JP2022059912A - 皮膜積層構造の製造方法および内燃機関用ピストン - Google Patents

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Abstract

【課題】 合金部材に含まれる晶出相による影響を受けることなく、合金部材の表面に平滑な陽極酸化皮膜または化成処理皮膜が形成された皮膜積層構造の製造方法および内燃機関用ピストンを提供する。【解決手段】 本発明の製造方法は、合金部材90の表面93に純金属層95を形成するステップと、純金属層に対して陽極酸化処理または化成処理を行い、合金部材とその表面に形成された皮膜94とを備える皮膜積層構造を得るステップとを含む。本発明の内燃機関用ピストンは、この皮膜積層構造を有し、この皮膜積層構造は、(b)合金部材と皮膜との界面が、皮膜積層構造の断面において直線状である、又は(c)前記界面に晶出相が存在し、前記界面が、この晶出相がある部分を除いて、皮膜積層構造の断面において直線状である。【選択図】 図13

Description

本発明は、皮膜積層構造の製造方法および内燃機関用ピストンに関する。
近年、環境規制対応に伴うエンジンの高効率化や高圧縮比化、過給エンジンの要望が高まっており、エンジンの最高燃焼圧力が上昇している。この背景に伴い、ピストンリング溝部(特にトップリング溝)の耐摩耗性向上の要望も非常に高まっている。リング溝部の耐摩耗性向上の方法として、陽極酸化皮膜を成膜する方法が知られている。これは、陽極酸化皮膜が、ピストン素材のアルミニウム合金に対して2倍以上の硬さを有しており、耐摩耗性に優れている特徴を有するためである。
しかしながら、一般的にピストン素材として用いられるアルミニウム合金は、鋳造性や耐摩耗性を向上させるためシリコンを多く含有しており、それらシリコンが晶出した金属組織となっている。陽極酸化皮膜はアルミニウムが酸化されて皮膜となったものであるため、これらシリコンが部品表層に多数(もしくは大きな形状で)晶出している箇所では、陽極酸化皮膜が生成しにくくなり、凹凸のある皮膜となり、表面粗さが悪化してしまう。
この問題は、アルミニウム合金のみならず、マグネシウム合金などの合金部材でも生じている。また、化成処理は、陽極酸化と同様にアルミニウムと化成処理液とが反応して皮膜となるものであるため、化成処理皮膜もこのような合金部材に含まれる晶出相の影響を受けて凹凸のある皮膜となり、表面粗さが悪化してしまう。
陽極酸化皮膜などのピストン表面の皮膜の表面粗さが悪化すると、燃焼ガスシール性の低下に伴うブローバイガスの流量の増大や、燃費の悪化が発生する。また、ピストンの表面皮膜の表面粗さが悪化すると、エンジン部品の潤滑に用いられるエンジンオイルが燃焼室側へ流入する現象(以後、「オイル上がり」という)が発生する。燃焼室内でエンジンオイルが燃焼すると、PM(Particulate Matter:粒子状物質)といった欧州環境規制対象物質の発生の要因や、PN(Particle Number:粒子数)といったその数の増加の要因となるため、陽極酸化皮膜の表面の平滑性が求められている。
特許文献1には、アルミニウム合金部品の表面に、膜厚が均一で緻密な陽極酸化皮膜を形成することを目的として、アルミニウム合金部品に、プラス電圧を印加する工程と、電荷を除去する工程とを繰り返し、1回のプラス電圧印加の通電時間が25μs~100μsとする陽極酸化処理を行う方法が記載されている。
特開2006-83467号公報
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、合金部材に含まれる晶出相による影響を受けることなく、合金部材の表面に平滑な陽極酸化皮膜または化成処理皮膜が形成された皮膜積層構造の製造方法、及びその皮膜積層構造を有する内燃機関用ピストンを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、その一態様として、皮膜積層構造の製造方法であって、合金部材の表面に純金属層を形成するステップと、この純金属層に対して陽極酸化処理または化成処理を行い、前記合金部材とその表面に形成された皮膜とを備える皮膜積層構造を得るステップとを含む方法である。
