JP2022081208A - 樹脂成形品解析方法、プログラム、記録媒体および樹脂成形品解析装置 - Google Patents

樹脂成形品解析方法、プログラム、記録媒体および樹脂成形品解析装置 Download PDF

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Kohei Sueyoshi
彰 百濟
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Abstract

Figure 2022081208000001
【課題】ユーザの利便性の向上を図りながら樹脂成形品の変形を低減することが可能な樹脂成形品解析方法を提供する。
【解決手段】この成形品解析方法は、樹脂成形品1のそり変形を解析して樹脂成形品1のそり変形を低減する形状を求める樹脂成形品解析方法であって、樹脂成形品1を複数の微小要素に分割するステップS2と、樹脂成形品1のそり変形に対する少なくとも一部の微小要素の収縮感度値を算出するステップS5と、収縮感度値の分布に基づいて、樹脂成形品1の形状を変更する厚み変更部位1cを特定するステップS6と、樹脂成形品1のそり変形を低減するように、厚み変更部位1cの収縮感度値に基づいて厚み変更部位1cの形状を求めるステップS7と、を備える。
【選択図】図6

Description

樹脂成形品解析方法、プログラム、記録媒体および樹脂成形品解析装置に関する。
従来、樹脂成形品の収縮感度値を算出する樹脂成形品のそり変形防止設計方法が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
従来、射出成形などによって成形された樹脂成形品は、成形時の収縮ばらつきの影響により、そり変形が起こる場合がある。樹脂成形品のそり変形は、寸法誤差となる。寸法誤差を有する樹脂成形品は、組付けられないなどの不具合が生じる。そこで、上記特許文献1では、樹脂成形品のそり変形の防止のために、樹脂成形品のそり変形防止設計方法が開示されている。
上記特許文献1のそり変形防止設計方法は、樹脂成形品を複数の微小要素に分割する工程と、樹脂成形品のそり変形に対する少なくとも一部の微小要素の収縮感度値を算出する工程と、収縮感度値の分布を表示する工程とを備える。なお、収縮感度値とは、樹脂成形品のどの部位の収縮がそり変形に強く影響しているのかを示す度合いである。そして、ユーザは、表示された収縮感度値の分布を参照することにより、樹脂成形品のどの部分に対してどのような処置を施せばいいのか(収縮を大きくする処置、収縮を小さくする処置、何もしないなど)を検討することが可能になる。その結果、樹脂成形品のそり変形を防止するための設計を行うことが可能になる。
特開2018-39165号公報
上記特許文献1では、樹脂成形品のそり変形に対する収縮感度値の分布を表示することにより、ユーザは樹脂成形品のどの部分に対してどのような処置を施せばいいのかを検討することが可能である一方、さらなるユーザの利便性の向上が望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ユーザの利便性の向上を図りながら樹脂成形品の変形を低減することが可能な樹脂成形品解析方法、プログラム、記録媒体および樹脂成形品解析装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による樹脂成形品解析方法は、樹脂成形品のそり変形を解析して樹脂成形品のそり変形を低減する形状を求める樹脂成形品解析方法であって、樹脂成形品を複数の微小要素に分割するステップと、樹脂成形品のそり変形に対する少なくとも一部の微小要素の収縮感度値を算出するステップと、収縮感度値の分布に基づいて、樹脂成形品の形状を変更する形状変更部位を特定するステップと、樹脂成形品のそり変形を低減するように、形状変更部位の収縮感度値に基づいて形状変更部位の形状を求めるステップと、を備える。
この第1の局面による樹脂成形品解析方法は、上記のように、収縮感度値の分布に基づいて、樹脂成形品の形状を変更する形状変更部位を特定するステップと、樹脂成形品のそり変形を低減するように、形状変更部位の収縮感度値に基づいて形状変更部位の形状を求めるステップと、を備える。これにより、形状変更部位の特定および形状変更部位の形状を求めることが自動で行われるので、ユーザが樹脂成形品のどの部分に対してどのような処置(形状の変更)を施せばいいのかを検討する必要がない。その結果、ユーザの利便性の向上を図りながら樹脂成形品の変形を低減することができる。
上記第1の局面による樹脂成形品解析方法において、好ましくは、形状変更部位を特定するステップは、収縮感度値が所定の感度値範囲を超える樹脂成形品の部位を、形状変更部位として特定するステップを含む。このように構成すれば、所定の感度値範囲に基づいて、容易に形状変更部位を特定することができる。
上記第1の局面による樹脂成形品解析方法において、好ましくは、形状変更部位の形状を求めるステップは、樹脂成形品全体もしくは一部分に対して、樹脂成形品全体の中における部位ごとに、もしくは一部分の中における部位ごとに、目標値との収縮差が小さくなるように、形状変更部位の形状を変更するステップを含む。このように構成すれば、形状変更部位の形状を変更した後の樹脂成形品において、樹脂成形品の収縮量を、目標値に近づけることができる。
