JP2022080105A - 給電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電線温度に関する算出を行うことなく、電線温度が異常な温度に上昇することを防止することができる給電制御装置を提供する。【解決手段】給電制御装置11は電線Wを介した給電を制御する。第1電流出力回路21は、電線Wを介して流れる電線電流が大きい程、大きい電流を温度差回路24に出力する。温度差回路24は、電線Wの電線温度と、電線W周辺の環境温度との温度差が大きい程、高い電圧を出力する。駆動回路28は、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上の電圧となった場合、電線電流の通流を遮断する。【選択図】図1

Description

本開示は給電制御装置に関する。
車両には、電線を介した電源から負荷への給電を制御する給電制御装置(例えば、特許文献1を参照)が搭載されている。特許文献1に記載の給電制御装置はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を備える。マイコンは、電線を流れる電線電流に基づいて、電線の電線温度を算出する。マイコンが算出した電線温度が所定温度以上の温度となった場合、電線を介した電流の通流が遮断される。これにより、電線温度が異常な温度に上昇することが防止される。
特開2009-130944号公報
特許文献1の給電制御装置では、マイコンが電線電流に基づいて電線温度を算出する必要がある。このため、処理能力が高い高価なマイコンを用いる必要がある。
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電線温度に関する算出を行うことなく、電線温度が異常な温度に上昇することを防止することができる給電制御装置を提供することにある。
本開示の一態様に係る給電制御装置は、電線を介した給電を制御する給電制御装置であって、電線を介して流れる電線電流が大きい程、大きい電流を出力する電流出力回路と、前記電流出力回路が出力した電流が入力され、前記電線の電線温度、及び、前記電線周辺の環境温度の温度差が大きい程、高い電圧を出力する温度差回路と、前記温度差回路の出力電圧が電圧閾値以上の電圧となった場合に前記電線電流の通流を遮断する遮断部とを備える。
上記の態様によれば、電線温度に関する算出を行うことなく、電線温度が異常な温度に上昇することを防止することができる。
実施形態1における電源システムの要部構成を示すブロック図である。 第1電流出力回路の回路図である。 電線の熱回路図である。 温度差回路の第1例を示す回路図である。 給電制御装置の動作例を示すタイミングチャートである。 給電制御装置の効果の説明図である。 温度差回路の第2例を示す回路図である。 温度差回路の第3例を示す回路図である。 実施形態2における給電制御装置の要部構成を示すブロック図である。 マイコンの要部構成を示すブロック図である。 給電制御処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態3における給電制御装置の要部構成を示すブロック図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本開示の一態様に係る給電制御装置は、電線を介した給電を制御する給電制御装置であって、電線を介して流れる電線電流が大きい程、大きい電流を出力する電流出力回路と、前記電流出力回路が出力した電流が入力され、前記電線の電線温度、及び、前記電線周辺の環境温度の温度差が大きい程、高い電圧を出力する温度差回路と、前記温度差回路の出力電圧が電圧閾値以上の電圧となった場合に前記電線電流の通流を遮断する遮断部とを備える。
上記一態様にあっては、温度差回路では、電流出力回路の出力電流が流れ、温度差に応じた電圧が出力される。このため、電線温度に関する算出は不要である。温度差回路の出力電圧が電圧閾値以上の電圧となった場合、電線電流の通流を遮断する。このため、電線温度が異常な温度に上昇することが防止される。
(2)本開示の一態様に係る給電制御装置は、前記電線電流の電流経路に配置されるスイッチを備え、前記遮断部は、前記スイッチをオフに切替えることによって、前記電線電流の通流を遮断する。
上記の態様にあっては、スイッチをオフに切替えることによって、電線電流の通流を遮断する。
(3)本開示の一態様に係る給電制御装置では、前記遮断部は、前記スイッチのスイッチ温度が温度閾値以上の温度となった場合に前記スイッチをオフに切替える。
上記一態様にあっては、スイッチ温度が温度閾値以上の温度となった場合、スイッチがオフに切替えられる。これにより、スイッチ及び電線を介した電線電流の通流が遮断され、スイッチ温度が低下する。結果、スイッチ温度が異常な温度に上昇することが防止される。
(4)本開示の一態様に係る給電制御装置では、前記温度差回路はキャパシタを有し、前記電線が発熱した場合、前記キャパシタは充電され、前記電線が放熱した場合、前記キャパシタは放電し、前記キャパシタの両端間の電圧が高い程、前記温度差回路が出力する出力電圧は高い。
上記の態様にあっては、電線が発熱した場合、キャパシタが充電される。電線が放熱した場合、キャパシタが放電する。電線の発熱量及び放熱量が一致した場合、キャパシタの両端間の電圧は一定値に維持される。結果、温度差回路の出力電圧も一定値に維持される。
(5)本開示の一態様に係る給電制御装置は、処理を実行する処理部を備え、前記処理部は、前記電線電流が通流している間に前記温度差回路の出力電圧を取得し、取得した出力電圧が前記電圧閾値以上であるか否かを判定し、前記遮断部は、前記処理部によって、前記出力電圧が前記電圧閾値以上であると判定した場合、前記電線電流の通流を遮断する。
上記一態様にあっては、温度差回路の出力電圧が電圧閾値以上であるか否かの判定は、処理部によって行われる。
(6)本開示の一態様に係る給電制御装置では、前記遮断部は、前記電線電流が電流閾値以上の電流となった場合に前記電線電流の通流を遮断する。
上記の態様にあっては、電線電流が電流閾値以上の電流となった場合、電線電流の通流が遮断される。このため、電線電流が電流閾値を超える値に上昇することが防止される。
(7)本開示の一態様に係る給電制御装置は、処理を実行する処理部を備え、前記処理部は、前記電線電流が通流している間に前記温度差回路の出力電圧を取得し、取得した出力電圧が第2の電圧閾値以下であるか否かを判定し、前記第2の電圧閾値は、前記電圧閾値未満である。
上記一態様にあっては、第2の電圧閾値は、例えば、ゼロV、又は、ゼロVに近い正値である。電線電流が通流を開始した場合、温度差回路の出力電圧は、即時に、第2の電圧閾値を超える。温度差回路の出力電圧が第2の電圧閾値以下であるか否かを判定することによって、温度差回路の異常を検知する。
(8)本開示の一態様に係る給電制御装置は、前記電流出力回路を介して流れる電流の第2の電流経路に配置されるダイオードを備える。
上記の態様にあっては、ダイオードが設けられているため、温度差回路及び電流出力回路の順に電流が流れることはない。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る電源システムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(実施形態1)
<電源システムの構成>
図1は、実施形態1における電源システム1の要部構成を示すブロック図である。電源システム1は車両に搭載されている。電源システム1は、車両電源10、給電制御装置11及び負荷12を備える。車両電源10は、直流電源であり、例えばバッテリである。車両電源10の正極及び負極それぞれは、ユーザによって、正極端子Bp及び負極端子Bnに接続される。
給電制御装置11はメインスイッチ20を有する。メインスイッチ20はNチャネル型のFET(Field Effect Transistor)である。メインスイッチ20がオンである場合、メインスイッチ20のドレイン及びソース間の抵抗値は十分に小さい。このため、メインスイッチ20のドレイン及びソースを介して電流が流れることが可能である。メインスイッチ20がオフである場合、メインスイッチ20のドレイン及びソース間の抵抗値は十分に大きい。このため、メインスイッチ20のドレイン及びソースを介して電流が流れることはない。
メインスイッチ20のドレイン及びソース間には、寄生ダイオード20pが接続されている。寄生ダイオード20pのカソード及びアノードそれぞれは、メインスイッチ20のドレイン及びソースに接続されている。寄生ダイオード20pは、メインスイッチ20の内部で形成されるダイオードである。
