JP2022079987A - 増設ダクトの低電圧側電力ケーブル接続方法 - Google Patents
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Abstract
Description
この図1に示すダクトは、既設ダクト2Aと増設ダクト2Bとの接続構造が図15に示した従来の既設ダクト2Aと増設ダクト2Bとの接続構造と相違する。
図1において、既設ダクト2Aは、増設ダクト2Bに対向する側壁17を取り外し、その側壁17に代えて増設ダクト接続用側壁18を取り付けてある(図15参照)。この増設ダクト接続用側壁18は、増設ダクト2B側へ向かって延びる(図1(b)の左方向へ向かって延びる)張出ダクト2Aaを既設ダクト2Aの横梁部10と同一高さ位置に有している(図6参照)。また、既設ダクト2Aは、ダクト設置台(基礎)12上から起立する縦梁部11と、縦梁部11の上端部分から変圧器1へ向かって延びる横梁部10と、を有している。そして、横梁部10内の空間には、三相分の第1銅帯6が碍子13に支持された状態で収容されている。この三相分の第1銅帯6は、一端が変圧器1の低電圧側巻線14の各相にそれぞれ電気的に接続され、他端が増設ダクト2Bの横梁部21内の三相分の第2銅帯6のそれぞれに接続されている。既設のスイッチギヤから延びる第1の低電圧側電力ケーブル(三相分のケーブル)は、その先端が既設ダクト2Aの縦梁部11内の三相分の第1銅帯6の下端にそれぞれ接続されているが、停電作業中に既設ダクト2A内から撤去されか、又は新規のスイッチギヤへの切換作業終了後に既設ダクト2A内から撤去される。なお、既設ダクト2Aの縦梁部11の第1銅帯6は、停電作業時に変圧器1(変圧器本体1A)から切り離される。したがって、既設のスイッチギヤ及び第1の低電圧側電力ケーブル4の撤去作業は、新規のスイッチギヤへの切換作業終了後における変圧器1への通電後でも可能になる。
図1、図2、及び図6に示すように、張出ダクト2Aaは、既設ダクト2Aの横梁部10を増設ダクト2B側へ延長したような形状になっており、増設ダクト2B側へ向かって開口する第1開口端部28を有すると共に、この第1開口端部28の外縁に沿って張り出した第1フランジ部30を有している。この第1フランジ部30は、張出ダクト2Aaの第1開口端部28の外縁に沿って額縁状に形成され、四隅にボルト穴31がそれぞれ形成されている。また、この張出ダクト2Aaは、既設ダクト2Aの横梁部10と連通する矩形形状の空間32を有し、内部に既設ダクト2Aの横梁部10側から延びる銅帯6が収容されている。
図1及び図4に示すように、増設ダクト2Bは、増設ダクト接続用側壁18と並立するように増設ダクト設置台(基礎)15上から起立する縦梁部16と、この縦梁部16の上端部分から張出ダクト2Aaの張出方向と逆方向に延びる横梁部21と、を有している。
増設ダクト2Bの横梁部21は、張出ダクト2Aaと同一高さ位置に配置されるように形成されており、張出ダクト2Aaの第1開口端部28に対向して開口する第2開口端部33を有すると共に、この第2開口端部33の外縁に沿って張り出した第2フランジ部34を有している。この第2フランジ部34は、横梁部21の第2開口端部33の外縁に沿って額縁状に形成され(第1フランジ部30と同様の形状に形成され)、四隅にボルト穴31がそれぞれ形成されている(第1フランジ部30のボルト穴31に対向する位置に形成されている)。また、この増設ダクト2Bの横梁部21は、張出ダクト2Aaと連通する矩形形状の空間35を有し、内部に張出ダクト2Aa側の第1銅帯6に接続される第2銅帯6が収容されている。
また、図1及び図4に示すように、増設ダクト2Bの縦梁部16は、増設ダクト設置台15上に固定される下側部分2Baと、この下側部分2Baの上に固定(複数のボルトで締結固定)される上側部分2Bbとを有している。そして、縦梁部16の上側部分2Bbの上端側には、前述の横梁部21が一体に形成されている。
