JP2022056311A - 燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】引張燃焼式の燃焼装置において、燃焼状態の悪化や燃焼筐の外壁の過熱を抑制することができる燃焼装置を提供する。【解決手段】引張燃焼式の燃焼装置において、燃焼筐1は、バーナ4を収容する上流燃焼室3aと、上流燃焼室3aに連続する下流燃焼室3bとを備える。上流燃焼室3aは、バーナ4の炎口4aよりも上流側から炎口4aの下流側に延びる一対の第1内面を備え、両第1内面間の距離は、各第1内面の下流側に位置して下流燃焼室3bが備える一対の第2内面間の距離よりも小とされている。【選択図】図2

Description

本発明は、バーナに燃焼用空気を供給するための燃焼ファンが、バーナから生じる燃焼排気の流動方向下流側に配置された引張燃焼式の燃焼装置に関する。
従来、四角筒状の燃焼筐の内部に、一方向に長手のバーナが、その長手方向に直交する方向に複数並べて配置された燃焼装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このものでは、バーナに燃焼用空気を供給するための燃焼ファンが、バーナより上流側に配置されている。
この種の燃焼装置においては、複数のバーナのうちの長手方向に直交する方向の両側端に位置するバーナと燃焼筐の外壁の内面との間に、燃焼筐の外壁を冷却するための冷却空気を流す間隔が設けられる。冷却空気は、燃焼ファンからバーナに供給される燃焼用空気の一部が利用される。燃焼ファンは、冷却空気をバーナと燃焼筐の外壁の内面との間の上記間隙に供給して燃焼筐の外壁を冷却する。
特願2016-125684号公報
ところで、燃焼ファンがバーナの上流側に配置されている燃焼装置以外に、燃焼ファンがバーナの下流側に配置されている引張燃焼式といわれる燃焼装置も存在する。
燃焼ファンが燃焼室の下流側に配置されている燃焼装置の場合であっても、燃焼筐の外壁の温度上昇を抑えるために、バーナと燃焼筐の外壁の内面との間に冷却空気を供給することが有効である。
しかし、引張燃焼式の燃焼装置では、燃焼筐の内部全体に負圧が均一に作用する。このため、冷却空気を供給するためにバーナ横に前記間隔が設けられていると、前記間隔に負圧が生じる。そして、この時の負圧の影響により、バーナの炎口で形成される火炎が、燃焼筐の外壁内面に近接する方向に倒れて傾き、燃焼状態の悪化や、燃焼筐の外壁の過熱が生じるおそれがある。
上記の点に鑑み、本発明は、引張燃焼式の燃焼装置において、燃焼状態の悪化や燃焼筐の外壁の過熱を抑制することができる燃焼装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、燃焼筐内に、一方向に長手のバーナが当該長手方向に直交する方向に複数並べて配置され、前記バーナに燃焼用空気を供給するための燃焼ファンが、前記バーナから生じる燃焼排気の流動方向下流側に配置された引張燃焼式の燃焼装置において、前記燃焼筐は、前記バーナを収容する上流燃焼室と、該上流燃焼室に連続する下流燃焼室とを備え、前記上流燃焼室は、前記バーナの長手方向に直交する両側で互いに対向して、前記バーナの炎口よりも上流側から該炎口の下流側に延びる一対の第1内面を備え、両第1内面間の距離は、各第1内面の下流側に位置して前記下流燃焼室が備える一対の第2内面間の距離よりも小であることを特徴とする。
引張燃焼式の燃焼装置の場合には、バーナと燃焼筐の内面との間に通気用の間隙があると、燃焼室内の負圧の影響で、バーナの炎が間隙に向かって(燃焼筐の内面に向かって)傾くが、本発明は、第2内面間の距離よりも小である第1内面を設けたことにより、負圧に伴うバーナの炎の傾きを防止することができる。
