JPH10273775A - 耐摩耗性表面処理AlないしAl系金属とその製造法 - Google Patents

耐摩耗性表面処理AlないしAl系金属とその製造法

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JPH10273775A
JPH10273775A JP9822497A JP9822497A JPH10273775A JP H10273775 A JPH10273775 A JP H10273775A JP 9822497 A JP9822497 A JP 9822497A JP 9822497 A JP9822497 A JP 9822497A JP H10273775 A JPH10273775 A JP H10273775A
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JP9822497A
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Tatsuo Yanagawa
柳川竜男
Hide Kajioka
秀 梶岡
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NIPPON PAAKAARAIJINGU HIROSHIM
Nihon Parkerizing Hiroshima Works Co Ltd
Original Assignee
NIPPON PAAKAARAIJINGU HIROSHIM
Nihon Parkerizing Hiroshima Works Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオンプレーティング法を用いて比較的残留
応力が少なく、従ってひび、割れ等の表面欠陥が少な
く、かつ分厚い硬質耐摩耗性表面処理層を施したAlな
いしAl系金属およびその製造法を提供する事。換言す
ればAl系金属について回転部その他の摺動部材用途を
開拓する事である。 【解決手段】 AlまたはAl系金属基材表面に、T
i層/TiN層の2層を施したもの。但し、Ti層厚さ
≧TiN層厚さとする。同基材表面にNi−P前処理
層/Ti層/TiN層の3層を施したもの。,およ
びの一部イオンプレーティング法を含むめっき法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐摩耗性表面処理A
lないしAl系金属とその製造法に関し、より詳しくは
比較的厚い硬質高耐摩耗性表面処理層を付与した用途の
広いAlないしAl系金属とその製造法に関する。
【0002】
【従来技術と課題】従来、航空機、車輌、各種産業機
械、電気製品およびこれらの部品等には、主として軽量
化の目的でAlまたはAl系金属が多用されて来たが、
なおAlはその耐摩耗性がFe系金属等に比較して著し
く劣るため、用途の拡大が限られて来た。また素材およ
び加工コスト、溶接等の接合性についても他の金属に比
して劣る場合が少なくなく、必ずしも右上りに用途拡大
を辿っていないのが実情である。また、MgないしMg
系金属も一部に使用されているが耐食性その他について
なお問題が多い。
【0003】しかし、最近の主として自動車部品、航空
宇宙機器部品、精密機器部品等において、軽量化、低慣
性質量化に伴う省エネ、高性能化の要請が強く、表面処
理技術の改良によってAlを摺動部にも積極的に採用し
てゆこうとする気運が盛んとなっている。
【0004】具体的には、これらの対策としてアルマイ
ト処理、無電解Ni−Pめっきもしくは電解Ni−Pめ
っき等が行われているが、PVDやプラズマCVD等も
行われている。これは従来の湿式めっき法ではHVが約
1500以上もの要求硬度の硬質耐摩耗性表面処理が困
難であるためである。
【0005】例えばイオンプレーティング法によって
200℃以下でAl合金に施すCrN被覆(特開平4−
141575)や、加熱したMgまたはMg合金表面
にイオンプレーティング法によってAl被覆する方法
(特開平4−254576)等が提案されている。
【0006】しかしは従来の直接イオンプレーティン
グ法による薄層表面処理であり、耐摩耗性の向上は一応
認められるが、現実に摺動部材としては使用困難であ
り、用途が限定されるものであった。は耐食性に優れ
たピンホールの少ないAl−Mg拡散層が得られるもの
であるが、耐摩耗性については評価されていない。
【0007】以上のように従前の湿式めっき法のみによ
っては硬質(Hv≧1500程度)の耐摩耗性被覆が得
られず、かつ基材がAl等の軽金属にあっては、アルカ
