JP2022068891A - ブレーキディスクローター用ステンレス鋼板、ブレーキディスクローター及びブレーキディスクローター用ステンレス鋼板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】母相に存在する粒径0.1μm以上100μm以下の硫化物の面積率が1%以上50%以下であり、そのうち、長手方向の長さとそれに直交する長さのアスペクト比が1.1以上である硫化物の割合が50%以上であるブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。硫化物が伸長することで潤滑作用が効果的に発揮され、潤滑性を確保しつつ、ホットスタンプ中の割れを抑制し、さらに高温強度の低下を抑制することができる。これにより、ディスクローターに適用可能な潤滑性、加工性、高温強度に優れたステンレス鋼板が得られる。
【選択図】なし
Description
ディスクローターは、ブレーキ時は常に摩擦されるため、安定した摩擦係数を発揮するためには潤滑性が要求される。自動車ブレーキの現行材である鋳鉄はパーライトおよび黒鉛からなる組織であり、黒鉛が固体潤滑材として作用するため安定したブレーキ性能を発揮することができる。しかしながらステンレス鋼ではCを添加するとCr炭化物が析出するため、Cを黒鉛として存在させることはできない。
また自動車のディスクローターはハット形状であるため、成形性が要求される。さらに到達温度は一般的な市街地走行では100℃程度、山道の走行では300℃程度、最大では700℃近傍に達するため、薄肉化のためには中温域~高温域における強度が要求される。鋳鉄は鋳造によって成型されるため、ディスクローターを薄肉化すると湯流れが悪くなり、成型できない場合がある。また、強度が低いため薄肉化を行うとディスクローターとして十分な強度を確保できない問題があった。
本発明は優れた潤滑性、加工性、高温強度を有する、ブレーキディスクローター用ステンレス鋼板、ブレーキディスクローター及びブレーキディスクローター用ステンレス鋼板の製造方法を提供するものである。
(1)母相に存在する粒径0.1μm以上100μm以下の硫化物の面積率が1%以上50%以下であり、そのうち、長手方向の長さとそれに直交する長さのアスペクト比が1.1以上である硫化物の割合が50%以上であるブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
(2)質量%にて、
C:0.001~0.5%、
N:0.001~0.5%、
Si:0.01~5.0%、
Mn:0.01~12%、
P:0.001~0.1%、
S:0.0001~1.0%、
Cr:10.0~35.0%、
Ni:0.01~5.0%、
Cu:0.001~3.0%、
Mo:0.001~3.0%を含有し、
残部がFeおよび不純物であり、マルテンサイト系であることを特徴とする(1)記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
(3)質量%にて、
C:0.001~0.5%、
N:0.001~0.5%、
Si:0.01~5.0%、
Mn:0.01~12%、
P:0.001~0.1%、
S:0.0001~1.0%、
Cr:10.0~35.0%、
Ni:0.01~5.0%、
Cu:0.001~3.0%、
Mo:0.001~3.0%を含有し、
残部がFeおよび不純物であり、フェライト系であることを特徴とする(1)記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
(4)質量%にて、
C:0.001~0.5%、
N:0.001~0.5%、
Si:0.01~5.0%、
Mn:0.01~12%、
P:0.001~0.1%、
S:0.0001~1.0%、
Cr:10.0~35.0%、
Ni:2.0~35.0%、
Cu:0.001~5.0%、
Mo:0.001~5.0%を含有し、
残部がFeおよび不純物であり、オーステナイト系であることを特徴とする(1)記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
(5)質量%にて、
C:0.001~0.5%、
N:0.001~0.5%、
Si:0.01~5.0%、
Mn:0.01~12.0%、
P:0.001~0.1%、
S:0.0001~1.0%、
Cr:10.0~35.0%、
Ni:0.01~8.0%、
Cu:0.001~5.0%、
Mo:0.001~5.0%を含有し、
残部がFeおよび不純物であり、2相系であることを特徴とする(1)記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
(6)前記Feの一部に替え、質量%にてさらに、
Nb:0.01~1.0%、
Ti:0.001~1.0%、
B:0.0001~0.0100%、
Al:0.001~4.0%、
W:0.001~3.0%、
V:0.001~1.0%、
Sn:0.01~1.0%、
Mg:0.0001~0.01%、
Sb:0.001~0.5%、
Zr:0.001~1.0%、
Ta:0.001~1.0%、
Hf:0.001~1.0%、