即ち、第1内面が、バーナの炎に対する横向きの負圧成分を遮るため、バーナの炎に対する負圧の影響が抑えられ、炎が真っ直ぐになる。これにより、炎の倒れや傾きに伴う燃焼状態の悪化や燃焼筐の外壁の過熱を抑制することができる。
本発明における前記第1内面の具体的態様として、前記燃焼筐の内側に取り付けられた炎案内板により形成されていることが挙げられる。即ち、燃焼筐の上流燃焼室の内側に、炎案内板を取り付けることにより、燃焼筐の内部に第1内面を容易に形成することができる。
また、本発明において、前記下流燃焼室の前記第2内面は、前記炎案内板の下流端から連続して下流方向に向かって延びる遮熱板により形成されており、前記遮熱板は、下流方向に向かって前記バーナから次第に遠ざかる方向に傾斜する傾斜部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、下流燃焼室の第2内面を炎案内板の下流端から連続する遮熱板で形成したので、バーナからの熱が下流燃焼室に伝達されるのを防止することができる。更に、遮熱板が備える傾斜部は、下流方向に向かうに従いバーナから次第に遠ざかる方向に傾斜している。この傾斜形状により、バーナの燃焼時に高温となる上方側でバーナの炎から大きく離間する。これにより、燃焼筐の外壁の過熱を防止すると共に、遮熱板の温度上昇を抑制することができる。
また、本発明において、前記遮熱板は、前記傾斜部の下流端から更に下流方向に延びる延設部を備え、該延設部と前記傾斜部との境界位置に当該遮熱板を貫通する開口部を備えることを特徴とする。
遮熱板と燃焼筐の外壁との間を下流に向かって流れる冷却空気は、更に開口部から燃焼室内に入って流れる。このときの冷却空気により、最も高温になりやすい遮熱板の延設部を燃焼室の内側から冷却することができ、遮熱板の温度上昇を良好に抑制することができる。
また、本発明において、前記燃焼筐の下流側に、前記バーナにより加熱される熱交換器を収容する熱交換筐を備え、前記燃焼筐は、下流端から外側に張り出す第1フランジを備え、前記熱交換筐は、上流端から外側に張り出して前記第1フランジに連結される第2フランジを備え、前記遮熱板は、前記第1フランジと前記第2フランジとの間に挟み込んで固定される固定フランジを備え、前記固定フランジは、外側縁に沿って前記第1フランジ及び前記第2フランジに当接する当接部と、前記燃焼筐及び前記熱交換筐の内部側で前記第1フランジ及び前記第2フランジに非接触となる非接触部とを備えることを特徴とする。
第1フランジの温度は、燃焼筐の外壁に近い内側縁よりも燃焼筐の外壁から遠い外側縁の方が低い。同じく、第2フランジの温度は、熱交換筐の外壁に近い内側縁よりも熱交換筐の外壁から遠い外側縁の方が低い。このことから、第1フランジ及び第2フランジの比較的温度の高い位置に非接触部を形成することにより、固定フランジから遮熱板への熱伝達を抑えることができる。そして、第1フランジ及び第2フランジの外側縁に沿った比較的温度の低い部分に固定フランジの当接部を当接させることにより、遮熱板を確実に固定することができる。
また、このとき、前記遮熱板は、前記燃焼筐と前記熱交換筐との境界の少なくとも一部を覆って下流方向に延びる覆片を備えることが好ましい。覆片は、遮熱板に沿って流れる冷却空気を更に下流に案内する。これにより、遮熱板だけでなく熱交換筐の内面も冷却して熱交換筐の温度上昇を抑えることができる。
