JP2022058370A - 熱可塑性組成物、それから製造される成形品、ならびに自動車およびe&e用途におけるその使用 - Google Patents

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Abstract

【課題】PPAおよびPCTベースの組成物のものと比較して、改善された機械的特性の組合せを有し、特に、高い衝撃強さ及びブリスター形成に関する減少した感受性と組み合わせて、高い引張強度および高い破断点伸びの組合せを示す、強化熱可塑性組成物を提供する。【解決手段】(A)主にテトラメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミン、またはペンタメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンからなるジアミン、および主にテレフタル酸からなるジカルボン酸から誘導される繰り返し単位を含んでなり、少なくとも100ml/gのVNを有する半芳香族コポリアミドと、(B)強化剤とを含んでなる熱可塑性組成物とする。【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
本発明は、半芳香族コポリアミドおよび強化剤を含んでなる熱可塑性組成物に関する。また本発明は、熱可塑性組成物から製造されるプラスチック部品にも関する。さらに本発明は、熱可塑性組成物から製造される構造部品を含んでなる自動車車両および熱可塑性組成物から製造されるプラスチック部品を含んでなる電気アセンブリに関する。
強化熱可塑性組成物から製造されるプラスチック部品は、自動車用途において、ならびに電気および電子用途において広く使用されている。これらの用途のためのプラスチック部品において広く使用される材料は、強化熱可塑性組成物、すなわち、ポリエステルまたはポリアミドなどの熱可塑性ポリマーと強化剤とを含んでなる熱可塑性組成物である。そのようなポリマーの例は、PA-46などの脂肪族ポリアミド、テレフタル酸およびジアミンなどの芳香族モノマーを含んでなるモノマーをベースとする半結晶質半芳香族ポリアミド(PPA)、ならびにポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、テレフタル酸およびシクロヘキシレンジメタノールの重縮合から形成される熱可塑性ポリエステルである。最先端のPPAは、例えば、国際公開第2007085406A1号パンフレットに記載されている。PCTベースの組成物によって、例えば、衝撃調節剤を使用する場合、より高い伸長が達成可能であるが、しかし典型的に、類似のPPA組成物のものと比較して、引張強度はより低く、かつ耐衝撃性もより低いままである。破断点伸びを増加させるための典型的な解決策は、衝撃調節剤を使用することであるが、これによって典型的に引張強度が犠牲となる。逆もまた同様であり、例えば、強化剤の量を増加させることによって引張強度が増加し得るが、これによって一般に破断点伸びが犠牲となり、そしてさらにフロー特性の減少も導かれ得、それによって、他の問題の中でも、射出成形の間の型の不完全な充てんがもたらされ得る。
自動車分野において、金属部品をプラスチック材料によって置き換えるという体系的傾向がある。これは、エンジン部品およびエンジン付近の構造部品の金属置換を含む傾向がある。このような用途において、高い引張強度および耐衝撃性などの機械的特性を含む、いくつかの特性に関する必要条件は、より厳密となる。電子プラスチック部品の分野において、さらなる小型化への体系的傾向があり、それによって、より薄い部品、例えば、1mm以下の厚さを有する部分がもたらされる。同じくここでも、機械的特性、特に高い引張強度および高い破断点伸びの組合せに関する必要条件は、特にそれらの部分に関して、より重要になる。ここで、プラスチック部品は、しばしば、より薄い部分に対する担体として適切に部品を強化するために、より厚い厚さを有する部分を有する。表面実装電子部品のアセンブリを製造するプロセスにおいてそのような部品が使用され、プラスチック部品が、無鉛リフローはんだ付を含んでなるステップを受ける場合、ブリスターの発生(例えば、JEDEC MSL基準、すなわち、Moisture sensitivity levels from the Joint Electron Device Engineering Council(s)の基準を参照のこと)が避けられるべきである。ブリスター形成は、部品の外観のみならず、機械的完全性も悪化させる。ブリスター形成の回避は、一般に、より薄い厚さ(1mm未満)を有する部分よりも、より厚い厚さ(例えば、2~3mm)を有する部分に関して、より困難であるように思われる。
使用中の材料は、これらの必要条件に関するそれらの限界を有し、かつこれは、より良好な特性を有する材料の必要性を説明する。
したがって、本発明の目的は、引用された対応するPPAおよびPCTベースの組成物のものと比較して、改善された機械的特性の組合せを有し、より特に、高い衝撃強さと組み合わせて、高い引張強度および高い破断点伸びの組合せを示す、強化熱可塑性組成物を提供することである。
別の目的は、引用された対応するPPAおよびPCTベースの組成物のものと比較して、改善された機械的特性の組合せを有し、より特に、高い衝撃強さおよびブリスター形成に関する減少した感受性と組み合わせて、高い引張強度および高い破断点伸びの組合せを示す、強化熱可塑性組成物およびそれから製造される部品を提供することである。
この第1の目的は、(A)半芳香族コポリアミドおよび(B)強化剤を含んでなる、請求項1に記載の本発明による熱可塑性組成物によって達成される。
