JP2022061398A - 構造体及びその製造方法 - Google Patents

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皓平 関
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Abstract

【課題】新たな半導体パッケージ実装技術に対応可能な構造体の提供。【解決手段】第1の部材及び第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材との間の空間の周縁部に配置される絶縁部材と、を備える構造体。【選択図】図1

Description

本発明は、構造体及びその製造方法に関する。
半導体パッケージの実装技術においては、基板と素子との間の空隙を充填するためのアンダーフィル材、素子の外周を覆うためのモールド材等と呼ばれる樹脂材料が用いられている。これらの樹脂材料は、使用目的に応じた要求を満たすように物性の改善が検討されている。例えば、特許文献1には、アミノフェノール型のエポキシ樹脂を含むことで硬化後の熱膨張率の上昇抑制と充填時の粘度低減とを両立させたアンダーフィル材が記載されている。
特開2019-011409号公報
近年、第5世代移動通信規格(5G)技術の普及に伴って、通信機器等に使用される半導体パッケージの実装技術に新たな課題が生じている。たとえば、従来から使用されている樹脂材料が高周波数の電波の伝送効率を低下させる原因となって通信遅延などが発生する可能性が指摘されている。
本開示は上記事情に鑑み、新たな半導体パッケージ実装技術に対応可能な構造体及びその製造方法を提供することを課題とする。
<1>第1の部材及び第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材との間の空間の周縁部に配置される絶縁部材と、を備える構造体。
<2>前記絶縁部材は硬化性樹脂組成物の硬化物である、<1>に記載の構造体。
<3>前記硬化性樹脂組成物はエポキシ樹脂を含む、<2>に記載の構造体。
<4>前記第1の部材が支持体であり、第2の部材が半導体素子である、<1>~<3>のいずれか1項に記載の構造体。
<5>第1の部材と第2の部材との間の空間の周縁部に硬化性樹脂組成物を配置する工程と、前記硬化性樹脂組成物を硬化する工程と、を有する、<1>~<4>のいずれか1項に記載の構造体の製造方法。
本発明によれば、新たな半導体パッケージ実装技術に対応可能な構造体及びその製造方法が提供される。
絶縁部材の形状の具体例を模式的に示す断面図である。 絶縁部材の形状の具体例を模式的に示す断面図である。 絶縁部材の形状の具体例を模式的に示す断面図である。 絶縁部材の形状の具体例を模式的に示す平面図である。 絶縁部材の形状の具体例を模式的に示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において各成分に該当する粒子は複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒子径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
<構造体>
本開示の構造体は、第1の部材及び第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材との間の空間の周縁部に配置される絶縁部材と、を備える構造体である。
本開示において「第1の部材と第2の部材との間の空間の周縁部」とは、第1の部材及び第2の部材で挟まれた領域の輪郭又はその近傍(領域の内部及び外部のいずれかでも両方でもよい)に相当する部分を意味する。
半導体パッケージの製造に上記構造体を適用することで、たとえば、下記に挙げるような効果が期待できる。
(1)対向する部材間の空間の周縁部を絶縁部材で接合し、その内側を樹脂で充填しない構造にすれば、樹脂よりも低誘電率の空気で周縁部の内側が満たされる。その結果、高周波数の電波の伝送効率が低下しにくくなり、通信遅延などの発生が抑制される。
(2)半導体パッケージの内部では、対向する部材の中央部よりも周縁部に大きな応力がかかりやすい。絶縁部材を周縁部に配置することで、絶縁部材が緩衝材として機能し、周縁部にかかる応力が効果的に緩和される。
(3)対向する部材間の空間の周縁部には絶縁部材を配置し、内側の充填には別の材料を使用することができる。これにより、対向する部材間の部位に応じた材料の選定が可能になる。たとえば、対向する部材間の空間の周縁部には機械的性質を考慮し、内側の充填には誘電率を考慮して、それぞれの材料を選定することができる。
構造体において、第1の部材と第2の部材との間の空間の周縁部に配置される絶縁部材の形状は、特に制限されない。図1~図3は絶縁部材の形状の具体例を模式的に示す断面図である。絶縁部材の形状は、図1に示すように第1の部材1の表面、第2の部材2の側面及び第2の部材2の裏面(第1の部材側の面)に接する形状、図2に示すように第1の部材の表面及び第2の部材の側面に接する形状、図3に示すように第1の部材1の表面及び第2の部材2の裏面に接する形状などであってよい。
