JP2022063023A - 鉄骨構造物の耐震補強工法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022063023000001
【課題】既設の鉄骨構造物の耐震補強工事を安全で効率良く行うことができる工法を提供する。
【解決手段】鉛直方向に延びる複数の柱(2)と、複数の柱の間に亘って水平方向に延びる複数の梁(3)と、複数の柱と複数の梁との間で斜めに配置される複数のブレース(4)と、を備えた鉄骨構造物の耐震補強工法であって、ブレースを吊り部材(20)で吊り上げる第1工程と、第1工程にて吊り上げられたブレースの長手方向における中央部(B)を溶断する第2工程と、第2工程にて溶断されたブレースを取り外し、新たなダンパ構造体を取り付ける第3工程と、を含む。
【選択図】図6

Description

本発明は、鉄骨構造物の耐震補強工法に関する。
例えば火力発電プラントに設置されるボイラー鉄骨(鉄骨構造物)は、複数の柱と、複数の梁と、これら柱と梁との間に斜めに配置される複数のブレースとを備えて構成される。ブレースには、鉛直ブレースと水平ブレースがある。鉛直ブレースとは、鉛直面内に設置されたブレース、水平ブレースとは、水平面内に設置されたブレースをそれぞれ示す。以降、本明細書において「ブレース」とは、鉛直ブレースを示すことにする。ボイラー本体はボイラー鉄骨の天井梁に吊り下げられるため、ブレースには、ボイラー本体の重量が圧縮荷重として作用する。既設のボイラー鉄骨では、例えばH形鋼から成るブレースが取り付けられているが、近年、耐震補強工事の一環として、このブレースを新たなダンパ構造体(特許文献1参照)に交換する工事が行われている。ブレースは柱または梁にガセットプレートを介して複数のボルトで固定されているため、従来の耐震補強工事では、複数のボルトを外してブレースを取り除いた後に、新たなダンパ構造体を取り付けるという工法が用いられていた。
特許第5216050号公報
しかしながら、既設のボイラー鉄骨はボイラー本体が吊り下げられており、ブレースに大きな圧縮荷重が掛かっているため、ブレースを固定している複数のボルトを外すのが困難な場合が多い。また、一部のボルトが外されると、残りのボルトに大きな剪断力が掛かるため、ブレースの交換作業中に残りのボルトのうちの一部が破断する可能性も考えられる。そのため、従来の耐震補強工事では、作業の安全性を確保するための段取りが大掛かりとなり、作業効率が低下するといった課題がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、その目的は、既設の鉄骨構造物の耐震補強工事を安全で効率良く行うことができる工法を提供することにある。
上記目的を達成するために、代表的な本発明は、鉛直方向に延びる複数の柱と、前記複数の柱の間に亘って水平方向に延びる複数の梁と、前記複数の柱と前記複数の梁との間で斜めに配置される複数のブレースと、を備えた鉄骨構造物の耐震補強工法であって、前記ブレースを吊り部材で吊り上げる第1工程と、前記第1工程にて吊り上げられた前記ブレースの長手方向における中央部を溶断する第2工程と、前記第2工程にて溶断された前記ブレースを取り外し、新たなダンパ構造体を取り付ける第3工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、既設の鉄骨構造物の耐震補強工事を安全で効率良く行うことができる。なお、上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
ボイラー鉄骨の概略構成を示す斜視図。 図1のA部の詳細を示す図。 ブレースの溶断に伴う軸力の作用点の変化とブレースの変形量の推移を示すモデル図。 ブレースの詳細構造を示す斜視図。 図4のV-V断面図。 ボイラー鉄骨の耐震補強工事の手順を示すフローチャート。 ブレースの溶断準備段階を示す図。 ブレース(フランジ)の溶断手順を示す図。 ブレース(フランジ)の上半分を溶断した状態を示す図。 ブレース(フランジ)の切り口を溶断により開口する手順を示す図(ケース1)。 ブレース(フランジ)の切り口を溶断により開口する手順を示す図(ケース2)。 ブレース(ウェブ)の溶断手順を示す図(圧縮荷重が小さい場合)。 ブレース(ウェブ)の溶断手順を示す図(圧縮荷重が大きい場合)。 