発明の特定の実施形態は、請求項1に記載の本発明による熱可塑性組成物から製造される、自動車およびE&E用途における使用のための構造部品に関する。
第2の目的は、(A)請求項1に記載の半芳香族コポリアミドおよび(B)強化剤を含んでなる組成物から製造される成形品を含んでなる電子デバイス用部品によって達成される。
その特定の実施形態は、無鉛はんだ付ステップを受けた、表面実装技術によって組み立てられる部品のアセンブリを含んでなる電子デバイスに関する。
ここで、半芳香族コポリアミド(成分A)は、ジアミンおよびジカルボン酸またはそれらの塩、またはそれらの混合物から誘導される繰り返し単位を含んでなり、
a.ジアミン(本明細書において、ジアミンおよび/またはその塩から誘導される繰り返し単位として理解される)は、80~100モル%のテトラメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、または80~100モル%のペンタメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、および0~20モル%の1種または複数種の他のジアミンからなる((モル%と呼ばれる)モル濃度%は、ジアミンの全モル量に対する);
b.ジカルボン酸(本明細書において、ジカルボン酸および/またはその塩から誘導される繰り返し単位として理解される)は、90~100モル%のテレフタル酸、0~10モル%の1種または複数種の他の芳香族ジカルボン酸、および0~2モル%の脂肪族ジカルボン酸からなる(モル%は、ジカルボン酸の全モル量に対する);
c.コポリアミドは、0~0.1モル%の分枝単位を含む、0~2モル%の他の単量体成分から誘導される繰り返し単位を含んでなる(モル%は、ジアミン、ジカルボン酸および他の単量体成分の全モル量に対する);ならびに
d.コポリアミドは、少なくとも100ml/gの粘度数(VN)を有する。
強化剤と組み合わせて前記コポリアミドを含んでなる、本発明による組成物の効果は、全3つの特性、すなわち、引張強度、破断点伸びおよび耐衝撃性の組合せが、同一または類似の強化剤パッケージを有する上記の他のポリマーをベースとする類似の材料と比較して改善されるということである。この効果が衝撃調節剤を使用せずに、または強化剤の量を変化させることなく得られるため、これは非常に驚くべきことである。
本発明による組成物中のコポリアミドは、少なくとも100ml/gの粘度数(VN)を有する。粘度数(VN)は、ここでは、硫酸中0.5重量%において、ISO 307、第4版による方法によって測定される。好ましくは、粘度数(VN)は、少なくとも110ml/g、より好ましくは、少なくとも120ml/gである。より高い粘度数(VN)の利点は、引張強度および破断点伸びの両方がさらに増加するということである。
本発明による組成物において使用される半芳香族コポリアミドは、存在するとしても低量の分枝成分を含んでなる、本質的に線形のコポリアミドである。一般に、高分子量ポリアミドの調製は、分枝形成剤の使用を伴うか、または重合の間に形成される分枝成分の結果として生じる。しばしば、ゲル化を防ぐために、モノアミンまたはモノカルボン酸などの単官能モノマーが分枝形成剤と一緒に使用される。半芳香族コポリアミドは、ジアミンおよびジカルボン酸またはそれらの塩またはそれらのいずれかの混合物から誘導される繰り返し単位を含んでなる。「それらの塩」という表現は、ジアミンの塩およびジカルボン酸の塩として理解される。「それらのいずれかの混合物」という表現は、ジアミンおよびその塩(ジアミンのいずれかの1種または複数種の塩)の混合物、ならびにジカルボン酸およびその塩(ジカルボン酸のいずれかの1種または複数種の塩)混合物として理解される。したがって、本発明による組成物中で使用される半芳香族コポリアミドは、存在するとしても低量の単官能モノマーによって調製されることが可能である。本発明において使用される半芳香族コポリアミドは、重合間に1に近いジアミン/ジカルボン酸(塩)比を保持しながら、固体塩成分および任意選択的にさらなる成分から出発する直接固体状態重合によって調製可能である。より高い粘度数(VN)は、より長い重合時間を利用することによって、かつ適切な重縮合触媒を使用することによって入手可能である。
固体塩成分は、ジアミンおよびジカルボン酸の塩である。固体塩成分は、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンおよびテレフタル酸の塩、例えば、テトラメチレンジアンモニウムテレフタレートおよびヘキサメチレンジアンモニウムテレフタレートおよび任意選択的にさらなる成分、またはペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンおよびテレフタル酸の塩、例えば、ペンタメチレンジアンモニウムテレフタレートおよびヘキサメチレンジアンモニウムテレフタレートおよび任意選択的にさらなる成分であり得る。
主にテトラメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンおよびテレフタル酸を含んでなり、したがって、主にテトラメチレンテレフタレート(4T)およびヘキサメチレンテレフタレート(6T)繰り返し単位を含んでなる半芳香族コポリアミドは、国際公開第200125311号パンフレットに記載されている。ここで、コポリアミドは、2ステッププロセスによって調製される。第1のステップにおいて、溶融物相が適用されるか、またはテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸の水溶液が調製され、加熱され、そしてフラッシュされて、プレポリマーの固体生成物の形成が得られ、それに続いて、第2のステップでは、プレポリマーがさらに重合され、コポリアミドが得られた。実施例において記載されるように、溶液方法によって得られたポリマーは、1.35および1.54の典型的なRSV数を有する。これらのポリアミドのVN数は、それぞれ、32ml/gおよび49ml/gである。他の条件または異なるプロセスを選択することによって、より高い相対粘度(90ml/gのVNに対応して、例えば、2より高い)を得ることが可能であることが記載されているが、このような条件の指示は与えられていない。さらに、国際公開第200125311号パンフレットの修正実験は、2より十分に低いRSVを有するポリマーをもたらした。
