JP2022062207A - ひび割れ検知用ラベル - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の検知したいひび割れの有無が目視で確実に検知できる、安価なひび割れ検知用ラベルを提供することを課題とする。【解決手段】本開示のひび割れ検知用ラベル100は、樹脂基材3と、樹脂基材3の一方の面の少なくとも一部に設けられ、樹脂基材3の面方向に生ずる引張り力により樹脂基材3よりも先に破断する破断層1と、樹脂基材3の他方の面に設けられ、検査対象に対して樹脂基材3を貼着するための粘着層5とがこの順に積層されており、所望の検知したいひび割れの有無を、破断層1の破断の有無として目視で確実に検知することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート構造物等に発生したひび割れを確実に検知することができるひび割れ検知用ラベルに関する。
自動車道路や鉄道等における橋梁、トンネル等の構造物にはコンクリートが広く用いられているが、これらのコンクリートは長期間使用すると、温湿度や外力の影響により、ひび割れを生じることが知られている。コンクリートのひび割れを放置すると、壁の剥落や、内部の鉄筋の腐食の進行等、重大事故につながるおそれがあるため、定期的に点検、管理することが必要である。
ひび割れ検査の手段として、例えば特許文献1では、粘着層の上に鏡面反射層、ガラス球層、保持層を積層した構成体を、コンクリート構造物に粘着層を介して貼り付け、ひび割れの際、ガラス玉の間隔が偏ること、または粘着層が切れることを利用して、ひび割れしていない部位では鏡面反射層とガラス玉により強い反射光が確認できるが、ひび割れした部位ではこの反射が弱まることにより、目視確認によってひび割れの発生を確認できるとされる、ひび割れ検知シートが提案されている。
また、特許文献2では、シート状繊維にマトリックス樹脂を含浸させた繊維含有プラスチックプレートをコンクリート表面に貼り付け、ひび割れの引張り応力の伸びによるプラスチックプレートの白化現象を利用して、白化した面積とひび割れの程度を対応させることによって、ひび割れ状況を目視確認できるひび割れセンサが提案されている。
一方、特許文献3には、アンテナを有する無線タグを被検出物に取り付け、被検出物のひび割れによりアンテナが断線し、無線タグからの所定の応答がなくなることによってひび割れを確認する、被検出物の劣化検出装置が提案されている。
特開2016-218049号公報 特開2012-93260号公報 特開2005-30811号公報
特許文献1、2の手段によると、微小なひび割れを検出したい場合、検査する検査員の能力差、個人差によって判断が変ることがあり、微小なひび割れを見逃してしまうおそれがある。また、検知シートまたはセンサを、検出したいひび割れ量に対応してばらつきなく製造することは技術的に容易ではなく、安価かつ精度の良いものが得にくいという課題がある。
また、特許文献3は、無線タグのアンテナの断線の有無により、ひび割れの発生有無を検出するものであり、目視で見逃すおそれのある微妙なひびを検出できる可能性があるが、その反面、検出したいひび割れのレベルの違いに応じて、確実に断線検出するために劣化検出装置の種類を選択できるか否かの記述はなく、仮に検出したいひび割れのレベルの違いに応じて、アンテナ線の引張り強度等を変えた劣化検出装置を複数種類準備するとなると、設計、製造コストがかかり、安価で確実に所望の微小なひび割れを検出したいという課題がある。
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、所望の検知したいひび割れの有無が目視で確実に検知できる、安価なひび割れ検知用ラベルを提供することを課題とする。
本開示は、検査対象の表面に生じる、ひび割れを検知するためのラベルであって、樹脂基材と、前記樹脂基材の一方の面の少なくとも一部に設けられ、前記樹脂基材の面方向に生ずる引張り力により、前記樹脂基材よりも先に破断する破断層と、前記樹脂基材の他方の面に設けられ、前記検査対象に対して前記樹脂基材を貼着するための粘着層とが、この順に積層されていることを特徴とする、ひび割れ検知用ラベルである。
また、前記破断層は、前記樹脂基材とは異なる色に着色されていることを特徴としてもよく、または、前記破断層は、蓄光顔料またはパール顔料を含むことを特徴としてもよい。
また、前記樹脂基材および前記破断層は、透明または半透明であることを特徴としてもよく、または、前記破断層の表面から前記粘着層の貼着面に至る、可視光線の透過率が30%以上であることを特徴としてもよい。
また、前記破断層の、前記樹脂基材とは反対側の表面に、前記破断層とともに破断する破断表示層をさらに備えたことを特徴としてもよく、前記破断表示層は、前記樹脂基材とは異なる色に着色された印刷層であることを特徴としてもよく、または、前記印刷層は、蓄光顔料またはパール顔料を含むことを特徴としてもよい。
また、前記破断表示層は、金属蒸着層または金属箔が積層またはラミネートされた層であることを特徴としてもよい。また、前記破断層は、紫外線硬化性のアクリル変性ポリエステル樹脂を含むことを特徴としてもよく、または、前記破断層は、ポリエチレン系のワックスを含有することを特徴としてもよい。
また、前記破断層を含む積層方向に、一定深さの切れ込みが形成されていることを特徴としてもよく、前記切れ込みは、断続的な線状に形成されていることを特徴としてもよく、または、前記切れ込みは、ハーフカット状態に形成されていることを特徴としてもよい。
本開示では、樹脂基材の片側面に検査対象に貼着するための粘着層を設け、その反対側に、面方向の引張り力によって樹脂基材よりも先に破断する破断層を備えることによって、安価なひび割れ検知用ラベルとすることにより、所望の検知したいひび割れの有無を、目視で確実に検知することができる。
第1実施形態のひび割れ検知用ラベルの構造を説明する断面図である。 第1実施形態のひび割れ検知用ラベルを検査対象に貼着した断面図である。 第1実施形態のひび割れ検知用ラベルを複数、検査対象に貼着した平面図である。 第2実施形態のひび割れ検知用ラベルの構造を説明する断面図である。 第3実施形態のひび割れ検知用ラベルを検査対象に貼着した断面図である。 第4実施形態のひび割れ検知用ラベルの構造を説明する断面図である。 第5実施形態のひび割れ検知用ラベルを検査対象に貼着した状態を示す斜視図である。 第6実施形態のひび割れ検知用ラベルを検査対象に貼着した状態を示す斜視図である。
以下、図面等を参照して、本開示のひび割れ検知用ラベルの一例について説明する。ただし、本開示のひび割れ検知用ラベルは、以下に説明する実施形態や実施例に限定されない。
なお、以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、各図において、部材の断面を示すハッチングを適宜省略する。本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