溶断機を2台用いてブレース(フランジ)を溶断する手順を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1はボイラー鉄骨1の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、ボイラー鉄骨(鉄骨構造物)1は、鉛直方向に延びる複数の柱2と、複数の柱2の間に亘って水平方向に延びる複数の梁3と、複数の柱2と複数の梁3との間に斜めに配置される複数のブレース4と、を備えた構造物である。ボイラー鉄骨1は、例えば火力発電プラントに設置されている。ボイラー鉄骨1には、図示しないボイラー本体が吊り下げられており、ボイラー本体の重量をボイラー鉄骨1の柱2、梁3、およびブレース4で支持している(図2参照)。
既設のボイラー鉄骨1では、H形鋼から成るブレース4が用いられており、ボイラー鉄骨1の耐震補強のため、このブレース4をダンパ構造体に交換する工事が行われる。この耐震補強工事において、本発明に係る耐震補強工法が用いられることとなる。なお、ダンパ構造体として、例えば特許文献1に記載の履歴型ダンパ構造体を用いることができる。
図2は図1のA部の詳細を示す図である。図2において、白抜き矢印は荷重の向きを示している。上記したように既設のボイラー鉄骨1にはボイラー本体が吊り下げられていることから、柱2やブレース4は白抜き矢印の向きに圧縮荷重を受ける。本実施形態では、ブレース4をダンパ構造体に交換する際に、ブレース4を溶断する工法が用いられる。なお、「溶断」とは、金属を加熱して切り離す切断技術のことであり、本実施形態では、ガス切断、アーク切断、ガソリン切断等を適用できる。
ブレース4を溶断すると、溶断に伴ってブレース4が曲げ変形する。これについて、図3を用いて詳細に説明する。図3は図2に示すブレース4aの溶断に伴う軸力の作用点の変化とブレース4aの変形量の推移を示すモデル図である。図3(a)は溶断前のブレース4aを示している。図3(a)に示すように、ブレース4aの長手方向における中央部(溶断位置B)には、白抜き矢印の向きに圧縮荷重が作用している。図3(b)は、図3(a)に示すブレース4aの左半分を取り出して拡大した図である。図3(b)に示すように、ブレース4aを溶断する前の状態では、圧縮荷重の作用点Pは、ブレース4aの中心線CL上に位置している。
圧縮荷重はブレース4aの断面中心に作用するため、図3(c)に示すようにブレース4aの溶断位置Bを上側から少し溶断すると、圧縮荷重の作用点Pはブレース4aの中心線CLから少し下側に移動する。その結果、ブレース4aは下向きに曲げられて変形し、ブレース4aの中心線は中心線CLから中心線CL1に変形する。変形前の中心線CLと変形後の中心線CL1との差がブレース4aの変形量である。
さらにブレース4aを溶断すると、図3(d)に示すように、圧縮荷重の作用点Pがさらに下方に移動し、ブレース4aの曲げ変形が大きくなる。仮に図3(e)に示すように、ブレース4aを上側からのみ溶断した場合には、圧縮荷重の作用点Pがブレース4aの高さ方向の下端部まで移動するため、ブレース4aの曲げ変形がさらに大きくなることが分かる。これに対して、図3(f)に示すように、ブレース4aを上側から高さ方向の半分まで溶断した後、下側から残り半分を溶断した場合には、圧縮荷重の作用点Pが最終的にブレース4aの中心線CLに戻るため、ブレース4aの曲げ変形は図3(e)に比べて小さくなる。
このように、ブレース4aを溶断位置Bで溶断する場合、ブレース4aの高さ方向の一方(上側)から半分まで溶断した後、他方(下側)から残り半分を溶断すると、ブレース4aの溶断時における曲げ変形を抑えることができる。
次に、既設のボイラー鉄骨1に取り付けられたブレース4の構造について説明する。図4はブレースの詳細構造を示す斜視図、図5は図4のV-V断面図である。図4に示すように、ブレース4は、柱2と梁3との間に、ガセットプレート5を介して斜めに取り付けられている。また、図5に示すように、ブレース4は、一対のフランジ(第1フランジ11、第2フランジ12)と、一対のフランジ11,12を接続するウェブ13と、を有するH形鋼から成る。ブレース4は、一対のフランジ11,12が柱2と梁3とによって形成される平面に対して平行になるように配置される。即ち、一対のフランジ11,12が起立した状態で取り付けられる。そして、ブレース4とガセットプレート5とは複数のボルト8によって固定されている。