蓋70は、縦梁部16の上側部分2Bbが縦梁部16の下側部分2Baに乗せられる迄の間、縦梁部16の下側部分2Baの上部開口部73を塞ぎ、縦梁部16の下側部分2Baの上部開口部73から縦梁部16の下側部分2Baの内部に小動物、雨、水滴、埃等が侵入するのを防止している。そして、この蓋70の内側には、位置決め治具71が取り付けられている。この位置決め治具71は、上面側に形成された固定用突起74が蓋70の内面から延びる支持突起75にボルト・ナット76で固定されており、縦梁部16の上部開口部73の内周面に僅かな隙間をもって嵌り合うようになっている。また、位置決め治具71は、3相の各第2銅帯下端部分6Baを貫通させる位置決め穴77が3箇所形成されており、各第2銅帯下端部分6Baを縦梁部16の下側部分2Baの内部に正確に位置決めできるようになっている。また、位置決め治具71は、各位置決め穴77に隣接して形成された一対の固定用突起74,74が第2銅帯下端部分6Baの上部が位置決め穴77内を円滑に移動できるようにガイドし、一対の固定用突起74,74と位置決め穴77とによって第2銅帯下端部分6Baの姿勢を正しい位置に支持できるようになっている。そして、この位置決め治具71の位置決め穴77に挿入された第2銅帯下端部分6Baは、上端が蓋70の内面70aに突き当てられることにより、上端位置が位置決めされると共に、下端位置が位置決めされ、新規なスイッチギヤ3Bから増設ダクト2B内に延びる第2の低電圧側電力ケーブル4の先端の取付位置が正確に位置決めされる。このようにして、蓋70及び蓋70に取り付けられた位置決め治具71で位置決めされた第2銅帯下端部分6Baは、碍子13によって縦梁部16の下側部分2Baの内部に正確に固定される。
図1及び図2に示すように、張出ダクト2Aaの第1フランジ部30と増設ダクト2Bの第2フランジ部34との間には、張出ダクト2Aaと増設ダクト2Bとの間隔のバラツキ(例えば、既設ダクト2Aに対する増設ダクト2Bの設置誤差、張出ダクト2Aaに対する増設ダクト2Bの設置誤差等)を吸収するための隙間36が設けられている。そして、張出ダクト2Aaの第1フランジ部30と増設ダクト2Bの第2フランジ部34は、隙間36の大小に応じて長さを調節できる複数の接続ボルト機構37で固定されている。第1フランジ部30、第2フランジ部34、隙間36、及び複数の接続ボルト機構37は、カバー38によって覆われている。
図1、図2、図4、及び図6に示すように、接続ボルト機構37は、第1フランジ部30及び第2フランジ部34の四隅にそれぞれ配置されている。この接続ボルト機構37は、第1フランジ部30のボルト穴31と第2フランジ部34のボルト穴31に軸部40aが挿入される接続ボルト40と、接続ボルト40の軸部40aに螺合され、接続ボルト40の頭部40bとの間に第1フランジ部30と第2フランジ部34とを挟む接続ナット41と、第2フランジ部34を接続ボルト40の頭部40bとの間に第1防振ゴム42及び第2防振ゴム43を介して挟む第1止めナット44と、第1フランジ部30を接続ナット41との間に挟む第2止めナット45、とを有している。また、接続ボルト機構37は、接続ボルト40の頭部40bと第1防振ゴム42との間にワッシャ46が挟み込まれており、第1止めナット44と第2防振ゴム43との間にワッシャ46が挟み込まれているため、第1防振ゴム42が接続ボルト40の頭部40bによって傷付けられるのを防止でき、第2防振ゴム43が第1止めナット44によって傷付けられるのを防止できるようになっている。そして、第1防振ゴム42は、例えば合成ゴム(クロロプレンゴム等)で円筒状に形成され、接続ボルト40の軸部40aに嵌合された状態で、接続ボルト40の頭部40bと第2フランジ部34との間に挟持されている。また、第2防振ゴム43は、第1防振ゴム42と同一の材料で第1防振ゴム42と同一形状に形成されて、第1止めナット44と第2フランジ部34との間に挟持されている。このような接続ボルト機構37は、張出ダクト2Aaの第1フランジ部30と増設ダクト2Bの第2フランジ部34との隙間36の大小に応じて長さを調節し、第1フランジ部30(張出ダクト2Aa)と第2フランジ部34(増設ダクト2B)とを確実に固定すると共に、変圧器ケース7及び既設ダクト2A(張出ダクト2Aa)側の振動が増設ダクト2B側に伝達されるのを抑えることができる。なお、接続ボルト機構37は、接続ボルト40の向きを上記実施例と逆にし、接続ボルト40の頭部40bと第1フランジ部30との間に第1防振ゴム42を配置し、第1フランジ部30と第2止めナット45との間に第2防振ゴム43を配置するように構成してもよい。また、第1フランジ部30のボルト穴31と第2フランジ部34のボルト穴31は、第1フランジ部30のボルト穴31と第2フランジ部34のボルト穴31との位置ズレを吸収できるように、接続ボルト40の軸部40aよりも大きく形成されている。