また、本発明において、前記燃焼筐は、前記上流燃焼室を形成する第1燃焼筐と、前記下流燃焼室を形成する第2燃焼筐とで構成され、前記上流燃焼室の前記第1内面は、前記第1燃焼筐の周壁の内面によって形成されており、前記下流燃焼室の前記第2内面は、前記第2燃焼筐の周壁の内面によって形成されていることを特徴とする。
上流燃焼室の第1内面を第1燃焼筐の内面によって形成し、下流燃焼室の第2内面を第2燃焼筐の内面によって形成することにより、第1内面及び第2内面を他の部材を取り付けて構成する必要がなく、部品コストを低減することができる。
更に、例えば、本発明の燃焼装置を給湯器に用いた場合、外気温の高い地域で要求される低い号数の給湯器においては、熱交換器の大きさに対してバーナ本数が少なくて済む。よって、熱交換器に接続される側にある下流燃焼室を形成する第2燃焼筐よりも、バーナを収容する上流燃焼室を形成する第1燃焼筐を小さく形成して、無駄な空間を削減することができる。そして、引張燃焼式の燃焼装置の場合、無駄な空間が削減できることで、二次空気の流れの乱れを少なくし、火炎が空間のある方向に倒れることが防止できるので、燃焼室の壁面の不必要な過熱を抑制することができる。
また、本発明において、前記下流燃焼室の前記第2内面は、前記上流燃焼室の前記第1内面の下流端から下流方向に向かって前記バーナから次第に遠ざかる方向に傾斜する傾斜部を備えることを特徴とする。第2内面が傾斜部を備えることにより、バーナの燃焼時に高温となる上方側で第2内面の傾斜部がバーナの炎から大きく離間する。これにより、燃焼筐の外壁の過熱を防止すると共に、遮熱板の温度上昇を抑制することができる。
また、本発明において、前記第1燃焼筐と前記第2燃焼筐とは、夫々、異なる金属材料により形成され、前記第1燃焼筐は前記第2燃焼筐よりも耐熱性の低い金属材料により形成されていることを特徴とする。
上流燃焼室を形成している第1燃焼筐は、下流燃焼室を形成している第2燃焼筐に比べて、バーナの火炎の熱の影響を受け難い。そこで、第1燃焼筐を、第2燃焼筐よりも耐熱性の低い金属材料により形成することができる。耐熱性の低い金属材料は、一般に比較的安価である。これにより、第2燃焼筐を耐熱性の低い金属材料で形成して、コストを削減することができる。
本発明の実施形態の燃焼装置の要部を示す説明的斜視図。 本実施形態の燃焼装置における燃焼筐及び熱交換筐の説明的断面図。 本実施形態の燃焼装置における遮熱板の斜視図。 本実施形態の燃焼装置における固定フランジの変形例を示す説明的斜視図。 図4の固定フランジの固定状態を示す説明的断面図。 本実施形態の燃焼装置における覆片を示す説明的断面図。 燃焼筐の第1の変形例を示す説明的斜視図。 燃焼筐の第2の変形例を示す説明的斜視図。
まず、本発明の実施形態を図1~図6に基づいて説明する。本実施形態の燃焼装置は、給湯器の熱源機として用いられており、図1に示すように、燃焼筐1と熱交換筐2とを備えている。
図2に示すように、燃焼筐1の内部には、燃焼室3が形成されている。燃焼室3は、上端に炎口4aを有する複数の複数のバーナ4を収容する上流燃焼室3aと、上流燃焼室3aの上方に連なる下流燃焼室3bとで構成される。
各バーナ4は、一方向(本実施形態では前後方向という)に長手となる細長い形状に形成されており、それらのバーナ4が、長手方向に直交する方向(本実施形態では横方向という)に並べて設けられている。
熱交換筐2の内部には、被加熱物となる給湯用の熱交換器5が収容されている。熱交換筐2の上部(燃焼排気の流動方向下流側)には図外の燃焼ファンが接続されている。
燃焼ファンは、バーナ4の燃焼によって生成された燃焼排気を、排出方向へ強制的に流動させる。このとき、燃焼室3が負圧となり、バーナ4の下方に形成された図外の給気室に外部から燃焼用空気が引き込まれる。
