JP2022079005A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】第一特別図柄と第二特別図柄との変動回数を累積した累積変動回数が閾数値に達した場合に易入球遊技状態に移行するものであって、該累積変動回数の閾数値到達に至る経緯に変化を生じさせることにより、遊技興趣を向上し得る弾球遊技機を提供する。【解決手段】通常遊技状態に比して第一特別図柄の平均変動時間が短く且つ該第一特別図柄に比して第二特別図柄の平均変動時間が短い第一時短遊技状態と、第一,第二特別図柄の平均変動時間が該第一時短遊技状態の第一特別図柄に比して短い第二時短遊技状態とに、所定条件の成立に伴って選択的に移行する構成とした。かかる構成によれば、第二時短遊技状態における単位時間当りに実行可能な第一特別図柄の変動回数が、第一時短遊技状態に比して増えることから、いずれの時短遊技状態に移行するかに応じて易入球遊技状態に至る経緯に変化を生じさせ得る。【選択図】図25

Description

本発明は、通常遊技状態に比して特別図柄の平均変動時間が短くなる時短遊技状態に変換される機能を有する弾球遊技機に関する。
パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機にあっては、所定条件の成立により抽出した乱数を当否判定した結果が大当りの場合に、大入賞口を開放する特別遊技を実行させる構成が一般的である。こうした遊技機にあって、例えば特許文献1には、通常遊技状態で所定の天井条件が成立すると、前記乱数抽選に関わらず、大当りを発生させて大当り遊技(特別遊技)を実行する構成が提案されている。ここで、天井条件としては、前記当否判定により連続してハズレ判定した回数が所定値に達することが開示されている。すなわち、かかる特許文献1のパチンコ機にあっては、大入賞口を開放する大当り遊技を実行する条件として、始動口への入球に起因して抽出された乱数を大当り判定すること、および通常遊技状態での前記ハズレ判定の連続回数が所定値に達して天井条件が成立することが設定されている。
また、近年では、遊技球を入球可能な開放状態と入球不能(または入球困難)な閉鎖状態とに変換される前記始動口を備えた構成であって、通常遊技状態で前記天井条件が成立すると、該通常遊技状態に比して始動口へ入球容易となる易入球遊技状態に変換される構成が知られている。この構成では、前記天井条件が成立すると、大当り遊技を介すること無く、通常遊技状態から前記易入球遊技状態に移行する。
特開2004-16703号公報
前述した従来構成は、天井条件の成立によって大当り遊技が実行されたり易入球遊技状態に移行されたりするものであり、変化に富んだ遊技を提供できる構成となっている。ところが、かかる従来構成では、前記天井条件が成立するまで、ハズレ確定する特別図柄の変動が予め設定された変動時間によって比較的単調に繰り返される。そのため、天井条件の成立までの変化に乏しく、該天井条件の成立による遊技の多様性を高める作用効果が発揮されているとは言い難かった。
本発明は、前記した天井条件の成立に至る経緯に変化を生じさせ、該天井条件に基づく多様性を高めることによって、遊技興趣を向上し得る弾球遊技機を提案するものである。
本発明にかかる参考発明は、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第一始動口と、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開放状態と入球不能または入球困難な閉鎖状態とに変換される第二始動口と、第一特別図柄を変動表示する第一特別図柄表示装置と、第二特別図柄を変動表示する第二特別図柄表示装置と、前記第一始動口および第二始動口への遊技球入球に起因して、所定の乱数を抽出する乱数抽出手段と、前記乱数抽出手段により抽出された乱数に基づいて、当否判定する当否判定手段と、所定の第一変動条件の成立を契機として、前記第一特別図柄表示装置で第一特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第一特別図柄制御手段と、所定の第二変動条件の成立を契機として、前記第二特別図柄表示装置で第二特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第二特別図柄制御手段と、前記当否判定手段により大当り判定された場合に、当該大当り判定を示す図柄態様で前記第一特別図柄または前記第二特別図柄が停止表示されることに基づいて、大入賞口を開放させる大当り遊技を実行する特別遊技制御手段と、前記第一特別図柄と前記第二特別図柄との変動回数を累積すると共に、該累積した累積変動回数を、前記当否判定手段により大当り判定されることに基づいてクリアする変動計数手段と、前記変動計数手段により累積された累積変動回数が所定の閾数値に達すると、通常遊技状態に比して前記第二始動口へ入球容易となる易入球遊技状態に変換させる遊技状態変換手段とを備えた弾球遊技機において、前記遊技状態変換手段は、前記大当り遊技の終了に伴って、前記通常遊技状態に比して前記第一特別図柄および第二特別図柄の平均変動時間を短くする時短遊技状態に変換させる大当り時短移行処理を備えたものであって、前記大当り時短移行処理により変換される時短遊技状態として、前記通常遊技状態に比して前記第一特別図柄の平均変動時間が短く且つ該第一特別図柄の平均変動時間に比して前記第二特別図柄の平均変動時間が短くなる第一時短遊技状態と、前記第一時短遊技状態における該第一特別図柄の平均変動時間に比して該第一特別図柄と該第二特別図柄との平均変動時間が短くなる第二時短遊技状態とを備え、前記大当り時短移行処理は、前記当否判定手段により前記大当り判定された場合に、予め定められた選択確率に従って、大当り遊技の終了に伴って変換させる前記第一時短遊技状態または第二時短遊技状態を選択決定する処理内容を備えたものであることを特徴とする弾球遊技機である。
ここで、前記「第一変動条件」は、第一始動口への遊技球の入球により抽出した乱数に基づいて当否判定手段が当否判定を行うことに定めることが好適である。例えば、第一始動口への入球により抽出した乱数を第一保留記憶として記憶し、当否判定手段が該第一保留記憶の消化により当否判定を行う構成にあって、該第一保留記憶を消化することを、第一変動条件と定めることができる。また、第一始動口への入球により抽出した乱数を保留記憶として記憶せずに、直ぐに該乱数に基づいて当否判定する構成にあっては、該乱数を当否判定することを、第一変動条件と定めることができる。
前記「第二変動条件」は、前記第一変動条件と同様に、第二始動口への遊技球の入球により抽出した乱数に基づいて当否判定手段が当否判定を行うことに定めることが好適である。例えば、第二始動口への入球により抽出した乱数を第二保留記憶として記憶する構成では、該第二保留記憶を消化することを、第二変動条件と定めることができる。また、第二始動口への入球により抽出した乱数を保留記憶として記憶せずに、直ぐに該乱数に基づいて当否判定する構成にあっては、該乱数を当否判定することを、第二変動条件と定めることができる。
前記「易入球遊技状態」は、第二始動口へ入球容易な遊技状態であることから、例えば、通常遊技状態に比して、第二始動口が開放され易くなる状態、該第二始動口の開放時間が長くなる状態などとすることが好適である。
前記「第一特別図柄の平均変動時間」は、変動開始からハズレ判定結果を示す図柄態様(以下、ハズレ図柄態様という)で停止表示するまでに要する第一特別図柄の変動時間の平均と、変動開始から大当り判定結果以外の判定結果を示す図柄態様で停止表示するまでの変動時間の平均と、変動開始から停止表示(大当り判定結果を含む全ての判定結果を示す図柄態様の停止表示)までの変動時間の平均とのいずれであっても良い。同様に、「第二特別図柄の平均変動時間」は、変動開始からハズレ図柄態様で停止表示するまでに要する第二特別図柄の変動時間の平均と、変動開始から大当り判定以外の判定結果を示す図柄態様で停止表示するまでの変動時間の平均と、変動開始から停止表示(大当り判定を含む全ての判定結果を示す図柄態様の停止表示)までの変動時間の平均とのいずれであっても良い。
また、「平均変動時間が短くなる」とは、リーチ演出の有無に関係無く平均変動時間が短くなるように、特別図柄の変動時間が設定されている構成に限らず、例えば、予め設定された特別図柄の変動時間が同じであっても、該リーチ演出の実行確率を低くすることによって、該リーチ演出が実行され難くして、相対的に平均変動時間が短くなる構成も含む。すなわち、実質的に平均変動時間が短くなる構成であれば、本発明に含まれる。
前記「選択確率」は、第一時短遊技状態を選択決定するための確率と、第二時短遊技状態を選択決定するための確率とであって、両者が同じであっても良いし、相互に異なっていても良い。さらに、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれか一方を選択するように設定されていても良いし、両者を選択しない場合があるように設定されていても良い。尚、後者では、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態以外の遊技状態が選択される場合があるようになっていても良い。
かかる構成にあっては、大当り遊技の終了に伴って、第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に選択的に移行可能としたものであり、第一時短遊技状態に移行されると、少なくとも第一特別図柄の平均変動時間が第二時短遊技状態に比して長くなることから、単位時間当りに実行可能な第一特別図柄の変動回数が該第二時短遊技状態に比して少なくなる。そのため、大当り遊技後に第一時短遊技状態に移行すると、第二時短遊技状態に移行した場合に比して、単位時間当りに増加する累積変動回数が少なくなるから、累積変動回数が閾数値に達するまで(易入球遊技状態に変換されるまで)に要する時間が増える傾向にある。換言すれば、大当り遊技後に第二時短遊技状態に移行すると、易入球遊技状態への変換までに要する時間が短くなる。このように大当り遊技の終了後に第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれに移行するかによって、易入球遊技状態への移行に至る経緯に比較的大きな変化を生じさせ得ることから、累積変動回数の閾数値到達により易入球遊技状態に移行することで発揮される遊技の多様性を、効果的に高めることができる。したがって、本構成によれば、易入球遊技状態に至る経緯で従来に無い変化に富んだ遊技が行われ、遊技の興趣を飛躍的に向上できる。
本発明にかかる参考発明は、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第一始動口と、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開放状態と入球不能または入球困難な閉鎖状態とに変換される第二始動口と、第一特別図柄を変動表示する第一特別図柄表示装置と、第二特別図柄を変動表示する第二特別図柄表示装置と、前記第一始動口および第二始動口への遊技球入球に起因して、所定の乱数を抽出する乱数抽出手段と、前記乱数抽出手段により抽出された乱数に基づいて、当否判定する当否判定手段と、所定の第一変動条件の成立を契機として、前記第一特別図柄表示装置で第一特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第一特別図柄制御手段と、所定の第二変動条件の成立を契機として、前記第二特別図柄表示装置で第二特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第二特別図柄制御手段と、前記当否判定手段により大当り判定された場合に、当該大当り判定を示す図柄態様で前記第一特別図柄または前記第二特別図柄が停止表示されることに基づいて、大入賞口を開放させる大当り遊技を実行する特別遊技制御手段と、前記第一特別図柄と前記第二特別図柄との変動回数を累積すると共に、該累積した累積変動回数を、少なくとも前記当否判定手段により大当り判定されることに基づいてクリアする変動計数手段と、前記変動計数手段により累積された累積変動回数が所定の閾数値に達すると、通常遊技状態に比して前記第二始動口へ入球容易となる易入球遊技状態に変換させる遊技状態変換手段とを備えた弾球遊技機において、前記当否判定手段は、前記乱数抽出手段により抽出された乱数に基づいて、時短当りか否かを判定する処理内容を備え、さらに、前記遊技状態変換手段は、前記当否判定手段により時短当り判定された場合に、当該時短当り判定を示す図柄態様で前記第一特別図柄または第二特別図柄が停止表示されることに基づいて、前記通常遊技状態に比して前記第一特別図柄および第二特別図柄の平均変動時間を短くする時短遊技状態に変換させる当選時短移行処理を備えたものであって、前記当選時短移行処理により変換される時短遊技状態として、前記通常遊技状態に比して前記第一特別図柄の平均変動時間が短く且つ該第一特別図柄の平均変動時間に比して前記第二特別図柄の平均変動時間が短くなる第一時短遊技状態と、前記第一時短遊技状態における該第一特別図柄の平均変動時間に比して該第一特別図柄と該第二特別図柄との平均変動時間が短くなる第二時短遊技状態とを備え、前記当選時短移行処理は、前記当否判定手段により前記時短当り判定された場合に、予め設定された選択確率に従って、前記第一特別図柄または第二特別図柄の変動停止に伴って変換される前記第一時短遊技状態または第二時短遊技状態を選択決定する処理内容を備えたものであることを特徴とする弾球遊技機である。
ここで、「第一変動条件」、「第二変動条件」、「易入球遊技状態」、「第一特別図柄の平均変動時間」、「第二特別図柄の平均変動時間」、「平均変動時間が短くなる」、「選択確率」は、前述した通りである。
かかる構成にあっては、当否判定手段によって、少なくとも大当りと時短当りとに当選するか否かを判定するものであり、時短当り判定された場合に、当該時短当り判定を示す図柄態様(以下、時短当り図柄態様という)で第一特別図柄または第二特別図柄が停止して時短当りが確定すると、第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に選択的に移行され得る。そして、第一時短遊技状態に移行された場合には、少なくとも第一特別図柄の平均変動時間が第二時短遊技状態に比して長くなることから、単位時間当りに実行可能な第一特別図柄の変動回数が少なくなる。そのため、時短当り確定に伴って第一時短遊技状態に移行すると、第二時短遊技状態に移行した場合に比して、単位時間当りに増加する累積変動回数が少なくなるから、累積変動回数が閾数値に達するまで(易入球遊技状態に変換されるまで)に要する時間が増える傾向にある。特に、当否判定手段による時短当り判定は、累積変動回数を累積している間に複数回発生する可能性があることから、第一時短遊技状態に変換される回数が多くなるにつれて、前記した易入球遊技状態への変換までに要する時間が増える。換言すれば、時短当り判定による第二時短遊技状態への変換回数が増えるにつれて、易入球遊技状態への変換までに要する時間が短くなる。このように時短当り確定に伴って第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれに移行するかによって、易入球遊技状態への移行に至る経緯に比較的大きな変化が生じ得ることから、累積変動回数の閾数値到達により易入球遊技状態に移行することで発揮される遊技の多様性を、効果的に高めることができる。したがって、本構成によれば、易入球遊技状態に至る経緯で従来に無い変化に富んだ遊技が行われ、遊技の興趣を飛躍的に向上できる。
本発明は、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第一始動口と、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開放状態と入球不能または入球困難な閉鎖状態とに変換される第二始動口と、第一特別図柄を変動表示する第一特別図柄表示装置と、第二特別図柄を変動表示する第二特別図柄表示装置と、前記第一始動口および第二始動口への遊技球入球に起因して、所定の乱数を抽出する乱数抽出手段と、前記乱数抽出手段により抽出された乱数に基づいて、当否判定する当否判定手段と、所定の第一変動条件の成立を契機として、前記第一特別図柄表示装置で第一特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第一特別図柄制御手段と、所定の第二変動条件の成立を契機として、前記第二特別図柄表示装置で第二特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第二特別図柄制御手段と、前記当否判定手段により大当り判定された場合に、当該大当り判定を示す図柄態様で前記第一特別図柄または前記第二特別図柄が停止表示されることに基づいて、大入賞口を開放させる大当り遊技を実行する特別遊技制御手段と、前記第一特別図柄と前記第二特別図柄との変動回数を累積すると共に、該累積した累積変動回数を、少なくとも前記当否判定手段により大当り判定されることに基づいてクリアする変動計数手段と、前記変動計数手段により累積された累積変動回数が所定の閾数値に達すると、通常遊技状態に比して前記第二始動口へ入球容易となる易入球遊技状態に変換させる遊技状態変換手段とを備えた弾球遊技機において、前記当否判定手段は、前記乱数抽出手段により抽出された乱数に基づいて、時短当りか否かを判定する処理内容を備え、さらに、前記遊技状態変換手段は、前記当否判定手段により時短当り判定された場合に、当該時短当り判定を示す図柄態様で前記第一特別図柄または第二特別図柄が停止表示されることに基づいて、前記通常遊技状態に比して前記第一特別図柄および第二特別図柄の平均変動時間を短くする時短遊技状態に変換させる当選時短移行処理と、前記当否判定手段による大当り判定に基づいて実行された大当り遊技の終了に伴って、前記通常遊技状態に比して前記第一特別図柄および第二特別図柄の平均変動時間を短くする時短遊技状態に変換させる大当り時短移行処理とを備えたものであって、前記当選時短移行処理と前記大当り時短移行処理とにより変換される時短遊技状態として、前記通常遊技状態に比して前記第一特別図柄の平均変動時間が短く且つ該第一特別図柄の平均変動時間に比して前記第二特別図柄の平均変動時間が短くなる第一時短遊技状態と、前記第一時短遊技状態における該第一特別図柄の平均変動時間に比して該第一特別図柄と該第二特別図柄との平均変動時間が短くなる第二時短遊技状態とを備え、前記当選時短移行処理は、前記当否判定手段により前記時短当り判定された場合に、予め設定された選択確率に従って、前記第一特別図柄または第二特別図柄の変動停止に伴って変換される前記第一時短遊技状態または第二時短遊技状態を選択決定する処理内容を備え、前記大当り時短移行処理は、前記当否判定手段により前記大当り判定された場合に、予め設定された選択確率に従って、大当り遊技の終了に伴って変換させる前記第一時短遊技状態または第二時短遊技状態を選択決定する処理内容を備えたものであることを特徴とする弾球遊技機である。
ここで、「第一変動条件」、「第二変動条件」、「易入球遊技状態」、「第一特別図柄の平均変動時間」、「第二特別図柄の平均変動時間」、「平均変動時間が短くなる」、「選択確率」は、前述した通りである。また、「当否判定手段」は、少なくとも大当りと時短当りとに当選するか否かを判定するものである。
かかる構成にあっては、大当り遊技の終了に伴って、第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に選択的に移行可能とすると共に、時短当り図柄態様で第一特別図柄または第二特別図柄が停止することによる時短当りの確定に伴って、第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に選択的に移行され得る。そして、第一時短遊技状態に移行された場合には、少なくとも第一特別図柄の平均変動時間が第二時短遊技状態に比して長くなることから、単位時間当りに実行可能な第一特別図柄の変動回数が少なくなる。そのため、時短当り確定に伴って第一時短遊技状態に移行すると、第二時短遊技状態に移行した場合に比して、単位時間当りに増加する累積変動回数が少なくなるから、累積変動回数が閾数値に達するまで(易入球遊技状態に変換されるまで)に要する時間が増える傾向にある。ここで、当否判定手段による時短当り判定は、累積変動回数を累積している間に複数回発生する可能性があることから、第一時短遊技状態に変換される回数が多くなるにつれて、前記した易入球遊技状態への変換までに要する時間が増える。換言すれば、時短当り判定による第二時短遊技状態への変換回数が増えるにつれて、易入球遊技状態への変換までに要する時間が短くなる。さらに、大当り遊技後に第二時短遊技状態に変換された場合にも、易入球遊技状態への変換までに要する時間が短くなる。
このように大当り遊技の終了および時短当り確定に伴って第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれに移行するかによって、易入球遊技状態への移行に至る経緯に比較的大きな変化が生じ得ることから、累積変動回数の閾数値到達により易入球遊技状態に移行することで発揮される遊技の多様性を、効果的に高めることができる。したがって、本構成によれば、易入球遊技状態に至る経緯で従来に無い変化に富んだ遊技が行われ、遊技の興趣を飛躍的に向上できる。
