は、図5に示すように、照射部20と、受光部30と、結像部40とを有する。第3の実施形態の照射部20及び受光部30の構成は、第1の実施形態と同様であるので、以下では説明を省略する。
結像部40は、結像素子42、43の代わりに、複数の段差57が形成された基板55を有する。基板55は、透明体であり、ワークWからの反射光を透過させる。段差57は、ここでは基板55の凸部である。基板55は、照射部20及び受光部30と共に、シャインプルーフの条件を満たすように配置されている。なお、図5では、説明の便宜上、ワークWが位置X1に位置する際の反射光が示されているが、ワークWが更に広く位置しても、反射光が受光面32に到達する。
結像部40は、基板55を設けることで、基板55を透過する光(ワークWからの反射光)を受光部30に結像させる。この際、基板55の段差57の部分を透過する反射光と、段差57以外の部分を透過する反射光とに、位相差が生じ、反射光の干渉が引き起こされる。段差57の厚さは、照射部20が照射する光の波長をλとした場合に、反射光の位相差がλ/2になるように設定されることが望ましい。
受光部30の受光面32には、上述した反射光の干渉により、光量が少ない暗領域が形成される。
図6は、受光面32に形成される暗領域を説明するための模式図である。図6の横軸は受光面32の位置を示し、縦軸は光量の大きさを示す。ここでは、図5に示すように反射光が、受光面32に到達するものとする。この場合、干渉した反射光が到達する部分に、暗領域が形成される。
図6は、受光面32に形成される暗領域を説明するための模式図である。図6の横軸は受光面32の位置を示し、縦軸は光量の大きさを示す。ここでは、図5に示すように反射光が、受光面32に到達するものとする。この場合、干渉した反射光が到達する部分に、暗領域が形成される。
受光部30は、暗領域を検出する。例えば、受光部30は、光量が所定値よりも低い場合に、暗領域であると判定する。暗領域を特定することで、センサからワークWまでの距離(変位)を測定できる。
第3の実施形態の場合には、複数の結像手段である複数の段差57を設けることで、第1の実施形態と同様に、広範囲に位置するワークWからの反射光が受光面32に到達する。この結果、変位センサ10検出分解能は低下せずに、ワークWの測定範囲を広くすることができる。
<第4の実施形態>
第4の実施形態に係る変位センサ10においては、結像部40の複数の結像手段が、主面に沿う方向において、隣接する結像手段同士の間隔がランダムになるように配置されている。
第4の実施形態に係る変位センサ10においては、結像部40の複数の結像手段が、主面に沿う方向において、隣接する結像手段同士の間隔がランダムになるように配置されている。
以下では、複数の結像手段が、図4で説明した複数の開口52であるものとして説明する。複数の開口52は、一の位置に位置するワークWからの反射光を、受光部30の受光面32の複数の位置に結像させる。
第4の実施形態では、複数の開口52は、基板50の主面54に沿う方向において、隣接する開口52同士の間隔がランダムになるように配置されている。複数の開口52のランダム配置としては、例えば、M系列符号(Maximum length sequence)という擬似ランダム符号を適用可能である。M系列符号は、n段のシフトレジスタと加算によって算出される系列のうち最も長い系列によって成り立っている。
図7は、第4の実施形態における受光面32での反射光の受光位置を説明するための模式図である。図7(a)には、ワークWが位置X1に位置する場合の反射光の受光位置が示され、図7(b)には、ワークWが位置X2に位置する場合の反射光の受光位置が示されている。ここでは、3つの反射光が、受光面32に受光されるものとする。このように、ワークWの位置毎に、受光面32での3つの反射光の受光位置が異なり、重複しない。
図3の形状測定装置1の制御装置90は、受光部30が出力する3つの反射光の受光位置と、予め記憶部92に記憶している受光位置のパターンとをマッチングして、ワークWの変位を特定する。
記憶部92は、受光面32における反射光の受光位置(具体的には、3つの反射光の受光位置)を示すパターンを複数記憶している。記憶部92が記憶している複数の記憶パターンは、予め測定されたものであり、3つの受光位置が重複しないパターンである。
制御部94は、受光部30から、3つの反射光の受光位置を取得する。制御部94は、取得した3つの受光位置が、記憶部92に記憶された複数の記憶パターンのいずれの記憶パターンに一致するかを判定する。制御部94は、一致度が最も大きい記憶パターンを選択し、当該記憶パターンによって変位を検出する。
第4の実施形態の場合には、受光面32の反射光の受光位置が重複しないように複数の結像手段がランダムに配置されることで、ワークWの変位を精度良く判別できる。
なお、ワークWが透明体である場合には、複数の結像手段がランダムに配置されることで、透明体の測定点が複数あっても、複数の測定点(光の照射点)を分離して測定できる。例えば、図4の位置X1が透明体の裏面であり、位置X2が透明体の表面である場合には、測定点としての透明体の表面及び裏面を分離して検出できる。
上記では、複数の結像手段である複数の開口52が、ランダムに配置されていることとしたが、これに限定されない。例えば、第3の実施形態の複数の段差57が、ランダムに配置されていてもよい。
<第5の実施形態>
第5の実施形態に係る変位センサ10の構成について、図8を参照しながら説明する。
第1の実施形態の照射部20は、ワークWに対してスポット光を照射していたのに対して、第5の実施形態では、ライン状の光であるライン光をワークWに対して照射する点で相違する。
第5の実施形態に係る変位センサ10の構成について、図8を参照しながら説明する。
第1の実施形態の照射部20は、ワークWに対してスポット光を照射していたのに対して、第5の実施形態では、ライン状の光であるライン光をワークWに対して照射する点で相違する。