負極端子Bnは接地されている。接地は、例えば、車両のボディへの接続によって実現される。正極端子Bpは、メインスイッチ20のドレインに接続されている。メインスイッチ20のソースは電線Wの一端に接続されている。電線Wの他端は負荷12の一端に接続されている。負荷12の他端は接地されている。
メインスイッチ20がオンである場合、電流は、車両電源10の正極から、メインスイッチ20、電線W及び負荷12の順に流れる。これにより、負荷12に電力が供給される。メインスイッチ20及び電線Wを介して電流が流れるので、電線Wを介して流れる電線電流の電流経路にメインスイッチ20が配置されている。メインスイッチ20がオフであるとき、メインスイッチ20、電線W及び負荷12を介して電流は流れない。このため、負荷12に電力が供給されることはない。給電制御装置11は、メインスイッチ20をオン又はオフに切替えることによって、電線Wを介した負荷12への給電を制御する。
負荷12は電気機器である。負荷12に電力が供給された場合、負荷12は作動する。負荷12への給電が停止した場合、負荷12は動作を停止する。
<給電制御装置11の構成>
給電制御装置11は、メインスイッチ20に加えて、第1電流出力回路21、第2電流出力回路22、逆流防止ダイオード23、温度差回路24、コンパレータ25、直流電源26、電流抵抗27、駆動回路28、スイッチ温度回路29及びマイコン30を有する。コンパレータ25は、プラス端、マイナス端及び出力端を有する。
メインスイッチ20のドレイン、ソース及びゲートは、第1電流出力回路21に各別に接続されている。メインスイッチ20のドレイン、ソース及びゲートは、更に、第2電流出力回路22に各別に接続されている。第1電流出力回路21は、逆流防止ダイオード23のアノードに接続されている。逆流防止ダイオード23のカソードは温度差回路24に接続されている。温度差回路24は接地されている。温度差回路24は、更に、コンパレータ25のプラス端に接続されている。コンパレータ25のマイナス端は、直流電源26の正極に接続されている。直流電源26の負極は接地さている。第2電流出力回路22は、更に、電流抵抗27の一端に接続されている。電流抵抗27の他端は接地されている。
メインスイッチ20のゲートは駆動回路28に接続されている。駆動回路28は、更に、コンパレータ25の出力端と、スイッチ温度回路29と、マイコン30とに接続されている。駆動回路28は、更に、第2電流出力回路22及び電流抵抗27間の接続ノードに接続されている。
メインスイッチ20において、基準電位がソースの電位であるゲートの電圧が一定電圧以上である場合、メインスイッチ20はオンである。メインスイッチ20において、基準電位がソースの電位であるゲートの電圧が一定電圧未満である場合、メインスイッチ20はオフである。基準電位が接地電位であるゲートの電圧を、以下ではゲート電圧と記載する。駆動回路28は、ゲート電圧を一定の目標電圧に上昇させる。これにより、メインスイッチ20において、基準電位がソースの電位であるゲートの電圧が一定電圧以上の電圧に上昇する。結果、メインスイッチ20はオンに切替わる。
駆動回路28はゲート電圧をゼロVに低下させる。これにより、メインスイッチ20において、基準電位がソースの電位であるゲートの電圧がゼロVに低下する。結果、メインスイッチ20はオフに切替わる。
以上のように、駆動回路28は、ゲート電圧を調整することによって、メインスイッチ20をオン又はオフに切替える。
前述したように、駆動回路28は、ゲート電圧を目標電圧に上昇させることによって、メインスイッチ20をオンに切替える。前述したように、メインスイッチ20がオンである場合、車両電源10の正極から、電流がメインスイッチ20、電線W及び負荷12の順に流れる。駆動回路28がゲート電圧を目標電圧に上昇させた場合、第1電流出力回路21及び第2電流出力回路22は作動する。
第1電流出力回路21は、メインスイッチ20及び電線Wを介して流れる電線電流に比例する電流を引き込み、引き込んだ電流を出力する。第1電流出力回路21の出力電流は、逆流防止ダイオード23を介して温度差回路24に入力される。従って、逆流防止ダイオード23は第1電流出力回路21を介して流れる電流の第2の電流経路に配置されている。第1電流出力回路21が出力する電流は、(電線電流)/K1で表される。ここで、K1は、一定の所定値であり、例えば1000である。従って、第1電流出力回路21の出力電流は、電線電流が大きい程、大きい。
温度差回路24は、基準電位が接地電位である電圧をコンパレータ25のプラス端に出力する。温度差回路24の出力電圧は、電線Wの電線温度と、電線W周辺の環境度との温度差が大きい程、高い。直流電源26は、例えば、レギュレータを有する。レギュレータは、基準電位が接地電位であるメインスイッチ20のドレインの電圧を、一定の電圧閾値に降圧し、降圧した電圧をコンパレータ25のマイナス端に出力する。
コンパレータ25は、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値未満である場合、コンパレータ25はローレベル電圧を駆動回路28に出力する。コンパレータ25は、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上である場合、コンパレータ25はハイレベル電圧を駆動回路28に出力する。
温度差回路24の出力電圧は、電線Wの温度差が一定の温度差閾値以上である場合、電圧閾値以上であり、電線Wの温度差が温度差閾値未満である場合、電圧閾値未満である。従って、電線Wの温度差が温度差閾値未満である場合、コンパレータ25はローレベル電圧を駆動回路28に出力する。電線Wの温度差が温度差閾値以上である場合、コンパレータ25はハイレベル電圧を駆動回路28に出力する。電圧閾値はゼロVを超えている。温度差閾値はゼロ度を超えている。
前述したように、駆動回路28は、ゲート電圧をゼロVに低下させることによって、メインスイッチ20をオフに切替える。メインスイッチ20がオフである場合、メインスイッチ20及び電線Wを介して電流が流れることはない。駆動回路28がゲート電圧をゼロVに低下させた場合、第1電流出力回路21は動作を停止する。第1電流出力回路21が動作を停止している場合、第1電流出力回路21は電流を出力せず、温度差回路24の出力電圧はゼロVである。このため、コンパレータ25はローレベル電圧を出力している。
前述したように、駆動回路28は、ゲート電圧を目標電圧に上昇させることによって、メインスイッチ20をオンに切替える。駆動回路28がゲート電圧を目標電圧に上昇させた場合、第1電流出力回路21及び第2電流出力回路22は作動する。
第2電流出力回路22は、第1電流出力回路21と同様に、メインスイッチ20及び電線Wを介して流れる電線電流に比例する電流を引き込み、引き込んだ電流を出力する。第2電流出力回路22が出力した電流は電流抵抗27を介して流れる。第2電流出力回路22が出力する電流は、(電線電流)/K2で表される。ここで、K2は、一定の所定値であり、例えば1000である。従って、第2電流出力回路22が出力する電流は、電線電流が大きい程、大きい。
駆動回路28には、電流抵抗27の両端間の電圧が出力される。電流抵抗27の両端間の電圧は、(電流抵抗27の抵抗値)・(電線電流)/K2で表される。電流抵抗27の抵抗値は一定値であるので、電流抵抗27の両端間の電圧は、電線電流を示す電線電流情報として機能する。
スイッチ温度回路29は、メインスイッチ20の温度が大きい程、高い電圧を、メインスイッチ20の温度を示すスイッチ温度情報として駆動回路28に出力する。以下では、メインスイッチ20の温度をスイッチ温度と記載する。
スイッチ温度回路29は、例えば、以下のように構成される。スイッチ温度回路29では、レギュレータが、基準電位が接地電位であるメインスイッチ20のドレインの電圧を降圧することによって、一定電圧を生成し、生成した一定電圧を出力する。レギュレータが出力した一定電圧は、サーミスタ及び抵抗によって分圧され、分圧された電圧がスイッチ温度情報として駆動回路28に出力される。分圧された電圧は、サーミスタ及び抵抗の抵抗値に応じて変動する。サーミスタの抵抗値は、サーミスタの温度に応じて変動する。サーミスタはメインスイッチ20近傍に配置されている。従って、サーミスタの温度は、スイッチ温度が上昇した場合に上昇する。抵抗の抵抗値は一定である。このため、サーミスタ及び抵抗によって分圧された電圧は、スイッチ温度に応じて変動し、スイッチ温度情報として機能する。