ブレース4をガセットプレート5から取り外すためには、複数のボルト8を全て外す必要がある。しかし、上記したようにブレース4には大きな圧縮荷重が掛かっているため、ボルト8を外すのは容易ではない。そのため、本実施形態では、ブレース4を溶断した後に、ボルト8を外してブレース4を取り外す工法を採用している。
次に、本発明の実施形態に係る鉄骨構造物の耐震補強工法について説明する。図6はボイラー鉄骨1の耐震補強工事の手順を示すフローチャートである。
ボイラー鉄骨1の耐震補強工事を行うにあたって、まず、作業者は、ブレース4のウェブ13にラグ7を溶接により取り付け、ブレース4の上方に位置する梁3にラグ6を溶接により取り付ける(作業1)。そして、作業者は、ラグ6,7を用いてチェーンブロック(吊り部材)20を取り付け、ブレース4を吊り上げる(作業2/第1の工程)。図7は、これら作業1,2を行った状態を示している。即ち、図7はブレース4の溶断準備段階を示す図である。なお、ブレース4を吊り上げる部材(装置)は、チェーンブロック20に限定されず、あらゆる吊り手段を用いて良い。
次に、作業者は、ブレース4を吊り上げた状態でブレース4の溶断位置Bを溶断する(作業3/第2の工程)。ブレース4の溶断手順について、図8~図13を用いて詳しく説明する。まず、作業者は、ブレース4の第1フランジ11の上半分11aを溶断する(図8(a))。
第1フランジ11の上半分11aを下半分11bより先に溶断するのは、次に述べる理由による。即ち、ブレース4を上側から溶断すると、図3(c),(d)に示すように、ブレース4は下方向に曲げ変形しようとする。しかし、図7に示すように、ブレース4はチェーンブロック20で吊り上げられているため、ブレース4の下方向の曲げ変形が拘束される。そのため、ブレース4を上側から溶断すると、ブレース4の下方向の曲げ変形を抑えつつ、安全かつ効率良くブレース4の溶断を行うことができる。これが、第1フランジ11の上半分11aを下半分11bより先に溶断した方が好ましい理由である。
次いで、作業者は、第2フランジ12の上半分12aを溶断する(図8(b))。なお、図9は第1フランジ11の上半分11aと第2フランジ12の上半分12aを溶断した状態を示している。
ここで、火力発電プラントに設置されるボイラー鉄骨1は非常に大型であり、例えばブレース4の長さが10m程度以上である。そのため、図9に示すように溶断位置Bでフランジ11(上半分11a)、あるいは、フランジ12(上半分12a)を溶断すると、ブレース4に作用しているブレース軸方向の圧縮荷重により、切り口15が閉じる場合があり得る。そこで、本実施形態では、フランジ11,12を溶断する際に、切り口15が閉じないような溶断開口手法が用いられている。以下、フランジ11,12の切り口15の溶断開口手法について、図10および図11を用いて、2つのケースを詳しく説明する。なお、図11は図10と別な手順を示す図である。
(ケース1)
図10はブレース4(フランジ11,12)の切り口15を溶断により開口する手順を示す図である。図10(a)に示すように、まず、作業者はフランジ11,12に切り口15aを溶断にて形成する。次いで、図10(b)に示すように、作業者は切り口15aをブレース4の長手方向(図10の左右方向)に必要な最大幅量拡大するように溶断し、切り口15bを形成する。次いで、図10(c)に示すように、作業者は、切り口15aと同様に切り口15cを溶断にて形成する。次いで、図10(d)に示すように、作業者は、切り口15cをブレースの長手方向に拡大するように溶断し、切り口15dを形成する。
この手順を繰り返して行うことで、図10(e)に示すような切り口15eが形成される。なお、図10は切り口の形状が逆三角形(▽)の形状であるが、逆台形の形状であっても良い。これにより、ブレース4に作用しているブレース軸方向の圧縮荷重により、切り口15が閉じることが防止され、ブレース4の溶断作業を効率良く行うことができる。
(ケース2)
図11はブレース4(フランジ11,12)の切り口15を溶断により開口する手順を示す図である。図11(a)に示すように、まず、作業者はフランジ11,12に逆台形形状の切り口15kを溶断にて形成する。次いで、図11(b)に示すように、作業者は切り口15kをブレース4の長手方向(図11の左右方向)に拡大するように溶断し、切り口15lを形成する。次いで、図11(c)に示すように、作業者は、さらに切り口15lをブレース4の長手方向に拡大するように溶断し、切り口15mを形成する。この手順を繰り返して行うことで、図11(d)に示すように大きな切り口15nが形成される。これにより、ブレース4に作用しているブレース軸方向の圧縮荷重により、切り口15が閉じることが防止され、ブレース4の溶断作業を効率良く行うことができる。
