JP2022071404A - エア供給装置 - Google Patents

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Kazuto Meji
昭宏 鈴木
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Abstract

Figure 2022071404000001
【課題】デポジットの発生を抑制する。
【解決手段】エア供給装置は、エンジンの吸気ポートを2つの内部空間に分割する第1隔壁512と、第1隔壁512と吸気ポートの上流側で接続し、第1隔壁512と吸気ポートの下流側で離隔する第2隔壁514と、第1隔壁512と第2隔壁514との間にエアを供給するエア供給機構と、を備える。これにより、吸気バルブの傘部表面、インジェクタ先端部、および、ピストン冠面に付着する燃料を低減することができ、エンジン200の燃焼行程時にデポジットが発生することを抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エア供給装置に関する。
特許文献1には、エンジンの燃焼室内にタンブル流(縦渦)を生成するためのTGVバルブ、および、吸気ポート内部を区画する隔壁を備えることについて開示がある。タンブル流を生成することにより燃焼室内のガス流動が強化され、燃焼速度が促進されることから、燃費を改善することができる。
特開2006-170070号公報
ところで、インジェクタが燃焼室内に直接燃料を噴射する場合、インジェクタが吸気ポートから燃焼室内に向けて燃料を噴射する場合に比べ、燃料が微粒化され難い。また、燃焼室内に流入するエアの流速が遅くなるほど、燃料が微粒化され難くなる。
燃料が微粒化され難くなると、ピストン冠面、インジェクタ先端部、吸気バルブの吸気ポートに面する傘部表面などに、微粒化される前の燃料が液滴のまま付着する場合がある。ここで、エンジンが燃焼行程となり、燃焼室内の燃料が燃焼されると、微粒化される前の燃料が蒸し焼き状態となり、カーボンデポジット化してしまう原因となる。
そこで、本発明は、デポジットの発生を抑制することが可能なエア供給装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のエア供給装置は、エンジンの吸気ポートを2つの内部空間に分割する第1隔壁と、第1隔壁と吸気ポートの上流側で接続し、第1隔壁と吸気ポートの下流側で離隔する第2隔壁と、第1隔壁と第2隔壁との間にエアを供給するエア供給機構と、を備える。
第2隔壁は、第2隔壁514の幅方向の中心に対し、幅方向にずれて配されるフィン部を備え、フィン部のうち吸気ポートの下流側には、第1隔壁と第2隔壁との間の空間と連通する開口が形成されてもよい。
エア供給機構は、エア供給配管と、エア供給配管に設けられるバルブと、バルブの開度を制御するバルブ制御部と、を備え、バルブ制御部は、エンジンの負荷状態に基づいて、バルブの開閉を制御してもよい。
バルブ制御部は、エアコンの稼働状態に基づいて、バルブの開度を変更してもよい。
バルブ制御部は、エンジンに供給される冷却水の水温に基づいて、バルブの開度を変更してもよい。
本発明によれば、デポジットの発生を抑制することができる。
図1は、エンジンシステムの構成を示す概略図である。 図2は、第1実施形態の2重隔壁構造体の分解斜視図である。 図3は、第1実施形態の2重隔壁構造体の概略断面図である。 図4は、第1実施形態のエア供給処理の一例を説明するための第1フロー図である。 図5は、第1実施形態のエア供給処理の一例を説明するための第2フロー図である。 図6は、第2実施形態の2重隔壁構造体の分解斜視図である。 図7は、第2実施形態の2重隔壁構造体の概略断面図である。 図8は、第3実施形態のエア供給機構の概略構成図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1実施形態)
図1は、エンジンシステム100の構成を示す概略図である。エンジンシステム100は、車両に搭載される。図1に示すように、エンジンシステム100は、エンジン200と、吸気系300と、排気系400と、エア供給装置500とを含む。
エンジン200は、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程および排気行程が1回のサイクルとして繰り返し行われる4ストロークエンジンである。エンジン200は、シリンダブロック202と、クランクケース204と、シリンダヘッド206とを備える。
シリンダブロック202には、複数のシリンダ208が形成されており、図1中手前側あるいは奥側に向かって複数のシリンダ208が配列されている。シリンダ208には、ピストン210が摺動自在に配置される。シリンダヘッド206と、シリンダ208と、ピストン210の冠面とによって囲まれた空間が燃焼室212として形成される。ピストン210には、ガスケット、ピストンリングやオイルリングが設けられている。
クランクケース204は、シリンダブロック202と一体的に形成される。ただし、クランクケース204は、シリンダブロック202と別体的に形成されてもよい。クランクケース204の内部には、クランク室214が形成され、クランク室214には、クランクシャフト216が回転自在に支持される。クランクシャフト216には、コネクティングロッド218が接続され、コネクティングロッド218には、ピストン210が接続される。
シリンダヘッド206は、シリンダブロック202のうちクランクケース204と接続する側と反対側に設けられ、シリンダブロック202に連結される。シリンダヘッド206には、吸気ポート220および排気ポート222が形成され、吸気ポート220および排気ポート222は、燃焼室212と連通する。