図1、図2、及び図3に示すように、カバー38は、断面がコ字形状で且つ正面形状がL字形状の第1枠体47と第2枠体48を正面形状が矩形形状となるように組み合わされ、張出ダクト2Aaの第1フランジ部30、隙間36、増設ダクト2Bの第2フランジ部34、複数の接続ボルト機構37を覆うように張出ダクト2Aa及び増設ダクト2Bに跨って取り付けられている。第2枠体48は、第1枠体47よりも幅寸法が小さく、一端側と他端側が第1枠体47の空間内に嵌め込まれ、その一端側と他端側が第1枠体47にねじ止め固定されている。そして、カバー38は、張出ダクト2Aa及び増設ダクト2Bの外表面に複数のねじで固定されている。このようなカバー38は、張出ダクト2Aaの第1フランジ部30と増設ダクト2Bの第2フランジ部34との隙間36から小動物、雨水、埃等が張出ダクト2Aa、既設ダクト2A、及び増設ダクト2B内に侵入するのを防止することができる。
図1、図4乃至図6に示すように、増設ダクト2Bの縦梁部16の側壁50(増設ダクト接続用側壁18に対向する側壁50)と増設ダクト接続用側壁18とは、増設ダクト2Bの縦梁部16の側壁50における起立方向を高さ方向とし、この高さ方向に直交し且つ側壁50に沿った方向を幅方向とし、側壁50に直交する方向(張出ダクト2Aaの張出方向に沿った方向)を接続方向とすると、幅方向に沿って且つ背中合わせで一対配置された接続用ステイ51で固定されている。この接続用ステイ51は、増設ダクト2Bの縦梁部16の側壁50に固定された第1ステイ52と、増設ダクト接続用側壁18に固定された第2ステイ53と、第1ステイ52と第2ステイ53とを接続する第3ステイ54と、を有している。そして、第3ステイ54の一端部は、第1ステイ52に第1のボルト55及び第1のナット56で締め付け固定されている。また、第3ステイ54の他端部は、第2ステイ53に第2のボルト57及び第2のナット58で締め付け固定されている。
以上のように、本実施例に係る増設ダクト2Bの低電圧側電力ケーブル接続方法によれば、変圧器1の停電前に、新規のスイッチギヤ3Bから延びる第2の低電圧側電力ケーブル4の先端が端末処理を施された後、その端末処理済みの低電圧側電力ケーブル4の先端が増設ダクト2Bの下側部分2Ba内に正確に位置決め固定された第2銅帯下端部分6Baに接続されるため、変圧器1の停電時における低電圧側電力ケーブル4の長さの調整及び端末処理のやり直しが不要になり、停電当日における既設のスイッチギヤ3Aから新規のスイッチギヤ3Bへの交換作業の時間短縮が可能になる。
なお、ダクト2の接続構造は、2箇所に配置した一対の接続用ステイ51,51によって増設ダクト接続用側壁18と増設ダクト2Bの側壁50とを固定しているが、これに限定されず、1箇所のみ配置した接続用ステイ51によって増設ダクト接続用側壁18と増設ダクト2Bの側壁50とを固定してもよい。
Claims (3)
- 既設のスイッチギヤを新規のスイッチギヤに交換する場合に、変圧器を収容する変圧器ケースに取り付けられた既設ダクトに増設ダクトが接続され、前記既設ダクト側の第1銅帯と接続される第2銅帯が前記増設ダクトの内部側に配置され、前記第2銅帯の下端に前記新規のスイッチギヤから延びる低電圧側電力ケーブルの先端が接続されるようになっている増設ダクトの低電圧側電力ケーブル接続方法において、
前記増設ダクトは、前記変圧器及び前記既設のスイッチギヤの作動時に基礎上に予め設置される下側部分と、前記変圧器の停電時に前記下側部分に乗せられて前記既設ダクトに接続される上側部分と、を有し、
前記下側部分は、前記上側部分が乗せられる前まで、前記上側部分が乗せられる上部開口部が蓋で塞がれ、
前記第2銅帯は、前記下側部分に配置される部分を第2銅帯下端部分とすると、この第2銅帯下端部分が前記上側部分に配置される前記第2銅帯の他の部分から分離され、この分離された前記第2銅帯下端部分が前記蓋及び前記蓋に取り付けられた位置決め治具によって位置決めされた状態で前記下側部分に固定され、
前記低電圧側電力ケーブルの先端は、端末処理が施された後であって、且つ、前記第2銅帯下端部分が前記下側部分に固定された後、前記第2銅帯下端部分に接続される、
ことを特徴とする増設ダクトの低電圧側電力ケーブル接続方法。 - 前記蓋及び前記位置決め治具は、前記変圧器の停電時で且つ前記上側部分を前記下側部分に乗せる前に、前記下側部分の前記上部開口部から取り除かれ、前記第2銅帯下端部分から分離される、
ことを特徴とする請求項1に記載の増設ダクトの低電圧側電力ケーブル接続方法。 - 前記第2銅帯下端部分は、前記上側部分に配置される前記第2銅帯の他の部分に変形可能な接続銅帯を介して接続される、
ことを特徴とする請求項2に記載の増設ダクトの低電圧側電力ケーブル接続方法。
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