温度差回路24の出力電圧が電圧閾値未満であり、電線電流が一定の電流閾値未満であり、かつ、スイッチ温度が一定の温度閾値未満である給電制御装置11の状態を通常状態と記載する。温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上であるか、電線電流が電流閾値以上であるか、又は、スイッチ温度が温度閾値以上である給電制御装置11の状態を異常状態と記載する。温度差回路24の出力電圧が電圧閾値未満であるか否かは、コンパレータ25の出力電圧がローレベル電圧であるか否かに基づいて判定される。
マイコン30は、ハイレベル電圧又はローレベル電圧を駆動回路28に出力している。マイコン30は、負荷12を作動させる場合、出力電圧をハイレベル電圧に切替える。給電制御装置11の状態が通常状態である場合において、マイコン30が出力電圧をハイレベル電圧に切替えたとき、駆動回路28はメインスイッチ20をオンに切替える。これにより、負荷12に電力が供給される。結果、負荷12は作動する。
マイコン30は、負荷12の動作を停止させる場合、出力電圧をローレベル電圧に切替える。マイコン30が出力電圧をローレベル電圧に切替えた場合、駆動回路28はメインスイッチ20をオフに切替える。これにより、負荷12への給電が停止する。結果、負荷12は動作を停止する。
駆動回路28は、メインスイッチ20がオンである場合において、給電制御装置11の状態が異常状態になったとき、マイコン30の出力電圧に無関係にメインスイッチ20をオフに切替える。従って、駆動回路28は、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上の電圧となった場合、メインスイッチ20をオフに切替える。駆動回路28は、電線電流が電流閾値以上の電流となった場合、メインスイッチ20をオフに切替える。駆動回路28は、スイッチ温度が温度閾値以上の温度となった場合、メインスイッチ20をオフに切替える。メインスイッチ20がオフに切替わった場合、電線電流の通流は遮断される。駆動回路28は遮断部として機能する。
メインスイッチ20がオフに切替わった場合、電線W及びメインスイッチ20それぞれは、発熱を停止し、放熱のみを行う。これにより、電線Wの電線温度と、メインスイッチ20のスイッチ温度とは低下する。
以上のことから、電線温度及びスイッチ温度が異常な温度に上昇することが防止される。また、電線電流が電流閾値を超える値に上昇することが防止される。
<第1電流出力回路21の構成>
図2は第1電流出力回路21の回路図である。第1電流出力回路21は、サブスイッチ40、トランジスタ41及び差動増幅器42を有する。サブスイッチ40はNチャネル型のFETである。サブスイッチ40のドレイン及びソース間に寄生ダイオード40pが接続されている。寄生ダイオード40pのカソード及びアノードそれぞれは、サブスイッチ40のドレイン及びソースに接続されている。寄生ダイオード40pはサブスイッチ40の内部に形成されている。トランジスタ41はPチャネル型のFETである。トランジスタ41のソース及びドレイン間に寄生ダイオード41pが接続されている。寄生ダイオード41pのカソード及びアノードそれぞれは、トランジスタ41のソース及びドレインに接続されている。寄生ダイオード41pはトランジスタ41の内部に形成されている。差動増幅器42は、プラス端、マイナス端及び出力端を有する。
サブスイッチ40のドレイン及びゲートそれぞれは、メインスイッチ20のドレイン及びゲートに接続されている。サブスイッチ40のソースは、トランジスタ41のソースに接続されている。トランジスタ41のドレインは逆流防止ダイオード23のアノードに接続されている。トランジスタ41のドレイン及びゲートそれぞれは、差動増幅器42のマイナス端及び出力端に接続されている。差動増幅器42のプラス端はメインスイッチ20のソースに接続されている。
サブスイッチ40において、基準電位がソースの電位であるゲートの電圧が一定電圧以上である場合、サブスイッチ40はオンである。サブスイッチ40がオンである場合、サブスイッチ40のドレイン及びソース間の抵抗値は十分に小さい。このため、サブスイッチ40のドレイン及びソースを介して電流が流れることが可能である。サブスイッチ40において、基準電位がソースの電位であるゲートの電圧が一定電圧未満である場合、サブスイッチ40はオフである。サブスイッチ40がオフである場合、サブスイッチ40のドレイン及びソース間の抵抗値は十分に大きい。このため、サブスイッチ40のドレイン及びソースを介して電流が流れることはない。
前述したように、駆動回路28は、メインスイッチ20のゲート電圧を目標電圧に上昇させることによって、メインスイッチ20をオンに切替える。駆動回路28がゲート電圧を目標電圧に上昇させた場合、サブスイッチ40において、基準電位がソースの電位であるゲートの電圧が一定電圧以上であり、サブスイッチ40はオンである。サブスイッチ40がオンである場合、サブスイッチ40のドレイン、サブスイッチ40のソース、トランジスタ41のソース、トランジスタ41のドレイン、逆流防止ダイオード23及び温度差回路24の順に電流が流れる。
前述したように、駆動回路28は、メインスイッチ20のゲート電圧をゼロVに低下させることによって、メインスイッチ20をオフに切替える。駆動回路28がゲート電圧をゼロVに低下させた場合、サブスイッチ40において、基準電位がソースの電位であるゲートの電圧が一定電圧未満であり、サブスイッチ40はオフである。サブスイッチ40がオフに切替わった場合、サブスイッチ40及びトランジスタ41を介した電流の通流が遮断される。
以上のように、駆動回路28は、メインスイッチ20をオンに切替える場合、サブスイッチ40をオンに切替える。駆動回路28は、メインスイッチ20をオフに切替える場合、サブスイッチ40をオフに切替える。サブスイッチ40がオンである場合、第1電流出力回路21は、作動し、電流を出力する。サブスイッチ40がオフである場合、第1電流出力回路21は、動作を停止し、電流を出力することはない。
トランジスタ41では、電流はソース及びドレインの順に流れる。トランジスタ41において、基準電位がソースの電位であるゲートの電圧を調整電圧と記載する。トランジスタ41のソース及びドレイン間の抵抗値は、調整電圧が高い程、大きい。差動増幅器42は、基準電位はサブスイッチ40のソースの電位であるメインスイッチ20のソースの電圧を増幅し、増幅した電圧をトランジスタ41のゲートに出力する。以下では、基準電位はサブスイッチ40のソースの電位であるメインスイッチ20のソースの電圧をソース差分電圧と記載する。
ソース差分電圧が高い程、差動増幅器42の出力電圧は高い。差動増幅器42の出力電圧が高い程、トランジスタ41の調整電圧は高い。前述したように、調整電圧が高い程、トランジスタ41のソース及びドレイン間の抵抗値が大きい。従って、差動増幅器42は、ソース差分電圧が高い程、トランジスタ41のソース及びドレイン間の抵抗値を大きい値に調整する。
メインスイッチ20のソースの電圧がサブスイッチ40のソース電圧よりも低下した場合、ソース差分電圧は低下する。この場合、差動増幅器42は、トランジスタ41のソース及びドレイン間の抵抗値を低下させる。これにより、サブスイッチ40のドレイン及びソースを介して流れる電流は上昇する。結果、トランジスタ41において生じる電圧降下の幅が上昇し、サブスイッチ40のソースの電圧が低下する。
メインスイッチ20のソースの電圧がサブスイッチ40のソース電圧よりも上昇した場合、ソース差分電圧は上昇する。この場合、差動増幅器42は、トランジスタ41のソース及びドレイン間の抵抗値を上昇させる。これにより、サブスイッチ40のドレイン及びソースを介して流れる電流は低下する。結果、トランジスタ41において生じる電圧降下の幅が低下し、サブスイッチ40のソースの電圧が上昇する。
以上のように、差動増幅器42は、メインスイッチ20のソースの電圧がサブスイッチ40のソースの電圧に一致するように、トランジスタ41のソース及びドレイン間の抵抗値を調整する。
メインスイッチ20がオンである場合におけるメインスイッチ20のドレイン及びソース間の抵抗値をRmと記載する。サブスイッチ40がオンである場合におけるサブスイッチ40のドレイン及びソース間の抵抗値をRsと記載する。電線電流をIhと記載する。第1電流出力回路21の出力電流をIsと記載する。車両電源10の両端間の電圧をVhと記載する。