図8は、第5の実施形態に係る変位センサ10の構成を説明するための模式図である。図8では、太線がライン光を示している。ここでは、ライン光が、ワークWの幅よりも広くなるように、ワークWに対して照射されている。結像部40は、ワークWからの反射光(以下、反射ライン光)を、受光部30に受光面32に結像させる。結像部40は、反射ライン光を受光面32に結像させる複数の結像手段として、例えば前述した複数の開口52(図4)や段差57(図5)を有する。
受光部30の受光面32は、ワークWから反射された反射ライン光の、直交する2軸方向での位置を検出可能である。受光面32には、例えば、直交する2軸方向での位置を検出可能なエリアセンサが設けられている。
第5の実施形態の場合には、ワークWに対してライン光を照射することで、一括でワークW全体の変位を検出可能となる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
1 形状測定装置
10 変位センサ
20 照射部
26 照射面
30 受光部
32 受光面
40 結像部
42、44 結像素子
46 主面
52 開口
57 段差
94 制御部
W ワーク
10 変位センサ
20 照射部
26 照射面
30 受光部
32 受光面
40 結像部
42、44 結像素子
46 主面
52 開口
57 段差
94 制御部
W ワーク
Claims (12)
- 変位センサであって、
前記変位センサに対して相対変位可能なワークに光を照射する照射部と、
前記照射部から照射された光の前記ワークからの反射光を受光する受光部と、
前記ワークからの反射光を前記受光部の受光面に結像させる複数の結像手段が主面に沿う方向に配置された結像部と、を備え、
前記照射部の照射面と、前記結像手段の前記主面と、前記受光部の前記受光面とが、シャインプルーフの条件を満たしている変位センサであって、
前記複数の結像手段は、それぞれ前記ワークからの反射光を同一の前記受光面に結像させる、
変位センサ。 - 前記複数の結像手段は、前記主面に沿った方向において隣接するように配置された複数の結像素子である、
請求項1に記載の変位センサ。 - 前記結像素子は、凸レンズ又はフレネルレンズである、
請求項2に記載の変位センサ。 - 前記結像部は、前記複数の結像手段としての複数の開口が形成された基板を含み、前記開口を通過した前記反射光を前記受光面に結像させる、
請求項1に記載の変位センサ。 - 前記複数の開口は、前記主面に沿う方向において、隣接する開口同士の間隔がランダムになるように配置されている、
請求項4に記載の変位センサ。 - 前記結像部は、前記複数の結像手段としての複数の段差が形成された基板を含み、前記段差を透過する光を前記受光面に結像させる、
請求項1に記載の変位センサ。 - 前記結像部は、一の位置に位置する前記ワークからの反射光を、前記複数の結像手段によって前記受光面の複数の位置に結像させる、
請求項1から6のいずれか1項に記載の変位センサ。 - 前記複数の結像手段は、前記主面に沿う方向において、隣接する結像手段同士の間隔がランダムになるように配置されている、
請求項7に記載の変位センサ。 - 前記受光部は、前記複数の結像手段が前記ワークの複数の測定点からの反射光の前記受光面における位置が重複しないようにランダムに配置されていることで、前記複数の測定点を検出する、
請求項8に記載の変位センサ。 - 前記照射部は、前記ワークに対してライン状の光であるライン光を照射し、
前記結像部は、前記ワークから反射された反射ライン光の直交する2軸での位置を検出可能な前記受光面に結像させる、
請求項1から9のいずれか1項に記載の変位センサ。 - 前記照射部は、前記照射面に沿う方向に移動して変位する前記ワークに対して、前記光を照射する、
請求項1から10のいずれか1項に記載の変位センサ。 - 変位センサであって、前記変位センサに対して相対変位可能なワークに光を照射する照射部と、前記照射部から照射された光の前記ワークからの反射光を受光する受光部と、前記ワークからの反射光を前記受光部の受光面に結像させる複数の結像手段が主面に沿って配置された結像部とを備え、前記照射部の照射面と、前記結像手段の前記主面と、前記受光部の前記受光面とが、シャインプルーフの条件を満たしている変位センサと、
前記受光部の出力に基づいて、前記ワークの形状を演算する演算部と、
を有し、
前記複数の結像手段は、それぞれ前記ワークからの反射光を同一の前記受光面に結像させる、
形状測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020194315A JP2022083073A (ja) | 2020-11-24 | 2020-11-24 | 変位センサ及び形状測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020194315A JP2022083073A (ja) | 2020-11-24 | 2020-11-24 | 変位センサ及び形状測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022083073A true JP2022083073A (ja) | 2022-06-03 |
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ID=81802234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020194315A Pending JP2022083073A (ja) | 2020-11-24 | 2020-11-24 | 変位センサ及び形状測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022083073A (ja) |
-
2020
- 2020-11-24 JP JP2020194315A patent/JP2022083073A/ja active Pending
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