JP2022055078A - 車両用静音装置 - Google Patents

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明 佐藤
Akira Sato
貴之 鈴木
Takayuki Suzuki
重哉 楢原
Shigeya Narahara
恵 岩田
Megumi Iwata
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Abstract

【課題】取付位置の制約を緩和しつつ、車室内に伝播する騒音を低減できる車両用静音装置を提供する。【解決手段】静音装置10は、第1ブラケット15及び第2ブラケット16を介して車体フレームに固定されたケース部20と、ケース部20に固定された第1取付部27及び第2取付部28と、第1取付部27及び第2取付部28に取り付けられ、車体フレームからケース部20を介して伝達された振動によって横振動することにより車体フレームの振動を減衰させる長尺部材40と、を備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に搭載される車両用静音装置に関する。
走行中の車両において、走行路面の凹凸に起因して振動が発生し、その振動は車体フレームを介して車室内に伝達される。この場合、伝達された振動に起因した騒音(ロードノイズ)が発生し、乗員に不快感を与え、乗り心地が悪化してしまう。特に、車両の電動化が進み、内燃機関の稼働頻度が低下したり、モータを用いた走行の頻度が高くなったりしているため、内燃機関やモータなどの車両の走行動力源から発生する騒音よりもロードノイズの方が乗員に不快感を与えやすい。
乗り心地の悪化を防止するために、特許文献1に記載されているように、車体フレームに取り付けられる油圧式の振動減衰装置が知られている。この装置は、長尺状をなし、両端部それぞれが車体フレームに固定されている。車両の走行に伴って車体フレームが振動すると、その振動を減衰装置が吸収する。これにより、車体フレームの振動を減衰させることができ、乗り心地の向上を図っている。
特開2006-168446号公報
特許文献1に記載の減衰装置は、車体フレームにおいて振動による歪が大きくなると想定される2か所を接続するように、車体フレームに取り付ける必要がある。このため、減衰装置の取付位置が制約される懸念がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、取付位置の制約を緩和しつつ、車室内に伝播する騒音を低減できる車両用静音装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、第1の発明は、車両の車体フレームに対して固定される固定部材と、
前記固定部材に取り付けられ、前記車体フレームから前記固定部材を介して伝達された振動によって横振動することにより前記車体フレームの振動を減衰させる長尺部材と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記固定部材は、前記車両の車幅方向において、前記車体フレームの右側及び左側それぞれに並んで設けられ、
前記各固定部材には、前記長尺部材が個別に取り付けられていることを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、前記各長尺部材は、先端が互いに向かい合うように、前記固定部材から前記車両の車幅方向内側に延びていることを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明において、前記各長尺部材は、長手方向と直交する断面が前記車両の前後方向に長い扁平形状をなしていることを特徴とする。
第5の発明は、第1~4のいずれか1つの発明において、前記固定部材は、
前記長尺部材の長手方向における中間部に取り付けられた取付部と、
前記取付部に固定されるとともに内部空間が形成されたケース部と、
を有し、
前記ケース部には、前記内部空間に連通する開口が形成されており、
前記長尺部材の一端は自由端とされ、前記長尺部材の他端は前記開口を介して前記内部空間に収容されており、
前記内部空間には、前記長尺部材の横振動を妨げる減衰材が前記長尺部材に接触する状態で入れられていることを特徴とする。
第6の発明は、第1~4のいずれか1つの発明において、前記固定部材は、
前記長尺部材の長手方向における中間部に取り付けられた取付部と、
前記取付部に固定されるとともに内部空間が形成されたケース部と、
を有し、
前記ケース部には、前記内部空間に連通する開口が形成されており、
