JPH07173635A - 金属の表面処理方法 - Google Patents
金属の表面処理方法Info
- Publication number
- JPH07173635A JPH07173635A JP5319302A JP31930293A JPH07173635A JP H07173635 A JPH07173635 A JP H07173635A JP 5319302 A JP5319302 A JP 5319302A JP 31930293 A JP31930293 A JP 31930293A JP H07173635 A JPH07173635 A JP H07173635A
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- Japan
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- alloy
- plated
- sprayed layer
- flame sprayed
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 マグネシウム合金又はチタン合金に対し、密
着性の良好なメッキ層を形成する金属の表面処理方法を
提供する。 【構成】 本発明はマグネシウム合金又はチタン合金に
表面処理を施す場合に、このマグネシウム合金又はチタ
ン合金の表面に、他の金属材料をプラズマ溶射して、前
記合金表面に溶射層2,4を形成し、この溶射層2,4
を下地層としてメッキ層3を形成することを特徴とする
金属の表面処理方法である。
着性の良好なメッキ層を形成する金属の表面処理方法を
提供する。 【構成】 本発明はマグネシウム合金又はチタン合金に
表面処理を施す場合に、このマグネシウム合金又はチタ
ン合金の表面に、他の金属材料をプラズマ溶射して、前
記合金表面に溶射層2,4を形成し、この溶射層2,4
を下地層としてメッキ層3を形成することを特徴とする
金属の表面処理方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマグネシウム合金、又は
チタン合金などにメッキを施す金属の表面処理方法に関
する。
チタン合金などにメッキを施す金属の表面処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】マグネシウム合金は比較的強度が高い
が、耐摩耗性や耐食性の点で問題があり、そのため該合
金からなる部材は表面処理を施して使用されることが多
い。従来、行われている表面処理法の一つとしてマグネ
シウム合金に直接、無電解ニッケルメッキを施したもの
が利用されている。また、チタン合金では耐摩耗性の向
上を目的として、チタン合金からなる部材の表面に、ニ
ッケルメッキなどを施すことが行われるが、メッキ層の
チタン合金表面に対する密着強さが低いため、前処理と
してショットブラストを施して、その密着強さを向上さ
せている。
が、耐摩耗性や耐食性の点で問題があり、そのため該合
金からなる部材は表面処理を施して使用されることが多
い。従来、行われている表面処理法の一つとしてマグネ
シウム合金に直接、無電解ニッケルメッキを施したもの
が利用されている。また、チタン合金では耐摩耗性の向
上を目的として、チタン合金からなる部材の表面に、ニ
ッケルメッキなどを施すことが行われるが、メッキ層の
チタン合金表面に対する密着強さが低いため、前処理と
してショットブラストを施して、その密着強さを向上さ
せている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マグネシウム合金は非
常に活性であり、これにメッキを施すことは困難であ
る。そのため従来の方法では前処理液として人体に有害
なクロム酸や、フッ酸などを用いるため、作業環境の悪
化や、廃液処理などの問題がある。また、前処理液にク
ロム酸やフッ酸を用いない場合には、マグネシウム合金
が処理中に溶解したり、メッキ層の密着強さが著しく低
くなるなどの問題点があった。さらにチタン合金に対す
るメッキでは、メッキ面に対するショットブラスト処理
によってその密着性の向上を意図しているが、必ずしも
十分なものではない。本発明は、前記事情に鑑みてなさ
れたもので、被メッキ金属とメッキ液との直接接触を避
けるようにして、前記問題点を解消した金属の表面処理
方法を提供することを目的とする。
常に活性であり、これにメッキを施すことは困難であ
る。そのため従来の方法では前処理液として人体に有害
なクロム酸や、フッ酸などを用いるため、作業環境の悪
化や、廃液処理などの問題がある。また、前処理液にク
ロム酸やフッ酸を用いない場合には、マグネシウム合金
が処理中に溶解したり、メッキ層の密着強さが著しく低
くなるなどの問題点があった。さらにチタン合金に対す
るメッキでは、メッキ面に対するショットブラスト処理
によってその密着性の向上を意図しているが、必ずしも
十分なものではない。本発明は、前記事情に鑑みてなさ
れたもので、被メッキ金属とメッキ液との直接接触を避
けるようにして、前記問題点を解消した金属の表面処理
方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に添い、本発明
はマグネシウム合金又はチタン合金に表面処理を施す場
合に、このマグネシウム合金又はチタン合金の表面に、
他の金属材料をプラズマ溶射して、前記合金表面に溶射
層を形成し、この溶射層を下地層としてメッキ層を形成
する金属の表面処理方法とすることによって前記課題を
解消した。 この方法によって、従来方法によるメッキ
処理が可能となった。
はマグネシウム合金又はチタン合金に表面処理を施す場
合に、このマグネシウム合金又はチタン合金の表面に、
他の金属材料をプラズマ溶射して、前記合金表面に溶射
