JP2022056692A - 固化材及び土壌の固化処理方法 - Google Patents

固化材及び土壌の固化処理方法 Download PDF

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隆人 野崎
Takahito Nozaki
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Abstract

【課題】固化改良土からの重金属類の溶出を抑制することができ、固化改良土のpHが強アルカリ性(例えば、pHが10を超えるもの)になることを防ぐことができ、かつ、固化改良土の強度(例えば、一軸圧縮強さ)を大きくすることができる固化材を提供する。【解決手段】セメント系固化材、及び、塩基性炭酸マグネシウムからなる固化材。セメント系固化材と塩基性炭酸マグネシウムの質量比(セメント系固化材/塩基性炭酸マグネシウム)は、好ましくは65/35~94/6である。上記固化材を、重金属類を含む土壌に添加して混合し、重金属類の溶出が抑制された固化改良土を得る土壌の固化処理方法。【選択図】なし

Description

本発明は、固化材及び土壌の固化処理方法に関する。
土壌の固化処理方法として、土壌にセメント等の固化材を添加して、混合し、これを水和固化させることで、土壌と固化材の混合物(固化改良土)の強度を発現させる方法が用いられている。
特許文献1には、水硬性粉体からなる固化材であって、温度が90℃であり、かつ、無風状態の雰囲気下で5分間加熱した場合における質量の減少量が、上記水硬性粉体100質量部に対して、0.28~0.76質量部である量の水分を含むことを特徴とする固化材が記載されている。
一方、重金属類で汚染された土壌からの、重金属類の溶出を抑制するための不溶化材として、例えば、特許文献2には、軽焼マグネシアを主成分とする不溶化材であって、上記不溶化材の全量100質量%中、フォルステライトの含有率が6.0質量%以下であり、かつ、ふっ素(F)の含有率が0.045質量%以下であることを特徴とする不溶化材が記載されている。
特開2017-115048号公報 特開2017-113703号公報
本発明の目的は、固化改良土からの重金属類の溶出を抑制することができ、固化改良土のpHが強アルカリ性(例えば、pHが10を超えるもの)になることを防ぐことができ、かつ、固化改良土の強度(例えば、一軸圧縮強さ)を大きくすることができる固化材を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメント系固化材、及び、塩基性炭酸マグネシウムを含む固化材によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[4]を提供するものである。
[1] セメント系固化材、及び、塩基性炭酸マグネシウムを含むことを特徴とする固化材。
[2] 上記セメント系固化材と上記塩基性炭酸マグネシウムの質量比(セメント系固化材/塩基性炭酸マグネシウム)が、65/35~94/6である前記[1]に記載の固化材。
[3] 前記[1]又は[2]に記載の固化材を、重金属類を含む土壌に添加して混合し、重金属類の溶出が抑制された固化改良土を得ることを特徴とする土壌の固化処理方法。
[4] 平成15年3月6日環境省告示第18号「土壌溶出量調査に係る測定方法を定める件」における、特定有害物質の種類がふっ素及びその化合物である場合の測定方法に準拠して、上記固化改良土を用いて作成された検液のpHが10以下となるように、上記固化材の添加量又は上記固化材を構成する上記セメント系固化材と上記塩基性炭酸マグネシウムの質量比(セメント系固化材/塩基性炭酸マグネシウム)を調整する前記[3]に記載の土壌の固化処理方法。
本発明の固化材によれば、固化改良土からの重金属類の溶出を抑制することができ、固化改良土のpHが強アルカリ性(例えば、pHが10を超えるもの)になることを防ぐことができ、かつ、固化改良土の強度(例えば、一軸圧縮強さ)を大きくすることができる。
本発明の固化材は、セメント系固化材、及び、塩基性炭酸マグネシウムを含むものである。
本明細書中、セメント系固化材とは、セメントを主な材料(通常、50質量%以上)として含み、かつ、任意に配合可能な混和材を含むものをいう。
セメント系固化材に用いられるセメントの例としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント等の混合セメントや、エコセメントや、白色セメントや、超速硬セメント等が挙げられる。
中でも、入手の容易性の観点から、ポルトランドセメントが好ましい。