国際公開第200125311A1号パンフレットにおいて、機械的特性が高温において良好に維持されるか、または組成物における種々の変化によって機械的特性が高温においてそれほど減少しないことが記載される。本発明者らは、50~90ml/g、より特に、70~90ml/gのVN範囲において、引張強度および破断点伸びに関する機械的特性はほとんど変化しないが、本発明による組成物によって、機械的特性における有意な改善があることを観察した。
ジアミンは、好ましくは、ジアミンの全モル量に対して、主要ジアミン成分として90~100モル%のテトラメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、または90~100モル%のペンタメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、および0~10モル%の1種または複数種の他のジアミンからなる。より好ましくは、主要ジアミン成分としてテトラメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物が使用されて、かつそれらの合計量は、ジアミンの全モル量に対して、95~100モル%の範囲であり、かつ1種または複数種の他のジアミンの量は0~5モル%の範囲である。低量の他のジアミンは、より良好な機械的特性が達成されるという利点を有する。
ここで、他のジアミンは、テトラメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンおよびテレフタル酸と一緒に、それぞれ、ペンタメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンおよびテレフタル酸と一緒に、共重合が可能であるいずれかのジアミンであることが可能である。そのような他のジアミンの種類および量は、望ましい高い機械的特性を維持するために適切に最適化される。テトラメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンおよびテレフタル酸と一緒に共重合が可能である適切なジアミンの例は、ペンタメチレンジアミンおよび線形脂肪族ジアミンH2N(CH2)xNH2(x=7~24)である。ペンタメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンおよびテレフタル酸と一緒に共重合が可能である適切なジアミンの例は、テトラメチレンジアミンおよび線形脂肪族ジアミンH2N(CH2)xNH2(x=7~24)である。主要ジアミン成分の2種の混合物のいずれかと一緒に共重合され得るさらなる他のジアミンとしては、芳香族ジアミン、脂環式ジアミンおよび分枝ジアミンが含まれる。その例は、メタキシリレン(metaxylylene)ジアミン、イソホロンジアミン、2-メチルペンタメチレンジアミンおよびトリメチルヘキサメチレンジアミンである。芳香族ジアミン、脂環式ジアミンおよび分枝ジアミンは、好ましくは、使用されるとしても5モル%未満、好ましくは、0~3モル%の合計量で使用される。
本発明による熱可塑性組成物において、ジアミンは、好ましくは、主要ジアミン成分としてテトラメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンを含んでなる。ここで、ジアミンは、15:85~70:30の範囲、好ましくは、20:80~60:40の範囲、より好ましくは、30:70~50:50の範囲のモル比でテトラメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンを適切に含んでなる。その利点は、組成物がより良好な溶融加工も示すということである。
同様に、本発明による熱可塑性組成物中のコポリアミドは、15:85~70:30の範囲、好ましくは、20:80~60:40の範囲、より好ましくは、30:70~50:50の範囲のモル比でテトラメチレンテレフタルアミド単位(4T)およびヘキサメチレンテレフタルアミド単位(6T)を含んでなる。
コポリアミド中の芳香族ジカルボキシル酸は、主にテレフタル酸を含んでなる。好ましくは、芳香族ジカルボン酸は、ジカルボン酸の全モル量に対して、少なくとも95モル%、好ましくは、98~100モル%のテレフタル酸を含んでなる。その効果は、破断点伸びが良好なレベルに残りながら、組成物が高温でより高い剛性を有するということである。
本発明の別の好ましい実施形態において、芳香族ジカルボン酸は、ジカルボン酸の全モル量に対して、少なくとも95~100モル%のテレフタル酸、0~5モル%の1種または複数種の他の芳香族ジカルボン酸および0~1モル%の脂肪族ジカルボン酸を含んでなる。
さらなる好ましい実施形態において、コポリアミドは、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸および他のモノマーの全量に対して、95~100モル%のテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンおよびテレフタル酸および0~5モル%の他のモノマーから誘導される繰り返し単位からなる。
