JP2022063412A - 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エゼクタを備える燃料電池システムにおいて、燃料ガスによって燃料電池内を昇圧させるための時間を短期化する。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池と、燃料ガス供給源から燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給流路と、燃料電池から排出される燃料オフガスを燃料ガス供給流路に循環させるための燃料ガス循環流路と、燃料ガス循環流路に配置され、第1回転方向に回転することによって燃料オフガスを燃料ガス供給流路に圧送するターボ型ポンプと、燃料ガス供給流路に配置され、燃料ガスとターボ型ポンプによって圧送される燃料オフガスとを合流させて燃料電池に供給するエゼクタと、ターボ型ポンプの回転を制御する制御部と、を備える。制御部は、燃料ガスによって燃料電池内を予め定められた圧力に昇圧させる場合に、ターボ型ポンプを第1回転方向とは逆向きの第2回転方向に回転させる。【選択図】図7

Description

本開示は、燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法に関する。
特許文献1には、水素タンクから燃料電池に水素ガスを供給するための水素供給流路と、燃料電池から排出された水素オフガスを水素供給流路に戻すための水素循環流路とを備える燃料電池システムが開示されている。この燃料電池システムでは、水素供給流路には、水素タンクから供給される水素ガスと燃料電池から排出される水素オフガスとを合流させて合流後の混合ガスを燃料電池に供給するエゼクタが設けられており、水素循環流路には、燃料電池から排出された水素オフガスをエゼクタに送り出す水素ポンプが設けられている。
特開2009-283171号公報
上記特許文献1に記載された燃料電池システムでは、エゼクタの発生させる負圧によって水素ポンプからエゼクタに水素オフガスを吸引することができるので、水素オフガスを水素供給流路に循環させるための水素ポンプの消費電力を低減することができる。しかしながら、水素ポンプがターボ型ポンプである場合には、水素ポンプの回転を停止させたとしてもエゼクタの発生させる負圧によって水素オフガスが水素ポンプ内の隙間を介して循環してしまう。そのため、例えば、低温環境下で燃料電池の発電を開始させる場合のように、水素タンクから水素ガスを供給することによって燃料電池内を所定の圧力に昇圧させる場合に、燃料電池内を昇圧させるための時間が長期化する。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本開示の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、燃料電池と、燃料ガス供給源から前記燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給流路と、前記燃料電池から排出される燃料オフガスを前記燃料ガス供給流路に循環させるための燃料ガス循環流路と、前記燃料ガス循環流路に配置され、第1回転方向に回転することによって前記燃料オフガスを前記燃料ガス供給流路に圧送するターボ型ポンプと、前記燃料ガス供給流路に配置され、前記燃料ガスと前記ターボ型ポンプによって圧送される前記燃料オフガスとを合流させて前記燃料電池に供給するエゼクタと、前記ターボ型ポンプの回転を制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記燃料ガスによって前記燃料電池内を予め定められた圧力に昇圧させる場合に、前記ターボ型ポンプを前記第1回転方向とは逆向きの第2回転方向に回転させる。
この形態の燃料電池システムによれば、燃料ガスによって燃料電池内を予め定められた圧力に昇圧させる場合には、ターボ型ポンプを第2回転方向に回転させるので、ターボ型ポンプを介して燃料電池からエゼクタに燃料オフガスが循環することを抑制できる。そのため、燃料電池内を圧力に昇圧させるための時間が長期化することを抑制できる。
(2)上記形態の燃料電池システムは、前記燃料電池内の前記燃料ガスの圧力を取得するための圧力センサを備え、前記制御部は、前記ターボ型ポンプを前記第2回転方向に回転させる期間内において、前記圧力センサによって取得される前記燃料ガスの圧力の変化率が予め定められた第1変化率以下である場合、前記ターボ型ポンプの前記第2回転方向の回転速度を増加させてもよい。
この形態の燃料電池システムによれば、ターボ型ポンプの第2回転方向の回転速度が不足することを抑制できる。そのため、ターボ型ポンプを介して燃料電池からエゼクタに燃料オフガスが循環することを効果的に抑制できる。
(3)上記形態の燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記ターボ型ポンプを前記第2回転方向に回転させる期間内において、前記燃料ガスが前記エゼクタから前記ターボ型ポンプに流入する逆流状態であると判断した場合、前記ターボ型ポンプの前記第2回転方向の回転速度を減少させてもよい。
この形態の燃料電池システムによれば、燃料ガスがエゼクタからターボ型ポンプに流入することによる燃料電池への燃料ガスの供給量の減少に起因して、燃料電池内を昇圧させるための時間が長期化することを抑制できる。