この場合、好ましくは、樹脂成形品全体もしくは一部分の収縮差が小さくなるように形状変更部位の形状を変更するステップは、形状変更部位の収縮量が樹脂成形品の全体の収縮量の平均値となるように形状変更部位の形状を変更することと、形状変更部位の収縮量が予め入力した部位の収縮量の平均値となるように形状変更部位の形状を変更することと、収縮感度値が指定範囲値になっている領域の収縮量の平均値となるように形状変更部位の形状を変更することと、予め入力した収縮値となるように形状変更部位の形状を変更することと、のうちの少なくとも1つを含む。このように構成すれば、形状変更部位の形状を変更した後の樹脂成形品のいずれの部位においても、収縮量を、樹脂成形品の全体の収縮量の平均値、予め入力した部位の収縮量の平均値、指定範囲値になっている領域の収縮量の平均値、予め入力した収縮値のうちのいずれか相当にすることができる。
上記第1の局面による樹脂成形品解析方法において、好ましくは、樹脂成形品の形状と収縮量との関係を求めるステップをさらに備え、樹脂成形品のそり変形を低減するように形状変更部位の形状を求めるステップは、求められた樹脂成形品の形状と収縮量との関係に基づいて、形状変更部位の形状を求めるステップを含む。このように構成すれば、求められた樹脂成形品の形状と収縮量との関係に基づいて、容易に(短時間で)形状変更部位の厚みを求めることができる。
この場合、好ましくは、樹脂成形品の形状と収縮量との関係を求めるステップは、樹脂成形品の形状と収縮量との関係を表す収縮量曲線を求めるステップを含む。このように構成すれば、樹脂成形品の厚みに対する収縮量が一意に決まるので、さらに容易に(さらに短時間で)形状変更部位の形状を求めることができる。
上記収縮量曲線を求める樹脂成形品解析方法において、好ましくは、収縮量曲線は、部位ごとに異なる曲線を有する。このように構成すれば、部位に合わせて適切に収縮量曲線を求めることができるので、形状変更部位の形状を適切に変更することができる。
上記第1の局面による樹脂成形品解析方法において、好ましくは、樹脂成形品のそり変形を低減するように形状変更部位の形状を求めるステップは、所定の形状範囲内において形状変更部位の形状を変更しながら、形状変更部位の形状が変更された状態の樹脂成形品のそり変形を解析して形状変更部位の形状を求めるステップを含む。このように構成すれば、樹脂成形品の形状と収縮量との関係が不明であっても、形状変更部位の適切な形状を求めることができる。
上記第1の局面による樹脂成形品解析方法において、好ましくは、形状変更部位の形状を求めるステップは、収縮感度値の大きさに応じて形状変更部位の形状を変更するステップを含む。このように構成すれば、樹脂成形品の形状と収縮量との関係(収縮量曲線)を求めることなく、容易に、形状変更部位の形状を求めることができる。
上記第1の局面による樹脂成形品解析方法において、好ましくは、形状変更部位を表示するステップをさらに備える。このように構成すれば、ユーザは、容易に形状変更部位を確認することができる。
この場合、好ましくは、形状変更部位を表示するステップは、樹脂成形品において、形状が変更された形状変更部位と形状が変更されない形状非変更部位とを含む樹脂成形品全体の形状の特徴を色により表示するステップを含む。このように構成すれば、ユーザは、樹脂成形品の全体において、形状変更部位と形状非変更部位とを容易に確認することができる。
上記第1の局面による樹脂成形品解析方法において、好ましくは、形状変更部位の形状を変更した状態で、樹脂成形品のそり変形を解析するステップをさらに備える。このように構成すれば、形状変更部位の形状が変更された後、樹脂成形品の変形が改善されるか否かを確認することができる。
この場合、好ましくは、収縮感度値を算出するステップと、形状変更部位を特定するステップと、樹脂成形品のそり変形を低減するように形状変更部位の形状を求めるステップと、形状変更部位の形状を変更した状態で樹脂成形品のそり変形を解析するステップとを繰り返すように構成されている。このように構成すれば、形状変更部位の1回の形状の変更によっては十分に樹脂成形品の変形が改善されない場合でも、上記のステップを繰り返すことにより、樹脂成形品の変形を改善することができる。
上記形状変更部位の形状を変更した状態で樹脂成形品の変形を解析する樹脂成形品解析方法において、好ましくは、形状変更部位の形状を変更した状態の樹脂成形品のそり変形の解析結果を表示するステップをさらに備える。このように構成すれば、ユーザは、形状変更部位の形状が変更された状態の樹脂成形品の変形を容易に確認することができる。
この発明の第2の局面によるプログラムは、第1の局面による樹脂成形品解析方法をコンピュータに実行させる。
この発明の第2の局面によるプログラムでは、上記第1の局面による樹脂成形品解析方法をコンピュータに実行させることにより、ユーザの利便性の向上を図りながら樹脂成形品の変形を低減することができる。
この発明の第3の局面による記録媒体は、第2の局面によるプログラムが記録され、コンピュータにより読み取り可能である。
この発明の第3の局面による記録媒体は、第2の局面によるプログラムが記録されコンピュータにより読み取りが可能であることにより、ユーザの利便性の向上を図りながら樹脂成形品の変形を低減することができる。
この発明の第4の局面による樹脂成形品解析装置は、樹脂成形品のそり変形を解析して樹脂成形品のそり変形を低減する形状を求める樹脂成形品解析装置であって、樹脂成形品を複数の微小要素に分割する微小要素分割手段と、樹脂成形品のそり変形に対する少なくとも一部の微小要素の感度値を算出する感度値算出手段と、感度値の分布に基づいて、樹脂成形品の形状を変更する形状変更部位を特定する形状変更部位特定手段と、樹脂成形品のそり変形を低減するように、形状変更部位の形状を求める形状取得手段と、を備える。
