JP2022055041A - 圧縮機 - Google Patents

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進吾 矢羽々
Shingo Yahaba
陽 井上
Akira Inoe
祥司 河添
Shoji Kawazoe
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Abstract

Figure 2022055041000001
【課題】簡素な構造で圧縮機筐体から冷媒回路へ吐出される潤滑油の吐油量を減らす。
【解決手段】圧縮機は、冷媒の吐出管及び吸入管が設けられた圧縮機筐体と、圧縮機筐体内に配置されて吸入管から吸入した冷媒を圧縮し吐出管から吐出する圧縮部と、圧縮機筐体内に配置されて圧縮部を駆動するモータと、を備える。圧縮機筐体内には、圧縮部に供給する潤滑油が貯留される。吐出管は、圧縮機筐体の上部に設けられ、冷媒回路に接続される上端部と、圧縮機筐体の内部に延ばされた下端部と、を有する。下端部には、吐出管の下端に向かって外径が徐々に小さくなる絞り部が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮機に関する。
例えば、ロータリ圧縮機等の圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮部と、圧縮部が内部に設けられた圧縮機筐体と、を備えており、圧縮部を潤滑する潤滑油が圧縮機筐体内に貯留されている。圧縮機は、圧縮部で圧縮された冷媒を、冷媒回路へ吐出する際に、冷媒に含まれる潤滑油が冷媒と共に吐出されることにより、圧縮機筐体内の潤滑油が減少し、圧縮部の潤滑性が低下する。
関連技術のロータリ圧縮機としては、例えば、圧縮部の上部に配置されたモータに、潤滑油を分離するための油分離板が配置された構造が知られている。このロータリ圧縮機では、圧縮部で圧縮された冷媒が、モータを通過して油分離板に冷媒が吹き付けられることで、冷媒に含まれる潤滑油が冷媒から分離される。潤滑油から冷媒を分離することで、冷媒と共に圧縮機筐体外へ吐出される潤滑油の量を減らすことができる。油分離板で分離された潤滑油は、圧縮機筐体の下方へ流れ落ちることで圧縮機筐体の下部に戻される。
特許第6582964号明細書 特許第5286937号明細書
しかしながら、上述したロータリ圧縮機は、モータに油分離板が取り付けられているため、ロータリ圧縮機の内部構造が複雑化し、組み立て工程が煩雑化する問題がある。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、簡素な構造で圧縮機筐体から冷媒回路へ吐出される潤滑油の吐油量を減らすことができる圧縮機を提供することを目的とする。
本願の開示する圧縮機の一態様は、冷媒の吐出管及び吸入管が設けられた圧縮機筐体と、圧縮機筐体内に配置されて吸入管から吸入した冷媒を圧縮し吐出管から吐出する圧縮部と、圧縮機筐体内に配置されて圧縮部を駆動するモータと、を備える圧縮機であって、圧縮機筐体内には、圧縮部に供給する潤滑油が貯留され、吐出管は、圧縮機筐体の上部に設けられ、冷媒回路に接続される上端部と、圧縮機筐体の内部に延ばされた下端部と、を有し、下端部には、吐出管の下端に向かって外径が徐々に小さくなる絞り部が形成されている。
本願の開示する圧縮機の一態様によれば、簡素な構造で圧縮機筐体から冷媒回路へ吐出される潤滑油の吐油量を減らすことができる。
図1は、実施例のロータリ圧縮機を示す縦断面図である。 図2は、実施例のロータリ圧縮機の圧縮部を示す分解斜視図である。 図3は、実施例のロータリ圧縮機の要部を示す縦断面図である。 図4は、実施例における吐出管を拡大して示す縦断面図である。 図5は、比較例のロータリ圧縮機の要部を拡大して示す縦断面図である。 図6は、実施例と比較例のロータリ圧縮機における各吐油量を比較して示す図である。 図7は、実施例と比較例のロータリ圧縮機における各吐油量を比較して示す図である。