吸気ポート220と燃焼室212との間には、吸気バルブ224の先端(傘部)が位置している。吸気バルブ224の末端には、ロッカーアーム226を介して、吸気用カムシャフト228に固定されたカム228aが当接されている。吸気バルブ224は、吸気用カムシャフト228の回転に伴って、吸気ポート220を開閉する。
排気ポート222と燃焼室212との間には、排気バルブ230の先端(傘部)が位置している。排気バルブ230の末端には、ロッカーアーム232を介して、排気用カムシャフト234に固定されたカム234aが当接されている。排気バルブ230は、排気用カムシャフト234の回転に伴って、排気ポート222を開閉する。
シリンダヘッド206には、インジェクタ236および点火プラグ238が設けられ、インジェクタ236および点火プラグ238の先端は、燃焼室212内に配置される。ただし、これに限定されず、インジェクタ236の先端は、例えば、吸気ポート220内に配置されてもよい。インジェクタ236は、吸気ポート220から燃焼室212に流入する空気に対して燃料を噴射する。点火プラグ238は、空気と燃料との混合気を所定のタイミングで点火して燃焼させる。かかる燃焼により、ピストン210がシリンダ208内で往復運動を行い、その往復運動がコネクティングロッド218を通じてクランクシャフト216の回転運動に変換される。
ロッカーアーム226、232、吸気用カムシャフト228、排気用カムシャフト234、カム228a、234a、インジェクタ236、点火プラグ238は、不図示のヘッドカバーに被覆(収容)される。ヘッドカバーは、シリンダヘッド206のうちシリンダブロック202と接続する側と反対側に設けられ、シリンダヘッド206に連結される。
また、エンジンシステム100は、ECU250を備える。ECU250は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含むマイクロコンピュータでなり、エンジンシステム100を統括制御する。第1実施形態では、ECU250は、エンジンシステム100を制御する際、後述するバルブ制御部526として機能する。
吸気系300は、吸気管302と、エアクリーナ304と、スロットルバルブ306とを備える。吸気管302は、円筒状に形成され、一方の端部にインテークマニホールド302aを含む。吸気管302(インテークマニホールド302a)の内部には、空気(吸気)が流通する吸気流路が形成される。インテークマニホールド302aは、シリンダヘッド206に接続され、吸気流路は、吸気ポート220と連通する。
エアクリーナ304は、吸気管302のうちインテークマニホールド302aから離隔する側の端部に設けられ、外部から吸入された空気に混合する異物を除去する。スロットルバルブ306は、エアクリーナ304とインテークマニホールド302aとの間に設けられる。スロットルバルブ306は、アクセルペダル(不図示)の踏み込み量(以下、アクセル開度ともいう)に応じてアクチュエータ308により開閉駆動され、燃焼室212へ送出する空気量を調整する。
排気系400は、排気管402と、触媒404とを備える。排気管402は、円筒状に形成され、一方の端部にエキゾーストマニホールド402aを含む。排気管402(エキゾーストマニホールド402a)の内部には、排気が流通する排気流路が形成される。エキゾーストマニホールド402aは、シリンダヘッド206に接続され、排気流路は、排気ポート222と連通する。
触媒404は、排気管402の内部(排気流路)に設けられる。触媒404は、例えば、三元触媒(Three-Way Catalyst)であって、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)を含む。触媒404は、燃焼室212から排出された排気ガス中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)を除去する。
エア供給装置500は、2重隔壁構造体510と、エア供給機構520と、各種センサ530を含む。2重隔壁構造体510は、エンジン200の吸気ポート220に取り付けられる。2重隔壁構造体510は、詳しくは後述するように2重隔壁内部にエアが供給され、供給されたエアを吸気ポート220の下流に向けて噴射する。
図2は、第1実施形態の2重隔壁構造体510の分解斜視図である。また、図3は、第1実施形態の2重隔壁構造体510の概略断面図である。図2および図3に示すように、2重隔壁構造体510は、第1隔壁512と、第2隔壁514と、隔壁支持部516とを含む。
第1隔壁512は、インマニ隔壁部512aと、ポート隔壁部512bとを備える。インマニ隔壁部512aは、ポート隔壁部512bと連続し、ポート隔壁部512bに対し吸気の上流側に配される。第1実施形態では、第1隔壁512がインマニ隔壁部512aを備える例について説明するが、インマニ隔壁部512aは必須の構成ではなく、第1隔壁512には、インマニ隔壁部512aが含まれなくてもよい。
インマニ隔壁部512aは、インテークマニホールド302a(図1参照)内に配される。ここで、インテークマニホールド302aおよび吸気ポート220内において、シリンダブロック202に近接する方向およびシリンダブロック202から離隔する方向を合わせて接離方向(図1中上下方向)という。インマニ隔壁部512aは、インテークマニホールド302a内の接離方向において中央部に配される。インマニ隔壁部512aは、インテークマニホールド302aの内面のうち、シリンダブロック202と近接する方向に対向する対向面と大凡平行な面を含む。また、インマニ隔壁部512aは、インテークマニホールド302aの内面のうち、シリンダブロック202から離隔する方向に対向する対向面と大凡平行な面を含む。