(4)上記形態の燃料電池システムは、前記燃料電池内の前記燃料ガスの圧力を取得するための圧力センサを備え、前記制御部は、前記圧力センサによって取得される前記燃料ガスの圧力の変化率が予め定められた第2変化率以下である場合に、前記逆流状態であると判断してもよい。
この形態の燃料電池システムによれば、燃料電池内における燃料ガスの圧力の変化率を用いて、逆流状態であるか否かを判定できる。
(5)上記形態の燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記燃料電池内の前記燃料ガスの濃度を用いて、前記逆流状態であるか否かを判断してもよい。
この形態の燃料電池システムによれば、燃料電池内における燃料ガスの濃度を用いて、逆流状態であるか否かを判定できる。
(6)上記形態の燃料電池システムにおいて、前記ターボ型ポンプは、回転するシャフトと、前記シャフトからの回転力によって回転する内周インペラと、前記内周インペラの外周に配置され、前記シャフトからの回転力によって回転する外周インペラと、を有し、前記内周インペラと前記外周インペラとのうちの一方は、ワンウェイクラッチを介して前記シャフトから回転力を受けてもよい。
この形態の燃料電池システムによれば、内周インペラと外周インペラとのうちの一方のみを第2回転方向に回転させることができる。そのため、ターボ型ポンプの消費電力を低減することができる。
本開示は、燃料電池システム以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、燃料電池システムの制御方法等の形態で実現することができる。
第1実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す説明図。 第1実施形態のエゼクタの構成を示す断面図。 第1実施形態の燃料ポンプの構成を示す断面図。 第1実施形態のセル内高圧化制御の内容を示すフローチャート。 第1実施形態の燃料ポンプの逆回転モードの様子を示す説明図。 第1実施形態のセル内圧力の変化を模式的に示すタイムチャート。 第2実施形態のセル内高圧化制御の内容を示すフローチャート。 第2実施形態のセル内圧力の変化を模式的に示すタイムチャート。 第3実施形態の燃料ポンプの構成を示す断面図。 第3実施形態の燃料ポンプの逆回転モードの様子を示す説明図。 図9におけるXI-XI線断面図。 第4実施形態の燃料ポンプの構成を示す断面図。 第5実施形態の燃料ポンプの構成を示す断面図。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における燃料電池システム10の概略構成を示す説明図である。燃料電池システム10は、燃料電池100と、燃料ガス給排部200と、空気給排部300と、制御部500とを備えている。燃料電池システム10は、例えば、燃料電池車両に搭載され、燃料電池車両の走行用モータに電力を供給するための発電装置として用いられる。なお、燃料電池システム10は、住宅等に電力を供給するための定置型の発電装置として用いられてもよい。
本実施形態では、燃料電池100は、固体高分子形の燃料電池である。燃料電池100は、複数の単セル101を積層したスタック構造を有している。各単セル101は、電解質膜の両面に電極触媒層を有する膜電極接合体と、膜電極接合体を挟むように配置された一対のセパレータとを備えている。アノード極側の膜電極接合体とセパレータとの間には燃料ガスが供給され、カソード極側の膜電極接合体とセパレータとの間には空気が供給される。各単セル101は、燃料ガスと空気とを用いた電気化学反応によって発電する。本実施形態では、燃料ガスとして、水素が用いられる。なお、燃料ガスとして、メタノールが用いられてもよい。燃料電池100は、固体高分子形燃料電池ではなく、固体酸化物形燃料電池でもよい。
燃料ガス給排部200は、燃料電池100に燃料ガスを供給し、燃料電池100から燃料オフガスを排出させる。燃料オフガスには、燃料電池100の発電で消費されなかった燃料ガス等が含まれる。本実施形態では、燃料ガス給排部200は、燃料ガス供給流路201と、燃料ガス循環流路202と、燃料ガス排出流路203と、燃料タンク210と、主止弁220と、レギュレータ230と、インジェクタ240と、エゼクタ250と、圧力センサ260と、気液分離器270と、循環ポンプ280と、排気排水弁290とを備えている。
燃料タンク210は、燃料電池100に供給される燃料ガスの供給源である。燃料タンク210には、燃料ガスが貯蔵されている。燃料ガス供給流路201は、燃料タンク210から燃料電池100に燃料ガスを供給するための流路である。燃料ガス供給流路201は、燃料タンク210と燃料電池100の燃料ガス供給口との間に設けられた配管によって構成されている。
燃料ガス供給流路201には、主止弁220と、レギュレータ230と、インジェクタ240と、エゼクタ250と、圧力センサ260とがこの順に設けられている。主止弁220は、燃料タンク210からの燃料ガスの供給の開始と停止とを切り替える。レギュレータ230は、燃料タンク210から供給された燃料ガスを減圧する。インジェクタ240は、レギュレータ230によって減圧された燃料ガスをエゼクタ250に向けて噴射する。エゼクタ250は、インジェクタ240から供給された燃料ガスと、後述する循環ポンプ280から供給された燃料オフガスとを合流させて燃料電池100に供給する。圧力センサ260は、エゼクタ250と燃料電池100の燃料ガス供給口との間の燃料ガス供給流路201内のガスの圧力を計測する。圧力センサ260によって計測された圧力の情報は、制御部500に送信される。