1.第1実施形態
本開示のひび割れ検知用ラベルの第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態のひび割れ検知用ラベルの一例を示す断面図である。図1(a)は、ひび割れ検知用ラベル100の断面図、図1(b)は、図1(a)の破断層1の部分だけを抜き出した、詳細な断面図、図1(c)は、図1(a)に示す、ひび割れ検知用ラベル100の粘着層5のプライマー層4や樹脂基材3とは反対側の面に、セパレータ6を備えたセパレータ付きひび割れ検知用ラベル100Aの断面図である。
図1(a)に示すとおり、ひび割れ検知用ラベル100は、下層側から、粘着層5、プライマー層4、樹脂基材3、プライマー層2および破断層1が、この順に積層された積層構造を有している。
(a)粘着層
粘着層5は、本開示の検査対象となるコンクリート構造物等の表面に、上述のひび割れ検知用ラベル100を貼着させ、当該コンクリート構造物等がひび割れを起こした際、および打検によりひび割れの前兆状況が確認された際に、当該ひび割れ部分および前兆確認部分を跨いで貼着されたひび割れ検知用ラベル100が、このひび割れおよび前兆確認部分の割れに追従して所定長さ分だけ伸びることができるように、所定の粘着力を有することが求められる。このような粘着層としては、一般的なラベルに用いられる各種材料が使用でき、例えば天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂系粘着剤、アクリル樹脂系粘着剤等を使用することができる。
合成ゴム系粘着剤としては、例えば、イソプレンゴム、イソブチレン-イソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、スチレン-イソプレンブロック共重合体、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、スチレン-エチレン-ブチレンブロック共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体等を使用することができる。シリコーン樹脂系粘着剤としては、例えばシロキサンポリマーを使用することができる。また、アクリル樹脂系粘着剤としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリロニトリル等の重合体、共重合体等を使用することができる。また、これらの粘着剤を2種以上組み合わせて使用することもできる。
上記粘着層5には、必要に応じて粘着付与剤、填料、軟化剤、老化防止剤、あるいは染料、顔料等の着色剤等を配合することもできる。粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペン樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等が挙げられる。また、填料としてはシリカ、タルク、炭酸カルシウム、クレイ等が挙げられる。軟化剤としては可塑剤等が挙げられる。
粘着層5の厚みは特に限定はないが、検査対象となるコンクリート構造物等の表面に多少凹凸があっても、当該ひび割れ検知用ラベル100が密着でき、かつひび割れ時の変形を正しく伝達するために適切な厚みを有することが必要であり、例えば0.01~5.0mm、好ましくは0.02~0.05mmである。厚みが0.01~5.0mmの範囲であれば、構造物等のひび割れの伝達の感度を上げるためには厚みを薄くし、構造物等の表面の凹凸が大きい場合には厚みを厚くする等の厚みの選択をこの範囲で適宜することにより、適切なひび割れ検知ができる。さらに厚みが0.02~0.05mmの範囲であれば、構造物等のひび割れの伝達の感度の向上と、構造物等の表面の凹凸への追従の効果の両方を兼ね備えた条件でひび割れ検知ができる。粘着層5は着色されていても、透明性すなわち可視光に対する透過性を有していてもよい。
(b)樹脂基材
図1(a)に示すとおり、粘着層5の上層に、プライマー層4を介して樹脂基材3が積層されている。樹脂基材3は、上述した粘着層5の伸びに応じて、検査対象となるコンクリート構造物等のひび割れによる変形に追従して伸び、所定長さ分だけ弾性変形することが求められる。所定長さとは、ひび割れにより想定される当該ひび割れ検知用ラベルの伸びの長さであり、例えば当該ひび割れ検知用ラベルの長さを20~200mm程度としたとき、0.1~10mm程度である。これにより、後述する破断層1が構造物のひび割れの進行により当該樹脂基材3よりも先に破断する性質を有することにより、構造物等のひび割れ状態を、当該ひび割れ検知用ラベルの最表面である破断層1に確実に表示させることができる。もし、樹脂基材3が、破断層1よりも先に破断する性質を有した場合には、構造物等のひび割れによって粘着剤5に伝達された変形が中間層である樹脂基材3の破断によって吸収されてしまい、例えば樹脂基材3と破断層1の界面で剥離、または材破した場合には、最表面の破断層1に、ひび割れ状態が正しく表示されないおそれがあるため、当該樹脂基材3が所定の弾性変形に追従できることが重要となる。
このような所定の弾性変形の性質を有する材料としては各種の樹脂が使用できる。例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリフッ化エチレンフィルム、ポリフッ化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、エチエン-ビニルアルコールフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリアミドフィルム、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリウレタンフィルム、アクリル変性ポリウレタンフィルム等のウレタン樹脂フィルム、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、アセテート樹脂フィルム等またはこれらの複合材料等が使用できるが、必要な弾性変形が可能な部材でさえあればこれらの材料には限定されない。
樹脂基材3は、最表面の破断層1が可視光や紫外線を透過しやすい部材、すなわち可視光や紫外線に対して透明性を有する場合には、樹脂基材3にも長期間可視光や紫外線が照射され続け、基材が劣化するおそれがあるため、できる限り耐候性を持たせることが望ましい。基材の材質自体で耐候性を高めるには、ポリカーボネート樹脂フィルム等を選択することもできるが、その他の方法として、基材に酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾトリアゾール系、アクリロニトリル系、サリシレート系、または超微粒子酸化チタン、超微粒子酸化亜鉛等の公知の各種紫外線吸収剤が選択可能である。その他、長期使用時の加水分解による劣化を遅らせるため、例えば比較的加水分解を起こしやすいポリエステル基材等を使用する場合には、カルボジイミド化合物等の公知の耐加水分解剤を添加してもよい。