また、本発明は、別の態様として、合金部材とその表面に形成された皮膜とを備える皮膜積層構造を有する内燃機関用ピストンであって、(a)前記皮膜積層構造における前記合金部材と前記皮膜との界面が、前記皮膜積層構造の断面において直線状である、又は(b)前記皮膜積層構造における前記合金部材と前記皮膜との界面に、前記合金部材に含まれる晶出相が存在し、前記界面が、前記晶出相がある部分を除いて、前記皮膜積層構造の断面において直線状である、という内燃機関用ピストンである。
このように本発明によれば、合金部材に含まれる晶出相による影響を受けることなく、合金部材の表面に平滑な陽極酸化皮膜または化成処理皮膜が形成された皮膜積層構造とすることができる。また、内燃機関用ピストンの表面、特に、第1リング溝の表面をこのように表面が平滑な皮膜積層構造とすることで、ブローバイガスの流量を低減することができ、また、オイル上がりも抑制することができる。更に、合金部材に形成した純金属層の全てが陽極酸化処理または化成処理によって表面皮膜となり、この表面皮膜の下には純金属層が残存しないため、高温域での機械的特性(高温疲労強度、引張強さ、耐力など)の低下が起こるのを防ぐことができる。
内燃機関用ピストンを模式的に示す正面図である。 本発明に係る皮膜積層構造の製造方法の一実施の形態に示すフロー図である。 図2に示す皮膜積層構造の製造方法における純アルミニウム層成膜工程を更に詳しく示すフロー図である。 図3に示す純アルミニウム層成膜工程を実施する一例である電子ビーム蒸着法を説明する模式図である。 図3に示す純アルミニウム層成膜工程を実施する一例である電子ビーム蒸着法を説明する模式図である。 図2に示す皮膜積層構造の製造方法における表面処理の工程を実施する一例として、陽極酸化処理を説明する模式図である。 純アルミニウム層に陽極酸化処理を施す前と後を模式的に示す側面図である。 陽極酸化処理を直流電解で行う場合の処理時間に対する電圧の変化を示すグラフである。 陽極酸化処理を交直重畳電解で行う場合の処理時間に対する電流の変化を示すグラフである。 図2に示す皮膜積層構造の製造方法における表面処理の工程を実施する一例として、化成処理を説明する模式図である。 純アルミニウム層に化成処理を施す前と後を模式的に示す側面図である。 従来法により得られる皮膜積層構造を模式的に示す断面図である。 本発明により得られる皮膜積層構造を模式的に示す断面図である。 実施例および比較例で得られた皮膜積層構造の断面を示す光学顕微鏡写真である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る皮膜積層構造の製造方法および内燃機関用ピストンの一実施の形態について説明する。この実施の形態は、皮膜積層構造を有する内燃機関用ピストンを製造する場合のものであるが、本発明の製造方法はこれに限定されず、内燃機関用ピストン以外の陽極酸化皮膜が形成される合金部材を製造する場合にも適用することができる。また、図面は、理解のし易さを優先にして描かれており、縮尺通りに描かれたものではない。
先ず、内燃機関用ピストンについて説明する。図1に示すように、内燃機関用ピストン10は、その外周面にリング溝として、ピストン冠面11側から順に、第1リング溝13(トップリング溝ともいう)、第2リング溝15、オイルリング溝17の3つのリング溝が形成されている。外周面は、ピストン冠面11と第1リング溝13の間を第1ランド12といい、第1リング溝13と第2リング溝15の間を第2ランド14といい、第2リング溝15とオイルリング溝17の間を第3ランド16といい、オイルリング溝17以降をスカート部18という。第1リング溝13には第1リング(トップリングともいう)(図示省略)が嵌め込まれ、第2リング溝15には第2リング(図示省略)が嵌め込まれ、オイルリング溝17にはオイルリング(図示省略)が嵌め込まれる。また、内燃機関用ピストン10は、ピストンピン(図示省略)が摺動するピストンピン穴19を有する。