リクリーニングや酸洗、水洗等によって安定した基材
(活性)素表面が得がたかった為に、敢えてそれらの可
能な(基材表面がイオンボンバードメントによって清浄
化され活性化される。)イオンプレーティングを含むP
VD法が採用されたわけである。
【0008】しかし、一般のPVD,CVDの中では比
較的低温(約200℃以下)のイオンプレーティング法
によって得られる高硬度、高耐摩耗性のセラミックス層
は、従来、熱応力や残留応力による変形、ひびまたは割
れの発生が不可避であった。
【0009】ここに表面処理層に残留応力が生じる根拠
は、次のように考えられている。
【0010】「一般にスパッタリング、イオンプレーテ
ィング、イオン注入などの方法でイオンや原子を高速で
基板に打ちつけると、基板表面に形成された膜内に原子
が侵入型に注入される。これは体積膨脹をもたらすが、
基板に拘束される為に膜には残留圧縮応力が発生する。
【0011】更に雰囲気ガスが薄膜に不純物として取り
込まれたり、基板物質が膜内に拡散することによって残
留応力が生じる。また、膜の表面が酸化される事によっ
て残留応力が生じる。」(須藤一著 残留応力とゆがみ
1988年内田老鶴圃刊)そこで本発明者等はTiま
たはNi−P前処理層の上に比較的厚膜の耐摩耗性Ti
N層をイオンプレーティング法によってAlないしAl
系金属に施す事により、例えばギア、シリンダ内壁、回
転軸等の各種摺動部材として使用可能な製品素材が得ら
れる事を知り、鋭意実験研究の結果、本発明に到達し
た。
【0012】
【発明の目的】本発明の目的は、比較的残留応力が少な
く、従ってひび、割れ等の表面欠陥が少なく、かつ分厚
い硬質耐摩耗性表面処理層を施したAlないしAl系金
属およびその製造法を提供するにある。
【0013】本発明の他の目的は、表面歪の少ない硬質
の耐摩耗性表面処理を施したAlないしAl系金属とそ
の製造法を提供する事である。
【0014】
【発明の構成】本発明により、下層にTi層、上層にT
iN層を備え、かつ下層のTi層厚さが上層のTiN層
厚さ以上である事を特徴とする耐摩耗性表面処理Alな
いしAl系金属(請求項1)、Ti層厚さが0.1〜1
0μm、TiN層厚さが0.1〜8μmの範囲である請
求項1に記載の耐摩耗性表面処理AlないしAl系金属
(請求項2)、表面処理層形成手段が、バイアス電圧;
0〜−100V、TiN層表面における反応ガス圧;
(1〜9)×10−4Torr.であるイオンプレーテ
ィング法である請求項1ないし2に記載の耐摩耗性表面
処理AlないしAl系金属の製造法(請求項3)、基材
表面にNi−P前処理層(第1層)、その上にTi層
(第2層)、TiN層(第3層)を順に備える耐摩耗性
表面処理AlないしAl系金属(請求項4)、Ni−P
前処理層(第1層)厚さが5〜100μm、Ti層(第
2層)厚さが0.01〜1μm、TiN層(第3層)厚
さが0.1〜8μmである請求項4に記載の耐摩耗性表
面処理AlないしAl系金属(請求項5)およびNi−
P前処理層(第1層)の表面処理層形成手段が湿式無電
解めっき法または湿式電解めっき法であり、Ti層(第
2層)とTiN層(第3層)の表面処理層形成手段がバ
イアス電圧;0〜−100V、TiN層表面における反
応ガス圧;(1〜9)×10−4Torr.のイオンプ
レーティング法である請求項4ないし5に記載の耐摩耗
性表面処理AlないしAl系金属の製造法(請求項6)
が提供される。
【0015】以下に本発明を詳細に説明する。
【0016】従来、このような比較的軟質のAl基材の
表面を硬化して耐摩耗性を上げる際、直接Al基材にT
iN層を施すのでは膜中界面および界面付近に残留応力
の発生を避けられず、TiN層とAl基材との間に歪み
が生じて、基材の変形や膜のヒビ、割れ、剥離を生じる
が、本発明者等は種々実験および考察の結果、TiN層
の下層に金属Ti層もしくはNi−P前処理層(第1
層)と金属Ti層(第2層)を施すと残留応力の緩和に
有効である事を見出だした。
【0017】これらのTiN層の下層であるTi層ない
しNi−P前処理層+Ti層はAl基材よりは硬度が高
く、かつ表層のTiN層よりも残留応力が少ないという
性質がある。
【0018】そこで単に表層のTiN層の厚みを厚くす
るよりも、むしろ下層のTiまたはNi−P層+Ti層
の厚みを厚くすれば健全なTiN層が上層に形成され全
体としての耐摩耗性を飛躍的に向上させ得る事が判明し
た。
【0019】Ti層はTiN層のイオンプレーティング
成膜の直前(Nガス導入の直前)に真空チャンバー中
で容易に形成されるので、請求項1の発明は実施容易で
ある。
【0020】そして、その耐摩耗性向上効果は後述する