このようにして、燃焼用空気を引っ張り供給することにより、本実施形態の燃焼装置は、引張燃焼式燃焼装置と呼ばれる。
互いに隣り合う各バーナ4間には、通気可能な隙間が形成されている。各バーナ4の下方の空気は、これらの隙間から燃焼室3へ向かう際にバーナ4に二次空気として供給される。
燃焼筐1は、略四角筒状に形成され、前後側に位置して起立状態で互いに対向する一対の第1燃焼部外壁6と、左右側に位置して起立状態で互いに対向する一対の第2燃焼部外壁7とを備えている。両第1燃焼部外壁6は、各バーナ4の前後端側に位置し、両第2燃焼部外壁7は、各バーナ4の左右側に位置する。
図1に示すように、一方の第1燃焼部外壁6には、バーナ4を点火する点火電極8の基端部と、バーナ4の燃焼を検知するフレームロッド9の基端部とが支持されている。
熱交換筐2は、燃焼筐1に連続する略四角筒状に形成され、第1燃焼部外壁6の上縁に連続して一体に形成された第1熱交部外壁10と、第2燃焼部外壁7の上縁に連結された第2熱交部外壁11とを備えている。第2熱交部外壁11は、その前後端が第1熱交部外壁10の左右端に連結されて筒状に形成されている。
図2に示すように、上流燃焼室3aの位置における第2燃焼部外壁7の内面には、空隙を存して炎案内板12が設けられている。炎案内板12は、バーナ4の炎口4aよりも下方位置(炎口4aよりも上流側)から炎口4aよりも上方位置(炎口4aよりも下流側)まで延びて、第2燃焼部外壁7の内面を覆っている。炎案内板12の内面は、上流燃焼室3aの第1内面を形成している。本実施形態においては、炎案内板12の下端縁と上端縁の略中央部分にバーナ4の炎口4aが位置している。
左右端のバーナ4と炎案内板12との間には隙間が形成されている。この隙間は、空気を適量通過させることができる寸法に形成されている。空気は冷却空気として作用する。バーナ4と炎案内板12との間の隙間を通過する空気は、炎案内板12に沿って上昇する。このとき、バーナ4の炎が空気の流れに沿って直立姿勢となる。これにより、バーナ4の炎が炎案内板12に向かって倒れて炎案内板12に接触することが抑制される。
更に、第2燃焼部外壁7と炎案内板12との間に形成される空隙にも空気を流動させることで、バーナ4の炎に影響を与えることなく、第2燃焼部外壁7及び炎案内板12を冷却することができる。
下流燃焼室3bの位置における第2燃焼部外壁7の内面には、遮熱板13が設けられている。遮熱板13は、炎案内板12の上縁(下流端)から連続してその上方(下流方向)に向かって延びるようにして設けられている。遮熱板13の内面は、下流燃焼室3bの第2内面を形成している。遮熱板13は、傾斜部14と延設部15とを備えている。
本実施形態においては、バーナ4の炎口4aから第2燃焼部外壁7の上端縁までが燃焼室3とされている。そして、燃焼室3を構成している上流燃焼室3a及び下流燃焼室3bにおける第2燃焼部外壁7の内面の略全面が、炎案内板12及び遮熱板13により覆われる。
傾斜部14は、上方(下流方向)に向かうに従ってバーナ4から次第に遠ざかる方向に傾斜する。傾斜部14によりバーナ4の横方の空間が徐々に広がるため、バーナ4の燃焼時に高温となる下流燃焼室3bにおいては、遮熱板13とバーナ4の炎とが大きく離間する。これにより、遮熱板13の温度上昇を抑制することができる。
また、燃焼筐1は下方位置よりも上方位置の方が高温となることから、傾斜部14の上端に鉛直上方に延びる延設部15を設け、燃焼筐1の上方位置の第2燃焼部外壁7及び遮熱板13の過熱を防止する。