層を形成し、この溶射層を下地層としてメッキ層を形成
する金属の表面処理方法とすることによって前記課題を
解消した。 この方法によって、従来方法によるメッキ
処理が可能となった。
【0005】本発明では、表面処理を施すマグネシウム
合金又はチタン合金からなる部材の表面に対し、下地層
としてプラズマ溶射によって鉄,アルミニウム並びにこ
れらの合金の層を形成する。このプラズマ溶射によって
形成する溶射層は、金属材料であればよく、特に限定し
ないが、従来、前処理に用いていたクロム酸,フッ酸等
の有害な物質を使用せずにメッキ処理が可能な材料を用
いることが望ましい。すなわち、これによって被メッキ
部材であるマグネシウム合金のような活性金属とメッキ
液との直接接触による両者の反応を防止することができ
る。また、溶射に用いる材料には、被メッキ部材の表面
の仕上がり精度を向上させるため、細かい溶射粉末を使
用することが好ましい。さらに溶射層表面を研磨、また
は逆電解をかけて表面を溶解するなどの方法によって面
粗さを減少、すなわち平滑にしてもよい。
合金又はチタン合金からなる部材の表面に対し、下地層
としてプラズマ溶射によって鉄,アルミニウム並びにこ
れらの合金の層を形成する。このプラズマ溶射によって
形成する溶射層は、金属材料であればよく、特に限定し
ないが、従来、前処理に用いていたクロム酸,フッ酸等
の有害な物質を使用せずにメッキ処理が可能な材料を用
いることが望ましい。すなわち、これによって被メッキ
部材であるマグネシウム合金のような活性金属とメッキ
液との直接接触による両者の反応を防止することができ
る。また、溶射に用いる材料には、被メッキ部材の表面
の仕上がり精度を向上させるため、細かい溶射粉末を使
用することが好ましい。さらに溶射層表面を研磨、また
は逆電解をかけて表面を溶解するなどの方法によって面
粗さを減少、すなわち平滑にしてもよい。
【0006】次に、密着性を改善するため、被メッキ部
材であるマグネシウム合金又はチタン合金に対し、これ
と合金層を形成する金属材料を用いて、これを第1層と
した溶射層を形成し、次に、この溶射層の上に前記の溶
射層を形成して第2層としてもよい。以上の処理を施し
てから、慣用のメッキ処理を施す。図1は、その例を示
し、被メッキ部材1(マグネシウム合金又はチタン合
金)に対し、溶射層2(鉄又はアルミニウム及びその合
金)を形成したあと、メッキ層3を形成した場合を断面
によって示す。図2は、被メッキ部材1に対し、密着性
改善のための溶射層4(第1層)を形成し、更にその表
面に溶射層2(第2層)を形成し、その溶射層2にメッ
キ層3を形成した場合を断面によって示す。
材であるマグネシウム合金又はチタン合金に対し、これ
と合金層を形成する金属材料を用いて、これを第1層と
した溶射層を形成し、次に、この溶射層の上に前記の溶
射層を形成して第2層としてもよい。以上の処理を施し
てから、慣用のメッキ処理を施す。図1は、その例を示
し、被メッキ部材1(マグネシウム合金又はチタン合
金)に対し、溶射層2(鉄又はアルミニウム及びその合
金)を形成したあと、メッキ層3を形成した場合を断面
によって示す。図2は、被メッキ部材1に対し、密着性
改善のための溶射層4(第1層)を形成し、更にその表
面に溶射層2(第2層)を形成し、その溶射層2にメッ
キ層3を形成した場合を断面によって示す。
【0007】
【実施例】被メッキ部材としてマグネシウム合金板(J
IS AZ92)を用いた。まずこの合金板をアセトン
で脱脂処理後、乾燥した。次に、この合金板の表面にア
ルミナグリッド(46メッシュ)を用いてショットブラ
スト処理を施し、合金板表面を粗面化した。この合金板
に純アルミニウム粉末を用いてプラズマ溶射を施し、純
アルミニウムの溶射層を形成した。次にこれにニッケル
メッキを施すため、この溶射層表面を軽く研磨したあ
と、アルカリ脱脂───水洗───亜鉛置換───水洗
───硝酸洗浄───水洗──亜鉛置換───水洗──
─ニッケルメッキ───の手順で処理した。この結果、
密着性の良好なメッキ層がえられた。なお、チタン合金
についても同様の処理によりニッケルメッキを施すこと
ができた。
IS AZ92)を用いた。まずこの合金板をアセトン
で脱脂処理後、乾燥した。次に、この合金板の表面にア
ルミナグリッド(46メッシュ)を用いてショットブラ
スト処理を施し、合金板表面を粗面化した。この合金板
に純アルミニウム粉末を用いてプラズマ溶射を施し、純
アルミニウムの溶射層を形成した。次にこれにニッケル
メッキを施すため、この溶射層表面を軽く研磨したあ
と、アルカリ脱脂───水洗───亜鉛置換───水洗
───硝酸洗浄───水洗──亜鉛置換───水洗──
─ニッケルメッキ───の手順で処理した。この結果、
密着性の良好なメッキ層がえられた。なお、チタン合金
についても同様の処理によりニッケルメッキを施すこと
ができた。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば活性なマグネシウム合金
又はチタン合金などに、従来技術によるメッキが適用で
きる。また、前処理にクロム酸,フッ酸などの有害な物
質を使用せずにメッキが可能となり、作業環境が改善さ
れ、廃液処理上からもコスト的に有利となった。また、
溶射層による密着性の向上処理により、メッキ層の密着
性が向上できた。
又はチタン合金などに、従来技術によるメッキが適用で
きる。また、前処理にクロム酸,フッ酸などの有害な物
質を使用せずにメッキが可能となり、作業環境が改善さ
れ、廃液処理上からもコスト的に有利となった。また、
溶射層による密着性の向上処理により、メッキ層の密着
性が向上できた。
【図1】本発明に係る表面処理方法の要領を説明する図
である。
である。
【図2】本発明に係る表面処理方法の要領で、他の実施
例について説明する図である。
例について説明する図である。