基準電位が接地電位であるメインスイッチ20のソースの電圧は、Vh-(Rm・Ih)で表される。「・」は積を表す。基準電位が接地電位であるサブスイッチ40のソースの電圧は、Vh-(Rs・Is)で表される。差動増幅器42は、メインスイッチ20のソースの電圧を、サブスイッチ40のソースの電圧に一致させるので、下記式が成り立つ。
Vh-(Rm・Ih)=Vh-(Rs・Is)
この式を展開することによって、電線電流Ihは下記式で表される。
Ih=(Rs/Rm)・Is
前述した所定値K1はRs/Rmで表される。第1電流出力回路21の出力電流Isは下記式で表される。
Is=Ih/K1
所定値K1は、前述したように、一定値であり、例えば1000である。メインスイッチ20の抵抗値Rmは、メインスイッチ20のスイッチ温度に応じて変動する。しかしながら、所定値K1は、スイッチ温度に無関係に一定値に維持される。
メインスイッチ20の抵抗値Rmは、メインスイッチ20の温度度が高い程、大きい。サブスイッチ40の抵抗値Rsは、サブスイッチ40の温度に応じて変動する。サブスイッチ40の抵抗値Rsは、サブスイッチ40の温度差が高い程、大きい。サブスイッチ40はメインスイッチ20の近傍に配置されている。このため、メインスイッチ20の温度が上昇した場合、サブスイッチ40の温度も上昇する。結果、メインスイッチ20の温度が上昇したことによって、抵抗値Rmが上昇した場合、抵抗値Rsも上昇する。従って、K1は、メインスイッチ20の温度によって変動することはなく、一定値に維持される。
第1電流出力回路21の出力電流Isは、電線電流Ihよりも十分に小さい。このため、サブスイッチ40及びトランジスタ41として、ドレイン及びソースを介して流れる電流の許容量が小さいFETが用いられる。この場合、寄生ダイオード40p,41pを介して流れる電流の許容量も小さい。
ユーザが、誤って、車両電源10の正極及び負極それぞれを負極端子Bn及び正極端子Bpに接続した場合において、逆流防止ダイオード23が設けられていないとき、電流は、寄生ダイオード40p,41pを介して大きい電流が流れる可能性がある。しかしながら、給電制御装置11では、逆流防止ダイオード23が設けられている。このため、車両電源10の正極及び負極それぞれが負極端子Bn及び正極端子Bpに接続された場合であっても、温度差回路24及び第1電流出力回路21の順に電流が流れることはない。結果、寄生ダイオード40p,41pを介して流れることはない。
<第2電流出力回路22の構成>
第2電流出力回路22は、第1電流出力回路21と同様に構成されている。第2電流出力回路22のトランジスタ41のドレインは電流抵抗27の一端に接続されている。第2電流出力回路22の出力電流は、Ih/K2で表される。第2電流出力回路22のサブスイッチ40もメインスイッチ20の近傍に配置されている。このため、所定値K2は、所定値K1と同様に、メインスイッチ20のスイッチ温度に無関係に一定値に維持される。
<電線Wの熱回路>
図3は電線Wの熱回路図である。温度差回路24は、電流が、電線Wの熱回路の熱と同様の通流(伝導)を行う回路である。そこで、まず、電線Wの熱回路を説明する。図3の下側には、電線Wの断面が示されている。図3の下側に示されているように、電線Wでは、電流が流れる棒状の導電体50の外面が絶縁体51によって覆われている。図3の上側に示す熱回路は、電線Wが導電体50及び絶縁体51を有する場合の熱回路である。電線電流は導電体50を介して流れる。電線電流が流れた場合、導電体50から熱が発生する。
電線Wの熱回路は、熱源60、第1熱抵抗61及び第1熱容量62を有する。第1熱抵抗61及び第1熱容量62それぞれは熱源60に並列に接続されている。熱源60は、第1熱抵抗61及び第1熱容量62の一端に向けて、熱を出力する。第1熱抵抗61及び第1熱容量62の一端の温度は、電線Wの電線温度である。第1熱抵抗61及び第1熱容量62の他端の温度は、電線W周辺の環境温度である。
熱源60で発生した熱の一部は、第1熱抵抗61を介して電線Wの外部に放出される。熱源60で発生した熱の残りは、第1熱容量62に蓄えられる。第1熱容量62に蓄えられた熱は、第1熱抵抗61を介して電線Wの外部に放出される。熱源60の両端間の差が、電線温度と環境温度との温度差である。図3の例では、第1熱抵抗61は絶縁体51の熱抵抗である。
熱源60が出力する熱の熱量をJwと記載する。第1熱抵抗61の抵抗値をRtと記載する。第1熱容量62の容量値をCtと記載する。電線温度、環境温度及び温度差それぞれを、Tw、Ta及びΔTと記載する。電線Wの抵抗値をRwと記載する。前述したように、電線電流はIhで表される。
電線Wにおいて熱が発生している場合、温度差ΔTは、下記の(1)式で表される。
ΔT=Jw・Rt・{1-exp(-t/(Ct・Rt))}・・・(1)
ここで、tは、電線Wが発熱している期間、即ち、電線Wを介して電流が通流している通電期間である。また、熱量Jwは、下記の(2)式で表される。
Jw=Ih2 ・Rw・・・(2)
熱量Jwは電線電流Ihに応じて変動する。
温度差閾値をΔTthと記載する。温度差ΔTが温度差閾値ΔTthである場合における電線電流IhをIfと記載する。
(1)式及び(2)式を用いて、電線電流Ifは下記の(3)式で表される。
Figure 2022080105000002
<温度差回路24の構成>
図4は温度差回路24の第1例を示す回路図である。第1例では、温度差回路24は、第1抵抗70、第2抵抗71及び第1キャパシタ72を有する。第1抵抗70の一端は、逆流防止ダイオード23のカソードに接続されている。第1抵抗70の他端は接地されている。第1抵抗70の一端は、第2抵抗71の一端に接続されている。第2抵抗71の他端は第1キャパシタ72の一端に接続されている。第1キャパシタ72の他端は接地されている。第1キャパシタ72の一端は、コンパレータ25のプラス端に接続されている。
第1電流出力回路21の出力電流の一部は、第1抵抗70を介して流れる。第1電流出力回路21の出力電流の残りは、第2抵抗71を介して第1キャパシタ72に流れ込む。これにより、第1キャパシタ72に電力が蓄えられる。第1キャパシタ72に電力が蓄えられている場合、第1キャパシタ72の一端から、電流が第2抵抗71及び第1抵抗70の順に流れ、第1キャパシタ72は放電する。
以上のように、温度差回路24における電流の通流は、電線Wの熱回路における熱の伝導と類似している。温度差回路24の第1例は、図3の上側に示す熱回路に対応する。
第1キャパシタ72の両端間の電圧が、温度差回路24の出力電圧として、コンパレータ25のプラス端に出力される。直流電源26の両端間の電圧、即ち、電圧閾値をVthと記載する。前述したように、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値Vth未満である場合、コンパレータ25はローレベル電圧を駆動回路28に出力する。温度差回路24の出力電圧が電圧閾値Vth以上である場合、コンパレータ25はハイレベル電圧を駆動回路28に出力する。
第1キャパシタ72の両端間の電圧をVdと記載する。第1抵抗70及び第2抵抗71それぞれの抵抗値をR1及びR2と記載する。第1キャパシタ72の容量値をC1と記載する。電線Wを介して電流が流れている場合、即ち、電線Wにおいて熱が発生している場合、第1キャパシタ72の両端間の電圧Vdは、下記の(4)式で表される。ここで、tは、前述した通電期間である。
Figure 2022080105000003
第1キャパシタ72の両端間の電圧Vdが電圧閾値Vthである場合における電線電流IhをIrと記載する。Irは下記の(5)式で表される。
Figure 2022080105000004
定数の決定方法を説明する。電線Wの抵抗値Rw及び第1熱容量62の容量値Ctは、電線Wの構造に応じて予め決定されている。温度差閾値ΔTthを、電線W周辺の環境温度が最大値であっても電線Wが発煙しない値に設定する。例えば、環境温度の最大値が80度であると仮定する。電線温度が100度である場合に電線Wにおける発熱を停止する構成では、温度差閾値ΔTthは20度に設定される。
(3)式及び(5)式に基づいて、任意の通電期間tに関してIrがIfと実質的に一致するように、所定値K1、電圧閾値Vth、抵抗値R1,R2及び容量値C1を決定する。具体的には、任意の通電期間tに関して、下記の(6)式及び(7)式が実質的に満たされるように、所定値K1、電圧閾値Vth、抵抗値R1,R2及び容量値C1を決定する。
Figure 2022080105000005