実施例1〜3のように顕著である。この場合、Ti層厚
さは0.1〜10μmが望ましい。限定理由は、少なく
とも0.1μmに達しないと前記の残留応力緩和効果が
認められず、10μmを超えると成膜手段がイオンプレ
ーテング法であるため、基材の昇温が激しくなり、基材
の軟化、耐力低下が生じる恐れがあるからである。また
TiN層厚さは0.1〜8μmの範囲が望ましい。その
限定理由は、TiN層厚さは少なくとも0.1μmに達
しないと、耐摩耗性の向上が保証出来ないからであり、
8μmを超えると、前記Ti層の場合と同様に基材の昇
温、残留応力の増大、コスト的に不利となり、かつ下層
のTi層による残留応力緩和能力を超えてしまうからで
ある。また請求項4に記載のNi−P層+Ti層+Ti
N層の3層構成ではNi−P層を主としてて湿式電解め
っき法によって施すのでめっき層厚さのコントロールが
容易であり、Ti層をイオンプレーティング法で施すの
に比して極めて容易に低コストで実施可能である。
【0021】この場合、第2層のTi層は第3層のTi
N層との密着性を確保するためにのみ重要であるから、
余りめっき厚さを大きくする必要はない。
【0022】すなわちTi層厚さは0.01〜1μmあ
ればよい。その限定理由はTi層が0.01μmに達し
ないとTiN層の密着性を保証出来ないからであり、1
μmを超えるとその効果が飽和し、コスト的に不利とな
るからである。 <基材>本発明に用いられる基材金属はJIS区分純ア
ルミニウム(AA規格1000シリーズ)、同耐食アル
ミニウム合金(AA規格3000,5000,6000
シリーズ)、同高力アルミニウム合金(AA7000,
2000,4000シリーズ)のすべてを含み、更にS
AP(焼結アルミ粉)やホイスカ等で強化した強化複合
アルミ材(FRM)等を含む。
【0023】就中、純アルミ(AA規格1000シリー
ズ)はAl純度が高いので化学的、電気化学的には扱い
易いが、一方で材質が軟かく、元来摺動部材の基材とし
ては適さなかった。 <Ni−P前処理層>Ni−P前処理層(第1層)はA
l基材と後述するTi層(第2層)との間に施す湿式め
っき法による硬質ベース層であって、より上層のTi層
およびTiN層(第3層)と基材との間の熱応力、緩和
層としても機能する。 <Ni−P層のめっき方法>第1層のめっき前、NaO
H等のアルカリ脱脂、硝酸等の酸洗、水洗、グルコン酸
ナトリウム等によるエッチング、Zn置換の前処理を行
う。Al基材の上に施すNi−P合金めっき法は、無電
解Ni−P合金めっき法、または、めっき量を制御しや
すい電解Ni−P合金めっき法のどちらであってもよ
い。
【0024】無電解Ni−Pめっき法において用いられ
る浴としては次亜リン酸塩を還元剤とする酸性浴が一般
的である。この酸性浴の浴組成は、硫酸ニッケル20〜
50g/l、塩化ニッケル15〜30g/l、次亜リン
酸ナトリウム20〜50g/l、更に添加剤として酢酸
ナトリウムとコハク酸、クエン酸、リンゴ酸もしくはそ
れらのナトリウム塩等の有機添加剤を含む。
【0025】浴温は、80〜95℃の比較的高温が採用
される。PHは4.3〜5.5の範囲である。また、N
i−P合金めっき層中のPは、3〜15重量%、望まし
くは5〜12重量%の範囲が好適に採用される。
【0026】一方、電解Ni−Pめっき法におけるめっ
き浴は以下の通りである。
【0027】本発明を工業的に実施する場合、無電解N
i−P合金めっきよりも短時間で所定のめっき厚にめっ
きが可能な電解Ni−P合金めっき法の方が有利であ
る。
【0028】電解Ni−P合金めっきの工業的な浴とし
ては、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、を主体とした浴も
しくはスルファミン酸ニッケル浴にPの供給源として亜
リン酸、リン酸、次亜リン酸、及び/もしくは亜リン酸
塩、リン酸塩、次亜リン酸塩等を添加した浴が通常用い
られる。
【0029】硫酸ニッケル、塩化ニッケルを主体とした
代表的なめっき浴は、例えば硫酸ニッケル100〜35
0g/l、塩化ニッケル10〜50g/lに、亜リン酸
5〜40g/lあるいは更にリン酸30〜50cc/l
を添加したものである。。この浴で浴温50〜70℃、
PH0.5〜1.5において電流密度3〜15A/dm
の陰極電解処理を行う。
【0030】スルファミン酸塩浴の例としては、特公昭
58−48038号公報等に記載されている次のものが
ある。
【0031】すなわち、スルファミン酸ニッケル200
〜800g/l、塩化ニッケル5〜20g/lほう酸3
0〜60g/lに、P供給源として次亜リン酸ナトリウ
ム0.05〜20g/lまたは亜リン酸ナトリウム0.