この第4の局面による樹脂成形品解析装置は、上記のように、感度値の分布に基づいて、樹脂成形品の形状を変更する形状変更部位を特定する形状変更部位特定手段と、樹脂成形品のそり変形を低減するように、形状変更部位の形状を求める形状取得手段とを備える。これにより、形状変更部位の特定および形状変更部位の形状を求めることが自動で行われるので、ユーザが樹脂成形品のどの部分に対してどのような処置(形状の変更)を施せばいいのかを検討する必要がない。その結果、ユーザの利便性の向上を図りながら樹脂成形品の変形を低減することができる。
本発明によれば、上記のように、ユーザの利便性の向上を図りながら樹脂成形品の変形を低減することができる。
本発明の一実施形態による樹脂成形品解析装置の構成を示すブロック図である。 そり変形が無い状態の樹脂成形品を示す図である。 そり変形した状態の樹脂成形品を示す図である。 一例による樹脂成形品の収縮感度値の分布を示す図である。 他の例による樹脂成形品の収縮感度値の分布を示す図である。 本発明の一実施形態による樹脂成形品解析方法を説明するためのフロー図である。 収縮量曲線(マスターカーブ)を示す図である。 樹脂成形品の収縮感度値の分布を示す図である。 樹脂成形品の厚み変更部位を示す図である。 厚み変更部位の厚みが変更された状態における樹脂成形品のそり変形の解析結果を示す図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~図10を参照して、本実施形態による樹脂成形品解析装置100の構成について説明する。樹脂成形品解析装置100は、樹脂成形品1のそり変形を解析して樹脂成形品1のそり変形を低減する厚みを求めるように構成されている。なお、「厚み」は、特許請求の範囲の「形状」の一例である。また、樹脂成形品1は、繊維強化樹脂成形品、金属部品などと一体成形されたインサート成形品などを含む。また、樹脂成形品1は、プレス成形や押し出し成形など射出成形以外で成形した成形品も含む。
(樹脂成形品)
まず、図2および図3を参照して、樹脂成形品1の一例について説明する。図2に示すように、樹脂成形品1は、射出成形により成形されている。樹脂成形品1は、たとえば、平板状の第1部分1aと、第1部分1aに対して垂直に設けられる平板状の第2部分1b(リブ)とを含む。樹脂成形品1の設計値としては、第1部分1aの厚みt1と、第2部分1bの厚みt2とは略同じである。すなわち、樹脂成形品1の全体に亘って厚みは一定である。
一方、図3に示すように、樹脂成形品1は、成形時の収縮に起因して、そり変形が生じる。たとえば、第2部分1bの上部は、端部のため冷えやすく収縮が小さくなり、他の部分との収縮差によって+Z方向に凸に変形する。このそり変形は、収縮の度合いが、樹脂成形品1の全体において不均一であることに起因する。この収縮の度合いの不均一は、成形因子と形状因子とを含む。成形因子は、樹脂成形品1の圧力、樹脂成形品1を冷却する冷却回路、射出成形のためのランナー/ゲート、樹脂成形品1に含まれる繊維などに起因する。形状因子は、樹脂成形品1の角部における倒れ、エッジ部のツッパリ、蓄熱、厚みのばらつき(一般的に厚い箇所で収縮が大きくなる)などに起因する。そして、樹脂成形品1において収縮の度合いが不均一であることに起因して、樹脂成形品1のそり変形が生じる。
また、図4に示すように、断面がL字形状の樹脂成形品201では、L字形状の樹脂成形品201の垂直部分201bと水平部分201cとにおいて、L字の内側と外側との収縮の大きさが異なることに起因して、垂直部分201bが内側もしくは外側に倒れるように樹脂成形品201が変形する。
(樹脂成形品解析装置)
図1を参照して、樹脂成形品解析装置100について説明する。
樹脂成形品解析装置100は、コンピュータ10を含む。後述する本実施形態による樹脂成形品解析方法は、コンピュータ10にプログラム21を実行させることにより実施することができる。コンピュータ10にプログラム21を実行させることにより行われる処理の一部または全部が、専用の演算回路等のハードウェアによって行われてもよい。
図1の構成例では、コンピュータ10は、CPU(Central Processing Unit)などからなる1または複数のプロセッサ11と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)および記憶装置などを含んだ記憶部20とを備える。記憶部20は、たとえば、ハードディスクドライブや半導体記憶装置などである。
コンピュータ10は、記憶部20に記憶されたプログラム21をプロセッサ11に実行させることにより、そり変形の解析を行うことが可能である。プログラム21は、記録媒体30から読み出される他、インターネットなどのネットワークやLAN(Local Area Network)などの伝送経路を介して外部サーバなどから提供されてもよい。記録媒体30は、光学ディスク、磁気ディスク、不揮発性半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、プログラム21が記録されている。
記憶部20には、後述する収縮量曲線22が記憶されている。また、その他、そり変形の解析を行うために利用される各種の解析用データが記憶されている。解析用データは、樹脂成形条件情報および樹脂成形品1の特性を含む樹脂成形情報などが記憶されている。