なお、(7)式の左辺では平方根が用いられている。(7)式の右辺では平方根が用いられていない。このため、全ての通電期間tに関して、(7)式を満たす抵抗値R1,R2及び容量値C1を決定することは不可能である。このため、(7)式に任意の通電期間tに対応する左辺及び右辺の値が、予め設定されている一定の設定値以下となるように、抵抗値R1,R2及び容量値C1を決定する。(6)式に関しては、左辺及び右辺の値が一致するように、所定値K1、電圧閾値Vth及び抵抗値R1を決定する。
以上のように、温度差回路24の複数の定数が決定された場合、温度差回路24における電流の通流は、電線Wの熱回路における熱の伝導と類似する。電線Wの熱回路において、電線Wが発熱した場合、第1熱容量62に熱が蓄えられる。このとき、温度差回路24では、第1キャパシタ72が充電される。電線Wの熱回路において、第1熱容量62から電線Wの外部に熱が放出される。これにより、電線Wは放熱する。電線Wから発生した熱の熱量と第1熱容量62が放出した熱の熱量とが一致している場合、第1熱容量62に蓄えられている熱の熱量は一定値に維持される。このとき、第1キャパシタ72の両端間の電圧も一定値に維持される。電線Wが放熱した場合、第1キャパシタ72は放電する。第1キャパシタ72の両端間の電圧が高い程、温度差回路24の出力電圧は高い。
<給電制御装置11の動作例>
図5は給電制御装置11の動作例を示すタイミングチャートである。図5には、メインスイッチ20の状態の推移と、温度差の推移と、温度差回路24の出力電圧の推移とが示されている。各推移の横軸には時間が示されている。図5に示すように、駆動回路28がメインスイッチ20をオンに切替えた場合、電線電流は電線Wを介して流れ、電線温度と環境温度との温度差は上昇する。温度差が上昇した場合、温度差回路24の出力電圧も上昇する。
電線Wから発生した熱の熱量と、電線Wが放出した熱の熱量とが一致した場合、温度差は、温度差閾値ΔTth未満の値で安定する。温度差が温度差閾値ΔTth未満の値で安定した場合、温度差回路24の出力電圧は、電圧閾値Vth未満の値で安定する。
駆動回路28がメインスイッチ20をオフに切替えた場合、電線電流の通流が停止するので、電線Wは発熱を停止する。電線Wが発熱を停止した場合、電線Wは放熱のみを行う。結果、温度差は低下する。温度差が低下した場合、温度差回路24の出力電圧も低下する。温度差がゼロ度となった場合、温度差回路24の出力電圧はゼロVに低下する。
前述したように、駆動回路28がメインスイッチ20をオンに切替えてから、一定時間が経過した場合、温度差は温度差閾値ΔTth未満の値で安定する。ここで、電線電流が上昇して温度差が上昇し始めたと仮定する。この場合、電線電流が上昇するので、温度差閾値も上昇し始める。温度差が温度差閾値ΔTthに到達した場合、温度差回路24の出力電圧は電圧閾値Vthに到達する。温度差回路24の出力電圧は電圧閾値Vthに到達した場合、コンパレータ25はハイレベル電圧を出力する。コンパレータ25の出力電圧がハイレベル電圧に切替わった場合、駆動回路28は、マイコン30の出力電圧に無関係にメインスイッチ20をオフに切替え、メインスイッチ20のオフを維持する。
メインスイッチ20がオフに切替わった場合、前述したように、温度差、即ち、電線温度は低下する。温度差が低下した場合、温度差回路24の出力電圧も低下する。駆動回路28は、所定条件が満たされた場合、メインスイッチ20のオフの維持を解除する。所定条件は、例えば、マイコン30の出力電圧がハイレベル電圧からローレベル電圧に切替わることである。
<給電制御装置11の効果>
図6は給電制御装置11の効果の説明図である。図6では、発煙特性、スイッチ遮断特性及び温度差遮断特性それぞれが細い実線、一点鎖線及び太い実線で示されている。発煙特性では、種々の電線電流に関して、電線電流の通流が開始されてから電線Wが発煙するまでの通電期間が示されている。スイッチ遮断特性では、種々の電線電流に関して、電線電流の通流が開始されてからスイッチ温度が温度閾値に到達するまでの通電期間が示されている。温度差遮断特性では、種々の電線電流に関して、電線電流の通流が開始されてから温度差回路24の出力電圧が電圧閾値に到達するまでの通電期間が示されている。
図6において、電線電流がIaである場合においては、通電期間がT1となったとき、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値に到達する。同様の場合において、通電期間がT2となったとき、スイッチ温度が温度閾値に到達する。同様の場合において、通電期間がT3となったとき、電線Wが発煙する。通電期間T1,T2それぞれは、通電期間T3よりも短い。このため、電線電流がIaである場合においては、電線Wが発煙する前にメインスイッチ20がオフに切替わり、電線電流の通流が遮断される。
前述したように、電線電流情報が示す電線電流が電流閾値以上の値となった場合、駆動回路28は、マイコン30の出力電圧に無関係にメインスイッチ20をオフに切替える。図6では、電流閾値をIthと記載している。電線電流が電流閾値Ith以上となった場合、駆動回路28は、通電期間に無関係にメインスイッチ20をオフに切替え、電線電流の通流を遮断する。
発煙特性及びスイッチ遮断特性を比較する。電線電流が大きい場合、図6に示すように、電線Wが発煙する前に、スイッチ温度が温度閾値に到達する。このため、電線Wが発煙する前にメインスイッチ20がオフに切替わる。しかしながら、電線電流が小さい場合、スイッチ温度が温度閾値に到達する前に電線Wが発煙する。このため、温度差に基づく遮断を行わない構成では、電線電流が小さい場合、電線温度が異常な温度に上昇する。
しかしながら、電線電流が小さい場合、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値に到達するので、電線Wが発煙する前にメインスイッチ20がオフに切替わる。結果、任意の電線電流に関して、駆動回路28は、電線Wが発煙する前にメインスイッチ20がオフに切替える。結果、電線温度が異常な温度に上昇することが防止される。
以上のように、温度差回路24では、第1電流出力回路21の出力電流が流れ、電線温度及び環境温度の温度差に応じた電圧が出力される。このため、電線温度に関する算出が不要である。
電線Wの構造が図3の下側に示す構造とは異なる場合、電線Wの熱回路は図3の上側に示す構造とは異なる。温度差回路24の構成は、電線Wの熱回路に応じて変更される。以下では、温度差回路24の他例を説明する。
<温度差回路24の第2例>
図7は、温度差回路24の第2例を示す回路図である。図7の上側には、電線Wの熱回路が示されている。図7の下側には、電線Wの熱回路に対応する温度差回路24が示されている。
図7の上側には、多段のカウアーモデルが示されている。図7の上側に示すように、第2例では、電線Wの熱回路は、熱源60、第1熱抵抗61及び第1熱容量62に加えて、N個の第2熱抵抗63及びN個の第2熱容量64を有する。第2熱抵抗63及び第2熱容量64によって構成されるN個の熱RC回路が第1熱容量62及び第1熱抵抗61間に配置されている。Nは自然数である。第1熱容量62の一端は、N個の第2熱抵抗63を介して第1熱抵抗61の一端に接続されている。各第2熱抵抗63において、第1熱抵抗61側の一端に第2熱容量64の一端が接続されている。第1熱抵抗61及びN個の第2熱容量64の他端は第1熱容量62の他端に接続されている。
電線Wが発熱した場合、第1熱容量62及びN個の第2熱容量64に熱が蓄えられる。第1熱容量62及びN個の第2熱容量64それぞれは、第1熱抵抗61を介して電線Wの外部に放熱する。これにより、電線Wが放熱する。電線温度Tw及び環境温度Taの温度差ΔTは、熱源60の両端間の温度差である。
多段のカウアーモデルに対応する温度差回路24は、第1抵抗70、第2抵抗71及び第1キャパシタ72に加えて、N個の第3抵抗73、第4抵抗74及びN個の第2キャパシタ75を有する。第3抵抗73及び第2キャパシタ75によって構成されるN個のRC回路が第1キャパシタ72及び第4抵抗74間に配置されている。第1キャパシタ72の一端は、N個の第3抵抗73を介して第4抵抗74の一端に接続されている。各第3抵抗73において、第4抵抗74側の一端に第2キャパシタ75の一端が接続されている。N個の第2キャパシタ75及び第4抵抗の他端は接地されている。コンパレータ25には、第1キャパシタ72の両端間の電圧が出力される。