内燃機関用ピストン10は、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの合金部材で形成されている。これら合金は、軽量性、強度、機械的特性(高温疲労強度、引張強さ、耐力など)、耐熱性に優れている。アルミニウム合金は、耐摩耗性および耐アルミ凝着性に寄与する成分として、シリコン(Si)が含有される。このようなアルミニウム合金としては、例えば、ピストンとしてAC4、AC8、AC8A、AC9等のAC材、ADC10~ADC14等のADC材、A4000等がある。また、マグネシウム合金は、耐熱性を目的として、アルミニウムやカルシウムが含有される。このようなマグネシウム合金としては、例えば、ACM522等のMg-Al-Ca系合金がある。このような合金の金属組織では、マトリクス中にシリコン又はCa-Al系の添加物の晶出相が存在し、この晶出相が平滑な陽極酸化皮膜や化成処理皮膜の生成を妨げていると考えられる。よって、本実施の形態では、アルミニウム合金の場合について説明するが、晶出相が存在する金属組織を有するその他の合金に対しても、同様に本発明を適用することができる。
本発明に係る皮膜積層構造が形成される内燃機関用ピストン10の箇所は、例えば、ピストン冠面11や、ピストンリング溝13、15、17、スカート部18、ピストンピン穴19などがある。これらのうちの1箇所または複数の箇所に皮膜積層構造が形成される。
ピストン冠面11は、平滑性が求められ、表面粗さが低いほど、燃焼室内の流動が良好となる(設計時に意図した流動になりやすい)。特に、直噴エンジン(燃焼室内に直接燃料を噴射するタイプのエンジン)では、表面粗さが低いほど、ピストンへの燃料付着量が減って燃費が向上する。ピストン冠面11の表面積が減るため、冷却損失が抑えられる。
ピストンリング溝13、15、17は、平滑性と耐摩耗性が求められ、表面粗さが低いほど、ピストンリングとの密着性が高まることで、ブローバイガスやオイル上がりを低減し、燃費向上、環境規制対応に貢献できる。燃焼ガスがシールされて、ブローバイガス量が抑制でき、燃費が向上する。特に、第1リング溝13よりも下への熱逃げ抑制より、燃費が向上する。これは、冷却損失の低減ともいえる。耐摩耗性は、ピストンリングとの密着部に対して効果がある。特に、第1リング溝のうちの上下面を皮膜積層構造とすることが効果的である。
スカート部18は、平滑性と耐摩耗性が求められ、表面粗さが低いほど、シリンダボア(図示省略)との摺動、初期馴染みが良好となる。耐摩耗性は、シリンダボアとの摺動部に対して効果がある。
ピストンピン穴19は、平滑性と耐摩耗性が求められ、表面粗さが低いほど、ピストンピンの摺動抵抗が減る。耐摩耗性は、ピストンピンの摺動部に対して効果がある。
次に、本実施の形態の内燃機関用ピストンの製造方法について説明する。内燃機関用ピストンの製造方法20は、図2に示すように、ピストンを鋳造する工程21と、鋳造したピストンを熱処理する工程22と、熱処理したピストンを更に加工する工程23と、皮膜積層構造とする箇所に純アルミニウム層を成膜する工程24と、この純アルミニウム層を表面処理する工程25とを含む。表面処理工程25では、陽極酸化処理または化成処理により、皮膜を形成する。また、必要により、皮膜上に樹脂コートを形成する工程(図示省略)を含んでもよい。樹脂コートは、特に、スカート部18に形成される低摩擦係数の樹脂皮膜であり、近年、四輪用ピストンなどで一般的に用いられている。
上記の鋳造、熱処理、加工の各工程21、22、23は、一般的な内燃機関用ピストンを製造する際に用いられる工程と同様であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
純アルミニウム層の成膜工程24は、更に、図3に示すように、成膜対象箇所にマスキングをする工程31と、マスキングで露出した箇所を脱脂する工程32と、同箇所を水洗する工程と、同箇所を乾燥する工程34と、同箇所に純アルミニウム層を成膜する工程36と、マスキングを外す工程37とを含む。なお、必要により乾燥する工程34と純アルミニウム層を成膜する工程36との間に、成膜対象箇所を活性化する工程35を含んでもよい。