前記ケース部により共鳴型消音器が構成されていることを特徴とする。
第7の発明は、第6の発明において、前記長尺部材の一端は自由端とされ、前記長尺部材の他端は前記開口を介して前記内部空間に収容されており、
前記長尺部材は、長手方向における両端部それぞれが開口する管状をなしており、
前記ケース部及び前記長尺部材により共鳴型消音器が構成されていることを特徴とする。
第1の発明では、車体フレームに対して固定部材が固定されている。このため、走行中の車両において、走行路面の凹凸に起因して発生した振動は、車体フレームを介して固定部材に伝達される。固定部材には、車体フレームから伝達された振動によって横振動することにより車体フレームの振動を減衰させる長尺部材が取り付けられている。詳しくは、長尺部材が横振動すると、長尺部材のうち固定部材に対する取付部分で発生する摩擦により、長尺部材の振動エネルギの一部が熱エネルギに変換されると共に、長尺部材に作用する重力や空気抵抗により、運動エネルギとしても消費されるため、車体フレームの振動が減衰する。これにより、車室内に伝播する騒音を低減することができる。
また、第1の発明では、車体フレームにおいて振動による歪が大きくなると想定される2か所を接続するように、車体フレームに対して固定部材を固定する必要がない。このため、第1の発明によれば、取付位置の制約を緩和しつつ、車室内に伝播する騒音を低減することができる。
第2の発明では、車両の車幅方向において、車体フレームの右側及び左側それぞれに並んで固定部材が設けられ、各固定部材には、長尺部材が個別に取り付けられている。このため、静音装置を車両に取り付けることによる車幅方向の重量バランスの悪化を抑制できる。また、車体フレームの右側及び左側それぞれに固定部材及び長尺部材が設けられるため、車体フレームの右側及び左側のいずれかに振動減衰効果が大きく偏ることを防止できる。これにより、車室内に伝播する騒音をより効果的に低減することができる。
第3の発明では、各長尺部材が、先端が互いに向かい合うように、固定部材から車幅方向内側に延びている。これにより、車幅方向右側の固定部材及び長尺部材を備える構成と、車幅方向左側の固定部材及び長尺部材を備える構成とを、車幅方向中央に対して極力対称配置することができる。このため、車幅方向右側の固定部材及び長尺部材を備える構成により奏される振動減衰効果と、車幅方向左側の固定部材及び長尺部材を備える構成により奏される振動減衰効果とを極力均等化でき、車室内に伝播する騒音をいっそう効果的に低減することができる。
また、第3の発明によれば、車幅方向のスペースに静音装置が収まるようにすることができる。
車両の走行に伴い車体フレームに伝達される振動のうち、車両の上下方向の振動成分が比較的大きい。このため、上下方向の振動成分を減衰させることにより、車室内の騒音を効果的に低減できると考えられる。
一方、特許文献1に記載の減衰装置を用いて上下方向の振動成分を減衰させようとすると、車体フレームのうち上下方向に延びる部分の2か所を接続するように、減衰装置を車体フレームに取り付ける必要がある。しかしながら、このように減衰装置を取り付けるスペース的な余裕がないことが多い。
この点、第4の発明では、各長尺部材は、長手方向と直交する断面が車両の前後方向に長い扁平形状をなしている。このため、上下方向における長尺部材の横振動を大きくでき、長尺部材の振動エネルギの一部を熱エネルギにより効果的に変換できる。これにより、上下方向の振動成分を効果的に減衰させることができ、静音装置による騒音低減効果を向上させることができる。
第5の発明では、車体フレームからの振動が取付部に伝達されると、取付部に取り付けられた長尺部材が横振動する。この場合、ケース部の内部空間において、長尺部材に接触する減衰材により長尺部材の横振動が妨げられ、それにより長尺部材の振動エネルギの一部が熱エネルギに変換される。その結果、車体フレームの振動をより効果的に減衰させることができる。
第6の発明では、ケース部により共鳴型消音器が構成されている。これにより、車室内に伝播する騒音の低減効果をさらに向上させることができる。
第7の発明において、長尺部材は、長手方向における両端部それぞれが開口する管状をなしている。長尺部材の両端部のうち一端部の開口は、長尺部材に形成された通路及び他端部の開口を介して、ケース部の内部空間に連通している。このため、長尺部材を流用して共鳴型消音器を構成することができる。