本発明にかかるパチンコ機1の正面図である。 パチンコ機1の遊技盤2の正面図である。 パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 遊技の仕様の一部を説明する図表である。 (A)第一特別図柄の大当り図柄態様と大当り遊技の内容との関係を示す図表と、(B)第二特別図柄の大当り遊技態様と大当り遊技の内容との関係を示す図表である。 メインルーチンの概要を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 第一特別図柄当否判定処理を示すフローチャート1である。 第一特別図柄当否判定処理を示すフローチャート2である。 第一特別図柄当否判定処理を示すフローチャート3である。 第一特別図柄当否判定処理を示すフローチャート4である。 第一特別図柄当否判定処理を示すフローチャート5である。 第一特別図柄当否判定処理を示すフローチャート6である。 第一特別図柄当否判定処理を示すフローチャート7である。 第二特別図柄当否判定処理を示すフローチャート1である。 第二特別図柄当否判定処理を示すフローチャート2である。 第二特別図柄当否判定処理を示すフローチャート3である。 第二特別図柄当否判定処理を示すフローチャート4である。 第二特別図柄当否判定処理を示すフローチャート5である。 大当り遊技処理を示すフローチャート1である。 大当り遊技処理を示すフローチャート2である。 大当り遊技処理を示すフローチャート3である。 小当り遊技処理を示すフローチャート1である。 小当り遊技処理を示すフローチャート2である。 非時短モード、第一時短モード、および第二時短モードの仕様を説明する図表である。 大当り時短移行条件の成立により第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に移行する流れを示す説明図である。 時短当り移行条件の成立により第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に移行する流れを示す説明図である。 天井移行条件の成立により第二時短遊技状態に移行する流れを示す説明図である。 第一特別図柄と第二特別図柄との変動時間決定に用いられるリーチ演出確率と変動時間テーブルとを示す説明図である。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。また、以下の実施例および別例を適宜組み合わせることも可能である。
図1に示すように、本実施例のパチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51によって構成の各部を保持する構造である。外枠51には、その左側上下に設けられたヒンジ53を介して、内枠(図示せず)が該外枠51に対して開閉可能に取り付けられ、さらに、該内枠の前面に、前枠(ガラス枠)52が該内枠に対して開放可能に取り付けられている。そして、前枠52には、板ガラス61が脱着可能に設けられている。また、板ガラス61の奥側(後側)には、内枠に取り付けられた遊技盤2(図2)が配設されている。
前枠52には、その上部左右に、スピーカ66が配設されており、該スピーカ66から発せられる遊技音や警報音によって、遊技の趣向性を向上させたり、遊技者に注意喚起したりする。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾用のランプ65が複数配設されており、該発光によって遊技の趣向性を向上させる。さらに、前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体的に設けられており、該下皿63の右方に発射ハンドル64が配設されている。この発射ハンドル64は、遊技者によって時計回りに回動操作されることで、図示しない発射装置を可動させて、上皿55から供給される遊技球を遊技盤2の遊技領域3に向かって発射する。
上皿55には、賞球や貸球が払い出される。また、下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受ける構成で、該下皿63内の遊技球を排出する球抜きレバー(図示せず)を備える。この球抜きレバーが遊技者により操作されることで、下皿63に貯まった遊技球を別箱(ドル箱)に移すことができる。
本実施例のパチンコ機1は、所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きなどを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が隣接されている。パチンコ機1には、貸出ボタン57、精算ボタン58、および残高表示装置59を有する精算表示装置94(図3参照)が設けられている。また、上皿55の中央部には、遊技者が操作可能な演出ボタン67、ジョグダイヤル68、および決定スイッチ69が設けられている。
図2は、パチンコ機1の遊技盤2の正面図である。遊技盤2には、ガイドレール2a,2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられ、該遊技領域3には多数の遊技釘(図示せず)が植設されている。遊技領域3には、センターケース5が配設されており、該センターケース5に演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)のLCD画面が前方から視認可能に配設されている。このセンターケース5には、図示しないワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。
センターケース5の直下には、第一始動口11と第二始動口12とが上下に並んで配設されている。上側の第一始動口11は、常時遊技球を入球可能に構成されている一方、下側の第二始動口12は、開閉可能な翼片を備えた普通電動役物13により構成されており、この翼片の開放状態でのみ遊技球を入球可能とする構成である。
さらに、前記普通電動役物13の直下には、大入賞口14が配設されている。大入賞口14は特別電動役物15により構成されており、該特別電動役物15は、大入賞口14を閉鎖する起立位置と該起立位置から前方へ傾動して開放する傾動位置とに位置変換作動する開閉片(図示せず)を備え、該開閉片を前記起立位置とすることで、大入賞口14へ遊技球を入球不能な閉鎖状態とし、前記傾動位置とすることで、大入賞口14へ遊技球を入球可能な開放状態とする。こうした特別電動役物15は、前記開閉片を開閉作動させる大入賞口ソレノイド14b(図3参照)を備えており、該大入賞口ソレノイド14bを駆動制御することによって大入賞口14を前記閉鎖状態と開放状態とに夫々変換制御できる。
また、センターケース5の左方には、遊技球を常時通過可能な普通図柄作動ゲート17が配設されていると共に、前記普通電動役物13の左方には、四個の一般入賞口41が配設されている。これら一般入賞口41は、遊技球を常時入球可能な構成である。さらに、遊技領域3の最下流部には、アウト口16が配設されており、該遊技領域3に発射された遊技球がいずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった場合に、該アウト口16に入球する。
また、遊技盤2の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7、普通図柄保留数表示装置8、第一特別図柄保留数表示装置18、および第二特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第一特別図柄表示装置9および第二特別図柄表示装置10とが配設されている。
図3は、パチンコ機1の電気配線を示すブロック図である。このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。そして、これら各制御装置のCPUにより、2ms周期の割込信号により各ROMに搭載されたプログラムを実行し、各種制御を行う。
主制御装置80には、遊技盤中継端子板74を介して、第一始動口11に入球した遊技球を検出する第一始動口スイッチ11a、第二始動口12に入球した遊技球を検出する第二始動口スイッチ12a、普通図柄作動ゲート17を通過した遊技球を検出する普通ゲートスイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、一般入賞口41に入球した遊技球を夫々検出する各一般入賞口スイッチ41a等からの検出信号が入力される。
主制御装置80は、そのROMに搭載されたプログラムに従って動作して、前記の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、該コマンドを払出制御装置81およびサブ統合制御装置83へ出力する。また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板75を介して、第一特別図柄表示装置9、第二特別図柄表示装置10、および普通図柄表示装置7の表示制御を行うと共に、第一特別図柄保留数表示装置18、第二特別図柄保留数表示装置19、および普通図柄保留数表示装置8の点灯制御を行う。さらに、主制御装置80には、遊技盤中継端子板74を介して、大入賞口ソレノイド14bおよび普通電役ソレノイド13aも接続されている。主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを駆動制御することで大入賞口14を開閉制御し、普通電役ソレノイド13aを駆動制御することで、第二始動口12を開閉制御する。また、主制御装置80は、図柄変動や大当り等の管理用の信号を、外部接続端子板78を介してホールコンピュータ87に出力する。
払出制御装置81は、主制御装置80と双方向通信が可能に構成されており、主制御装置80から送信されるコマンドに応じて払出モータ90を駆動させて賞球を払い出す。本実施例では、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ91の検出信号が、主制御装置80と払出制御装置81とに入力され、両者で賞球の計数を行う構成である。
さらに、払出制御装置81には、満杯スイッチ92および球切れスイッチ93からの信号が入力される。満杯スイッチ92は、下皿63が満杯であることを検出するものであり、この検出に伴って信号を払出制御装置81に出力する。球切れスイッチ93は、球タンク(図示せず)で遊技球の貯留量が少ないこと又は貯留量が無いことを検出するものであり、この検出に伴って信号を払出制御装置81に出力する。払出制御装置81は、これら満杯スイッチ92および球切れスイッチ93から信号を入力すると、払出モータ90を駆動停止させて、賞球の払出作動を停止させる。尚、満杯スイッチ92および球切れスイッチ93は、前記検出した状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、該信号の入力停止によって、払出モータ90の駆動を再開する。
払出制御装置81は、CRユニット端子板79を介してCRユニット56と交信可能であり、貸出コマンドに応じて払出モータ90を駆動させて貸球を払い出す。CRユニット端子板79は、精算表示装置94とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置94に設けられた球貸スイッチと精算スイッチとからの信号が入力される。球貸スイッチは、貸出ボタン57の操作を検出して信号を出力するものであり、精算スイッチは、精算ボタン58の操作を検出して信号を出力するものである。また、払出制御装置81は、発射制御装置84にも接続されており、所定契機で該発射制御装置84へ発射停止コマンドを送信する。
発射制御装置84は、発射モータ97を制御して遊技球を遊技領域3に発射させるものである。この発射制御装置84には、前記した払出制御装置81の他に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ98からのタッチ信号、発射停止スイッチ99からの発射停止信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を回動操作することで出力され、タッチ信号は、遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止信号は、遊技者が発射停止スイッチ99を押すことで出力される。尚、発射制御装置84は、タッチ信号を入力していなければ、遊技球を発射しないように制御すると共に、発射停止信号が入力されているときにも、発射ハンドル64の操作に関わらず、遊技球を発射しないように制御している。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されたデータおよびコマンドを受信し、これらを演出表示制御用、音制御用およびランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンドなどを演出図柄制御装置82へ送信し、音制御用およびランプ制御用のデータを自身に含まれている各制御部位(音声制御装置およびランプ制御装置しての機能部品)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによって、スピーカ66から音声を出力制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって、各種LEDやランプ65を発光制御する。
さらに、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68、および決定スイッチ69等の操作を夫々検出するスイッチが接続されており、各スイッチが遊技者による操作を検出すると、その信号が入力される。尚、ジョグダイヤル68は、演出図柄制御装置82に接続される構成であっても良い。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送信されたデータおよびコマンド(主制御装置80から送信されたものと、サブ統合制御装置83で主制御装置80からの入力および演出ボタン等の入力に基づいて生成されたもの)に基づく制御を行い、特別演出図柄などの演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。尚、サブ統合制御装置83と主制御装置80との間は、演出中継端子板を介して主制御装置80からサブ統合制御装置83への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82との間は、サブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82への一方向通信回路として構成されている。
図示しない電源基板は、外部のAC電源から供給される電力により直流電圧を生成する直流電源として構成されており、該電源基板に設けられた電源スイッチの操作によってパチンコ機1を構成する各部位に電力を供給する。この電源基板は、コンデンサなどから構成されるバックアップ電源を備えており、AC電源から電力供給中に該バックアップ電源に電力を蓄える。これにより、停電時には、主制御装置80等(例えば、主制御装置80のRAM等)に電力供給し、AC電源からの電力供給が停止後も、一定期間にわたって主制御装置80のRAM内のデータが保持される。尚、バックアップ電源は、主制御装置80に設けても良いし、電源基板以外の他の装置に設けて良い。この場合には、電源基板は、AC電源から電力供給されている状態で、バックアップ電源を備えた装置へ供給信号を出力し、電力供給が停止した状態で、バックアップ電源を備えた装置へ停電信号を出力する。
次に、本実施例のパチンコ機1の動作について説明する。
前記遊技領域3を流下した遊技球が第一始動口11に入球(図3の第一始動口スイッチ11aが遊技球を検出)すると、第一特別図柄表示装置9で第一特別図柄が変動を開始すると共に、該入球に起因して抽出された乱数を当否判定する。そして、変動開始から所定変動時間が経過すると、第一特別図柄を停止表示することで、この当否判定の結果が報知される。
ここで、第一始動口11への入球に伴って抽出された乱数は、後述するように、第一保留記憶として記憶される。この第一保留記憶は最大四個まで記憶され、該第一保留記憶の記憶数(以下、第一保留記憶数という)は、第一特別図柄保留数表示装置18の点灯数により表される。こうして記憶された第一保留記憶を消化することにより、前記当否判定と第一特別図柄の変動とが実行される。尚、第一保留記憶数は、第一保留記憶の未消化数を示している。
一方、前記遊技領域3を流下した遊技球が普通図柄作動ゲート17を通過(図3の普通ゲートスイッチ17aが遊技球を検知)すると、普通図柄表示装置7で普通図柄が変動表示を開始すると共に、該入球に起因して抽出された乱数を当否判定する。そして、変動開始から所定時間後に停止した普通図柄が所定の当り態様であると、普通電動役物13の翼片が駆動して、第二始動口12が開放されて該第二始動口12への遊技球が入球可能となる。ここで、普通電動役物13の翼片は、一回の普通図柄の当りによって、後述の非時短モードで0.2秒間の開放を一回実行し、後述の第一時短モードと第二時短モードとで1秒間の開放を三回実行する。
このように開放された第二始動口12に遊技球が入球(図3の第二始動口スイッチ12aが遊技球を検出)すると、第二特別図柄表示装置10で第二特別図柄が変動を開始すると共に、該入球に起因して抽出された乱数を当否判定する。そして、変動開始から所定変動時間が経過すると、第二特別図柄を停止表示することで、この当否判定の結果が報知される。
ここで、第二始動口12への入球に伴って抽出された乱数は、後述するように、第二保留記憶として記憶される。この第二保留記憶は最大四個まで記憶され、該第二保留記憶の記憶数(以下、第二保留記憶数という)は、第二特別図柄保留数表示装置19の点灯数により表される。こうして記憶された第二保留記憶を消化することにより、前記当否判定と第二特別図柄の変動とが実行される。尚、第二保留記憶数は、第二保留記憶の未消化数を示している。
本実施例では、第一特別図柄表示装置9による第一特別図柄の変動表示と、第二特別図柄表示装置10による第二特別図柄の変動表示とを同時並行して実行可能な構成である。すなわち、第一特別図柄と第二特別図柄とを独立して変動表示可能であり、一方を変動表示中であっても、他方の保留記憶を消化して変動表示させることができる。例えば、第一特別図柄の変動表示中に、前記第二始動口12への入球により第二保留記憶が生成されると、当該第二保留記憶が直ちに消化されて第二特別図柄の変動表示が開始される。
前記第一保留記憶の消化により実行される当否判定(後述の第一特別図柄当否判定処理)では、大当りか否かを判定し、大当りと判定された場合には、第一特別図柄表示装置9で第一特別図柄を所定の大当り図柄態様で停止させて、大当りを確定する。さらに、本実施例にあっては、第一保留記憶の消化により、時短当りか否かの判定を実行する。このように第一保留記憶の消化による当否判定では、大当り、時短当り、又はハズレを判定する。ここで、本実施例にあっては、後述する通常遊技状態で時短当りと判定された場合には、第一特別図柄表示装置9で第一特別図柄を所定の時短当り図柄態様で停止させて、時短当りを確定する一方、該通常遊技状態以外の遊技状態で時短当りと判定された場合には、当該時短当りを無効として、第一特別図柄をハズレ図柄態様で停止させてハズレを確定する。
一方、前記第二保留記憶の消化により実行される当否判定(後述の第二特別図柄当否判定処理)では、大当りか否かを判定し、大当りと判定された場合には、第二特別図柄表示装置10で第二特別図柄を所定の大当り図柄態様で停止させて、大当りを確定する。さらに、本実施例にあっては、第二保留記憶の消化により、小当りか否かの判定を実行する。そして、小当りと判定された場合には、第二特別図柄表示装置10で第二特別図柄を所定の小当り図柄態様で停止させて、小当りを確定する。このように第二保留記憶の消化による当否判定では、大当り、小当り、又はハズレを判定する。
尚、本実施例は、第一特別図柄と第二特別図柄とを同時に変動表示可能な構成であることから、一方の大当りと、他方の大当り、小当り、および時短当りとが重複しないようにしている。すなわち、第一特別図柄と第二特別図柄との一方が変動中に、他方が大当り図柄態様で停止して大当りを確定すると、該一方を直ちにハズレ図柄態様で停止してハズレを確定する。
前記のように第一特別図柄および第二特別図柄の停止表示により大当りが確定すると、大入賞口14を開放する大当り遊技を実行する。大当り遊技は、大入賞口14を開放する開放ラウンドを、インターバルを介して所定回数繰り返し実行する。また、第一特別図柄の停止表示により時短当りが確定した場合には、後述する第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に移行する。この第一時短遊技状態および第二時短遊技状態については、詳細を後述する。また、第二特別図柄の停止表示により小当りが確定すると、大入賞口14を一回開閉する小当り遊技を実行する。ここで、本実施例では、第一保留記憶の消化のみで時短当りか否かの判定を行うことから、第二保留記憶の消化(第二特別図柄の変動)により時短当りが発生しない。そして、第二保留記憶の消化でのみ小当りか否かの判定を行うことから、第一保留記憶の消化(第一特別図柄の変動)によって小当りが発生しない。
ここで、本実施例では、開放ラウンドのラウンド数が異なる二種類の大当り遊技を備えており、前記した第一保留記憶または第二保留記憶の消化による当否抽選で大当りと判定された場合に、いずれか一の大当り遊技を選択的に実行する。この大当り遊技の選択は、後述するように、第一始動口11と第二始動口12への入球により抽出される乱数(後述する第一,第二大当り図柄決定用乱数)に基づいて行われる。
二種類の大当り遊技は、図4,5に示すように、大入賞口14を開放する開放ラウンドが10回繰り返されるロングタイプと、該開放ラウンドが4回繰り返されるショートタイプとであり、各開放ラウンドはインターバルを挟んで繰り返される。そして、いずれのタイプにあっても、各開放ラウンドでは、大入賞口14の開放時間が30秒経過するか、該大入賞口14に10個(規定数)の遊技球が入賞すると、該大入賞口14を閉鎖して終了する。こうした大当り遊技では、ラウンド数の多いロングタイプが実行された場合に、ショートタイプに比して多くの遊技球を大入賞口14に入球可能である。
また、前記した小当り遊技は、大入賞口14を1.5秒間開放する作動を一回行うものである。こうした小当り遊技では、前記した大当り遊技に比して、賞球の獲得が困難である。
次に、本実施例のパチンコ機1の仕様について説明する。以下では、賞球数、大当り当選確率、時短当り当選確率、小当り当選確率、普通図柄の当選確率、および各遊技状態について説明する。その他の仕様については、従来と同様であることから、説明を省略した。