インマニ隔壁部512aは、インテークマニホールド302a内の一部を2つの内部空間に分割(区画)する。第1実施形態では、インマニ隔壁部512aは、図1に示すように、インテークマニホールド302a内を、シリンダブロック202側の内部空間と、ヘッドカバー(不図示)側の内部空間とに分割する。ただし、これに限定されず、インマニ隔壁部512aは、インテークマニホールド302a内を、複数のシリンダ208の配列方向(図1中手前方向、奥方向)に分割してもよい。
ポート隔壁部512bは、吸気ポート220(図1参照)内に配される。ポート隔壁部512bは、吸気ポート220内の接離方向において中央部に配される。ポート隔壁部512bは、吸気ポート220の内面のうち、シリンダブロック202と近接する方向に対向する対向面と大凡平行な面を含む。また、ポート隔壁部512bは、吸気ポート220の内面のうち、シリンダブロック202から離隔する方向に対向する対向面と大凡平行な面を含む。
ポート隔壁部512bは、吸気ポート220内の一部を2つの内部空間に分割(区画)する。第1実施形態では、第1隔壁512は、図1に示すように、吸気ポート220を、シリンダブロック202側の内部空間と、ヘッドカバー(不図示)側の内部空間とに分割する。ただし、これに限定されず、第1隔壁512は、吸気ポート220を、複数のシリンダ208の配列方向(図1中手前方向、奥方向)に分割してもよい。
第2隔壁514は、吸気ポート220(図1参照)内に配される。第1実施形態では、第2隔壁514は、第1隔壁512に対し、ヘッドカバー側に配される。ただし、これに限定されず、第2隔壁514は、第1隔壁512に対し、シリンダブロック202側に配されてもよい。第2隔壁514は、上流側端部514aと、下流側端部514bとを備える。上流側端部514aは、第2隔壁514のうち吸気ポート220(吸気)の上流側の端部であり、下流側端部514bは、第2隔壁514のうち吸気ポート220(吸気)の下流側の端部である。
上流側端部514aは、第1隔壁512と吸気ポート220の上流側で接続する。第1実施形態では、上流側端部514aは、図3に示すように、第1隔壁512のうちインマニ隔壁部512aとポート隔壁部512bとが連続する連続部に接続される。ただし、これに限定されず、上流側端部514aは、第1隔壁512のうちインマニ隔壁部512aに接続されてもよいし、ポート隔壁部512bに接続されてもよい。
下流側端部514bは、第1隔壁512と吸気ポート220の下流側で離隔した状態で配される。第1実施形態では、下流側端部514bは、第1隔壁512に対し、ヘッドカバー側に離隔した状態で配される。ただし、これに限定されず、下流側端部514bは、第1隔壁512に対し、シリンダブロック202側に離隔した状態で配されてもよい。
第2隔壁514は、上流側端部514a以外は第1隔壁512からわずかに離隔して配される。そのため、第1隔壁512と第2隔壁514との間には、空間Sが形成される。また、第1隔壁512と下流側端部514bとの間には、開口Oが形成される。
第2隔壁514の外面は、吸気の流れる方向に沿った流線形状を有する。これにより、第2隔壁514の外面と吸気ポート220の内面との間を流通する空気の流れを妨げ難くなり、吸気ポート220内の空気の流れの圧力損失を低減することができる。第1隔壁512と第2隔壁514との間の間隔は、吸気の流れる方向に沿って、第2隔壁514の上流側端部514aから中央部までは大きくなり、第2隔壁514の中央部から下流側端部514bまでは小さくなる。
第1隔壁512と第2隔壁514の下流側端部514bとの間の開口Oの開口面積は、吸気ポート220のうち2重隔壁構造体510よりシリンダブロック202側のブロック側開口、および、ヘッドカバー側のカバー側開口の開口面積より小さい。
隔壁支持部516は、第1隔壁512および第2隔壁514の側面に配され、第1隔壁512および第2隔壁514を支持する。隔壁支持部516は、第1隔壁512および第2隔壁514を支持した状態で、吸気ポート220の不図示の取付溝に取り付けられる。隔壁支持部516は、貫通孔516aを備える。隔壁支持部516は、エア供給機構520のうち後述するエア供給配管522(図1参照)に接続され、貫通孔516aは、エア供給配管522内と連通する。貫通孔516aには、エア供給配管522からエアが導入される。
貫通孔516aは、吸気ポート220の内面に開口し、第1隔壁512と第2隔壁514との間の空間Sに連通する。貫通孔516aは、エア供給配管522から導入されたエアを空間Sに供給する。
図1に戻り、エア供給機構520は、第1隔壁512と第2隔壁514との間の空間Sにエアを供給するエア供給機構である。エア供給機構520は、エア供給配管522と、バルブ524と、バルブ制御部526とを含む。
エア供給配管522は、一端が吸気管302に接続され、他端がシリンダヘッド206に接続される。エア供給配管522の内部には、エア供給通路が形成される。エア供給通路は、一端が吸気管302内の吸気流路のうちスロットルバルブ306よりも吸気の上流側と連通し、他端がシリンダヘッド206内に配された隔壁支持部516の貫通孔516aと連通する。エア供給配管522は、吸気流路と貫通孔516aとを連通し、スロットルバルブ306よりも上流側の空気を、貫通孔516aに導く。