更に、図2及び図3に示すように、傾斜部14と延設部15との境界位置には、遮熱板13を貫通する開口部16が形成されている。開口部16からは、遮熱板13と第2燃焼部外壁7との間を上昇方向に通過した空気が下流燃焼室3bに入り、更に遮熱板13の延設部15に沿って燃焼室3内を上昇する。
このときの空気も冷却空気として作用し、最も高温になりやすい遮熱板13の延設部15を燃焼室3の内部側から冷却することができるので、遮熱板13及び燃焼筐1の第2燃焼部外壁7の温度上昇を良好に抑制することができる。
遮熱板13は、その上端が燃焼筐1と熱交換筐2とに挟まれるようにして燃焼室3に固定されている。即ち、図3に示すように、遮熱板13は、その上端部を外側に略水平に折り曲げることによって形成された固定フランジ17を備えている。
図2に示すように、燃焼筐1の第2燃焼部外壁7は、その上端(下流端)から外側に張り出す第1フランジ18が形成されている。熱交換筐2の第2熱交部外壁11には、その下端(上流端)から外側に張り出す第2フランジ19が形成されている。
そして、第1フランジ18と第2フランジ19とを重合させることにより、第2燃焼部外壁7と第2熱交部外壁11とが連結された状態となるが、ここで更に、第1フランジ18と第2フランジ19との間に遮熱板13の固定フランジ17を挟み込むことにより、熱交換筐2の内側に遮熱板13を構造簡単にして確実に固定することができる。
なお、図3に示す形状の固定フランジ17以外に、その変形例として、図4に示す形状の固定フランジ20を採用してもよい。変形例の固定フランジ20は、図5に示すように、第1フランジ18と第2フランジ19とで挟み込んだときに、第1フランジ18及び第2フランジ19の外側縁に沿った部分に当接して挟まれ固定される当接部21を備えている。
一方、固定フランジ20の燃焼筐1側(遮熱板13に連なる側)は抜き孔状に形成されていて、第1フランジ18及び第2フランジ19の基端側(燃焼筐1側)に接触しない非接触部22となっている。非接触部22により第1フランジ18及び第2フランジ19の比較的温度の高い部分から固定フランジ20への熱伝達が抑制できる。
しかも、第1フランジ18及び第2フランジ19の外側縁に沿った比較的温度の低い部分に、固定フランジ20の当接部21が当接するので、遮熱板13を確実に固定することができる。
また、図6に示すように、遮熱板13の上縁から起立する覆片23を設けてもよい。覆片23は、固定フランジ17の基部に形成された切り込みにより、遮熱板13に対して固定フランジ17を折り曲げたときに固定フランジ17から遊離する。固定フランジ17から遊離した覆片23は、燃焼筐1と熱交換筐2との境界の内側を覆う。このとき、覆片23の基端部(下端部)を屈曲させて、燃焼筐1と熱交換筐2との境界部分から離間させることで、遮熱効果が向上する。
覆片23を設けることにより、燃焼筐1と熱交換筐2との境界部分の温度上昇を抑えるだけでなく、遮熱板13に沿って流れる空気を更に下流に案内して熱交換筐の温度上昇を抑える作用を得ることができる。
なお、本実施形態においては、燃焼室3の内部を燃焼排気が下方から上方へ流れる(燃焼筐1の上部に熱交換筐2が設けられた)燃焼装置を挙げて説明したが、本発明は、燃焼室の内部を燃焼排気が上方から下方へ流れる(本実施形態の上下を反転させた構成の)燃焼装置であっても好適に採用できて同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、図1に示すように、略直方体形状の燃焼筐1を備えたものを示したが、これ以外に、本発明の燃焼装置は、第1の変形例として図7に示した燃焼筐30や、第2の変形例として図8に示した燃焼筐40を採用することもできる。