マスキング工程31では、陽極酸化皮膜を成膜したい部分以外に純アルミニウム層が成膜しないように、成膜対象箇所の周囲をマスキング材で覆う。例えば、ピストン冠面11と第1リング溝13に成膜を行う場合、第1ランド12と第2ランド14をマスキング材で覆う。マスキング材としては、生産性を考慮して、ゴム部材を用いることが好ましい。ゴムの種類は、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム、シリコーンゴムなどを用いてもよいが、後の表面処理の工程25で陽極酸化処理を行う場合は、陽極酸化処理で使用する硫酸などの処理液に耐性のあるニトリルゴムやシリコーンゴムなどを用いると、マスキング材を付けたまま陽極酸化処理が可能となるため、より好ましい。
マスキング工程31後は、脱脂工程32、水洗工程33、乾燥工程34を順に行う。これらは、成膜対象箇所における不純物などを除去するために一般的に行われている処理と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
そして、マスキング材から露出した成膜対象箇所に純アルミニウム層を成膜する工程36を行う。なお、内燃機関用ピストン10がマグネシウム合金製である場合は、純マグネシウム層を成膜する。すなわち、成膜対象の合金の主体となる金属のみの層(純金属層)を成膜する。成膜方法としては、例えば、電子ビーム蒸着法がある。図4、図5に示すように、電子ビーム蒸着装置40は、真空室41内で電子銃42を用いて、蒸発材料43である純アルミニウム43を加熱、蒸発させて、材料成分粒子44を発生させ、これにより内燃機関用ピストン10の成膜対象箇所に純アルミニウム層を成膜する装置である。内燃機関用ピストン10は、インロー治具45で固定し、モーター46が備えられた支持台47によって、真空室41内に回転可能に設置される。内燃機関用ピストン10は、第2ランドからスカート部までがマスキング材48で覆われている。
図4は、内燃機関用ピストン10の第1リング溝13に純アルミニウム層を成膜する場合である。内燃機関用ピストン10の第1リング溝13が蒸発材料43に向かう方向に配置し、内燃機関用ピストン10をその中心軸に沿って回転させることで、第1リング溝13の内部表面に純アルミニウム層が成膜される。また、図5は、内燃機関用ピストン10のピストン冠面11に純アルミニウム層を成膜する場合である。内燃機関用ピストン10のピストン冠面11が蒸発材料43に向かう方向に配置し、内燃機関用ピストン10をその中心軸に沿って回転させることで、ピストン冠面11の表面に純アルミニウム層が成膜される。純アルミニウム層を成膜したら、マスキングを外す工程37を行う。
なお、純アルミニウム層の成膜方法は、上記の電子ビーム蒸着法に限定されず、気相成長法を広く採用することができる。気相成長法としては、化学気相成長法(CVD法)でもよいし、上記の電子ビーム蒸着法以外の物理気相成長法(PVD法)でもよい。なお、純アルミニウム層を成膜する前に、成膜対象箇所を活性化処理する工程35を行ってもよい。活性化処理は、成膜方法として採用するCVD法やPVD法に応じて、公知の活性化処理方法でよい。
このようにして成膜した純アルミニウム層を表面処理する工程25を行う。表面処理は、陽極酸化処理または化成処理を行う。これにより、アルミニウム合金の表面に陽極酸化皮膜または化成処理皮膜が形成された皮膜積層構造を得る。
陽極酸化処理は、例えば、図6に示すように、陽極酸化処理装置60にて、電解槽61内の硫酸やリン酸などの電解液62に、陰極63としてチタンやカーボンなどの電極板と、陽極64として内燃機関用ピストンを浸漬し、電源65から電気を流すことで、内燃機関用ピストンの表面を酸化させることにより行う。これにより、陽極64である内燃機関用ピストンの表面に陽極酸化皮膜65が形成される。電解方法は、直流電解、交流電解、交直重畳電解などのうち、いずれを用いてもよいが、より平滑な皮膜を得るためには、交直重畳電解で処理することがより好ましい。なお、図6では、電解槽61内の電解液62中に内燃機関用ピストン全体を浸漬する場合を示したが、本発明はこれに限定されず、内燃機関用ピストンの成膜対象箇所が電解液62中に浸漬されればよい。