バルブ524は、エア供給配管522に設けられ、エア供給配管522内のエア供給通路を開閉する。バルブ524が開状態であるとき、吸気流路と貫通孔516aとが連通する。バルブ524が閉状態であるとき、吸気流路と貫通孔516aとが遮断される。第1実施形態では、バルブ524は、電磁弁(ソレノイドバルブ)である。ただし、これに限定されず、バルブ524は、バタフライバルブや、ダイヤフラムバルブであってもよい。
バルブ制御部526は、各種センサ530から出力される検出信号に基づいて、バルブ524の開度を制御する。バルブ制御部526は、バルブ524の開度を制御することで、2重隔壁構造体510の空間Sに供給するエアの量を制御するエア供給処理を実行する。エア供給処理の詳細については後述する。
各種センサ530は、車両の各部に搭載される。各種センサ530は、アクセル開度センサ532、インマニプレッシャーセンサ534、水温センサ536、車速センサ538、外気温センサ540、吸気温センサ542、エアフローセンサ544、エアコンスイッチ546、クランク角センサ548を含む。
アクセル開度センサ532は、アクセルペダル(不図示)の踏み込み量(アクセル開度)を検出し、アクセル開度を示す検出信号をECU250に出力する。インマニプレッシャーセンサ534は、インテークマニホールド302a内の圧力(以下、単にインマニ圧という)を検出し、インマニ圧を示す検出信号をECU250に出力する。
水温センサ536は、エンジン200内を流通する冷却水の温度を検出し、冷却水の温度を示す検出信号をECU250に出力する。車速センサ538は、車両の速度(車速)を検出し、車速を示す検出信号をECU250に出力する。外気温センサ540は、外気温を検出し、外気温を示す検出信号をECU250に出力する。
吸気温センサ542は、例えばインテークマニホールド302aに取り付けられ、エンジン200が吸入する直前の吸気の温度(吸気温)を検出し、吸気温を示す検出信号をECU250に出力する。エアフローセンサ544は、エンジン200に供給される吸入空気量を検出し、吸入空気量を示す検出信号をECU250に出力する。
エアコンスイッチ546は、車両に設けられたエアコン(不図示)のON状態あるいはOFF状態を検出し、エアコンのON状態あるいはOFF状態を示す検出信号をECU250に出力する。クランク角センサ548は、クランクシャフト216の回転角を検出し、クランク角を示す検出信号をECU250に出力する。
図4は、第1実施形態のエア供給処理の一例を説明するための第1フロー図である。図5は、第1実施形態のエア供給処理の一例を説明するための第2フロー図である。図4に示すように、バルブ制御部526は、各種センサ530から出力された検出信号に基づいて、エンジン200が低負荷領域であるか否か判定する(S501)。例えば、バルブ制御部526は、クランク角を示す検出信号に基づいて、エンジン200のエンジン回転数を導出する。そして、バルブ制御部526は、例えば、エンジン回転数が1500rpm以下、インマニ圧が-150mmHg以下、かつ、車速が10km/h以下であるとき、エンジン200が低負荷領域であると判定する。ただし、これに限定されず、バルブ制御部526は、エンジン回転数のみを用いてエンジン200が低負荷領域であるか否か判定してもよい。また、バルブ制御部526は、上記条件に加え、吸入空気量、アクセル開度などを加味して、エンジン200が低負荷領域であるか否か判定してもよい。
バルブ制御部526は、エンジン200が低負荷領域である場合(S501のYES)、バルブ524を開状態に制御する。バルブ524が開状態に制御されると、インテークマニホールド302aの負圧(-150mmHg以下)により、吸気流路を流れる空気の一部が、エア供給配管522および貫通孔516aを介して空間Sに供給される。空間Sに供給されたエアは、開口Oから吸気ポート220の下流に向かって噴射される。また、バルブ制御部526は、エンジン200が低負荷領域である場合(S501のYES)、エアコンスイッチ546がON状態であるか否か判定する(S502)。
一方、バルブ制御部526は、エンジン200が低負荷領域でない(すなわち、高負荷領域である)場合(S501のNO)、バルブ524を閉状態に維持し、エア供給処理を終了する。つまり、バルブ制御部526は、エンジン200が高負荷領域である場合、2重隔壁構造体510の空間Sに供給するエアを停止する。これは、エンジン200が高負荷領域である場合に、空間Sにエアを供給して開口Oから吸気ポート220の下流に向かってエアを噴射させると、エアの流速が過大となり失火を起こすことから、燃焼不良を起こすおそれがあるためである。
このように、第1実施形態では、バルブ制御部526は、エンジン200の負荷状態(低負荷領域であるか、高負荷領域であるか)に基づいて、バルブ524の開閉を制御する。
バルブ制御部526は、エアコンスイッチ546がON状態である場合(S502のYES)、エンジン200に供給される冷却水の水温が20℃以下であるか否か判定する(S503)。
バルブ制御部526は、冷却水の水温が20℃以下である場合(S503のYES)、バルブ524の開度を100%(ソレノイド稼働100%)に制御し(S504)、エア供給処理を終了する。冷却水の水温が20℃以下である場合、エンジン200は、始動直後あるいは冷間状態であるものと想定される。そのため、バルブ制御部526は、バルブ524の開度を100%(全開)に制御することで、空間Sにより多くのエアを導入させ、エンジン200をアイドルアップさせる。これにより、エンジン200の暖機を促進させることができる。
