JP2019178607A - トラス橋の部材取替方法及び架替方法 - Google Patents

トラス橋の部材取替方法及び架替方法 Download PDF

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【課題】トラス構造物である橋体の自立性を保持しながら最小限の設備で部材の取り替えまたは架け替えを行うことのできるトラス構造物の部材取替方法及び架替方法を提供する。【解決手段】上弦材1と下弦材2との間に仮弦材7を取り付けるとともに、仮弦材7と上弦材1とを複数の仮斜材8で連結して仮トラスを形成し、下弦材2及びこれに連結する斜材4の下端側を取り除いて新たな下弦材及び新たな斜材の下端側を取り付けるようにしたので、仮トラスによってトラス形状を保持したまま下弦材2及び斜材4の下端側を取り外すことができ、トラス構造物である橋体の自立性を保持しながら最小限の設備で部材を取り替えることができる。【選択図】図3

Description

本発明は、既設のトラス橋から老朽化した部材を取り外して新たな部材に取り替えるためのトラス橋の部材取替方法及び架替方法に関するものである。
従来、道路橋、鉄道橋、水管橋等に用いられるトラス橋としては、上弦材と下弦材とを複数の斜材で連結してなるトラス構造を用いたものが知られており、例えば、斜材の向きを交互にしたワーレントラス、斜材をX字形に交差させたダブルワーレントラス等が一般的である。また、各斜材の負荷を軽減するために鉛直材を追加したタイプもある。
ところで、トラス橋においては、完成してから長期間が経過すると、鋼材の腐食等によりトラス部材が老朽化し、橋体の架け替えや部材の取り替えが必要になる。
橋体を架け替える方法の一つとしては、ベント等の仮受設備で橋体を下方から支持し、トラス部材を一部ずつ撤去して新たな部材と取り替える工法がある。また、他の方法としては、ケーブル等の仮吊設備で橋体を上方から吊りながら保持し、トラス部材を一部ずつ撤去して新たな部材と取り替える工法がある。更に、橋体の全体をクレーンで一括撤去し、ヤードにて分解・部材交換を行う工法もある。また、トラスを構成する各部材を単体で取り外して個別に交換する工法も知られている(例えば、特許文献1参照)。この工法は、取り替えるべき部材の格点間を締上工具により締め上げることにより、部材に作用する圧縮力または引張力を減じてピンを外しやすくするようにしたものである。
特開2006−336371号公報
しかしながら、前述のように、ベント等の仮受設備で橋体を下方から支持しながらトラス部材を撤去する工法では、施工期間中、ベント等の仮受設備が桁下に常時設置されるため、桁下が長期間に亘って占有されるという問題がある。特に、河川上では施工時期が渇水期に限られるとともに、不測の増水により仮受設備や橋体が倒壊するおそれもある。
また、ケーブル等の仮吊設備で橋体を上方から吊りながらトラス部材を撤去する工法では、ケーブルを設置するための鉄塔やアンカーが必要になり、設備が大掛かりになるとともに、部材の撤去に伴いケーブルの吊り荷重が変化するため、施工中における橋体の形状管理が複雑になるという問題がある。
更に、橋体の全体をクレーンで一括撤去する工法では、大型のクレーンを使用するため、クレーンの設置場所に広大な敷地を確保しなければならず、使用クレーンに応じた地盤改良工事も必要になる。この場合、橋体の全体をクレーンで吊り下げる際のトラスの歪みを防止するために吊天秤を用いて応力を分散する必要があり、撤去に用いる機材が多くなるという問題もある。
また、トラスを構成する各部材を単体で取り外して個別に交換する工法では、格点のピンを外すと同じピンに連結されていた他の部材もすべて外れてしまうため、トラス形状による橋体の自立性を保持できなくなり、一つの格点に多くの部材がピン結合するトラス橋においては施工ができないという問題がある。しかも、各部材の格点間ごとに締め上げ作業を行うため、交換する部材が多い場合は締上工具の段取り替え作業が多くなり、作業効率を著しく低下させることになる。更に、橋梁(トラス橋)の場合は、圧縮部材の取り替えが困難である。