Co:0.001~1.0%、
Ca:0.0001~0.02%、
REM:0.001~0.5%、
Ga:0.0001~0.5%
の1種以上を含有することを特徴とする(2)~(5)のいずれか1つに記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
(7)(1)~(6)のいずれか1つに記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板であって、1050℃まで加熱後に5秒以上滞留させ、その後水冷するホットスタンプ模擬熱処理(以下単に「疑似熱処理」という。)を施したときに、常温での、摺動速度3.9m/sで、押付圧力を0.4→0.8→1.6→2.1→2.5MPaと増加させ、摺動距離を各押付圧力において3.5kmとしたピンオンディスク試験において、各押付圧力における平均摩擦係数を測定し、各押付圧力における平均摩擦係数の最大値と最小値の差が0.3以下となることを特徴とするブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
(8)(1)~(7)のいずれか1つに記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板であって、1050℃まで加熱後に5秒以上滞留させ、その後水冷するホットスタンプ模擬熱処理(以下単に「疑似熱処理」という。)を施したときに、材料の700℃における0.2%耐力が50MPa以上となることを特徴とするブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
(9)(1)~(8)のいずれか1つに記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板を用いてなるブレーキディスクローター。
(10)熱延時の圧下率を85%以上にすることを特徴とする(1)~(8)のいずれか1つに記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板の製造方法。
フェライト系とは、鋼板においてフェライト相が80面積%以上を意味する。残部には残留オーステナイト相、もしくはマルテンサイト相、析出物が含まれる。
オーステナイト系とは、鋼板においてオーステナイト相が80面積%以上を意味する。残部にはフェライト相、もしくはマルテンサイト相、析出物が含まれる。
2相系とは、鋼板において当該2相系の2つの結晶相のうち一方が20~80面積%、残部はもう一方の結晶相および析出物や介在物が含まれる。
Cは、成形性と耐食性を劣化させ、高温強度の低下をもたらす。その含有量は少ないほど良いため各ステンレス鋼において(A)の含有量とした。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため(B)の含有量が望ましい。さらに望ましくは(C)の含有量とする。
マルテンサイト系では
(A)=0.001~0.500%、
(B)=0.003~0.100%、
(C)=0.005~0.080%。
フェライト系では、
(A)=0.001~0.500%、
(B)=0.002~0.100%、
(C)=0.003~0.050%。
オーステナイト系では、
(A)=0.001~0.500%、
(B)=0.008~0.280%、
(C)=0.010~0.150%。
2相系では、
(A)=0.001~0.500%、
(B)=0.005~0.280%、
(C)=0.010~0.100%。
マルテンサイト系では
(A)=0.001~0.500%、
(B)=0.005~0.1%、
(C)=0.01~0.05%。
フェライト系では、
(A)=0.001~0.500%、
(B)=0.003~0.100%、
(C)=0.005~0.050%。
オーステナイト系では、
(A)=0.001~0.500%、
(B)=0.005~0.200%、
(C)=0.010~0.080%。
2相系では、
(A)=0.001~0.500%、
(B)=0.10~0.25%、
(C)=0.15~0.20%。
マルテンサイト系では
(A)=0.01~5.0%、
(B)=0.13~3.0%、
(C)=0.15~1.0%。
フェライト系では、
(A)=0.01~5.0%、
(B)=0.13~3.0%、
(C)=0.15~1.0%。
オーステナイト系では、
(A)=0.01~5.0%、
(B)=0.13~4.0%、
(C)=0.15~3.5%。
2相系では、
(A)=0.01~5.0%、
(B)=0.13~4.0%、
(C)=0.15~3.5%。
マルテンサイト系では
(A)=0.01~12.0%、
(B)=0.30~3.0%、
(C)=0.50~1.5%。
フェライト系では、
(A)=0.01~12.0%、
(B)=0.30~3.0%、
(C)=0.50~1.5%。
オーステナイト系では、
(A)=0.01~12.0%、
(B)=0.20~5.0%、
(C)=0.30~3.5%。
2相系では、
(A)=0.01~12.0%、
(B)=0.20~5.0%、
(C)=0.30~3.5%。
マルテンサイト系では
(A)=10.0~35.0%、