樹脂基材3の厚みは特に限定はないが、ひび割れによる所定の伸びによって破断しないために、ある程度の厚みを有することが望ましい。必要な厚みは部材の弾性率等にも関連するが、例えば、0.01~3.0mm、好ましくは0.03~1.0mm、さらに好ましくは0.05~0.25mmである。厚みが0.01~3.0mmであれば、ひび割れによる伸び量が小さい場合と大きい場合の両方の条件に対応することができる。厚みが0.03~1.0mmであれば、より薄い部材を選択できることになり、材料選択の幅が広がり、ひび割れ検知用ラベルの製造コストを下げることに寄与する。さらに、厚みが0.05~0.25mmであれば、さらにこれらの部材の選択範囲が広がり、例えば磁気カードやICカード等に通常に使用されるプラスチック基材の材質や厚みと共通する部分が増え、一層ひび割れ検知用ラベルの製造納期を早めたり製造コストを下げることに寄与する。樹脂基材3は着色されていても、透明性を有していてもよい。
(c)プライマー層
図1(a)に示すとおり、樹脂基材3と下層側の粘着剤5との間、および樹脂基材3と上層側の破断層1との間、のそれぞれにプライマー層4およびプライマー層2が形成されている。実際には、樹脂基材3の粘着剤5側の表層と破断層1側の表層の2面に、液状のプライマーを塗布して層形成し、これに粘着層5および破断層1を積層している。プライマー層4、2は、それぞれ樹脂基材3と粘着層5、および樹脂基材3と破断層1との密着性を確保するために形成される。もしこれらが密着していない場合、構造物等がひび割れしたときに、ひび割れの変形が粘着層5から樹脂基材3に伝達されずに粘着層5から樹脂基材3が界面で剥離したり、樹脂基材3の変形時に当該樹脂基材3から破断層1が界面で剥離する等して破断層1がひび割れ状態を正確に表示できなくなるおそれがある。
プライマー層4およびプライマー層2は、粘着層5と樹脂基材3、および樹脂基材3と破断層1の密着性を確保できるものであれば特に限定はなく、公知のアクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、シリコーン系、ゴム系等の各種プライマーを選定することができる。形成方法としては、樹脂基材3の表裏両面に印刷方式、スプレー塗布方式、インクジェット方式等任意の方法が選択できる。プライマー層2、4の厚みについては特に制限はなく、密着性を確保するために必要な厚みがあればよいため、例えば0.1~200μm程度であればよい。プライマー層2とプライマー層4は、同一材料であってもよく、異なっていてもよい。また、プライマー層2とプライマー層4の厚みについても、同一であってもよく、異なっていてもよい。
なお、粘着層5と樹脂基材3、または樹脂基材3と破断層1が、接着剤を介さなくても密着できるような場合、例えば、樹脂基材3が易接着性樹脂製であったり、表面を易接着処理されている場合や、熱プレス工程等により互いに密着するような場合には、プライマー層2およびプライマー層4のいずれか一方についてはなくてもよく、またはプライマー層2およびプライマー層4の両方がなくてもよい。プライマー層2、4は着色されていても、透明性を有していてもよい。
(d)破断層
図1(a)に示すとおり、樹脂基材3の粘着層5とは反対側の面において、樹脂基材3と、プライマー層2を介して破断層1が積層されている。破断層1は、ひび割れ検知用ラベル100を、検査対象となるコンクリート構造物等の表面に貼着した場合には、当該ひび割れ検知用ラベル100の最表面の部分として、外部から視認することができる。
破断層1は、その下層に配置される樹脂基材3のひび割れに伴う伸び変形に対して、ある程度は追従して弾性変形するが、破断層1の弾性変形が可能な伸び量は、下層側の樹脂基材3の弾性変形が可能な伸び量よりも小さいため、ひび割れが所定レベルまで進行して変形が進んだ場合、樹脂基材3はこれに追従して伸びるものの、その上層の破断層1は伸び量の限界を超えて破断する。この破断する条件を、確認したいひび割れ度合に合わせて決めておけば、破断層1が破断した場合に、どの程度のひび割れが発生しているかを確認者が直ちに把握することができる。
例えば、ひび割れによるひび割れ検知用ラベル100の伸びが0.1~0.3mmの間で、破断層1が破断するような条件で当該ひび割れ検知用ラベル100の各種層構成の条件を定めて製造しておけば、破断層1が破断したことを、外部から目視で確認した場合、直ちにその個所のひび割れが0.1~0.3mmの間で、またはそれ以上の間隔に開いて発生したことを把握できる。
また、後述するとおり、このような破断層1の破断が起きる伸び量の条件を変えた複数種類のひび割れ検知用ラベルを、同一のひび割れ発生予定箇所に並べて貼着すれば、これらの複数のひび割れ検知用ラベルのうち、どれの破断層が破断したかを確認することにより、実際に発生したひび割れのレベルを正確に絞り込むことが可能である。
このような破断層1の材料としては、樹脂基材3との相対的な関係において、所定の伸び量の条件に対して、樹脂基材3は破断しないが、破断層1が破断するような条件のものをその寸法や厚みも含めて選定すればよい。このような部材として前述した樹脂基材3と明確に物性が異なり、比較的容易に積層可能な材料として、例えば、ポリメチルメタクリレート等のメタクリル系樹脂、3官能以上、好ましくは6官能以上の紫外線や電子線等の電離放射線硬化性のエポキシ変性アクリレート樹脂やウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂等にベンゾフェノン系、アセトフェノン系、チオキサントン系等の光重合開始剤を希釈混合した液状の塗布液を印刷、ダイコート、スプレー塗布、インクジェット等により塗布形成する方法が考えられる。中でも高官能基数のポリエステルアクリレートオリゴマー樹脂を選定すると、所定の伸びが生じた際に破断層としての破断し易さ、すなわち破断適性がよく、好適である。
また、破断層1に用いる上述の紫外線や電子線等の電離放射線硬化性樹脂に、適宜添加剤やフィラーを所定割合分、添加、充填してもよい。特にポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、エチレン酢酸ビニルワックス、エチレンアクリル酸ワックス等のワックス系添加剤が、破断層全体の凝集力を低下させ、所定の伸びが生じた際における破断のし易さを向上させる効果を有する。中でもポリエチレンワックスがこれらの適性において良好である。図1(b)は、ひび割れ検知用ラベル100の破断層1の拡大断面図であるが、樹脂層10の中に添加剤11を均一に分散させている。本実施形態では添加剤11はポリエチレンワックスである。逆に、シリカ等の無機材料系のフィラーは電離放射線硬化性樹脂内での分散性が悪く、破断し易さ等の性能にも悪影響を及ぼす。