また、部材を取り外す際に、トラスの格点に連結された他の部材を補強板等によって固定するようにすれば、トラス形状を保持しながら部材の交換を行うことができるが、この場合は格点が剛結になり、トラス部材に過度な曲げ応力やせん断力が生ずるという問題がある。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、トラス構造物である橋体の自立性を保持しながら最小限の設備で部材の取り替えまたは架け替えのできるトラス橋の部材取替方法及び架替方法を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、複数のトラス部材を連結してなる橋体から既設のトラス部材を取り外して新たなトラス部材に取り替えるトラス橋の部材取替方法において、前記橋体に仮トラス部材を取り付け、仮トラス部材と一部のトラス部材によって仮トラスを形成し、仮トラスによってトラス形状を保持したまま他のトラス部材を取り除いて新たなトラス部材を取り付けるようにしている。
また、本発明は前記目的を達成するために、複数のトラス部材を連結してなる橋体から既設のトラス部材を取り外して新たなトラス部材に取り替えるトラス橋の部材取替方法において、両端を支承によって支持された状態の橋体に仮トラス部材を取り付け、仮トラス部材と一部のトラス部材によって仮トラスを形成し、仮トラスによってトラス形状を支承上で保持したまま他のトラス部材を取り除いて新たなトラス部材を取り付けるようにしている。
これにより、仮トラス部材と一部のトラス部材によって仮トラスが形成されるとともに、仮トラスによってトラス形状を保持した状態で他のトラス部材が取り除かれることから、トラス構造物である橋体の自立性が保持される。
本発明によれば、仮トラスによってトラス形状を保持したまま他のトラス部材を取り外すことができるので、トラス構造物である橋体の自立性を保持しながら最小限の設備で部材の取り替えまたは架け替えを行うことができる。
本発明の第1の実施形態を示すトラス橋の一部側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 第1の実施形態の変形例を示す側面図 本発明の第2の実施形態に係る部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 本発明の第3の実施形態に係る部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図 部材取替工程を示す側面図
図1乃至図10は本発明の第1の実施形態を示すもので、既設のトラス橋から老朽化した部材を取り外して新たな部材に取り替えるためのトラス橋の部材取替方法を示すものである。
同図に示すトラス橋は、橋体の上方に配置される一方の弦材としての上弦材1と、橋体の下方に配置される他方の弦材としての下弦材2と、上弦材1と下弦材2とを連結する複数の鉛直材3と、上弦材1と下弦材2とを連結する複数の斜材4とからなり、これらの部材はトラス部材を構成し、互いに格点をピン結合されている。尚、図1に示すトラス橋は部材を取り替える前のもので、床版、横桁、縦桁は図示を省略する。
上弦材1は、橋軸方向一端から他端に亘って延びる鋼材からなり、上方に反ったアーチ状に形成されている。
下弦材2は、橋軸方向一端から他端に亘って延びる鋼材からなり、水平方向に一直線状に形成されている。
各鉛直材3は、上弦材1から下弦材2に亘って鉛直方向に延びる鋼材からなり、互いに橋軸方向に間隔をおいて配置されている。橋軸方向両端の鉛直材3は、それぞれ支承5を介して橋台6に支持されている。
各斜材4は、上弦材1から下弦材2に亘って斜めに延びる鋼材からなり、橋軸方向中央側の一部の鉛直材3間には斜材4がX状に2本ずつ交差するように設けられ、橋軸方向両端側の他の鉛直材3間には斜材4が1本ずつ設けられている。また、各斜材4は、上下に分割された二本の部材を連結部材4aによって連結することにより一本の斜材4を形成している。
次に、本実施形態の部材取替方法について、図2乃至図10を参照して説明する。尚、同図においては取り替え前の既設部材を黒塗りで示し、取り替え後の部材及び取り替えない部材は白塗りで示す。また、本実施形態の部材取替方法には、仮トラス部材としての仮弦材7及び複数の仮斜材8が用いられる。
仮弦材7は、橋軸方向一端から他端に亘って延びる一直線状の鋼材からなり、各鉛直材3にボルトによって着脱可能に連結されるようになっている。
各仮斜材8は、例えば周知のターンバックル等、長さを調整可能な部材からなり、一端を仮弦材7に着脱可能に連結され、他端を上弦材1または下弦材2に着脱可能に連結されるようになっている。
本実施形態では、トラス部材のうち鉛直材3は他の部材に比べて劣化が進んでいない場合があることから、上弦材1、下弦材2及び各斜材4のみを取り替え、各鉛直材3は取り替えずにそのまま使用する例を示す。