(B)=10.5~15.0%、
(C)=11.0~13.0%。
フェライト系では、
(A)=10.0~35.0%、
(B)=10.5~25.0%、
(C)=11.0~18.0%。
オーステナイト系では、
(A)=10.0~35.0%、
(B)=16.0~25.0%、
(C)=17.0~22.0%。
2相系では、
(A)=10.0~35.0%、
(B)=19.0~25.0%、
(C)=20.0~23.0%。
マルテンサイト系では
(A)=0.01~5.0%、
(B)=0.03~2.0%、
(C)=0.05~1.0%。
フェライト系では、
(A)=0.01~5.0%、
(B)=0.03~2.0%、
(C)=0.05~1.0%。
オーステナイト系では、
(A)=2.0~35.0%、
(B)=3.0~20.0%、
(C)=5.0~15.0%。
2相系では、
(A)=0.01~8.0%、
(B)=0.5~5.0%、
(C)=1.0~3.0%。
マルテンサイト系では
(A)=0.001~3.0%、
(B)=0.03~2.0%、
(C)=0.05~1.6%。
フェライト系では、
(A)=0.001~3.0%、
(B)=0.03~2.0%、
(C)=0.05~1.6%。
オーステナイト系では、
(A)=0.001~5.0%、
(B)=0.1~2.0%、
(C)=0.5~1.5%。
2相系では、
(A)=0.001~5.0%、
(B)=0.05~2.0%、
(C)=0.1~1.5%。
マルテンサイト系では
(A)=0.001~3.0%、
(B)=0.03~1.5%、
(C)=0.05~0.9%。
フェライト系では、
(A)=0.001~3.0%、
(B)=0.03~1.5%、
(C)=0.05~0.9%。
オーステナイト系では、
(A)=0.001~5.0%、
(B)=0.1~4.0%、
(C)=0.2~2.0%。
2相系では、
(A)=0.001~5.0%、
(B)=0.1~4.0%、
(C)=0.2~2.0%。
なお硫化物とはCrSやMnSなどの介在物であり、本発明では介在物中のS量が20質量%以上の介在物とする。硫化物の判別方法としては、透過型電子顕微鏡(機種として例えば、日本電子製の200kV電界放出型透過電子顕微鏡JEM2100F)観察および付属のEDS装置(機種として例えば、日本電子製の200kV電界放出型透過電子顕微鏡JEM2100F)での分析を用いて判別する事ができる。サンプルは両面ジェット電解研磨法にてt/4を観察できるように採取し、5万倍で任意の10箇所を観察して分析した。この倍率で、硫化物の状態をほぼ均一に観察することが可能である。また、同観察箇所において、EDS装置にてFe、Cr、Mn、Sを定量化し、その内のS量が20質量%以上の場合に硫化物とした。
硫化物の粒径は0.5μm以上95μm以下が望ましい。さらに望ましくは1μm以上90μm以下である。
硫化物の面積率は5%以上45%以下が望ましい。さらに望ましくは10%以上40%以下である。
アスペクト比1.1以上である硫化物の割合は60%以上が望ましい。さらに望ましくは70%以上である。
なお硫化物の粒径、アスペクト比および面積率は、熱延板焼鈍材について光学顕微鏡を用いて、t/4部を観察し測定した。撮影倍率は500倍、撮影視野数は5視野とした。これらの箇所を観察した後に析出物のみに色をつけ画像処理した後にNIH社製の画像解析ソフト『ImageJ』を用いて各粒子の粒径を円相当径で算出し、5視野の平均粒径、平均アスペクト比および平均面積率を算出した。
これにより、ディスクローターに適用可能なステンレス鋼板を提供することに成功した。
比較例B3、B13、B23、B33はSi濃度が上限を外れ、粗大な炭窒化物が多量に析出したため、700℃における0.2%耐力が不足した。また硬質化によってプレス成形性が不良であった。
比較例B4、B14、B24、B34はMn濃度が下限を外れ、十分な硫化物が形成されず、摩擦係数の安定性が不足した。
比較例B5、B15、B25、B35はP濃度が上限を外れ、粗大なリン化物が多量に析出したため、700℃における0.2%耐力が不足した。また硬質化によって熱延板靭性、プレス成形性が不良であった。
比較例B6、B16、B26、B36は、S濃度が上限を外れ、固溶Ti量が低減するとともに析出物が粗大化したため、700℃における0.2%耐力が不足した。また硬質化によってプレス成形性が不良であった。
比較例B7、B17、B27、B37は、Cr濃度が上限を外れ、粗大な炭窒化物が多量に析出したため、700℃における0.2%耐力が不足した。また硬質化によって熱延板靭性、プレス成形性が不良であった。
比較例B8、B18、B28、B38は、Ni濃度が下限を外れ、固溶Niが低減したため、700℃における0.2%耐力が不足した。また硬質化によって熱延板靭性が不良であった。
比較例B9、B19、B29、B39は、Cu濃度下限を外れ、Cu析出が十分生じず、700℃における0.2%耐力が不足した。また硬質化によって熱延板靭性、プレス成形性が不良であった。
比較例B10、B20、B30、B40は、Mo濃度下限を外れ、固溶Moが減少したため700℃における0.2%耐力が不足した。また硬質化によってプレス成形性が不良であった。
