JP2022065845A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】台状の床板に乗客が乗る車両であって、車両が段差を乗り越える場合等に、床板の傾斜を抑えることが可能な車両を提供する。【解決手段】この車両1は、床板20の姿勢角を検出する姿勢角センサ33と、床板20の下に車両1の走行機能を提供する台車10とを備える。台車10は、床板20と傾斜抑制装置40を介して接続している。傾斜抑制装置40は、前後方向駆動軸41と、左右方向駆動軸42と、駆動装置43を備えている。前後方向駆動軸41又は左右方向駆動軸42の一方は、駆動軸の両端が台車10の上面に接合している支持部品11と固着しており、もう一方は、駆動軸の両端が床板20の下面に接合している支持部品25と固着している。駆動装置43は、姿勢角センサ33から床板20の姿勢角の情報を取得し、姿勢角に基づいて、前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42の回転を制御する。【選択図】図4
Description
本発明は台状の床板に乗客が乗る又は物を積載する車両に関する。
特許文献1には、荷台部の姿勢を安定化させることができる二輪ビークルが開示されている。この二輪ビークルは、制御部により荷台部の進退方向に移動させることが可能なウェイトと、制御部により荷台部を左右方向に揺動させることが可能な機構を備えている。制御部は、荷台部の姿勢に基づいて、ウェイトの移動と、荷台部の揺動を制御する。これにより、二輪ビークルの重心の調整及び荷台部の左右方向の傾斜の調整を行うことができ、荷台部の姿勢を安定化させることができる。
ところで、本出願に係る出願人は、台状の床板に乗客が乗る車両(以下「パレット車両」とも称する。)についての開発を進めている。このパレット車両では、乗客が床板に立ち乗りする場合や、床板に備える支えの無い椅子に座る場合等が想定される。このため、パレット車両が斜面を走行する際に床板が傾斜すると、乗客の姿勢が安定せず、乗客が不安を感じる虞がある。またこのパレット車両は、整備された路面を走行するだけでなく、街中や公園、広場等様々な場所を走行することを想定している。このため、パレット車両が段差を乗り越える場合や凹凸のある路面を走行する場合も考えられ、この場合においても床板が傾斜し、乗客の姿勢の安定性が懸念される。
特許文献1に示される従来技術では、左右方向の傾斜を調整することはできるが、前後方向(進退方向)の傾斜を調整することはできない。このため、例えば、パレット車両が前方方向(進行方向)に段差を乗り越えて進む場合等では、床板の傾斜を抑えることができない。
本発明は、上述の課題を鑑みてなされたものであり、台状の床板に乗客が乗る車両であって、床板の傾斜を抑えることが可能な車両を提供することを目的とする。
本発明に係る車両は、台状の床板に乗客が乗る車両であって、台車と、姿勢角センサと、傾斜抑制装置とを備える。
台車は、床板の下に位置し、車両の走行機能を提供する。台車は、傾斜抑制装置を介して床板と接続している。姿勢角センサは、床板の姿勢角を検出する。
傾斜抑制装置は、前後方向駆動軸と、左右方向駆動軸と、駆動装置とを備える。前後方向駆動軸は、台車の前後方向を軸として回転する駆動軸である。左右方向駆動軸は、台車の左右方向を軸として回転する駆動軸である。
前後方向駆動軸又は左右方向駆動軸の一方は、駆動軸の両端が台車の上面に接合している支持部品と固着している。前後方向駆動軸又は左右方向駆動軸のもう一方は、床板の下面に接合している支持部品に固着している。これにより、前後方向駆動軸及び左右方向駆動軸を回転させることで、台車を床板に対して傾斜させることができる。
駆動装置は、姿勢角センサにより検出される姿勢角に基づいて、前後方向駆動軸及び左右方向駆動軸を回転させるとともに、その回転を制御する。
本発明に係る車両(パレット車両)は、乗客が乗る床板の下に、傾斜抑制装置を介して床板と接続する台車が備えられている。そして、傾斜抑制装置は、床板の姿勢角に基づいて、傾斜抑制装置に備える前後方向駆動軸及び左右方向駆動軸の回転を制御する。これにより、パレット車両が段差を乗り越える場合や斜面を走行する場合であっても、傾斜抑制装置が台車を床板に対して傾斜させ、床板の傾斜を抑えることができる。延いては、床板に乗る乗客の姿勢を安定に保つことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施形態において各要素の個数、数量、量、範囲などの数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数が特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造などは、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