図4に示すように、各始動口11,12、大入賞口14、および一般入賞口41に入球すると、夫々に設定された数の賞球が払い出される。具体的には、第一始動口11への入球毎に3個の賞球が、第二始動口12への入球毎に5個の賞球が、大入賞口14への入球毎に13個の賞球が、一般入賞口41への入球毎に5個の賞球が、夫々払い出される。
また、本実施例の構成は、前記した当否判定で大当りに当選する確率を高くする機能を有するものであり、いわゆる確率変動機として構成されている。本構成における遊技は、大入賞口14を閉鎖したままで進行する遊技と該大入賞口14を開放する前記の大当り遊技とに大別され、大入賞口14を閉鎖したまま進行する遊技には、通常遊技状態、確変遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態が設定されている。
前記通常遊技状態は、「低確率モード/非時短モード」とする遊技状態であり、確変遊技状態は、「高確率モード/第二時短モード」とする遊技状態である。一方、第一時短遊技状態は、「低確率モード/第一時短モード」とする遊技状態であり、第二時短遊技状態は、「低確率モード/第二時短モード」とする遊技状態である。
低確率モードでは、予め設定された低当選確率を有効として、大当りか否かの当否判定を行い、前記高確率モードでは、該低当選確率よりも高い高当選確率を有効として、該当否判定を行う。すなわち、大当りか否かを判定する大当り当選確率には、前記低当選確率と高当選確率とが定められており、該低当選確率は、前記通常遊技状態と第一,第二時短遊技状態とにおける前記当否判定で用いられ、該高当選確率は、前記確変遊技状態における前記当否判定で用いられる。本実施例では、図4に示すように、低確率モードにおける低当選確率が1/300であり、高確率モードにおける高当選確率が1/30である。
前記第一時短モードおよび第二時短モードは、第一特別図柄と第二特別図柄との夫々の平均変動時間を非時短モードに比して短縮し且つ普通図柄の変動時間を該非時短モードに比して短縮する機能(以下、時短機能という)と、普通図柄の当選確率を該非時短モードに比して高確率とし且つ該非時短モードに比して前記第二始動口12の開放時間を延長する機能(以下、開放延長機能という)とを備える。こうした時短機能と開放延長機能とにより、確変遊技状態および第一,第二時短遊技状態では、通常遊技状態に比して、単位時間当りの第一,第二特別図柄の変動回数と普通図柄の変動回数とが増える傾向となると共に、第二始動口12に入球し易くなる。ここで、本実施例にあっては、第一時短モードと第二時短モードとで同じ開放延長機能が設定されている。具体的には、図4に示すように、普通図柄の当選確率が、非時短モードで1/10である一方、第一時短モードと第二時短モードとで9/10である。そして、第二始動口12の開放作動は、非時短モードで約0.2秒間の開放を一回行い、第一時短モードと第二時短モードとで約1秒間の開放を三回行う。
尚、第一時短モードと第二時短モードとの前記時短機能は、本発明の要部に係ることから、詳細は後述する。さらに、大当り遊技後と時短当り確定とにより第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に選択的に移行することについても、本発明の要部に係ることから、詳細は後述する。
前記した確変遊技状態は、大当り遊技の終了に伴って移行可能な遊技状態であり、当該遊技状態で、第一特別図柄の変動回数と第二特別図柄の変動回数との合計数(以下、特図変動回数という)が確変用の上限数値に達すること、または第一特別図柄と第二特別図柄とのいずれかが後述の大当り図柄態様で確定表示されること(大当り遊技が開始されること)を終了条件として、終了する。そして、確変遊技状態で前記特図変動回数が前記確変用の上限数値に達した場合には、前記通常遊技状態へ移行する。尚、本実施例にあって、確変用の上限数値は、100回に設定されている(図5参照)。
さらに、本実施例の構成は、リミッタ機能を備えており、前記確変遊技状態が大当り遊技を介して所定回数連続すると、次の大当り遊技の終了後には、通常遊技状態へ移行するようにしている。具体的には、確変遊技状態が大当り遊技を介して9回連続すると、10回目の大当り遊技後に通常遊技状態へ移行する。すなわち、本実施例では、確変遊技状態を介して繰り返される大当り遊技が、最大10回まで連続可能であり(換言すると、連荘回数の上限が10回)、確変遊技状態の連続発生可能な上限回数(リミット回数)が9回に設定されている。
前記した第一時短遊技状態と第二時短遊技状態は、大当り遊技の終了に伴って移行可能な遊技状態であると共に、前述したように通常遊技状態で第一特別図柄による時短当りの確定に伴って、該通常遊技状態から移行可能な遊技状態である。さらに、第二時短遊技状態は、後述する累積変動回数が所定の閾数値に達すること条件(以下、天井移行条件という)として、通常遊技状態から移行する遊技状態である。すなわち、大当り遊技の終了後には、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれかに移行する場合があり、前記時短当り確定した場合には、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれかに移行する。そして、前記天井移行条件が成立した場合には、第二時短遊技状態に移行する。
ここで、本実施例にあっては、第一保留記憶の消化により時短当りを判定する確率(以下、時短当り当選確率という)が、1/150に設定されている(図4参照)。
前記天井移行条件は、前記した低確率モード(通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態)における、第一特別図柄の変動回数と第二特別図柄の変動回数との合計数(累積変動回数)が、所定の閾数値に達することに設定されている。すなわち、前記累積変動回数が閾数値に達することにより前記天井移行条件が成立し、これに伴って第二時短遊技状態に移行する。この累積変動回数は、電源投入などで実行されるRAMクリア時と、大当り遊技の開始時(大当り確定時)又は終了時とでクリアされる。尚ここで、第一,第二特別図柄の変動回数は、第一,第二保留記憶の消化により当否判定する回数と実質的に同じであることから、前記累積変動回数は、第一保留記憶の消化により当否判定した回数と第二保留記憶の消化により当否判定した回数との合計数(所謂、累積判定回数)と換言できる。
尚、本実施例にあって、前記天井移行条件の閾数値が900回に設定されている。すなわち、通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態での第一保留記憶の消化と第二保留記憶の消化とにより当否判定した回数の合計(大当り確定しない第一特別図柄の変動と第二特別図柄の変動との合計数)が、900回(閾数値)に達すると、第二時短遊技状態に移行する。
こうした第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とは、夫々の遊技状態で前記特図変動回数が所定の時短上限値に達すること、および第一特別図柄と第二特別図柄とのいずれかが後述の大当り図柄態様で確定表示されること(大当り遊技が開始されること)を終了条件として、終了する。そして、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とで特図変動回数が前記時短上限値に達した場合には、前記通常遊技状態へ移行する。
ここで、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との終了条件である前記時短上限値は、該第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とへの移行条件に応じて、夫々設定されている。すなわち、大当り遊技の終了に伴って移行した場合(後述する大当り時短移行条件が成立した場合)には、前記特図変動回数が大当り遊技後用の時短上限値に達することによって、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との終了条件(以下、大当り時短終了条件という)が成立する。また、前記天井移行条件の成立により移行した場合には、前記特図変動回数が天井用の時短上限値に達することによって、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との終了条件(以下、天井時短終了条件という)が成立する。また、前記時短当りの確定により移行した場合(後述する時短当り移行条件が成立した場合)には、前記特図変動回数が時短当り用の時短上限値に達することによって、第二時短遊技状態の終了条件(以下、時短当り終了条件という)が成立する。尚、本実施例にあっては、大当り遊技後用の時短上限値が100回に設定され、天井用の時短上限値が1000回に設定され、時短当り用の時短上限値が50回に設定されている。
また、本実施例では、前記した第二保留記憶の消化による当否判定で小当りに当選する小当り当選確率が、各遊技状態に関係無く、一律(例えば、1/60)に設定されている。尚、本実施例では、小当り当選確率を一律としたが、これに限らず、前記の大当り当選確率と同様に、低確率モードと高確率モードとで異なる小当り当選確率が設定された構成としても良い。
次に、第一,第二特別図柄の大当り図柄態様について、図5を用いて説明する。
前述したように、第一特別図柄は、第一保留記憶の消化に基づいて第一特別図柄表示装置9で変動表示され、変動時間の経過後に、当否判定の結果を示す図柄態様で停止表示される。第一保留記憶の消化では、当否判定により大当り、時短当り、又はハズレを判定することから、第一特別図柄は、大当りを示す図柄態様(大当り図柄態様)、時短当りを示す図柄態様(時短当り図柄態様)、またはハズレを示す図柄態様(ハズレ図柄態様)で停止表示して、大当り、時短当り、又はハズレを確定する。尚、前述したように、時短当り判定した場合には、通常遊技状態(非時短モード)に限って、第一特別図柄を時短当り図柄態様で停止表示して時短当りを確定する。一方、通常遊技状態以外の遊技状態(第一時短モード、第二時短モード)では、時短当り判定した場合に、当該時短当りを無効として、第一特別図柄をハズレ図柄態様で停止表示してハズレを確定する。
同様に、第二特別図柄は、第二保留記憶の消化に基づいて第二特別図柄表示装置10で変動表示され、変動時間の経過後に、当否判定の結果を示す図柄態様で停止表示される。第二保留記憶の消化では、当否判定により大当り、小当り、又はハズレ判定することから、第二特別図柄は、大当りを示す図柄態様(大当り図柄態様)、小当りを示す図柄態様(小当り図柄態様)、またはハズレを示す図柄態様(ハズレ図柄態様)で停止表示して、大当り、小当り、またはハズレを確定する。
第一特別図柄と第二特別図柄とには、夫々10種類の大当り図柄態様が予め定められており、当否判定により大当り判定された場合に、第一,第二保留記憶の大当り図柄決定用乱数に従って、いずれか一の大当り図柄態様が決定される。
本実施例にあって、第一特別図柄には、図5(A)に示すように、第1~第10大当り図柄態様が定められており、各大当り図柄態様に、大当り遊技の内容と該大当り遊技後の遊技状態とが夫々割り当てられている。
第1~第4大当り図柄態様には、10回のラウンド数を定めた大当り遊技と、前記した通常遊技状態とが割り当てられている。すなわち、第一特別図柄が第1~第4大当り図柄態様のいずれかで停止表示して確定すると、開放ラウンドを10回繰り返す大当り遊技が実行され、該大当り遊技後に通常遊技状態(低確率モード/非時短モード)に移行する。
第5大当り図柄態様には、4回のラウンド数を定めた大当り遊技と、前記した第一時短遊技状態とが割り当てられている。すなわち、第一特別図柄が第5大当り図柄態様で停止表示して確定すると、開放ラウンドを4回繰り返す大当り遊技が実行され、該大当り遊技後に第一時短遊技状態(「低確率モード/第一時短モード」)に移行する。また、第6大当り図柄態様には、4回のラウンド数を定めた大当り遊技と、前記した第二時短遊技状態とが割り当てられている。すなわち、第一特別図柄が第6大当り図柄態様で停止表示して確定すると、開放ラウンドを4回繰り返す大当り遊技が実行され、該大当り遊技後に第二時短遊技状態(「低確率モード/第二時短モード」)に選択的に移行する。
第7~第10大当り図柄態様には、4回のラウンド数を定めた大当り遊技と、前記した確変遊技状態とが割り当てられている。すなわち、第一特別図柄が第7~第10大当り図柄態様のいずれかで停止表示して確定すると、開放ラウンドを4回繰り返す大当り遊技が実行され、該大当り遊技後に確変遊技状態(高確率モード/第二時短モード)に移行する。
こうした第1~第10大当り図柄態様の選択は、予め定められた選択確率に従って行われる。すなわち、第一保留記憶の消化による当否抽選で大当り判定すると、各選択確率に従って第1~第10大当り図柄態様が選択され、第一特別図柄を変動した後に、いずれかの大当り図柄態様で停止して確定表示される。具体的には、第1~第4大当り図柄態様の選択確率が2/20、第5大当り図柄態様の選択確率が4/20、第6大当り図柄態様の選択確率が4/20、第7~第10大当り図柄態様の選択確率が10/20に定められている。尚ここで、第5大当り図柄態様と第6大当り図柄態様とのいずれかが選択される確率は、8/20となる。
さらに、本実施例の構成では、前記したリミッタ機能を有していることから、確変遊技状態が大当り遊技を介して9回(リミット回数)繰り返されると、この確変遊技状態(連続9回目の確変遊技状態)では、大当り確定した場合に、第1~第4大当り図柄態様の選択確率が20/20となり、大当り遊技後に必ず通常遊技状態へ移行する。
第二特別図柄には、図5(B)に示すように、第11~第20大当り図柄態様が定められており、前述の第一特別図柄と同様に、各大当り図柄態様に、大当り遊技の内容と該大当り遊技後の遊技状態とが夫々割り当てられている。
第11,第12大当り図柄態様には、10回のラウンド数を定めた大当り遊技と、前記した通常遊技状態とが割り当てられている。すなわち、第二特別図柄が第11,12大当り図柄態様のいずれかで停止表示して確定すると、開放ラウンドを10回繰り返す大当り遊技が実行され、該大当り遊技後に通常遊技状態(低確率モード/非時短モード)に移行する。
第13大当り図柄態様には、10回のラウンド数を定めた大当り遊技と、前記した第一時短遊技状態が割り当てられている。すなわち、第二特別図柄が第13大当り図柄態様で停止表示して確定すると、開放ラウンドを10回繰り返す大当り遊技が実行され、該大当り遊技後に第一時短遊技状態(「低確率モード/第一時短モード」)に移行する。また、 第14大当り図柄態様には、10回のラウンド数を定めた大当り遊技と、前記した第二時短遊技状態が割り当てられている。すなわち、第二特別図柄が第14大当り図柄態様で停止表示して確定すると、開放ラウンドを10回繰り返す大当り遊技が実行され、該大当り遊技後に第二時短遊技状態(「低確率モード/第二時短モード」)に移行する。
第15~第20大当り図柄態様には、10回のラウンド数を定めた大当り遊技と、前記した確変遊技状態とが割り当てられている。すなわち、第二特別図柄が第15~第20大当り図柄態様のいずれかで停止表示して確定すると、開放ラウンドを10回繰り返す大当り遊技が実行され、該大当り遊技後に確変遊技状態(高確率モード/第二時短モード)に移行する。
こうした第11~第20大当り図柄態様大当り図柄態様の選択は、予め定められた選択確率に従って行われる。すなわち、第二保留記憶の消化による当否抽選で大当り判定すると、各選択確率に従って第11~第20大当り図柄態様が選択され、第二特別図柄を変動した後に、いずれかの大当り図柄態様で停止して確定表示される。具体的には、第11,第12大当り図柄態様の選択確率が2/20、第13大当り図柄態様の選択確率が2/20、第14大当り図柄態様の選択確率が6/20、第15~第20大当り図柄態様の選択確率が10/20に夫々定められている。尚ここで、第13大当り図柄態様と第14大当り図柄態様とのいずれかが選択される確率は、8/20であり、前記した第5大当り図柄態様と第6大当り図柄態様とのいずれかが選択される確率と同じである。すなわち、本実施例にあっては、第一特別図柄で大当り判定された場合と第二特別図柄で大当り判定されて場合とで、大当り遊技後に時短遊技状態(第一時短遊技状態と第二時短遊技状態)に移行する確率は同じである。
さらに、前述した第一特別図柄の場合と同様に、前記したリミッタ機能によって、連続9回目の確変遊技状態では、大当り確定した場合に、第11,第12大当り図柄態様の選択確率が20/20となり、大当り遊技後に必ず通常遊技状態へ移行する。
次に、主制御装置80で実行される各種プログラムの処理について説明する。
図6に、メインルーチンのフローチャートを示す。メインルーチンは、S10~S80までの本処理と、該本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返されるS85の残余処理とから構成され、2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。マイコンによるハード割り込みが実行されると、先ず正常割込であるか否かを判断する(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いか否かを判断するためのものである。
S10で否定判定(すなわち、正常割り込みでないと判定)されると(S10:No)、初期設定(S15)を実行し、残余処理(S85)に移行する。この初期設定では、例えば、前記RAMの所定領域への所定値の書き込み、第一および第二特別図柄を初期図柄とする等のRAMの作業領域への各初期値の書き込み等が実行される。一方、S10で肯定判定(すなわち、正常割り込みであると判定)されると(S10:Yes)、初期値乱数の更新処理(S20)、大当り決定用乱数の更新処理(S25)、大当り図柄決定用乱数の更新処理(S30)、小当り図柄決定用乱数の更新処理(S35)、時短当り図柄決定用乱数の更新処理(S40)、当り決定用乱数の更新処理(S45)、リーチ判定用乱数の更新処理(S50)、変動パターン決定用乱数の更新処理(S55)、入賞確認処理(S60)、当否判定処理(S65)、特別遊技処理(S70)、不正監視処理(S75)、画像出力処理等の各出力処理(S80)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内で初期値乱数の更新処理(S85)をループ処理する。
次に、主制御装置80で実行する始動入賞処理を、図7のフローチャートを用いて説明する。この始動入賞処理は、前記したメインルーチンの入賞確認処理(S60)でコールされるサブルーチンの一つである。
始動入賞処理では、S100で、第一始動口スイッチ11aが遊技球を検知したか否かを判定する。否定判定の場合には(S100:No)、S120に進み、肯定判定の場合には(S100:Yes)、S105に進む。S105では、第一保留記憶数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S105:Yes)、S120へ進み、否定判定の場合には(S105:No)、S110に進む。
S110では、第一抽出乱数保留記憶処理を実行する。この第一抽出乱数保留記憶処理では、第一大当り決定用乱数、第一大当り図柄決定用乱数、時短当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第一保留記憶として記憶すると共に、第一保留記憶数を示す第一保留数カウンタに1を加算して、該第一保留数カウンタの情報に従って第一特別図柄保留数表示装置18を点灯させるために必要な処理を行う。
S120では、第二始動口スイッチ12aが遊技球を検知したか否かを判定する。否定判定の場合には(S120:No)、始動入賞処理を終了し、肯定判定の場合には(S120:Yes)、S125に進む。S125では、第二保留記憶数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S125:Yes)、始動入賞処理を終了し、否定判定の場合には(S125:No)、S130に進む。
S130では、第二抽出乱数保留記憶処理を実行する。この第二抽出乱数保留記憶処理では、第二大当り決定用乱数、第二大当り図柄決定用乱数、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第二保留記憶として記憶すると共に、第二保留記憶数を示す第二保留数カウンタに1を加算して、該第二保留数カウンタの情報に従って第二特別図柄保留数表示装置19を点灯させるために必要な処理を行う。
次に、主制御装置80で実行する第一特別図柄当否判定処理を、図8~14のフローチャートを用いて説明する。この第一特別図柄当否判定処理は、前記したメインルーチンの当否判定処理(S65)でコールされるサブルーチンの一つである。
第一特別図柄当否判定処理では、図8に示すように、役物連続作動装置の作動中であるか否かを判定する(S150)。そして、肯定判定の場合には(S150:Yes)、第一特別図柄当否判定処理を終了し、否定判定の場合には(S150:No)、S155に進む。S155では、第一特別図柄の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S155:Yes)、S158に進み、否定判定の場合には(S155:No)、S160に進む。
S158では、第一特別図柄の変動時間の時間計測を中断しているか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S158:Yes)、図11のS320に進み、否定判定の場合には(S158:No)、図10のS280に進む。ここで、本実施例にあっては、後述するように、第二特別図柄による小当り確定から小当り遊技の終了までの間で、第一特別図柄の変動時間の時間計測を中断する。S158では、この時間計測の中断中か否かを判定している。