絶縁部材は、部材間の空間の周縁部の全体に配置されても、部分的に配置されてもよい。図4及び図5は絶縁部材の形状の具体例を模式的に示す平面図である。絶縁部材は、図4に示すように部材間の空間の周縁部に連続的に配置されても、図5に示すように部材間の空間の周縁部に非連続的に配置されてもよい。
第1の部材と第2の部材との間の距離(距離が一定でない場合は、空間の周縁部における距離)は特に制限されず、構造体の大きさ、種類等に応じて選択できる。たとえば、50μm~1000μmの範囲から選択できる。
絶縁部材の高さは特に制限されず、構造体の大きさ、種類等に応じて選択できる。たとえば、50μm~1000μmの範囲から選択できる。
絶縁部材の幅は特に制限されず、構造体の大きさ、種類等に応じて選択できる。たとえば、50μm~1000μmの範囲から選択できる。
構造体における第1の部材及び第2の部材の種類は特に制限されず、構造体の用途等に応じて選択できる。たとえば、第1の部材が支持体であり、第2の部材が半導体素子であってもよい。
構造体における絶縁部材の種類は特に制限されず、構造体の用途等に応じて選択できる。機械的強度、耐熱性等の観点からは、絶縁部材は硬化性樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。本開示において硬化性樹脂組成物とは、少なくとも硬化性樹脂を含み、必王に応じて他の成分を含む組成物を意味する。
硬化性樹脂組成物に含まれる硬化性樹脂として具体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリル樹脂等の紫外線硬化性樹脂などが挙げられる。これらの中でもエポキシ樹脂が好ましい。
所望の形状の絶縁部材を空間の周縁部に形成する観点からは、絶縁部材は25℃~50℃の範囲におけるチキソトロピック指数が1.0以上である硬化性樹脂の硬化物であることが好ましい。25℃~50℃の範囲におけるチキソトロピック指数が1.0以上である硬化性樹脂は、部材間の空間の周縁部の所望の領域に硬化性樹脂組成物を付与した直後の形状が、硬化のための加温等によって粘度が低下しても変化しにくく、付与直後に近い形状の硬化物を得ることができる。また、硬化性樹脂組成物を付与するプロセスを室温環境で行うことができ、取り扱い性に優れている。
本開示において「25℃~50℃におけるチキソトロピック指数が1.0以上である」とは、25℃~50℃のいずれの温度においてもチキソトロピック指数が1.0以上であることを意味する。
形状保持性の観点からは、硬化性樹脂組成物の25℃~50℃におけるチキソトロピック指数は1.2以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、1.7以上であることがさらに好ましい。
エッジボンド材の25℃~50℃の範囲におけるチキソトロピック指数の上限値は特に規定されない。例えば、5.0以下であってもよい。
硬化性樹脂組成物のチキソトロピック指数は、実施例に記載した方法で測定される。
所望の形状の絶縁部材を空間の周縁部に形成する観点からは、絶縁部材は25℃~50℃の範囲で液状である硬化性樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。
25℃~50℃の範囲で液状である硬化性樹脂組成物は、部材間の空間の周縁部の所望の領域に硬化性樹脂組成物を付与することが容易である。また、付与後に硬化性樹脂組成物を硬化させることで、部材間の空間の周縁部が硬化性樹脂組成物の硬化物で接合された構造を容易に形成することができる。
本開示において「25℃~50℃の範囲で液状である」とは、25℃~50℃のいずれの温度においても液状であることを意味する。
硬化性樹脂組成物の25℃~50℃における粘度は、10Pa・s以上であることが好ましく、20Pa・s以上であることがより好ましく、30Pa・s以上であることがさらに好ましい。
硬化性樹脂組成物の25℃~50℃における粘度が10Pa・s以上であると、基板等の所望の部位にエッジボンド材を付与した後に放置しても当初の形状が保持されやすい。
硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は300Pa・s以下であることが好ましく、250Pa・s以下であることがより好ましく、230Pa・s以下であることがさらに好ましい。
硬化性樹脂組成物の25℃における粘度が300Pa・s以下であると、基板等の所望の部位に硬化性樹脂組成物の付与をディスペンサー、スクリーン印刷機、インクジェット印刷機等を用いて行うことができ、作業性に優れている。
硬化性樹脂組成物の50℃における粘度は、50℃におけるチキソトロピック指数が1.5以上になるのであれば特に制限されない。たとえば、200Pa・s以下であってもよく、180Pa・s以下であってもよく、150Pa・s以下であってもよい。
硬化性樹脂組成物の粘度は、実施例に記載した方法で測定される。
硬化性樹脂組成物の硬化物の特性は特に制限されず、構造体の用途等に応じて選択できる。
信頼性の観点からは、硬化性樹脂組成物の硬化物の熱膨張係数(CTE1)は25ppm/℃以下であることが好ましく、22ppm/℃以下であることがより好ましく、20ppm/℃以下であることがさらに好ましい。また、硬化性樹脂組成物の硬化物の熱膨張係数(CTE2)は80ppm/℃以下であることが好ましく、75ppm/℃以下であることがより好ましく、70ppm/℃以下であることがさらに好ましい。