Claims (10)
- 母相に存在する粒径0.1μm以上100μm以下の硫化物の面積率が1%以上50%以下であり、そのうち、長手方向の長さとそれに直交する長さのアスペクト比が1.1以上である硫化物の割合が50%以上であるブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
- 質量%にて、
C:0.001~0.5%、
N:0.001~0.5%、
Si:0.01~5.0%、
Mn:0.01~12%、
P:0.001~0.1%、
S:0.0001~1.0%、
Cr:10.0~35.0%、
Ni:0.01~5.0%、
Cu:0.001~3.0%、
Mo:0.001~3.0%を含有し、
残部がFeおよび不純物であり、マルテンサイト系であることを特徴とする請求項1記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。 - 質量%にて、
C:0.001~0.5%、
N:0.001~0.5%、
Si:0.01~5.0%、
Mn:0.01~12%、
P:0.001~0.1%、
S:0.0001~1.0%、
Cr:10.0~35.0%、
Ni:0.01~5.0%、
Cu:0.001~3.0%、
Mo:0.001~3.0%を含有し、
残部がFeおよび不純物であり、フェライト系であることを特徴とする請求項1記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。 - 質量%にて、
C:0.001~0.5%、
N:0.001~0.5%、
Si:0.01~5.0%、
Mn:0.01~12%、
P:0.001~0.1%、
S:0.0001~1.0%、
Cr:10.0~35.0%、
Ni:2.0~35.0%、
Cu:0.001~5.0%、
Mo:0.001~5.0%を含有し、
残部がFeおよび不純物であり、オーステナイト系であることを特徴とする請求項1記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。 - 質量%にて、
C:0.001~0.5%、
N:0.001~0.5%、
Si:0.01~5.0%、
Mn:0.01~12.0%、
P:0.001~0.1%、
S:0.0001~1.0%、
Cr:10.0~35.0%、
Ni:0.01~8.0%、
Cu:0.001~5.0%、
Mo:0.001~5.0%を含有し、
残部がFeおよび不純物であり、2相系であることを特徴とする請求項1記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。 - 質量%にてさらに、
Nb:0.01~1.0%、
Ti:0.001~1.0%、
B:0.0001~0.0100%、
Al:0.001~4.0%、
W:0.001~3.0%、
V:0.001~1.0%、
Sn:0.01~1.0%、
Mg:0.0001~0.01%、
Sb:0.001~0.5%、
Zr:0.001~1.0%、
Ta:0.001~1.0%、
Hf:0.001~1.0%、
Co:0.001~1.0%、
Ca:0.0001~0.02%、
REM:0.001~0.5%、
Ga:0.0001~0.5%
の1種以上を含有することを特徴とする請求項2~請求項5のいずれか1項に記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。 - 請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板であって、1050℃まで加熱後に5秒以上滞留させ、その後水冷するホットスタンプ模擬熱処理(以下単に「疑似熱処理」という。)を施したときに、常温での、摺動速度3.9m/sで、押付圧力を0.4→0.8→1.6→2.1→2.5MPaと増加させ、摺動距離を各押付圧力において3.5kmとしたピンオンディスク試験において、各押付圧力における平均摩擦係数を測定し、各押付圧力における平均摩擦係数の最大値と最小値の差が0.3以下となることを特徴とするブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
- 請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板であって、1050℃まで加熱後に5秒以上滞留させ、その後水冷するホットスタンプ模擬熱処理(以下単に「疑似熱処理」という。)を施したときに、材料の700℃における0.2%耐力が50MPa以上となることを特徴とするブレーキディスクローター用ステンレス鋼板。
- 請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板を用いてなるブレーキディスクローター。
- 熱延時の圧下率を85%以上にすることを特徴とする請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のブレーキディスクローター用ステンレス鋼板の製造方法。
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