第1の変形例の燃焼筐30は、図7に示すように、内部に上流燃焼室31を形成する上流燃焼筐32(第1燃焼筐)と、上流燃焼室31の上部に下流燃焼室33を形成する下流燃焼筐34(第2燃焼筐)とを備えている。
上流燃焼筐30aは、図示省略したバーナの長手方向に直交する両側に位置して互いに対向する一対の上流側外壁35を備えている。下流燃焼筐34は、上流燃焼筐32の上縁(下流端)に外曲げフランジ36を介して連結された一対の下流側外壁37を備えている。
各上流側外壁35の内面は、本発明の第1内面であり、各下流側外壁37の内面は、本発明の第2内面である。そして、両上流側外壁35間の距離は、両下流側外壁37間の距離よりも小とされている。
第1の変形例の燃焼筐30を用いることにより、前述した図2に示す炎案内板12及び遮熱板13を設けることなく炎案内板12及び遮熱板13と同等の効果を得ることができ、部品コストや組み立て工数を削減することができる。しかも、第1の変形例の燃焼筐30によれば、上流燃焼筐32と下流燃焼筐34とを、夫々異なる金属材料を用いて形成することが可能である。そこで、高温となるために高い耐熱性が必要となる下流燃焼筐34には耐熱性の比較的高い金属材料(例えばステンレススチール等)を用いる一方、バーナの火炎の熱の影響を受け難い上流燃焼筐32には、下流燃焼筐34よりも耐熱性の低い安価な金属材料を用いて、コストを低減することができる。
また、第2の変形例の燃焼筐40は、図8に示すように、内部に上流燃焼室41を形成する上流燃焼筐42(第1燃焼筐)と、上流燃焼室41の上部に下流燃焼室43を形成する下流燃焼筐44(第2燃焼筐)とを備えている。
上流燃焼筐42は、図示省略したバーナの長手方向に直交する両側に位置して互いに対向する一対の上流側外壁45を備えており、下流燃焼筐44は、各上流側外壁45の上縁に連結された一対の下流側外壁46を備えている。
上流燃焼筐42と下流燃焼筐44とは、外側に張り出す連結フランジ47,48により連結されている。上流側外壁45の内面は、本発明の第1内面であり、下流側外壁46の内面は、本発明の第2内面である。そして、両上流側外壁45間の距離は、両下流側外壁46間の距離よりも小とされている。
更に、第2の変形例の燃焼筐40においては、下流燃焼筐44の下流側外壁46に傾斜部49が設けられている。下流側外壁46の傾斜部49は、上方(下流方向)に向かうに従って図示省略したバーナから次第に遠ざかる方向に傾斜する。傾斜部49によりバーナの横方の空間が徐々に広がるため、バーナの燃焼時に高温となる下流燃焼室43においては、炎が下流側外壁46から大きく離間する。これにより、下流燃焼筐44の下流側外壁46の温度上昇を抑制することができる。
このように、第2の変形例の燃焼筐40を用いても、前述した図2に示す炎案内板12及び遮熱板13を設けた場合と同等の効果を得ることができるので、部品点数を少なくして組み立て工数を削減することができる。
更に、第2の変形例の燃焼筐40によっても、上流燃焼筐42と下流燃焼筐44とを、夫々異なる金属材料を用いて形成することが可能である。そこで、高温となるために高い耐熱性が必要となる下流燃焼筐44には耐熱性の比較的高い金属材料(例えばステンレススチール等)を用いる一方、バーナの火炎の熱の影響を受け難い上流燃焼筐42には、下流燃焼筐44よりも耐熱性の低い安価な金属材料を用いて、コストを低減することができる。
1…燃焼筐、2…熱交換筐、3…燃焼室、4…バーナ、4a…炎口、5…熱交換器、12…炎案内板、13…遮熱板、14…傾斜部、15…延設部、16…開口部、17,20…固定フランジ、18…第1フランジ、19…第2フランジ、21…当接部、22…非接触部、23…覆片、31,41…上流燃焼室、32,42…上流燃焼筐(第1燃焼筐)、33,43…下流燃焼室、34,44…下流燃焼筐(第2燃焼筐)。