まず、図2に示すように、既設の橋体から床版、横桁、縦桁を取り外し、図3に示すように上弦材1と下弦材2との間に仮弦材7を取り付ける。この場合、仮弦材7は各鉛直材3の下端側(下弦材2寄り)に配置する。次に、上弦材1と仮弦材7とを複数の仮斜材8で連結する。この場合、各仮斜材8は、一端を仮弦材7と鉛直材3との連結点に連結され、他端を上弦材1と斜材4との連結点に連結される。これにより、上弦材1、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成される。
次に、図4に示すように、各斜材4の連結部材4aを外して各斜材4の下端側を取り除くとともに、下弦材2を各鉛直材3から取り外す。その際、上弦材1、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成されているので、下弦材2及び各斜材4の下端側を取り外してもトラス形状が保持される。
続いて、図5に示すように各鉛直材3に新たな下弦材20を取り付け、新たな下弦材20に新たな斜材40の下端側を連結するとともに、新たな斜材40の下端側を既設の斜材4の上端側に連結した後、図6に示すように仮弦材7及び各仮斜材8を取り外す。
次に、図7に示すように各鉛直材3の上端側(上弦材1寄り)に仮弦材7を取り付けるとともに、新たな下弦材20と仮弦材7とを複数の仮斜材8で連結する。この場合、各仮斜材8は、一端を仮弦材7と鉛直材3との連結点に連結され、他端を下弦材20と斜材40の下端側との連結点に連結される。これにより、下弦材20、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成される。
続いて、図8に示すように、各斜材4の上端側及び上弦材1を取り外す。その際、下弦材20、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成されているので、上弦材1及び各斜材4の上端側を取り外してもトラス形状が保持される。
そして、図9に示すように各鉛直材3に新たな上弦材10を取り付け、新たな上弦材10に新たな斜材40の上端側を連結するとともに、新たな斜材40の上端側を斜材40の下端側に連結する。この後、図10に示すように仮弦材7及び各仮斜材8を取り外すことにより、本実施形態の部材取替工程が完了する。
このように、本実施形態によれば、上弦材1と下弦材2との間に仮弦材7を取り付けるとともに、仮弦材7と上弦材1とを複数の仮斜材8で連結して仮トラスを形成し、下弦材2及びこれに連結する斜材4の下端側を取り除いて新たな下弦材20及び新たな斜材40の下端側を取り付けるようにしたので、仮トラスによってトラス形状を保持したまま下弦材2及び斜材4の下端側を取り外すことができ、トラス構造物である橋体の自立性を保持しながら最小限の設備で部材を取り替えることができる。
また、下弦材2及び斜材4の下端側を新たな下弦材20及び新たな斜材40の下端側に取り替えた後、仮弦材7と新たな下弦材20とを複数の仮斜材8で連結して他の仮トラスを形成し、上弦材1及びこれに連結する斜材4の上端側を新たな上弦材10及び新たな斜材40の上端側に取り替えるようにしたので、下弦材2のみならず上弦材1及び各斜材4も新たな部材に取り替えることができ、既設の各鉛直材3をそのまま残す取替施工を容易に行うことができる。
この場合、仮弦材7、下弦材2及び各仮斜材8によって仮トラスを形成する際に仮弦材7を下弦材2寄りに配置し、仮弦材7、新たな下弦材20及び各仮斜材8によって他の仮トラスを形成する際に仮弦材7を上弦材1寄りに配置するようにしたので、各仮トラスをそれぞれ上下方向に大きくすることができ、各仮トラスの強度を十分に確保することができる。
また、前記仮トラスを形成する仮弦材7に軸力を付与することにより、下弦材2に生じている軸方向の引張力または圧縮力を減じた状態で下弦材2を取り外すようにすれば、格点のピンを抜きやすくすることができ、下弦材2の取り外し作業を容易に行うことができる。即ち、図11に示すように、仮弦材7にジャッキ等からなる複数の軸力付与装置7aを設け、各軸力付与装置7aによって下弦材2の各格点間に応力の向きと反対方向の引張力または圧縮力を付与する。この場合、仮弦材7は下弦材2寄りに配置されているので、各軸力付与装置7aの軸力が仮弦材7から各鉛直材3を介して下弦材2に確実に伝達される。また、仮弦材7は各軸力付与装置7aで長手方向に分割されており、各鉛直材3との連結点の間で長手方向に伸縮できるようになっている。尚、図11では仮弦材7に軸力を付与するようにしたものを示したが、仮斜材8に軸力を付与するようにしてもよい。
