JPH0334596Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は石油フアンヒータ等の石油温風暖房機
に関する。

(ロ) 従来の技術 比種石油温風暖房機に於て、本体ケース内に前
端が温風吐出口に且つ後端が温風用プロペラフア
ンに連通する送風路筺を設け、この送風路筺内に
は内部にバーナの炎口部を臨ませた燃焼筒を立設
し、更に前記送風路筺内の上側に冷風送風路を形
成する送風ガイド板を設けたものが実開昭60−
123554目公報にて周知となつている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上記せる従来技術においては、燃焼筒の排ガス
流出部と対峙する送風ガイド板の水平部を、送風
路筺の側壁に当接させて送風ガイド板を支持する
構造である為、燃焼ガスの加熱による影響を受け
て最も温度上昇しやすい水平部の熱が送風路筺の
側壁上部に伝導し、燃焼制御部品や燃料タンクを
収容した本体ケース内の温度が異常に上昇したり
或いは本体ケースのコンパクト化が計りにくいと
いう不具合があつた。

本考案は、上記せる従来技術の問題点を簡単な
構成で解決することを目的としたものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案では、前部に温風吐出口を有し、後部に
温風用フアンを有する本体ケースと、この本体ケ
ース内に設けられ、温風用フアンと温風吐出口と
を連結する送風路筺と、この送風路筺内に設けら
れ、上部に排ガス流出部を有する燃焼筒と、この
燃焼筒内に炎口部を臨ませたバーナと、燃焼筒上
方の送風路筺内に設けられ、送風路筺との間に冷
風送風路を形成する送風ガイド板とを備えた石油
温風暖房機において、送風ガイド板が送風路筺の
両側壁とは間を隔てた水平部と、この水平部の両
端部から燃焼筒の排ガス流出部よりも低い位置ま
で垂下させた一対の垂下壁とを有し、かつ、冷風
送風路に配置した支持板を介して送風路筺の上部
に取り付けられたものである構成である。

(ホ) 作用 燃焼筒１７の排ガス流出部１８と対峙する送風
ガイド板２１の水平部２１Ｂの横幅Ｓを送風路筺
１６の側壁１６Ｂ，１６Ｂ間の寸法Ｔよりも小さ
くしているので、燃焼ガスの加熱による影響で最
も高温となる水平部２１Ｂの熱が直接送風路筺１
６の側壁１６Ｂ，１６Ｂに伝導するのを阻止でき
る。又、前記水平部２１Ｂの両側縁には、燃焼筒
１７と送風路筺１６の側壁１６Ｂとの間に位置す
ると共に下端が前記排ガス流出部１８より低く垂
下した垂下壁２２を形成したので、排ガス流出部
１８より流出した燃焼ガスは、垂下壁２２，２２
によつて側壁１６Ｂ，１６Ｂに接近せずに温風吐
出口３に案内される。しかも、送風ガイド板２１
は冷風送風路Ｘに配置した支持板２３，２３を介
して送風路筺１６の上壁１６Ｃに取り付けられて
いるので、支持板２３，２３が冷風送風路Ｘを流
れる空気によつて冷却され、送風ガイド板２１の
熱が支持板２３，２３を介して送風路筺１６に伝
わつて送風路筺１６の上壁１６Ｃが高温になる心
配もない。

(ヘ) 実施例 以下本考案の実施例を図に基づいて説明する。
図中、１は暖房機の本体ケースで、その前面１Ａ
下方部には複数個のルーバ羽根２，２…を有する
温風吐出口３が且つ背面１Ｂ上方部には温風用プ
ロペラフアン４が配設してある。５は温風用プロ
ペラフアン４を駆動するモータで、本体ケース１
の背面１Ｂ外側に装着したフアンガード６に固定
している。７は本体ケース１の底板を構成する置
台、８は該置台７上に支持台９を介して装置した
石油を気化して燃焼させるバーナ、８Ａは該バー
ナ８の炎口部である。１０は前記バーナ８に燃焼
空気を供給する給気パイプ、１１は燃料ポンプ１
２を介して貯油槽１３内の燃料を前記バーナ８に
供給する燃料パイプ、１４は本体ケース１内の一
側に出入自在に収容した燃料タンクで、前記貯油
槽１３に所定レベルの燃料を滴下供給するもので
ある。１５は前記燃料タンク１４を遮熱する遮熱
板である。

１６は前記本体ケース１内の他側に配設した送
風路筺で、該送風路筺１６は第２図で示すように
前端が送風吐出口３に連通すると共に後端が前記
温風用プロペラフアン４に連通しており、温風用
プロペラフアンにて生起された風を温風吐出口３
に導びくものである。１７は前記送風路筺１６内
に立設した筒状の燃焼筒で、該燃焼筒１７内の下
部には前記バーナ８の炎口部８Ａが臨ませてあ
り、その上端開口部は前記炎口部８Ａに形成され
た火炎の燃焼ガスを送風路筺１６内に流出させる
排ガス流出部１８となつている。１９は前記送風
路筺１６の底壁１６Ａに設けたバーナ貫通口２０
を閉塞する遮蔽板である。