図8に戻って、作業者は、第1フランジ11の下半分11bを溶断し(図8(c))、第2フランジ12の下半分12bを溶断する(図8(d))。図8(a)~(d)の作業により、フランジ11,12の溶断が完了する。なお、図8では第1フランジ11の下半分11bを溶断した後に、第2フランジ12の下半分12bを溶断したが、この順序は逆でも良い。即ち、フランジ11,12の上半分11a,12aを先に溶断した後にフランジ11,12の下半分11b,12bを溶断すれば、下半分11bと下半分12bとの溶断順序は問わない。
次に、ブレース4のウェブ13を溶断する手順について説明する。図12はウェブ13の溶断手順を示す図である。ブレース4に作用する圧縮荷重がそれほど大きくない場合には、ウェブ13の溶断に伴う変形が小さいため、図12に示すように、ウェブ13を幅方向における一方向のみから溶断することができる。即ち、図12(a)~(e)に示すように、ウェブ13aからウェブ13dの順に、一方向(図12における右側)から溶断していくと、最終的にウェブ13を溶断することができる。
また、ブレース4に作用する圧縮荷重が大きい場合、ウェブ13の溶断に伴う変形が大きくなる。そこで、図13に示すような溶断手順でウェブ13を溶断すれば良い。即ち、図13(a)~(e)に示すように、ウェブ13を幅方向における一方向(図13における右側)から半分(13a,13b)ほど溶断し、次いで、ウェブ13を他方向(図13における左側)から残り半分(13c,13d)を溶断する。このように、ウェブ13を幅方向において左右交互に溶断することで、ウェブ13の変形を最小限に抑えることができるため、溶断作業を安全かつ効率良く行うことができる。
こうしてブレース4の溶断作業が完了すると、図6に示すように、作業者はガセットプレート5に固定されているボルト8を外して、略半分に分離されたブレース4を取り外す。そして、新たに用意したダンパ構造体をブレース4の代わりに取り付ければ、ボイラー鉄骨1の耐震補強工事が完了する(作業4/第3の工程)。ここで、ブレース4は溶断されており、ブレース4に作用する圧縮荷重は解放されているため、ボルト8を安全かつ容易に外すことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る耐震補強工法によれば、ブレース4の長手方向の中央部(溶断位置B)を溶断するため、溶断作業を安全かつ効率良く行うことができる。仮に、ブレース4の長手方向の中央部以外を溶断すると、溶断に伴うブレース4の曲げ変形が大きくなって、溶断作業の作業性と安全性が損なわれるため、好ましくない。
また、本実施形態では、ブレース4をチェーンブロック20で吊り上げた後、ブレース4のフランジ11,12の上半分11a,12aを先に溶断する手順としているため、ブレース4の溶断に伴う曲げ変形が抑制される。その結果、溶断作業をより安全かつ効率良く行うことができる。
また、ブレース4の切り口15が拡大するように溶断することで、ブレース4に作用しているブレース軸方向の圧縮荷重による、切り口15が閉じるのを防止できる。これにより、溶断作業をより一層効率良く行える。
また、ブレース4に作用する圧縮荷重の大きさに応じて、ウェブ13を一方向のみから溶断する場合と一方向と他方向とから交互に溶断する場合とを適宜使い分けることで、溶断作業をより一層効率良く行うことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
例えば、溶断機を2台用意することができれば、溶断作業をより効率良く行うことができる。図8で言えば、第1フランジ11の上半分11aと第2フランジ12の上半分12aを同時に溶断し、続いて下半分11b、下半分12bを同時に溶断し、続いて図13のようにウェブ13を両側から溶断する方法である(1例目)。また、図14は、2例目を示す溶断機を2台用いてフランジ11,12を溶断する手順を示したものである。図14に示すように、2つの溶断機により、第1フランジ11の上半分11aと下半分11bを同時に溶断する(図14(a))。第1フランジ11を溶断した後、第2フランジ12の上半分12aと下半分12bとを同時に溶断する(図14(b))。そして、残されたウェブ13を上記の方法で溶断する。この工法によっても、ブレース4の曲げ変形を抑えて安全かつ効率良く、ブレース4を溶断できる。しかも、この工法によれば、溶断機1台での作業に比べて作業工程が半分になるため、耐震補強工事の工期を短縮できる利点もある。