燃料ガス循環流路202は、燃料電池100から排出される燃料オフガスを燃料ガス供給流路201に循環させるための流路である。燃料ガス循環流路202は、燃料電池100の燃料ガス排出口とエゼクタ250との間に設けられた配管によって構成されている。燃料ガス循環流路202には、気液分離器270と、循環ポンプ280とが設けられている。気液分離器270は、燃料電池100から排出された燃料オフガスから水分を分離させる。循環ポンプ280は、気液分離器270によって水分を分離された燃料オフガスをエゼクタ250に圧送する。エゼクタ250に循環した燃料オフガスは、燃料電池100の発電に再利用される。
燃料ガス排出流路203は、燃料オフガスや気液分離器270によって分離された水分を燃料電池システム10の外部に排出するための流路である。燃料ガス排出流路203は、気液分離器270と後述する空気排出流路302との間に設けられた配管によって構成されている。燃料ガス排出流路203には、排気排水弁290が設けられている。排気排水弁290は、気液分離器270からの燃料オフガスや水分の排出の開始と停止とを切り替える。
空気給排部300は、燃料電池100に空気を供給し、燃料電池100から空気オフガスを排出させる。空気オフガスには、窒素や、燃料電池100の発電で消費されなかった酸素や、燃料電池100の発電で生成された水分等が含まれる。空気給排部300は、空気供給流路301と、空気排出流路302と、エアコンプレッサ310と、調圧弁320とを備えている。
空気供給流路301は、燃料電池100に空気を供給するための流路である。空気供給流路301は、配管によって構成されている。空気供給流路301の一端は、大気に連通しており、空気供給流路301の他端は、燃料電池100の空気供給口に接続されている。空気供給流路301には、エアコンプレッサ310が設けられている。エアコンプレッサ310は、燃料電池100に空気を圧送する。
空気排出流路302は、空気オフガスを燃料電池システム10の外部に排出するための流路である。空気排出流路302は、配管によって構成されている。空気排出流路302の一端は、燃料電池100の空気排出口に接続されており、空気排出流路302の他端は、大気に連通している。空気排出流路302には、燃料ガス排出流路203が接続されている。燃料電池100の空気排出口と燃料ガス排出流路203との接続部との間の空気排出流路302には、調圧弁320が設けられている。調圧弁320は、燃料電池100内の空気の圧力を調節する。
制御部500は、CPUと、メモリと、入出力インターフェースとを備えたコンピュータとして構成されている。制御部500は、主止弁220、インジェクタ240、循環ポンプ280、排気排水弁290、エアコンプレッサ310、および、調圧弁320を制御することによって、燃料電池100の発電を制御する。本実施形態では、制御部500は、燃料電池100の各単セル101内を燃料ガスによって予め定められた圧力に昇圧させる場合に、後述するセル内高圧化制御を実行する。
図2は、エゼクタ250の構成を示す断面図である。エゼクタ250は、箱状に構成されたボディ251と、ボディ251内に設けられた筒状のノズル252と、ボディ251に接続された筒状のディフューザ253とを備えている。
ボディ251には、インジェクタ240に連通する導入口255と、循環ポンプ280に連通する吸入口256と、吸入口256に連通する吸入室257とが設けられている。ノズル252は、導入口255と吸入室257とを連通させている。ディフューザ253の一端は、吸入室257に連通しており、ディフューザ253の他端には、燃料電池100の燃料ガス供給口に連通する吐出口258が設けられている。
導入口255から導入された燃料ガスは、ノズル252からディフューザ253に向けて噴射される。ノズル252の内径は、導入口255の内径よりも小さいので、ノズル252に供給された燃料ガスは、ノズル252内で加速および減圧される。ノズル252内で加速された燃料ガスがノズル252から噴射されることによって、吸入室257に負圧が発生し、吸入口256から吸入室257に燃料オフガスが吸入される。吸入室257に吸入された燃料オフガスは、ノズル252から噴射された燃料ガスに合流して、ディフューザ253に供給される。ディフューザ253の内径は、ノズル252の内径よりも大きく、かつ、吐出口258に向かうほど拡径されているので、燃料ガスおよび燃料オフガスは、ディフューザ253内で減速および昇圧されて、吐出口258から吐出される。
図3は、循環ポンプ280の構成を示す断面図である。本実施形態では、循環ポンプ280は、ターボ型ポンプに分類される渦流ポンプである。循環ポンプ280は、ケーシング281と、ケーシング281内に収容されたインペラ282と、インペラ282に接続されたシャフト283とを備えている。循環ポンプ280は、動作モードとして、正回転モードと逆回転モードとを有している。正回転モードでは、図3に示すように、第1回転方向RD1にインペラ282が回転し、逆回転モードでは、第1回転方向RD1とは逆向きにインペラ282が回転する。
ケーシング281には、気液分離器270に連通する導入口285と、エゼクタ250の吸入口256に連通する吐出口286とが設けられている。インペラ282は、円盤状に構成されている。インペラ282は、放射状に設けられた複数のガイドベーン287と、ガイドベーン287同士の間に設けられた溝部288とを外周部に有している。シャフト283は、制御部500の制御下で駆動されるモータに接続されている。モータの発生させる回転力によって、シャフト283は、インペラ282とともに回転する。