２１は前記送風路筺１６内の上側に冷風送風路
Ｘを形成する送風ガイド板で、該送風ガイド板２
１は前方傾斜部２１Ａと水平部２１Ｂと後方傾斜
部２１Ｃとを一枚の金属板を折曲して形成し、そ
の横幅Ｓを前記送風路筺１６の側壁１６Ｂ，１６
Ｂ間の寸法Ｔよりも小さく設定し、送風ガイド板
２１の側縁が前記側壁１６Ｂ，１６Ｂに接触しな
いようにしている。又、前記燃焼筒１７の排ガス
流出部１８に対峙する水平部２１Ｂの左右両側縁
には、第１図に示すように燃焼筒１７と前記側壁
１６Ｂ間の略中部に位置すると共に下端が前記排
ガス流出部１８よりも少許（約20〜30mm）低く垂
下した垂下壁２２，２２が水平部２１Ｂと一体に
垂下形成してある。２３，２３は前記水平部２１
Ｂを送風路筺１６の上壁１６Ｃに固定する支持
板、２４は前方傾斜部２１Ａを固定する支持板で
ある。

而して、バーナ８が駆動して炎口部８Ａで燃焼
を開始すると同時に温風用プロペラフアン４が回
転し、プロペラフアン４が送風路筺１６内に送風
を開始する。この送風の一部は冷風送風路Ｘ内を
通つて送風路筺１６の上壁２１Ｂを冷却しつつ温
風吐出口３の上端部分に導びかれる。一方、送風
ガイド板２１の下方へ流れる送風は燃焼筒１７に
接触して温風となると共に排ガス流出部１８より
流出する燃焼ガスと合流して温風となり、温風吐
出口３より室内に放出される。

そこで、燃焼筒１７の排ガス流出部１８から前
記送風ガイド板２１の水平部２１Ｂの下面部に向
つて流出した燃焼ガスは、送風路筺１６の側壁１
６Ｂ，１６Ｂ側へ広がろうとするが垂下壁２２，
２２によつて側壁１６Ｂ，１６Ｂに接近するのを
阻止されて、該側壁１６Ｂ，１６Ｂに接近するこ
となく温風吐出口３に導びかれる。従つて、送風
路筺１６の側壁１６Ｂ，１６Ｂが異常に加熱され
るのを防止できる。又、水平部２１Ｂの横幅Ｓを
送風路筺１６の側壁１６Ｂ，１６Ｂ間の寸法Ｔよ
りも小さくして水平部２１Ｂの熱が直接側壁１６
Ｂ，１６Ｂへ伝わるのを阻止しているので、側壁
１６Ｂ，１６Ｂの温度上昇を一層制御できる。更
に又、送風ガイド板２１は冷風送風路Ｘに配置し
た支持板２３，２３を介して送風路筺１６の上壁
１６Ｃに取り付けられているので、支持板２３，
２３を冷風送風路Ｘを流れる空気によつて冷却
し、送風ガイド板２１の熱が支持板２３，２３を
介して送風路筺１６に伝わつて送風路筺１６が高
温になる心配もなく、送風路筺１６の上壁１６Ｃ
の温度上昇を抑制することもできる。

(ト) 考案の効果 本考案の構成は以上の如くであり、特に燃焼筒
の排ガス流出部と対する送風ガイド板の水平部の
横幅を送風路筺の側壁間の寸法よりも小さくし、
更に水平部の両側縁には、燃焼筒と送風路筺の両
側壁との間に位置すると共に下端が排ガス流出部
よりも低く垂下した一対の垂下壁を形成したの
で、排ガス流出部からの燃焼ガスによつて送風路
筺の両側壁が異常に温度上昇するのを抑制するこ
とができ、しかも、送風ガイド板が冷風送風路に
配置した支持板を介して送風路筺の上部に取り付
けられているので、支持板が冷風送風路を流れる
空気によつて冷却され、送風ガイド板の熱が支持
板を介して送風路筺に伝わつて送風路筺の上部が
高温になる心配もないなど、本体ケース内に配設
した燃料制御部品や燃料タンク等への熱的悪影響
を保護できると共に本体ケースのコンパクト化が
実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例である温風暖房機の
切欠正面図、第２図は同縦断面図である。 １……本体ケース、３……温風吐出口、４……
温風用プロペラフアン、８……バーナ、８Ａ……
炎口部、１６……送風路筺、１６Ｂ……側壁、１
７……燃焼筒、１８……排ガス流出部、２１……
送風ガイド板、２１Ｂ……水平部、２２……垂下
壁、Ｘ……冷風送風路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前部に温風吐出口を有し、後部に温風用フアン
   を有する本体ケースと、この本体ケース内に設け
   られ、温風用フアンと温風吐出口とを連絡する送
   風路筺と、この送風路筺内に設けられ、上部に排
   ガス流出部を有する燃焼筒と、この燃焼筒内に炎
   口部を臨ませたバーナと、燃焼筒上方の送風路筺
   内に設けられ、送風路筺との間に冷風送風路を形
   成する送風ガイド板とを備えた石油温風暖房機に
   おいて、送風ガイド板は送風路筺の両側壁とは間
   を隔てた水平部と、この水平部の両端部から燃焼
   筒の排ガス流出部よりも低い位置まで垂下させた
   一対の垂下壁とを有し、かつ、冷風送風路に配置
   した支持板を介して送風路筺の上部に取り付けら
   れたものであることを特徴とする石油温風暖房
   機。