1.構成例
1―1.パレット車両の構成
図1は、本実施の形態に係る車両1の構成例を示す斜視図である。図2は、図1に示す車両1の側面図である。車両1は、乗客を乗せて走行する小型車両である。あるいは、物を載せて走行しても良い。車両1を、カート、パレット等と呼ぶこともできる。以下、車両1を、パレット車両1とも称する。典型的には、パレット車両1は、自律走行を行うことができる。
1―1.パレット車両の構成
図1は、本実施の形態に係る車両1の構成例を示す斜視図である。図2は、図1に示す車両1の側面図である。車両1は、乗客を乗せて走行する小型車両である。あるいは、物を載せて走行しても良い。車両1を、カート、パレット等と呼ぶこともできる。以下、車両1を、パレット車両1とも称する。典型的には、パレット車両1は、自律走行を行うことができる。
パレット車両1は、台状の床板20を備えている。床面FLは、床板20の上面である。乗客は、床面FLの上に乗る。その意味で、床面FLを、乗車面、デッキ等と呼ぶこともできる。床面FLの高さは、乗客が簡単に乗り降りできる程度の高さであり、例えば、地面から30cm程度である。
床面FLの上方の空間が、乗客のための乗車空間となる。図1及び図2に示される構成例では、床板20の四隅に支柱21が立てられている。支柱21は、床板20と分離して立てられていても良いし、床板20と一体的に形成されていても良い。左右の支柱21の間には、背もたれ22が設けられている。乗客は、背もたれ22にもたれかかることができる。床面FLには、乗客が座るための椅子23が設置されていても良い。さらに、床面FLの中央に、便利なテーブル24が設置されていても良い。
このような図1及び図2に示される乗車空間は一例であり、乗車空間は任意の構成とすることができる。また乗車空間をパレット車両1の用途や状況に応じて変更することができるように構成しても良い。例えば、椅子23を取り付け及び取り外しが可能なように構成することが考えられる。これにより、パレット車両1を家族で利用することとなる場合には、複数人が一緒に座ることができる形状の椅子を椅子23として取り付ける、パレット車両1に乗りながら友人と食事を楽しむ場合には、テーブル24を取り囲むような形状の椅子を椅子23として取り付ける、というように乗車空間を変更することができる。
パレット車両1は、床板20の下に位置する台車10を備えている。台車10は、複数の駆動輪15を有しており、車両1の走行機能を提供する。図2において示されるように、台車10は、傾斜抑制装置40を介して床板20と接続している。より具体的には、傾斜抑制装置40に備える駆動軸が、台車10の上面に接合している支持部品11、及び床板20の下面に接合している支持部品25と接続することで、台車10と床板20とが接続している。傾斜抑制装置40の構成とその動作の詳細な説明については後述する。
パレット車両1は、台車10と床板20との間に、サスペンション50が備えられていても良い。サスペンション50は、典型的には、弾性により衝撃を吸収するスプリングと、減衰力を与えるダンパにより構成される。サスペンション50を備えることで、床面FLの振動を吸収し、乗客の乗り心地を向上させることができる。
さらに、椅子23と床面FLとの間に、サスペンションが備えられていても良い。これにより、椅子23に座る乗客の乗り心地を向上させることができる。
台車10は、制御ユニット12を備えている。制御ユニット12は、パレット車両1の制御のための種々の装置で構成されており、制御装置、モータコントローラ、モータ、バッテリを含んでいる。
制御装置は、パレット車両1に係る種々の制御に関する処理を実行し、モータコントローラに対する制御信号を生成して出力する。例えば、制御装置は、自律走行制御を実行する。
モータコントローラは、制御装置が生成する制御信号に従ってモータを駆動する。モータは、供給される電力により回転する電動機である。モータは、例えば、ブラシレスDCモータや同期電動機等である。
バッテリは、パレット車両1に備える各装置と電気的に接続し、各装置に電力を供給する。バッテリは、典型的には、リチウム電池やニッケル水素電池等の再充電可能な電源であり、パレット車両1の外部の電源により充電が行われる。駆動輪15の回生エネルギーによりバッテリの充電が行われても良い。
パレット車両1は、モータにより駆動輪15が駆動することで走行する。このとき、台車10は、駆動輪15の駆動力により走行する。床板20は、車輪26を備えており、台車10の走行に伴い車輪26が転がることで走行する。あるいは、床板20は、車輪26を備えることなく、台車10を土台として台車10とともに走行しても良い。