S160では、第一特別図柄の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S160:Yes)、図12のS330に進み、否定判定の場合には(S160:No)、S165に進む。
S165では、第一保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S165:Yes)、S170に進み、否定判定の場合には(S165:No)、第一特別図柄当否判定処理を終了する。S170では、第一保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第一保留記憶を選択して、当該第一保留記憶に記憶された情報(乱数等の数値データ)を第一大当り判定用の所定のバッファに移動させる。こうして第一保留記憶を消化する。
S175では、高確率フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S175:Yes)、S180に進み、否定判定の場合には(S175:No)、S185に進む。
ここで、高確率フラグ=1は、前記した高確率モードであることを示し、該高確率フラグ=0は、前記した低確率モードであることを示す。すなわち、高確率フラグ=1であれば、前記した確変遊技状態(「高確率モード/第二時短モード」)であり、高確率フラグ=0であれば、前記した通常遊技状態(「低確率モード/非時短モード」)、第一時短遊技状態(「低確率モード/第一時短モード」)、または第二時短遊技状態(「低確率モード/第二時短モード」)である。
S180では、高確率モード(高当選確率)に対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)を選択し、選択した確変テーブルに基づいて、第一大当り判定用のバッファに移動された大当り決定用乱数を、大当りか否か判定する。さらに、本実施例では、選択した確変テーブルに基づいて、大当り決定用乱数が、時短当りか否かも判定する。ここで、高確率モードにおける大当りの当選確率は、前述したように1/30である。
このS180の処理後に、図9のS190に進む。
一方、S185では、低確率モード(低当選確率)に対応する当否判定用テーブル(通常テーブル)を選択し、選択した通常テーブルに基づいて、第一大当り判定用のバッファに移動された大当り決定用乱数を、大当りか否か判定する。さらに、本実施例では、選択した通常テーブルに基づいて、大当り決定用乱数が、時短当りか否かも判定する。ここで、低確率モードにおける大当りの当選確率は、前述したように1/300である。
このS185の処理後に、図9のS190に進む。
図9のS190では、第二特別図柄が大当り図柄態様で確定する変動中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S190:Yes)、S250に進み、否定判定の場合には(S190:No)、S195に進む。ここで、肯定判定の場合には、前記したS180又はS185の判定結果に関係無く、強制的にハズレとされる。これにより、第一特別図柄による大当り遊技が、第二特別図柄による大当り遊技と重複しないようにしている。
S195では、S180又はS185の判定結果に基づいて、大当りか否かを判定し、肯定判定の場合には(S195:Yes)、S200に進み、否定判定の場合には(S195:No)、S220に進む。
S200では、消化した第一保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数(第一大当り判定用のバッファ内の大当り図柄決定用乱数)に基づいて、前記した第1~第10大当り図柄態様のなかから一の大当り図柄態様を決定する(図5(A)参照)。
ここで、第1~第10大当り図柄態様の決定は、前述したように、予め定められた選択確率に従って行われる。具体的には、第1~第4大当り図柄態様のいずれかを選択する確率が10%であり、第5,第6大当り図柄態様のいずれかを選択する確率が40%であり(第5大当り図柄態様の選択確率が20%、第6大当り図柄態様の選択確率が20%)、第7~第10大当り図柄態様のいずれかを選択する確率が50%である。すなわち、第一保留記憶の消化により大当り判定した場合に、大当り遊技後に前記した通常遊技状態(低確率モード/非時短モード)に移行する確率が10%であり、第一時短遊技状態(低確率モード/第一時短モード)または第二時短遊技状態(低確率モード/第二時短モード)に移行する確率が40%であり、確変遊技状態(高確率モード/第二時短モード)に移行する確率が50%である。さらに、確変遊技状態(高確率フラグ=1)では、大当り遊技を介して確変遊技状態が連続した回数(確変繰返回数)を参照して、該確変繰返回数が前記リミット回数(9回)に達したか否かを判定する。そして、リミット回数に達していない場合には、前記の選択確率により、第1~第10大当り図柄態様が選択決定される一方、該リミット回数に達している場合には、第1~第4大当り図柄態様のみを選択する選択確率(100%)に従って、該第1~第4大当り図柄態様のいずれか一を決定する。
続くS205の変動パターン決定処理では、消化した第一保留記憶に係る変動パターン決定用乱数およびリーチ判定乱数等(大当り判定用のバッファ内の変動パターン決定用乱数およびリーチ判定乱数等)に基づいて、第一特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて第一特別図柄の変動パターンを決定する。
ここで、この変動パターン決定処理で選択可能な第一特別図柄の変動時間(大当り用の変動時間)が予め定められており、前記した変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等に従って第一特別図柄の変動時間が決定される。尚、本実施例では、大当り確定する場合に必ずリーチ演出を実行することから、このS205の変動パターン決定処理では、該リーチ演出を含む変動時間が決定される。そして、変動時間を決定すると、決定した変動時間に応じてリーチ演出が決まる。
続くS210では、前記S200で決定した大当り遊技内容に従って、大当り遊技のラウンド数と、大当り遊技後の遊技状態とを設定する(図5参照)。ここで、大当り遊技後に通常遊技状態に移行する場合には、前記低確率モード且つ非時短モードにすることを決定する。また、大当り遊技後に第一時短遊技状態に移行する場合には、前記低確率モード且つ第一時短モードにすることを決定し、大当り遊技後に第二時短遊技状態に移行する場合には、前記低確率モード且つ第二時短モードにすることを決定する。また、大当り遊技後に確変遊技状態に移行する場合には、大当り遊技の終了後に前記した高確率モード且つ第二時短モードにすることを決定する。さらに、S210では、大当り遊技に係る演出時間や演出パターン(大当り開始演出と大当り終了演出との演出時間や演出パターン)、およびインターバル時間等も設定する。
このS210の後に、S270に進む。
前記S195の否定判定から続くS220では、変動数カウント処理を実行する。変動数カウント処理では、確変遊技状態(高確率フラグ=1)の場合に、当該遊技状態で実行可能な当否判定の残り回数(前記確変用の上限数値に達するまでの残数=確変回数)をデクリメントする。また、第一時短遊技状態(高確率フラグ=0かつ第一時短フラグ=1)と第二時短遊技状態(高確率フラグ=0かつ第二時短フラグ=1)との場合には、当該遊技状態で実行可能な当否判定の残り回数(前記時短上限値に達するまでの残数=時短回数)をデクリメントする。さらに、時短遊技状態と通常遊技状態との場合には、前記累積変動回数をインクリメントする。
S222では、S180又はS185の判定結果に基づいて、時短当りか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S222:Yes)、S225に進み、否定判定の場合には(S222:No)、S250に進む。
S225では、非時短モード(通常遊技状態)であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S225:Yes)、S230に進み、否定判定の場合には(S225:No)、S250に進む。ここで、本実施例にあっては、通常遊技状態(非時短モード)に限って、時短当り確定により第一時短遊技状態または第二時短遊技状態へ移行可能としている。
S230では、消化した第一保留記憶に係る図柄決定用乱数に基づき時短当り図柄態様(時短当りを示す図柄態様)を決定し、S235に進む。S235では、消化した第一保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等に基づいて、第一特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて第一特別図柄の変動パターンを決定する。すなわち、非時短モードに対応する第一特別図柄の変動時間を選択可能とし、消化した第一保留記憶の変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等により第一特別図柄の変動時間を決定する。尚、この第一特別図柄の変動時間を決定する処理は、本発明の要部にかかることから、詳細は後述する。
続くS240では、時短当りに関する設定を行う。具体的には、時短当りにかかる演出時間や演出パターンなどを設定する。このS240の後に、S270に進む。
また、前記S190の肯定判定、S222の否定判定、およびS225の否定判定から続くS250では、消化した第一保留記憶に係る図柄決定用乱数に基づきハズレ図柄態様(ハズレを示す図柄態様)を決定し、S255に進む。
S255では、消化した第一保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等に基づいて、第一特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて第一特別図柄の変動パターンを決定する。
すなわち、非時短モード、第一時短モード、および第二時短モードを示す第一時短フラグと第二時短フラグとを確認し、第一時短フラグ=0かつ第二時短フラグ=0の場合(非時短モード)には、非時短モードに対応する第一特別図柄の変動時間を選択可能とし、消化した第一保留記憶の変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等により第一特別図柄の変動時間を決定する。また、第一時短フラグ=1の場合(第一時短モード)には、第一時短モードに対応する第一特別図柄の変動時間を選択可能とし、消化した第一保留記憶の変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等により第一特別図柄の変動時間を決定する。また、第二時短フラグ=1の場合(第二時短モード)には、第二時短モードに対応する第一特別図柄の変動時間を選択可能とし、消化した第一保留記憶の変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等により第一特別図柄の変動時間を決定する。尚、この第一特別図柄の変動時間を決定する処理は、本発明の要部にかかることから、詳細は後述する。
続くS260では、ハズレにかかる処理を行い、S270に進む。
S270では、前記S170でデクリメントした後における第一保留記憶数を示す保留数コマンドと、当否判定結果の情報(大当り、時短当り、又はハズレ)を含むコマンドと、第一特別図柄の変動時間や停止態様や変動パターン等を含む変動開始コマンドとをサブ統合制御装置83に送信する。この変動開始コマンドには、第一保留記憶の消化を示す情報と、各種リーチ演出を実行するか否かの情報と、前記確変回数の情報と、時短回数の情報と、累積変動回数の情報とを含む。さらに、消化された第一保留記憶に応じて、第一特別図柄表示装置9を駆動制御して第一特別図柄を変動開始させ、第一特別図柄当否判定処理を終了する。
尚、サブ統合制御装置83は、こうしたコマンドを受信すると、該コマンドに示された情報(第一保留記憶数、第一特別図柄の変動時間、各種リーチ演出の有無、当否判定結果、第一特別図柄の停止態様、大当り遊技内容など)を所定のバッファに記憶する。そして、サブ統合制御装置83は、前記変動開始コマンドに伴って演出図柄制御装置82へコマンドを送信し、該演出図柄制御装置82は、受信した該コマンドに従って演出図柄表示装置6を駆動制御して、第一特別図柄の停止図柄態様および変動パターンの情報に対応する特別演出図柄の変動停止演出とリーチ演出などを決定し、決定した演出を演出図柄表示装置6で表示制御する。
前記したS158の否定判定から続く図10のS280では、小当り遊技フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S280:Yes)、S285に進み、否定判定の場合には(S280:No)、S290に進む。ここで、小当り遊技フラグは、後述するように、小当り遊技中であるか否かを示すものであり、第二特別図柄による小当り確定に伴って1とし、その後に小当り遊技の終了に伴って0とする。
S285では、変動時間中断処理を実行する。この変動時間中断処理では、第一特別図柄の変動時間の時間計測を中断する処理を行う。これにより、小当り遊技中では、第一特別図柄の変動時間を中断させることから、該第一特別図柄が変動停止して大当りや時短当りが確定することが無い。そのため、小当り遊技と大当り遊技とが同時発生しない。さらに、この変動時間中断処理では、第一特別図柄の変動時間の時間計測を中断したことを示す信号を、サブ統合制御装置83に送信する。このS285の後に、第一特別図柄当否判定処理を終了する。
S290では、第一特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S290:Yes)、S295に進み、否定判定の場合には(S290:No)、S310に進む。S295では、第一特別図柄表示装置9を駆動制御し、第一特別図柄の変動表示を終了して、第一特別図柄の確定図柄(すなわち、前記したS200で決定した大当り図柄態様、S230で決定した時短当り図柄態様、又はS250で決定したハズレ図柄態様)を表示させると共に、サブ統合制御装置83に、第一特別図柄の変動停止を示す信号を送信する。このS295の後に、S300に進む。
S300では、前記S295で停止表示させた第一特別図柄が大当り図柄態様であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に進み、否定判定の場合には(S300:No)、第一特別図柄当否判定処理を終了する。S305では、停止フラグ=1とする。この停止フラグは、第一特別図柄による大当りの確定から大当り遊技の終了までと、後述するように第二特別図柄による大当り確定から大当り遊技の終了までとのいずれか間で、1で維持される。すなわち、停止フラグ=1により、大当りを確定したことが示される。
前記したS290の否定判定から続くS310では、停止フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S310:Yes)、S315に進み、否定判定の場合には(S310:No)、第一特別図柄当否判定処理を終了する。ここで、停止フラグ=1の場合は、第二特別図柄の大当り図柄態様を確定表示中であることから、第一特別図柄を、前記したS250で決定したハズレ図柄態様で強制停止させる。尚、第一特別図柄は、前記したS190の肯定判定の場合(第二特別図柄の大当り変動中)に、ハズレ図柄態様を決定して変動開始していることから、該第二特別図柄を大当り確定すると(停止フラグ=1)、強制的に変動終了して該ハズレ図柄態様で停止させる。そして、大当り遊技の終了まで、第一特別図柄の変動が開始されない(第一保留記憶を消化しない)。
前記したS158の肯定判定から続く図11のS320では、小当り遊技フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S320:Yes)、第一特別図柄当否判定処理を終了し、否定判定の場合には(S320:No)、S325に進む。S325では、変動時間再開処理を実行する。この変動時間再開処理では、中断している第一特別図柄の変動時間の時間計測を、前記した変動時間中断処理(S285)で中断した時点から再開する。さらに、この変動時間再開処理では、第一特別図柄の変動時間の時間計測を再開したことを示す信号を、サブ統合制御装置83に送信する。このS325の後に、第一特別図柄当否判定処理を終了する。
また、前記したS160の肯定判定から続く図12のS330では、特別図柄の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S330:Yes)、S335に進み、否定判定の場合には(S330:No)には、第一特別図柄当否判定処理を終了する。S335では、第一特別図柄の確定表示を終了し、S340に進む。S340では、第一特別図柄が大当り図柄態様で確定表示されたか否かを判定し、肯定判定の場合には(S340:Yes)、S345に進み、否定判定の場合には(S340:No)、図13のS430に進む。
S345では高確率フラグを参照して、該高確率フラグ=1であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S345:Yes)、S350に進み、否定判定の場合には(S345:No)、S370に進む。S350では、高確率フラグ=0として、S355に進む。S355では、前記確変回数をクリアして、S360に進む。S360では、第二時短フラグ=0として、S410に進む。
前記S345の否定判定から続くS370では、前記した累積変動回数をクリアして、S375に進む。S375では、第二時短フラグを参照して、第二時短フラグ=1か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S375:Yes)、S380に進み、否定判定の場合には(S375:No)、S385に進む。
S380では、前記した時短回数(第二時短遊技状態における特図変動回数の残数)をクリアして、前記したS360へ進む。ここで、S380でクリアされる時短回数は、後述するS530と、後述する第二特別図柄当否判定処理のS895と、後述する大当り遊技処理のS1145とのいずれかで設定されて、前記S220と該第二特別図柄当否判定処理のS620とで減算処理されたものである。
一方、S385では、第一時短フラグを参照して、第一時短フラグ=1か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S385:Yes)、S390に進み、否定判定の場合には(S385:No)、S410に進む。S390では、第一時短フラグ=0として、S400に進む。S400では、前記した時短回数(第一時短遊技状態における特図変動回数の残数)をクリアして、S410に進む。ここで、S400でクリアされる時短回数は、後述するS520と、後述する大当り遊技処理のS1125とのいずれかで設定されて、前記S220と後述する第二特別図柄当否判定処理のS620とで減算処理されたものである。
S410では、状態指定コマンド送信処理を実行して、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する。ここで、本実施例の状態指定コマンド送信処理(S410)では、高確率フラグと第二時短フラグとの両方がクリアされた場合に、確変遊技状態の終了を示す情報をサブ統合制御装置83に送信し、第一時短フラグのみがクリアされた場合に、第一時短遊技状態の終了を示す情報をサブ統合制御装置83に送信し、第二時短フラグのみがクリアされた場合に、第二時短遊技状態の終了を示す情報をサブ統合制御装置83に送信する。
その後、条件装置作動開始処理(S415)、役物連続作動装置作動開始処理(S420)、大当り開始演出処理(S425)を順次実行することで、大当り遊技を開始し、第一特別図柄当否判定処理を終了する。
一方、前記S340の否定判定から続く図13のS430では、高確率フラグを参照し、高確率フラグ=1であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S430:Yes)、S435に進み、否定判定の場合には(S430:No)、S450に進む。S435では、前記確変回数(確変遊技状態における特図変動回数の残数)を参照し、確変回数=0か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S435:Yes)、S440に進み、否定判定の場合には(S435:No)、S490に進む。S440では、高確率フラグ=0とし、続くS445では、第二時短フラグ=0とする。その後に、S490に進む。
S450では、第一時短フラグを参照し、第一時短フラグ=1であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S450:Yes)、S455に進み、否定判定の場合には(S450:No)、S470に進む。S455では、前記時短回数(第一時短遊技状態における特図変動回数の残数)を参照し、時短回数=0か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S455:Yes)、S460に進み、S460で第一時短フラグ=0として、S490に進む。一方、否定判定の場合には(S455:No)、S490に進む。ここで、S455で判定される時短回数は、前記S400で処理対象とする時短回数と同じである。すなわち、S455の肯定判定(時短回数=0)は、時短当りにより移行された第一時短遊技状態で第一,二特別図柄の変動回数が前記時短当り用の時短上限値(50回)に達したことと、大当り遊技後に移行された第一時短遊技状態で該変動回数が前記大当り遊技後用の時短上限値(100回)に達したこととのいずれかを示す。