本発明による熱可塑性組成物は、適切に、組成物の全重量に対する重量パーセント(重量%)で、
(A)30~90重量%の半芳香族コポリアミド、および
(B)10~70重量%の強化剤
を含んでなる。
好ましくは、熱可塑性組成物は、組成物の全重量に対する重量パーセント(重量%)で、
(A)40~80重量%の半芳香族コポリアミド、および
(B)20~60重量%の強化剤
を含んでなる。
組成物中の強化剤は、熱可塑性ポリマー組成物を強化するために使用されるいずれかの通常の充てん剤または繊維でもあり得る。ここでは、広範囲の繊維および充てん剤が使用されてよい。そのような充てん剤の例としては、限定されないが、シリカ、メタシリケート、アルミナ、タルク、珪藻土、粘土、カオリン、石英、ガラス、雲母、二酸化チタン、二硫化モリブデン、石膏、酸化鉄、酸化亜鉛、粉末ポリテトラフルオロエチレン、モンモリロナイト、炭酸カルシウム、ガラス粉末およびガラスビーズが含まれる。強化性繊維に関しては、例えば、芳香族繊維ならびに無機繊維が使用されてよい。好ましくは、無機繊維が使用される。その例は、ガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、セラミック繊維ならびにウォラストナイトおよびチタン酸カリウムのウイスカである。
好ましくは、強化剤は、ガラス繊維または炭素繊維またはそれらの組合せを含んでなるか、またはそれらからなる。より好ましくは、ガラス繊維が使用される。これらのガラス繊維は、様々な組成および形状のものであり得、例えば、S-ガラス、E-ガラスおよび玄武岩ガラス、ならびに丸型ガラスおよび平面ガラス繊維であってよい。
本発明の一実施形態において、組成物は、組成物の全重量に対する重量パーセント(重量%)で、
(A)30~90重量%、好ましくは、40~80重量%の本発明による半芳香族コポリアミド、および
(B)10~70重量%、好ましくは、20~60重量%の無機充てん剤または無機繊維またはそれらの組合せ
を含んでなるか、またはそれらからなる。
本発明の別の実施形態において、組成物は、組成物の全重量に対する重量パーセント(重量%)で、
(A)30~90重量%、好ましくは、40~80重量%の本発明による半芳香族コポリアミド、および
(B)10~70重量%、好ましくは、20~60重量%のガラス繊維または炭素繊維またはそれらの組合せ
を含んでなるか、またはそれらからなる。
本発明による熱可塑性組成物は、コポリアミドおよび強化性充てん剤の次に、任意選択的に1種または複数種のさらなる成分を含有し得る。適切に、そのようなさらなる成分は、通常の添加剤、例えば、安定剤、着色剤、加工助剤、例えば、離型剤および潤滑油、耐衝撃性および難燃性を改善するための試剤、から選択される。コポリアミドを含有するこの熱可塑性組成物は、任意選択的に、ポリアミド以外のポリマーも含有し得る。しかしながら、その量は、機械的特性を悪化させないために、好ましくは制限される。
適切に、1種または複数種のさらなる成分の量は、組成物の全重量に対して、0~30重量%、好ましくは、0~20重量%の範囲にある。他のポリマーの量は、適切に、組成物の全重量に対して、0~15重量%、好ましくは、0~10重量%、より好ましくは、0~5重量%の範囲にある。
本発明による熱可塑性組成物は、優れた機械的特性を有し、そしてそれは、様々な用途における、それから製造された成形品のより良好な性能に寄与する。好ましくは、組成物は、少なくとも200MPa、より好ましくは、少なくとも210MPaの引張強度(TS)、または少なくとも2.3%、より好ましくは、少なくとも2.5%の破断点伸び(EaB)、またはそれらのいずれかの組合せを有する。ここで、TSおよびEaBは、ISO 527タイプ1Aに順応し、かつ4mmの厚さを有する試験バー上で、5mm/分の引抜き速度において23℃でのISO 527/1による方法によって測定される。
本発明による熱可塑性組成物は、特に射出成形によって、溶融体から製品を形成するために著しく適切である。本発明によるプラスチック組成物を使用することによって得られる製品は、例えば、自動車部品ならびに電気および電子部品である。成形品は、有利に、自動車車両または電子デバイス用の構造部品、または電気アセンブリ用のプラスチック部品である。
自動車車両での使用のための構造部品の例は、エンジンマウント、ストラクチュアルオイルパン、シフトフォーク、トランスミッションブリッジ、サーマルマネージメントモジュール、クランクシャフトカバー、タイミングチェーンカバー、ベアリングケージである。
電子デバイスでの使用のための構造部品の例は、例えば、ラップトップおよび携帯電話用のハウジング、フレーム、ミドルフレームおよびスティフナーである。
特に、電気および電子部品での使用のための構造部品は、コネクター、端子板、ピンヘッダー、リードフレーム、スイッチ、リレー、コンデンサー、抵抗器、カメラモジュールである。
一般に、電子部品の一部としてのプラスチック部品は、無鉛リフローはんだ付プロセスによってプリント回路ボード(PCB)上に組み立てられる。
電気アセンブリ用のプラスチック部品の例は、自動車用途において使用されるコネクターなどのコネクター、コネクターおよび他の部品であり、これは、リフロープロセスを通して先導させなければならない。
本発明は、本発明またはそのいずれかの特定の実施形態または好ましい実施形態による熱可塑性組成物から製造される(本明細書において、それからなるものとして理解される)成形プラスチック部品にも関する。その利点は、上記熱可塑性組成物に関して説明されたものである。好ましくは、成形プラスチック部品は、自動車車両用の構造部品、または電気アセンブリ用のプラスチック部品、より好ましくは、少なくとも1.6mmの厚さを有する部分を有するプラスチック部品である。そのような後者の部品の利点は、それが、より厚い部分の存在にもかかわらず、鉛はんだ付プロセスにおいて改善されたブリスター形成抵抗を有するということである。