第1実施形態に係る静音装置の側面図。 静音装置の底面図。 静音装置の平面図。 図2の4-4線断面図。 車両に搭載された静音装置の配置態様の一例を示す図。 取付部に対する長尺部材の取付位置の変更態様を示す図。 第2実施形態に係る静音装置の断面図。 第3実施形態に係る静音装置の断面図。 その他の実施形態に係る静音装置の断面図。 その他の実施形態に係る静音装置の断面図。 その他の実施形態に係る静音装置の断面図。
<第1実施形態>
以下、本発明の車両用静音装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。静音装置は、車体フレームに取り付けられ、例えば、車体フレームのうち、エンジンルーム内におけるサスペンションタワーの上端部に取り付けられる。
図1~図4に示すように、静音装置10は、ケース部20を備えている。ケース部20は、扁平な直方体状をなしており、鉄系の材料(例えばFC材)又は合成樹脂で構成されている。ケース部20は、第1ベース板部21、第2ベース板部22、一対の側壁部23、前方壁部24及び後方壁部25を備えている。第1ベース板部21及び第2ベース板部22は、矩形形状をなしている。第1ベース板部21の4つの外縁部のうち、対向する2つの外縁部には、壁面同士を対向させた状態の一対の側壁部23の第1端が設けられている。また、第1ベース板部21の4つの外縁部のうち、対向する残り2つの外縁部には、壁面同士を対向させた状態の前方壁部24及び後方壁部25それぞれの第1端が設けられている。一対の側壁部23、前方壁部24及び後方壁部25それぞれの第2端には、第2ベース板部22の外縁部が設けられている。第1ベース板部21、第2ベース板部22、一対の側壁部23、前方壁部24及び後方壁部25により、ケース部20の内部空間26が形成されている。なお、第2ベース板部22には、貫通孔22aが形成されている。
静音装置10は、ケース部20を車体フレームに対して固定するために、第1ブラケット15と、第2ブラケット16とを備えている。各ブラケット15,16は、鉄系の材料(例えばFC材)又はアルミ材で構成されている。第1ブラケット15は、第1ベース板部21に固定されるとともに、側壁部23と直交する方向に延びている。第2ブラケット16は、第1ブラケット15に固定されるとともに、第1ベース板部21と直交する方向に延びている。本実施形態では、第1ベース板部21が第2ベース板部22に対して下方に位置しつつ、第1ベース板部21及び第2ベース板部22が略水平状態となるように、静音装置10が車体フレームに取り付けられている。このため、第2ブラケット16は、第1ベース板部21から下方に延び、端部が車体フレーム(例えばサスペンションタワー)にボルト等の締結手段により固定されている。
なお、車体フレームの形状、及び車体フレームに対する静音装置10の取付位置等に応じて、第1,第2ブラケット15,16のうち、いずれか1つを用いることができる。また、ブラケットの形状は、第1,第2ブラケット15,16のような形状に限らず、車体フレームの形状、及び車体フレームに対する静音装置10の取付位置等に応じて、種々の形状のものを用いることができる。
静音装置10は、長尺部材40を備えている。長尺部材40は、鉄系の材料(例えばFC材)又はアルミ材で構成されている。本実施形態において、長尺部材40は、長さ方向と直交する断面が扁平矩形状をなしている。長尺部材40には、長手方向に並んで複数(4つ)の貫通孔40aが形成されている。
前方壁部24には、開口24aが形成されている。開口24aの寸法は、長尺部材40の断面寸法よりも大きい。長尺部材40の一端側は、開口24aに挿通されている。このため、長尺部材40の一端側は、ケース部20の内部空間26に収容されている。
静音装置10は、長尺部材40をケース部20に取り付けるための第1取付部27及び第2取付部28を備えている。各取付部27,28は、鉄系の材料(例えばFC材)で構成されている。第1取付部27の両端部のうち、一端部は、第1ベース板部21のうち前方壁部24側の端部に固定された第1基端部27aとされ、他端部は、長尺部材40を押圧する第1押圧部27bとされている。第1取付部27のうち、第1基端部27aと第1押圧部27bとの間の部分は、第1中間取付部27cとされている。
第2取付部28の両端部のうち、一端部は、第2ベース板部22のうち前方壁部24側の端部に固定された第2基端部28aとされ、他端部は、長尺部材40に対して第1押圧部27bとは反対側に設けられてかつ長尺部材40を押圧する第2押圧部28bとされている。第2取付部28のうち、第2基端部28aと第2押圧部28bとの間の部分は、長尺部材40に対して第1中間取付部27cとは反対側に設けられた第2中間取付部28cとされている。