また、コンピュータ10は、液晶表示装置などの表示部40、記録媒体30からプログラム21や各種データを読み取るための読取部50を備えている。読取部50は、記録媒体30の種類に応じたリーダ装置などである。解析条件のデータは、入力部(図示せず)を用いてユーザが入力することができる。解析用データは、ユーザが作成した記録媒体30から読み出したり、ユーザが外部サーバなどに作成しておいて、伝送経路を介して外部サーバから取得したりしてもよい。
(プロセッサの構成)
プロセッサ11は、微小要素分割手段11aを備えている。微小要素分割手段11aは、樹脂成形品1を複数の微小要素に分割する。これにより、樹脂成形品1の数値解析モデルを生成する。
プロセッサ11は、そり変形解析手段11bを備えている。そり変形解析手段11bは、樹脂成形品1の数値解析モデルに基づいて、樹脂成形品1のそり変形を解析する。
プロセッサ11は、収縮感度値算出手段11cを備えている。収縮感度値算出手段11cは、樹脂成形品1のそり変形に対する少なくとも一部(本実施形態では全部)の微小要素の収縮感度値を算出する。収縮感度値とは、樹脂成形品1のそり変形に対して各微小要素の収縮が及ぼす影響感度である。
たとえば、図4に示すように、一例として、断面がL字形状の樹脂成形品201の収縮感度値の分布を求めた結果、L字形状の樹脂成形品201の折れ曲がっている部分201aにおいて、収縮感度値の値(正)が大きくなることが確認された。これは、部分201aの収縮が大きくなると、樹脂成形品201のそり変形が大きくなるということを意味している。つまり、部分201aの収縮が樹脂成形品201のそり変形に対して大きく影響することを意味している。この場合、部分201aの収縮を小さくすることにより、樹脂成形品201のそり変形が低減されるようになる。
また、図5に示すように、他の例として、断面がT字形状の樹脂成形品202の収縮感度値の分布を求めた結果、樹脂成形品202の中央部202bにおいて収縮感度値の値(負)が大きくなることが確認された。この場合、中央部202bの収縮を大きくすることにより樹脂成形品202のそり変形が低減されるようになる。
また、図1に示すように、プロセッサ11は、厚み変更部位特定手段11dを備えている。厚み変更部位特定手段11dは、収縮感度値算出手段11cによって算出された収縮感度値の分布に基づいて、樹脂成形品1の厚みを変更する厚み変更部位1c(図9参照)を特定する。なお、厚み変更部位1cは、特許請求の範囲の「形状変更部位」の一例である。
プロセッサ11は、厚み取得手段11eを備えている。厚み取得手段11eは、樹脂成形品1のそり変形を低減するように、厚み変更部位1cの厚みを求める。なお、厚み取得手段11eは、特許請求の範囲の「形状取得手段」の一例である。
(樹脂成形品解析方法)
次に、樹脂成形品解析方法について説明する。樹脂成形品解析方法は、樹脂成形品1のそり変形を解析して樹脂成形品1のそり変形を低減する厚みを求めるためのものである。
ステップS1(図6参照)において、三次元CADなどを用いて、樹脂成形品1の三次元の形状データを作成する。三次元の形状データは、樹脂成形品1の形状を構成する点、直線および面などの情報により構成されている。
ステップS2(図6参照)において、プロセッサ11は、樹脂成形品1(形状データ)を複数の微小要素に分割して解析モデルを生成する。一般的に、微小要素として、三角形や四角形などの二次元の要素、三角錐、三角柱、および、六面体などの三次元要素が用いられる。微小要素の頂点は、節点と呼ばれる。また、ステップS2以降のステップは、たとえば、CAE(Computer Aided Engineering)プリプロセッサと呼ばれる3D TIMON(登録商標)などのソフトウェアにより行われる。
ステップS3(図6参照)において、図7に示すように、本実施形態では、樹脂成形品1の厚みと収縮量との関係を求める。具体的には、樹脂成形品1の厚みと収縮量との関係を表す収縮量曲線22(マスターカーブ)を求める。収縮量曲線22は、微小要素に分割して解析モデルに対して熱伝導方程式を適用し、樹脂成形品1の温度を解析することと、樹脂成形品1の線膨張係数とに基づいて作成される。
図7に示すように、樹脂成形品1の収縮量は、樹脂成形品1の厚みが大きくなるにしたがって大きくなる。また、樹脂成形品1の収縮量は、樹脂成形品1の部位によって異なる。部位A(たとえば、樹脂成形品1において比較的平坦な部分)では、収縮量が大きい。一方、部位B(たとえば、樹脂成形品1の端部)では、収縮量が小さい。
また、本実施形態では、収縮量曲線22は、部位ごとに異なる曲線を有する。図7では、2つの部位AおよびBの収縮量曲線22が示されているが、収縮量曲線22の数は、樹脂成形品1の構造によって異なる。
ステップS4(図6参照)において、プロセッサ11は、分割された複数の微小要素に対して、樹脂成形品1のそり変形を解析する。具体的には、プロセッサ11は、ソフトウェア(CAEソフトウェア)に、複数の微小要素から構成される解析モデルと、材料物性データと、境界条件などを含む解析条件を入力して、樹脂成形品1のそり変形を解析する。材料物性データは、樹脂の粘度、熱伝導率などの熱物性、状態線図などを含む。境界条件は、ゲート位置、射出速度、射出温度、および、金型温度などを含む。ソフトウェアによって、射出成形中の樹脂温度、樹脂圧力、樹脂の流動速度などが算出され、複数の微小要素の変形(収縮ひずみ)が算出される。そして、算出された収縮ひずみを、複数の微小要素の全てに適用し、有限要素法などによる熱収縮解析を行うことにより、樹脂成形品1のそり変形が解析される。
そり変形の解析では、各節点の変位量が得られる。図3に示すように、樹脂成形品1は、たとえば、上記のように、第2部分1bの上部は端部のため冷えやすく収縮が小さくなり、他の部分との収縮差によって+Z方向に凸に変形する。