モータの駆動が、制御装置及びモータコントローラにより制御されることで、パレット車両1は加速、減速、又は旋回を行う。
パレット車両1の加速又は減速は、例えば、駆動輪15の回転速度を上昇又は下降させるようにモータを制御することで行うことができる。モータによる回生ブレーキを利用してパレット車両1の減速が行われても良い。あるいは、駆動輪15又は車輪26にブレーキ機構が備えられ、ブレーキによりパレット車両1の減速が行われても良い。
パレット車両1の旋回は、例えば、台車10の左方に備える駆動輪15の回転速度と、右方に備える駆動輪15の回転速度に差を与えるようにモータを制御することで行うことができる。この場合、複数の駆動輪15がそれぞれ独立に駆動することができるように、それぞれの駆動輪15に対して複数のモータが備えられる。
パレット車両1の旋回の自由度を高めるために、駆動輪15をオムニホイールで構成しても良い。この場合において、台車10の静止状態を安定させるために、台車10の前方に備える駆動輪15と、後方に備える駆動輪15との間に車輪を備えても良い。
他の例として、駆動輪15に転舵機構が備えられ、駆動輪15が転舵することによりパレット車両1の旋回が行われても良い。
パレット車両1は、いくつかの認識センサを備えている。カメラ31は、パレット車両1の周囲の状況を撮像する。例えば、4本の支柱21に取り付けられた4個のカメラ31が、それぞれパレット車両1の右前方、左前方、右後方、及び左後方を撮像する。LIDAR(Light Detection And Ranging)32は、パレット車両1の周囲の物体を検出する。例えば、パレット車両1の前方の背もたれ22と後方の背もたれ22に取り付けられた2個のLIDARが、それぞれパレット車両1の前方及び後方の物体を検出する。
またパレット車両1は、図1及び図2において図示しない車両状態センサを備えている。車両状態センサには、少なくとも床板20の姿勢角(ヨー角、ロール角、及びピッチ角)を検出する姿勢角センサが含まれる。その他、パレット車両1の車速を検出する車輪速センサ、パレット車両1の加速度(前後加速度、横加速度)を検出するGセンサ、パレット車両1の角速度(ヨーレート、ロールレート、ピッチレート)を検出するジャイロセンサ等が含まれる。
これらの車両状態センサは、適当な検出値を得ることが可能な位置に備えられる。例えば、姿勢角センサは、床面FL上に備えることが考えられる。またこれらの車両状態センサは、それぞれ別個の装置により構成されていても良いし、例えば、慣性計測装置(IMU;Inertial measurement unit)として一体的に構成されていても良い。
パレット車両1は、さらに、図1及び図2において図示しない通信装置を備えている。通信装置を備える位置は任意である。通信装置は、パレット車両1の外部と通信を行う。通信装置は、例えば、車車間通信や路車間通信を行うための装置、GPS(Global Positioning System)機能を備える装置、乗客(乗車していない人物を含めても良い。)が有するユーザ端末と通信を行う装置等である。これにより、地図情報、パレット車両1の地図上の位置情報、乗客の情報等の通信情報を取得することができる。逆に、パレット車両1の車両状態の情報等を外部に送信しても良い。これらは、例えば、無線通信ネットワークを介して行われる。この場合に、パレット車両1は、外部の管理サーバと通信を行い、管理サーバが、他の車両や乗客と通信を行うように構成されていても良い。
パレット車両1は、制御ユニット12において、地図情報やセンサ情報等に基づいて自律走行制御を実行することにより、自律走行を行うことができる。
1-2.傾斜抑制装置の構成
図3は、傾斜抑制装置40の構成を説明するための斜視図である。図3では、台車10及び傾斜抑制装置40に関する部分のみを示しており、その他のパレット車両1の部分は省略して描いている。例えば、サスペンション50は、台車10の上面に位置しているが、図3において省略されている。また支持部品25は、床板20の下面に接合しているが、図3において床板20は省略されており、床板20との接合部分が露出して描かれている。
図3は、傾斜抑制装置40の構成を説明するための斜視図である。図3では、台車10及び傾斜抑制装置40に関する部分のみを示しており、その他のパレット車両1の部分は省略して描いている。例えば、サスペンション50は、台車10の上面に位置しているが、図3において省略されている。また支持部品25は、床板20の下面に接合しているが、図3において床板20は省略されており、床板20との接合部分が露出して描かれている。