05〜20g/lを含む浴である。この浴を用いて行わ
れる陰極電解処理条件は、浴温50〜70℃、PH5〜
5.5、電流密度10〜100A/dmである。
【0032】なお、電解Ni−P合金めっきの陰極析出
効率が低いため、浴中で可溶性Niアノードから溶解す
るニッケルイオンが増加する。更には、Pの供給源とし
て添加する亜リン酸、次亜リン酸が陽極において酸化さ
れてリン酸となり遊離酸濃度が上昇する。従って浴組成
及びPHの変動をきたし、適性めっき条件から外れる傾
向がある。これを防止するため、アノード面積を陰極面
積に対し、適当に小さくする必要がある。
【0033】電解Ni−P合金めっきのめっき付着量に
ついては無電解Ni−P合金めっきにて記述した範囲と
同一である。
【0034】また、めっきの前処理法としては、無電解
Ni−P合金めっきで述べたのと同様な方法がとられ
る。なお、めっき量は厚さ5〜100μmである。厚さ
5μmに達しないと、Ni−P前処理層による効果(硬
質化.応力緩和)が認められず100μmを超えると効
果が飽和して不経済となるからである。 <Ti層>Ti層はTiN層と共にイオンプレーティン
グ法で施される。Ti層は上層のTiN層よりも軟質
(約HV140)であり、内部応力も少ない。従って熱
応力緩和層として機能する。また第1層にNi−P前処
理層を施した場合、このTi層はTiN層とNiP層と
の密着性を増す機能を果たす。またNiP層と共に硬質
層としてAl基材耐摩耗性を向上させる。
【0035】本発明ではTi層の厚みは0.1〜10μ
mとした。下限値の方は0.1μmに達しないと応力緩
和向上という本発明効果が保証出来ないからであり、上
限値は10μmを超えると加熱によって基材に生じる熱
歪が著しく大きくなり、それが耐摩耗性を悪くする傾向
があるからである。 <TiN層>TiN層はセラミック皮膜の1種であっ
て、硬度HVが2000〜2400とCrNやAl
層と同等の高い硬度を示し、耐摩耗性の高い金色の色
調を持った皮膜層である。
【0036】工具、金型、もしくはピニオンシャフト、
ピストリング等の自動車部品の耐摩耗性表面処理として
用いられている。
【0037】しかし、従来はAl基材にTiN層が施さ
れた例は少なく、例えあっても装飾目的が主で、摺動部
材に用いられる事はなかった。いずれにせよ、比較的分
厚いTi層の上にTiN層を施した例は本発明者の知る
限りにおいて存在しなかった。
【0038】本発明において、TiN層の厚み範囲を
0.1〜8μmとした理由は次の通りである。すなわ
ち、下限値0.1μmに達しないと耐摩耗性向上を保証
出来ないからであり、また上限値8μmを超えると層自
体の密着性が保てなくなるからである。
【0039】ここで、本発明の作用を考察すると次の通
りである。
【0040】図2は、TiN,Ti,Ni−P,Alの
機械的性質(硬度、内部応力、ヤング率)を示すグラフ
である。図8において、硬度はTiN>Ni−P>Ti
>Alとなっており、請求項4におけるNi−P前処理
層や請求項1における下地Ti層が、TiN層程の硬さ
はないもののAl素材よりは硬いため硬化層を厚くする
役目を果たしており、これにより比較的高い荷重におい
ても優れた耐摩耗性を得ることが出来るものと考えられ
る。また、内部応力はTiN>Ti>Ni−P>Alと
なっており、請求項4におけるNi−P前処理層や請求
項1における下地Ti層は、TiN層に比べて内部応力
の値が小さいため、厚く成膜しても内部応力の増大によ
る密着性への悪影響が少なく、硬化層を厚くする手段と
して最適であると考えられる。ただし、請求項1におけ
る下地Ti層を厚くすると成膜時間の増大に伴う基材温
度の上昇によってAl基材に軟化や変形といった悪影響
が出るため、本発明においては下地Ti層の膜厚は10
μm以下が好適に採用でき、それ以上の硬化層を得たい
場合には請求項4のNi−P下地処理層を施すことが望
ましい。また、ヤング率はTiN>N−P>Ti>Al
となっており、同じ力が加わった場合、Al基材が一番
伸びやすくTiN層が一番伸びにくい事を示している。
そしてTiやNi−Pはその中間である。この事によ
り、TiN層を直接Al基材に成膜したり、あるいは下
地Ti層が比較的薄い場合には、TiN層は熱応力によ
るAl基材の伸びに追従しきれずに割れや剥離を生じる
が、請求項1および4のように伸びがTiN層より大き