破断層1の厚みは特に限定はないが、ひび割れによる所定の伸び量の範囲内でのみ、確実に破断するための必要な厚みを有することが望ましい。厚みは部材の弾性率等にも関連するが、例えば、0.001~1mm、好ましくは0.005~0.1mm、さらに好ましくは0.01~0.05mmである。厚みが0.001~1mmであれば、ひび割れによる伸び量が小さい場合と大きい場合の両方の条件において、所定の伸び量の範囲内で確実に破断する条件に対応することができる。厚みが0.005~0.1mmであれば、より薄い厚みで破断層を形成することができ、紫外線、電子線を照射するエネルギーを低くしても確実に破断層を形成する樹脂を硬化させることができるため、安定した破断特性を得ることができる。さらに、厚みが0.01~0.05mmであれば、紫外線、電子線を照射するエネルギーを低くしてもより確実に破断層を形成する樹脂を硬化させることができ、より安定した破断特性を得ることができる。破断層1は、紫外線、電子線で硬化させる性質上、一般的に透明性を有するが、紫外線、電子線による硬化を阻害しない範囲で着色されていてもよい。
破断層1の形成に用いる上述の材料中に、所定色の顔料、着色料、染料等を直接加えることにより、破断層1自体を所定色に着色させることができる。詳細は、後述する第2実施形態の印刷層7と共通するが、破断層1自体の着色は、当該破断層1が破断した際に、その下地として視認される樹脂基材3の着色に対して十分なコントラストを持たせるような色の組み合わせをとっていてもよい。例えば樹脂基材3を赤色に着色し、破断層1自体を緑色に着色する等、互いの色が補色関係になるような組み合わせとしてもよく、あるいは、樹脂基材3を光沢色、破断層1自体を非光沢色としたり、その逆の組み合わせとすることもできる。遠方からの破断層1の破断状態の視認性を確保するためには、例えば、樹脂基材3と破断層1自体の各着色部のJIS Z8730(2009年)の7.1.1に規定するL***表色系における色差△E*abが、25.0以上であることが好ましい。
また、破断層1自体の着色は、蓄光顔料を含んでいてもよく、または、パールインキに含まれるパール顔料を含んでいてもよい。その形成方法や効果は第2実施形態の印刷層7の説明と共通する。
(e)セパレータ
以上が第1実施形態のひび割れ検知用ラベル100の各構成部材の説明であるが、実際には、検査対象に当該ラベルを貼着する前の保管において、粘着層5の粘着力の維持のため、セパレータを付着させることが望ましい。図1(c)は、ひび割れ検知用ラベル100の粘着層5の樹脂基材3とは反対側の粘着面に、セパレータ6を付着させたセパレータ付きひび割れ検知用ラベル100Aの断面図である。検査対象への貼着前の保管状態では、セパレータ6を粘着層5に付着させておくことにより、粘着層5が空気中に剥き出しとならず、粘着力の長期間の維持が可能となる。セパレータの材料としては、粘着層の粘着力を阻害しないで当該粘着層に付着できるものであれば特に制限はなく、各種樹脂フィルムやコート紙、あるいはそれらの複合材料に、シリコン等の離型剤を塗布したもの等を使用することができる。
(f)ひび割れ検知用ラベルの機能(1)
次に、上述の層構成を有するひび割れ検知用ラベル100の使用方法とその機能について説明する。
図2はコンクリート構造物等の検査対象に、ひび割れ検知用ラベル100を貼着した状態を示す断面図である。まず、図2(a)に示すとおりに、ひび割れ検知用ラベル100を、コンクリート構造物等の検査対象20の表面に、粘着層5の表面を押圧して貼着する。当該貼着箇所は、例えばコンクリート構造物等において、内部応力が集中し、最初にひび割れが発生すると予測されるような場所を選定することが好ましく、ひび割れ検知用ラベル100は、予測されるひび割れを跨ぐような配置に貼着することが好ましい。
また、すでにひび割れが発生しつつあるか、ある程度進行している場合においても、当該ひび割れを跨ぐように、ひび割れ検知用ラベル100を貼着することができる。この場合は、ひび割れが現状よりもさらに進行した場合に、その進行したひび割れ間隔に応じて、ひび割れ検知用ラベル100の破断層1が破断することによって、所定のひび割れの進行を検知することができ、進行中のひび割れの状況を明確に把握することができる。
検査対象20が、図2(a)の水平方向、すなわちX方向に沿って引張り力を受けることにより、X方向に沿って、弾性変形範囲において伸びが発生する。ただし、検査対象20の表面がコンクリートである場合は、この伸びはほとんど発生せずに亀裂すなわちひび割れが生じることとなる。検査対象20がX方向に伸びた場合、これに密着しているひび割れ検知用ラベル100の粘着層5、その上層の樹脂基材3、さらにその上層の破断層1は、それぞれ一体的に検査対象20の伸びに追従して伸びる。
さらに、検査対象20がX方向の引張り力によってX方向に伸びた場合、ある段階で検査対象20は破断し、図2(b)に示すとおり、ひび割れ31を粘着層5との界面に至る範囲に生じさせる。このとき、粘着層5、樹脂基材3および破断層1は、ある程度まではひび割れ31の広がりに追従して継続して伸びていくが、やがて、最も許容伸び量が小さい破断層1が伸び量の限界に達して破断し、破断部32が形成される。
破断部32は、ひび割れ検知用ラベル100の最表面である破断層1に形成されることから、外部から検査員が、当該ひび割れ検知用ラベル100の表面を目視で確認するだけで、確実に破断層1の破断、すなわち破断部32を確認し、検査対象20にひび割れが生じていることを認識することができる。例えば、このひび割れ検知用ラベル100の破断層1が、伸び量0.2~0.3mmで破断するように材料及び寸法設計がされている場合には、破断層1が破断したことを確認することによって、検査対象のひび割れが少なくとも0.2mm以上の幅で広がったことを即座に判断することができる。
上述のとおり、本開示のひび割れ検知用ラベルは、ラベル表面の微妙な反射率の変化や白化度合の変化をもってひび割れ度合を検出するものではなく、ラベル表面の破断層が単純に破断したか、していないかの状態変化だけを確認すればよく、貼着したラベルの破断条件と対応付けられた、限界伸び量との相関性から、発生した検査対象のひび割れレベル、すなわちひび割れの間隔を一義的に判断することができる。このため、検査員に特別なスキルを要せず、検査員の判断ミスや個人差によるひび割れ状況の把握の誤差を極力低減することができる。
また、本開示のひび割れ検知用ラベルは、磁気カード等で汎用的に使用されている樹脂基材や、普通のラベルに用いられる粘着層、および表面保護層等の形成で通常用いられている紫外線、電子線硬化性樹脂の層厚みや添加剤の調整のみによって、ラベルの伸び量に対する破断層の破断条件を簡単に対応付けることができるため、ひび割れ検知用ラベルの製造コストを安価にでき、かつ再現性等の信頼性に優れる。