第1押圧部27bには、ボルト29が挿通されるボルト孔が形成され、本実施形態では、長尺部材40の長手方向に並んで2つ形成されている。第2押圧部28bには、ボルト29の先端部の雄ねじがねじ込まれる雌ねじが形成されている。
第1押圧部27b及び長尺部材40の間と、第2押圧部28b及び長尺部材40の間とには、第1取付部27、第2取付部28及び長尺部材40よりも剛性が低い第1緩衝部材30が設けられている。第1緩衝部材30は、例えば合成樹脂で構成され、本実施形態ではシリコンワッシャーである。
前方壁部24の外面には、第2緩衝部材50が当接している。第2緩衝部材50は、例えば合成樹脂で構成されている。第2緩衝部材50の中央部には開口が形成され、その開口に長尺部材40が挿通されている。第2緩衝部材50は、第1中間取付部27c及び第2中間取付部28cに挟まれる位置に設けられている。
第1取付部27と第2取付部28との間に第1緩衝部材30が介在した状態において、ボルト29をボルト孔及び貫通孔40aに挿通してボルト29を締め付ける。これにより、第1緩衝部材30及び第2緩衝部材50が圧縮状態とされつつ、第1押圧部27b及び第2押圧部28bにより長尺部材40は押圧固定される。これにより、長尺部材40は、長手方向における中間部がケース部20に対して固定されつつ、両端が自由端となる。
続いて、静音装置10の効果について説明する。
車体フレームに対してケース部20が固定されている。このため、走行中の車両において、走行路面の凹凸に起因して発生した振動は、車体フレームを介してケース部20に伝達される。ケース部20には、各取付部27,28を介して長尺部材40が取り付けられている。ケース部20の振動により、長尺部材40には、長手方向と直交する方向の振動である横振動が発生する。この場合において、長尺部材40のうち各取付部27,28との当接部分や第2緩衝部材50との当接部分で発生する摩擦により、長尺部材40の振動エネルギの一部が熱エネルギに変換される。また、長尺部材40に作用する重力や空気抵抗により、長尺部材40の振動エネルギの一部が運動エネルギとしても消費される。以上により、車体フレームの振動を減衰させることができ、車室内に伝播する騒音を低減できる。
また、車体フレームに対してケース部20を固定するといった簡易な手法を用いることができるため、静音装置10の取付位置の制約を緩和できる。
続いて、図5に、静音装置10の車両への取付例を示す。
ケース部20は、車両の車幅方向において、車体フレームの右側及び左側それぞれに並んで設けられている。各ケース部20には、長尺部材40が個別に取り付けられている。右側のケース部20は、第2ブラケット16を介して、右側前輪に対応するサスペンションタワーの上端部に固定されている。左側のケース部20は、第2ブラケット16を介して、左側前輪に対応するサスペンションタワーの上端部に固定されている。この構成によれば、静音装置10を車両に取り付けることによる車幅方向の重量バランスの悪化を抑制できる。また、車体フレームの右側及び左側それぞれにケース部20及び長尺部材40が設けられているため、車体フレームの右側及び左側のいずれかに振動減衰効果が偏ることを防止できる。これにより、車室内に伝播する騒音をより効果的に低減することができる。
図5に示す例において、各長尺部材40は、先端が互いに向かい合うように、ケース部20から車幅方向内側に延びている。これにより、車幅方向右側のケース部20び長尺部材40を備える構成と、車幅方向左側のケース部20及び長尺部材40を備える構成とを、車幅方向中央に対して極力対称配置することができる。このため、車幅方向右側のケース部20及び長尺部材40を備える構成により奏される振動減衰効果と、車幅方向左側のケース部20及び長尺部材40を備える構成により奏される振動減衰効果とを極力均等化でき、車室内に伝播する騒音をいっそう効果的に低減することができる。
また、各長尺部材40がケース部20から車幅方向内側に延びる構成によれば、エンジンルームにおける車幅方向のスペースに静音装置10が収まるようにすることができる。特に、例えば、車両ユーザが任意に選択できるオプション品として静音装置10が用いられる場合であっても、静音装置10を車両に後付けする場合における重量バランス及び搭載スペースの問題を解消できる。
車両の走行に伴い車体フレームに伝達される振動のうち、車両の上下方向の振動成分が比較的大きい。このため、上下方向の振動成分を低減することにより、車室内の騒音を効果的に低減できると考えられる。この点、図5に示す例では、各長尺部材40は、長手方向と直交する断面が車両の前後方向に長い扁平形状をなしている。このため、上下方向における長尺部材40の横振動を大きくでき、長尺部材40の振動エネルギを熱エネルギにより効果的に変換できる。これにより、静音装置10による振動減衰効果を向上させることができる。