本発明は、本発明による構造部品を含んでなる自動車車両に関する。その効果は、上記の通り、改善された機械的特性である。さらなる利点は、衝撃調節剤を用いる場合と同様に、構造部品がなお高強度および高伸長を有しながら、高温機械的特性が悪化しないということである。
本発明は、本発明による組成物から製造される(本明細書において、それからなるものとして理解される)ハウジング、フレームまたはスティフナーを含んでなる電子デバイスに関する。電子デバイスは、例えば、ラップトップまたは携帯電話である。利点は、電子デバイスが、より良好な機械的特性および改善された耐衝撃性のため、ダメージに対してより良好に保護されるということである。
本発明は、さらに、本発明に従って製造されるプラスチック部品を含んでなる表面実装電子部品のアセンブリに関する。その利点は、プラスチック部品が、上記の通り、改善された機械的特性を有するということのみならず、改善されたブリスター形成性能も有するということである。この改善されたブリスター形成性能は、無鉛リフローはんだ付ステップを含んでなるアセンブリプロセスを受ける場合、より厚い厚さを有する部分を有するプラスチック部品に関して、特に重要である。
その好ましい実施形態は、プラスチック部品が少なくとも1.6mmの厚さを有する部分を有するアセンブリに関する。
本発明は、本発明またはそのいずれかの好ましい実施形態もしくは特定の実施形態によるプラスチック部品が無鉛リフローはんだ付を含んでなるステップを受ける、表面実装電子部品のアセンブリの製造プロセスにも関する。
本発明は、さらに次の実施例および比較実験によって説明される。
[試験方法]
[機械的試験]
引張強度、破断点伸びおよび引張弾性率の機械的特性は、ISO 527に従って、5mm/分の引抜き速度において23℃でISO 527/1による伸張試験において決定した。ここで、ISO 527タイプ1Aに順応し、かつ4mmの厚さを有する試験バーを使用した。
[リフローはんだ付条件下でのブリスター形成性能]
リフローはんだ付条件下でのブリスター形成性能に関して、予設定温度および湿度レベルの増湿キャビネット中で多数の試料を調整した。本発明による実施例に関して、次の条件調整を使用する:85℃および85%相対湿度(RH)において168時間。この条件調整は、気候チャンバー中で実行された。異なる時間間隔で、個々の試料(10のロット)をキャビネットから採取し、周囲条件において室温まですぐに冷却し、リフローオーブン中に置き、リフローはんだ付プロセスにおいて適用される温度条件を受けた。予備条件調整から出した後、1時間以内に試料をリフロープロフィールに先導される。いわゆる、Sonyリフロープロフィールが使用された。適用された典型的な温度プロフィールは、次の通りであった。最初に、平均1.5℃/秒の加熱ランプを用いて80秒後に140℃の温度に達するように試料を予熱して、その後、開始から160秒後に160℃の温度に達するように試料を徐々に加熱した。次いで、約6℃/秒の初期加熱ランプを用いて240秒後に220℃の温度に達するように、そして2℃/秒のより穏やかな加熱速度を用いて開始から290秒後に260℃(または270℃)の温度に達するように、試料を260℃または270℃まで加熱した(2つの異なる温度において、2つの異なる実験の組を実行した)。その後、試料を30秒で140℃まで冷却した。次いで、10個の試料をオーブンから取り出し、室温まで冷却し、そしてブリスターの存在に関して検査した。増湿キャビネット中でのそれぞれの条件期間に関して、ブリスターの出現を示す試料の割合を評価した。ブリスターを有する試料の割合を記録した。それぞれの厚さに関して、リフロープロセスは、最大温度として260℃および270℃の両方に対して別々にキャリブレーションされた。キャリブレーションは、プラスチック上ならびにPCB上の両方で熱電対を使用して実行された(PCBの温度が温度プロフィールに関して先導するプラスチック部品(コネクター)に非常に近い)。リフローは小プラークまたはコネクター上で実行可能であり、異なる厚さを有する異なる部品を使用することが可能である。温度は試料上およびPCB上で測定された。このプロセスは、260℃または270℃の両方の最高気温で実行可能であり、かつ条件調整の後1時間以内に実行されなければならない。リフローはんだ付の前の増湿条件は、85℃および85%のRH(相対湿度)において168時間であり、この条件調整は増湿チャンバー中で実行される。
[粘度数の決定]
測定は、ISO 307、第4版に従って実行された。測定用に予備乾燥したポリマー試料を使用した。その乾燥は、80℃において24時間、高減圧(すなわち、50mbar未満)下で実行した。相対粘度の決定は、25.00±0.05℃において、100mlの硫酸96.00±0.15%m/m溶媒中0.5グラムのポリマーの濃度で実行した。25℃において、SchottからのDIN-Ubbelohde(参照番号53020)を使用して、溶液(t)および溶媒(t)のフロー時間を測定した。
粘度数は次のように算出された。
Figure 2022058370000001

式中、
VN=粘度数(mL/g)
t=秒での試料溶液の平均フロー時間
=秒での溶媒の平均フロー時間
c=濃度、g/mL(=0,005)
である。
[原材料]
PCT ThermX CG033:射出成形用の30%ガラス繊維強化ポリシクロヘキシレン-ジメチレンテレフタレート(旧Ticona)