混和材の例としては、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石微粉末、及び石膏等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、混和材として挙げられている石膏は、セメントに含まれている石膏とは別に配合されるものである。
セメント系固化材中のセメントの割合は、固化改良土の強度をより大きくする観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、特に好ましくは70質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。
なお、セメントが高炉セメント等の混合セメントである場合、混合セメントに含まれている高炉スラグ微粉末等のセメント混和材の量は、上記セメントの割合の中に含めないものとする。
塩基性炭酸マグネシウムは、以下の化学式(1)で表されるものである。
mMgCO・Mg(OH)・nHO ・・・(1)
上記化学式(1)中、mは、入手の容易性や、固化改良土の強度をより大きくする観点から、3~5の整数、好ましくは4である。また、nは、入手の容易性や、固化改良土の強度をより大きくする観点から、3~7の整数、好ましくは3~5の整数、より好ましくは4である。塩基性炭酸マグネシウムは、通常、mとnが同じもの(例えば、mとnが共に4であるもの)であるが、mとnが異なるもの(例えば、mが4であり、nが3であるもの)でもよい。
また、塩基性炭酸マグネシウムは、上記化学式(1)で表されるものを2種以上含んでいてもよい。例えば、mとnが共に4であるものと、mとnが共に3であるものを含んでいてもよい。
塩基性炭酸マグネシウムのBET比表面積は、好ましくは10~60m/g、より好ましくは15~50m/g、特に好ましくは25~45m/gである。該BET比表面積が10m/g以上であれば、固化改良土の強度をより大きくすることができる。該BET比表面積が60m/gを超えると、固化材の反応性が高くなり、流動性が低下する。
塩基性炭酸マグネシウムの見掛け比重は、好ましくは0.05~1.00g/ml、より好ましくは0.10~0.80g/ml、特に好ましくは0.20~0.60g/mlである。該見掛け比重が0.05g/ml以上であれば、固化改良土の強度をより大きくすることができる。該見掛け比重が1.00g/mlを超えるものは入手が困難である。
セメント系固化材と塩基性炭酸マグネシウムの質量比(セメント系固化材/塩基性炭酸マグネシウム)は、好ましくは65/35~94/6、より好ましくは68/32~92/8、さらに好ましくは70/30~88/12、さらに好ましくは72/28~83/17、特に好ましくは74/26~78/22である。上記質量比が65/35以上であれば、材料にかかるコストが過剰になることを防ぐことができる。上記質量比が94/6以下であれば、固化改良土の強度がより大きくなり、pHの強アルカリ化をより抑制することができ、また、重金属類の溶出をより抑制することができる。
本発明の固化材を用いた土壌の固化処理方法の一例としては、上述した固化材を、重金属類を含む土壌に添加して混合し、重金属類の溶出が抑制された固化改良土を得る方法が挙げられる。
ここで、重金属類とは、カドミウム及びその化合物、六価クロム化合物、シアン、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、ひ素及びその化合物、フッ素及びその化合物、及び、ホウ素及びその化合物(土壌汚染対策法(平成15年)において第二種特定有害物質として挙げられているもの)のいずれかである。なお、フッ素及びホウ素は重金属ではないが、フッ素及びその化合物、及び、ホウ素及びその化合物は重金属類に含まれるものとする。
固化処理の対象となる土壌に含まれる重金属類としては、重金属類の溶出を抑制する効果がより大きくなる観点から、ふっ素及びその化合物、並びに、六価クロム化合物の少なくともいずれか一方が好ましく、ふっ素及びその化合物がより好ましい。
土壌への固化材の添加量は、対象となる土壌の性状、土壌に含まれている重金属類の種類及びその量、施工条件、並びに、固化処理後に得られる固化改良土に求められる強度等によっても異なるが、固化処理の対象となる土壌1m当たり、好ましくは10~300kg、より好ましくは20~200kg、特に好ましくは25~150kgである。該量が10kg以上であれば、固化改良土の強度(例えば、一軸圧縮強さ)をより大きくし、重金属類の溶出をより抑制することができる。該量が300kg以下であれば、コストの増大を防ぐことができる。