循環ポンプ280が正回転モードで運転される場合、導入口285からケーシング281内に燃料オフガスが導入される。ケーシング281内に導入された燃料オフガスは、渦を形成しながらインペラ282の溝部288とケーシング281との隙間を流れることによって繰り返し加圧されて、吐出口286から吐出される。循環ポンプ280が正回転モードで運転される際にインジェクタ240からエゼクタ250に燃料ガスが噴射されることによって、吐出口286から吐出された燃料オフガスは、エゼクタ250に吸引される。そのため、エゼクタ250を設けることによって、正回転モード時のモータの消費電力を低減できる。
図4は、セル内高圧化制御の内容を示すフローチャートである。この処理は、燃料ガスによって単セル101内を予め定められた圧力の目標値まで昇圧させる場合に、制御部500によって実行される。制御部500は、例えば、低温環境下で燃料電池100による発電を開始させる際に、燃料ガスによって単セル101内を予め定められた圧力の目標値まで昇圧させる。圧力の目標値は、循環ポンプ280を第1回転方向RD1に回転させながら燃料電池100の発電が実行される際の単セル101内の圧力よりも高い。なお、この処理が実行される間、排気排水弁290は、閉弁状態にされる。
まず、ステップS110にて、制御部500は、インジェクタ240からの燃料ガスの噴射を開始する。本実施形態では、制御部500は、この制御が実行される間、一定の噴射量でインジェクタ240から燃料ガスを噴射させる。燃料ガスの噴射量は、単セル101内の圧力の目標値、および、燃料電池100の発電量の目標値に基づいて決定される。
次に、ステップS120にて、制御部500は、循環ポンプ280の逆回転モードでの運転を開始させて、ステップS130にて、制御部500は、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度の目標値を所定量増加させる。
その後、ステップS140にて、制御部500は、単セル101内のガスの圧力の変化率であるセル内圧力変化率が予め定められた第1変化率を超えるか否かを判定する。第1変化率は、予め行われる試験によって決定できる。短期間で単セル101内を昇圧させるために、第1変化率が比較的高い値に決定されることが好ましい。本実施形態では、制御部500は、圧力センサ260によって計測される圧力を、単セル101内の燃料ガスの圧力として用いる。制御部500は、所定の時間間隔を空けて圧力センサ260によって圧力を複数回計測し、例えば、1秒間で計測された圧力の平均変化率を算出する。制御部500は、算出された圧力の平均変化率が第1変化率を超える場合に、セル内圧力変化率が第1変化率を超えると判断する。
ステップS140でセル内圧力変化率が第1変化率を超えると判断されなかった場合、制御部500は、ステップS130に処理を戻して、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度の目標値を所定量増加させる。本実施形態では、制御部500は、循環ポンプ280の回転速度を、前回の増加量と同じ量増加させる。他の実施形態では、制御部500は、循環ポンプ280の回転速度を、前回の増加量よりも多い量増加させてもよいし、前回の増加量よりも少ない量増加させてもよい。
ステップS140でセル内圧力変化率が第1変化率を超えると判断されるまで、制御部500は、ステップS130からステップS140までの処理を繰り返す。なお、所定時間が経過してもステップS140でセル内圧力変化率が第1変化率を超えると判断されない場合には、制御部500は、エラーが発生したと判断して、循環ポンプ280の回転を停止させた後、この処理を終了してもよい。
ステップS140でセル内圧力変化率が第1変化率を超えると判断された場合、制御部500は、ステップS150にて、セル内高圧化制御を終了するか否かを判定する。例えば、圧力センサ260によって計測される圧力が上述した圧力の目標値を超えた場合に、制御部500は、セル内高圧化制御を終了すると判断する。
ステップS150でセル内高圧化制御を終了すると判断されなかった場合、制御部500は、ステップS140に処理を戻して、セル内圧力変化率が予め定められた第1変化率を超えるか否かを判定する。つまり、制御部500は、セル内圧力変化率が第1変化率を超える状態が維持されているか否かを判定する。ステップS150でセル内高圧化制御を終了すると判断されるまで、制御部500は、ステップS140からステップS150までの処理を繰り返す。
ステップS150でセル内高圧化制御を終了すると判断された場合、制御部500は、ステップS160にて、循環ポンプ280の回転を停止させ、その後、この処理を終了する。なお、所定時間が経過してもステップS150でセル内高圧化制御を終了すると判断されない場合には、制御部500は、エラーが発生したと判断して、循環ポンプ280の回転を停止させた後、この処理を終了してもよい。