前記S450の否定判定から続くS470では、第二時短フラグを参照し、第二時短フラグ=1か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S470:Yes)、S475に進み、否定判定の場合には(S470:No)、図14のS500に進む。S475では、前記時短回数(第二時短遊技状態における特図変動回数の残数)を参照し、時短回数=0か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S475:Yes)、S480に進み、S480で第二時短フラグ=0として、S490に進む。一方、否定判定の場合には(S475:No)、S490に進む。ここで、S475で判定される時短回数は、前記S380で処理対象とする時短回数と同じである。すなわち、S475の肯定判定(時短回数=0)は、時短当りにより移行された第二時短遊技状態で第一,二特別図柄の変動回数が前記時短当り用の時短上限値(50回)に達したことと、大当り遊技後に移行された第二時短遊技状態で該変動回数が前記大当り遊技後用の時短上限値(100回)に達したことと、前記累積変動回数の閾数値到達により移行された第二時短遊技状態で該変動回数が前記天井用の時短上限値(1000回)に達したこととのいずれかを示す。
S490では、状態指定コマンド送信処理を実行する。この状態指定コマンド送信処理(S490)では、高確率フラグと第二時短フラグとの両方がクリアされた場合に、確変遊技状態の終了を示す情報を、サブ統合制御装置83に送信し、第一時短フラグのみがクリアされた場合に、第一時短遊技状態の終了を示す情報をサブ統合制御装置83に送信し、第二時短フラグのみがクリアされた場合に、第二時短遊技状態の終了を示す情報をサブ統合制御装置83に送信する。
前記S470の否定判定から続く図14のS500では、前記した累積変動回数(低確率モードにおける第一特別図柄の変動回数と第二特別図柄の変動回数との合計数)が前記閾数値(900回)に達したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S500:Yes)、S525に進み、否定判定の場合には(S500:No)、S505に進む。ここで、閾数値は、前記した天井移行条件を定めるものであり、S500の肯定判定は、該天井移行条件の成立に相当する。
S525では、第二時短フラグ=1として、S530に進む。S530では、第二時短遊技設定処理を実行する。第二時短遊技設定処理では、第二時短モードの前記時短機能と開放延長機能とを有効とする。すなわち、第二時短モードで前記S235及びS255により第一特別図柄の変動時間を決定するための変動時間テーブルおよびリーチ演出確率と、第二時短モードで後述する第二特別図柄当否判定処理のS635及びS655により第二特別図柄の変動時間を決定するための変動時間テーブルおよびリーチ演出確率とを有効とする。こうして有効とした変動時間テーブルとリーチ演出確率とにより決定される第一,第二特別図柄の変動時間の平均(平均変動時間)は、非時短モードにおける平均変動時間に比して短い。さらに、非時短モードに比して短縮された普通図柄の変動時間(図4参照)を有効とすると共に、非時短モードに比して高い普通図柄の当選確率(図4参照)と、該非時短モードに比して延長された前記第二始動口12の開放時間(普通電動役物13の開放作動パターン)とを有効とする。尚、第二時短モードで有効とする前記変動時間テーブルとリーチ演出確率とは、本発明の要部にかかることから、詳細は後述する。
また、この第二時短遊技設定処理では、第二時短遊技状態で実行可能な第一特別図柄と第二特別図柄との変動回数の上限(=時短回数)を設定する。ここで、累積変動回数が閾数値に達した場合では、前記した天井用の時短上限値(1000回)を前記時短回数とする。一方、時短当りを確定した場合には、前記した時短当り用の時短上限値(50回)を前記時短回数とする。
このS530の後に、S540に進む。
一方、前記S500の否定判定から続くS505では、確定表示された第一特別図柄が時短当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S505:Yes)、S510に進み、否定判定の場合には(S505:No)、第一特別図柄当否判定処理を終了する。
S510では、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれに移行するかを判定する。そして、第一時短遊技状態に移行する場合には(S510:Yes)、S515に進み、第二時短遊技状態に移行する場合には(S510:No)、前記S525に進む。ここで、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれに移行するかの決定は、本発明の要部にかかることから、詳細は後述する。
S515では、第一時短フラグ=1として、S520に進む。S520では、第一時短遊技設定処理を実行する。第一時短遊技設定処理では、第一時短モードの前記時短機能と開放延長機能とを有効とする。すなわち、第一時短モードで前記S235及びS255により第一特別図柄の変動時間を決定するための変動時間テーブルおよびリーチ演出確率と、第一時短モードで後述する第二特別図柄当否判定処理のS635及びS655により第二特別図柄の変動時間を決定するための変動時間テーブルおよびリーチ演出確率とを有効とする。こうして有効とした変動時間テーブルとリーチ演出確率とにより決定される第一,第二特別図柄の変動時間の平均(平均変動時間)は、非時短モードにおける平均変動時間に比して短い。さらに、非時短モードに比して短縮された普通図柄の変動時間(図4参照)を有効とすると共に、非時短モードに比して高い普通図柄の当選確率(図4参照)と、該非時短モードに比して延長された前記第二始動口12の開放時間(普通電動役物13の開放作動パターン)とを有効とする。尚、第一時短モードで有効とする前記変動時間テーブルとリーチ演出確率とは、本発明の要部にかかることから、詳細は後述する。
また、この第一時短遊技設定処理では、前記した時短当り用の時短上限値(50回)を、第一時短遊技状態で実行可能な第一特別図柄と第二特別図柄との変動回数の上限(=時短回数)とする。
このS520の後に、S540に進む。
S540では、状態指定コマンド送信処理を実行する。この状態指定コマンド送信処理(S540)では、第二時短フラグ=1となった場合に、第二時短遊技状態に移行することを示す情報を、サブ統合制御装置83に送信し、第一時短フラグ=1となった場合に、第一時短遊技状態に移行することを示す情報をサブ統合制御装置83に送信する。
次に、主制御装置80で実行する第二特別図柄当否判定処理を、図15~19のフローチャートを用いて説明する。この第二特別図柄当否判定処理は、前記したメインルーチンの当否判定処理(S65)でコールされるサブルーチンの一つである。
第二特別図柄当否判定処理では、図15に示すように、役物連続作動装置の作動中であるか否かを判定し(S550)、肯定判定の場合には(S550:Yes)、第二特別図柄当否判定処理を終了し、否定判定の場合には(S550:No)、S555に進む。S555では、第二特別図柄の変動表示中か否かを判定し、肯定判定の場合には(S555:Yes)、図17のS690に進み、否定判定の場合には(S555:No)、S560に進む。S560では、第二特別図柄の確定表示中か否かを判定し、肯定判定の場合には(S560:Yes)、図18のS730に進み、否定判定の場合には(S560:No)、S565に進む。
S565では、第二保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S565:Yes)、S570に進み、否定判定の場合には(S565:No)、第二特別図柄当否判定処理を終了する。S570では、第二保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第二保留記憶を選択して、当該第二保留記憶に記憶された情報(乱数等の数値データ)を第二大当り判定用の所定のバッファに移動させる。こうして第二保留記憶を消化する。
S575では、高確率フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S575:Yes)、S580に進み、否定判定の場合には(S575:No)、S585に進む。
S580では、高確率モード(高当選確率)に対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)を選択して、選択した確変テーブルに基づいて、第二大当り判定用のバッファに移動された大当り決定用乱数を、大当りか否か判定する。ここで、本実施例では、選択した確変テーブルに基づいて、大当り決定用乱数が、小当りか否かも判定する。このS580の処理後に、図16のS590に進む。
一方、S585では、低確率モード(低当選確率)に対応する当否判定テーブル(通常テーブル)を選択して、選択した通常テーブルに基づいて、第二大当り判定用のバッファに移動された大当り決定用乱数を、大当りか否か判定する。さらに、本実施例では、選択した通常テーブルに基づいて、大当り決定用乱数が、小当りか否かも判定する。このS585の処理後に、図16のS590に進む。
図16のS590では、第一特別図柄が大当り図柄態様で確定する変動中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S590:Yes)、S650に進み、否定判定の場合には(S590:No)、S595に進む。ここで、肯定判定の場合には、前記したS580又はS585の判定結果に関係無く、強制的にハズレとされる。これにより、第二特別図柄による大当り遊技と小当り遊技とが、第一特別図柄による大当り遊技と重複しないようにしている。
S595では、S580又はS585の判定結果に基づいて、大当りか否かを判定し、肯定判定の場合には(S595:Yes)、S600に進み、否定判定の場合には(S595:No)、S620に進む。
S600では、消化した第二保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数(第二大当り判定用のバッファ内の大当り図柄決定用乱数)に基づいて、前記した第11~第20大当り図柄態様のなかから一の大当り図柄態様を決定する(図5(B)参照)。
ここで、第11~第20大当り図柄態様の決定は、前述したように、予め定められた選択確率に従って行われる。具体的には、第11,第12大当り図柄態様のいずれかを選択する確率が10%であり、第13,第14大当り図柄態様のいずれかを選択する確率が40%であり(第13大当り図柄態様の選択確率が10%、第14大当り図柄態様の選択確率が30%)、第15~第20大当り図柄態様のいずれかを選択する確率が50%である。すなわち、第二保留記憶の消化により大当り判定した場合に、大当り遊技後に前記した通常遊技状態(低確率モード/非時短モード)に移行する確率が10%であり、第一時短遊技状態(低確率モード/第一時短モード)または第二時短遊技状態(低確率モード/第二時短モード)に移行する確率が40%であり、確変遊技状態(高確率モード/第二時短モード)に移行する確率が50%である。さらに、確変遊技状態(高確率フラグ=1)では、大当り遊技を介して確変遊技状態が連続した回数(確変繰返回数)を参照して、該確変繰返回数が前記リミット回数(9回)に達したか否かを判定する。そして、リミット回数に達していない場合には、前記の選択確率により、第11~第20大当り図柄態様が選択決定される一方、該リミット回数に達している場合には、第11,第12大当り図柄態様のみを選択する選択確率(100%)に従って、該第11,第12大当り図柄態様のいずれかを決定する。
続くS605の変動パターン決定処理では、消化した第二保留記憶に係る変動パターン決定用乱数およびリーチ判定乱数等(大当り判定用のバッファ内の変動パターン決定用乱数およびリーチ判定乱数等)に基づいて、第二特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて第二特別図柄の変動パターンを決定する。
ここで、この変動パターン決定処理で選択可能な第二特別図柄の変動時間(大当り用の変動時間)が予め定められており、前記した変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等に従って第二特別図柄の変動時間が決定される。尚、本実施例では、大当り確定する場合に必ずリーチ演出を実行することから、このS605の変動パターン決定処理では、該リーチ演出を含む変動時間が決定される。そして、変動時間を決定すると、決定した変動時間に応じてリーチ演出が決まる。
続くS610では、前記S600で決定した大当り遊技内容に従って、大当り遊技のラウンド数と、大当り遊技後の遊技状態とを設定する(図5参照)。ここで、大当り遊技後に通常遊技状態に移行する場合には、前記低確率モード且つ非時短モードにすることを決定する。また、大当り遊技後に第一時短遊技状態に移行する場合には、前記低確率モード且つ第一時短モードにすることを決定し、大当り遊技後に第二時短遊技状態に移行する場合には、前記低確率モード且つ第二時短モードにすることを決定する。また、大当り遊技後に確変遊技状態に移行する場合には、前記した高確率モード且つ第二時短モードにすることを決定する。さらに、S610では、大当り遊技に係る演出時間や演出パターン(大当り開始演出と大当り終了演出との演出時間や演出パターン)、およびインターバル時間等も設定する。
このS610の後に、S670に進む。
前記S595の否定判定から続くS620では、変動数カウント処理を実行する。S620の変動数カウント処理は、前記したS220の変動数カウント処理と同様である。すなわち、確変遊技状態(高確率フラグ=1)の場合に、前記確変回数をデクリメントする。また、第一時短遊技状態(高確率フラグ=0かつ第一時短フラグ=1)と第二時短遊技状態(高確率フラグ=0かつ第二時短フラグ=1)との場合には、時短回数をデクリメントする。さらに、時短遊技状態と通常遊技状態との場合には、前記累積変動回数をインクリメントする。
続くS625では、S580又はS585の判定結果に基づいて、小当りか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S625:Yes)、S630に進み、否定判定の場合には(S625:No)、S650に進む。
S630では、消化した第二保留記憶に係る図柄決定用乱数に基づき小当り図柄態様(小当りを示す図柄態様)を決定し、S635に進む。S635では、前述したS605と同様に、消化した第二保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等に基づいて、第二特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて第二特別図柄の変動パターンを決定する。
すなわち、前記第一時短フラグと第二時短フラグとを確認し、第一時短フラグ=0かつ第二時短フラグ=0の場合(非時短モード)には、非時短モードに対応する第二特別図柄の変動時間を選択可能とし、消化した第二保留記憶の変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等により第二特別図柄の変動時間を決定する。また、第一時短フラグ=1の場合(第一時短モード)には、第一時短モードに対応する第二特別図柄の変動時間を選択可能とし、消化した第二保留記憶の変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等により第二特別図柄の変動時間を決定する。また、第二時短フラグ=1の場合(第二時短モード)には、第二時短モードに対応する第二特別図柄の変動時間を選択可能とし、消化した第二保留記憶の変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等により第二特別図柄の変動時間を決定する。尚、この第二特別図柄の変動時間を決定する処理は、本発明の要部にかかることから、詳細は後述する。
続くS640では、小当り遊技における大入賞口14の開放作動パターン等を設定し、S670に進む。
また、前記S590の肯定判定とS625の否定判定とから続くS650では、消化した第二保留記憶に係る図柄決定用乱数に基づきハズレ図柄態様(ハズレを示す図柄態様)を決定し、S655に進む。
S655では、前述したS635と同様に、消化した第二保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等に基づいて、第二特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて第二特別図柄の変動パターンを決定する。
続くS660では、ハズレにかかる処理を行い、S670に進む。
S670では、前記S570でデクリメントした後における第二保留記憶数を示す保留数コマンドと、当否判定結果の情報(大当り、小当り、又はハズレ)を含むコマンドと、第二特別図柄の変動時間や停止態様や変動パターン等を含む変動開始コマンドとをサブ統合制御装置83に送信する。この変動開始コマンドには、第二保留記憶の消化を示す情報と、各種リーチ演出を実行するか否かの情報と、前記確変回数の情報と、時短回数の情報と、累積変動回数の情報とを含む。さらに、消化された第二保留記憶に応じて、第二特別図柄表示装置9を駆動制御して第二特別図柄を変動開始させ、第二特別図柄当否判定処理を終了する。
尚、サブ統合制御装置83は、こうしたコマンドを受信すると、該コマンドに示された情報(第二保留記憶数、第二特別図柄の変動時間、各種リーチ演出の有無、当否判定結果、第二特別図柄の停止態様、大当り遊技内容など)を所定のバッファに記憶する。そして、サブ統合制御装置83は、前記変動開始コマンドに伴って演出図柄制御装置82へコマンドを送信し、該演出図柄制御装置82は、受信した該コマンドに従って演出図柄表示装置6を駆動制御して、第二特別図柄の停止図柄態様および変動パターンの情報に対応する特別演出図柄の変動停止演出とリーチ演出などを決定し、決定した演出を演出図柄表示装置6で表示制御する。
前記したS555の肯定判定から続く図17のS690では、第二特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S690:Yes)、S695に進み、否定判定の場合には(S690:No)、S710に進む。S695では、第二特別図柄表示装置10を駆動制御し、第二特別図柄の変動表示を終了して、第二特別図柄の確定図柄(すなわち、前記したS600で決定した大当り図柄態様、S630で決定した小当り図柄態様、又はS650で決定したハズレ図柄態様)を表示させると共に、サブ統合制御装置83に、第二特別図柄の変動停止を示す信号を送信する。このS695の後に、S700に進む。
S700では、前記S695で停止表示させた第二特別図柄が大当り図柄態様であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S700:Yes)、S705に進み、否定判定の場合には(S700:No)、S720に進む。S705では、停止フラグ=1とする。 このS705の後に、第二特別図柄当否判定処理を終了する。
S720では、前記S695で停止表示させた第二特別図柄が小当り図柄態様であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S720:Yes)、S725に進み、否定判定の場合には(S720:No)、第二特別図柄当否判定処理を終了する。S725では、小当り遊技フラグ=1とする。このS725の後に、第二特別図柄当否判定処理を終了する。
前記したS690の否定判定から続くS710では、停止フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S710:Yes)、S715に進み、否定判定の場合には(S710:No)、第二特別図柄当否判定処理を終了する。ここで、停止フラグ=1の場合は、第一特別図柄の大当り図柄態様を確定表示中であることから、第二特別図柄を、前記したS650で決定したハズレ図柄態様で強制停止させる。尚、第二特別図柄は、前記したS590の肯定判定の場合(第一特別図柄の大当り変動中)に、ハズレ図柄態様を決定して変動開始していることから、該第一特別図柄を大当り確定すると(停止フラグ=1)、強制的に変動終了して該ハズレ図柄態様で停止させる。そして、大当り遊技の終了まで、第二特別図柄の変動が開始されない(第二保留記憶を消化しない)。
また、前記したS560の肯定判定から続く図18のS730では、特別図柄の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S730:Yes)、S735に進み、否定判定の場合には(S730:No)には、第二特別図柄当否判定処理を終了する。S735では、第二特別図柄の確定表示を終了し、S740に進む。S740では、確定表示された第二特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S740:Yes)、S745に進み、否定判定の場合には(S740:No)、図19のS830に進む。
S745では高確率フラグを参照して、該高確率フラグ=1であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S745:Yes)、S750に進み、否定判定の場合には(S745:No)、S770に進む。S750では、高確率フラグ=0として、S755に進む。S755では、前記確変回数をクリアして、S760に進む。S760では、第二時短フラグ=0として、S810に進む。
前記S745の否定判定から続くS770では、前記した累積変動回数をクリアして、S775に進む。S775では、第二時短フラグを参照して、第二時短フラグ=1か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S775:Yes)、S780に進み、否定判定の場合には(S775:No)、S785に進む。
S780では、前記した時短回数(第二時短遊技状態における特図変動回数の残数)をクリアして、前記したS760へ進む。ここで、S780でクリアされる時短回数は、前述したS380でクリアされる時短回数と同様に、前述した第一特別図柄当否判定処理のS530と、後述するS895と、後述する大当り遊技処理のS1145とのいずれかで設定されて、前述の第一特別図柄当否判定処理のS220と前記S620とで減算処理されたものである。