傾斜抑制装置40は、前後方向駆動軸41と、左右方向駆動軸42とを備えている。前後方向駆動軸41は、台車10の前後方向に伸び、台車10の前後方向を軸として回転する駆動軸である。左右方向駆動軸42は、台車10の左右方向に伸び、台車10の左右方向を軸として回転する駆動軸である。
前後方向駆動軸41は、ボールベアリングやすべり軸受け等の軸受けを介して傾斜抑制装置40に備えられている。一方で、前後方向駆動軸41は、支持部品11と接続している。ここで、前後方向駆動軸41は、駆動軸の両端が支持部品11に固着している。
左右方向駆動軸42は、軸受けを介して傾斜抑制装置40に備えられている。一方で、左右方向駆動軸42は、支持部品25と接続している。ここで、左右方向駆動軸42は、駆動軸の両端が支持部品25に固着している。
なお、前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42は、それぞれ独立に回転することができる。また、前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42と、支持部品11及び25との接続は、図3に示す組み合わせと逆であっても良い。つまり、前後方向駆動軸41が床板20の下面に接合している支持部品25と接続し、左右方向駆動軸42が台車10の上面に接合している支持部品11に接続していても良い。この場合には、支持部品11は、台車10の上面の左方及び右方に接合され、支持部品25は、床板20の下面の前方及び後方に接合されることとなる。
傾斜抑制装置40は、駆動装置43を備えている。駆動装置43は、床板20の姿勢角に基づいて、前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42を回転させるとともに、その回転を制御する。駆動装置43は、典型的には、前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42を回転させるためのモータ(以下「駆動モータ」とも称する。)と、制御を実行するための制御部とを含んでいる。制御部は、典型的には、メモリとプロセッサとを含むコンピュータである。制御部が、モータを駆動する電圧(以下「駆動電圧」とも称する。)を算出し、算出した駆動電圧に従ってモータを駆動することで、前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42を回転させる。駆動装置43による制御の詳細については後述する。
なお、駆動装置43は、姿勢角センサと電気的に又は無線で接続しており、床板20の姿勢角を取得することができるように構成されている。電気的に接続する場合は、例えば、駆動装置43と姿勢角センサは通信用ケーブルで接続される。無線で接続する場合は、例えば、駆動装置43及び姿勢角センサそれぞれに無線通信のための装置が備えられる。
前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42を回転させることで、その回転角に応じて床板20に対して台車10を傾斜させることができる。図4は、前後方向駆動軸41を回転させる場合、及び左右方向駆動軸42を回転させる場合それぞれについて、台車10の傾斜を説明するための概念図である。
図4の上部は、前後方向駆動軸41を反時計周りに回転させる場合を示しており、パレット車両1を前方から見た図を示している。前述のとおり、前後方向駆動軸41は、駆動軸の両端が台車10の上面に接合している支持部品11に固着している。これにより、前後方向駆動軸41の回転に伴い、台車10は、床板20に対してロール方向に傾斜する。また、前後方向駆動軸41の回転方向を逆にすれば、台車10の傾斜方向を逆にすることができる。
図4の下部は、左右方向駆動軸42を時計回りに回転させる場合を示しており、パレット車両1を左方から見た図を示している。前述のとおり、左右方向駆動軸42は、床板20の下面に接合している支持部品25に固着している。これにより、左右方向駆動軸42の回転に伴い、台車10は、床板20に対してピッチ方向に傾斜する。また、左右方向駆動軸42の回転方向を逆にすれば、台車10の傾斜方向を逆にすることができる。
なお、サスペンション50は、台車10が傾斜するのを妨げないように構成される。例えば、サスペンション50の上部及び下部にバネが備えられる。これにより、台車10の傾斜に応じてバネが伸縮することで、台車10が傾斜するのを妨げないようにすることができる。
2.駆動装置による制御