図5は、セル内高圧化制御において循環ポンプ280が逆回転モードで運転される様子を示す説明図である。インジェクタ240から燃料ガスが噴射されることによってエゼクタ250の吸入室257に負圧が発生する。単セル101内を予め定められた圧力の目標値まで昇圧させる際に、循環ポンプ280を停止させた場合には、ケーシング281とインペラ282との隙間を介して燃料電池100の燃料ガス排出口からエゼクタ250に向かう燃料オフガスの循環流が生じる。燃料オフガスの循環流が生じる場合、燃料電池100の燃料ガス供給口から供給された燃料ガスを、単セル101内に封じ込めることが困難になり、単セル101内を燃料ガスによって昇圧させるための時間が長期化する。本実施形態では、図5に示すように、制御部500は、単セル101内を予め定められた圧力の目標値まで昇圧させる際に、セル内高圧化制御を実行することによって循環ポンプ280を逆回転モードで運転する。逆回転モードでは、第2回転方向RD2にインペラ282が回転する。インペラ282が第2回転方向RD2に回転することによって、燃料オフガスの循環流を停止あるいは低減させることができる。
図6は、セル内高圧化制御が実行される際のセル内圧力の変化を模式的に示すタイムチャートである。図6には、単セル101内を予め定められた圧力の目標値まで昇圧させる際にセル内高圧化制御が実行された場合のセル内圧力P1、セル内圧力変化率dP1/dt、および、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度N1の推移が実線で表されており、単セル101内を予め定められた圧力の目標値まで昇圧させる際に循環ポンプ280の回転を停止させた場合のセル内圧力P2、セル内圧力変化率dP2/dt、および、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度N2の推移が二点鎖線で表されている。単セル101内を予め定められた圧力の目標値まで昇圧させる際にセル内高圧化制御が実行された場合には、燃料オフガスの循環流が停止あるいは低減されるので、循環ポンプ280の回転を停止させた場合に比べて、セル内圧力P1が短期間で増加する。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム10によれば、インジェクタ240から噴射された燃料ガスによって燃料電池100の単セル101内を予め定められた圧力の目標値まで昇圧させる場合に、制御部500は、セル内高圧化制御を実行することによって、循環ポンプ280を第2回転方向RD2に回転させる。循環ポンプ280が第2回転方向RD2に回転することによって、インジェクタ240から燃料ガスが噴射される際にエゼクタ250が発生させる負圧による燃料オフガスの循環流を停止あるいは低減させることができる。そのため、単セル101内を昇圧させるための時間を短期化できる。
また、本実施形態では、制御部500は、セル内高圧化制御において、セル内圧力変化率dP1/dtが第1変化率を超えるまで循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度N1を増加させるので、燃料オフガスの循環流を停止あるいは低減させるための循環ポンプ280の回転速度N1が不足することを抑制できる。そのため、単セル101内を効果的に昇圧させることができる。特に、本実施形態では、セル内圧力変化率dP1/dtとは無関係に循環ポンプ280の回転速度N1を制御する形態に比べて、セル内圧力変化率dP1/dtを確実に増加させることができる。
B.第2実施形態:
図7は、第2実施形態におけるセル内高圧化処理の内容を示すフローチャートである。第2実施形態では、セル内高圧化制御の処理の内容が第1実施形態と異なる。その他の構成については、特に説明しない限り、第1実施形態と同じである。
本実施形態では、セル内高圧化制御が開始されると、まず、ステップS210にて、制御部500は、インジェクタ240からの燃料ガスの噴射を開始する。次に、ステップS120にて、制御部500は、循環ポンプ280の逆回転モードでの運転を開始させて、ステップS230にて、制御部500は、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度の目標値を所定量増加させる。
ステップS240にて、制御部500は、セル内圧力変化率が予め定められた第1変化率を超えるか否かを判定する。ステップS230でセル内圧力変化率が予め定められた第1変化率を超えると判断されなかった場合、制御部500は、ステップS230に処理を戻して、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度の目標値を所定量増加させる。
ステップS240でセル内圧力変化率が予め定められた第1変化率を超えると判断された場合、制御部500は、ステップS250にて、所定時間、処理を待機する。制御部500は、例えば、1秒間、処理を待機する。循環ポンプ280の回転速度を変化させてから、圧力センサ260によって計測される圧力が変化するまでの間にはタイムラグが生じるので、処理を待機する時間の長さは、このタイムラグに応じて決定されることが好ましい。
ステップS250で処理を待機した後、ステップS260にて、制御部500は、セル内圧力変化率が第1変化率よりも小さい第2変化率を超えているか否かを判定する。循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度が所定の回転速度を超えた場合には、インジェクタ240から噴射された燃料ガスがエゼクタ250の吸入口256から循環ポンプ280に流れる逆流状態が生じる。逆流状態では、エゼクタ250から燃料電池100の燃料ガス供給口に供給される燃料ガスの供給量が低下するので、圧力センサ260によって計測される圧力が増加から減少に転じる。本実施形態では、制御部500は、セル内圧力変化率が第1変化率を超えた後、減少に転じて、第2変化率以下になった場合に、逆流状態であると判断する。第2変化率は、予め行われる試験によって決定できる。