くAl基材よりも少ない層である下地Ti層やNi−P
前処理層を比較的厚く施すことによってこの伸びの差を
緩和し、割れや剥離を防ぎ、密着性の良い膜を得ること
によって全体として優れた耐摩耗性パホーマンスを得る
ことができると考えられる。 <Ti層、TiN層のイオンプレーティング法>本発明
におけるイオンプレーティング法とは、真空チャンバー
中で蒸発源としてTiを使用し、電子銃から電子線を照
射してTi加熱、蒸発させ、このTi蒸気をイオン化電
極によってイオン化して、例えばTiとし、これをA
l基材に付加したバイアス電圧(−)によって加速し
て、ターゲットであるAl基材に射突させて成膜するプ
ロセスである。なお、前処理としてイオンプレーティン
グの前に低圧Arガス雰囲気をグロー放電によってプラ
ズマ化して状態のAr(Ar)を射突させるイオンボ
ンバードメントによって表面の自然酸化膜を予め除去し
ておく事は云う迄もない。
【0041】図6にイオンプレーティング装置の概念図
を示す。図6において、1は真空チャンバー、2は排気
口、3はガスノズル、4は基材、5はTi塊、10はイ
オン化電極、15はアース、20は電子銃である。
【0042】イオンプレーティングプロセスは、次の順
に行う。 (1)基材およびTi基材を図1のように定位置に配置
して真空引きをし、6×10−5Torr.とする。 (2)Arガスをガスノズル5から導入して3×10
−2Torr.とする。Al基材20と真空チャンバー
1との間に−400Vのバイアス電圧をかけ、Ar
ンバードメントによりAl基材表面の酸化膜を取り除
く。 (3)Arガスを排気し、再び6×10−5Torrま
で真空引きする。 (4)電子銃7に420mAの電流を流し、Ti金属を
蒸発させる。 (5)Ti金属蒸気をイオン化させるためにイオン電極
に30Vを付加し、Al基材にバイアス電圧−50Vを
付加してそのイオンを加速させる。Ti金属蒸気をイオ
ン化する。 (6)イオン化したTi(Ti)はバイアス電圧によ
ってAl基材に対して加速され、Al基材表面に射突
し、必要厚さのTi層が成膜される。 (7)次にガスノズル5よりNガスを導入し、真空チ
ャンバー内圧を8×10−4Torr.とする事によ
り、引き続きTiN層がAl基材のTiN層上に形成さ
れる。
【0043】
【発明の効果】本発明を実施する事により、前記目的の
すべてが達成される。
【0044】すなわち、耐摩耗性が著しく優れた表面処
理AlないしAl系金属が得られる軽量の摺動部材がも
たらされる。
【0045】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明する。 (実施例1)50×50mmの正方形で板厚4mmのA
1050板に、アセトンを使用して超音波洗滌による脱
脂を施し、イオンプレーティング装置にセットする。そ
して、イオンボンバードメントによる基材表面の自然酸
化膜除去を行った後、下記の条件で基材の片面にTiN
(1.5μm)の2層皮膜を成膜した。 (実施例2)実施例1に記載したものと同一の基材と前
処理を使用し、実施例1に記載した条件において、下地
Ti層成膜時間を30min.TiN層成膜時間を30
min.に変更して、下地Ti層厚さを3μm、TiN
(3μm)/Ti(3μm)の2層皮膜を成膜した。 (実施例3)実施例1に記載したものと同一の基材と前
処理を使用し、実施例1に記載した条件において、下地
Ti層成膜時間を100min.、TiN層成膜時間を
80min.に変更して、下地Ti層厚さを10μm、
TiN層厚さを8μmとし、TiN(8μm)/Ti
(10μm)の2層皮膜を成膜した。 (実施例4)実施例1に記載したものと同一の基材に、
アルカリ脱脂、酸洗滌、エッチング、亜鉛置換めっきを
施した後、下記の条件で下地第1層としてのNi−P合
金めっき皮膜を成膜した。
【0046】 無電解Ni−Pめっき条件 使用めっき液 奥野製薬工業株式会社製、トップニコロンTOM 浴中ニッケル濃度 6.7g/L 浴温 90℃ PH 4.5 下地第1層Ni−P層成膜時間 60min. 下地第1層Ni−P層厚さ 20μm めっきが終了した後、熱風乾燥して水分を除去し、更に
アセトンを使用して超音波洗滌による脱脂を施し、イオ
ンプレーティング装置にセットする。そして、実施例1
に記載した条件において、下地第2層としてのTi層成
膜時間を1min.、TiN層成膜時間を30min.