以下に、本願の開示する圧縮機の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例によって、本願の開示する圧縮機が限定されるものではない。
(ロータリ圧縮機の構成)
本実施例では、圧縮機の一例として、ロータリ圧縮機について説明する。図1は、実施例のロータリ圧縮機を示す縦断面図である。図2は、実施例のロータリ圧縮機の圧縮部を示す分解斜視図である。
図1に示すように、ロータリ圧縮機1は、密閉された縦置き円筒状の圧縮機筐体10内の下部に配置された圧縮部12と、圧縮機筐体10内の上部に配置され、回転軸15を介して圧縮部12を駆動するモータ11と、圧縮機筐体10の外周面に固定された縦置き円筒状のアキュムレータ25と、を備えている。
アキュムレータ25は、上吸入管105及びアキュムレータ上湾曲管31Tを介して上シリンダ121Tの上シリンダ室130T(図2参照)と接続され、下吸入管104及びアキュムレータ下湾曲管31Sを介して下シリンダ121Sの下シリンダ室130S(図2参照)と接続されている。本実施例では、圧縮機筐体10の周方向において、上吸入管105と下吸入管104の位置が重なっており、同一位置に位置する。
モータ11は、外側に配置されたステータ111と、内側に配置されたロータ112と、を備えている。ステータ111は、圧縮機筐体10の内周面に焼嵌め状態で固定されており、ロータ112は、回転軸15に焼嵌め状態で固定されている。
回転軸15は、下偏心部152Sの下方の副軸部151が、下端板160Sに設けられた副軸受部161Sに回転自在に支持され、上偏心部152Tの上方の主軸部153が、上端板160Tに設けられた主軸受部161Tに回転自在に支持され、互いに180度の位相差をつけて設けられた上偏心部152T及び下偏心部152Sにそれぞれ上ピストン125T及び下ピストン125Sが支持されることによって、圧縮部12に対して回転自在に支持されると共に、回転によって上ピストン125T及び下ピストン125Sを、上シリンダ121Tの内周面137T、下シリンダ121Sの内周面137Sに沿ってそれぞれ公転運動させる。
圧縮機筐体10の内部には、圧縮部12に供給する潤滑油(冷凍機油)18が貯留されている。圧縮機筐体10の内部には、圧縮部12において摺動する上ピストン125T及び下ピストン125S等の摺動部の潤滑性を確保し、上圧縮室133T(図2参照)及び下圧縮室133S(図2参照)をシールするために、潤滑油18が圧縮部12をほぼ浸漬する量だけ封入されている。圧縮機筐体10の下側には、ロータリ圧縮機1全体を支持する複数の弾性支持部材(図示せず)を係止する取付脚310(図1参照)が固定されている。
図1に示すように、圧縮機筐体10には、冷媒を吐出する吐出管107が上部10bに設けられており、冷媒を吸入する上吸入管105及び下吸入管104が側面部に設けられている。圧縮部12は、上吸入管105及び下吸入管104から吸入した冷媒を圧縮し、吐出管107から冷媒回路(図示せず)へ吐出する。図2に示すように、圧縮部12は、上から、内部に中空空間が形成された膨出部を有する上端板カバー170T、上端板160T、環状の上シリンダ121T、中間仕切板140、環状の下シリンダ121S、下端板160S及び平板状の下端板カバー170Sを積層して構成されている。圧縮部12全体は、上下から略同心円上に配置された複数の通しボルト174,175及び補助ボルト176によって固定されている。
図2に示すように、上シリンダ121Tには、円筒状の内周面137Tが形成されている。上シリンダ121Tの内周面137Tの内側には、上シリンダ121Tの内周面137の内径よりも小さい外径の上ピストン125Tが配置されており、内周面137Tと上ピストン125Tの外周面139Tとの間に、冷媒を吸入し圧縮して吐出する上圧縮室133Tが形成される。下シリンダ121Sには、円筒状の内周面137Sが形成されている。下シリンダ121Sの内周面137Sの内側には、下シリンダ121Sの内周面137Sの内径よりも小さい外径の下ピストン125Sが配置されており、内周面137Sと下ピストン125Sの外周面139Sとの間に、冷媒を吸入し圧縮して吐出する下圧縮室133Sが形成される。