一方、バルブ制御部526は、冷却水の水温が20℃以下でない場合(S503のNO)、冷却水の水温が60℃以下であるか否か判定する(S505)。バルブ制御部526は、冷却水の水温が60℃以下である場合(S505のYES)、バルブ524の開度を70%(ソレノイド稼働70%)に制御し(S506)、エア供給処理を終了する。ここで、ECU250において実行されるエンジン回転数制御などのエンジン制御には、冷却水の水温およびエンジンオイルの油温が密接に関係している。ECU250は、エンジン回転数を制御する際、冷却水の水温をパラメータの基本的数値の1つとして参照している。つまり、ECU250は、冷却水の水温に基づいて、エンジン回転数を制御している。エンジン回転数が冷却水の水温に基づいて制御されていることから、それに応じてバルブ制御部526も、冷却水の水温に基づいてバルブ524の開度を変更する。第1実施形態では、バルブ制御部526は、冷却水の水温が低くなるほど、バルブ524の開度が大きくなるように制御する。これにより、エンジン200をアイドルアップさせるために適切なエアを燃焼室212に供給することができる。
一方、バルブ制御部526は、冷却水の水温が60℃以下でない場合(S505のNO)、冷却水の水温が80℃以下であるか否か判定する(S507)。バルブ制御部526は、冷却水の水温が80℃以下である場合(S507のYES)、バルブ524の開度を40%(ソレノイド稼働40%)に制御し(S508)、エア供給処理を終了する。
一方、バルブ制御部526は、冷却水の水温が80℃以下でない(つまり、80℃を超える)場合(S507のNO)、バルブ524の開度を30%(ソレノイド稼働30%)に制御し(S509)、エア供給処理を終了する。このように、バルブ制御部526は、冷却水の水温が高くなるほど、バルブ524の開度が小さくなるように制御する。
また、バルブ制御部526は、エアコンスイッチ546がON状態でない(つまり、エアコンスイッチ546がOFF状態である)場合(S502のNO)、エンジン200に供給される冷却水の水温が20℃以下であるか否か判定する(S510)。
バルブ制御部526は、図5に示すように、冷却水の水温が20℃以下である場合(S510のYES)、バルブ524の開度を90%(ソレノイド稼働90%)に制御し(S511)、エア供給処理を終了する。ここで、車両に搭載されるエアコンは、エンジン200のクランクシャフト216の動力を用いて駆動される。そのため、エアコン稼働時は、エアコン非稼働時に比べ、エンジン回転数が低下し易くなる。そこで、第1実施形態のバルブ制御部526は、エアコン稼働時のエンジン回転数を、エアコン非稼働時のエンジン回転数よりも高くするために、エアコン稼働時のバルブ524の開度を、エアコン非稼働時のバルブ524の開度より大きく制御する。第1実施形態では、バルブ制御部526は、エアコン稼働時のバルブ524の開度を、エアコン非稼働時のバルブ524の開度より10%(所定量)だけ大きく制御する。このように、バルブ制御部526は、車両に搭載されるエアコンの稼働状態に基づいて、バルブ524の開度を変更する。
一方、バルブ制御部526は、冷却水の水温が20℃以下でない場合(S510のNO)、冷却水の水温が60℃以下であるか否か判定する(S512)。バルブ制御部526は、冷却水の水温が60℃以下である場合(S512のYES)、バルブ524の開度を60%(ソレノイド稼働60%)に制御し(S513)、エア供給処理を終了する。
バルブ制御部526は、冷却水の水温が60℃以下でない場合(S512のNO)、冷却水の水温が80℃以下であるか否か判定する(S514)。バルブ制御部526は、冷却水の水温が80℃以下である場合(S514のYES)、バルブ524の開度を30%(ソレノイド稼働30%)に制御し(S515)、エア供給処理を終了する。
一方、バルブ制御部526は、冷却水の水温が80℃以下でない(すなわち、80℃を超える)場合(S514のNO)、バルブ524の開度を20%(ソレノイド稼働20%)に制御し(S516)、エア供給処理を終了する。なお、第1実施形態では、バルブ制御部526は、車両に搭載されるエアコンの稼働状態、および、冷却水の水温に基づいて、バルブ524の開度を制御する例について説明した。しかし、これに限定されず、バルブ制御部526は、例えば、アクセル開度、外気温、吸気温に基づいて、バルブ524の開度を、上述した開度からさらに補正してもよい。
以上、第1実施形態によれば、吸気ポート220の接離方向において中央部に配された2重隔壁構造体510と、エア供給機構520とを備える。これにより、吸気ポート220の中央部から吸気ポート220の下流に向かってエアを噴射させることができる。エアが吸気ポート220の中央部から噴射されるため、噴射されたエア(以下、噴射エアという)は、吸気ポート220の内壁と接触し難くなる。
ここで、エアが吸気ポート220の中央部よりも内壁側で噴射される場合、空気は粘性を有することから、噴射エアは、吸気ポート220の内壁に沿って移動する。吸気ポート220の内壁に沿って移動した噴射エアは、例えば吸気バルブ224の吸気ポート220に面する側の傘部表面のうち外周縁の一部に付着した燃料を吹き飛ばすことができるものの、その他の領域に付着した燃料を吹き飛ばすことは困難になる。ここで、第1実施形態のインジェクタ236は、燃焼室212に燃料を直接噴射しているが、インジェクタ236から燃料が噴射される際、吸気バルブ224の傘部表面は、吸気ポート220からわずかに離隔し、燃焼室212と吸気ポート220が連通している。そのため、燃焼室212に直接噴射された燃料のわずかな一部が、吸気バルブ224の傘部表面に付着してしまう。