に変更して、下地第2層Ti層厚さを0.1μm、Ti
N層厚さを3μmとすることにより、TiN(3μm)
/Ti(0.1μm)/Ni−P(20μm)の3層皮
膜を成膜した。 (実施例5)実施例1に記載したものと同一の基材を使
用し、実施例4に記載したものと同一の前処理と条件で
下地第1層Ni−P合金皮膜を成膜した後、熱風乾燥し
て水分を除去し、さらにアセトンを使用して超音波洗滌
による脱脂を施し、イオンプレーティング装置にセット
する。そして、実施例1に記載した条件において、下地
第2層としてのTi層成膜時間を10min.、TiN
層成膜時間を30min.に変更して、下第2層Ti層
厚さを1μm、TiN層厚さを3μmとすることによ
り、TiN(3μm)/Ti(1μm)/NiP−P
(20μm)の3層皮膜を成膜した。 (実施例6)実施例1に記載したものと同一の基材を使
用し、実施例4に記載したものと同一の前処理を行なっ
た後、実施例4に記載した条件において、下地第1層N
i−P層成膜時間を300min.に変更して、下地第1
層Ni−P層厚さを100μmとしたものを、熱風乾燥
して水分を除去し、さらにアセトンを使用して超音波洗
滌による脱脂を施し、イオンプレーティング装置にセッ
トする。そして実施例1に記載した条件において、下地
第2層としてのTi層成膜時間を1min.、TiN層
成膜時間を30min.に変更して、下地第2層Ti層
厚さを0.1μm.TiN厚さを3μm.とすることに
より、TiN(3μm.)/Ti(0.1μm.)/N
i−P(100μm.)の3層皮膜を成膜した。 (実施例7)実施例1に記載したものと同一の基材を使
用し、実施例4に記載したものと同一の前処理を行なっ
た後、実施例4に記載した条件において、下地第1層N
i−P層成膜時間を15min.に変更して、下地第1
層Ni−P層厚さを5μm.としたものを、熱風乾燥し
て水分を除去し、さらにアセトンを使用して超音波洗滌
による脱脂を施し、イオンプレーティング装置にセット
する。そして実施例1に記載した条件において、下地第
2層としてのTi層成膜時間を1min.、TiN層成
膜時間を30min.に変更して、下地第2層Ti層厚
さを0.1μm.、TiN厚さを3μm.とすることに
より、TiN(3μm)/Ti(0.1μm)/Ni−
P(5μm)の3層皮膜を成膜した。
【0047】(比較例1)実施例1に記載したものと同
一の基材と前処理を使用し、実施例1に記載した条件に
おいて、下地Ti層成膜時間を10min.、Tin層
成膜時間を30min.に変更して、下地Ti層厚さを
1μm、TiN層厚さを3μmとし、TiN(3μm)
/Ti(1μm)の2層皮膜を成膜した。
【0048】(比較例2)実施例1に記載したものと同
一の基材と前処理を使用し、実施例1に記載した条件に
おいて、下地Ti層成膜時間を1min.、Tin層成
膜時間を30min.に変更して、下地Ti層厚さを
0.1μm、TiN層厚さを3μmとし、TiN(3μ
m)/Ti(0.1μm)の2層皮膜を成膜した。
【0049】(比較例3)実施例1に記載したものと同
一の基材と前処理を使用し、実施例1に記載した条件に
おいて、下地Ti層成膜を行なわず、TiN層成膜時間
を30min.に変更して、TiN層厚さを3μmと
し、TiN(3μm)の1層皮膜を成膜した。
【0050】(比較例4)実施例1に記載したものと同
一の基材を使用し、実施例4に記載したものと同一の前
処理と条件で下地Ni−P合金皮膜を成膜した後、熱風
乾燥して水分を除去し、さらにアセトンを使用して超音
波洗滌による脱脂を施し、イオンプレーティング装置に
セットする。そして、実施例1に記載した条件におい
て、下地Ti層成膜を行なわず、TiN層成膜時間を3
0min.に変更して、TiN層厚さを3μm、TiN
(3μm)/NiP−P(20μm)の2層皮膜を成膜
した。