ステップS5(図6参照)において、プロセッサ11は、樹脂成形品1のそり変形に対する少なくとも一部(本実施形態では、全て)の微小要素の収縮感度値を算出する。
特開2018-39165号公報に開示されるように、収縮感度値は、たとえば、随伴変数法により算出することが可能である。下記の数式1に示される随伴方程式をλについて解き、下記の数式2により全ての節点の収縮感度値を求めることができる。
Figure 2022081208000002
Figure 2022081208000003
ここで、gはそり評価値、Uは節点の変位量、[K]は、剛性行列、Fは荷重ベクトル、Aは設計変数を表す。
図8に収縮感度値の解析結果を示す。図8では、樹脂成形品1において、収縮感度値の分布がハッチング(実際には、色)により表されている。X方向において、樹脂成形品1の第2部分1bの中央部(点線で囲まれた領域)の収縮感度値は、負の値となっている。なお、それ以外の部分の収縮感度値は、0近傍の値である。すなわち、第2部分1bの中央部の収縮が、樹脂成形品1のそり変形に対して影響が大きいことが分かる。また、第2部分1bの中央部の収縮感度値が負の値となっているので、この部分の厚みを大きくすることにより樹脂成形品1のそり変形が低減されることが分かる。
そして、本実施形態では、ステップS6(図6参照)において、プロセッサ11は、収縮感度値の分布に基づいて、樹脂成形品1の厚みを変更する厚み変更部位1cを特定する。具体的には、プロセッサ11は、収縮感度値が所定の感度値範囲を超える樹脂成形品1の部位を、厚み変更部位1cとして特定する。図8に示す例では、プロセッサ11は、第2部分1bの中央部の収縮感度値が負の値となっている部分を厚み変更部位1cとして特定する。
次に、本実施形態では、ステップS7(図6参照)において、プロセッサ11は、プロセッサ11は、樹脂成形品1のそり変形を低減するように、厚み変更部位1cの厚みを求める。具体的には、プロセッサ11は、樹脂成形品1全体もしくは一部分(本実施形態では全体)に対して、樹脂成形品1全体もしくは一部分の中の部位ごとに、目標値との収縮差が小さくなるように、厚み変更部位1cの形状を変更する。詳細には、プロセッサ11は、厚み変更部位1cの収縮量が、樹脂成形品1の全体の収縮量の平均値となるように厚み変更部位1cの厚みを変更する。つまり、プロセッサ11は、上記のステップS4において算出された収縮量の平均値となるように、厚み変更部位1cの厚みを求める。
具体的には、本実施形態では、プロセッサ11は、ステップS3において求められた樹脂成形品1の厚みと収縮量との関係(収縮量曲線22:マスターカーブ)に基づいて、厚み変更部位1cの厚みを求める。すなわち、プロセッサ11は、厚み変更部位1cに対応する部位の収縮量曲線22を用いて、樹脂成形品1の収縮量の平均値となるように厚み変更部位1cの厚みを変更する。たとえば、厚み変更部位1cが図7の部位B対応する場合、図7の点線の収縮量曲線22を用いて、そり変形(収縮量)の平均値tavとなる厚みt11を求める。この厚みt11が、厚み変更後の厚み変更部位1cの厚みとなる。たとえば、図8に示す厚み変更部位1cの収縮感度値は負の値であるので、図9に示す厚み変更部位1cの厚みが大きくなるように、厚み変更部位1cの厚みが変更される。
次に、本実施形態では、ステップS8(図6参照)において、プロセッサ11は、厚み変更部位1cの厚みを変更した状態で、樹脂成形品1のそり変形を解析する。すなわち、上記のステップS4と同様に、プロセッサ11は、分割された複数の微小要素に対して、樹脂成形品1のそり変形を解析する。
次に、本実施形態では、ステップS9(図6参照)において、プロセッサ11は、厚み変更部位1cを表示する。また、プロセッサ11は、厚み変更部位1cの厚みを変更した状態の樹脂成形品1のそり変形の解析結果を表示する。具体的には、プロセッサ11は、ステップS6およびS7において求められた厚み変更部位1cと、ステップ8において解析された、厚み変更部位1cの厚みを変更した状態の樹脂成形品1の変形の解析結果を表示部40に表示する。
図9に示すように、本実施形態では、厚み変更部位1cの表示では、プロセッサ11は、樹脂成形品1において、厚みが変更された厚み変更部位1cと厚みが変更されない厚み非変更部位1dとを含む樹脂成形品1の全体の厚みを、厚みに応じた色により表示部40に表示する。図9の例では、樹脂成形品1の第2部分1bのX方向における中央部の厚みが、比較的大きい厚みに変更されている。
そして、図10に示すように、プロセッサ11は、厚み変更部位1cの厚みを変更した状態の樹脂成形品1の変形の解析結果を表示部40に表示する。図10に示すように、樹脂成形品1の第2部分1bの中央部の厚みが比較的大きい厚みに変更されたことにより、図3に示す樹脂成形品1と比べて、そり変形が小さくなっている。
また、本実施形態では、プロセッサ11は、収縮感度値を算出するステップS5と、厚み変更部位1cを特定するステップS6と、樹脂成形品1のそり変形を低減するように厚み変更部位1cの厚みを求めるステップS7と、厚み変更部位1cの厚みを変更した状態で樹脂成形品1のそり変形を解析するステップS8と、厚み変更部位1cと厚み変更部位1cの厚みを変更した状態の樹脂成形品1の変形の解析結果とを表示するステップS9とを繰り返す。すなわち、ステップS10において、プロセッサ11は、そり変形が閾値以下か否かを判定する。そして、ステップS10においてプロセッサ11がnoと判定した場合、ステップS5に戻る。つまり、プロセッサ11は、1回の厚み変更部位1cの厚みの変更では十分にそり変形が低減されない場合、再度、厚み変更部位1cの厚みを変更する。この繰り返しの動作は、ステップS10においてプロセッサ11がyesと判定するまで行われる。なお、この繰り返しの動作は、そり変形が最も小さくなるまで行われてもよい。