ステップS260でセル内圧力変化率が第2変化率を超えると判断されなかった場合、換言すれば、逆流状態であると判断された場合、制御部500は、ステップS265にて、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度の目標値を減少させる。本実施形態では、制御部500は、ステップS265における回転速度の目標値の減少量の絶対値がステップS240における回転速度の目標値の増加量の絶対値よりも小さくなるように、循環ポンプ280の回転速度の目標値を減少させる。ステップS265の後、制御部500は、ステップS250に処理を戻す。
ステップS260でセル内圧力変化率が第2変化率を超えていると判断された場合、換言すれば、逆流状態であると判断されなかった場合、制御部500は、ステップS270にて、セル内高圧化制御を終了するか否かを判定する。ステップS270でセル内高圧化制御を終了すると判断されなかった場合、制御部500は、ステップS250に処理を戻す。一方、ステップS270でセル内高圧化制御を終了すると判断された場合、制御部500は、ステップS260にて、循環ポンプ280の回転を停止させ、その後、この処理を終了する。
図8は、セル内高圧化制御が実行される際のセル内圧力の変化を模式的に示すタイムチャートである。図8には、セル内高圧化制御が実行された場合のセル内圧力P1、セル内圧力変化率dP1/dt、および、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度N1の推移が実線で表されている。
タイミングt0からタイミングt1までの間、セル内圧力変化率dP1/dtが第1変化率以下であるため、制御部500は、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度N1を増加させる。タイミングt1にて、セル内圧力変化率dP1/dtが第1変化率を超えるので、制御部500は、循環ポンプ280の回転速度N1の増加を停止させる。循環ポンプ280の回転速度N1の変化とセル内圧力変化率dP1/dtの変化との間にはタイムラグが生じるので、循環ポンプ280の回転速度N1の増加を停止させても、セル内圧力変化率dP1/dtは、所定量増加する。
図8では、タイミングt1からタイミングt2までの間に逆流状態が生じることによって、セル内圧力変化率dP1/dtが減少に転じて、タイミングt2にて、セル内圧力変化率dP1/dtは、第2圧力変化率以下になる。セル内圧力変化率dP1/dtが第2変化率以下になった場合、制御部500は、循環ポンプ280の回転速度N1を減少させる。循環ポンプ280の回転速度N1が減少することによって、逆流状態が解消して、セル内圧力変化率dP1/dtが再び増加して、その後、第2変化率と第1変化率との間で推移する。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム10によれば、セル内高圧化制御において、逆流状態であると判断された場合、制御部500は、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度N1を減少させる。そのため、循環ポンプ280の第2回転方向RD2の回転速度が大き過ぎることに起因する逆流状態を解消して、単セル101内を効果的に昇圧させることができる。
C.第3実施形態:
図9は、第3実施形態における循環ポンプ280cの構成を示す断面図である。図10は、第3実施形態における循環ポンプ280cが逆回転モードで運転される様子を示す説明図である。図11は、図9におけるXI-XI線断面図である。第3実施形態では、循環ポンプ280cの構成が第1実施形態と異なる。その他の構成については、特に説明しない限り、第1実施形態と同じである。
図9に示すように、循環ポンプ280cは、ケーシング281内に収容された内周インペラ282Aと外周インペラ282Bとを備えている。内周インペラ282Aは、円盤状に構成されている。内周インペラ282Aの外周部には、ガイドベーン287Aと溝部288Aとが設けられている。外周インペラ282Bは、円環状に構成されており、内周インペラ282Aの外周に配置されている。外周インペラ282Bの外周部には、ガイドベーン287Bと溝部288Bとが設けられている。図11に示すように、内周インペラ282Aは、シャフト283に接続されており、外周インペラ282Bは、内周インペラ282Aの外周部に設けられたワンウェイクラッチ289によって内周インペラ282Aに接続されている。