上シリンダ121Tは、円形状の外周部から、円筒状の内周面137Tの径方向に張り出した上側方突出部122Tを有する。上側方突出部122Tには、上シリンダ室130Tから放射状に外方へ延びる上ベーン溝128Tが設けられている。上ベーン溝128T内には、上ベーン127Tが摺動可能に配置されている。下シリンダ121Sは、円形状の外周部から、円筒状の内周面137Sの径方向に張り出した下側方突出部122Sを有する。下側方突出部122Sには、下シリンダ室130Sから放射状に外方へ延びる下ベーン溝128Sが設けられている。下ベーン溝128S内には、下ベーン127Sが摺動可能に配置されている。
上シリンダ121Tには、外側面から上ベーン溝128Tと重なる位置に、上シリンダ室130Tに貫通しない深さで上スプリング穴124Tが設けられている。上スプリング穴124Tには上スプリング126Tが配置されている。下シリンダ121Sには、外側面から下ベーン溝128Sと重なる位置に、下シリンダ室130Sに貫通しない深さで下スプリング穴124Sが設けられている。下スプリング穴124Sには下スプリング126Sが配置されている。
また、下シリンダ121Sには、下ベーン溝128Sの径方向外側と圧縮機筐体10内とを開口部で連通して圧縮機筐体10内の圧縮された冷媒を導入し、下ベーン127Sに冷媒の圧力により背圧をかける下圧力導入路129Sが形成されている。なお、圧縮機筐体10内の圧縮された冷媒は、下スプリング穴124Sからも導入される。また、上シリンダ121Tには、上ベーン溝128Tの径方向外側と圧縮機筐体10内とを開口部で連通して圧縮機筐体10内の圧縮された冷媒を導入し、上ベーン127Tに冷媒の圧力により背圧をかける上圧力導入路129Tが形成されている。なお、圧縮機筐体10内の圧縮された冷媒は、上スプリング穴124Tからも導入される。
上シリンダ121Tの上側方突出部122Tには、上吸入管105と嵌合する上吸入孔135Tが設けられている。下シリンダ121Sの下側方突出部122Sには、下吸入管104と嵌合する下吸入孔135Sが設けられている。
上シリンダ室130Tは、上下をそれぞれ上端板160T及び中間仕切板140で閉塞されている。下シリンダ室130Sは、上下をそれぞれ中間仕切板140及び下端板160Sで閉塞されている。
上シリンダ室130Tは、上ベーン127Tが上スプリング126Tに押圧されて上ピストン125Tの外周面139Tに当接することによって、上吸入孔135Tに連通する上吸入室131Tと、上端板160Tに設けられた上吐出孔190Tに連通する上圧縮室133Tと、に区画される(図3参照)。下シリンダ室130Sは、下ベーン127Sが下スプリング126Sに押圧されて下ピストン125Sの外周面139Sに当接することによって、下吸入孔135Sに連通する下吸入室131Sと、下端板160Sに設けられた下吐出孔190Sに連通する下圧縮室133Sと、に区画される(図3参照)。
図2に示すように、上端板160Tには、上端板160Tを貫通して上シリンダ121Tの上圧縮室133Tと連通する上吐出孔190Tが設けられ、上吐出孔190Tの出口側には、上吐出孔190Tの周囲に上弁座(図示せず)が形成されている。上端板160Tには、上吐出孔190Tの位置から上端板160Tの周方向に溝状に延びる上吐出弁収容凹部164Tが形成されている。
上吐出弁収容凹部164Tには、後端部が上吐出弁収容凹部164T内に上リベット202Tにより固定され前部が上吐出孔190Tを開閉するリード弁型の上吐出弁200T及び後端部が上吐出弁200Tに重ねられて上吐出弁収容凹部164T内に上リベット202Tにより固定され前部が湾曲して(反って)いて上吐出弁200Tの開度を規制する上吐出弁押さえ201T全体が収容されている。
下端板160Sには、下端板160Sを貫通して下シリンダ121Sの下圧縮室133Sと連通する下吐出孔190Sが設けられている。下端板160Sには、下吐出孔190Sの位置から下端板160Sの周方向に溝状に延びる下吐出弁収容凹部(図示せず)が形成されている。