一方、S785では、第一時短フラグを参照して、第一時短フラグ=1か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S785:Yes)、S790に進み、否定判定の場合には(S785:No)、S810に進む。S790では、第一時短フラグ=0として、S800に進む。S800では、前記した時短回数(第一時短遊技状態における特図変動回数の残数)をクリアして、S810に進む。ここで、S800でクリアされる時短回数は、前述したS400と同様に、前述した第一特別図柄当否判定処理のS520と、後述する大当り遊技処理のS1125とのいずれかで設定されて、該第一特別図柄当否判定処理のS220と前記S620とで減算処理されたものである。
S810では、状態指定コマンド送信処理を実行して、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する。ここで、本実施例の状態指定コマンド送信処理(S810)では、高確率フラグと第二時短フラグとの両方がクリアされた場合に、確変遊技状態の終了を示す情報をサブ統合制御装置83に送信し、第一時短フラグのみがクリアされた場合に、第一時短遊技状態の終了を示す情報をサブ統合制御装置83に送信し、第二時短フラグのみがクリアされた場合に、第二時短遊技状態の終了を示す情報をサブ統合制御装置83に送信する。
その後、条件装置作動開始処理(S815)、役物連続作動装置作動開始処理(S820)、大当り開始演出処理(S825)を順次実行することで、大当り遊技を開始し、第二特別図柄当否判定処理を終了する。
一方、前記S740の否定判定から続く図19のS830では、高確率フラグを参照し、高確率フラグ=1であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S830:Yes)、S835に進み、否定判定の場合には(S830:No)、S850に進む。S835では、前記確変回数(確変遊技状態における特図変動回数の残数)を参照し、確変回数=0か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S835:Yes)、S840に進み、否定判定の場合には(S835:No)、S910に進む。S840では、高確率フラグ=0とし、続くS845では、第二時短フラグ=0とする。その後に、S910に進む。
S850では、第一時短フラグを参照し、第一時短フラグ=1であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S850:Yes)、S855に進み、否定判定の場合には(S850:No)、S870に進む。S855では、前記時短回数(第一時短遊技状態における特図変動回数の残数)を参照し、時短回数=0か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S855:Yes)、S860に進み、S860で第一時短フラグ=0として、S910に進む。一方、否定判定の場合には(S855:No)、S910に進む。ここで、S855で判定される時短回数は、前記S800で処理対象とする時短回数と同じである。すなわち、S855の肯定判定(時短回数=0)は、時短当りにより移行された第一時短遊技状態で第一,二特別図柄の変動回数が前記時短当り用の時短上限値(50回)に達したことと、大当り遊技後に移行された第一時短遊技状態で該変動回数が前記大当り遊技後用の時短上限値(100回)に達したこととのいずれかを示す。
前記S850の否定判定から続くS870では、第二時短フラグを参照し、第二時短フラグ=1か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S870:Yes)、S875に進み、否定判定の場合には(S870:No)、S890に進む。S875では、前記第二時短回数(第二時短遊技状態における特図変動回数の残数)を参照し、時短回数=0か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S875:Yes)、S880に進み、S880で第二時短フラグ=0として、S910に進む。一方、否定判定の場合には(S875:No)、S910に進む。ここで、S875で判定される時短回数は、前記S780で処理対象とする時短回数と同じである。すなわち、S875の肯定判定(時短回数=0)は、時短当りにより移行された第二時短遊技状態で第一,二特別図柄の変動回数が前記時短当り用の時短上限値(50回)に達したことと、大当り遊技後に移行された第二時短遊技状態で該変動回数が前記大当り遊技後用の時短上限値(100回)に達したことと、前記累積変動回数の閾数値到達により移行された第二時短遊技状態で該変動回数が前記天井用の時短上限値(1000回)に達したこととのいずれかを示す。
前記S870の否定判定から続くS890では、前記した累積変動回数(低確率モードにおける第一特別図柄の変動回数と第二特別図柄の変動回数との合計数)が前記閾数値(900回)に達したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S890:Yes)、S895に進み、否定判定の場合には(S890:No)、S910に進む。ここで、閾数値は、前記した天井移行条件を定めるものであり、S890の肯定判定は、該天井移行条件の成立に相当する。
S895では、第二時短遊技設定処理を実行する。第二時短遊技設定処理では、前記した第一特別図柄当否判定処理のS530と同様に、第二時短モードの前記時短機能と開放延長機能とを有効とする。さらに、この第二時短遊技設定処理では、第二時短遊技状態で実行可能な第一特別図柄と第二特別図柄との変動回数の上限(=時短回数)を、前記した天井用の時短上限値(1000回)とする処理を行う。
このS895の後に、S900に進み、S900で第二時短フラグ=1として、S910に進む。
S910では、状態指定コマンド送信処理を実行する。この状態指定コマンド送信処理(S910)では、高確率フラグと第二時短フラグとの両方がクリアされた場合に、確変遊技状態の終了を示す情報を、サブ統合制御装置83に送信し、第一時短フラグのみがクリアされた場合に、第一時短遊技状態の終了を示す情報をサブ統合制御装置83に送信し、第二時短フラグのみがクリアされた場合に、第二時短遊技状態の終了を示す情報をサブ統合制御装置83に送信する。さらに、第二時短フラグ=1となった場合には、第二時短遊技状態の開始を示す情報をサブ統合制御装置83に送信する。
続くS915では、確定表示された第二特別図柄が小当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S915:Yes)、S920に進み、特別電動役物作動開始処理(S920)、小当り開始演出処理(S925)を順次実行することで、小当り遊技の態様を示すコマンドや、小当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して小当り遊技を開始し、第二特別図柄当否判定処理を終了する。また、S915で否定判定の場合には(S915:No)、第二特別図柄当否判定処理を終了する。
尚、本実施例にあっては、前述した第一特別図柄当否判定処理と第二特別図柄当否判定処理とのように、通常遊技状態(非時短モード)で前記累積変動回数が閾数値(900回)に達した場合にのみ、時短遊技状態(「低確率モード/第二時短モード」)に移行する(図13,14および図19参照)。このように本実施例では、低確率モードで、大当り確定を除く第一特別図柄の変動と第二特別図柄の変動とが実行される毎に、前記累積変動回数を累積するものの、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とで該累積変動回数が閾数値に達した場合に、時短遊技状態が重複して発生しない構成としている。すなわち、通常遊技状態で累積変動回数が閾数値に達した場合(天井移行条件が成立した場合)には、第二時短遊技状態に移行する一方、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とで累積変動回数が閾値に達した場合には、新たな第二時短遊技状態に移行せずに、現状の遊技状態(第一時短遊技状態または第二時短遊技状態)を維持する。
次に、主制御装置80で実行する大当り遊技処理を、図20~22のフローチャートを用いて説明する。この大当り遊技処理は、前記した当否判定処理により大当りとなった場合に、前記したメインルーチンの特別遊技処理(S70)から実行される処理である。
大当り遊技処理では、図20に示すように、役物連続作動装置の作動中(すなわち、大当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S1000)。ここで、肯定判定の場合には(S1000:Yes)、S1005に進み、否定判定の場合には(S1000:No)、大当り遊技処理を終了する。
S1005では、大入賞口14の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1005:Yes)、図21のS1030に進み、否定判定の場合には(S1005:No)、S1010に進む。
S1010では、大当り遊技における開放ラウンド間のインターバル中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S1010:Yes)、図21のS1050に進み、否定判定の場合には(S1010:No)、S1015に進む。S1015では、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S1015:Yes)、図22のS1070に進み、否定判定の場合には(S1015:No)、S1020に進む。
S1020では、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S1020:Yes)、S1025に進み、否定判定の場合には(S1020:No)、大当り遊技処理を終了する。
S1025では、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行する。この大入賞口開放処理では、大入賞口14の開放開始と同期して、開放ラウンドにおける大入賞口14の最大開放時間として予め設定された開放時間(例えば、30秒)の時間消化を開始する。この大入賞口開放処理の後に、大当り遊技処理を終了する。ここで、開放時間の時間消化は、開放タイマの減算処理により行う。具体的には、開放タイマは、前記開放時間(30秒)に相当するカウンタ値が予め設定されており、大当り遊技処理の実行毎に(タイマ割り込み処理毎に)当該カウンタ値を減算する処理を実行し、当該カウンタ値=0となった時点で開放時間が経過したとするものである。尚、当然ながら、開放時間の計測手段は、こうした開放タイマの減算処理に限らず、他の手段を用いることも可能である。
さらに、本実施例にあって、S1025の大入賞口開放処理では、大入賞口14を開放開始すると、開放ラウンドの開始を示す情報と第一回目の開放ラウンドであることを示す情報とを、サブ統合制御装置83へ送信する。
前記S1005の肯定判定から続く図21のS1030では、大入賞口14に入球した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。肯定判定の場合には(S1030:Yes)、S1040に進み、否定判定の場合には(S1030:No)、S1035に進む。S1035では、前記した開放タイマの時間消化により開放時間(30秒)が経過したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S1035:Yes)、S1040に進み、否定判定の場合には(S1035:No)、大当り遊技処理を終了する。S1040では、大入賞口閉鎖処理を実行し、大入賞口14を閉鎖させる(開放ラウンドを終了する)。続くS1045では、大当り遊技の各開放ラウンド間のインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。
前記S1010の肯定判定から続く図21のS1050では、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S1050:Yes)、S1055に進み、否定判定の場合には(S1050:No)、大当り遊技処理を終了する。S1055では、最終ラウンドの終了か否かを判定し、肯定判定の場合には(S1055:Yes)、S1060に進み、否定判定の場合には(S1055:No)、S1065に進む。
S1060では、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行する。このS1060の後に、大当り遊技処理を終了する。
S1065では、大入賞口開放処理を実行する。この処理では、前記したS1025と同様の処理を行い、大入賞口14を開放させると共に、開放時間(30秒)の時間消化を開始する。
また、前記S1015の肯定判定から続く図22のS1070では、大当り終了演出の時間が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S1070:Yes)、S1075に進み、S1075とS1080とを順次実行する一方、否定判定の場合には(S1070:No)、大当り遊技処理を終了する。S1075とS1080とでは、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S1085に進む。
S1085では、リミット回数カウント処理を実行し、確変繰返回数をインクリメントする。この確変繰返回数は、前述したように、大当り遊技を介して繰り返される確変遊技状態の回数を示すものであり、該確変遊技状態に移行する毎にカウントされる。そして、大当り遊技後に通常遊技状態へ移行される場合に、確変繰返回数がリセットされる。こうして確変繰返回数をカウントし、該確変繰返回数がリミット回数(9回)に達すると、前述したように当否判定処理で通常遊技状態へ移行する大当り図柄態様(第1~第4大当り図柄態様、第11,第12大当り図柄態様)が選択される。このS1085の後に、S1090に進み、S1090で前記停止フラグ=0として、S1100に進む。
S1100では、大当り遊技後に前記確変遊技状態に移行するか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1100:Yes)、S1105に進み、否定判定の場合には(S1100:No)、S1120に進む。S1105の確変遊技設定処理では、前記高確率モードと第二時短モードとにかかる機能を有効とする。具体的には、前記した確変テーブルを有効とすると共に、該第二時短モードの時短機能および開放延長機能を有効とする。さらに、確変遊技状態で実行可能な第一特別図柄と第二特別図柄との変動回数の上限(確変用の上限数値)を、確変回数に設定する。ここで、ここで、本実施例にあっては、前述したように、確変用の上限数値が100回に設定されていることから、前記確変回数=100回とする。
続くS1110とS1115とで、高確率フラグ=1かつ第二時短フラグ=1として、S1160に進む。
S1120では、大当り遊技後に前記第一時短遊技状態に移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1120:Yes)、S1125に進み、否定判定の場合には(S1120:No)、S1140に進む。S1125の第一時短遊技設定処理は、前述した第一特別図柄当否判定処理のS520と同様に、第一時短モードの前記時短機能と開放延長機能とを有効とする。さらに、この第一時短遊技設定処理では、第一時短遊技状態で実行可能な第一特別図柄と第二特別図柄との変動回数の上限(=時短回数)を、前記した大当り遊技後用の時短上限値(100回)とする処理を行う。
続くS1130では、第一時短フラグ=1として、S1160に進む。
S1140では、大当り遊技後に前記第二時短遊技状態に移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1140:Yes)、S1145に進み、否定判定の場合には(S1140:No)、S1160に進む。S1145の第二時短遊技設定処理は、前述した第二特別図柄当否判定処理のS530と同様に、第二時短モードの前記時短機能と開放延長機能とを有効とする。さらに、この第二時短遊技設定処理では、第二時短遊技状態で実行可能な第一特別図柄と第二特別図柄との変動回数の上限(=時短回数)を、前記した大当り遊技後用の時短上限値(100回)とする処理を行う。
続くS1150では、第二時短フラグ=1として、S1160に進む。
S1160とS1165とでは、サブ統合制御装置83に対して、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、状態指定コマンド送信処理とを実行し、大当り遊技処理を終了する。ここで、本実施例にあっては、S1165で、大当り遊技後に移行する通常遊技状態、第一時短遊技状態、第二時短遊技状態、または確変遊技状態の情報を、サブ統合制御装置83へ送信する。
次に、主制御装置80で実行する小当り遊技処理を、図23,24のフローチャートを用いて説明する。この小当り遊技処理は、前述した第二特別図柄当否判定処理により小当りとなった場合に、前述したメインルーチンの特別遊技処理(S70)から実行される処理である。
小当り遊技処理では、図23に示すように、特別電動役物の作動中か否かを判定する(S1200)。ここで、肯定判定の場合には(S1200:Yes)、S1205に進み、否定判定の場合には(S1200:No)、小当り遊技処理を終了する。
S1205では、大入賞口14が開放中であるか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S1205:Yes)、図24のS1230に進み、否定判定の場合には(S1205:No)、S1210に進む。S1210では、小当り遊技の終了演出中であるか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S1210:Yes)、図24のS1250に進み、否定判定の場合には(S1210:No)、S1215に進む。S1215では、小当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S1215:Yes)、S1220に進み、否定判定の場合には(S1215:No)、小当り遊技処理を終了する。S1220では、大入賞口開放処理を実行する。この大入賞口開放処理では、前記した第二特別図柄当否判定処理のS640(図16参照)で設定した小当り遊技に係る大入賞口14の開放パターンに従って、該大入賞口14を開放作動する。この処理後に、小当り遊技処理を終了する。
前記S1205の肯定判定から続く図24のS1230では、大入賞口14の開放時間(1.5秒間)が経過したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S1230:Yes)、S1235に進み、否定判定の場合には(S1230:No)、小当り遊技処理を終了する。S1235では、大入賞口閉鎖処理を実行し、大入賞口14を閉鎖作動する。続くS1240では、小当り遊技を終了させる際の演出を行う小当り終了演出処理を実行し、小当り遊技処理を終了する。
前記S1210の肯定判定から続く図24のS1250では、小当り終了演出の時間が終了したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S1250:Yes)、S1255に進み、否定判定の場合には(S1250:No)、小当り遊技処理を終了する。S1255では、特別電動役物の作動を停止させ、S1260では、小当り遊技に関する演出を終了させる小当り終了コマンドを、サブ統合制御装置83に送信する。
続くS1270では、小当り遊技フラグ=0とし、小当り遊技処理を終了する。
次に本発明の要部について説明する。
ここで、前述した動作、仕様、および各種プログラムの処理の説明では、夫々の流れに従って要部の一部について説明している。以下では、既に説明した要部の一部についても、重ねて説明する。
本実施例では、図26に示すように、大当り遊技終了後に第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とに選択的に移行可能であると共に、図27に示すように、通常遊技状態(非時短モード)で時短当り確定した場合に第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれか一方に移行するようにしたものである。さらに、本実施例では、図28に示すように、前記低確率モードにおける第一特別図柄の変動回数と第二特別図柄の変動回数とを合算した前記累積変動回数が所定の閾数値(900回)に達すると、通常遊技状態から第二時短遊技状態に移行する。
ここで、本実施例にあっては、時短遊技状態(第一時短遊技状態および第二時短遊技状態)に移行する時短移行条件として、大当り時短移行条件、時短当り移行条件、および天井移行条件の三種類が設定されている。大当り時短移行条件は、前述した大当り遊技後に第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に移行する条件であり、時短当り移行条件は、前述した時短当り確定に伴って移行する条件であり、天井移行条件は、前述した累積変動回数が閾数値に達することにより移行する条件である。
詳述すると、大当り時短移行条件は、前記第一保留記憶の消化により大当り判定され且つ前記第5,6大当り図柄態様が選択されること、および前記第二保留記憶の消化により大当り確定され且つ前記第13,14大当り図柄態様が選択されることが設定されている。そして、前記第5大当り図柄態様が選択された場合と前記第13大当り図柄態様が選択された場合とでは、前記第一時短遊技状態に移行する前記大当り時短移行条件が成立する。一方、前記第6大当り図柄態様が選択された場合と前記第14大当り図柄態様が選択された場合とでは、前記第二時短遊技状態に移行する前記大当り時短移行条件が成立する。