ひび割れ検知用ラベル100は、樹脂基材3および破断層1がいずれも透明または半透明であってもよい。さらには粘着層5も透明または半透明であってもよく、あるいは粘着層5が島状に分離して樹脂基材3との界面に形成されていてもよい。この場合、破断層1がひび割れによって破断したかどうかを破断層1の状態を見て確認する場合の視認性は悪くなるが、破断層1、樹脂基材3および粘着層5を通して、または破断層1、樹脂基材3および島状配置の粘着層5の隙間を通して、検査対象20のひび割れ状態を直接視認することができ、より正確な状況確認が可能となる。
この場合、具体的には、樹脂基材3および破断層1それぞれのJIS K7375(2008年)に規定する全光線透過率がいずれも50%以上であることが好ましい。また、粘着層5、樹脂基材3および破断層1が積層された状態における、前記破断層1の面方向に垂直な方向についての、破断層1の表面から粘着層5の貼着面に至る、波長が380~780nmの可視光線の透過率が30%以上であることが好ましい。粘着層5が、島状配置され、部分的に隙間が空いている場合には、樹脂基材3および破断層1が積層された状態における、前記破断層1の面方向に垂直な方向についての、破断層1の表面から樹脂基材3の粘着層5側の界面までに至る、波長が380~780nmの可視光線の透過率が30%以上であれば十分である。
(g)ひび割れ検知用ラベルの機能(2)
さらに、これら破断特性の異なる複数のひび割れ検知用ラベルを使用することにより、より正確なひび割れレベルの把握が可能となる。
図3は、異なる破断特性を有する本開示のひび割れ検知用ラベル101および102を検査対象20に貼着した状態を、検査対象面に垂直な方向から見た平面図である。図3(a)は、検査対象20の表面に沿って、縦方向すなわちY方向に沿って、ひび割れ検知用ラベル101と、これとは破断特性が異なるひび割れ検知用ラベル102を、上下に平行に貼着している。ひび割れ検知用ラベル101、102は、その最表面である破断層1が視認される。ちなみに、ひび割れ検知用ラベル101は、破断層1の伸びが0.2~0.3mmの範囲で破断するように、また、ひび割れ検知用ラベル102は、破断層1の伸びが0.3~0.4mmの範囲で破断するように設計されているものとする。
検査対象20が、X方向に引っ張り力を受け、X方向に沿って伸びた場合、これに追従して、ひび割れ検知用ラベル101、102ともX方向に伸びる。実際には、図2(a)と同様に、粘着層5、樹脂基材3、破断層1のそれぞれが一体的にX方向に沿って伸びていく。やがて、図3(b)のように、検査対象20はひび割れ31を生じ、ひび割れ検知用ラベル101、102はそれぞれ可能な限り、ひび割れに追従して伸びていくが、やがて、ひび割れ検知用ラベル101は最表面の破断層1が破断し、ひび割れ検知用ラベル102は最表面の破断層1に変化がない状態で安定した状態となったものとする。
上記の場合、ひび割れ検知用ラベル101、102の表面を確認した検査員は、それぞれの破断の状況の違いから、即座に検査対象20が、0.2~0.3mmのひび割れを生じていることを判断することができる。このように、破断特性の異なる複数のひび割れ検知用ラベルを同一のひび割れ想定箇所に貼着することにより、より確実なひび割れ状況の把握が可能となる。しかも、本開示によれば、検査員の個人差を生じるおそれがなく、単純な層構成であることにより安価に提供することができる。破断条件の異なるひび割れ検知用ラベルの貼着数を増やすほど、より詳細な判断が可能となる。
2.第2実施形態
(a)構造
次に、本開示のひび割れ検知用ラベルの第2実施形態について説明する。図4は、第2実施形態のひび割れ検知用ラベル110を示す断面図である。図4に示すとおり、第1実施形態に対する第2実施形態の相違点は、破断層1の上層に、さらに破断表示層としての印刷層7が設けられていることである。本開示における破断表示層は、破断層の破断状態の視認性を向上させるために破断層の上層に設けられる各種の層を意味し、本実施形態における印刷層だけでなく、後述する金属蒸着層や金属箔等をも含むものである。
第1実施形態において、破断層1を形成する電離放射線硬化性樹脂自体にある程度の着色を施すことは可能であるが、紫外線や電子線の透過性が大きく低下するほどの着色をすると、破断層1の下層部分まで十分な紫外線や電子線の照射が行えず、破断層1の硬化むらや、照射強度を上げることによるエネルギーの浪費につながるおそれがある。また、着色が薄い場合、ひび割れによるひび割れ検知用ラベルの破断層の破断に伴う破断部の状態を遠方から視認することが困難な場合があり得る。
これに対して、本実施形態ではあらかじめ破断層1を形成し、紫外線や電子線で硬化させた上でその上面に印刷層7を形成するため、光透過性の少ない高い濃度の着色をしても、破断層1の機能には問題がなく、遠方からでもひび割れ検知用ラベルの破断状態を確実に視認することが可能である。
(b)印刷層
この印刷層7は任意の着色およびデザインとすることができ、例えば粘着層5から破断層1までが積層された状態において、あるいは粘着層5を除いた、樹脂基材3に破断層1が積層された状態において、破断層1の上面に所定色の顔料、着色料、染料等と溶媒等から構成されるインキを、印刷、ダイコート、スプレー塗布、インクジェット等の公知の転写、塗布技術により形成することができる。
印刷層7の着色は、破断層1が破断した際に、その下地として視認される樹脂基材3の着色に対して十分なコントラストを持たせるような色の組み合わせをとっていてもよい。例えば樹脂基材3を赤色に着色し、印刷層7を緑色に着色する等、互いの色が補色関係になるような組み合わせとしてもよく、あるいは、樹脂基材3を光沢色、印刷層7を非光沢色としたり、その逆の組み合わせとすることもできる。遠方からの破断層1の破断状態の視認性を確保するためには、例えば、樹脂基材3と印刷層7の各着色部のJIS Z8730(2009年)の7.1.1に規定するL***表色系における色差△E*abが、25.0以上であることが好ましい。
また、印刷層7の着色は、破断層の全面に渡って均一な一定濃度の着色(いわゆるべた印刷)としてもよいが、例えば、格子縞、メッシュ柄等の、着色された線部分と透明な非印刷部分とが混在したデザインとすることもできる。このようなデザインとした場合、さらに破断層1、樹脂基材3および粘着層5のいずれもが透明または半透明であった場合には、検査対象20の実際のひび割れ部分が粘着層5、樹脂基材3、破断層1および印刷層7の非印刷部分を通して直接目視でき、かつ、印刷層7の配置の変化等から、破断層1の破断が生じたことが目視確認できる。
また、印刷層7の着色は、蓄光顔料を含んだ蓄光印刷層としてもよい。日中、紫外線等の励起光を取り込むことにより発光エネルギーを蓄え、夜間等においても破断層1の破断状況を印刷層7の発光により目視確認することができる。蓄光印刷層を形成するためのインキ樹脂材料は、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等のある程度の透明性を有する熱可塑性、熱硬化性、あるいは電子線硬化性の樹脂が使用できる。透明性は、用いる蓄光顔料において、それを刺激し得る波長光および残光して発光する波長光に対して、透明性、透光性を有するものであればよい。例えばSrAl24系蓄光顔料では、励起光の波長は200~450nmであり、発光は520nmにピークを持つ、430~640nm程度の波長域となる。