[本実施形態の効果]
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態では、上記のように、樹脂成形品解析方法は、収縮感度値の分布に基づいて、樹脂成形品1の形状を変更する厚み変更部位1cを特定するステップS6と、樹脂成形品1のそり変形を低減するように、厚み変更部位1cの収縮感度値に基づいて厚み変更部位1cの形状(厚み)を求めるステップS7と、を備える。これにより、厚み変更部位1cの特定および厚み変更部位1cの厚みを求めることが自動で行われるので、ユーザが樹脂成形品1のどの部分に対してどのような処置(厚みの変更)を施せばいいのかを検討する必要がない。その結果、ユーザの利便性の向上を図りながら樹脂成形品1のそり変形を低減することができる。
また、本実施形態では、上記のように、収縮感度値が所定の感度値範囲を超える樹脂成形品1の部位を、厚み変更部位1cとして特定する。これにより、所定の感度値範囲に基づいて、容易に厚み変更部位1cを特定することができる。
また、本実施形態では、上記のように、樹脂成形品1全体に対して、樹脂成形品1全体の部位ごとに、目標値との収縮差が小さくなるように、厚み変更部位1cの形状を変更する。これにより、厚み変更部位1cの厚みを変更した後の樹脂成形品1において、樹脂成形品1の収縮量を、目標値に近づけることができる。
また、本実施形態では、上記のように、厚み変更部位1cの収縮量が、樹脂成形品1の全体の収縮量の平均値となるように厚み変更部位1cの厚みを変更する。これにより、厚み変更部位1cの厚みを変更した後の樹脂成形品1のいずれの部位においても、収縮量を、樹脂成形品1の全体の収縮量の平均値相当にすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、求められた樹脂成形品1の厚みと収縮量との関係に基づいて、厚み変更部位1cの厚みを求める。これにより、求められた樹脂成形品1の厚みと収縮量との関係に基づいて、容易に(短時間で)厚み変更部位1cの厚みを求めることができる。
また、本実施形態では、上記のように、樹脂成形品1の厚みと収縮量との関係を表す収縮量曲線22を求める。これにより、樹脂成形品1の厚みに対する収縮量が一意に決まるので、さらに容易に(さらに短時間で)厚み変更部位1cの厚みを求めることができる。
また、本実施形態では、上記のように、収縮量曲線22は、部位ごとに異なる曲線を有する。これにより、部位に合わせて適切に収縮量曲線22を求めることができるので、厚み変更部位1cの厚みを適切に変更することができる。
また、本実施形態では、上記のように、厚み変更部位1cを表示するステップS9が設けられている。これにより、ユーザは、容易に厚み変更部位1cを確認することができる。
また、本実施形態では、上記のように、樹脂成形品解析方法は、樹脂成形品1において、厚みが変更された厚み変更部位1cと厚みが変更されない厚み非変更部位1dとを含む樹脂成形品1全体の形状の特徴を色により表示するステップ9を含む。これにより、ユーザは、樹脂成形品1の全体において、厚み変更部位1cと厚み非変更部位1dとを容易に確認することができる。
また、本実施形態では、上記のように、樹脂成形品解析方法は、厚み変更部位1cの厚みを変更した状態で、樹脂成形品1のそり変形を解析するステップS8を備えている。これにより、厚み変更部位1cの厚みが変更された後、樹脂成形品1のそり変形が改善されるか否かを確認することができる。
また、本実施形態では、上記のように、収縮感度値を算出するステップS5と、厚み変更部位1cを特定するステップS6と、樹脂成形品1のそり変形を低減するように厚み変更部位1cの厚みを求めるステップS7と、厚み変更部位1cの厚みを変更した状態で樹脂成形品1のそり変形を解析するステップS8(およびステップS9)とを繰り返す。これにより、厚み変更部位1cの1回の厚みの変更によっては十分に樹脂成形品1のそり変形が改善されない場合でも、上記のステップS5~S8(およびステップS9)を繰り返すことにより、樹脂成形品1のそり変形を改善することができる。
また、本実施形態では、上記のように、樹脂成形品解析方法は、厚み変更部位1cの厚みを変更した状態の樹脂成形品1のそり変形の解析結果を表示するステップS9を備えている。これにより、ユーザは、厚み変更部位1cの厚みが変更された状態の樹脂成形品1のそり変形を容易に確認することができる。
また、本実施形態では、プログラム21、記録媒体30および、樹脂成形品解析装置100は、上記の成形品解析方法と同様に、ユーザの利便性の向上を図りながら樹脂成形品1のそり変形を低減することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、樹脂成形品1のそり変形を低減するように、厚み変更部位1cの厚みを求める(変更する)例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、樹脂成形品1のそり変形を低減するように、樹脂成形品1の厚み以外の形状を変更するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、樹脂成形品1に対して、樹脂成形品1全体の中における部位ごとに目標値(樹脂成形品1の全体の収縮量の平均値)との収縮差が小さくなるように、厚み変更部位1cの厚みを変更する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、樹脂成形品1の一部分に対して、樹脂成形品1の一部分の中における部位ごとに、目標値との収縮差が小さくなるように、厚み変更部位1cの厚みを変更してもよい。