ちなみに、車室内に伝播する騒音のうち、乗員に特に不快感を与える騒音の周波数は200Hz以下の低周波数である。そこで、本実施形態では、長尺部材40の横振動の固有周波数が200Hz以下の周波数にされている。より具体的には、固有周波数が10Hz以上であってかつ200Hz以下の周波数にされている。この固有周波数にするために、長尺部材40の長さ寸法、質量、形状等が適宜調整される。固有周波数は、図6(a),(b)に示すように、各取付部27,28に対する長尺部材40の取付位置を変更することによっても調整できる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図7に示すように、ケース部20の内部空間26に、粒子状の減衰材60が入れられている。なお、図7において、先の図4等に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。また、本実施形態では、第2ベース板部22の貫通孔22aが設けられていない。
減衰材60は、具体的には例えば、砂又は粒子状の鉄系材料(例えば鋳鉄粉)である。減衰材60は、長尺部材40と常時接触するような量だけ内部空間26に封入される。また、減衰材60は、内部空間26全てに充填されないように、例えば、内部空間26の容積の2/3程度の量だけ封入される。
車体フレームからの振動がケース部20に伝達されると、長尺部材40が横振動する。この場合、ケース部20の内部空間26において、長尺部材40と減衰材60との摩擦により長尺部材40の横振動が妨げられ、それにより長尺部材40の振動エネルギの一部が熱エネルギに変換される。その結果、車体フレームの振動をより効果的に低減することができる。
また、本実施形態では、第2緩衝部材50によりケース部20の内外が遮断される。このため、ケース部20の内部空間26に入れられた減衰材60が開口24aを介してケース部20の外に漏れるのを防止できる。
ちなみに、振動エネルギの一部を熱エネルギにより効果的に変換するために、減衰材60に接触する長尺部材40の面積が大きくなるように長尺部材40が構成されていてもよい。例えば、長尺部材40の表面が凹凸形状とされればよい。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図8に示すように、長尺部材41として、長手方向における両端それぞれが開口する管状(例えば円筒状)をなすものが用いられ、ケース部20及び長尺部材41により共鳴型消音器が構成されている。なお、図8において、先の図4等に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。また、本実施形態では、第2ベース板部22の貫通孔22aが設けられていない。
消音器の共鳴周波数fは、200Hz以下の周波数にされており、より具体的には、10Hz以上であってかつ200Hz以下の周波数にされている。ここで、共鳴周波数fは、下式(eq1)で表される。下式(eq1)において、Cは音速であり、Sは長尺部材41内の通路の断面積であり、Vは内部空間26の容積であり、Lは長尺部材41の長さである。
Figure 2022055078000002
本実施形態では、共鳴周波数fが長尺部材41の横振動の固有周波数とは異なる周波数にされている。このため、長尺部材41の横振動を用いた騒音低減効果と、共鳴型消音器を用いた騒音低減効果とにより、広い低周波数範囲において騒音低減効果を得ることができる。なお、共鳴型消音器の低減対象となる騒音は、例えば、走行中の車両のタイヤと走行路面との間において発生する空洞共鳴音、又はエンジンルームで発生する内燃機関の騒音が挙げられる。
<変形例>
上記実施の形態の変形例を以下に説明する。
(1)図9~図11に示すように、ケース部20が共鳴型消音器として用いられてもよい。図9~図11において、先の図4等に示した構成と同一の構成又は対応する構成については、便宜上、同一の符号を付している。また、図9~図11では、静音装置10の構成を一部簡略化して示している。
図9に示すように、ケース部20は、第1ベース板部21に固定されたブラケット17を介して車体フレームに固定されている。ケース部20の第2ベース板部22には、開口部と、開口部の外縁から第1ベース板部21側に延びる管状部22bとが形成されている。この場合、管状部22bの長さLと、管状部22bの通路の断面積Sと、第1ベース板部21、第2ベース板部22、管状部22b、前方壁部24、後方壁部25及び図示しない一対の側壁部により囲まれた内部空間80の容積Vにより、共鳴周波数fが定まる。