また、前記の時短当り移行条件は、前記非時短モード(通常遊技状態)で第一保留記憶の消化により時短当り判定することである。そして、通常遊技状態で変動開始した第一特別図柄が前記時短当り図柄態様で変動停止すると、当該通常遊技状態から第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に移行する。この時短当り移行条件を成立した場合には、大当り遊技を介さずに、第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に移行する。
また、前記の天井移行条件は、低確率モードにおける第一特別図柄と第二特別図柄との変動回数を累積した累積変動回数が前記閾数値(900回)に達することである。そして、本実施例にあっては、通常遊技状態でのみ前記天井移行条件の成立を有効としている。すなわち、天井移行条件の成立が通常遊技状態で成立した場合のみ、該通常遊技状態から第二時短遊技状態に移行する。そして、天井移行条件が成立した場合には、第二時短遊技状態に移行するのみで、第一時短遊技状態に移行しない。尚、累積変動回数は、前述したように、大当り確定によりクリアされると共に、電源投入時のRAMクリアに伴ってクリアされる。
本実施例の構成では、前述したように、大当り時短移行条件の成立時と時短当り移行条件の成立時とで、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれか一方に選択的に移行される。ここで、大当り時短遊技条件に基づく第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との選択確率は、第一保留記憶を消化した場合と第二保留記憶を消化した場合とで相互に異なる。
すなわち、第一保留記憶を消化した場合における前記選択確率は、大当り判定した際に第5大当り図柄態様を選択する確率と第6大当り図柄態様とを選択する確率とに従う。ここで、第5大当り図柄態様の選択確率と第6大当り図柄態様の選択確率とは、図5(A)に示すように、夫々20%に設定されていることから、第一保留記憶の消化により大当り判定した際に第一時短遊技状態に移行する確率と第二時短遊技状態に移行する確率とが等しい。
一方、第二保留記憶を消化した場合における前記選択確率は、大当り判定した際に第13大当り図柄態様を選択する確率と第14大当り図柄態様とを選択する確率とに従う。ここで、図5(B)に示すように、第13大当り図柄態様の選択確率は10%に設定され、第14大当り図柄態様の選択確率は30%に設定されていることから、第二保留記憶の消化により大当り判定した際には、第二時短遊技状態に移行する確率が第一時短遊技状態に移行する確率に比して高い。
このように本実施例にあっては、第二特別図柄の変動が、第一特別図柄に比して、大当り確定した際に第二時短遊技状態へ移行し易くなっている。
また、前記した時短当り移行条件に基づく第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との選択確率は、夫々50%に設定されている(図27参照)。本実施例にあっては、時短当りの確定を示す前記時短当り図柄態様として、第一時短遊技状態への移行を示す時短当り図柄態様(以下、第一時短当り図柄態様という)と第二時短遊技状態への移行を示す時短当り図柄態様(以下、第二時短当り図柄態様という)とを備え、第一保留記憶の消化により時短当り判定した場合に、第一時短当り図柄態様と第二時短当り図柄態様とを夫々50%の確率で選択決定する。
また、本実施例には、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とを終了するための時短終了条件が設定されている。この時短終了条件には、前述したように、大当り時短終了条件、時短当り終了条件、および天井時短終了条件が夫々設定されている。すなわち、大当り時短終了条件は、前記大当り時短移行条件の成立により移行した第一時短遊技状態と第二時短遊技場状態とを終了させる条件であり、時短当り終了条件は、前記時短当り移行条件の成立により移行した第一時短遊技状態と第二時短遊技場状態とを終了させる条件であり、天井時短終了条件は、前記天井移行条件の成立により移行した第二時短遊技場状態を終了させる条件である。
ここで、大当り時短終了条件は、前述したように、前記特図変動回数(第一特別図柄の変動回数と第二特別図柄の変動回数との合計数)が前記大当り遊技後用の時短上限値(100回)に達すること、および第一特別図柄と第二特別図柄とのいずれかが大当り図柄態様で確定表示されること(大当り遊技が開始されること)である。すなわち、これら特図変動回数の時短上限値到達と大当り確定とのいずれか一方となることによって、大当り時短終了条件が成立する。
また、時短当り終了条件は、前述したように、前記特図変動回数が前記時短当り用の時短上限値(50回)に達すること、および第一特別図柄と第二特別図柄とのいずれかが大当り図柄態様で確定表示されることである。すなわち、これら特図変動回数の時短上限値到達と大当り確定とのいずれか一方となることによって、時短当り終了条件が成立する。
また、天井時短終了条件は、前述したように、前記特図変動回数が前記天井用の時短上限値(1000回)に達すること、および第一特別図柄と第二特別図柄とのいずれかが大当り図柄態様で確定表示されることである。すなわち、これら特図変動回数の時短上限値到達と大当り確定とのいずれか一方となることによって、天井時短終了条件が成立する。
次に、前記した第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とについて説明する。
第一時短遊技状態は、「低確率モード/第一時短モード」とする遊技状態であり、第二時短遊技状態は、「低確率モード/第二時短モード」とする遊技状態である。ここで、低確率モードでは、前述したように、第一保留記憶と第二保留記憶との消化により大当りか否かを当否判定する当選確率を、予め設定された低当選確率(1/300)とする。
第一時短遊技状態の第一時短モードは、前述した時短機能と開放延長機能とを備える。ここで、開放延長機能は、図25に示すように、普通図柄の当選確率を、非時短モード(通常遊技状態)に比して高くすると共に、第二始動口12の開放時間を、該非時短モードに比して長くする。具体的には、普通図柄の当選確率を、非時短モードで1/10とし、第一時短モードで9/10とする。そして、普通電動役物13の開放作動は、非時短モードで0.2秒間の開放を一回行い、第一時短モードで1秒間の開放を三回行う。
前記第一時短モードの時短機能は、普通図柄の変動時間を、非時短モードに比して短縮すると共に、第一特別図柄の平均変動時間と第二特別図柄の平均変動時間とを該非時短モードに比して短縮する。さらに、第一時短モードにおける第二特別図柄の平均変動時間を、該第一時短モードにおける第一特別図柄の平均変動時間に比して短縮する。
ここで、第一特別図柄の平均変動時間は、該第一特別図柄が大当り確定しない場合における、該第一特別図柄の変動時間の平均を示す。すなわち、第一特別図柄が時短当り確定する場合における変動時間と、ハズレ確定する場合における変動時間との平均である。同様に、第二特別図柄の平均変動時間は、該第二特別図柄が大当り確定しない場合における、該第二特別図柄の変動時間の平均である。すなわち、第二特別図柄が小当り確定する場合における変動時間と、ハズレ確定する場合における変動時間との平均である。
一方、第二時短遊技状態の第二時短モードは、前記第一時短モードと同様に、時短機能と開放延長機能とを備える。第二時短モードの開放延長機能(普通図柄の当選確率、および第二始動口12の開放時間)は、図25に示すように、第一時短モードと同様に設定されている。
第二時短モードの時短機能は、普通図柄の変動時間を、非時短モードに比して短縮すると共に、第一特別図柄の平均変動時間と第二特別図柄の平均変動時間とを、前記第一時短モードにおける第二特別図柄の平均変動時間と同じとする。すなわち、第二時短モードでは、第一特別図柄と第二特別図柄との平均変動時間が、非時短モードに比して短く且つ第一時短モードにおける第一特別図柄の平均変動時間に比して短い。
本実施例にあって、普通図柄の変動時間は、非時短モードで1分間に、第一時短モードと第二時短モードとで2秒間に予め設定されている。第一特別図柄の平均変動時間は、非時短モードで20秒間に、第一時短モードで10秒間に、第二時短モードで5秒に設定されている。第二特別図柄の平均変動時間は、非時短モードで20秒間に、第一時短モードで5秒間に、第二時短モードで5秒間に設定されている。
このように第一時短遊技状態(第一時短モード)と第二時短遊技状態(第二時短モード)とでは、通常遊技状態(非時短モード)に比して、第二始動口12に入球し易く且つ普通図柄で当選し易いと共に第一特別図柄と第二特別図柄との平均変動時間が短いことから、単位時間当りにおける第一特別図柄と第二特別図柄との変動回数が増加する。さらに、第二時短遊技状態(第二時短モード)は、第一時短遊技状態(第一時短モード)に比して、第一特別図柄の平均変動時間が短いことから、単位時間当りにおける第一特別図柄の変動回数が増加する。こうしたことから、第二時短遊技状態では、第一時短遊技状態に比して、単位時間当りの前記特図変動回数が増えるため、該特図変動回数が前記時短上限数に達するまでに要する時間が短縮され得る。換言すると、本実施例の構成は、第一時短遊技状態が特図変動回数の時短上限数到達により終了するまでの時間と、第二時短遊技状態が特図変動回数の時短上限数到達により終了するまでの時間とに、差を生じさせ得るものである。
次に、前記非時短モード、第一時短モード、および第二時短モードにおける、第一特別図柄の変動時間と第二特別図柄の変動時間とを決定する処理について詳述する。
本実施例にあっては、前記第一特別図柄当否判定処理のS205、S235、およびS255(図9参照)によって、第一特別図柄の変動時間を決定し、前記第二特別図柄当否判定処理のS605、S635、およびS655(図16参照)によって、第二特別図柄の変動時間を決定する。これら各処理では、予め複数の変動時間が設定された変動時間テーブルを用いて、前記変動パターン決定乱数とリーチ判定乱数とに従って、一の変動時間を決定する。
前記第一特別図柄当否判定処理のS205と第二特別図柄当否判定処理のS605とは、図9と図16とに示すように、大当り判定時に実行される処理であり、専用の前記変動時間テーブル(大当り用変動時間テーブル)を用いて変動時間を決定する処理を行う。本実施例では、前記した非時短モード、第一時短モード、および第二時短モードのいずれの場合でも同じ前記大当り変動時間テーブルを用いる。こうした大当り用変動時間テーブルには、大当り確定に至る複数の変動時間が設定されており、該大当り用変動時間テーブルの各変動時間は、リーチ演出の実行を前提として設定されている。ここで、本実施例にあっては、リーチ演出として、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出、およびスペシャルリーチ演出が設定されており、これら各リーチ演出を実行するための複数の前記変動時間が、大当り用変動時間テーブルに設定されている。すなわち、前記S205とS605とでは、変動パターン決定乱数値に従って前記大当り用変動時間テーブルから一の変動時間を選択し、該選択した変動時間に応じてリーチ演出(ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出、およびスペシャルリーチ演出のいずれか)を決定する。
尚、本実施例の大当り用変動時間テーブルには、大当り確定する第一,第二特別図柄の変動時間の平均が2分間となるように、変動パターン決定乱数値に従って選択される複数の変動時間が設定されている。
前記第一特別図柄当否判定処理のS235およびS255と前記第二特別図柄当否判定処理のS635およびS655とでは、前記した非時短モード、第一時短モード、および第二時短モードに応じて有効とされる変動時間テーブルを用いて、第一特別図柄の変動時間と第二特別図柄の変動時間とが決定される。
ここで、本実施例にあっては、図29に示すように、無リーチ用通常変動時間テーブル、有リーチ用通常変動時間テーブル、無リーチ用短縮変動時間テーブル、および有リーチ用短縮変動時間テーブルとの四種類が設定されている。そして、無リーチ用通常変動時間テーブルと有リーチ用通常変動時間テーブルとは、非時短モードにおける前記S235、S255、S635、およびS655と、第一時短モードにおける前記S235およびS255とで有効とされて変動時間の決定に用いられる。一方、無リーチ用短縮変動時間テーブルと有リーチ用短縮変動時間テーブルとは、第一時短モードにおける前記S635およびS655と、第二時短モードにおける前記S235、S255、S635、およびS655とで有効とされて変動時間の決定に用いられる。また、無リーチ用通常変動テーブルと無リーチ用短縮変動時間テーブルとは、前記リーチ判定乱数の抽選によりリーチ演出の非実行が決定された場合に有効とされて、前記変動時間の決定に用いられる。また、有リーチ用通常変動時間テーブルと有リーチ用短縮変動時間テーブルとは、前記リーチ判定乱数の抽選によりリーチ演出の実行が決定された場合に有効とされて、前記変動時間の決定に用いられる。
すなわち、非時短モード(通常遊技状態)では、第一特別図柄と第二特別図柄との変動時間が、リーチ判定乱数の判定結果に従って有効とされる無リーチ用通常変動時間テーブルと有リーチ用通常変動時間テーブルとのいずれか一方により決定される。また、第一時短モード(第一時短遊技状態)では、第一特別図柄の変動時間が、リーチ判定乱数の判定結果に従って有効とされる無リーチ用通常変動時間テーブルと有リーチ用通常変動時間テーブルとのいずれか一方により決定されると共に、第二特別図柄の変動時間が、リーチ判定乱数の判定結果に従って有効とされる無リーチ用短縮変動時間テーブルと有リーチ用短縮変動時間テーブルとのいずれか一方により決定される。また、第二時短モード(第二時短遊技状態、確変遊技状態)では、第一特別図柄と第二特別図柄との変動時間が、リーチ判定乱数の判定結果に従って有効とされる無リーチ用短縮変動時間テーブルと有リーチ用短縮変動時間テーブルとのいずれか一方により決定される。
こうした無リーチ用通常変動時間テーブル、有リーチ用通常変動時間テーブル、無リーチ用短縮変動時間テーブル、および有リーチ用短縮変動時間テーブルには、前述したように、夫々に複数の変動時間が予め設定されている。前記無リーチ用通常変動時間テーブルには、リーチ演出を実行しない変動時間が設定されている一方、有リーチ用通常変動時間テーブルには、リーチ演出を実行する変動時間が設定されている。そのため、有リーチ用通常変動時間テーブルの変動時間は、リーチ演出に要する時間を含むものであることから、無リーチ用通常変動時間テーブルの変動時間に比して長い時間となっている。無リーチ用短縮変動時間テーブルと有リーチ用短縮変動時間テーブルとにあっても、同様に、該有リーチ用短縮変動時間テーブルの変動時間は、無リーチ用短縮変動時間テーブルに比して長い時間となっている。
そして、無リーチ用短縮変動時間テーブルに設定された変動時間の平均(平均変動時間)は、無リーチ用通常変動時間テーブルに設定された変動時間の平均(平均変動時間)に比して短い時間となっている。同様に、有リーチ用短縮変動時間テーブルに設定された変動時間の平均(平均変動時間)は、有リーチ用通常変動時間テーブルに設定された変動時間の平均(平均変動時間)に比して短い時間となっている。
さらに、本実施例にあっては、リーチ演出の実行を決定する確率(以下、リーチ演出確率という)が、複数設定されており、第一特別図柄および第二特別図柄の変動時間を決定する各処理と、前記各時短モードとに応じて選択的に有効とされて、リーチ判定乱数を判定することによりリーチ実行か否かを決定する。具体的には、非時短モードでは、前記第一特別図柄当否判定処理のS235およびS255と第二特別図柄当否判定処理のS635およびS655とで共通の第一リーチ演出確率を用いる。第一時短モードでは、前記S235およびS255で前記第一リーチ演出確率に比して低確率の第二リーチ演出確率を用い、S635およびS655で該第二リーチ演出確率に比して低確率の第三リーチ演出確率を用いる。第二時短モードでは、前記S235およびS255とS635およびS655とで前記第三リーチ演出確率を用いる。尚、本実施例にあっては、前記第一リーチ演出確率が21/229、前記第二リーチ演出確率が7/229、前記第三リーチ演出確率が4/229に設定されている。
こうした各リーチ演出確率が設定されていることにより、第一特別図柄当否判定処理のS235およびS255では、非時短モードと第一時短モードとの両方で、前記した無リーチ用通常変動時間テーブルと有リーチ用通常変動時間テーブルとを用いるものの、第一時短モードでは、非時短モードに比して、無リーチ用通常変動時間テーブルを用いる確率が高くなる(第二リーチ演出確率が第一リーチ演出確率よりも低い)。そのため、第一時短モードにおける前記S235およびS255で決定される第一特別図柄の変動時間の平均(平均変動時間)は、非時短モードにおける該第一特別図柄の平均変動時間に比して短くなる。また、第二時短モードでは、該第二時短モードで用いる第三リーチ演出確率が前記第二リーチ演出確率よりも低いこと、および第二時短モードで用いる無リーチ用短縮変動時間テーブルの平均変動時間が無リーチ用通常変動時間テーブルに比して短く且つ有リーチ用短縮変動時間テーブルの平均変動時間が有リーチ用通常変動時間テーブルに比して短いことから、前記S235およびS255で決定される第一特別図柄の変動時間の平均(平均変動時間)は、第一時短モードにおける該第一特別図柄の平均変動時間に比して短くなる。
同様に、第二特別図柄当否判定処理のS635およびS655では、第一時短モードと第二時短モードとの両方で用いる第三リーチ演出確率が、第一リーチ演出確率および第二リーチ演出確率に比して低いこと、および無リーチ用短縮変動時間テーブルと有リーチ用短縮変動時間テーブルとの平均変動時間が短いことから、第一時短モードと第二時短モードとにおける前記S635およびS655で決定される第二特別図柄の変動時間の平均(平均変動時間)が、非時短モードにおける第一,第二特別図柄の平均変動時間と第一時短モードにおける第一特別図柄の平均変動時間とに比して短くなる。ここで、本実施例では、第一時短モードと第二時短モードとにおける前記第二特別図柄当否判定処理のS635およびS655で決定される第二特別図柄の平均変動時間が、第一時短モードにおける第一特別図柄の平均変動時間に比して短くなるように、無リーチ用短縮変動時間テーブルおよび有リーチ用短縮変動時間テーブルと、前記第三リーチ演出確率とが設定されている。
こうした各変動時間テーブルとリーチ演出確率とを用いて第一特別図柄の変動時間と第二特別図柄の変動時間とを決定する処理を、非時短モード、第一時短モード、および第二時短モード毎に説明する。
非時短モード(通常遊技状態)の場合、第一特別図柄当否判定処理のS235およびS255では、前記第一リーチ演出確率(21/229)に従って前記リーチ判定乱数によりリーチ演出を実行するか否かを判定する。そして、リーチ演出の非実行を決定すると、無リーチ用通常変動時間テーブルを有効とし、前記変動パターン決定乱数値に従って第一特別図柄の変動時間を決定する。一方、リーチ演出の実行を決定すると、有リーチ用通常変動時間テーブルを有効とし、前記変動パターン決定乱数値に従って第一特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した変動時間に応じてリーチ演出(ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出、およびスペシャルリーチ演出のいずれか)を決定する。同様に、第二特別図柄当否判定処理のS635およびS655では、前記第一リーチ演出確率に従う判定によりリーチ演出の非実行を決定した場合に、無リーチ用通常変動時間テーブルを用いて第二特別図柄の変動時間を決定し、リーチ演出の実行を決定した場合に、有リーチ用通常変動時間テーブルを用いて第二特別図柄の変動時間を決定してリーチ演出を決定する。こうした非時短モードで決定される第一特別図柄の平均変動時間と第二特別図柄の平均変動時間とは、前述したように20秒間である(図25参照)。
第一時短モード(第一時短遊技状態)の場合、第一特別図柄当否判定処理のS235およびS255では、前記第二リーチ演出確率(7/229)に従って前記リーチ判定乱数によりリーチ演出を実行するか否かを判定する。そして、リーチ演出の非実行を決定すると、無リーチ用通常変動時間テーブルを有効とし、前記変動パターン決定乱数値に従って第一特別図柄の変動時間を決定する。一方、リーチ演出の実行を決定すると、有リーチ用通常変動時間テーブルを有効とし、前記変動パターン決定乱数値に従って第一特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した変動時間に応じて前記リーチ演出を決定する。また、第二特別図柄当否判定処理のS635およびS655では、前記第三リーチ演出確率(4/229)に従って前記リーチ判定乱数によりリーチ演出を実行するか否かを判定する。そして、リーチ演出の非実行を決定すると、無リーチ用短縮変動時間テーブルを有効とし、前記変動パターン決定乱数値に従って第二特別図柄の変動時間を決定する。一方、リーチ演出の実行を決定すると、有リーチ用短縮変動時間テーブルを有効とし、前記変動パターン決定乱数値に従って第二特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した変動時間に応じて前記リーチ演出を決定する。こうした第一時短モードで決定される第一特別図柄の平均変動時間は、前述したように10秒間であり、第二特別図柄の平均変動時間は、前述したように5秒間である(図25参照)。