このようにして得られる陽極酸化皮膜の膜厚と、表面処理前の純アルミニウム層の膜厚との関係について、図7を用いて説明する。陽極酸化皮膜は、先述の通り、アルミニウムの酸化皮膜であり、図7に示すように、表面処理前の純アルミニウム層50aの処理面51aに対して、表面処理後の陽極酸化皮膜52の表面52sは、陽極酸化皮膜52の膜厚の1/2程度の寸法が上昇する。すなわち、表面処理後の純アルミニウム層50aの表面51b(陽極酸化皮膜52との界面)は、陽極酸化皮膜52の膜厚の1/2程度、下降する。よって、陽極酸化処理を行うことで、純アルミニウム層50aの全てを陽極酸化皮膜52にするためには、純アルミニウム層50aの膜厚は、成膜する陽極酸化皮膜52の膜厚の半分またはそれ以下とする。
例えば、陽極酸化皮膜52の膜厚を20μmとしたい場合は、純アルミニウム層50aを10μm以下の膜厚で成膜すれば、陽極酸化処理を行うことで、純アルミニウム層50aの全てを陽極酸化皮膜52にすることができる。陽極酸化皮膜の膜厚は、耐摩耗性の観点から、1~60μmの範囲が好ましく、5~30μmの範囲がより好ましい。よって、純アルミニウム層の膜厚は、これに対応して、0.5~30μmの範囲が好ましく、2.5~15μmの範囲がより好ましい。
次に、純アルミニウム層の全てを陽極酸化皮膜にするための手法について説明する。直流電解と交直重畳電解とで手法が異なり、直流電解では電流制御で行い、交直重畳電解では電圧制御で行う。以下、詳細に説明する。
直流電解では、図8のグラフに示すように、陽極酸化処理の時間が経過するに従い、陽極酸化皮膜の成長による抵抗値上昇のため、電流を一定に流すと、陽極酸化処理が純アルミニウム層との反応で形成されている区間81では、電圧が一定の割合で上昇する。そして、陽極酸化皮膜が純アルミニウム層の下の母材であるアルミニウム合金に達した時点82から、母材中のシリコン等の絶縁体によって、電圧が急激に上昇する。陽極酸化処理がアルミニウム合金層との反応で形成されている区間83では、このように、電圧の上昇割合が前述の区間81よりも高くなる。よって、直流電解による陽極酸化処理では、電流を一定に流し、電圧を測定して、電圧の上昇割合が増加した時点で陽極酸化処理を終了すれば、純アルミニウム層の全てを陽極酸化皮膜にするという制御を行うことができる。なお、電圧の上昇割合の増加後も、陽極酸化処理を続けてもよい。
交直重畳電解では、図9のグラフに示すように、陽極酸化処理の時間が経過するに従い、陽極酸化皮膜の成長による抵抗値上昇のため、電圧を一定にすると、陽極酸化処理が純アルミニウム層との反応で形成されている区間86では、電流が一定の割合で下降する。そして、陽極酸化皮膜が純アルミニウム層の下の母材であるアルミニウム合金に達した時点87から、母材中のシリコン等の絶縁体によって、電流が急激に下降する。陽極酸化処理がアルミニウム合金層との反応で形成されている区間88では、このように、電流の下降割合が前述の区間86よりも高くなる。よって、交直重畳電解による陽極酸化処理では、電圧を一定とし、電流を測定して、電流の下降割合が増加した時点で陽極酸化処理を終了すれば、純アルミニウム層の全てを陽極酸化皮膜にするという制御を行うことができる。なお、電流の下降割合の増加後も、陽極酸化処理を続けてもよい。
化成処理は、例えば、図10に示すように化成処理装置70を用いる場合、処理槽71内の化成処理液72に、処理対象品73である内燃機関用ピストンを浸漬し、化学反応を起こすことにより行う。これにより、処理対象品73の表面が化成処理皮膜に変化し、処理対象品73の材質由来の化合物による皮膜74が形成される。化成処理液72としては、例えば、リン酸亜鉛処理では、リン酸イオンと亜鉛イオンを主成分とした溶液が挙げられる。なお、図10では、処理槽71内の化成処理液72中に内燃機関用ピストン全体を浸漬する場合を示したが、本発明はこれに限定されず、内燃機関用ピストンの成膜対象箇所が化成処理液72中に浸漬されればよい。また、化成処理は、このような浸漬法に限定されず、例えば、処理対象品に化成処理液をスプレー塗布することでも、表面に化成処理皮膜を形成することができる。