1 ボイラー鉄骨(鉄骨構造物)
2 柱
3 梁
4 ブレース
5 ガセットプレート
6,7 ラグ
8 ボルト
11 第1フランジ
11a 第1フランジの上半分
11b 第1フランジの下半分
12 第2フランジ
12a 第2フランジの上半分
12b 第2フランジの下半分
13 ウェブ
15 切り口
20 チェーンブロック(吊り部材)

Claims (8)

  1. 鉛直方向に延びる複数の柱と、前記複数の柱の間に亘って水平方向に延びる複数の梁と、前記複数の柱と前記複数の梁との間で斜めに配置される複数のブレースと、を備えた鉄骨構造物の耐震補強工法であって、
    前記ブレースを吊り部材で吊り上げる第1工程と、
    前記第1工程にて吊り上げられた前記ブレースの長手方向における中央部を溶断する第2工程と、
    前記第2工程にて溶断された前記ブレースを取り外し、新たなダンパ構造体を取り付ける第3工程と、を含むことを特徴とする鉄骨構造物の耐震補強工法。
  2. 請求項1に記載の鉄骨構造物の耐震補強工法において、
    前記ブレースは、第1フランジと第2フランジをウェブで接続したH形鋼から成り、前記柱と前記梁とによって形成される平面に対して前記第1フランジと前記第2フランジとが平行になるように配置されており、
    前記第2工程では、
    まず、前記第1フランジの前記ウェブより上半分を溶断し、
    次いで、前記第2フランジの前記ウェブより上半分を溶断し、
    次いで、前記第1フランジおよび前記第2フランジのうち一方の前記ウェブより下半分を溶断し、
    次いで、前記第1フランジおよび前記第2フランジのうち他方の前記ウェブより下半分を溶断することを特徴とする鉄骨構造物の耐震補強工法。
  3. 請求項1に記載の鉄骨構造物の耐震補強工法において、
    前記ブレースは、第1フランジと第2フランジをウェブで接続したH形鋼から成り、前記柱と前記梁とによって形成される平面に対して前記第1フランジと前記第2フランジとが平行になるように配置されており、
    前記第2工程では、
    まず、前記第1および第2フランジの前記ウェブを挟んだ第1および第2フランジ上側を同時に溶断し、
    次いで前記第1および第2フランジの前記ウェブを挟んだ第1および第2フランジ下側を同時に溶断することを特徴とする鉄骨構造物の耐震補強工法。
  4. 請求項1に記載の鉄骨構造物の耐震補強工法において、
    前記ブレースは、第1フランジと第2フランジをウェブで接続したH形鋼から成り、前記柱と前記梁とによって形成される平面に対して前記第1フランジと前記第2フランジとが平行になるように配置されており、
    前記第2工程では、
    まず、前記第1フランジの前記ウェブを挟んで上半分と下半分を同時に溶断し、
    次いで、前記第2フランジの前記ウェブを挟んで上半分と下半分を同時に溶断することを特徴とする鉄骨構造物の耐震補強工法。
  5. 請求項2~4の何れか1項に記載の鉄骨構造物の耐震補強工法において、
    前記第2工程では、前記第1フランジおよび前記第2フランジの切り口が前記ブレースの長手方向に拡大するように前記第1フランジおよび前記第2フランジを溶断することを特徴とする鉄骨構造物の耐震補強工法。
  6. 請求項2~5の何れか1項に記載の鉄骨構造物の耐震補強工法において、
    前記第2工程では、前記第1フランジおよび前記第2フランジを溶断した後に、前記ウェブを幅方向において一方向から溶断することを特徴とする鉄骨構造物の耐震補強工法。
  7. 請求項2~5の何れか1項に記載の鉄骨構造物の耐震補強工法において、
    前記第2工程では、前記第1フランジおよび前記第2フランジを溶断した後に、前記ウェブを幅方向において一方向と他方向とから交互に溶断することを特徴とする鉄骨構造物の耐震補強工法。
  8. 請求項1~7の何れか1項に記載の鉄骨構造物の耐震補強工法において、
    前記鉄骨構造物は、ボイラー本体を支持するためのボイラー鉄骨であり、
    前記第1工程、前記第2工程、および前記第3工程は、前記ボイラー本体が前記ボイラー鉄骨に吊り下げられた状態で行われることを特徴とする鉄骨構造物の耐震補強工法。
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