土壌への固化材の添加及び混合の方法としては、対象となる土壌に固化材を粉体のまま添加し、混合するドライ添加や、固化材に水を加えてスラリーとし、該スラリーを添加し、混合するスラリー添加等が挙げられる。スラリー添加の場合の水/固化材の質量比は、好ましくは0.6~1.5、より好ましくは0.8~1.2である。
平成15年3月6日環境省告示第18号「土壌溶出量調査に係る測定方法を定める件」における、特定有害物質の種類がふっ素及びその化合物である場合の測定方法に準拠して、固化改良土を用いて作成された検液のpHは、好ましくは10以下、より好ましくは9.9以下、特に好ましくは9.6以下である。上記pHが10以下であれば、固化改良土のpHが10を超えるような強アルカリ性になることによって、固化改良土の使用用途に制限がかかることを防ぐことができる。
上記pHは、固化材の添加量や、固化材を構成するセメント系固化材と塩基性炭酸マグネシウムの質量比等を変更することによって調整することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
(1)セメント系固化材(普通ポルトランドセメントと高炉スラグ微粉末と石膏を含むもの;普通ポルトランドセメントの含有率:50質量%以上)
(2)塩基性炭酸マグネシウム微粉末(化学式:4MgCO・Mg(OH)・4HO;BET比表面積:38.5m/g;見掛け比重:0.25g/ml)
(3)酸化マグネシウム(粉末状;試薬:純度98質量%以上)
(4)フッ素汚染土壌(ふっ素及びその化合物の溶出量:1.2mg/リットル)
なお、ふっ素及びその化合物の溶出量は、平成15年3月6日環境省告示第18号「土壌溶出量調査に係る測定方法を定める件」に記載されている方法に準拠して測定された値である。
[実施例1~4、比較例1~2]
水と、セメント系固化材と塩基性炭酸マグネシウムを表1に示す割合で含む固化材を、水と固化材の質量比(水/固化材)が1.0となるように混合して、固化材スラリーを得た。
上記土壌に、固化材スラリーを土壌1m当たり、150kgとなる量で添加し、ホバート社製のミキサを用いて3分間混合した。得られた混合物(固化改良土)について、20℃の条件下で、7日間封緘養生を行なった。養生後、平成15年3月6日環境省告示第18号「土壌溶出量調査に係る測定方法を定める件」に記載されている方法に準拠して、混合物に含まれる、ふっ素及びその化合物、並びに、六価クロム化合物の溶出試験を行い、ふっ素及びその化合物の溶出量(表1中、「ふっ素」と示す。)、並びに、六価クロム化合物の溶出量(表1中、「六価クロム」と示す。)を測定した。
また、ふっ素及びその化合物の溶出試験で作成した検液のpHを、「JIS Z 8802:2011(pH測定方法)」に準拠して測定した。
さらに、上記混合物の一軸圧縮強さを、「JIS R 1216:2009(土の一軸圧縮試験方法)」に準拠して測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2022056692000001
表1の実施例1~4から、本発明の固化材によれば、混合物(固化改良土)のふっ素及びその化合物、並びに、六価クロム化合物の溶出量を環境基準値(ふっ素及びその化合物:0.8mg/リットル以下、六価クロム化合物:0.05mg/リットル)以下に抑えることができる。
一方、比較例1~3では、混合物のふっ素及びその化合物、並びに、六価クロム化合物の溶出量が、環境基準値を超えていることがわかる。
また、実施例1~4における、混合物の一軸圧縮強さ(152.6~260.0kN/m)は、比較例1~3における、混合物の一軸圧縮強さ(77.6~123.1kN/m)よりも大きいことがわかる。
さらに、実施例1~4における、混合物のpHは、10以下であることがわかる。

Claims (4)

  1. セメント系固化材、及び、塩基性炭酸マグネシウムを含むことを特徴とする固化材。
  2. 上記セメント系固化材と上記塩基性炭酸マグネシウムの質量比(セメント系固化材/塩基性炭酸マグネシウム)が、65/35~94/6である請求項1に記載の固化材。
  3. 請求項1又は2に記載の固化材を、重金属類を含む土壌に添加して混合し、重金属類の溶出が抑制された固化改良土を得ることを特徴とする土壌の固化処理方法。
  4. 平成15年3月6日環境省告示第18号「土壌溶出量調査に係る測定方法を定める件」における、特定有害物質の種類がふっ素及びその化合物である場合の測定方法に準拠して、上記固化改良土を用いて作成された検液のpHが10以下となるように、上記固化材の添加量又は上記固化材を構成する上記セメント系固化材と上記塩基性炭酸マグネシウムの質量比(セメント系固化材/塩基性炭酸マグネシウム)を調整する請求項3に記載の土壌の固化処理方法。
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