Claims (9)

  1. 燃焼筐内に、一方向に長手のバーナが当該長手方向に直交する方向に複数並べて配置され、前記バーナに燃焼用空気を供給するための燃焼ファンが、前記バーナから生じる燃焼排気の流動方向下流側に配置された引張燃焼式の燃焼装置において、
    前記燃焼筐は、前記バーナを収容する上流燃焼室と、該上流燃焼室に連続する下流燃焼室とを備え、
    前記上流燃焼室は、前記バーナの長手方向に直交する両側で互いに対向して、前記バーナの炎口よりも上流側から該炎口の下流側に延びる一対の第1内面を備え、
    両第1内面間の距離は、各第1内面の下流側に位置して前記下流燃焼室が備える一対の第2内面間の距離よりも小であることを特徴とする燃焼装置。
  2. 請求項1記載の燃焼装置において、
    前記上流燃焼室の前記第1内面は、前記燃焼筐の内側に取り付けられた炎案内板により形成されていることを特徴とする燃焼装置。
  3. 請求項2記載の燃焼装置において、
    前記下流燃焼室の前記第2内面は、前記炎案内板の下流端から連続して下流方向に向かって延びる遮熱板により形成されており、
    前記遮熱板は、下流方向に向かって前記バーナから次第に遠ざかる方向に傾斜する傾斜部を備えることを特徴とする燃焼装置。
  4. 請求項3記載の燃焼装置において、
    前記遮熱板は、前記傾斜部の下流端から更に下流方向に延びる延設部を備え、該延設部と前記傾斜部との境界位置に当該遮熱板を貫通する開口部を備えることを特徴とする燃焼装置。
  5. 請求項3又は4記載の燃焼装置において、前記燃焼筐の下流側に、前記バーナにより加熱される熱交換器を収容する熱交換筐を備え、
    前記燃焼筐は、下流端から外側に張り出す第1フランジを備え、
    前記熱交換筐は、上流端から外側に張り出して前記第1フランジに連結される第2フランジを備え、
    前記遮熱板は、前記第1フランジと前記第2フランジとの間に挟み込んで固定される固定フランジを備え、
    前記固定フランジは、外側縁に沿って前記第1フランジ及び前記第2フランジに当接する当接部と、前記燃焼筐及び前記熱交換筐の内部側で前記第1フランジ及び前記第2フランジに非接触となる非接触部とを備えることを特徴とする燃焼装置。
  6. 請求項5記載の燃焼装置において、
    前記遮熱板は、前記燃焼筐と前記熱交換筐との境界の少なくとも一部を覆って下流方向に延びる覆片を備えることを特徴とする燃焼装置。
  7. 請求項1記載の燃焼装置において、
    前記燃焼筐は、前記上流燃焼室を形成する第1燃焼筐と、前記下流燃焼室を形成する第2燃焼筐とで構成され、
    前記上流燃焼室の前記第1内面は、前記第1燃焼筐の周壁の内面によって形成されており、
    前記下流燃焼室の前記第2内面は、前記第2燃焼筐の周壁の内面によって形成されていることを特徴とする燃焼装置。
  8. 請求項1又は7記載の燃焼装置において、
    前記下流燃焼室の前記第2内面は、前記上流燃焼室の前記第1内面の下流端から下流方向に向かって前記バーナから次第に遠ざかる方向に傾斜する傾斜部を備えることを特徴とする燃焼装置。
  9. 請求項7記載の燃焼装置において、
    前記第1燃焼筐と前記第2燃焼筐とは、夫々、異なる金属材料により形成され、
    前記第1燃焼筐は前記第2燃焼筐よりも耐熱性の低い金属材料により形成されていることを特徴とする燃焼装置。
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