化成処理は、一般的に、脱脂、表面調整(結晶の微粒子を析出させる)、化成処理(本処理)、洗浄の各工程が順に行われる。化成処理皮膜は、表面に数μm程度の微細な結晶粒が析出するが、脱脂が不充分である場合や、表面調整を実施しない場合、化成処理液が劣化した場合には、析出する結晶粒が粗大化するため、表面粗さが悪化する。より平滑な皮膜を得るためには、脱脂や、化成処理工程の適切な管理、及び表面調整工程の導入が望ましい。
このようにして得られる化成処理皮膜の膜厚と、表面処理前の純アルミニウム層の膜厚との関係について、図11を用いて説明する。化成処理では、皮膜成長に必要なイオン(例えば、リン酸亜鉛皮膜におけるリン酸イオンや亜鉛イオンなど)は、主に化成処理溶液中から供給される。そのため、化成処理皮膜の膜厚は、図11に示すように、表面処理前の純アルミニウム層50aの処理面51aに対して、表面処理後の化成処理皮膜53の表面53sは、化成処理皮膜53の膜厚の1/2超の寸法が上昇する。すなわち、表面処理後の純アルミニウム層50aの表面51c(化成処理皮膜53との界面)は、化成処理皮膜53の膜厚の1/2未満、下降する。よって、化成処理を行うことで、純アルミニウム層50aの全てを化成処理皮膜53にするためには、純アルミニウム層50aの膜厚は、成膜する陽極酸化皮膜52の膜厚の半分未満とする。
例えば、化成処理皮膜53の膜厚を20μmとしたい場合は、純アルミニウム層50aを10μm未満の膜厚で成膜すれば、化成処理を行うことで、純アルミニウム層50aの全てを化成処理皮膜53にすることができる。なお、膜厚の増加の程度は、用いる化成処理液の種類などで異なる。化成処理皮膜の膜厚は、耐摩耗性の観点から、1~20μmの範囲が好ましく、5~15μmの範囲がより好ましい。よって、純アルミニウム層の膜厚は、これに対応して、0.5μm未満から10μm未満の範囲が好ましく、2.5μm未満から7.5μm未満の範囲がより好ましい。
次に、純アルミニウム層の全てを化成処理皮膜にするための手法について説明する。化成処理は、上述したように、処理対象品の表面が化成処理皮膜を変化させるものであるため、純アルミニウム層の全てが化成処理液と反応する時間を予め計算することができる。よって、純アルミニウム層との反応が終了する時間が経過した時点で、化成処理を終了すれば、純アルミニウム層の全てを化成処理皮膜にすることができる。なお、所定の時間が経過した以降も、化成処理を続けてもよい。
更に、図12及び図13を用いて、従来法のアルミニウム合金に表面処理をする場合と、本発明のアルミニウム合金に純アルミニウム層を成膜した後、表面処理をする場合とで、得られる皮膜積層構造の違いについて説明する。なお、以下は、表面処理として陽極酸化処理を行う場合の説明であるが、化成処理でも基本的には同様である。
従来法では、図12に示すように、アルミニウム合金90はマトリクス91中のシリコン等の晶出相の影響によって、陽極酸化処理によって得られる陽極酸化皮膜94aの表面に凹凸が発生しやすい。一方、本発明では、図13に示すように、アルミニウム合金90の表面93に純アルミニウム層95を形成することで、純アルミニウム層95にはシリコン等の晶出相が存在しないことから、陽極酸化処理によって得られる陽極酸化皮膜94b、94cの表面に凹凸が発生することなく、非常に平滑な陽極酸化皮膜94b、94cを得ることができる。
なお、本発明では、2種類の陽極酸化皮膜94b、94cを得ることができる。1つは、純アルミニウム層95のみを陽極酸化処理して陽極酸化皮膜94bに変化させた場合で、図13(b)に示すように、この陽極酸化皮膜94bにはシリコン等の晶出相が含まれていない(以後、「晶出相非含有陽極酸化皮膜」という)。もう1つは、純アルミニウム層95とその下のアルミニウム合金の一部(表層領域)までを陽極酸化処理して陽極酸化皮膜94cに変化させた場合で、図13(c)に示すように、この陽極酸化皮膜94cは、その表層部分にはシリコン等の晶出相が含まれておらず、その深層部分には晶出相が含まれるという構造を有する(以後、「晶出相含有陽極酸化皮膜」という)。