第1電流出力回路21の出力電流は複数の電流に分流される。第1キャパシタ72及びN個の第2キャパシタ75それぞれに電流が流れる。結果、第1キャパシタ72及びN個の第2キャパシタ75は充電される。第1キャパシタ72及びN個の第2キャパシタ75それぞれに電力が蓄えられている場合、第1キャパシタ72及びN個の第2キャパシタ75それぞれは、第4抵抗74を介して放電する。
以上のように、温度差回路24における電流の通流は、電線Wの熱回路における熱の伝導と類似している。このため、温度差回路24の第2例に関しても、電線電流If,Irを表す2つの式を作成する。前述したように、電線電流Ifは、温度差ΔTが温度差閾値ΔTthである場合における電線電流Ihである。電線電流Irは、第1キャパシタ72の両端間の電圧Vdが電圧閾値Vthである場合における電線電流Ihである。任意の通電期間tに関してIrがIfと実質的に一致するように、複数の定数を決定する。
以上のように、温度差回路24の複数の定数が決定された場合、温度差回路24における電流の通流は、電線Wの熱回路における熱の伝導と類似する。前述したように、電線Wの熱回路において、電線Wが発熱した場合、第1熱容量62及びN個の第2熱容量64に熱が蓄えられる。このとき、温度差回路24では、第1キャパシタ72及びN個の第2キャパシタ75は充電される。
電線Wの熱回路において、第1熱容量62及びN個の第2熱容量64から電線Wの外部に熱が放出される。これにより、電線Wは放熱する。電線Wが放熱した場合、第1キャパシタ72及びN個の第2キャパシタ75は放電する。電線Wから発生した熱の熱量と、第1熱容量62及びN個の第2熱容量64が放出した熱の熱量が一致している場合、第1熱容量62及びN個の第2熱容量64に蓄えられている熱の熱量は一定値に維持される。このとき、第1キャパシタ72及びN個の第2キャパシタ75の両端間の電圧も一定値に維持される。第1キャパシタ72の両端間の電圧が高い程、温度差回路24の出力電圧は高い。
<温度差回路24の第3例>
図8は、温度差回路24の第3例を示す回路図である。図8の左側には、電線Wの熱回路が示されている。図8の右側には、電線Wの熱回路に対応する温度差回路24が示されている。
図8の左側には、フォスターモデルが示されている。図8の左側に示すように、第3例では、電線Wの熱回路は、熱源60、第1熱抵抗61及び第1熱容量62に加えて、N個の第3熱抵抗65及びN個の第3熱容量66を有する。第1熱抵抗61に第1熱容量62が並列に接続されている。第1熱抵抗61及び第1熱容量62間の一方の接続ノードは熱源60の一端に接続されている。熱源60の他端の温度は環境温度である。第3熱抵抗65に第3熱容量66が並列に接続されているN個の熱RC回路は直列に接続されている。直列回路の一端は、第1熱抵抗61及び第1熱容量62間の他方の接続ノードに接続されている。直列回路の他端の温度は環境温度である。
電線Wが発熱した場合、第1熱容量62及びN個の第3熱容量66に熱が蓄えられる。第1熱容量62は、第1熱抵抗61を介して放熱する。各熱RC回路では、第3熱容量66は第3熱抵抗65を介して放熱する。電線温度Tw及び環境温度Taの温度差ΔTは、熱源60の両端間の温度差である。
多段のフォスターモデルに対応する温度差回路24は、第1抵抗70及び第1キャパシタ72に加えて、N個の第5抵抗76及びN個の第3キャパシタ77を有する。第1抵抗70に第1キャパシタ72が並列に接続されている。第1抵抗70及び第1キャパシタ72間の一方の接続ノードは、逆流防止ダイオード23のカソードと、コンパレータ25のプラス端とに接続されている。第5抵抗76に第3キャパシタ77が並列に接続されているN個のRC回路は直列に接続されている。直列回路の一端は、第1抵抗70及び第1キャパシタ72間の他方の接続ノードに接続されている。直列回路の他端は接地されている。
第1電流出力回路21の出力電流が温度差回路24に入力された場合、第1キャパシタ72及びN個の第3キャパシタ77それぞれに電流が流れる。結果、第1キャパシタ72及びN個の第3キャパシタ77は充電される。第1キャパシタ72に電力が蓄えられている場合、第1キャパシタ72は第1抵抗70を介して放電する。各RC回路において、第3キャパシタ77に電力が蓄えられている場合、第3キャパシタ77は第5抵抗76を介して放電する。
以上のように、温度差回路24における電流の通流は、電線Wの熱回路における熱の伝導と類似している。このため、温度差回路24の第3例に関しても、電線電流If,Irを表す2つの式を作成する。前述したように、電線電流Ifは、温度差ΔTが温度差閾値ΔTthである場合における電線電流Ihである。電線電流Irは、第1キャパシタ72の両端間の電圧Vdが電圧閾値Vthである場合における電線電流Ihである。任意の通電期間tに関してIrがIfと実質的に一致するように、複数の定数を決定する。
以上のように、温度差回路24の複数の定数が決定された場合、温度差回路24における電流の通流は、電線Wの熱回路における熱の伝導と類似する。前述したように、電線Wの熱回路において、電線Wが発熱した場合、第1熱容量62及びN個の第3熱容量66に熱が蓄えられる。このとき、温度差回路24では、第1キャパシタ72及びN個の第3キャパシタ77は充電される。
電線Wの熱回路において、第1熱容量62は第1熱抵抗61を介して放熱する。各熱RC回路では、第3熱容量66は第3熱抵抗65を介して放熱する。これにより、電線Wは放熱する。電線Wが放熱した場合、第1キャパシタ72は第1抵抗70を介して放電する。各RC回路では、第3キャパシタ77が第5抵抗76を介して放電する。電線Wから発生した熱の熱量と、第1熱容量62及びN個の第3熱容量66が放出した熱の熱量が一致している場合、第1熱容量62及びN個の第3熱容量66に蓄えられている熱の熱量は一定値に維持される。このとき、第1キャパシタ72及びN個の第3キャパシタ77の両端間の電圧も一定値に維持される。第1キャパシタ72の両端間の電圧が高い程、温度差回路24の出力電圧は高い。
(実施形態2)
実施形態1においては、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上であるか否かの判定は、コンパレータ25によって行われている。しかしながら、この判定を行う構成部はコンパレータ25に限定されない。
以下では、実施形態2について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には実施形態1と同一の参照符号を付し、その構成部の説明を省略する。
<給電制御装置11の構成>
図9は、実施形態2における給電制御装置11の要部構成を示すブロック図である。実施形態2における給電制御装置11は、実施形態1における給電制御装置11が有する構成部の中で、コンパレータ25及び直流電源26を除く他の構成を有する。実施形態2における給電制御装置11では、温度差回路24は、コンパレータ25の代わりに、マイコン30に接続されている。
駆動回路28は、電線電流が電流閾値未満であり、かつ、スイッチ温度が温度閾値未満である場合、マイコン30の出力電圧に応じてメインスイッチ20をオン又はオフに切替える。温度差回路24は電圧をマイコン30に出力する。
マイコン30は、負荷12を作動させる場合、出力電圧をハイレベル電圧に切替える。マイコン30は、負荷12の動作を停止させる場合、出力電圧をローレベル電圧に切替える。マイコン30は、駆動回路28にハイレベル電圧を出力している状態で、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上の電圧となったか否かを判定する。マイコン30は、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上の電圧となったと判定した場合、駆動回路28に出力している電圧をローレベル電圧に切替える。これにより、駆動回路28は、メインスイッチ20をオフに切り替える。
駆動回路28は、メインスイッチ20がオンである状態で、電線電流が電流閾値以上の電流となったか、又は、スイッチ温度が温度閾値以上の温度となった場合、マイコン30の出力電圧に無関係にメインスイッチ20をオフに切替える。
<マイコン30の構成>
図10はマイコン30の要部構成を示すブロック図である。マイコン30は、出力部80、A/D変換部81、報知部82、記憶部83及び制御部84を有する。これらは内部バス85に接続されている。出力部80は、更に、駆動回路28に接続されている。A/D変換部81は温度差回路24に接続されている。