下吐出弁収容凹部には、後端部が下吐出弁収容凹部内に下リベット202Sにより固定され前部が下吐出孔190Sを開閉するリード弁型の下吐出弁200S及び後端部が下吐出弁200Sに重ねられて下吐出弁収容凹部内に下リベット202Sにより固定され前部が湾曲して(反って)いて下吐出弁200Sの開度を規制する下吐出弁押さえ201S全体が収容されている。
互いに密着固定された上端板160Tと、膨出部を有する上端板カバー170Tとの間には、上端板カバー室180Tが形成される。互いに密着固定された下端板160Sと平板状の下端板カバー170Sとの間には、下端板カバー室180S(図1参照)が形成される。下端板160S、下シリンダ121S、中間仕切板140、上端板160T及び上シリンダ121Tを貫通し下端板カバー室180Sと上端板カバー室180Tとを連通する冷媒通路孔136が設けられている。
以下に、回転軸15の回転による冷媒の流れを説明する。上シリンダ室130T内において、回転軸15の回転によって、回転軸15の上偏心部152Tに嵌合された上ピストン125Tが、上シリンダ121Tの内周面137T(上シリンダ室130Tの外周面)に沿って公転することにより、上吸入室131Tが容積を拡大しながら上吸入管105から冷媒を吸入し、上圧縮室133Tが容積を縮小しながら冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒の圧力が上吐出弁200Tの外側の上端板カバー室180Tの圧力よりも高くなると、上吐出弁200Tが開いて上圧縮室133Tから上端板カバー室180Tへ冷媒が吐出される。上端板カバー室180Tに吐出された冷媒は、上端板カバー170Tに設けられた上端板カバー吐出孔172T(図1参照)から圧縮機筐体10内に吐出される。
また、下シリンダ室130S内において、回転軸15の回転によって、回転軸15の下偏心部152Sに嵌合された下ピストン125Sが、下シリンダ121Sの内周面137S(下シリンダ室130Sの外周面)に沿って公転することにより、下吸入室131Sが容積を拡大しながら下吸入管104から冷媒を吸入し、下圧縮室133Sが容積を縮小しながら冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒の圧力が下吐出弁200Sの外側の下端板カバー室180Sの圧力よりも高くなると、下吐出弁200Sが開いて下圧縮室133Sから下端板カバー室180Sへ冷媒が吐出される。下端板カバー室180Sに吐出された冷媒は、冷媒通路孔136及び上端板カバー室180Tを通って上端板カバー170Tに設けられた上端板カバー吐出孔172Tから圧縮機筐体10内に吐出される。
圧縮機筐体10内に吐出された冷媒は、ステータ111の外周部に上下方向に沿って設けられた切欠き(図示せず)、又はステータ111の巻線部の隙間(図示せず)、又はステータ111とロータ112との隙間115(図1参照)、又はロータ112の内部の冷媒通路(図示せず)を通ってモータ11の上方に導かれ、圧縮機筐体10の上部10bに配置された吐出管107から吐出される。
(ロータリ圧縮機の特徴的な構成)
次に、実施例のロータリ圧縮機1の特徴的な構成について説明する。実施例の特徴には、圧縮機筐体10に設けられる吐出管107の形状が含まれる。実施例の特徴によれば、圧縮機筐体10から吐出管107を通って冷媒回路へ吐出される潤滑油18の吐油量(以下、吐油量と称する。)が抑えられる。
図3は、実施例のロータリ圧縮機1の要部を示す縦断面図である。図4は、実施例における吐出管107を拡大して示す縦断面図である。
圧縮機筐体10は、図1に示すように、筒状の胴部10aと、胴部10aの上端を塞ぐ上部10bと、胴部10aの下端を塞ぐ下部10cと、を有する。図1及び図3に示すように、圧縮機筐体10の上部10bには、吐出管107と、配線を介してモータ11に接続される接続端子109が設けられている。吐出管107は、圧縮機筐体10の径方向の中央に配置されており、上部10bを貫通して圧縮機筐体10の内部に延びるように、上下方向に沿って設けられている。吐出管107は、内径が10[mm]程度に形成されており、上部10bから圧縮機筐体10の内部に向かって、例えば、20[mm]程度突出して設けられている。