【0051】(比較例5)比較例1に記載したものと同
一の基材を使用し、アルカリ脱脂、酸洗滌、エッチン
グ、スマット除去を施した後、下記の条件で硬質アルマ
イト皮膜を成膜した。 硬質アルマイト成膜条件 浴組成 15%硫酸 電流密度 2A/dm 浴温 0℃ 成膜時間 40min. 成膜厚さ 20μm (比較例6)実施例1に記載したものと同一の基材を使
用し、実施例4に記載したものと同一の前処理と条件
で、Ni−P合金めっき皮膜を成膜した。 (比較例7)実施例1に記載したものと同一の基材をそ
のまま表面処理を行なわないもの。
【0052】試験法 下記の方法で試験を行なった。 (1)耐摩耗性試験 スガ式耐摩耗試験機(図7)を用い、耐摩耗性試験を行
なった(図1〜3)図7はスガ式耐摩耗試験機の斜視
図、図1,2,3は耐摩耗試験結果を示すグラフであ
る。 (2)表面外観 目視による皮膜外観評価(図1,2)と、走査型電子顕
微鏡(以下SEMと略す。表面350倍、断面3,00
0倍)観察を行なった(図4)。ここに図4は実施例お
よび比較例の表面SEM写真である。 (3)膜質および密着性 図5は実施例および比較例の断面SEM写真である。図
1〜5により、以下のことが明らかである。 <耐摩耗性>図1より、下地Ti層の厚さがTiN層の
厚さ以上になると耐摩耗性が飛躍的に増大することがわ
かる。これは、TiN層とAl基材との熱応力は膜厚が
厚くなる程増大するため、下地Ti層による熱応力緩和
には、それだけ厚い下地Ti層が必要となり、下地Ti
層の膜厚がTiN層の膜厚以上になった場合に十分な熱
応力緩和が得られるためであると考えられる。このこと
によりTiN層/Tiの2層皮膜の場合、下地Ti層の
厚さをTiN層以上にする必要がある事がわかる。実施
例3が、実施例1および実施例2に比べると耐摩耗性が
劣るのは、膜厚を厚くするために成膜時間が長くなって
基材温度が上昇し、Al基材変形が生じたことと、内部
応力が大きくなり過ぎ、基材との密着性に悪影響が出た
ためであると考えられる。
【0053】図2より、比較例である純アルミニウム基
材およびNi−P皮膜や硬質アルマイトなどの既存のア
ルミニウム上表面処理に比べて、本発明による実施例の
耐摩耗性が非常に優れていることがわかる。但し、実施
例7のようにNi−P皮膜が5μmになると耐摩耗性は
若干低下した。このことにより、TiN/Ti/Ni−
Pの3層皮膜においては、下地第1層Ni−P層厚さが
5μmより薄くなると十分な耐摩耗性が得られないと思
われる。また、比較例4は、耐摩耗性は優れているが、
表面外観が悪いため実用には適さないと思われる。
【0054】図3より、実施例1、実施例2および実施
例3の耐摩耗性は非常に優れており、摩耗往復回数を増
やしてもほとんど摩耗していないことがわかるが、20
00DS(Double Stroke)にまで摩擦往
復回数を増やすと、実施例3が最も耐摩耗性が優れてい
ることが分かる。これにより、下地1層Ni−P層が厚
いほど耐摩耗性が良いことが分かるが、膜厚が100μ
mを超えると不経済であると考えられる。また、実施例
2は実施例1より耐摩耗性が僅かながらも劣ることか
ら、TiN/Ti/Ni−Pの3層皮膜においては、下
地第2層Ti層は厚膜である必要はなく、TiNとNi
−Pとの密着性確保のために必要最小限あればいいこと
がわかる。 <表面外観>図1および図4より、TiN/Tiの2層
皮膜においては、下地Ti層厚さがTiN層厚以上にな
ると、表面の割れが無くなって外観が向上することが分
かる。
【0055】図2および図4より、実施例4においては
表面の割れは全く見られず、外観は非常に綺麗な金色を
呈していた。 <膜質および密着性>図5より、実施例4のTiN/T
i/Ni−Pの3層皮膜や実施例2で示したTiN/T
iの2層皮膜は割れや変化が無い綺麗な多層膜になって