PCT+IM ThermX CGT033:射出成形用の30%ガラス繊維強化衝撃調節ポリシクロヘキシレンメチレンテレフタレート(旧Ticona)
PA-1 PA-4T/6T/46コポリマー(旧DSM)
他の材料
[PA-2(PA-4T/6Tコポリマー)の調製]
50リットルの回転式乾燥機に、15kgの4T/6T塩(39/61モル/モル)を装てんした。回転式乾燥機を50mbarまで排気して、そして窒素で充てんし、これを5回繰り返した。反応水を回転式乾燥機から出しながら、混合物を5時間で220℃の温度まで加熱し、その後、15時間で255℃まで加熱した。反応の間に低窒素パージを使用した。混合物を19時間で235℃まで冷却し、そして235℃に温度を保持しながら、650gの1,6-ヘキサメチレンジアミン、300gの1,4-ブタンジアミンおよび1.0kgの水の混合物を7時間かけて添加した。さらに29時間、235℃で混合物を反応させた。次いで、窒素流を増加させ、そして材料を室温まで冷却した。白色粉末が得られた。
[PA-3(PA-4T/6Tコポリマー)の調製]
50リットルの回転式乾燥機に、15kgの4T/6T塩(39/61)および0.015kgの次亜リン酸ナトリウム一水和物を装てんした。回転式乾燥機を50mbarまで排気して、そして窒素で充てんし、これらのステップを5回繰り返した。反応水を回転式乾燥機から出しながら、混合物を5時間で220℃の温度まで加熱し、その後、15時間で255℃まで加熱した。反応の間に低窒素パージを使用した。混合物を19時間で235℃まで冷却し、そして235℃に温度を保持しながら、650gの1,6-ヘキサメチレンジアミン、300gの1,4-ブタンジアミンおよび1.0kgの水の混合物を7時間かけて添加した。さらに29時間、235℃で混合物を反応させた。次いで、窒素流を増加させ、そして材料を室温まで冷却した。白色粉末としてポリマーが得られた。
[PA-4(PA-4T/6Tコポリマー)の調製]
冷却開始前の29時間の反応時間を39時間まで増加させたことを除き、PA-4の調製を繰り返した。白色粉末としてポリマーが得られた。
[コンパウンディング:ガラス繊維強化ポリアミド組成物の調製]
標準成形条件を利用して、30重量%のガラス繊維と組み合わせたPA-1、PA-2、PA-3およびPA-4をベースとするポリアミド組成物を二軸スクリュー押出機上で調製した。ここでは、押出溶融物の温度は、典型的に約350~360℃であった。溶融コンパウンディングの後、結果として生じる溶融物をストランドへと押出成形し、冷却し、そして顆粒状へと切断した。
[射出成形-機械的試験およびブリスター形成試験用の試験バーの調製]
射出成形品を製造するために、上記ポリアミド組成物を使用した。射出成形用に、次の条件を適用することによって、使用前に材料を予備乾燥させた:コポリアミドを0.02MPaの減圧下で150℃まで加熱し、そして窒素流を通過させながら、12時間、その温度および圧力に保持した。予備乾燥材料を、22mmのねじ直径を有するArburg5射出成形機上で射出成形した。ここでは、シリンダー壁の温度は345℃に設定され、そして型の温度は140℃に設定された。
機械的試験のための試験バーに関しては、ISO 527タイプ1Aに順応した型を使用した。試験バーの厚さは4mmであった。
リフローはんだ付条件下でのブリスター形成性能を試験するために、Campus UL射出型を使用する射出によって調製された試験バーを使用した。ここでは、さらなる試験のために必要とされる異なる厚さを有するCampus ULバーが調製された。
比較実験A~Dならびに実施例IおよびIIのための組成物、ならびに機械的特性に関する試験結果を表1にまとめる。リフローはんだ付シミュレーション試験におけるブリスター形成に関する結果を表2にまとめる。
Figure 2022058370000002
上記結果は、本発明による組成物(EX-IおよびEX-II)は、高い破断点伸び(EaB)を高い引張強度および高い衝撃強さと組み合わせることを示す。EaBは、はるかに高いTSおよびIRを有しながら、(衝撃調節PCTをベースとする)CE-Bのものに相当する。CE-C(PPA-1)およびCE-Dと比較して、EX-IおよびEX-IIは両方とも、より高いTS、EaBおよび衝撃強さを有する。より特に、EX-1の特性は、CE-Cのものよりはるかに良好であるが、これらの2種のコポリアミドの組成物は異なって、これらはほぼ同じ粘度数を有する。
Figure 2022058370000003
上記結果は、本発明による組成物(EX-IおよびEX-II)は、有意に改善したブリスター形成挙動を示し、かつ0~3.2mmの全厚さ範囲において、JEDEC必要要件(Sony profile Tmax 260℃/270℃;85℃/85%RHにおける168時間の条件調整後)に従うことを示す。これは、1.2mmの試料厚さより厚い全ての試験において不合格である比較実験CおよびBとは対照的である。Tmax270℃において実行される試験では、EX-Iのみが3.2mmの最高厚さにおいて臨界となるが、EX-IIは全範囲においてなお合格する。これらの条件下、CE-BおよびCE-Cは0.8mmより厚い厚さですでに不合格である。さらに、CE-Bはすでに部分溶融を示した。

本発明は、下記[1]~[16]を含む。
[1]
熱可塑性組成物であって、
(A)ジアミンおよびジカルボン酸またはそれらの塩またはそれらの混合物から誘導される繰り返し単位を含んでなる半芳香族コポリアミドであって、
a.前記ジアミンが、ジアミンの全モル量に対して、80~100モル%のテトラメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、または80~100モル%のペンタメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、および0~20モル%の1種または複数種の他のジアミンからなり、