耐熱性の観点からは、硬化性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度(Tg)は100℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましく、140℃以上であることがさらに好ましい。
本開示において硬化性樹脂組成物の硬化物の熱膨張係数及びガラス転移温度は、下記のようにして測定される。
調製した液状封止樹脂組成物を、120℃、15分で硬化処理して硬化物を得る。この硬化物を直径8mm、長さ20mmのサイズに切り出して、測定サンプルを作製する。
熱機械分析装置(TMA2940、TA instruments社製)を用いて、圧縮法にて0℃から240℃まで5℃/minで昇温したときの測定サンプルの長さの変化(線膨張係数)を測定し、測定温度10℃~30℃の範囲における線膨張係数の平均値をCTE1とし、測定温度180℃~200℃の範囲における線膨張係数の平均値をCTE2とする。また、100℃と200℃における接線の交点に対応する温度をガラス転移温度として求める。
硬化性樹脂組成物が硬化する温度(硬化温度)は特に制限されず、作業性の観点からは200℃以下であることが好ましく、170℃以下であることがより好ましく、150℃以下であることがさらに好ましい。また80℃以上であることが好ましく、90℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。
以下、硬化性樹脂組成物の一例として、エポキシ樹脂及び硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物について説明する。
エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂及び硬化剤の種類は特に制限されず、所望の物性等に応じて選択できる。
エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂及び硬化剤として25℃で液状のものと25℃で固体のものを併用してもよい。例えば、25℃で液状のエポキシ樹脂と、25℃で固体の硬化剤とを含むものであってもよい。エポキシ樹脂及び硬化剤として25℃で液状のものと25℃で固体のものを併用することで、25℃~50℃の範囲で液状であり、25℃~50℃の範囲におけるチキソトロピック指数が1.0以上であるエポキシ樹脂組成物が得られやすい傾向にある。
[エポキシ樹脂]
エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂の種類は特に制限されない。例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、アルコールエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、及びシロキサン系エポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記エポキシ樹脂の中でも、エポキシ樹脂組成物の特性のバランスの観点からはビスフェノール型エポキシ樹脂及びグリシジルアミン型エポキシ樹脂が好ましい。
ビスフェノール型エポキシ樹脂として具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも25℃で液状のビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましく、25℃で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂がより好ましい。
25℃で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、新日鉄住金化学株式会社の「エポトート YDF-8170C」が挙げられる。
エポキシ樹脂組成物がビスフェノール型エポキシ樹脂を含む場合、そのエポキシ樹脂全体に占める割合は特に制限されず、エポキシ樹脂組成物の所望の特性に応じて選択できる。例えば、エポキシ樹脂全体の30質量%~100質量%であってもよく、40質量%~90質量%であってもよく、50質量%~70質量%であってもよい。
グリシジルアミン型エポキシ樹脂として具体的には、ジグリシジルアミン型エポキシ樹脂、3官能以上のグリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも25℃で液状のグリシジルアミン型エポキシ樹脂が好ましく、25℃で液状の官能以上のグリシジルアミン型エポキシ樹脂がより好ましい。
25℃で液状であるグリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、トリグリシジル-p-アミノフェノールが挙げられる。トリグリシジル-p-アミノフェノールの市販品としては、三菱ケミカル株式会社の「jER-630」及び「jER-630LSD」、並びに株式会社ADEKAの「EP-3950S」が挙げられる。