一方、エアが吸気ポート220の中央部から噴射される場合、噴射エアは、吸気ポート220の中央部に沿って移動する。吸気ポート220の中央部に沿って移動した噴射エアは、例えば吸気バルブ224の傘部表面のうち中央部に付着した燃料を吹き飛ばすことができる。また、吸気バルブ224の傘部表面の中央部に接触した噴射エアは、吸気バルブ224の傘部表面に沿って中央部から外周縁に向かって移動する。このとき、噴射エアは、吸気バルブ224の傘部表面の大凡全面に付着した燃料を吹き飛ばすことができる。特に、吸気バルブ224が吸気ポート220を閉じる直前のタイミングで、吸気ポート220の中央部から噴射エアを噴射させることで、吸気バルブ224の傘部表面に付着した燃料を効果的に吹き飛ばすことができる。
また、吸気バルブ224の傘部表面を通過した噴射エアは、燃焼室212内に流入し、燃焼室212内でタンブル流(縦渦)を形成する。このとき、噴射エアは、燃焼室212内でインジェクタ先端部近傍およびピストン冠面近傍を移動する。そのため、噴射エアは、吸気バルブ224の傘部表面のみならず、インジェクタ先端部およびピストン冠面に付着した燃料を吹き飛ばすことができる。その結果、吸気バルブ224の傘部表面、インジェクタ先端部、および、ピストン冠面に付着する燃料を低減することができ、エンジン200の燃焼行程時にデポジットが発生することを抑制することができる。
また、2重隔壁構造体510の開口Oの開口面積は、吸気ポート220のうち2重隔壁構造体510よりシリンダブロック202側のブロック側開口、および、ヘッドカバー側のカバー側開口の開口面積より小さい。そのため、開口Oから噴射される噴射エアの流速は、ブロック側開口、あるいは、カバー側開口から噴射される噴射エアの流速よりも高速にすることができる。つまり、第1実施形態の2重隔壁構造体510から噴射される噴射エアの流速は、従来使用されていたTGVバルブにより生成されるブロック側開口、あるいは、カバー側開口を通過するエアの流速よりも高速にすることができる。
また、噴射エアの流速を高速にすることができることから、燃料を微粒化し易くすることができ、燃焼安定性を向上させることができる。さらに、従来使用されていたTGVバルブを使用することなく噴射エアの流速を高速化できるため、TGVバルブを不要とすることができ、TGVバルブのコストを削減することができる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態の2重隔壁構造体610の分解斜視図である。また、図7は、第2実施形態の2重隔壁構造体610の概略断面図である。第1実施形態のエンジンシステム100と実質的に等しい構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。第2実施形態のエンジンシステム100は、上記第1実施形態のエンジンシステム100に対し、2重隔壁構造体610の構造が異なる。それ以外の構成については、上記第1実施形態のエンジンシステム100と同じである。
図6および図7に示すように、第2実施形態の2重隔壁構造体610は、第1隔壁512と、第2隔壁614と、隔壁支持部516とを含む。第2実施形態の2重隔壁構造体610は、上記第1実施形態の2重隔壁構造体510に対し、第2隔壁614の構成のみが異なる。
第2隔壁614は、フィン形状に形成されたフィン部614aを備える。フィン部614aは、吸気ポート220のうち2重隔壁構造体610よりヘッドカバー側に配される。ただし、これに限定されず、フィン部614aは、吸気ポート220のうち2重隔壁構造体610よりシリンダブロック202側に配されてもよい。
フィン部614aは、第2隔壁614のうち吸気の流れ方向に沿った延在方向と直交する幅方向において、複数(第2実施形態では2つ)設けられる。2つのフィン部614aのうち一方は、第2隔壁614の幅方向の一方側に配され、2つのフィン部614aのうち他方は、第2隔壁614の幅方向の他方側に配される。ただし、これに限定されず、2つのフィン部614aの両方は、第2隔壁614の幅方向の一方側に配されてもよいし、他方側に配されてもよい。また、フィン部614aは、第2隔壁614の幅方向に1つのみ配されてもよい。1つのフィン部614aは、第2隔壁614の幅方向の一方側に配されてもよいし、他方側に配されてもよい。このように、フィン部614aは、第2隔壁614の幅方向の中心に対し、幅方向にずれて配される。
図7に示すように、フィン部614aの内部には、空間Saが形成される。空間Saは、第1隔壁512と第2隔壁614との間に形成される空間Sと連通している。したがって、エア供給機構520により空間Sに供給されたエアの一部は、空間Saに供給される。また、フィン部614aのうち吸気の下流側の端部には、開口Oaが形成される。開口Oaは、空間Saと吸気ポート220の内部空間とを連通させる。これにより、空間Saに供給されたエアは、開口Oaから吸気ポート220の内部空間に噴射される。
フィン部614aの開口Oaの開口面積は、吸気ポート220のうち2重隔壁構造体610よりシリンダブロック202側のブロック側開口、および、ヘッドカバー側のカバー側開口の開口面積より小さい。そのため、開口Oaから噴射される噴射エアの流速は、ブロック側開口、あるいは、カバー側開口から噴射される噴射エアの流速よりも高速にすることができる。
以上、第2実施形態によれば、吸気ポート220の接離方向において中央部に配された2重隔壁構造体610と、エア供給機構520を備える。これにより、上記実施形態で説明した内容と同様の作用および効果を得ることができる。