b.前記ジカルボン酸が、ジカルボン酸の全モル量に対して、90~100モル%のテレフタル酸、0~10モル%の1種または複数種の他の芳香族ジカルボン酸、および0~2モル%の脂肪族ジカルボン酸からなり、
c.前記コポリアミドが、0~0.1モル%の分枝単位を含む、0~2モル%の他の単量体成分から誘導される繰り返し単位を含んでなり、前記モル%が、ジアミン、ジカルボン酸および他の単量体成分の全モル量に対し、
d.前記コポリアミドが、25℃で硫酸中0.5重量%において、ISO 307、第4版による方法によって測定される、少なくとも100ml/gの粘度数(VN)を有する、半芳香族コポリアミドと、
(B)強化剤と
を含んでなる、熱可塑性組成物。
[2]
前記ジアミンが、ジアミンの全モル量に対して、90~100モル%のテトラメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、または90~100モル%のペンタメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、および0~10モル%の1種または複数種の他のジアミンからなる、[1]に記載の熱可塑性組成物。
[3]
前記ジアミンが、15:85~70:30の範囲のモル比でテトラメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンを含んでなる、[1]または[2]に記載の熱可塑性組成物。
[4]
前記芳香族ジカルボン酸が、ジカルボン酸の全モルの量に対して、少なくとも95モル%のテレフタル酸を含んでなる、[1]~[3]のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
[5]
前記芳香族ジカルボン酸が、ジカルボン酸の全モルの量に対して、95~100モル%のテレフタル酸、0~5モル%の1種または複数種の他の芳香族ジカルボン酸、および0~1モル%の脂肪族ジカルボン酸からなる、[1]~[4]のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
[6]
前記コポリアミドが、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸および他のモノマーの全量に対して、95~100モル%のテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンおよびテレフタル酸、ならびに0~5モル%の1種または複数種の他のモノマーから誘導される繰り返し単位からなる、[1]~[5]のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
[7]
前記組成物が、
(A)30~90重量%の前記半芳香族コポリアミドと、
(B)10~70重量%の前記強化剤と
を含んでなり、重量パーセント(重量%)が前記組成物の全重量に対する、[1]~[6]のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
[8]
前記組成物が、
(A)30~90重量%の前記半芳香族コポリアミドと、
(B)10~70重量%のガラス繊維または炭素繊維またはそれらの組合せと
を含んでなり、重量パーセント(重量%)が前記組成物の全重量に対する、[1]~[6]のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
[9]
前記組成物が、1種または複数種のさらなる成分を含んでなる、[1]~[8]のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
[10]
前記粘度数が少なくとも110ml/gであるか、または引張強度が少なくとも200MPaであるか、または破断点伸び(EaB)が少なくとも2.3%であるか、またはそれらのいずれかの組合せであり、
-前記粘度数が、25℃で硫酸中0.5重量%において、ISO 307、第4版による前記方法によって測定され、かつ
-前記引張強度および破断点伸びが、ISO 527 タイプ1Aに順応し、かつ4mmの厚さを有する試験バー上で、5mm/分の引抜き速度において23℃でのISO527/1による方法によって測定される、[1]~[9]のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
[11]
[1]~[10]のいずれかに記載の熱可塑性組成物から製造される成形プラスチック部品。
[12]
前記成形品が、自動車車両用の構造部品または電気アセンブリ用のプラスチック部品である、[11]に記載の成形品。
[13]
[12]に記載の構造部品を含んでなる自動車車両。
[14]
[11]に記載のプラスチック部品を含む表面実装電子部品のアセンブリを含んでなる、電子デバイス。
[15]
前記プラスチック部品が、少なくとも1.6mmの厚さを有する少なくとも一部分を有する、[14]に記載の電子デバイス。
[16]
表面実装電子部品のアセンブリの製造方法であって、[12]に記載のプラスチック部品が、無鉛リフローはんだ付を含んでなるプロセスステップを受ける、方法。
本発明は、さらに次の実施例および比較実験によって説明される。

Claims (16)

  1. 熱可塑性組成物であって、
    (A)ジアミンおよびジカルボン酸またはそれらの塩またはそれらの混合物から誘導される繰り返し単位を含んでなる半芳香族コポリアミドであって、