駆動装置43は、床板20の姿勢角に基づいて、床板20の傾斜を抑えるように前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42の回転を制御する。これは、例えば、床板20の姿勢角に対するフィードバック制御により行われる。図5に、駆動装置43がフィードバック制御を行う場合の制御系を示す。
駆動装置43は、床板20の姿勢角に基づいて、床板20の傾斜を抑えるように前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42の回転を制御する。これは、例えば、床板20の姿勢角に対するフィードバック制御により行われる。図5に、駆動装置43がフィードバック制御を行う場合の制御系を示す。
制御量は床板20の姿勢角である。特に、駆動装置43は、床板20のロール角及びピッチ角を制御量として、床板20の傾斜を抑える制御を実行する。
姿勢角センサ33は、床板20のロール角及びピッチ角を検出する。検出されたロール角、及びピッチ角は、駆動装置43に伝えられる。
駆動装置43は、制御部43aにおいて、ロール角、及びピッチ角に基づいて駆動モータ43b及び43cに対する駆動電圧を算出する。制御部43aは、例えば、PID制御を行う。この場合、床板20の傾斜を抑えることができるように、制御量(ロール角、及びピッチ角)の目標値は0である。
駆動モータ43b及び43cは、制御部43aにより算出した駆動電圧で駆動する。そして、駆動モータ43b及び43cにより発生するトルクにより、前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42が回転する。
前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42が回転することにより、前述のとおり、その回転角に応じて台車10が傾斜する。そして、台車10が傾斜することにより、床板20の姿勢が変化する。床板20の姿勢の変化が、姿勢角センサ33により検出され、床板20のロール角及びピッチ角が駆動装置43にフィードバックされる。
このような制御系により、駆動装置43によるフィードバック制御を行うことができる。
3.効果
以上説明したように、本実施の形態に係るパレット車両1は、台車10が傾斜抑制装置40を介して床板20と接続している。そして、床板20の姿勢角に基づいて、傾斜抑制装置40に備える前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42の回転を制御することで、台車10を床板20に対して傾斜させる。これにより、床板20の傾斜を抑えることができ、延いては、床板に乗る乗客の姿勢を安定に保つことができる。以下に、いくつかの例を示す。
以上説明したように、本実施の形態に係るパレット車両1は、台車10が傾斜抑制装置40を介して床板20と接続している。そして、床板20の姿勢角に基づいて、傾斜抑制装置40に備える前後方向駆動軸41及び左右方向駆動軸42の回転を制御することで、台車10を床板20に対して傾斜させる。これにより、床板20の傾斜を抑えることができ、延いては、床板に乗る乗客の姿勢を安定に保つことができる。以下に、いくつかの例を示す。
図6は、本実施の形態に係るパレット車両1が、前方方向に段差を乗り越えて進む場合の例を示しおり、パレット車両1を左方から見た図を示している。このとき、図6の上部に示すように、前方の駆動輪15が段差に乗り上げるために、床板20はピッチ方向に傾斜する。本実施の形態に係る傾斜抑制装置40は、床板20の姿勢角に基づいて、左右方向駆動軸42の回転を制御する。これにより台車10を床板20に対してピッチ方向に傾斜させ、図6の下部に示すように、床板20の傾斜を抑えることができる。
図7は、本実施の形態に係るパレット車両1が、斜面を走行する場合の例を示しており、パレット車両1を左方から見た図を示している。このとき、図6の上部に示すように、床板20はピッチ方向に傾斜する。本実施の形態に係る傾斜抑制装置40は、床板20の姿勢角に基づいて、左右方向駆動軸42の回転を制御する。これにより台車10を床板20に対してピッチ方向に傾斜させ、図6の下部に示すように、床板20の傾斜を抑えることができる。
図8は、本実施の形態に係るパレット車両1において、左方の駆動輪15が段差に乗り上げる場合の例を示しており、パレット車両1を前方から見た図を示している。このとき、図6の上部に示すように、床板20はロール方向に傾斜する。本実施の形態に係る傾斜抑制装置40は、床板20の姿勢角に基づいて、前後方向駆動軸41の回転を制御する。これにより台車10を床板20に対してロール方向に傾斜させ、図6の下部に示すように、床板20の傾斜を抑えることができる。
4.変形例