1 被メッキ部材 2 溶射層 3 メッキ層 4 溶射層
Claims (3)
- 【請求項1】 マグネシウム合金又はチタン合金に表面
処理を施す場合に、このマグネシウム合金又はチタン合
金の表面に、他の金属材料をプラズマ溶射して、前記合
金表面に溶射層を形成し、この溶射層を下地層としてメ
ッキ層を形成することを特徴とする金属の表面処理方
法。 - 【請求項2】 マグネシウム合金又はチタン合金に、前
記溶射層を形成するに先立って、前記合金と密着性が良
好で安定な他の金属の溶射層を形成してから前記溶射層
を形成することを特徴とする請求項1に記載の金属の表
面処理方法。 - 【請求項3】 プラズマ溶射する金属材料が鉄,アルミ
ニウム及びこれらの合金であることを特徴とする請求項
1に記載の金属の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5319302A JPH07173635A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 金属の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5319302A JPH07173635A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 金属の表面処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07173635A true JPH07173635A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=18108685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5319302A Pending JPH07173635A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 金属の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07173635A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003029508A1 (de) * | 2001-10-01 | 2003-04-10 | Alstom Technology Ltd | Metallische komponente mit schutzbeschichtung |
JP2005350730A (ja) * | 2004-06-10 | 2005-12-22 | Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology | 耐食性に優れたマグネシウム材 |
JP2007068017A (ja) * | 2005-09-01 | 2007-03-15 | Pioneer Electronic Corp | スピーカー装置用構成部材及びスピーカー装置 |
WO2011131757A1 (fr) | 2010-04-23 | 2011-10-27 | Commissariat à l'énergie atomique et aux énergies alternatives | Procédé de préparation d'un revêtement multicouche sur une surface d'un substrat par projection thermique |
CN102973342A (zh) * | 2012-12-08 | 2013-03-20 | 西北有色金属研究院 | 一种可降解镁合金介入支架的制备方法 |
-
1993
- 1993-12-20 JP JP5319302A patent/JPH07173635A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003029508A1 (de) * | 2001-10-01 | 2003-04-10 | Alstom Technology Ltd | Metallische komponente mit schutzbeschichtung |
US6673467B2 (en) | 2001-10-01 | 2004-01-06 | Alstom (Switzerland) Ltd | Metallic component with protective coating |
JP2005350730A (ja) * | 2004-06-10 | 2005-12-22 | Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology | 耐食性に優れたマグネシウム材 |
JP2007068017A (ja) * | 2005-09-01 | 2007-03-15 | Pioneer Electronic Corp | スピーカー装置用構成部材及びスピーカー装置 |
WO2011131757A1 (fr) | 2010-04-23 | 2011-10-27 | Commissariat à l'énergie atomique et aux énergies alternatives | Procédé de préparation d'un revêtement multicouche sur une surface d'un substrat par projection thermique |
CN102973342A (zh) * | 2012-12-08 | 2013-03-20 | 西北有色金属研究院 | 一种可降解镁合金介入支架的制备方法 |
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