出力部80は駆動回路28にハイレベル電圧又はローレベル電圧を出力している。出力部80は、制御部84の指示に従って、駆動回路28に出力している電圧をハイレベル電圧又はローレベル電圧に切替える。
A/D変換部81には、温度差回路24の出力電圧のアナログ値が入力される。A/D変換部81は、温度差回路24の出力電圧について、アナログ値をデジタル値に変換する。制御部84は、A/D変換部81から、温度差回路24の出力電圧のデジタル値を取得する。
報知部82は、制御部84の指示に従って、給電制御装置11の状態が異常であることを報知する。報知部82は、信号の送信、又は、メッセージの表示等を行うことによって、異常状態を報知する。
記憶部83は不揮発性メモリである。記憶部83には、コンピュータプログラムPが記憶されている。制御部84は、処理を実行する処理素子、例えば、CPU(Central Processing Unit)を有する。制御部84は処理部として機能する。制御部84の処理素子(コンピュータ)は、コンピュータプログラムPを実行することによって、負荷12への給電を制御する給電制御処理を実行する。
なお、コンピュータプログラムPは、制御部84の処理素子が読み取り可能に、非一時的な記憶媒体Aに記憶されていてもよい。この場合、図示しない読み出し装置によって記憶媒体Aから読み出されたコンピュータプログラムPが記憶部83に書き込まれる。記憶媒体Aは、光ディスク、フレキシブルディスク、磁気ディスク、磁気光ディスク又は半導体メモリ等である。光ディスクは、CD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM、又は、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)等である。磁気ディスクは、例えばハードディスクである。また、図示しない通信網に接続されている図示しない外部装置からコンピュータプログラムPをダウンロードし、ダウンロードしたコンピュータプログラムPを記憶部83に書き込んでもよい。
制御部84が有する処理素子の数は、1に限定されず、2以上であってもよい。制御部84が有する処理素子の数が2以上である場合、複数の処理素子が協同して、給電制御処理を実行してもよい。
<給電制御処理>
図11は給電制御処理の手順を示すフローチャートである。制御部84は、メインスイッチ20がオフである状態で給電制御処理を実行する。給電制御処理では、制御部84は、負荷12を作動させるか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1では、制御部84は、例えば、図示しない通信部が負荷12の作動を指示する作動信号を受信した場合、負荷12を作動させると判定する。制御部84は、通信部が作動信号を受信していない場合、負荷12を作動させないと判定する。制御部84は、負荷12を作動させないと判定した場合(S1:NO)、ステップS1を再び実行し、負荷12を作動させるタイミングが到来するまで待機する。
制御部84は、負荷12を作動させると判定した場合(S1:YES)、出力部80にハイレベル電圧を出力させることによって、駆動回路28にメインスイッチ20のオンへの切替えを指示する(ステップS2)。これにより、駆動回路28はメインスイッチ20をオンに切替える。制御部84は、ステップS2を実行した後、メインスイッチ20がオンである状態でA/D変換部81から温度差回路24の出力電圧(デジタル値)を取得する(ステップS3)。メインスイッチ20がオンである場合、電線電流が通流している。次に、制御部84は、ステップS3で取得した温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上であるか否かを判定する(ステップS4)。
制御部84は、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値未満であると判定した場合(S4:NO)、ステップS3で取得した温度差回路24の出力電圧が第2の電圧閾値以下であるか否かを判定する(ステップS5)。第2の電圧閾値は、一定値であり、予め設定されている。第2の電圧閾値は、ゼロV、又は、ゼロV近傍の正値である。第2の電圧閾値は電圧閾値未満である。制御部84は、ステップS2を実行してから一定期間が経過した後にステップS3を実行する。その後、出力部80がハイレベル電圧を出力している状態で制御部84はステップS3を繰り返し実行する。メインスイッチ20がオンに切替わった場合、即ち、電線電流が通流を開始した場合、温度差回路24の出力電圧は、即時に、第2の電圧閾値を超える。従って、温度差回路24の状態が正常である場合、ステップS3で取得する出力電圧は第2の電圧閾値を超えている。
制御部84は、温度差回路24の出力電圧が第2の電圧閾値を超えていると判定した場合(S5:NO)、負荷12の動作を停止させるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6では、制御部84は、例えば、マイコン30の通信部が負荷12の動作の停止を指示する停止信号を受信した場合、負荷12の動作を停止させると判定する。制御部84は、マイコン30の通信部が停止信号を受信していない場合、負荷12の動作を停止させないと判定する。制御部84は、負荷12を作動させないと判定した場合(S6:NO)、ステップS3を再び実行する。温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上の電圧となるか、温度差回路24の出力電圧が第2の電圧閾値以下の電圧となるか、又は、負荷12の動作を停止させるタイミングが到来するまで、メインスイッチ20はオンに維持される。
制御部84は、負荷12の動作を停止させると判定した場合(S6:YES)、出力部80にローレベル電圧を出力させることによって、駆動回路28にメインスイッチ20のオフへの切替えを指示する(ステップS7)。これにより、駆動回路28はメインスイッチ20をオフに切替える。制御部84は、ステップS7を実行した後、給電制御処理を終了する。この場合、制御部84は、給電制御処理を終了した後、給電制御処理を再び実行する。
制御部84は、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上であると判定した場合(S4:YES)、又は、温度差回路24の出力電圧が第2の電圧閾値以下であると判定した場合(S5:YES)、出力部80にローレベル電圧を出力させることによって、駆動回路28にメインスイッチ20のオフへの切替えを指示する(ステップS8)。これにより、駆動回路28はメインスイッチ20をオフに切替える。前述したように、メインスイッチ20がオフに切替わった場合、電線電流の通流が遮断される。制御部84は、ステップS8を実行した後、報知部82に指示して、給電制御装置11の状態が異常であることを報知させる(ステップS9)。制御部84は、ステップS9を実行した後、給電制御処理を終了する。この場合、制御部84は、給電制御処理を再び実行することはない。従って、メインスイッチ20のオフが維持される。
<給電制御装置11の効果>
以上のように、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上であるか否かの判定をマイコン30の制御部84が行う。この場合であっても、実施形態2における給電制御装置11は実施形態1における給電制御装置11が奏する効果を同様に奏する。また、実施形態2における給電制御装置11では、制御部84は、温度差回路24の出力電圧が第2の電圧閾値以下であるか否かを判定することによって、温度差回路24の異常を検知する。
(実施形態3)
実施形態1において、マイコン30は、実施形態2と同様に、温度差回路24の出力電圧が第2の電圧閾値未満であるか否かを判定してもよい。
以下では、実施形態3について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には実施形態1と同一の参照符号を付し、その構成部の説明を省略する。
<給電制御装置11の構成>
図12は、実施形態3における給電制御装置11の要部構成を示すブロック図である。実施形態3における給電制御装置11では、温度差回路24は、コンパレータ25のプラス端だけではなく、マイコン30にも接続されている。温度差回路24の出力電圧は、コンパレータ25のプラス端と、マイコン30とに出力される。
<マイコン30の構成>