本実施の形態に係るパレット車両1は、乗客が乗る床面FLの下方にパレット車両1の重心位置を安定化させる機構(以下「重心安定化機構」とも称する。)を備えていても良い。重心安定化機構により、パレット車両1が傾斜することとなっても、パレット車両1の重心位置の変動を抑えることができる。
本実施の形態に係るパレット車両1は、乗客が乗る床面FLの下方にパレット車両1の重心位置を安定化させる機構(以下「重心安定化機構」とも称する。)を備えていても良い。重心安定化機構により、パレット車両1が傾斜することとなっても、パレット車両1の重心位置の変動を抑えることができる。
図9は、本実施の形態の変形例に係るパレット車両1の構成例及び重心安定化機構60の一例を示す図である。図9に示す重心安定化機構60は一例であり、パレット車両1の重心位置を安定化することができるものであればどのような態様を採用しても良い。
図9に示す重心安定化機構60は、床面FLの下方に備えられ、球状の重り61と、重り61を配置する椀状の配置部62により構成されている。重り61は、パレット車両1の重心位置を定めることができる程度に十分な重さを有している。重り61と配置部62とは独立しており、互いに独立に動くことができる。これにより、パレット車両1が傾斜することとなっても、重り61の位置が変動しないため、パレット車両1の重心位置の変動を抑えることができる。
このような変形例を採用することにより、パレット車両1の安定性を向上することができる。
1 パレット車両
10 台車
11 支持部品
12 制御ユニット
15 駆動輪
20 床板
FL 床面
23 椅子
24 テーブル
25 支持部品
26 車輪
31 カメラ
32 LIDAR
33 姿勢角センサ
40 傾斜抑制装置
41 前後方向駆動軸
42 左右方向駆動軸
43 駆動装置
50 サスペンション
10 台車
11 支持部品
12 制御ユニット
15 駆動輪
20 床板
FL 床面
23 椅子
24 テーブル
25 支持部品
26 車輪
31 カメラ
32 LIDAR
33 姿勢角センサ
40 傾斜抑制装置
41 前後方向駆動軸
42 左右方向駆動軸
43 駆動装置
50 サスペンション
Claims (1)
- 台状の床板に乗客が乗る車両であって、
前記床板の下に位置し、前記車両の走行機能を提供する台車と、
前記床板の姿勢角を検出する姿勢角センサと、
傾斜抑制装置と、
を備え、
前記台車は、
前記傾斜抑制装置を介して前記床板と接続しており、
前記傾斜抑制装置は、
前記台車の前後方向を軸として回転する前後方向駆動軸と、
前記台車の左右方向を軸として回転する左右方向駆動軸と、
前記前後方向駆動軸及び前記左右方向駆動軸を回転させる駆動装置と、を備え、
前記前後方向駆動軸又は前記左右方向駆動軸の一方は、
駆動軸の両端が前記台車の上面に接合している支持部品に固着しており、
前記前後方向駆動軸又は前記左右方向駆動軸のもう一方は、
駆動軸の両端が前記床板の下面に接合している支持部品に固着しており、
前記駆動装置は、
前記姿勢角に基づいて、前記前後方向駆動軸及び前記左右方向駆動軸の回転を制御する
ことを特徴とする車両。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2020174585A JP2022065845A (ja) | 2020-10-16 | 2020-10-16 | 車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020174585A JP2022065845A (ja) | 2020-10-16 | 2020-10-16 | 車両 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115320748A (zh) * | 2022-08-19 | 2022-11-11 | 诸城兴贸玉米开发有限公司 | 一种用于玉米加工用的运输装置 |
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2020
- 2020-10-16 JP JP2020174585A patent/JP2022065845A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115320748A (zh) * | 2022-08-19 | 2022-11-11 | 诸城兴贸玉米开发有限公司 | 一种用于玉米加工用的运输装置 |
CN115320748B (zh) * | 2022-08-19 | 2023-07-14 | 诸城兴贸玉米开发有限公司 | 一种用于玉米加工用的运输装置 |
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