本実施形態では、図4に示した第1実施形態のセル内高圧化制御と同じセル内高圧化制御、あるいは、図7に示した第2実施形態のセル内高圧化制御と同じセル内高圧化制御が実行される。図9に示すように、循環ポンプ280が正回転モードで運転された場合、ワンウェイクラッチ289は、第1回転方向RD1の回転力を外周インペラ282Bに伝達する。一方、図10に示すように、循環ポンプ280が逆回転モードで運転された場合、ワンウェイクラッチ289は、第2回転方向RD2の回転力を外周インペラ282Bに伝達しない。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム10によれば、循環ポンプ280cが正回転モードで運転される際には、内周インペラ282Aと外周インペラ282Bとを一体として回転させることができる。そのため、回転速度が低い場合であっても、循環ポンプ280cを大容量かつ高揚程で運転することができる。さらに、循環ポンプ280cが逆回転モードで運転される場合には、外周インペラ282Bを回転させずに、内周インペラ282Aを回転させることができる。そのため、インペラ282の慣性モーメントを小さくして、循環ポンプ280cが逆回転モードで運転される際の消費電力を低減できる。
D.第4実施形態:
図12は、第4実施形態における循環ポンプ280dの構成を示す断面図である。図12には、図11に対応する循環ポンプ280dの断面が表されている。第4実施形態では、循環ポンプ280dの構成が第3実施形態と異なる。その他の構成については、特に説明しない限り、第3実施形態と同じである。
本実施形態では、循環ポンプ280dの外周インペラ282Bは、内周インペラ282Aの外周に配置された円環状の部分と、円環状の部分の内周部に接続された円盤状の部分とを有している。本実施形態では、外周インペラ282Bがワンウェイクラッチ289を介して、内周インペラ282Aではなく、シャフト283に接続されている。より具体的には、外周インペラ282Bの円盤状の部分の内周部とシャフト283とがワンウェイクラッチ289によって接続されている。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム10によれば、循環ポンプ280dが正回転モードで運転される際には、内周インペラ282Aと外周インペラ282Bとを一体として回転させることができ、循環ポンプ280dが逆回転モードで運転される場合には、外周インペラ282Bを回転させずに、内周インペラ282Aを回転させることができる。
E.第5実施形態:
図13は、第5実施形態における循環ポンプ280eの構成を示す断面図である。図13には、図11に対応する循環ポンプ280eの断面が表されている。第5実施形態では、循環ポンプ280eの構成が第3実施形態と異なる。その他の構成については、特に説明しない限り、第3実施形態と同じである。
本実施形態では、循環ポンプ280eの外周インペラ282Bは、内周インペラ282Aの外周に配置された円環状の部分と、シャフト283の外周に配置された円盤状の部分に接続された円筒状の部分と、これらの部分同士を接続する円盤状の部分とを有している。本実施形態では、外周インペラ282Bがワンウェイクラッチ289を介して、内周インペラ282Aではなく、シャフト283に接続されている。より具体的には、外周インペラ282Bの円筒状の部分の内周部とシャフト283とがワンウェイクラッチ289によって接続されている。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム10によれば、循環ポンプ280eが正回転モードで運転される際には、内周インペラ282Aと外周インペラ282Bとを一体として回転させることができ、循環ポンプ280eが逆回転モードで運転される場合には、外周インペラ282Bを回転させずに、内周インペラ282Aを回転させることができる。
F.他の実施形態:
(F1)上述した各実施形態の燃料電池システム10では、エゼクタ250と燃料電池100の燃料ガス供給口との間の燃料ガス供給流路201に圧力センサ260が設けられている。これに対して、圧力センサ260は、燃料ガス供給流路201ではなく、燃料電池100の燃料ガス排出口と気液分離器270との間の燃料ガス循環流路202に設けられてもよい。
(F2)上述した第2実施形態の燃料電池システム10では、図7に示したセル内高圧化制御のステップS260において、制御部500は、圧力センサ260によって計測される圧力を用いてセル内圧力変化率を算出し、算出されたセル内圧力変化率を用いて、逆流状態であるか否かを判定している。これに対して、図7に示したセル内高圧化制御のステップS260において、制御部500は、単セル101内の燃料ガスの濃度を用いて逆流状態であるか否かを判定してもよい。例えば、燃料電池100の燃料ガス排出口と気液分離器270との間の燃料ガス循環流路202に燃料ガスの濃度を計測する濃度センサが設けられてもよい。逆流状態が生じると、燃料ガス循環流路202に高濃度の燃料ガスが流入するので、濃度センサによって計測される燃料ガスの濃度が所定値を超えた場合に、制御部500は、逆流状態であると判断してもよい。
(F3)上述した第2実施形態の燃料電池システム10では、図7に示したセル内高圧化制御のステップS260において、制御部500は、セル内圧力変化率を用いて、逆流状態であるか否かを判定している。これに対して、制御部500は、燃料電池100の燃料ガス供給口側の単セル101の発電量に対する燃料電池100の燃料ガス排出口側の単セル101の発電量の比率が所定値を超えた場合に、制御部500は、逆流状態であると判断してもよい。
(F4)上述した第2実施形態の燃料電池システム10において、ステップS240でセル内圧力変化率を算出するための圧力を計測する圧力センサと、ステップS260でセル内圧力変化率を算出するための圧力を計測する圧力センサとが異なってもよい。