(吐出管の形状)
図3及び図4に示すように、吐出管107は、冷媒回路の配管(図示せず)に接続される上端部107aと、圧縮機筐体10の内部に延ばされた下端部107bと、を有する。吐出管107の上端部107aには、冷媒回路の配管と接続される接続部301が形成さている。接続部301は、接続される配管の外径に合わせて内径が拡大されて形成されており、配管が接続部301に挿入されて接続される。このため、接続部301の内径は、以下に述べる直管部303の内径φD1よりも大きい。
吐出管107の下端部107bは、先細り状に形成されており、下端部107bに、吐出管107の下端に向かって外径が徐々に小さくなる絞り部302が形成されている。吐出管107の接続部301と絞り部302との間には、内径が一定に形成されて絞り部303に連続する直管部303が形成されている。したがって、吐出管107は、直管部303の内径をφD1、絞り部302の下端の内径をφD2としたとき、φD1>φD2を満たす。
吐出管107の長さ方向に直交する平面において、直管部303の内径の断面積をS1、絞り部302の下端の開口面積(下端の内径の断面積)をS2としたとき、断面積S1と開口面積S2の比率(S2/S1)は、0.6≦(S2/S1)≦0.9を満たす。
本実施例における絞り部302は、比率(S2/S1)が0.7程度に形成されており、上述の数値範囲を満たすことにより、吐出管107に流入する冷媒の流動抵抗の増大を抑えながら、ロータリ圧縮機1の吐油量を減らせる。比率(S2/S1)が0.6未満の場合、吐出管107に流入する冷媒の流動抵抗が大きくなり、ロータリ圧縮機1の効率が低下するので好ましくない。比率(S2/S1)が0.9を超えた場合、絞り部302による効果が十分に得られないので好ましくない。
図4に示すように、絞り部302の外周面は、吐出管107の長さ方向である管軸方向に対する傾斜角θが、5.7度以下である。絞り部302の外周面の傾斜角θが5.7度以下であることにより、絞り部302の内面と直管部303の内面が緩やかに連続するので、絞り部302近傍の内部において流動抵抗が増大することを抑えられる。加えて、絞り部302の外周面の傾斜角θが5.7度以下であることにより、絞り部302のテーパ状の外周面に、吐出管107に流入する冷媒が接触する油分離領域が適正に確保されるので、冷媒から潤滑油18を効果的に分離することができる。言い換えると、絞り部302の傾斜角θが5.7度を越えた場合には、絞り部302の外周面の油分離領域が小さくなり、油分離領域を適正に確保できなくなるので好ましくない。加えて、絞り部302の傾斜角θが5.7度を越えた場合には、吐出管107に流入した冷媒が、絞り部302の内面と直管部303の内面との境界付近で乱流を生じやすくなり、絞り部302近傍の内部で流動抵抗が増大するので好ましくない。
本実施例では、比率(S2/S1)が0.7である絞り部302の傾斜角θが4.3度に形成されている。なお、比率(S2/S1)が0.6の場合に傾斜角θが1.4度程度に形成され、比率(S2/S1)が0.9の場合に傾斜角θが5.7度程度に形成される。
(絞り部の作用)
実施例のロータリ圧縮機1では、圧縮部12から吐出された冷媒が、モータ11を通過して吐出管107に流入する。冷媒が吐出管107に流入するとき、冷媒が吐出管107の絞り部302の外周面に吹き付けられることで、冷媒に含まれる潤滑油18を絞り部302の外周面に付着させながら、冷媒が絞り部302から流入する。これにより、吐出管107に流入する冷媒に含まれる潤滑油18が冷媒から分離される。
また、圧縮部12から吐出された冷媒が回転するモータ11のロータ112内を通過する際に、ロータ112の遠心力によって冷媒に含まれる潤滑油18が分離され、分離された潤滑油18が圧縮機筐体10内の上方へ移動される。このように圧縮機筐体10内の上方に移動した潤滑油18も、上述と同様に絞り部302の外周面に吹き付けられて、吐出管107に流入することが抑えられる。