蓄光顔料としては、硫化物系蓄光顔料として、硫化亜鉛等を母結晶とし、これに微量の不純物、すなわち賦活剤としてCu、Bi等を含有させたものが用いられ、例えば、ZnS:Cu、CaS:Bi、CaSrS:Bi、ZnCdS:Cu等が挙げられ、これらはそれぞれ黄緑色、紫青色、青色、黄色に発光する。中でもZnS:Cuは黄緑色発光の夜光塗料用の蓄光顔料としてよく知られている。これら蓄光顔料にユウロピウム等の賦活剤を微量含有させ、さらに必要に応じて適宜、マンガン、ビスマス、スズ、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム等の共賦活剤を微量含有させることにより、蓄光性能を向上させることができる。これらの蓄光顔料は、前述のとおり、印刷層7として形成するために用いるほか、破断層1自体に加えることとしてもよい。
また、印刷層7の着色は、パール顔料を含むパールインキによるものでもよい。パールインキは、薄板状雲母粒子(マイカ)の表面を二酸化チタンや酸化鉄等で被覆したパール顔料を含有した公知のインキであり、複雑な光沢感や色彩を得ることができる。これを印刷層7に使用することにより、遠方からのひび割れ検知用ラベルの破断層1の破断状態の視認性が向上する。同様の効果を得るため、パール顔料は、前述のとおりパールインキにより印刷層7として形成するために用いるほか、破断層1自体に加えることとしてもよい。
3.第3実施形態
(a)構造
次に、本開示のひび割れ検知用ラベルの第3実施形態について説明する。図5は、第3実施形態のひび割れ検知用ラベル120を示す断面図である。図5(a)は、コンクリート構造物等の検査対象20の表面に、ひび割れ検知用ラベル120が貼着された状態を示す断面図である。第1実施形態に対する第3実施形態の相違点は、破断層1の上層に、さらに破断表示層としての金属蒸着層8と、表面保護層12が設けられていることである。
破断層1自体にある程度の着色を施すことや、これに印刷層を設けることに代え、あるいはこれらに加えて、ひび割れ検知用ラベル120では、破断層1の上層に破断したことを明確に表示し得る破断表示層としての金属蒸着層8を積層することにより、遠方からの破断状態の視認性を向上させることができる。さらには、金属蒸着層8による直射日光等に対する遮光、遮熱作用により、ひび割れ検知用ラベル120の昇温等による品質、機能劣化の抑制を図ることができる。また、金属蒸着層8自体の環境条件による劣化抑制のため、表面保護層12をさらにその上層に設けている。
(b)金属蒸着層
金属蒸着層8は、抵抗加熱方式、高周波誘導加熱方式、電子ビーム加熱方式等の加熱方式により、アルミニウム、亜鉛、スズ、銅、ニッケル、クロム、チタン、金、銀、インジウム等の金属を公知の真空蒸着法により破断層1の表面に蒸着することにより形成できる。特にアルミニウムの金属蒸着層が、加工容易性、材料、加工コスト、耐久性、視認性等の観点で好適である。
金属蒸着層8の厚みは特に限定はないが、破断した際の破断部の視認性の確保と、剥がれ落ちない等の耐久性の観点からある程度の厚みを有することが望ましい。必要な厚みは例えば、10~1000nm、好ましくは20~500nm、さらに好ましくは50~200nmである。厚みが10~1000nmであれば、製造コストや遠方からの破断状態の視認性確保等の幅広い要求に対して対応することができる。厚みが20~500nmであれば、より耐久性と視認性の両立をより確実に図ることができ、厚みが50~200nmであれば、極めて安定した耐久性と視認性の確保が図れ、ひび割れ検知用ラベルの長期使用における高い信頼性を得ることができる。
(c)表面保護層
金属蒸着層8の上層には、これを保護するための表面保護層12を設けることが望ましい。金属蒸着層8は、直接外気や風雨に長期間さらされた場合、破断層1から剥離する等してひび割れ時に破断状態の確認における視認性が低下する等、品質的な低下を来すおそれがあるため、これを保護するために、透明性のある樹脂等を積層する。
このような表面保護層12の材料としては、金属蒸着層8の視認性を阻害しないある程度の透明性と外部環境に対する保護機能を有していれば特に制限はないが、例えば、ポリメチルメタクリレート等のメタクリル系樹脂、紫外線や電子線等の電離放射線硬化性のエポキシ変性アクリレート樹脂やウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂等にベンゾフェノン系、アセトフェノン系、チオキサントン系等の光重合開始剤を希釈混合した液状の塗布液を用いて、これを印刷、ダイコート、スプレー塗布、インクジェット等により塗布形成することとしてもよい。
表面保護層12は、下層の破断層1が破断したときにこれに追従して破断することが好ましいため、できる限り薄い厚みとすることが望ましく、例えば、1~100μm程度が好適である。ただし、必ずしも表面保護層12自体が破断層1に追従して破断しないとしても、破断層1の上層の金属蒸着層8が視認できる透明性があれば、破断状態の確認自体には問題はない。また、風雨等に晒されない比較的安定した環境下で使用する場合であれば、金属蒸着層8の上層に表面保護層12を設けなくてもよい。
(d)ひび割れ検知用ラベルの機能(3)
本実施形態におけるひび割れ検知用ラベル120は、まず、図5(a)に示すとおり、ひび割れ検知用ラベル120を、コンクリート構造物等の検査対象20の所定位置の表面に、粘着層5の表面を押圧して貼着する。検査対象20が、図5(a)のX方向に沿って引張り力を受けることにより、X方向に沿って、弾性変形範囲において伸びが発生し、これに密着しているひび割れ検知用ラベル120の粘着層5、樹脂基材3、破断層1は、それぞれ一体的に検査対象20の伸びに追従してX方向に沿って弾性変形を起こして伸びる。
さらに、検査対象20がX方向の引張り力によってX方向に伸びた場合、ある段階で検査対象20は破断し、図5(b)に示すとおり、ひび割れ31を粘着層5との界面に至る範囲に生じさせる。このとき、粘着層5、樹脂基材3、破断層1は、ある程度まではひび割れ31の広がりに追従して継続して伸びていくが、やがて、最も許容伸び量が小さい破断層1が伸び量の限界に達して破断し、破断層1に破断部33が形成される。このとき、破断層1の上層である金属蒸着層8は、破断部33には存在しないため、見かけ上、金属蒸着層8のパターンが、破断部33を挟んで左右に分離しているように見える。したがって、この金属蒸着層8の分離されたパターンを確認することにより、その下層の破断層1が破断したことが明確に認識でき、検査対象20に所定量のひび割れが生じたことが判断できる。金属蒸着層8は、破断層1が破断したことを視覚的に表示する破断表示層として機能する。