図12乃至図17は本発明の第2の実施形態を示すもので、下弦材2を取り替えた後、仮弦材7を同じ位置に取り付けたまま上弦材1を取り替えるようにしたものである。尚、第1の実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。また、取り替え前の既設部材を黒塗りで示し、取り替え後の部材及び取り替えない部材は白塗りで示す。
まず、図12に示すように上弦材1と下弦材2との間に仮弦材7を取り付ける。この場合、仮弦材7は上弦材1と下弦材2の中間位置に配置する。次に、上弦材1と仮弦材7とを複数の仮斜材8で連結する。この場合、各仮斜材8は、一端を仮弦材7と鉛直材3との連結点に連結され、他端を上弦材1と斜材4との連結点に連結される。これにより、上弦材1、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成される。
次に、図13に示すように、各斜材4の連結部材4aを外して各斜材4の下端側を取り除いた後、下弦材2を各鉛直材3から取り外す。その際、上弦材1、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成されているので、下弦材2及び各斜材4の下端側を取り外してもトラス形状が保持される。
続いて、図14に示すように各鉛直材3に新たな下弦材20を取り付け、新たな下弦材20に新たな斜材40の下端側を連結するとともに、新たな斜材40の下端側を既設の斜材4の上端側に連結した後、図15に示すように仮弦材7を同じ位置に取り付けたまま各仮斜材8を取り外す。
次に、新たな下弦材20と仮弦材7とを複数の仮斜材8で連結する。この場合、各仮斜材8は、一端を仮弦材7と鉛直材3との連結点に連結され、他端を下弦材20と斜材40の下端側との連結点に連結される。これにより、下弦材20、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成される。
続いて、図16に示すように、各斜材4の上端側及び上弦材1を取り外す。その際、下弦材20、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成されているので、上弦材1及び各斜材4の上端側を取り外してもトラス形状が保持される。
そして、図17に示すように各鉛直材3に新たな上弦材10を取り付け、新たな上弦材10に新たな斜材40の上端側を連結するとともに、新たな斜材40の上端側を斜材40の下端側に連結する。この後、仮弦材7及び各仮斜材8を取り外すことにより、本実施形態の部材取替工程が完了する。
このように、本実施形態によれば、仮弦材7、上弦材1及び各仮斜材8によって仮トラスを形成する際に仮弦材7を上弦材1と下弦材2の中間に配置し、仮弦材7を上弦材1と下弦材2の中間に配置したまま仮弦材7、新たな下弦材2及び各仮斜材8によって他の仮トラスを形成するようにしたので、下弦材2を取り替えた後、仮弦材7を一旦取り外すことなく上弦材1の取り替えを行うことができるので、仮弦材7の着脱に要する工数を少なくすることができ、作業効率の向上を図ることができる。
図18乃至図29は本発明の第3の実施形態を示すもので、上弦材1、下弦材2、各鉛直材3及び各斜材4のすべての部材を取り替えることにより、橋体を架け替えるようにしたものである。尚、第1の実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。また、取り替え前の既設部材を黒塗りで示し、取り替え後の部材及び取り替えない部材は白塗りで示す。
まず、図18に示すように、既設の橋体から床版、横桁、縦桁を取り外し、図19に示すように上弦材1と下弦材2との間に仮弦材7を取り付ける。この場合、仮弦材7は上弦材1と下弦材2の中間位置からやや下弦材2寄りに配置する。次に、上弦材1と仮弦材7とを複数の仮斜材8で連結する。この場合、各仮斜材8は、一端を仮弦材7と鉛直材3との連結点に連結され、他端を上弦材1と斜材4との連結点に連結される。これにより、上弦材1、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成される。