続いて、図10に示す静音装置10について説明する。ケース部20の後方壁部25には、開口部と、開口部の外縁から前方壁部24側に延びる管状部25aとが形成されている。この場合、管状部25aの長さLと、管状部25aの通路の断面積Sと、第1ベース板部21、第2ベース板部22、管状部25a、前方壁部24、後方壁部25及び図示しない一対の側壁部により囲まれた内部空間81の容積Vにより、共鳴周波数fが定まる。
続いて、図11に示す静音装置10について説明する。図11に示すように、ケース部70を共鳴型消音器として構成しつつ、ケース部70の内部空間に、長尺部材40、及び長尺部材40をケース部70に取り付ける取付部90が設けられていてもよい。図11に示すケース部70は、第1ベース板部71、第2ベース板部72、外側壁部73及び仕切壁部74を備えている。外側壁部73には開口部が形成され、開口部の外縁から仕切壁部74に延びる管状部73aが形成されている。なお、仕切壁部74がケース部20に備えられていなくてもよい。
(2)第1実施形態の図5に示す静音装置において、互いに向き合う各長尺部材40の先端部に、各長尺部材40に当接して各長尺部材40を覆うカバー部材が設けられていてもよい。カバー部材は、各長尺部材40よりも剛性の低い材料(例えば合成樹脂)で構成されていればよい。
(3)第2実施形態において、ケース部20の内部空間26に、減衰材としてバネが設けられていてもよい。この場合、例えば、ケース部20の内壁と長尺部材40とがバネにより接続されていればよい。
(4)第2実施形態において、ケース部20が密閉構造とされる場合、例えば、内部空間26に減衰材として、粘性の高い液体(例えばオイル)が封入されていてもよい。
(5)第3実施形態において、長尺部材41をボルト29により固定しているが、これに限らない。ボルト孔及び貫通孔40aを省略し、長尺部材41を例えば溶接等により固定してもよい。
10…静音装置、15,16…第1,第2ブラケット(固定部材)、20…ケース部(固定部材)、24a…開口、27,28…第1,第2取付部、40,41…長尺部材、60…減衰材。

Claims (7)

  1. 車両の車体フレームに対して固定される固定部材と、
    前記固定部材に取り付けられ、前記車体フレームから前記固定部材を介して伝達された振動によって横振動することにより前記車体フレームの振動を減衰させる長尺部材と、
    を備えることを特徴とする車両用静音装置。
  2. 前記固定部材は、前記車両の車幅方向において、前記車体フレームの右側及び左側それぞれに並んで設けられ、
    前記各固定部材には、前記長尺部材が個別に取り付けられている、請求項1に記載の車両用静音装置。
  3. 前記各長尺部材は、先端が互いに向かい合うように、前記固定部材から前記車両の車幅方向内側に延びている、請求項2に記載の車両用静音装置。
  4. 前記各長尺部材は、長手方向と直交する断面が前記車両の前後方向に長い扁平形状をなしている、請求項3に記載の車両用静音装置。
  5. 前記固定部材は、
    前記長尺部材の長手方向における中間部に取り付けられた取付部と、
    前記取付部に固定されるとともに内部空間が形成されたケース部と、
    を有し、
    前記ケース部には、前記内部空間に連通する開口が形成されており、
    前記長尺部材の一端は自由端とされ、前記長尺部材の他端は前記開口を介して前記内部空間に収容されており、
    前記内部空間には、前記長尺部材の横振動を妨げる減衰材が前記長尺部材に接触する状態で入れられている、請求項1~4のいずれか1項に記載の車両用静音装置。
  6. 前記固定部材は、
    前記長尺部材の長手方向における中間部に取り付けられた取付部と、
    前記取付部に固定されるとともに内部空間が形成されたケース部と、
    を有し、
    前記ケース部には、前記内部空間に連通する開口が形成されており、
    前記ケース部により共鳴型消音器が構成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の車両用静音装置。
  7. 前記長尺部材の一端は自由端とされ、前記長尺部材の他端は前記開口を介して前記内部空間に収容されており、
    前記長尺部材は、長手方向における両端部それぞれが開口する管状をなしており、
    前記ケース部及び前記長尺部材により共鳴型消音器が構成されている、請求項6に記載の車両用静音装置。
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