絞り部302の外周面の周囲に付着した冷媒は、絞り部302の外周面に沿って流れ落ち、圧縮機筐体10の下部10cへ戻る。このように冷媒から潤滑油18を分離する油分離部として絞り部302が機能するので、吐出管107を通って冷媒回路に吐出される冷媒に含まれる潤滑油18を減らし、ロータリ圧縮機1から冷媒回路に吐出される吐油量が抑えられる。その結果、圧縮機筐体10内の潤滑油18の減少が抑えられ、圧縮部12の潤滑性の低下が抑えられる。なお、絞り部302の外周面は、外周面に沿って潤滑油18をスムースに流れ落す観点で、表面が滑らかに形成されることが好ましく、例えば、表面を平滑化する薄膜が設けられてもよい。
(実施例と比較例における吐油量の比較)
図5は、比較例のロータリ圧縮機の要部を拡大して示す縦断面図である。図5に示すように、比較例のロータリ圧縮機501が有する吐出管507は、冷媒回路の配管に接続される上端部507aと、圧縮機筐体10の内部に延ばされた下端部507bと、を有する。比較例における吐出管507は、上端部507aに形成された接続部301から下端まで、内径が一定の直管部303が形成されており、実施例のような絞り部302が形成されていない。比較例のロータリ圧縮機501は、吐出管507の下端部507aに絞り部302が形成されていないことを除き、実施例のロータリ圧縮機1と構造が同一である。
続いて、実施例のロータリ圧縮機1の吐油量と、比較例のロータリ圧縮機501の吐油量とを比較する。図6及び図7は、実施例と比較例のロータリ圧縮機1、501における各吐油量を比較して示す図であり、比較例の吐油量を基準として、実施例の吐油量を斜線で示す。図6及び図7では、吐出管107から吐出された潤滑油18を含む冷媒(混合物)に対する潤滑油18の割合である、潤滑油18の吐油量[wt%]を示す。実施例における吐出管107の絞り部302は、上述した比率(S2/S1)が0.7程度に形成されている。
図6は、ロータリ圧縮機1を備える冷凍サイクル装置を、上ピストン125T(下ピストン)の回転数が80[rps]で冷房運転した場合である。図7は、ロータリ圧縮機501を備える冷凍サイクル装置を、上ピストン125T(下ピストン125S)の回転数が100[rps]で冷房運転した場合である。
図6に示すように、比較例の吐油量を100%としたとき、実施例の吐油量は54%に低減し、比較例に対する低減率が46%となった。また、図7に示すように、比較例の吐油量を100%としたとき、実施例の吐油量は67%に低減し、比較例に対する低減率が33%となった。したがって、実施例のロータリ圧縮機1は、絞り部302の比率(S2/S1)が0.7である吐出管107を有することにより、比較例の吐油量に対して、吐油量を30%程度~45%程度まで低減することができる。
(実施例の効果)
上述したように実施例のロータリ圧縮機1が備える吐出管107は、圧縮機筐体10の上部10bに設けられ、冷媒回路の配管に接続される上端部107aと、圧縮機筐体10の内部に延ばされた下端部107bと、を有する。下端部107bには、吐出管107の下端に向かって外径が徐々に小さくなる絞り部302が形成されている。これにより、吐出管107に流入する冷媒に含まれる潤滑油18が、絞り部302の外周面に衝突することで分離される。このため、実施例によれば、冷媒に含まれる潤滑油18を分離するための油分離板等を、モータ11に取り付けることなく、簡素な構造で、吐出管107を通って圧縮機筐体10の外部へ吐出される潤滑油18の吐油量を減らすことができる。
また、実施例のロータリ圧縮機1が備える吐出管107は、内径が一定に形成されて絞り部302に連続する直管部303を有する。吐出管107の長さ方向に直交する平面において、直管部303の内径の断面積をS1、絞り部302の下端の開口面積をS2としたとき、断面積S1と開口面積S2の比率(S2/S1)は、0.6≦(S2/S1)≦0.9を満たす。これにより、吐出管107に流入する冷媒の流動抵抗が増大することを抑えながら、吐出管107を通って圧縮機筐体10の外部へ吐出される潤滑油18の吐油量を効果的に減らすことができる。