第二時短モード(第二時短遊技状態、確変遊技状態)の場合、第一特別図柄当否判定処理のS235およびS255では、前記第三リーチ演出確率(4/229)に従って前記リーチ判定乱数によりリーチ演出を実行するか否かを判定する。そして、リーチ演出の非実行を決定すると、無リーチ用短縮変動時間テーブルを有効とし、前記変動パターン決定乱数値に従って第一特別図柄の変動時間を決定する。一方、リーチ演出の実行を決定すると、有リーチ用短縮変動時間テーブルを有効とし、前記変動パターン決定乱数値に従って第一特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した変動時間に応じて前記リーチ演出を決定する。また、第二特別図柄当否判定処理のS635およびS655では、前記第三リーチ演出確率に従う判定によりリーチ演出の非実行を決定した場合に、無リーチ用短縮変動時間テーブルを用いて第二特別図柄の変動時間を決定し、有リーチ用短縮変動時間テーブルを用いて第二特別図柄の変動時間を決定して前記リーチ演出を決定する。こうした非時短モードで決定される第一特別図柄の平均変動時間と第二特別図柄の平均変動時間とは、前述したように5秒間である(図25参照)。
次に実施例の特徴を説明する。
本実施例の構成は、前記累積変動回数が閾数値に達することを条件(天井移行条件)として第二時短遊技状態に移行する構成であって、大当り遊技後に第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とに選択的に移行する機能と、第一特別図柄による時短当り確率に伴って第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に移行する機能とを備え、該第二時短遊技状態における第一特別図柄と第二特別図柄との平均変動時間を、該第一時短遊技状態における該第一特別図柄の平均変動時間に比して短縮したものである。
かかる実施例の構成によれば、第一時短遊技状態では、第二時短遊技状態に比して,単位時間当りに実行可能な第一特別図柄の変動回数が少なくなる。これにより、大当り遊技後と時短当り確定とにより第二時短遊技状態に移行した場合には、第一時短遊技状態に移行した場合に比して、累積変動回数が前記閾数値に達するまでに要する時間が短くなり得る。このように大当り遊技後と時短当り確定とにより第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれに移行するかに応じて、累積変動回数が閾数値に達するまでに要する時間に変化を生じさせ得ることから、該累積変動回数の閾数値到達に至る経緯に、該時間変化という従来に無い斬新な面白さが加わる。こうしたことから、累積変動回数の閾数値到達により第二時短遊技状態に移行するという遊技を、さらに多様化することができるため、変化に富んだ遊技性を遊技者に提供することができ、興趣を向上させることができる。
ここで、累積変動回数は、低確率モード(通常遊技状態、第一時短遊技状態、第二時短遊技状態)で第一特別図柄と第二特別図柄とが変動する毎に累積され、大当り確定によりクリアされる。これにより、累積変動回数のカウント中に、大当り遊技後に移行される第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との一方が最大で一回しか発生しないものの、前記閾数値(=900)に対する、大当り遊技後用の時短上限値(第一時短遊技状態と第二時短遊技状態で実行可能な特図変動回数の上限値=100)の割合が比較的高いことから、該閾数値に達するまでに要する時間への影響が大きい。一方、時短当り確定により移行される第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との時短上限値(=50)は、前記大当り遊技後用の時短上限値に比して、前記閾数値に対する割合が小さいものの、該時短当り確定が累積変動回数のカウント中に複数回発生し得ることから、発生回数が増えるにつれて、該閾数値到達までの時間への影響が大きくなる。さらに、本実施例では、第一特別図柄と第二特別図柄とを同時変動可能な構成であるから、前記閾数値到達までに要する時間の変化が第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とで一層顕著に表れ易くできる。
こうしたことから、大当り遊技終了後と時短当り確定とにより第一時短遊技状態に移行するか第二時短遊技状態に移行するかに応じて、累積変動回数の閾数値到達(天井移行条件の成立)を期待する遊技者の感情に比較的大きな起伏を生じさせることができる。したがって、本実施例の構成では、前記した時間変化という面白さを一層顕在化させることができ、総じて遊技の興趣向上効果を飛躍的に高め得る。
以下に、前述した実施例1,2で用いた用語と、特許請求の範囲に記載した用語との対応関係を説明する。
パチンコ機1が、本発明にかかる弾球遊技機の一例に相当する。
始動入賞処理が、本発明にかかる乱数抽出手段の一例に相当する。
第一特別図柄当否判定処理のS165~S195およびS222~S225と、第二特別図柄当否判定処理のS565~S595とが、本発明にかかる当否判定手段の一例に相当する。
第一保留記憶を消化すること(第一特別図柄当否判定処理のS165~S170)が、本発明にかかる第一変動条件の一例に相当する。
第一特別図柄当否判定処理のS200~S315が、本発明にかかる第一特別図柄制御手段の一例に相当する。
第二保留記憶を消化すること(第二特別図柄当否判定処理のS565~S570)が、本発明にかかる第二変動条件の一例に相当する。
第二特別図柄当否判定処理のS600~S725が、本発明にかかる第二特別図柄制御手段の一例に相当する。
大当り遊技処理が、本発明にかかる特別遊技制御手段の一例に相当する。
第一特別図柄当否判定処理のS220およびS370と、第二特別図柄当否判定処理のS620およびS770とが、本発明にかかる変動計数手段の一例に相当する。
第二時短遊技状態が、本発明にかかる易入球遊技状態の一例に相当する。
第一特別図柄当否判定処理のS200、S230、およびS500~S530と、第二特別図柄当否判定処理のS600およびS890~S900と、大当り遊技処理のS1120~S1150とが、本発明にかかる遊技状態変換手段の一例に相当する。
第一特別図柄当否判定処理のS200、第二特別図柄当否判定処理のS600、および大当り遊技処理のS1120~S1150が、本発明にかかる大当り時短移行処理の一例に相当する。
第5大当り図柄態様と第13大当り図柄態様との選択確率が、本発明にかかる大当り遊技終了に伴う第一時短遊技状態の選択確率の一例に相当し、第6大当り図柄態様と第14大当り図柄態様との選択確率が、本発明にかかる大当り遊技終了に伴う第二時短遊技状態の選択確率の一例に相当する。
第一特別図柄当否判定処理のS230およびS505~S530が、本発明にかかる当選時短移行処理の一例に相当する。
以下に、前述した実施例の別例について説明する。
実施例は、大当り遊技後に第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とに移行可能とすると共に、時短当り確定に伴って第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に移行するようにした構成であるが、これに限らず、大当り遊技後に第一,第二時短遊技状態に移行しない構成としても良いし、第一,第二時短遊技状態に移行する時短当りを備えない構成としても良い。すなわち、前者の構成では、時短当り確定により第一,第二時短遊技状態に移行し且つ累積変動回数の閾数値到達により第二時短遊技状態に移行する構成であり、後者の構成では、大当り遊技後に第一,第二時短遊技状態に移行可能とし且つ累積変動回数の閾数値到達により第二時短遊技状態に移行する構成である。これらいずれの構成にあっても、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれに移行するかにより、累積変動回数の閾数値到達までに要する時間に変化を生じさせ得ることから、前述した実施例と同様に遊技興趣を向上させることができる。
実施例は、非時短モードで第一特別図柄と第二特別図柄との変動時間を決定する場合と、第一時短モードで第一特別図柄の変動時間を決定する場合とで、無リーチ用通常変動時間テーブルまたは有リーチ用通常変動時間テーブルとを用いた構成であるが、これに限らず、非時短モードと異なる変動時間テーブルを用いて、第一時短モードで第一特別図柄の変動時間を決定するようにしても良い。例えば、第一時短モードで第一特別図柄の変動時間を決定するための無リーチ用と有リーチ用との変動時間テーブルは、該第一時短モードにおける第一特別図柄の平均変動時間が非時短モードにおける平均変動時間に比して短く且つ第二時短モードにおける平均変動時間に比して長くなるように、設定される。
また、実施例にあって、第一時短モードで第一特別図柄の変動時間を決定する場合に、無リーチ用短縮変動時間テーブルと有リーチ用短縮変動時間テーブルとを用いる構成とすることもできる。この構成にあっては、第一時短モードで第一特別図柄の変動時間を決定する場合に、第二時短モードで有効とする第三リーチ演出確率(4/229)に比して高確率の第二リーチ演出確率(7/229)を用いていることから、第二時短モードに比して第一特別図柄の平均変動時間が長くなる。
さらにまた、実施例にあって、非時短モード、第一時短モード、および第二時短モードで共通の変動時間テーブルを用いる構成としても良い。この構成では、実施例と同様に、第一リーチ演出確率と、該第一リーチ演出確率よりも低い第二リーチ演出確率と、該第二リーチ演出確率よりも低い第三リーチ演出確率とを用いることにより、各モードにおける第一特別図柄と第二特別図柄との平均変動時間が異なる構成とできる。
実施例にあって、非時短モード、第一時短モード、および第二時短モードでリーチ演出の実行を決定する確率(第一~第三リーチ演出確率)は、適宜変更して設定することができる。尚、この確率は、第一時短モードにおける第一特別図柄の平均変動時間が非時短モードに比して短く、第一時短モードにおける第二特別図柄の平均変動時間が第一特別図柄の平均変動時間に比して短く、第二時短モードにおける第一特別図柄と第二特別図柄との平均変動時間が第一時短モードにおける第一特別図柄の平均変動時間に比して短くなるように設定される。
実施例にあって、非時短モード、第一時短モード、および第二時短モードにおける第一特別図柄と第二特別図柄との平均変動時間は、適宜変更して設定することができる。ここで、各平均変動時間は、実施例と同様に、第一時短モードにおける第一特別図柄の平均変動時間が非時短モードに比して短く、第一時短モードにおける第二特別図柄の平均変動時間が第一特別図柄の平均変動時間に比して短く、第二時短モードにおける第一特別図柄と第二特別図柄との平均変動時間が第一時短モードにおける第一特別図柄の平均変動時間に比して短くなるように夫々設定される。
実施例にあって、第一時短モードと第二時短モードとにおける普通図柄当選確率、普通電動役物の開放作動パターン、および普通図柄の変動時間は、適宜変更して設定することができる。
実施例では、第一時短モード(第一時短遊技状態)と第二時短モード(第二時短遊技状態)とが、第一特別図柄の平均変動時間のみを相互に異なるものとしてが、これに限らず、普通図柄当選確率、普通電動役物の開放作動パターン、および普通図柄の変動時間を相互に異なるように設定することも可能である。例えば、第二時短モードは、第一時短モードに比して、第一特別図柄の平均変動時間に加えて、普通図柄の変動時間を短縮するものとしても良い。
実施例にあって、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とを終了させる大当り時短終了条件、時短当り終了条件、および天井時短終了条件を構成する夫々の時短上限値は、適宜変更して設定することができる。
実施例にあって、第二時短遊技状態に移行する天井移行条件の閾数値は、適宜変更して設定することができる。例えば、閾数値を500回や1000回等に設定することができる。
実施例にあって、大当り遊技後に第一時短遊技状態に移行する確率と第二時短遊技状態に移行する確率とは、適宜変更して設定可能である。実施例では、第二特別図柄で大当り確定した場合に第二時短遊技状態に移行する確率を、第一特別図柄で大当り確定した場合に比して高くしたが、これに限らず、第一特別図柄と第二特別図柄とで同じ確率としても良いし、第一特別図柄で大当り確定した場合に第二特別図柄の場合に比して高くなるようにしても良い。
同様に、時短当りにより第一時短遊技状態に移行する確率と第二時短遊技状態に移行する確率とは、適宜変更して設定可能である。例えば、第一時短遊技状態に移行する確率と第二時短遊技状態に移行する確率との一方を、他方に比して高く設定しても良い。
実施例は、第一保留記憶と第二保留記憶との消化により大当り判定した場合に、大当り図柄態様の選択決定によって第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とへの移行を決定する構成としたが、これに限らず、他の方法によって第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とを選択決定することも可能である。例えば、大当り判定に伴う大当り図柄態様の選択決定によって、通常遊技状態、時短遊技状態、および確変遊技状態のいずれかへの移行を決定し、時短遊技状態への移行を決定した場合に、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれか一方を抽選により決定する構成としても良い。又は、前回の大当り遊技後から大当り判定までの間に発生した第一特別図柄と第二特別図柄との変動回数や、賞球数などに応じて、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とを選択するようにしても良い。
実施例は、大当り遊技後に、通常遊技状態、第一時短遊技状態、第二時短遊技状態、および確変遊技状態のいずれかに移行する構成としたが、これに限らず、大当り遊技後に通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態のいずれかに移行する構成、又は大当り遊技後に、第一時短遊技状態、第二時短遊技状態、および確変遊技状態のいずれに移行する構成としても良い。
実施例は、累積変動回数が閾数値に達すること(天井移行条件の成立)に伴って、第二時短遊技状態に移行する構成であるが、これに限らず、該天井移行条件の成立に伴って第一時短遊技状態に移行する構成とすることもできる。又は、天井移行条件の成立に伴って、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とのいずれか一方に選択的に移行する構成としても良い。ここで、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との選択決定は、乱数の抽選により行うようにしても良いし、賞球数、時短当り回数、および小当り回数などに応じて行うようにしても良い。
実施例は、第一保留記憶の消化のみで時短当り判定を実行する構成であるが、これに限らず、第一保留記憶の消化と第二保留記憶の消化との両方で時短当り判定を行うようにすることもできる。
実施例は、通常遊技状態で時短当り(時短当り移行条件の成立)した場合にのみ第一時短遊技状態または第二時短遊技状態に移行すると共に、該通常遊技状態で前記天井移行条件が成立した場合にのみ第二時短遊技状態に移行する構成であるが、これに限らず、第一時短遊技状態または第二時短遊技状態での時短当り移行条件および天井移行条件の成立によって、第一時短遊技状態または第二時短遊技状態が重ねて発生する構成としても良い。例えば、第一,第二時短遊技状態で時短当り移行条件と天井移行条件とが成立すると、現状の時短遊技状態で実行可能な変動回数の残数が新たな時短遊技状態の時短上限値よりも多い場合には現状の時短遊技状態を継続し、現状の時短遊技状態の前記残数が少ない場合には新たな時短遊技状態とする構成とできる。又は、現状の時短遊技状態を継続し、当該時短遊技状態の終了後に新たな時短遊技状態となるようにしても良い。
実施例は、大当り時短移行条件、時短当り移行条件、および天井移行条件の成立により移行可能な時短遊技状態として、第一時短遊技状態(第一時短モード)と第二時短遊技状態(第二時短モード)とを備えた構成であるが、これに限らず、第一時短遊技状態および第二時短遊技状態に加えて、該第一,第二時短遊技状態と別の時短遊技状態(他の時短モード)を備える構成とすることもできる。ここで、別の時短遊技状態は、第一特別図柄の平均変動時間と第二特別図柄の平均変動時間との少なくとも一方が第一,第二時短遊技状態と異なるものとして設定できる。又は、普通図柄の当選確率、普通電動役物の開放作動パターン、および普通図柄の変動時間の少なくも一が、前記第一,第二時短遊技状態と異なるものとして設定されていても良い。
ここで、こうした複数の時短遊技状態を備え、いずれかの時短遊技状態に選択的に移行可能な構成にあっては、相互に異なる平均変動時間が設定された複数の変動時間テーブルを備え、各時短遊技状態に夫々割り当てられた一又は複数の変動時間テーブルに従って第一特別図柄と第二特別図柄との変動時間を決定することができる。尚、各時短遊技状態に複数の変動時間テーブルを割り当てた場合には、変動時間テーブルの組み合わせによって、第一特別図柄の平均変動時間と第二特別図柄の平均変動時間とが変わることから、該変動時間テーブルの組み合わせに応じて複数の時短遊技状態を設定することができる。
例えば、実施例と同様の第一時短遊技状態および第二時短遊技状態に加えて、別の第三時短遊技状態とを備え、該第三時短遊技状態は、移行開始に伴って第一時短モードとなり、その後に所定のモード変換条件が成立すると、第二時短モードに変換されるものとできる。ここで、モード変換条件は、例えば、第一時短モードにおける特図変動回数が所定値に達すること、第一時短モードにおける賞球数が所定数に達すること等を設定できる。
実施例は、第一特別図柄と第二特別図柄とを同時変動できる構成としたが、これに限らず、第一特別図柄と第二特別図柄とを同時変動不能な構成であっても良い。この場合には、第一特別図柄と第二特別図柄との一方を優先して変動する構成が好適である。
1 パチンコ機(弾球遊技機)
9 第一特別図柄表示装置
10 第二特別図柄表示装置
11 第一始動口
12 第二始動口



Claims (1)

  1. 遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第一始動口と、
    前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開放状態と入球不能または入球困難な閉鎖状態とに変換される第二始動口と、
    第一特別図柄を変動表示する第一特別図柄表示装置と、
    第二特別図柄を変動表示する第二特別図柄表示装置と、
    前記第一始動口および第二始動口への遊技球入球に起因して、所定の乱数を抽出する乱数抽出手段と、
    前記乱数抽出手段により抽出された乱数に基づいて、当否判定する当否判定手段と、
    所定の第一変動条件の成立を契機として、前記第一特別図柄表示装置で第一特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第一特別図柄制御手段と、
    所定の第二変動条件の成立を契機として、前記第二特別図柄表示装置で第二特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第二特別図柄制御手段と、
    前記当否判定手段により大当り判定された場合に、当該大当り判定を示す図柄態様で前記第一特別図柄または前記第二特別図柄が停止表示されることに基づいて、大入賞口を開放させる大当り遊技を実行する特別遊技制御手段と、
    前記第一特別図柄と前記第二特別図柄との変動回数を累積すると共に、該累積した累積変動回数を、少なくとも前記当否判定手段により大当り判定されることに基づいてクリアする変動計数手段と、
    前記変動計数手段により累積された累積変動回数が所定の閾数値に達すると、通常遊技状態に比して前記第二始動口へ入球容易となる易入球遊技状態に変換させる遊技状態変換手段と
    を備えた弾球遊技機において、
    前記当否判定手段は、前記乱数抽出手段により抽出された乱数に基づいて、時短当りか否かを判定する処理内容を備え、
    さらに、前記遊技状態変換手段は、
    前記当否判定手段により時短当り判定された場合に、当該時短当り判定を示す図柄態様で前記第一特別図柄または第二特別図柄が停止表示されることに基づいて、前記通常遊技状態に比して前記第一特別図柄および第二特別図柄の平均変動時間を短くする時短遊技状態に変換させる当選時短移行処理と、
    前記当否判定手段による大当り判定に基づいて実行された大当り遊技の終了に伴って、前記通常遊技状態に比して前記第一特別図柄および第二特別図柄の平均変動時間を短くする時短遊技状態に変換させる大当り時短移行処理と
    を備えたものであって、
    前記当選時短移行処理と前記大当り時短移行処理とにより変換される時短遊技状態として、前記通常遊技状態に比して前記第一特別図柄の平均変動時間が短く且つ該第一特別図柄の平均変動時間に比して前記第二特別図柄の平均変動時間が短くなる第一時短遊技状態と、前記第一時短遊技状態における該第一特別図柄の平均変動時間に比して該第一特別図柄と該第二特別図柄との平均変動時間が短くなる第二時短遊技状態とを備え、
    前記当選時短移行処理は、
    前記当否判定手段により前記時短当り判定された場合に、予め設定された選択確率に従って、前記第一特別図柄または第二特別図柄の変動停止に伴って変換される前記第一時短遊技状態または第二時短遊技状態を選択決定する処理内容を備え、
    前記大当り時短移行処理は、
    前記当否判定手段により前記大当り判定された場合に、予め設定された選択確率に従って、大当り遊技の終了に伴って変換させる前記第一時短遊技状態または第二時短遊技状態を選択決定する処理内容を備えたものであることを特徴とする弾球遊技機。
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