いる。しかし、比較例1〜3で示したように下地Ti層
の厚さが薄いか、あるいは存在しないとそれに従って、
基材に皮膜が大きくめり込み、皮膜自体もTiN層が界
面から細かく割れるようになるのがわかる。これは応力
によるAl基材の伸びにTiN層が追従できずに割れて
しまったものと考えられる。そして下地Ti層はAl基
材ほどは伸びないが、TiN層よりは伸びるため割れが
変形を抑えて綺麗な多層膜になると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2層処理実施例1〜3の目視による皮膜外観評
価と耐摩耗性を示すグラフ。
【図2】3層処理実施例4〜7の目視による皮膜外観評
価と耐摩耗性を示すグラフ。
【図3】2層または3層処理実施例の耐摩耗性を示すグ
ラフ。
【図4】実施例/比較例の表面SEM写真。
【図5】実施例/比較例の断面SEM写真。
【図6】イオンプレーティング装置の概念図。
【図7】スガ式帯摩耗試験機の斜視図。
【図8】各層皮膜の機械的性質と内部応力の関係を示す
グラフ。
【符号の説明】
1 真空チャンバー 2 排気口 3 ガスノズル 4 基材 5 Ti塊 10 イオン化電極 20 電子銃 15 アース 101 往復運動用モータ 102 摩擦回数検出部 103 高荷重用おもり 105 荷重目盛 106 荷重装置ロックレバー 107 試験片取付台 109 摩耗輪 112 摩耗回数設定器 113 電源スイッチ 119 摩耗回数表示器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下層にTi層、上層にTiN層を備え、か
    つ下層のTi層厚さが上層のTiN層厚さ以上である事
    を特徴とする耐摩耗性表面処理AlないしAl系金属。
  2. 【請求項2】Ti層厚さが0.1〜10μm、TiN層
    厚さが0.1〜8μmの範囲である請求項1に記載の耐
    摩耗性表面処理AlないしAl系金属。
  3. 【請求項3】表面処理層形成手段が、バイアス電圧;0
    〜−100V、TiN層表面における反応ガス圧;(1
    〜9)×10−4Torr.であるイオンプレーティン
    グ法である請求項1ないし2に記載の耐摩耗性表面処理
    AlないしAl系金属の製造法。
  4. 【請求項4】基材表面にNi−P前処理層(第1層)、
    その上にTi層(第2層)、TiN層(第3層)を順に
    備える耐摩耗性表面処理AlないしAl系金属。
  5. 【請求項5】Ni−P前処理層(第1層)厚さが5〜1
    00μm、Ti層(第2層)厚さが0.01〜1μm、
    TiN層(第3層)厚さが0.1〜8μmである請求項
    4に記載の耐摩耗性表面処理AlないしAl系金属。
  6. 【請求項6】Ni−P前処理層(第1層)の表面処理層
    形成手段が湿式無電解めっき法または湿式電解めっき法
    であり、Ti層(第2層)とTiN層(第3層)の表面
    処理層形成手段がバイアス電圧;0〜−100V、Ti
    N層表面における反応ガス圧;(1〜9)×10−4
    orr.のイオンプレーティング法である請求項4ない
    し5に記載の耐摩耗性表面処理AlないしAl系金属の
    製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013155420A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Nippon Piston Ring Co Ltd 摺動部材
CN106222610A (zh) * 2016-07-22 2016-12-14 广东工业大学 一种纳米复合硬质涂层及其制备方法

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