また、上記実施形態では、厚み変更部位1cの収縮量が樹脂成形品1の全体の収縮量の平均値となるように厚み変更部位1cの厚みを変更する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、厚み変更部位1cの収縮量が予め入力した部位の収縮量の平均値となるように厚み変更部位1cの厚み(または厚み以外の形状)を変更してもよい。また、収縮感度値が指定範囲値になっている領域の収縮量の平均値となるように厚み変更部位1cの厚み(または厚み以外の形状)を変更してもよい。また、予め入力した収縮値となるように厚み変更部位1cの厚み(または厚み以外の形状)を変更してもよい。また、これらの変更の方法を組み合わせてもよい。これにより、厚み変更部位1cの厚み(または厚み以外の形状)を変更した後の樹脂成形品1のいずれの部位においても、収縮量を、予め入力した部位の収縮量の平均値(指定範囲値になっている領域の収縮量の平均値、または、予め入力した収縮値)相当にすることができる。
また、上記実施形態では、収縮量曲線22(マスターカーブ)に基づいて、厚み変更部位1cの厚みを求める例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、所定の厚み範囲内において厚み変更部位1cの厚みを変更しながら、厚み変更部位1cの厚みが変更された状態の樹脂成形品1のそり変形を解析して厚み変更部位1cの厚みを求めてもよい。すなわち、厚み変更部位1cの厚みが変更される上限値と下限値とを予め定めておいて、プロセッサ11は、上限値と下限値との間において厚み変更部位1cの厚みを少しずつ変更する。そして、厚み変更後の樹脂成形品1のそり変形を解析して、最もそり変形の小さい厚み変更部位1cの厚みを、最適な厚みとして出力する。これにより、樹脂成形品1の厚みと収縮量との関係が不明であっても、厚み変更部位1cの適切な厚みを求めることができる。また、厚み以外の形状の所定の形状範囲内において形状を変更しながら、最適な形状を求めてもよい。
また、上記実施形態では、目標値との収縮差が小さくなるように、厚み変更部位1cの形状を変更する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、収縮感度値の大きさに応じて厚み変更部位1cの厚み(または、厚み以外の形状)を変更してもよい。たとえば、厚み変更部位1cの収縮感度値が-0.5である場合、厚みを、変更前の厚みの2倍にする。また、厚み変更部位1cの収縮感度値が+0.5である場合、厚みを、変更前の厚みの0.5倍にする。このように、収縮感度値と変更後の厚みとの関係を予め定めておいてもよい。これにより、樹脂成形品1の厚みと収縮量との関係(収縮量曲線)を求めることなく、容易に、厚み変更部位1cの厚みを求めることができる。
また、上記実施形態では、厚み変更部位1cと、厚み変更部位1cの厚みを変更した状態の樹脂成形品1の変形の解析結果との両方が表示部40に表示される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、これらのうちの一方のみを表示してもよい。
また、上記実施形態では、厚み変更部位1cを、色により表示する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、厚み変更部位1cを取り囲むように表示される図形(円など)により、厚み変更部位1cを表示してもよい。また、厚み変更部位1cの厚みの値を数字により表示してもよい。
また、上記実施形態では、樹脂成形品1の解析結果(そり低減形状の厚み)を色により表示する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、樹脂成形品1の解析結果(そり低減形状の厚み)を等高線(厚みの数値が記載された線)などにより表示してもよい。
また、上記実施形態では、ステップS5~S9が繰り返される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ステップS5~S9を繰り返さなくてもよい。また、ステップS5~S8を繰り返すとともに、最終的に得られた樹脂成形品1の解析結果を、ステップS9において表示してもよい。
また、上記実施形態では、収縮感度値算出手段11cが、樹脂成形品1のそり変形に対する全部の微小要素の収縮感度値を算出する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、樹脂成形品1が、そり変形に対する影響が大きいことが予想される一部の微小要素の収縮感度値を算出してもよい。
1 樹脂成形品
1c 厚み変更部位(形状変更部位)
1d 厚み非変更部位(形状非変更部位)
10 コンピュータ
11a 微小要素分割手段
11c 収縮感度値算出手段
11d 厚み変更部位特定手段(形状変更部位特定手段)
11e 厚み取得手段(形状取得手段)
21 プログラム
22 収縮量曲線
30 記録媒体
100 樹脂成形品解析装置

Claims (17)

  1. 樹脂成形品のそり変形を解析して前記樹脂成形品のそり変形を低減する形状を求める樹脂成形品解析方法であって、