エポキシ樹脂組成物がグリシジルアミン型エポキシ樹脂を含む場合、そのエポキシ樹脂全体に占める割合は特に制限されず、エッジボンド材の所望の特性に応じて選択できる。例えば、エポキシ樹脂全体の10質量%~100質量%であってもよく、20質量%~70質量%であってもよく、30質量%~50質量%であってもよい。
[硬化剤]
エポキシ樹脂組成物に含まれる硬化剤の種類は、特に制限されない。例えば、アミン硬化剤、フェノール硬化剤、酸無水物硬化剤、ポリメルカプタン硬化剤、ポリアミノアミド硬化剤、イソシアネート硬化剤、ブロックイソシアネート硬化剤等が挙げられる。硬化剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記エポキシ樹脂の中でも、エポキシ樹脂組成物の特性のバランスの観点からはアミン硬化剤が好ましい。
アミン硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、n-プロピルアミン、2-ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、4,4’-ジアミノ-ジシクロヘキシルメタン等の脂肪族アミン化合物、ジエチルトルエンジアミン、3,3’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2-メチルアニリン等の芳香族アミン化合物、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-イソプロピルイミダゾール等のイミダゾール化合物、イミダゾリン、2-メチルイミダゾリン、2-エチルイミダゾリン等のイミダゾリン化合物などが挙げられる。
エポキシ樹脂組成物に含まれる硬化剤は、25℃で液状であっても、25℃で固体であってもよい。ディスペンサー、スクリーン印刷機、インクジェット印刷機等を用いた付与のしやすさと形状保持性のバランスの観点からは、25℃で固体の硬化剤を用いることが好ましく、25℃で固体のアミン硬化剤を用いることがより好ましい。
25℃で固体のアミン硬化剤としては、上述した脂肪族アミン化合物が挙げられる。25℃で固体のアミン硬化剤の市販品としては、株式会社T&K TOKAの「フジキュアー FXR-1020」、「フジキュアー FXR-1030」、「フジキュアー FXR-1081」及び「フジキュアー FXR-1121」が挙げられる。
エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂と硬化剤との配合比は、それぞれの未反応分を少なく抑える関連からは、エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対する硬化剤の官能基(アミン硬化剤の場合は活性水素)の数の比(硬化剤の官能基数/エポキシ樹脂のエポキシ基数)が0.5~2.0の範囲内となるように設定されることが好ましく、0.6~1.3の範囲内となるように設定されることがより好ましく、0.8~1.2の範囲内となるように設定されることがさらに好ましい。
[無機フィラー]
エポキシ樹脂組成物は、無機フィラーを含んでもよい。無機フィラーを含むことで、エポキシ樹脂組成物の硬化物の熱膨張率の低減、熱伝導率の向上等が可能になる。
無機フィラーとして具体的には、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、タルク、クレー、マイカ等が挙げられる。
上記無機フィラーの中でも、熱膨張率低減の観点からはシリカが好ましく、熱伝導性向上の観点からはアルミナが好ましい。無機フィラーは1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂組成物に含まれる無機フィラーの含有率は、特に制限されない。硬化物の熱膨張率低減及び熱伝導率向上の観点からは、無機フィラーの含有率はエポキシ樹脂組成物全体の40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることがさらに好ましい。エポキシ樹脂組成物の粘度上昇を抑制する観点からは、無機フィラーの含有率はエッジボンド材全体の90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、75質量%以下であることがさらに好ましい。
無機フィラーが粒子状である場合、その平均粒子径は、特に制限されない。例えば、体積平均粒子径が0.05μm~20μmであることが好ましく、0.1μm~15μmであることがより好ましい。体積平均粒子径が0.05μm以上であると、エッジボンド材の粘度の上昇がより抑制される傾向にある。体積平均粒子径が20μm以下であると、狭い隙間への付与性がより向上する傾向にある。
無機フィラーの体積平均粒子径は、レーザー散乱回折法粒度分布測定装置により得られる体積基準の粒度分布において小径側からの体積の累積が50%となるときの粒子径(D50)とする。
[各種添加剤]
エポキシ樹脂組成物は、上述の成分に加えて、チキソ付与剤、硬化促進剤、応力緩和剤、カップリング剤、着色剤等の各種添加剤を含んでもよい。