また、実施例における吐出管107の絞り部302の外周面は、吐出管107の長さ方向に対する傾斜角θが、5.7度以下である。これにより、絞り部302近傍の内部において流動抵抗が増大することを抑えられると共に、絞り部302の外周面に、吐出管107に流入する冷媒が衝突する油分離領域が適正に確保されるので、冷媒から潤滑油18を効果的に分離することができる。
(参考例)
上述した実施例のように、吐出管107の下端に向かって外径が徐々に小さくなる絞り部302の代わりに、吐出管107の下端の内径が小さくなるように、下端の内周側へ突出する突出部を形成する構造が考えられる。例えば、吐出管107の下端にリング部材が固定される構造等によって、吐出管107の下端部107bの内径を小さくすることが可能となる。しかしながら、このような参考例の構造では、吐出管107の下端近傍で内径が急激に変化するので、吐出管107に流入した冷媒に乱流が生じて下端部107bで流動抵抗が増大するおそれがある。また、参考例の構造では、吐出管107に流入する冷媒が吹き付けられる油分離領域が十分に確保されないので、吐油量を効果的に減らすことができない。
一方、実施例における吐出管107は、絞り部302の内面と直管部303の内面が緩やかに連続するので、絞り部302近傍の内部において流動抵抗が増大することを抑えられると共に、吐出管107の下端部107bに油分離領域が適正に確保されるので、吐油量を効果的に減らすことができる。このように実施例における吐出管107の絞り部302は、単に吐出管107の下端の内径を小さくする他の構造よりも有効である。また、実施例における絞り部302は、参考例と比べて、吐出管107の下端部107bにプレス加工等を施すことで容易に形成することができる。
なお、本実施例は、ロータリ圧縮機1を一例として説明したが、例えば、スクロール圧縮機等の他の圧縮機に適用されてもよく、本実施例と同様の効果が得られる。スクロール圧縮機は、潤滑油を分離するために利用できる空間が小さく、冷媒回路への吐油量が多くなる傾向にあるので、実施例における吐出管107の絞り部302が吐油量を抑える上で有効である。
1 ロータリ圧縮機
10 圧縮機筐体
10b 上部
11 モータ
12 圧縮部
18 潤滑油
104 下吸入管(吸入管)
105 上吸入管(吸入管)
107 吐出管
107a 上端部
107b 下端部
302 絞り部
303 直管部
S1 断面積
S2 開口面積
θ 傾斜角

Claims (3)

  1. 冷媒の吐出管及び吸入管が設けられた圧縮機筐体と、前記圧縮機筐体内に配置されて前記吸入管から吸入した冷媒を圧縮し前記吐出管から吐出する圧縮部と、前記圧縮機筐体内に配置されて前記圧縮部を駆動するモータと、を備える圧縮機であって、
    前記圧縮機筐体内には、前記圧縮部に供給する潤滑油が貯留され、
    前記吐出管は、前記圧縮機筐体の上部に設けられ、冷媒回路に接続される上端部と、前記圧縮機筐体の内部に延ばされた下端部と、を有し、
    前記下端部には、前記吐出管の下端に向かって外径が徐々に小さくなる絞り部が形成されている、圧縮機。
  2. 前記吐出管は、内径が一定に形成されて前記絞り部に連続する直管部を有し、
    前記吐出管の長さ方向に直交する平面において、前記直管部の内径の断面積をS1、前記絞り部の下端の開口面積をS2としたとき、前記断面積S1と前記開口面積S2の比率(S2/S1)は、
    0.6≦(S2/S1)≦0.9
    を満たす、
    請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記絞り部の外周面は、前記吐出管の長さ方向に対する傾斜角が、5.7度以下である、
    請求項1または2に記載の圧縮機。
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