    a.前記ジアミンが、ジアミンの全モル量に対して、80~100モル%のテトラメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、または80~100モル%のペンタメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、および0~20モル%の1種または複数種の他のジアミンからなり、
    b.前記ジカルボン酸が、ジカルボン酸の全モル量に対して、90~100モル%のテレフタル酸、0~10モル%の1種または複数種の他の芳香族ジカルボン酸、および0~2モル%の脂肪族ジカルボン酸からなり、
    c.前記コポリアミドが、0~0.1モル%の分枝単位を含む、0~2モル%の他の単量体成分から誘導される繰り返し単位を含んでなり、前記モル%が、ジアミン、ジカルボン酸および他の単量体成分の全モル量に対し、
    d.前記コポリアミドが、25℃で硫酸中0.5重量%において、ISO 307、第4版による方法によって測定される、少なくとも100ml/gの粘度数(VN)を有する、半芳香族コポリアミドと、
    (B)強化剤と
    を含んでなる、熱可塑性組成物。
  2. 前記ジアミンが、ジアミンの全モル量に対して、90~100モル%のテトラメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、または90~100モル%のペンタメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンとの混合物、および0~10モル%の1種または複数種の他のジアミンからなる、請求項1に記載の熱可塑性組成物。
  3. 前記ジアミンが、15:85~70:30の範囲のモル比でテトラメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンを含んでなる、請求項1または2に記載の熱可塑性組成物。
  4. 前記芳香族ジカルボン酸が、ジカルボン酸の全モルの量に対して、少なくとも95モル%のテレフタル酸を含んでなる、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
  5. 前記芳香族ジカルボン酸が、ジカルボン酸の全モルの量に対して、95~100モル%のテレフタル酸、0~5モル%の1種または複数種の他の芳香族ジカルボン酸、および0~1モル%の脂肪族ジカルボン酸からなる、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
  6. 前記コポリアミドが、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸および他のモノマーの全量に対して、95~100モル%のテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンおよびテレフタル酸、ならびに0~5モル%の1種または複数種の他のモノマーから誘導される繰り返し単位からなる、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
  7. 前記組成物が、
    (A)30~90重量%の前記半芳香族コポリアミドと、
    (B)10~70重量%の前記強化剤と
    を含んでなり、重量パーセント(重量%)が前記組成物の全重量に対する、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
  8. 前記組成物が、
    (A)30~90重量%の前記半芳香族コポリアミドと、
    (B)10~70重量%のガラス繊維または炭素繊維またはそれらの組合せと
    を含んでなり、重量パーセント(重量%)が前記組成物の全重量に対する、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
  9. 前記組成物が、1種または複数種のさらなる成分を含んでなる、請求項1~8のいずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
  10. 前記粘度数が少なくとも110ml/gであるか、または引張強度が少なくとも200MPaであるか、または破断点伸び(EaB)が少なくとも2.3%であるか、またはそれらのいずれかの組合せであり、
    -前記粘度数が、25℃で硫酸中0.5重量%において、ISO 307、第4版による前記方法によって測定され、かつ
    -前記引張強度および破断点伸びが、ISO 527 タイプ1Aに順応し、かつ4mmの厚さを有する試験バー上で、5mm/分の引抜き速度において23℃でのISO527/1による方法によって測定される、請求項1~9のいずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の熱可塑性組成物から製造される成形プラスチック部品。
  12. 前記成形品が、自動車車両用の構造部品または電気アセンブリ用のプラスチック部品である、請求項11に記載の成形品。
  13. 請求項12に記載の構造部品を含んでなる自動車車両。
  14. 請求項11に記載のプラスチック部品を含む表面実装電子部品のアセンブリを含んでなる、電子デバイス。
  15. 前記プラスチック部品が、少なくとも1.6mmの厚さを有する少なくとも一部分を有する、請求項14に記載の電子デバイス。
  16. 表面実装電子部品のアセンブリの製造方法であって、請求項12に記載のプラスチック部品が、無鉛リフローはんだ付を含んでなるプロセスステップを受ける、方法。

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