エポキシ樹脂組成物がエポキシ樹脂、硬化剤及び無機フィラー以外の成分を含む場合、その合計含有率はエポキシ樹脂組成物全体の10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
<構造体の製造方法>
本開示の構造体の製造方法は、第1の部材と第2の部材との間の空間の周縁部に硬化性樹脂組成物を配置する工程と、前記硬化性樹脂組成物を硬化する工程と、を有する、構造体の製造方法である。
上記方法で使用する第1の部材、第2の部材及び硬化性樹脂組成物の詳細及び好ましい態様は、上述した構造体における第1の部材、第2の部材及び硬化性樹脂組成物の詳細及び好ましい態様と同様である。
第1の部材と第2の部材との間の空間の周縁部に硬化性樹脂組成物を配置する方法は、特に制限されない。例えば、ディスペンサー、スクリーン印刷機、インクジェット印刷機等を用いて公知の方法により行うことができる。また、第1の部材の上に硬化性樹脂組成物を配置した後に第2の樹脂を第1の部材の上に配置しても、第2の部材を第1の部材の上に配置した後に硬化性樹脂組成物を配置してもよい。
以下、本開示を実施例により具体的に説明するが、本開示の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(エポキシ樹脂組成物の調製)
表1に示す成分を表1に示す量(質量部)にて混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。各成分の詳細は下記のとおりである。エポキシ樹脂と硬化剤の配合割合は、エポキシ樹脂のエポキシ基数と硬化剤の活性水素数が等しくなるように設定した。
エポキシ樹脂1…25℃で液体のビスフェノールF型エポキシ樹脂
エポキシ樹脂2…25℃で液体のトリグリシジル-p-アミノフェノール
硬化剤1…25℃で固体の脂肪族アミン
硬化剤2…25℃で液体のジエチルトルエンジアミン
硬化剤3…25℃で液体の3,3’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン
チキソ付与剤…1次粒子径が10nm~20nmのアエロジルシリカ、商品名「AEROSIL R-202」、日本アエロジル株式会社
無機フィラー…体積平均粒子径が30μmの球状シリカ、商品名「エクセリカ SE-30」、株式会社トクヤマ
着色剤…カーボンブラック、商品名「MA-100」、三菱ケミカル株式会社
Figure 2022061398000002
(粘度の測定)
所定の温度条件で、動的粘弾性測定装置(AR-2000、ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、10rpm(回転/分)におけるエポキシ樹脂組成物の粘度を測定した。
(チキソトロピック指数の測定)
所定の温度条件で、動的粘弾性測定装置(AR-2000、ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、2.5rpm(回転/分)におけるエポキシ樹脂組成物の粘度と、10rpm(回転/分)におけるエポキシ樹脂組成物の粘度とを測定した。
2.5rpm(回転/分)における粘度の測定値を10rpm(回転/分)における粘度の測定値で除することで、チキソトロピック指数を算出した。
(評価用構造体の作製)
シリコン基板と半導体チップ(10mm×10mm、厚さ400μm)とを準備した。
シリコン基板の上に配置される半導体チップ(ギャップ:150μm)の外周に相当する部分に、エポキシ樹脂組成物(25℃)をディスペンサー(ニードル径0.82mm)を用いて、25℃で付与した。この状態で、120℃で15分の加熱処理を行い、エポキシ樹脂組成物を硬化させた。
実施例1~3で調製したエポキシ樹脂組成物を用いて作製した構造体を切断し、断面を電子顕微鏡で観察したところ、シリコン基板と半導体チップとの間の空間の周縁部にエポキシ樹脂組成物の硬化物が配置された様子が観察された。硬化物の形状は、ディスペンサーで付与した直後とほぼ同じであった。比較例1で調製したエポキシ樹脂組成物は、ディスペンサーを用いてシリコン基板の上に付与された直後にシリコン基板の面方向に広がり、形状を保持できなかった。
1…支持体
2…半導体素子
3…絶縁部材

Claims (5)

  1. 第1の部材及び第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材との間の空間の周縁部に配置される絶縁部材と、を備える構造体。
  2. 前記絶縁部材は硬化性樹脂組成物の硬化物である、請求項1に記載の構造体。
  3. 前記硬化性樹脂組成物はエポキシ樹脂を含む、請求項2に記載の構造体。
  4. 前記第1の部材が支持体であり、第2の部材が半導体素子である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の構造体。
  5. 第1の部材と第2の部材との間の空間の周縁部に硬化性樹脂組成物を配置する工程と、前記硬化性樹脂組成物を硬化する工程と、を有する、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の構造体の製造方法。
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