また、第2実施形態の第2隔壁614は、フィン部614aを備える。これにより、吸気ポート220内を流通する空気を整流することができる。フィン部614aのうち吸気の下流端には、開口Oaが形成される。これにより、空間Sに供給されたエアの一部を、開口Oaから吸気ポート220の内部空間に噴射させることができる。ここで、フィン部614aが第2隔壁614の幅方向の中心に対し、幅方向にずれて配されていることから、燃焼室212内においてシリンダ208の中心軸回りのスワール流(横渦)を形成することができる。スワール流を形成することにより、エンジン200の燃焼行程における燃焼効率を向上させることができる。
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態のエア供給機構520Aの概略構成図である。第1実施形態および第2実施形態のエンジンシステム100と実質的に等しい構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。第3実施形態のエンジンシステム100は、上記第2実施形態のエンジンシステム100に対し、エア供給機構520Aの構成が異なる。それ以外の構成については、上記第2実施形態のエンジンシステム100と同じである。なお、第3実施形態では、エンジンシステム100が第2実施形態の2重隔壁構造体610を備えている例について説明する。しかし、これに限定されず、エンジンシステム100は、第2実施形態の2重隔壁構造体610の代わりに、第1実施形態の2重隔壁構造体510を備えてもよい。
図8に示すように、第3実施形態のエア供給機構520Aは、第1エア供給配管522aと、第2エア供給配管522bと、第1バルブ524aと、第2バルブ524bと、バルブ制御部526とを含む。
第1エア供給配管522aは、2重隔壁構造体610のうち、複数のシリンダ208(図1参照)の配列方向における第1側に配される。第1側は、例えば、車両の前進方向(以下、前側という)である。第2エア供給配管522bは、2重隔壁構造体610のうち、複数のシリンダ208の配列方向における第1側とは反対の第2側に配される。第2側は、例えば、車両の後退方向(以下、後側という)である。第1エア供給配管522aおよび第2エア供給配管522bは、吸気管302内の吸気流路と2重隔壁構造体610の貫通孔516aとを連通し、スロットルバルブ306(図1参照)よりも上流側の空気を、貫通孔516aに導く。
第1バルブ524aは、第1エア供給配管522aに設けられ、第1エア供給配管522a内のエア供給通路を開閉する。第1バルブ524aが開状態であるとき、吸気流路と2重隔壁構造体610の第1側の貫通孔516aとが連通する。第1バルブ524aが閉状態であるとき、吸気流路と2重隔壁構造体610の第1側の貫通孔516aとが遮断される。
第2バルブ524bは、第2エア供給配管522bに設けられ、第2エア供給配管522b内のエア供給通路を開閉する。第2バルブ524bが開状態であるとき、吸気流路と2重隔壁構造体610の第2側の貫通孔516aとが連通する。第2バルブ524bが閉状態であるとき、吸気流路と2重隔壁構造体610の第2側の貫通孔516aとが遮断される。
バルブ制御部526は、各種センサ530(図1参照)から出力される検出信号に基づいて、第1バルブ524aおよび第2バルブ524bの開度をそれぞれ独立して制御する。例えば、バルブ制御部526は、各種センサ530に含まれる不図示のカムアングルセンサに基づいて、吸気バルブ224(図1参照)の開閉状態を検出する。そして、バルブ制御部526は、吸気バルブ224が開状態であるとき、第1バルブ524aの開度が大きくなるように制御するとともに、第2バルブ524bの開度が小さくなるように制御する。具体的に、バルブ制御部526は、第1バルブ524aの開度を10%→50%→100%の順で大きくなるように制御する。また、バルブ制御部526は、第2バルブ524bの開度を100%→50%→10%の順で小さくなるように制御する。ただし、これに限定されず、バルブ制御部526は、第1バルブ524aおよび第2バルブ524bの開度を無段階に可変切替制御してもよい。
その後、吸気バルブ224が開状態であるとき、バルブ制御部526は、第1バルブ524aの開度が小さくなるように制御するとともに、第2バルブ524bの開度が大きくなるように制御する。具体的に、バルブ制御部526は、第1バルブ524aの開度を100%→50%→10%の順で小さくなるように制御する。また、バルブ制御部526は、第2バルブ524bの開度を10%→50%→100%の順で大きくなるように制御する。ただし、これに限定されず、バルブ制御部526は、第1バルブ524aおよび第2バルブ524bの開度を無段階に可変切替制御してもよい。
バルブ制御部526は、吸気バルブ224が開状態である間、第1バルブ524aの開度を大→小→大→小→・・・の順に繰り返し制御し、第2バルブ524bの開度を小→大→小→大→・・・の順に繰り返し制御する。これにより、2重隔壁構造体610の第1側から噴射される噴射エアFLa(図7中、白抜き矢印)の大きさと、第2側から噴射される噴射エアFLb(図7中、ハッチング矢印)の大きさとを相対的に交互に変化させることができる。具体的に、バルブ制御部526の制御により、噴射エアFLa、FLbの大きさは、噴射エアFLa(大)、FLb(小)→噴射エアFLa(小)、FLb(大)→噴射エアFLa(大)、FLb(小)→噴射エアFLa(小)、FLb(大)→・・・の順に変化する。
噴射エアFLa、FLbは、吸気ポート220の下流側において、吸気バルブ224(図1参照)の傘部表面と衝突する。上述したように、噴射エアFLa、FLbの大きさが相対的に交互に変化するため、噴射エアFLa、FLbの大きさが一定である場合に比べ、吸気バルブ224の傘部表面に付着した燃料をより多く吹き飛ばすことができる。