マイコン30は実施形態2と同様に構成されている。従って、温度差回路24の出力電圧(アナログ値)は、A/D変換部81に出力される。マイコン30の制御部84は、コンピュータプログラムPを実行することによって、給電制御処理を実行する。
<給電制御処理>
制御部84は、実施形態2と同様に、メインスイッチ20がオフである状態で給電制御処理を実行する。実施形態3における給電制御処理では、制御部84は、実施形態2における給電制御処理のステップS1~S3,S5~S9を実行する。実施形態3における給電制御処理では、制御部84は、温度差回路24の出力電圧が電圧閾値以上であるか否かの判定を行う必要はない。このため、制御部84は、ステップS3を実行した後、ステップS5を実行する。
<給電制御装置11の効果>
実施形態3における給電制御装置11は実施形態2における給電制御装置11が奏する効果を同様に奏する。
<変形例>
実施形態1~3において、逆流防止ダイオード23は、第1電流出力回路21を介して流れる電流の電流経路に配置されていればよい。このため、逆流防止ダイオード23は、例えば、メインスイッチ20のドレインと、第1電流出力回路21との間に配置されていてもよい。また、実施形態1~3において、スイッチ温度が温度閾値以上であるか否かは、駆動回路28ではなく、マイコン30によって判定されてもよい。電線電流が電流閾値以上であるか否かも、駆動回路28ではなく、マイコン30によって判定されてもよい。
実施形態1~3に関して、逆流防止ダイオード23が設けられていない場合において、車両電源10の正極及び負極それぞれが誤って負極端子Bn及び正極端子Bpに接続されたときに、温度差回路24及び第1電流出力回路21の順に流れる電流が小さいと仮定する。この場合、実施形態1~3における給電制御装置11において逆流防止ダイオード23は設けられていなくてもよい。この構成では、第1電流出力回路21は直接に温度差回路24に接続される。
実施形態1~3に関して、図6に示すように、スイッチ温度に基づく遮断が行われず、電線電流に基づく遮断と、温度差に基づく遮断とが行われる構成であっても、電線Wが発煙する前に電線電流の通流が遮断される。このため、実施形態1~3において、給電制御装置11は、スイッチ温度に基づく遮断が行われない構成であってもよい。この場合、給電制御装置11は、スイッチ温度回路29を有する必要はない。電線電流に基づく遮断は、電線電流が電流閾値以上の電流となった場合に行われる遮断である。
また、実施形態1~3に関して、図6に示すように、電線電流に基づく遮断が行われず、スイッチ温度に基づく遮断と、温度差に基づく遮断とが行われる構成であっても、電線Wが発煙する前に電線電流の通流が遮断される。このため、実施形態1~3において、給電制御装置11は、電線電流に基づく遮断が行われない構成であってもよい。この場合、給電制御装置11は、第2電流出力回路22及び電流抵抗27を有する必要はない。
更に、実施形態1~3に関して、図6に示すように、電線電流及びスイッチ温度に基づく遮断が行われず、温度差に基づく遮断のみが行われる構成であっても、電線Wが発煙する前に電線電流の通流が遮断される。このため、実施形態1~3において、給電制御装置11は、温度差に基づく遮断のみが行われる構成であってもよい。この場合、給電制御装置11は、第2電流出力回路22、電流抵抗27及びスイッチ温度回路29を有する必要はない。
メインスイッチ20及びサブスイッチ40それぞれは、Nチャネル型のFETに限定されず、Pチャネル型のFET又はバイポーラトランジスタ等であってもよい。バイポーラトランジスタの1つとして、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が挙げられる。トランジスタ41は、Pチャネル型のFETに限定されず、PNP型のバイポーラトランジスタであってもよい。サブスイッチ40として寄生ダイオードが形成されないスイッチが用いられるか、又は、トランジスタ41として寄生ダイオードが形成されないトランジスタが用いられる場合、逆流防止ダイオード23を設ける必要はない。
また、電流が負荷12、電線W及びメインスイッチ20の順に流れることを防止するために、電線電流の電流経路に逆流防止ダイオードが配置されてもよい。同様に、電流が電流抵抗27及び第2電流出力回路22の順に流れることを防止するために、第2電流出力回路22を介して流れる電流の電流経路に逆流防止ダイオードが配置されてもよい。
更に、第1電流出力回路21及び第2電流出力回路22それぞれにおいて、サブスイッチ40の代わりに抵抗を配置してもよい。
開示された実施形態1~3はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電源システム
10 車両電源
11 給電制御装置
12 負荷
20 メインスイッチ
20p 寄生ダイオード
21 第1電流出力回路
22 第2電流出力回路
23 逆流防止ダイオード
24 温度差回路
25 コンパレータ
26 直流電源
27 電流抵抗
28 駆動回路(遮断部)
29 スイッチ温度回路
30 マイコン
40 サブスイッチ
40p 寄生ダイオード
41 トランジスタ
41p 寄生ダイオード
42 差動増幅器
50 導電体
51 絶縁体
60 熱源
61 第1熱抵抗
62 第1熱容量
63 第2熱抵抗
64 第2熱容量
65 第3熱抵抗
66 第3熱容量
70 第1抵抗
71 第2抵抗
72 第1キャパシタ
73 第3抵抗
74 第4抵抗
75 第2キャパシタ
76 第5抵抗
77 第3キャパシタ
80 出力部
81 A/D変換部
82 報知部
83 記憶部
84 制御部(処理部)
85 内部バス
A 記憶媒体
Bn 負極端子
Bp 正極端子
P コンピュータプログラム

Claims (8)

  1. 電線を介した給電を制御する給電制御装置であって、
    電線を介して流れる電線電流が大きい程、大きい電流を出力する電流出力回路と、
    前記電流出力回路が出力した電流が入力され、前記電線の電線温度、及び、前記電線周辺の環境温度の温度差が大きい程、高い電圧を出力する温度差回路と、
    前記温度差回路の出力電圧が電圧閾値以上の電圧となった場合に前記電線電流の通流を遮断する遮断部と
    を備える給電制御装置。
  2. 前記電線電流の電流経路に配置されるスイッチを備え、
    前記遮断部は、前記スイッチをオフに切替えることによって、前記電線電流の通流を遮断する
    請求項1に記載の給電制御装置。
  3. 前記遮断部は、前記スイッチのスイッチ温度が温度閾値以上の温度となった場合に前記スイッチをオフに切替える
    請求項2に記載の給電制御装置。
  4. 前記温度差回路はキャパシタを有し、
    前記電線が発熱した場合、前記キャパシタは充電され、
    前記電線が放熱した場合、前記キャパシタは放電し、
    前記キャパシタの両端間の電圧が高い程、前記温度差回路が出力する出力電圧は高い
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の給電制御装置。
  5. 処理を実行する処理部を備え、
    前記処理部は、
    前記電線電流が通流している間に前記温度差回路の出力電圧を取得し、
    取得した出力電圧が前記電圧閾値以上であるか否かを判定し、
    前記遮断部は、前記処理部によって、前記出力電圧が前記電圧閾値以上であると判定した場合、前記電線電流の通流を遮断する
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の給電制御装置。
  6. 前記遮断部は、前記電線電流が電流閾値以上の電流となった場合に前記電線電流の通流を遮断する
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の給電制御装置。
  7. 処理を実行する処理部を備え、
    前記処理部は、
    前記電線電流が通流している間に前記温度差回路の出力電圧を取得し、
    取得した出力電圧が第2の電圧閾値以下であるか否かを判定し、
    前記第2の電圧閾値は、前記電圧閾値未満である
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の給電制御装置。
  8. 前記電流出力回路を介して流れる電流の第2の電流経路に配置されるダイオードを備える
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の給電制御装置。
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