晶出相含有陽極酸化皮膜94cは、純アルミニウム層95であった部分とアルミニウム合金90であった部分が共に陽極酸化皮膜に変化することで連続した皮膜構造となり、アルミニウム合金90と強固に密着するため、高い耐久性を得ることができる。晶出相含有陽極酸化皮膜94cにおける晶出相を含む深層部分の膜厚は、皮膜全体の半分以下が好ましい。アルミニウム合金90中の晶出相92の大きさ等にもよるが、上述したように陽極酸化皮膜は表面方向に寸法が増加する形で形成されるため、晶出相を含む深層部分の割合が大きくなると、陽極酸化皮膜94cの平滑性への悪影響が大きくなるからである。
また、従来法と本発明とにより得られる皮膜積層構造の相違点として、従来法のアルミニウム合金に表面処理をする場合、図12(b)に示すように、皮膜積層構造の断面において、アルミニウム合金90と陽極酸化皮膜94aの界面93aは、アルミニウム合金90中のシリコン等の晶出相92の影響によって、凹凸状となっている。一方、本発明では、図13(b)に示すように、純アルミニウム層95には晶出相が存在しないことから、皮膜積層構造の断面において、アルミニウム合金90と晶出相非含有陽極酸化皮膜94bの界面93bは直線状である。また、図13(c)に示すように、晶出相含有陽極酸化皮膜94cの場合、皮膜積層構造の断面において、アルミニウム合金90と晶出相含有陽極酸化皮膜94cの界面93cには、晶出相92が存在するものの、この晶出相92がある部分を除いて、界面93cは直線状である。
このようにして得られる本実施の形態の皮膜積層構造は、膜厚が均一であって、緻密であり硬く、表面も平滑である。特に、陽極酸化皮膜または化成処理皮膜の表面粗さRaは、1.3μm以下が好ましく、1.0μm以下がより好ましい。Raという表面粗さの指標は、JIS B0601で規格されているように、輪郭曲線の算術平均粗さを表すものである。内燃機関用ピストン10の表面、特に、第1リング溝13の表面をこのように平滑にすることで、第1リング溝13と第1リング(図示省略)との気密性を非常に高くでき、内燃機関用ピストン10とシリンダ(図示省略)との隙間を介して燃焼室からクランク室へ漏れ出すブローバイガスの流量を低減することができる。また、オイル上がりも抑制でき、よって、PMやPNを要求値内に抑えることができる。
更に、アルミニウム合金90上に形成した純アルミニウム層95の全てが陽極酸化処理または化成処理によって陽極酸化皮膜94または化成処理皮膜となり、これら皮膜の下には純アルミニウム層が残存しないため、高温域での機械的特性(高温疲労強度、引張強さ、耐力など)の低下が起こることを防ぐことができる。
以下、本発明の実施例および比較例について説明する。
[実施例]
アルミニウム合金部材に形成された純アルミニウム層を模擬して、A1100材(アルミニウム純度99%以上)のテストピースを準備した。テストピースは、予め表面を研磨し、表面粗さをピストンリング溝表面の粗さと同等になるようにした(Ra:0.05~0.1μm)。そして、その表面に陽極酸化処理を行った。硫酸(5℃)を電解液として用い、陰極にチタン板、陽極にテストピースを取り付けて、陽極酸化処理を行った。
電解法は、直流電解と交直重畳電解の2種類を実施し、処理時間はいずれも1分で、それぞれ陽極酸化皮膜をテストピース上に形成した。なお、電解条件は、直流電解では、電流密度12A/dmの定電流電解とし、交直重畳電解では、正電圧30V、負電圧-2V、周波数12kHzの定電圧電解とした。
作製した陽極酸化皮膜の評価として、表面粗さ、膜厚、皮膜硬さを調査した。表面粗さは、JIS B 0601―2001に準拠し、測定長さ4mm、カットオフ0.8mmで算術平均粗さRaを測定した。膜厚は、テストピースを切断し、光学顕微鏡を用いて皮膜断面より測定した。皮膜硬さは、陽極酸化皮膜断面からマイクロビッカース硬さ試験機を用いて測定した。
[比較例]