また、燃焼室212(図1参照)内に流入した噴射エアFLa、FLbは、燃焼室212内でタンブル流(縦渦)を形成する。上述したように、噴射エアFLa、FLbの大きさが相対的に交互に変化するため、燃焼室212内のタンブル流は、複数のシリンダ208の配列方向と直交する面に対し、第1側あるいは第2側に向かって傾斜する。このとき、タンブル流は、燃焼室212内でインジェクタ先端部近傍およびピストン冠面近傍を満遍なく移動する。その結果、噴射エアFLa、FLbの大きさが相対的に交互に変化する場合、噴射エアFLa、FLbの大きさが一定である場合に比べ、インジェクタ先端部およびピストン冠面に付着した燃料をより多く吹き飛ばすことができる。
なお、バルブ制御部526は、吸気流量に応じて、第1バルブ524aおよび第2バルブ524bの開度を制御してもよい。具体的に、バルブ制御部526は、吸気流量が大きくなるにつれ第1バルブ524aおよび第2バルブ524bの開度を小さく制御し、吸気流量が小さくなるにつれ第1バルブ524aおよび第2バルブ524bの開度を大きく制御する。例えば、バルブ制御部526は、吸気流量が大きくなるほど、第1バルブ524aおよび第2バルブ524bの開度を100%→50%→10%の順で小さくなるように制御する。また、バルブ制御部526は、吸気流量が小さくなるほど、第1バルブ524aおよび第2バルブ524bの開度を10%→50%→100%の順で大きくなるように制御する。これにより、バルブ制御部526は、吸気流量に応じて燃焼室212に適切なエア流量を供給することができる。
以上、第3実施形態によれば、上記第1実施形態で説明した内容と同様の作用および効果を得ることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記第1~第3実施形態では、エア供給機構520、520Aがインテークマニホールド302a内の負圧により、吸気流路内の空気を空間Sに供給する例について説明した。しかし、これに限定されず、エア供給機構520、520Aは、ポンプを備え、ポンプを駆動させることで吸気流路内の空気を空間Sに送出してもよい。
上記第1~第3実施形態では、エア供給機構520、520Aのバルブ524、第1バルブ524aおよび第2バルブ524bがバルブ制御部526により制御される例について説明した。しかし、バルブ制御部526は、必須の構成ではなく、エア供給機構520、520Aは、バルブ制御部526を備えなくてもよい。
上記第3実施形態では、エア供給機構520Aが第1エア供給配管522aおよび第2エア供給配管522bと、第1バルブ524aおよび第2バルブ524bとを備える例について説明した。しかし、これに限定されず、エア供給機構520Aは、1つのエア供給配管522のみ備えてもよい。その場合、エア供給配管522のシリンダヘッド206側の端部は、2つに分岐した分岐路を備え、この2つの分岐路が第1エア供給配管522aおよび第2エア供給配管522bとなる。ここで、2つの分岐路には、第1バルブ524aおよび第2バルブ524bが設けられる。また、2つの分岐路より上流側のエア供給配管522に、第3バルブとして、図1に示すバルブ524がさらに設けられてもよい。バルブ制御部526は、これら3つのバルブに電気的に接続され、3つのバルブの開度をそれぞれ独立して制御してもよい。
本発明は、エア供給装置に利用できる。
200 エンジン
220 吸気ポート
500 エア供給装置
510 2重隔壁構造体
512 第1隔壁
514 第2隔壁
514a 上流側端部
514b 下流側端部
520 エア供給機構
522 エア供給配管
522a 第1エア供給配管
522b 第2エア供給配管
524 バルブ
524a 第1バルブ
524b 第2バルブ
526 バルブ制御部
530 各種センサ
532 アクセル開度センサ
534 インマニプレッシャーセンサ
536 水温センサ
538 車速センサ
540 外気温センサ
542 吸気温センサ
544 エアフローセンサ
546 エアコンスイッチ
548 クランク角センサ
610 2重隔壁構造体
614a フィン部

Claims (5)

  1. エンジンの吸気ポートを2つの内部空間に分割する第1隔壁と、
    前記第1隔壁と前記吸気ポートの上流側で接続し、前記第1隔壁と前記吸気ポートの下流側で離隔する第2隔壁と、
    前記第1隔壁と前記第2隔壁との間にエアを供給するエア供給機構と、
    を備えるエア供給装置。
  2. 前記第2隔壁は、前記第2隔壁514の幅方向の中心に対し、前記幅方向にずれて配されるフィン部を備え、前記フィン部のうち前記吸気ポートの下流側には、前記第1隔壁と前記第2隔壁との間の空間と連通する開口が形成される、請求項1に記載のエア供給装置。
  3. 前記エア供給機構は、
    エア供給配管と、
    前記エア供給配管に設けられるバルブと、
    前記バルブの開度を制御するバルブ制御部と、
    を備え、
    前記バルブ制御部は、前記エンジンの負荷状態に基づいて、前記バルブの開閉を制御する、請求項1または2に記載のエア供給装置。
  4. 前記バルブ制御部は、エアコンの稼働状態に基づいて、前記バルブの開度を変更する、請求項3に記載のエア供給装置。
  5. 前記バルブ制御部は、前記エンジンに供給される冷却水の水温に基づいて、前記バルブの開度を変更する、請求項3または4に記載のエア供給装置。
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