(F5)上述した第4実施形態の燃料電池システム10の循環ポンプ280d、および、第5実施形態の燃料電池システム10の循環ポンプ280eでは、内周インペラ282Aがシャフト283に直接接続されており、外周インペラ282Bがワンウェイクラッチ289を介してシャフト283に接続されている。これに対して、循環ポンプ280dあるいは循環ポンプ280eにおいて、内周インペラ282Aがワンウェイクラッチ289を介してシャフト283に接続され、外周インペラ282Bがシャフト283に直接接続されてもよい。
(F6)上述した各実施形態の燃料電池システム10において、インジェクタ240とエゼクタ250とが一体化されてもよい。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…燃料電池システム、100…燃料電池、101…単セル、200…燃料ガス給排部、201…燃料ガス供給流路、202…燃料ガス循環流路、203…燃料ガス排出流路、210…燃料タンク、220…主止弁、230…レギュレータ、240…インジェクタ、250…エゼクタ、251…ボディ、252…ノズル、253…ディフューザ、255…導入口、256…吸入口、257…吸入室、258…吐出口、260…圧力センサ、270…気液分離器、280…循環ポンプ、281…ケーシング、282…インペラ、283…シャフト、285…導入口、286…吐出口、287…ガイドベーン、288…溝部、289…ワンウェイクラッチ、290…排気排水弁、300…空気給排部、301…空気供給流路、302…空気排出流路、310…エアコンプレッサ、320…調圧弁、500…制御部

Claims (7)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    燃料ガス供給源から前記燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給流路と、
    前記燃料電池から排出される燃料オフガスを前記燃料ガス供給流路に循環させるための燃料ガス循環流路と、
    前記燃料ガス循環流路に配置され、第1回転方向に回転することによって前記燃料オフガスを前記燃料ガス供給流路に圧送するターボ型ポンプと、
    前記燃料ガス供給流路に配置され、前記燃料ガスと前記ターボ型ポンプによって圧送される前記燃料オフガスとを合流させて前記燃料電池に供給するエゼクタと、
    前記ターボ型ポンプの回転を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記燃料ガスによって前記燃料電池内を予め定められた圧力に昇圧させる場合に、前記ターボ型ポンプを前記第1回転方向とは逆向きの第2回転方向に回転させる、
    燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料電池内の前記燃料ガスの圧力を取得するための圧力センサを備え、
    前記制御部は、前記ターボ型ポンプを前記第2回転方向に回転させる期間内において、前記圧力センサによって取得される前記燃料ガスの圧力の変化率が予め定められた第1変化率以下である場合、前記ターボ型ポンプの前記第2回転方向の回転速度を増加させる、燃料電池システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記ターボ型ポンプを前記第2回転方向に回転させる期間内において、前記燃料ガスが前記エゼクタから前記ターボ型ポンプに流入する逆流状態であると判断した場合、前記ターボ型ポンプの前記第2回転方向の回転速度を減少させる、燃料電池システム。
  4. 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料電池内の前記燃料ガスの圧力を取得するための圧力センサを備え、
    前記制御部は、前記圧力センサによって取得される前記燃料ガスの圧力の変化率が予め定められた第2変化率以下である場合に、前記逆流状態であると判断する、燃料電池システム。
  5. 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記燃料電池内の前記燃料ガスの濃度を用いて、前記逆流状態であるか否かを判断する、燃料電池システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃料電池システムであって、
    前記ターボ型ポンプは、回転するシャフトと、前記シャフトからの回転力によって回転する内周インペラと、前記内周インペラの外周に配置され、前記シャフトからの回転力によって回転する外周インペラと、を有し、
    前記内周インペラと前記外周インペラとのうちの一方は、ワンウェイクラッチを介して前記シャフトから回転力を受ける、燃料電池システム。
  7. 燃料電池システムの制御方法であって、
    燃料ガス供給源からエゼクタを通じて燃料電池に燃料ガスを供給しつつ、ターボ型ポンプを第1回転方向に回転させることによって前記燃料電池から排出される燃料オフガスを前記エゼクタに圧送し、前記燃料ガスと前記燃料オフガスとを前記エゼクタによって合流させて前記燃料電池に供給し、
    前記燃料ガスによって前記燃料電池内を予め定められた圧力まで昇圧させる場合に、前記燃料ガス供給源から前記エゼクタを通じて前記燃料電池に前記燃料ガスを供給しつつ、前記ターボ型ポンプを前記第1回転方向とは逆向きの第2回転方向に回転させる、
    燃料電池システムの制御方法。
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