シリコンを10%以上含むアルミ合金AC8A材をテストピースとして、陽極酸化処理を行なった。比較例のテストピースは、実施例と同様に、ピストンリング溝表面の粗さと同等になるまで研磨した。陽極酸化処理は、交直重畳電解のみを行った。処理時間を40秒とした点を除いて実施例と同様の条件で、テストピース上に陽極酸化皮膜を形成した。作製した陽極酸化皮膜の評価は、実施例と同様に行った。
実施例および比較例で作製した陽極酸化皮膜の評価結果を表1に示す。また、実施例および比較例で作製した陽極酸化皮膜の断面を示す光学顕微鏡写真を図14に示す。なお、図14中の符号96は断面観察用の埋め込み樹脂であり、陽極酸化皮膜94の表面を破線で示している。
Figure 2022059912000002
表1に示すように、実施例では、直流電解でも交直重畳電解でも、約10μmの厚さの陽極酸化皮膜が得られた。硬さは、電解法の種類によって多少の差異は見られるが、どちらもビッカース硬さ400HV以上であり、ピストンへ耐摩耗性を付与する目的としては充分な硬さであった。また、図14にも示すように、純アルミニウム製のテストピース90に形成された陽極酸化皮膜94の表面の表面粗さRaは、直流電解で0.57μm、交直重畳電解で0.22μmと、特に交直重畳電解で、非常に平滑な表面性状の陽極酸化皮膜を作製できた。
一方、比較例では、膜厚が約10μm、ビッカース硬さが393HVと、実施例とほぼ同程度の膜厚、硬さの陽極酸化皮膜が得られたが、表面粗さRaは1.35μmと実施例と比べてかなり大きな値であった。これは、図14に示すように、アルミニウム合金92中のシリコン等の晶出相の影響により、陽極酸化皮膜94の表面が凸凹状になったものと推測される。
10 内燃機関用ピストン
11 ピストン冠面
12 第1ランド
13 第1リング溝
14 第2ランド
15 第2リング溝
16 第3ランド
17 オイルリング溝
18 スカート部
19 ピストンピン穴
20 皮膜積層構造の製造方法
40 電子ビーム蒸着装置
41 真空室
42 電子銃
43 蒸発材料
44 材料成分粒子
45 インロー治具
46 モーター
47 支持台
48 マスキング材
50 純アルミニウム層
52 陽極酸化皮膜
53 化成処理皮膜
60 陽極酸化処理装置
70 化成処理装置
90 アルミニウム合金
91 マトリクス
92 晶出相
94 陽極酸化皮膜
95 純アルミニウム層
96 埋め込み樹脂

Claims (7)

  1. 合金部材の表面に純金属層を形成するステップと、この純金属層に対して陽極酸化処理または化成処理を行い、前記合金部材とその表面に形成された皮膜とを備える皮膜積層構造を得るステップとを含む、皮膜積層構造の製造方法。
  2. 前記合金部材が、アルミニウム合金またはマグネシウム合金である請求項1に記載の皮膜積層構造の製造方法。
  3. 前記陽極酸化処理を直流電解で行い、電流を一定に流し、反応時間に対する電圧の上昇割合が増加した時点またはそれ以降に、前記陽極酸化処理を終了する請求項1又は2に記載の皮膜積層構造の製造方法。
  4. 前記陽極酸化処理を交直重畳電解で行い、電圧を一定とし、反応時間に対する電流の下降割合が増加した時点またはそれ以降に、前記陽極酸化処理を終了する請求項1又は2に記載の皮膜積層構造の製造方法。
  5. 前記化成処理によって前記純金属層との反応が終了する時間が経過した時点またはそれ以降に、前記化成処理を終了する請求項1又は2に記載の皮膜積層構造の製造方法。
  6. 合金部材とその表面に形成された皮膜とを備える皮膜積層構造を有する内燃機関用ピストンであって、(a)前記皮膜積層構造における前記合金部材と前記皮膜との界面が、前記皮膜積層構造の断面において直線状である、又は(b)前記皮膜積層構造における前記合金部材と前記皮膜との界面に、前記合金部材に含まれる晶出相が存在し、前記界面が、前記晶出相がある部分を除いて、前記皮膜積層構造の断面において直線状である、内燃機関用ピストン。
  7. 前記皮膜の表面粗さRaが、1.3μm以下である請求項6に記載の内燃機関用ピストン。
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