このように、本実施形態では、破断層1の破断状態をそのまま、上層の金属蒸着層8が表示することとなり、特に遠方から検査員が確認した際にも視認性よくこれを確認することができる。また、本実施形態で、表面保護層12が部分的に塗布されない領域を最低2箇所、設けておき、例えばこの2点を金属蒸着層8の電気抵抗値の測定点として露出させておくことができる。ひび割れ箇所を跨ぐ配置にこの2点の測定点を設けておくことにより、必要に応じて破断状況の目視確認と併せてこの測定点における電気抵抗を測定することにより、当該金属蒸着層8の分離状況を電気抵抗の変化によって把握することも可能となる。
4.第4実施形態
(a)構造
次に、本開示のひび割れ検知用ラベルの第4実施形態について説明する。図6は、第4実施形態のひび割れ検知用ラベル130を示す断面図である。第1実施形態に対する第4実施形態の相違点は、破断層1の上層に、さらに破断表示層としての金属箔9が設けられていることである。
破断層自体にある程度の着色を施すことや、これに印刷層を設けることに代え、あるいはこれらに加えて、ひび割れ検知用ラベル130では、破断層1の上層に破断したことを明確に表示し得る破断表示層としての金属箔9を積層することにより、遠方からの破断状態の視認性を向上させることができる。さらには、金属箔9による直射日光等に対する遮光、遮熱作用により、ひび割れ検知用ラベル130の昇温等による品質、機能劣化の抑制を図ることができる。また、金属箔9が下層の破断層1の破断に追従して破断した場合、破断部を跨ぐ2点間の金属箔9の電気抵抗が大幅に変化することを利用して、外部から電気抵抗を測定してひび割れを確認したり、電気抵抗の検出器を設置して、電気抵抗値の異常時に外部に信号を送信したりすることが可能となる。
(b)金属箔
金属箔9は、アルミニウム、亜鉛、スズ、銅、ニッケル、クロム、チタン、金、銀、インジウム等の金属を圧延機等により打ち延ばす等、公知の圧延方法によって箔形成したものを使用する。特にアルミニウムの金属箔が、加工容易性、材料、加工コスト、耐久性、視認性等の観点で好適である。
金属箔9の厚みは特に限定はないが、下層の破断層1の破断に追従して破断することが求められるため、最低限の耐久性を確保した薄さを有することが望ましい。必要な厚みは例えば、5~100μm、好ましくは10~30μmである。厚みが5~100μmであれば、製造コストや耐久性、破断適性等の幅広い要求に対して対応することができる。厚みが10~30μmであれば、より高い耐久性と破断適性を安定して確保することができる。
(c)ドライラミネート層
図6に示すとおり、破断層1と金属箔9の密着性を確保するために両者間にドライラミネート層13が形成される。特に材料としての限定はなく、公知のアクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、シリコーン系、ゴム系等の各種材料を溶剤等に希釈したものを選定することができる。形成方法としては、破断層1の表面に印刷方式、コーティング方式、スプレー塗布方式、インクジェット方式等任意の方法により、ドライラミネート層13を形成し、所定温度、所定時間に晒して溶剤を蒸発させ、接着剤成分のみを残す。ドライラミネート層13の上に金属箔9を載せ、所定熱圧を掛ければ破断層1と密着する。厚みの制限は特にないが、1~50μm程度、中でも6~10μm程度が、密着性の確保、金属箔の破断適性等の観点から好適である。
(d)ひび割れ検知用ラベルの機能(4)
本実施形態におけるひび割れ検知用ラベル130は、基本的には第4実施形態で説明したとおり、最表面の金属箔9が、下層の破断層1の破断に併せて破断することにより、検査対象のひび割れを目視で視認性を確保しながら視認することができる。
さらには、金属箔9は、破断前と破断後において、明確に電気抵抗値が変化するため、目視による確認以外にも、電気抵抗値の変化を検出してひび割れ等の異常発生を検出することも可能である。例えば、金属箔9のひび割れ部分を跨いだ2点を測定点として、電気抵抗値を測定する測定機と、測定値が異常である場合に異常信号を発光、音声等で外部に知らせる警報機を一緒に取り付けることができる。また、当該金属箔9をRFIDタグのアンテナ回路の一部として形成しておき、ひび割れによる金属箔9の破断時には、RFIDタグの通信信号が送出できないことを利用して、外部の非接触リーダライターによるRFIDタグの読み取り可否からひび割れ有無を判定する方法などが考えられる。また金属箔9の上層には、金属蒸着層8の場合と同様に、これを保護するための表面保護層を設けて表面的な変質を長期に渡って保護することができる。
5.第5実施形態
次に、本開示のひび割れ検知用ラベルの第5実施形態について説明する。図7は、第5実施形態のひび割れ検知用ラベル140をひび割れが起き始めた検査対象20に貼着した状態を示す斜視図である。第1実施形態に対する第5実施形態の相違点は、破断層1の表面から積層方向に向けて、一定深さのハーフカットの切れ込みが形成され、かつ、切れ込みの形状が断続的な線状に形成されていることである。断続的な線状とは例えばミシン目形状などが含まれる。
図7は、第1実施形態の層構成であるひび割れ検知用ラベルの最表面である破断層1から積層方向に向けて、一定の深さまでのミシン目部14の切れ込みが形成されたひび割れ検知用ラベル140が、ひび割れ31が発生し始めた検査対象20に貼着された状態を示す。切れ込みの深さは、粘着層5および樹脂基材3には達しておらず、破断層1のみが貫通する深さである。これにより、破断層1は、切れ込みがない場合と比べてひび割れ31の伸び量に対する破断のし易さを増すことができる。破断層1の厚みを薄く形成することが困難な場合等に、破断層の厚みはある程度厚くしておき、これに形成するミシン目部14の切れ込みの深さやピッチの長さを調整することにより、破断層1の厚みを薄く形成したときと同様の検知感度を得ることができ、微小な伸び量に対して破断層1を破断させることが可能となる。
また、破断層1の感度を上げるため、添加物を適宜加えることができるが、様々な感度に応じたひび割れ検知用ラベルを製造する際に、同一の添加剤、添加量で大量に製造しておき、後から切れ込みの深さ等を変える等して感度を調整するようにすれば、途中の製造条件の細かな変更、調整が不要となり、製造が容易となる。切れ込みの深さは上記に限る必要はなく、例えば、破断層1自体をハーフカットとすることや、樹脂基材3の厚み方向の途中まで切れ込むこともでき、破断層1を破断させたいひび割れの伸び量に応じて条件を定めればよい。破断層1自体をハーフカットとする場合は、切れ込み形状はミシン目ではなく連続線の切れ込みでもよい。
6.第6実施形態