次に、図20に示すように、各斜材4の連結部材4aを外して各斜材4の下端側を取り除くとともに、橋体の両端にそれぞれ位置する鉛直材3以外の鉛直材3の下端側を切断して取り除き、下弦材2を両端の鉛直材3から取り外す。その際、上弦材1、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成されているので、下弦材2、両端以外の鉛直材3の下端側及び各斜材4の下端側を取り外してもトラス形状が保持される。
続いて、図21に示すように両端以外の鉛直材3の上端側に新たな鉛直材30の下端側を連結するとともに、各鉛直材3,30に新たな下弦材20を取り付ける。更に、新たな下弦材20に新たな斜材40の下端側を連結するとともに、新たな斜材40の下端側を既設の斜材4の上端側に連結した後、図22に示すように仮弦材7及び各仮斜材8を取り外す。
次に、図23に示すように各鉛直材3及び新たな鉛直材30の上端側に仮弦材7を取り付けるとともに、新たな下弦材20と仮弦材7とを複数の仮斜材8で連結する。この場合、各仮斜材8は、一端を仮弦材7と鉛直材3との連結点に連結され、他端を下弦材20と斜材40の下端側との連結点に連結される。これにより、下弦材20、仮弦材7、各鉛直材3,30及び各仮斜材8によって仮トラスが形成される。
続いて、図24に示すように、両端以外の鉛直材3の上端側、各斜材4の上端側及び上弦材1を取り外す。その際、下弦材20、仮弦材7、各鉛直材3及び各仮斜材8によって仮トラスが形成されているので、上弦材1及び各斜材4の上端側を取り外してもトラス形状が保持される。
次に、図25に示すように両端以外の鉛直材3の下端側に新たな鉛直材30の上端側を連結するとともに、各鉛直材3,30に新たな上弦材10を取り付ける。更に、新たな上弦材10に新たな斜材40の上端側を連結するとともに、新たな斜材40の上端側を斜材40の下端側に連結する。この後、図26に示すように仮弦材7及び各仮斜材8を取り外す。
この後、図27に示すように橋体全体をジャッキやクレーン等によって持ち上げ、図28に示すように両端の鉛直材3を新たな鉛直材30に取り替えるとともに、各支承5を新たな支承50に取り替えた後、図29に示すように橋体全体を支承50に降ろすことにより、本実施形態の部材取替工程が完了する。
このように、本実施形態によれば、両端以外の鉛直材3の下端側を下弦材2とともに取り除いて新たな鉛直材30の下端側に取り替えるとともに、両端以外の鉛直材3の上端側を上弦材1とともに取り除いて新たな鉛直材30の上端側に取り替え、橋体全体を持ち上げて両端の鉛直材3を新たな鉛直材30に取り替えるようにしたので、上弦材1、下弦材2、各鉛直材3及び各斜材4のすべての部材を取り替えることができ、橋体を完全に新しくすることができる。
尚、前記各実施形態では、各斜材4の連結部材4aを外して斜材4の上端側から下端側を取り除くようにしたものを示したが、斜材が連結部材で連結されていない一本の部材からなる場合は、第3の実施形態の両端以外の鉛直材3と同様、斜材の下端側を切断して取り除くようにすればよい。
また、本発明は、上弦材1のみ、または下弦材2のみを新たな部材に取り替える場合にも適用することができる。
1…上弦材、2…下弦材、3…鉛直材3、4…斜材、5…支承、6…橋台、7…仮弦材、7a…軸力付与装置、8…仮斜材、10…上弦材、20…下弦材、30…鉛直材3、40…斜材、50…支承。

Claims (3)

  1. 複数のトラス部材を連結してなる橋体から既設のトラス部材を取り外して新たなトラス部材に取り替えるトラス橋の部材取替方法において、
    前記橋体に仮トラス部材を取り付け、
    仮トラス部材と一部のトラス部材によって仮トラスを形成し、
    仮トラスによってトラス形状を保持したまま他のトラス部材を取り除いて新たなトラス部材を取り付ける
    ことを特徴とするトラス橋の部材取替方法。
  2. 複数のトラス部材を連結してなる橋体から既設のトラス部材を取り外して新たなトラス部材に取り替えるトラス橋の部材取替方法において、
    両端を支承によって支持された状態の橋体に仮トラス部材を取り付け、
    仮トラス部材と一部のトラス部材によって仮トラスを形成し、
    仮トラスによってトラス形状を支承上で保持したまま他のトラス部材を取り除いて新たなトラス部材を取り付ける
    ことを特徴とするトラス橋の部材取替方法。
  3. 請求項1または2記載のトラス橋の部材取替方法を用い、すべての既設のトラス部材を新たなトラス部材に取り替えることによって橋体を架け替える
    ことを特徴とするトラス橋の架替方法。
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