    前記樹脂成形品を複数の微小要素に分割するステップと、
    前記樹脂成形品のそり変形に対する少なくとも一部の前記微小要素の収縮感度値を算出するステップと、
    前記収縮感度値の分布に基づいて、前記樹脂成形品の形状を変更する形状変更部位を特定するステップと、
    前記樹脂成形品のそり変形を低減するように、前記形状変更部位の前記収縮感度値に基づいて前記形状変更部位の形状を求めるステップと、を備える、樹脂成形品解析方法。
  2. 前記形状変更部位を特定するステップは、前記収縮感度値が所定の感度値範囲を超える前記樹脂成形品の部位を、前記形状変更部位として特定するステップを含む、請求項1に記載の樹脂成形品解析方法。
  3. 前記形状変更部位の形状を求めるステップは、前記樹脂成形品全体もしくは一部分に対して、前記樹脂成形品全体の中における部位ごとに、もしくは前記一部分の中における部位ごとに、目標値との収縮差が小さくなるように、前記形状変更部位の形状を変更するステップを含む、請求項1または2に記載の樹脂成形品解析方法。
  4. 前記樹脂成形品全体もしくは前記一部分の前記収縮差が小さくなるように前記形状変更部位の形状を変更するステップは、
    前記形状変更部位の収縮量が前記樹脂成形品の全体の収縮量の平均値となるように前記形状変更部位の形状を変更することと、
    前記形状変更部位の収縮量が予め入力した部位の収縮量の平均値となるように前記形状変更部位の形状を変更することと、
    前記収縮感度値が指定範囲値になっている領域の収縮量の平均値となるように前記形状変更部位の形状を変更することと、
    予め入力した収縮値となるように前記形状変更部位の形状を変更することと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の樹脂成形品解析方法。
  5. 前記樹脂成形品の形状と収縮量との関係を求めるステップをさらに備え、
    前記樹脂成形品のそり変形を低減するように前記形状変更部位の形状を求めるステップは、求められた前記樹脂成形品の形状と前記収縮量との関係に基づいて、前記形状変更部位の形状を求めるステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂成形品解析方法。
  6. 前記樹脂成形品の形状と前記収縮量との関係を求めるステップは、前記樹脂成形品の形状と前記収縮量との関係を表す収縮量曲線を求めるステップを含む、請求項5に記載の樹脂成形品解析方法。
  7. 前記収縮量曲線は、部位ごとに異なる曲線を有する、請求項6に記載の樹脂成形品解析方法。
  8. 前記樹脂成形品のそり変形を低減するように前記形状変更部位の形状を求めるステップは、
    所定の形状範囲内において前記形状変更部位の形状を変更しながら、前記形状変更部位の形状が変更された状態の前記樹脂成形品のそり変形を解析して前記形状変更部位の形状を求めるステップを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂成形品解析方法。
  9. 前記形状変更部位の形状を求めるステップは、前記収縮感度値の大きさに応じて前記形状変更部位の形状を変更するステップを含む、請求項1または2に記載の樹脂成形品解析方法。
  10. 前記形状変更部位を表示するステップをさらに備える、請求項1~9のいずれか1項に記載の樹脂成形品解析方法。
  11. 前記形状変更部位を表示するステップは、前記樹脂成形品において、形状が変更された前記形状変更部位と形状が変更されない形状非変更部位とを含む前記樹脂成形品全体の形状の特徴を色により表示するステップを含む、請求項10に記載の樹脂成形品解析方法。
  12. 前記形状変更部位の形状を変更した状態で、前記樹脂成形品のそり変形を解析するステップをさらに備える、請求項1~11のいずれか1項に記載の樹脂成形品解析方法。
  13. 前記収縮感度値を算出するステップと、前記形状変更部位を特定するステップと、前記樹脂成形品のそり変形を低減するように前記形状変更部位の形状を求めるステップと、前記形状変更部位の形状を変更した状態で前記樹脂成形品のそり変形を解析するステップとを繰り返すように構成されている、請求項12に記載の樹脂成形品解析方法。
  14. 前記形状変更部位の形状を変更した状態の前記樹脂成形品のそり変形の解析結果を表示するステップをさらに備える、請求項12または13に記載の樹脂成形品解析方法。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載された樹脂成形品解析方法をコンピュータに実行させる、プログラム。
  16. 請求項15に記載のプログラムが記録され、前記コンピュータにより読み取り可能な、記録媒体。
  17. 樹脂成形品のそり変形を解析して前記樹脂成形品のそり変形を低減する形状を求める樹脂成形品解析装置であって、
    前記樹脂成形品を複数の微小要素に分割する微小要素分割手段と、
    前記樹脂成形品のそり変形に対する少なくとも一部の前記微小要素の収縮感度値を算出する収縮感度値算出手段と、
    前記収縮感度値の分布に基づいて、前記樹脂成形品の形状を変更する形状変更部位を特定する形状変更部位特定手段と、
    前記樹脂成形品のそり変形を低減するように、前記形状変更部位の形状を求める形状取得手段と、を備える、樹脂成形品解析装置。
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