次に、本開示のひび割れ検知用ラベルの第6実施形態について説明する。図8は、第6実施形態のひび割れ検知用ラベル150をひび割れが起き始めた検査対象20に貼着した状態を示す斜視図である。第5実施形態に対する相違点は、破断層1の表面から積層方向に向けて、粘着層5までの貫通する深さの切れ込みが形成されることである。もともと、ひび割れによってひび割れ検知用ラベルが伸びたときに、樹脂基材3よりも先に破断層1が破断する条件で形成しているため、同一形状のミシン目部を貫通形成しても、基本的にはこの関係が大きく変わることはない。製造上の都合等により、適宜、ハーフカットにするか、貫通形成とするかを選択することができる。
7.実施例
次に、本開示を実施例により説明する。
(a)試験片作成条件
樹脂基材として、厚み230μのポリエチレンテレフタレートフィルムを選定し、これの両面に、プライマー層としてメラミン樹脂塗料のメジウム(大日本インキ製造(株)製、TCM01メジウム)を固形分塗布量で0.4μmの厚みで塗布し、180℃20秒間の熱処理を行った。その片側には、アクリル系エマルション型粘着剤(東洋インキ製造(株)製、オリバインBPW5012)を塗布して塗布膜を形成し、これを100℃60秒間の熱処理を行い、厚み20μの粘着層を形成した。また、粘着層と反対側の樹脂基材面に、高官能基数(18官能)のポリエステルアクリレートオリゴマー紫外線硬化性樹脂(ザ・インクテック(株)製、KIZ044マット)100質量部に対し、紫外線硬化開始剤5質量部を希釈混合し、塗布し、紫外線照射により架橋硬化させ、ハードコート層である破断層を形成した。
なお、上記の共通条件のもと、破断層の条件として、試験片の試験番号1、2、3、4、5が破断層厚みが10.0μm、試験番号6、7、8、9、10が断層厚みが16.0μm、試験番号11、12、13、14、15が破断層厚みが20.0μmとした。また、試験番号2、7、12、14、15には、添加剤として、ポリエチレンワックス微粒子を紫外線硬化性樹脂(固形分)100質量部に対して1質量部添加、試験番号3、4、5、8、9、10、13には、同添加剤を2質量部添加した。さらには、試験番号4、9は破断層の上に金属蒸着層として厚みが50nmであるアルミニウム蒸着層を形成した上、表面保護層として高官能基数(18官能)のポリエステルアクリレートオリゴマー紫外線硬化性樹脂(ザ・インクテック(株)製、KIZ044マット)100質量部に対し、紫外線硬化開始剤5質量部を希釈混合し、塗布し、紫外線照射により架橋硬化させ、厚み5μの表面保護層を形成した。なお、試験番号14には、積層方向に貫通する深さの断続的な線状の形状としてミシン目部の切れ込みを、試験番号15には、同じく積層方向に破断層のみ貫通し、樹脂基材に達しない深さのハーフカットの断続的な線状の形状としてミシン目部の切れ込みを形成した。なお、ミシン目部の面方向の切れ込み部の1箇所あたりの長さを3.0mm、非切れ込み部の1箇所あたりの長さを2.0mmとした。
また、試験番号5、10では破断層の上に、ドライラミネート層としてディックドライLX-500、100重量部と、硬化剤KW-75、10重量部とを溶剤MEK100重量部にて混合分散したものを、固形分塗布量で5.0μmの厚みで塗布し、100℃20秒間、乾燥させ、その上に厚み11μmのアルミニウム箔を載せ、ドライラミネートして、破断層の上層に接着した。
(b)試験方法、結果
試験片の試験番号1~15は、最終的に面方向の大きさを幅15.0mm、長さを40.0mmに仕上げ、試験番号14、15のミシン目部は、長さ方向の中心を通る、幅方向に並行な線上に形成した。これらの各試験片を、検査対象を摸した樹脂基材(厚み230μのポリエチレンテレフタレートフィルム)に貼着させ、間隔50mmを開始点とするように両端を保持し、100mm/minの速度で引張り試験を行い、破断層が破断した際の伸び量、および、10m離れた箇所から確認者が視認した際の破断状況の視認性等について試験した結果を下記、表1に示す。
Figure 2022062207000002
表1より、破断層の厚みを変化させることと、添加剤の添加量を変化させることにより、ひび割れの進行度合いに相当する、試験片の伸び量の範囲と破断検知の有無の対応付けが変化することが分かった。また、添加物の含有量を増やす代わりに、積層方向に貫通またはハーフカットとなる深さのミシン目形状の切れ込みを形成することでも、同様に試験片の伸び量に対する破断検知の感度を上げることができることが分かった。したがって、検知したいひび割れの度合に対応した、破断層の厚み条件および添加剤添加量条件または切れ込み条件を決め、これに応じた所定条件のひび割れ検知用ラベルを用いることにより、ひび割れ発生の検知が、当該ラベルの破断層の破断の有無という目視による単純な判定方法によりできることが分かった。また、最表面に金属蒸着層や表面保護層、あるいは金属箔を積層した場合にも、それがない場合と破断のポイントは変わらず、かつ、これらを積層した方が、破断確認の視認性が向上することが確認された。
1 破断層
2 プライマー層
3 樹脂基材
4 プライマー層
5 粘着層
6 セパレータ
7 印刷層
8 金属蒸着層
9 金属箔
10 樹脂層
11 添加剤
12 表面保護層
13 ドライラミネート層
14、15 ミシン目部
20 検査対象
31 ひび割れ
32、33 破断部
100、101、102、110、120、130、140、150 ひび割れ検知用ラベル
100A セパレータ付きひび割れ検知用ラベル

Claims (7)

  1. 検査対象の表面に生じる、ひび割れを検知するためのラベルであって、
    樹脂基材と、前記樹脂基材の一方の面の少なくとも一部に設けられ、前記樹脂基材の面方向に生ずる引張り力により、前記樹脂基材よりも先に破断する破断層と、
    前記樹脂基材の他方の面に設けられ、前記検査対象に対して前記樹脂基材を貼着するための粘着層とが、この順に積層されており、
    前記破断層は、前記樹脂基材とは異なる色に着色されていることを特徴とする、ひび割れ検知用ラベル。
  2. 前記破断層は、蓄光顔料またはパール顔料を含むことを特徴とする、請求項1に記載のひび割れ検知用ラベル。
  3. 前記破断層は、紫外線硬化性のアクリル変性ポリエステル樹脂を含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のひび割れ検知用ラベル。
  4. 前記破断層は、ポリエチレン系のワックスを含有することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のひび割れ検知用ラベル。
  5. 前記破断層を含む積層方向に、一定深さの切れ込みが形成されていることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のひび割れ検知用ラベル。
  6. 前記切れ込みは、断続的な線状に形成されていることを特徴とする、請求項5に記載のひび割れ検知用ラベル。
  7. 前記切れ込みは、ハーフカット状態に形成されていることを特徴とする、請求項5または請求項6に記載のひび割れ検知用ラベル。
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